JP2962190B2 - 分割マスターテープ作成装置、高速ダビング装置及びこれらを備えた高速ダビングシステム - Google Patents
分割マスターテープ作成装置、高速ダビング装置及びこれらを備えた高速ダビングシステムInfo
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Description
ら多数のビデオソフトテープまたはオーディオソフトテ
ープ等の記録済み磁気テープを作成するダビング装置に
関するものであり、特にビデオソフトテープを高速でダ
ビングする装置及びそのシステムに関する。
置で再生し、複数のスレーブ記録装置により高速でダビ
ングする装置として、先に、本出願人は、マスターテー
プを再生して得られる連続的な信号を、所定の分割単位
毎に、N(Nは2以上の整数)台用意した記録装置に、
順番に割当てて記録させていき、これをマスターテープ
再生全体を通して繰り返すことにより、N本の分割マス
ターテープを作成するような分割マスターテープ作成装
置と、ダビング時には、上記N本の分割マスターテープ
を、N台の再生装置にて、同時に、しかも同期的に再生
することで得られるN系統の再生信号から、元のマスタ
ーテープの再生信号と同一になるように配列すると共
に、1/Nに圧縮することで、N倍速記録用信号を生成
しておいて、これを標準のN倍のスピードでスレーブ記
録装置で記録するようなダビング装置(特開平4−24
7304号公報)を提案している。
便宜上ここではN=3としている。図1(A)は標準ス
ピードでオリジナルマスターテープを再生することによ
り出力される連続した再生信号データを表し、dを所定
の分割単位としており、データブロックがD1,D2,
D3・・・として表されている。図1(B),図1
(C),図1(D)は3つの分割マスターテープA,
B,Cに記録される信号データブロックの配列を示して
いる。上記オリジナルマスターテープ再生信号データが
所定の分割単位分に達し次第、3台の分割マスターテー
プ記録装置に交互に順次割当てて行き、標準スピードで
記録させていく。このために、3台の記録装置は記録と
待機を繰り返すように個別に制御され、結果的には図1
(B),図1(C),図1(D)に示すような記録形態
となる。すなわち、各分割マスターテープA,B,Cに
は、オリジナルマスターテープのデータブロックが、2
つ置き毎に記録される。
上記3本の分割マスターテープA,B,Cを、記録した
ときと同じスピードで、しかも同時に同期させて再生す
ることで、図2(A),図2(B),図2(C)に示す
ような3系統の音声信号データを得る。そして、これら
を図1(A)に示すような元の信号形態の配列に戻しな
がら、しかも時間的に1/3に圧縮することにより、図
2(D)に示すような3倍速記録用の信号を生成する。
そして、これを通常の3倍速(テープ走行およびヘッド
ドラム回転)にしたスレーブ記録装置にて記録すること
により、3倍速ダビングが実現する。同様な考え方によ
り、分割数Nを2,4,・・・とし、これに対応して圧
縮率Nを1/2,1/4,・・・とすることにより、2
倍,4倍,・・・・N倍速のダビングが行えることにな
る。
の再生や分割マスターテープの記録再生は標準スピード
ででき、スレーブ記録装置のみがN倍速記録となるた
め、マスター側の記録再生装置は従来のものをそのまま
利用でき、高速ダビングシステムの開発費、または設備
改造費等を大幅に抑えることが可能である。また、マス
ター側のテープの高速走行による酷使を心配することも
なく、従来の磁気テープを使用できる等の利点もある。
ところで、上記装置においては、映像信号と音声信号と
は独立して処理しており、音声信号に関しては、分割マ
スターテープへの記録に際し、映像信号と同様に所定の
分割単位毎に分割され記録されるのだが、その際、遅延
無し音声信号と遅延あり音声信号の2系統の音声信号を
用意し、それぞれを分割マスターテープに記録するよう
にしている。
ターテープを同時に、しかも同期させて再生し、そこで
得られるN×2系統の音声信号のうち、遅延なしで記録
されていた音声信号に対して遅延処理を行なって両者を
同相の信号とする。そして、上記遅延処理した音声信号
と、予め遅延されて記録されていた方の音声再生信号と
を選択的に切替えながら、有効なデータ部分を取得し
て、上記分割マスターテープ作成時の所定分割単位の音
声信号と同じになるように構成した後、元のマスターテ
ープの再生信号と同一になるように配列していくという
方法がとられている。
用する記録装置において、記録の際の編集点において
は、音声信号を強制的にフェードイン、またはフェード
アウト処理する機能が働くものがあり、このような記録
装置を使用して、所定の分割単位の音声信号が割当てら
れる毎に記録をしていく場合、上記機能により、音声信
号の一部が欠落したまま記録されてしまうことになり、
この状態では、ダビング時に元の連続した信号に戻すこ
とが不可能となるからである。
うに、デジタル音声信号に関しては遅延処理手段を併用
しているのであるが、上記したN台の分割マスターテー
プ記録装置の中には、編集時におけるフェードインの直
前や、フェードアウトの直後に、僅かな不特定の無意味
なデータに書き換えられてしまうことが存在すること
や、また、複数の記録装置間での僅かな編集開始点のば
らつき等が原因となって、実際に複数の分割マスターテ
ープ上に記録されているそれぞれの音声信号データブロ
ックの始端,終端は、時間的にずれた状態(以後、位相
ずれと称す)になる場合があることが判明した。この位
相ずれの量は、不特定であり予想することは困難であ
る。これは音声信号特有の問題である。尚、映像信号の
ように、同期信号が付加されている場合には、微小な位
相ずれは調整可能であるが、そうでない場合には、位相
ずれを調整することは困難である。
を考慮せずに、元の時間軸に従って同じタイミングでデ
ータを取り出そうとすると、データブロックの前後にお
いて、データの欠落や、隣のブロックのデータの一部ま
で付加された状態のままデータブロックの一つとして扱
ってしまうことが発生し、このようなデータブロックを
時系列的に配列し直しても、データの並びが元の信号と
同一にはならない場合があった。そのために、スレーブ
側の記録装置で高速でダビングしたものでは、音の途切
れや、データの並びの不正によるノイズ等が発生するこ
とになる。このような音声信号の欠落をなくすように制
御するためには、分割マスターテープ記録再生装置の大
幅な改造が必要であり、複数台の記録再生装置の精密な
同期制御手段も必要となる。また、たとえこの改造が可
能であっても、システム自体が非常に複雑になり、トラ
ブル発生の危険性も増大することになる。
これを有効に解決すべく創案されたものである。本発明
の目的は、複雑なシステムにすることなく、位相ずれを
調整して、複数の分割マスターテープの音声信号を元の
マスターテープの信号と同一の時系列的配列に戻すこと
の出来る分割マスターテープ作成装置、高速ダビング装
置及びこれらを備えた高速ダビングシステムを提供する
ことにある。
に、マスターテープを再生して得られる連続的なデジタ
ル音声信号を、所定の分割された単位毎に、N(Nは2
以上の整数)台用意した分割マスターテープ記録装置
に、順番に割当てて、間欠記録させて行き、この操作を
マスターテープ再生全体を通して繰り返すことにより、
N本の分割マスターテープを作成するようにした分割マ
スターテープ作成装置において、前記分割マスターテー
プ記録装置にて記録させる前段階に、前記所定の分割さ
れた単位はそれぞれ異なる信号データであり、この分割
された信号データのある一定の長さ部分を、位相デ−タ
置き換え手段により位相合わせ用符号データに置き換え
た後、前記分割マスターテープに記録するように構成し
たものである。
に,前記請求項1乃至4に規定された分割マスターテー
プ作成装置にて作成されたN本の分割マスターテープの
記録データを統合してダビングするために、前記N本の
分割マスターテープを、N台の再生装置にて、同時に、
しかも同期的に再生することで得られるN系統の再生信
号から、元のマスターテープの再生信号と同一になるよ
うに配列すると共に、1/Nに圧縮することで、N倍速
記録用信号を生成し、その前記N倍速記録用信号を、標
準速度のN倍のスピードで記録動作させて記録媒体に記
録するようにしたスレーブ記録装置を有する高速ダビン
グ装置において、前記N倍速記録用信号を生成する前段
階には、N系統の再生信号のそれぞれに対して、前記位
相合わせ用符号データに基づいて有効データ部分を取得
し、且つ前記N系統の再生信号同士の位相を合致させる
位相合致手段を設けるように構成したものである。
に、上記分割マスターテープ作成装置と高速ダビング装
置を備えるようにした高速ダビングシステムである。
号データを分割して複数の分割マスターテープを作成す
る際に、各データブロックに位相合わせ用符号データ
を、データの置き換えにより付加することができる。従
って、分割マスターテープの再生時には、この符号デー
タを参照させることが可能となる。第2の発明によれ
ば、上述のようにして作成した複数の分割マスターテー
プを再生して元のマスターテープと同じ内容の配列とす
る場合に、上記位相合わせ用符号データを参照すること
により複数の再生信号間の位相ずれを調整して合致させ
ることができ、そして、有効なデータ部分を取り出して
配列させることにより、マスターテープの音声信号と同
一の連続した時系列的な配列に戻すことが可能となる。
この場合、スレーブ記録装置は、通常速度のテープ分割
数倍に相当する速さで記録を行い、音声信号欠落のない
高速ダビングを実施する。
2の発明装置を組み合わせてシステムとして構築してお
り、上記した再生・記録の流れを連続的に行なうことが
可能となる。尚、上記データ位相合わせ用符号データと
しては、0からある一定の数値まで+1ずつ増加した数
値データの集合体を用いたり、連続するメモリアドレス
の数値の集合体と同一のものを用いたりすることができ
る。
作成装置、高速ダビング装置及びこれらを備えた高速ダ
ビングシステムの実施例を添付図面と共に説明する。こ
こでは、N=3、すなわち3倍速ダビングを行う場合を
例にとって説明する。また、これより第1の発明の分割
マスターテープ作成装置及び第2の発明の高速ダビング
装置の順で説明して行くが、第3の発明の高速ダビング
システムは、上記2つの装置を単に組み合わせたもので
ある。
作成装置1のブロック構成図を示したものである。符号
2は、オリジナルの映像信号と音声信号が記録されてい
るオリジナルのマスターテープMTを標準の再生スピー
ドで再生するマスターテープ再生装置であり、再生され
たデジタル映像信号2aとデジタル音声信号2bを出力
する。このマスターテープ再生装置2としては、信号処
理上、デジタル方式のもの(例えば、D2やD3フォー
マット用のデジタルVTR)が最適であるが、その他ア
ナログ方式のVTRでも、その再生出力信号をA/D変
換することにより、対応可能となる。符号3A,3B,
3Cは、第1〜第3の分割マスターテープ記録装置であ
り、倍速数の3に対応して3本の分割マスターテープを
作成するため、3台用意している。
B,3Cは、それぞれに装着した分割マスターテープD
MT上に、映像信号分割装置10と音声信号分割装置2
0からの出力信号を標準のスピードで間欠記録してい
く。分割マスターテープ記録装置3A,3B,3Cとし
ては、上記マスターテープ再生装置2と同様に、デジタ
ル方式のものが良く、ここではD3フォーマット用デジ
タルVTRを使用している。映像信号分割装置10と音
声信号分割装置20は、マスターテープ再生装置2が標
準のスピードで連続してオリジナルのマスターテープM
Tを再生することにより得られる連続した映像信号と音
声信号を、別々に、それぞれ所定の規則で分割し、配列
を変えて、複数の分割マスターテープ記録装置3A,3
B,3Cへ規則的に割り当てるための信号を生成する装
置である。
・記録制御装置40であり、具体的には、マスターテー
プ再生装置2の再生,停止等の動作や、分割マスターテ
ープ記録装置3A,3B,3Cの記録,停止の繰り返し
である間欠記録の動作や、各信号分割装置10,20の
動作の開始,終了、更には分割のタイミング信号の生成
等の制御を行う。具体的には、再生装置2から連続して
出力される再生信号データが所定分割単位分に達する度
に、そのデータブロックを3台の分割マスターテープ記
録装置3A、3B,3Cのうちの1台に出力するように
し、その割り当てられた分割マスターテープ記録装置
は、そのデータブロックを記録する。
1の記録装置3A→第2の記録装置3B→第3の記録装
置3C→第1の記録装置3Aに戻るというように周期的
に順番に割り当てるものとし、各記録装置は、割り当て
られたデータブロックのみを記録するように動作を制御
する。従って、このようにデータブロックが割り当てら
れると、マスターテープMTのデータブロックは、図1
に示したように3つに分割されて3本の分割マスターテ
ープDMTに記録されることになる。
ような制御の他に、オリジナルマスターテープの再生の
数秒間に相当する複数のデータブロック分の信号データ
を一端メモリーに読み込み、前述した規則と同じになる
ようにメモリーからの読み出しを制御することで複数の
所定分割単位であるデータブロックの配列を変換し、一
度に3系統の分割マスターテープ記録装置3A,3B,
3Cのそれぞれに、配列変換した複数のデータブロック
を記録させるようにしても良い。このようにすること
で、前記分割マスターテープ記録装置3A,3B,3C
の記録動作時間を長くすることができ、動作制御にも時
間的余裕が生まれるため、動作の安定および正確性が向
上する。
3A,3B,3Cは、それぞれ標準のスピードによる記
録を意味する等速記録と停止の動作を繰り返す間欠記録
動作を行うように制御することになるが、上記等速記録
の前段階として、巻戻し→調相再生の動作を行わせるよ
うな制御を加えることで、次の記録すべき信号が割り当
てられるまでの間に、正確な記録位置を特定させること
ができ、分割マスターテープの記録内容の正確性が向上
することになる。ここで、上記所定分割単位としては、
映像信号の場合、1カラーフレーム,1フレーム,1フ
ィールド等が適するが、更にそれらの複数のまとまりを
1単位としても良い。音声信号の場合は、上記映像信号
のように分割単位とするのに適当な区切りがないため、
映像信号における複数フィールド分に相当する長さのデ
ータを1単位とするようにすれば良い。
0の内部構成を示したブロック図である。切替回路21
は、マスターテープ再生装置2から出力されるデジタル
音声信号データ2bを、切替制御回路22からの制御信
号により、本発明の特徴とする位相データ置き換え手段
としての3系統の音声データ処理回路24、25、26
のうちの1つに選択的に信号データを送るためのもので
ある。これにより、音声信号データを、所定分割単位毎
に次段の音声信号データ処理回路24、25、26へ周
期的に振り分けることになる。
れぞれ同じ構成であり、遅延回路30、位相合わせ用符
号データ発生回路31、音声データ用メモリ回路32、
切替回路34、書込・読出制御回路33及び切替制御回
路35で構成されている。遅延回路30は、音声信号デ
ータに対して所定量Tdの遅延を行うためのものであ
り、前段の切替回路21からの音声信号データを2分配
し、その一方のみが、遅延回路30を通るようになって
いる。
れ、次の遅延なし処理回路24a及び遅延あり処理回路
24bに入力される。ここでは、処理する音声信号デー
タが、遅延有りか無しかの違いだけでどちらも同じ回路
構成のため、一方の遅延なし処理回路24aについての
み説明する。音声データ用メモリ回路32は、切替回路
21により分割された所定分割単位分の音声信号データ
を、書込・読出制御回路33からの制御信号に従い、メ
モリに対し書き込み、読み出しを行う。書込・読出制御
回路33は、切替回路21の切り替えタイミングに合わ
せてメモリにデータの書き込みを行わせ、対応する分割
マスターテープ記録装置の記録タイミングに合わせてメ
モリからデータの読み出しを行わせる。
位相合わせのために用いる特定のデータを発生する回路
であり、そのデータ内容については後述する。切替回路
34は、切替制御回路35からの制御信号により、位相
合わせ用符号データ発生回路31と音声データ用メモリ
回路32からの信号データを切り換えるものである。こ
れにより、音声データ用メモリ回路32からの出力デー
タに対し、その任意の位置の、任意の量だけ、位相合わ
せ用符号データに置き換えることができる。
置40(図3参照)からの制御信号により、各装置と同
期するように各制御回路22、33、35を制御するも
のである。ここで、上記遅延回路30及び切替回路2
1、34はそれぞれメモリ回路で代用できる。遅延回路
に対しては、その遅延量に相当するように書き込み、読
み出し時のアドレスをずらすように制御することで、
又、切替回路に対しては音声信号データのバスラインを
共通化し、このバスラインを制御することで代用が可能
となる。こうして、遅延なし処理回路24aからは、配
列変換済みで、かつ所定の位相合わせ用符号データを盛
り込んだ音声信号データ3Abが生成されることにな
り、この信号データが分割マスターテープ記録装置にて
記録される。同様に、遅延回路30を通ったデータも、
音声信号データ3Ab’として、遅延あり処理回路24
bから生成される。また、他の音声データ処理回路2
5、26についても同様であり、図中、中段の音声デー
タ処理回路25からはデジタル信号音声データ3Bbと
3Bb’が、下段の音声データ処理回路26からはデジ
タル音声信号データ3Cbと3Cb’がそれぞれ生成さ
れる。尚、図4中において、一点鎖線同士及び二点鎖線
同士で囲まれた部分はそれぞれ同一内容で構成されてお
り、その記載は省略する。
テープ作成過程と、この過程の中で行われる位相合わせ
用符号データの置換過程について説明する。図5(A)
は、例えば図4に示すデジタル音声信号データ3Abの
所定分割単位一個のデータブロックを示しており、この
データブロックDBの先頭部から一定のデータ長部分
は、位相合わせ用符号データDPに置き換えられてい
る。このデータブロックDBは、図4における遅延なし
処理回路24aの切替回路34により、始めは、ある一
定期間(DPに相当する量)だけ位相合わせ用符号デー
タ発生回路 31側からの信号データを選び、その後、
音声データ用メモリ回路32側に切り替えて、本来の音
声信号データを出力させるようにすることで、生成が可
能である。これにより、位相合わせ用符号データDPに
続く通常データ領域DAが形成される。
ータDPの内容が示されており、本実施例においてはこ
の符号データDPの内容は、0〜255までの連続した
整数の並びよりなる集合体としている。この位相合わせ
用符号データDPのパターンとしては、音声信号データ
との混同を防止するために、音声信号データが採り得な
いようなパターンを選択する。他のデジタル音声信号デ
ータ3Ab’,3Bb,3Bb’,3Cb,3Cb’に
ついても、それぞれの処理回路にて同様の処理が行わ
れ、データの一部が位相合わせ用符号データDPに置き
換えられている。
は、切替回路34の切り替えタイミングは同じとなるよ
うに制御されており、同様に、他の音声データ処理回路
25,26においても、遅延回路を通ったものと、通ら
ないものに対しての符号データ置き換えタイミングは、
同じとなるように制御している。図6は分割マスターテ
ープ作成時の記録信号の状態を示すものであり、上記遅
延なしと遅延ありの一対のデジタル音声信号データ3A
b,3Ab’(3Bbと3Bb’,3Cbと3Cb’)
が、どのように各分割マスターテープ上に記録されるか
を説明するための図である。図6(A)のデータブロッ
クA1は、遅延回路30を通らない方、例えば遅延なし
処理回路24aで1回に扱う音声信号データを表してお
り、一個または複数の所定分割単位分のデータ量であ
る。図6(B)のデータブロックA1’は、遅延回路3
0を通った方、例えば遅延あり処理回路24bで1回に
扱う音声信号データであり、データブロックA1よりT
dの遅延量だけ遅延処理されているものである。
の音声信号データを前述したように、各々の処理回路2
4a,24bにて、それぞれ同じタイミングで、符号デ
ータに置き換えた後、やはり同じタイミングで分割マス
ターテープ記録装置3A,3B,3C(図3参照)に
て、分割マスターテープDMT上に記録を行う。実際に
は、記録→待機を繰り返す間欠記録動作を繰り返すこと
になるが、この時、実際に分割マスターテープDMT上
にはどのように記録されることになるのかを示したのが
図6(C),図6(D)である。ここで、図中の編集点
とは、分割マスターテープ記録装置の間欠記録動作にお
ける記録開始(停止)点をいう。他の音声信号データに
関しても同じように、各分割マスターテープ上に、記録
していくことで、複数の分割マスターテープDMTが作
成される。
置3A,3B,3Cは、同時に2系統の音声信号を記録
できるものであれば、1台でデジタル音声信号データ3
Abと3Ab’,3Bbと3Bb’または3Cbと3C
b’というように、遅延回路30を通ったものと通らな
いものを組み合わせて、1本の分割マスターテープDM
T上に同時に記録することが出来るため、分割マスター
テープ記録装置は、その分割数である3台用意すれば良
いことになり、分割マスターテープも3本で済む。ここ
では、オリジナルのマスターテープの音声信号が1系統
として説明したが、前記1系統とは、モノラル音声1c
hでもステレオ音声L、R2chどちらでも良く、要
は、オリジナルのマスターテープを再生することで得ら
れる音声信号のチャンネル数の2倍の音声信号を記録で
きるという意味で、分割マスターテープ記録装置は、2
系統としている。尚、図6(C),図6(D)に示した
ように、各編集点においてはデータの欠落が発生してい
るのであるが、遅延処理の効果により、図6(C)側で
欠落したデータ部分は図6(D)側に残っており、逆に
図6(D)側で欠落しているデータ部分は、図6(C)
側に残っている。同じく、位相合わせ用符号データに書
き換えられてしまったデータ部分は、他方の記録データ
中に残っている。
・・・・,P' 1,P' 2,P' 3,・・・・は不定量
であり、しかも装置によりばらつくことや、装置間のわ
ずかな制御タイミングのずれ等が発生することから、図
6(C),図6(D)を別々の記録装置2台を使って記
録した場合は、図6(C)と図6(D)における各欠落
量は同じにならないばかりか、各データブロックの記録
開始点が、図6(C),図6(D)間でずれ、対応する
データブロック同士の時間的な(遅延量Td以上)ずれ
が発生することになる。
(C)と図6(D)がそれぞれ図7(A)と図7(B)
に対応し、ある区間のデータブロックの時間的なずれを
表している。図7(A)のあるデータブロックAxの中
のあるデータdxは、図7(B)においては、遅延量T
dだけ時間的に遅れた位置X1にあるはずであるが、実
際は、上記理由により位置X1よりもΔtだけずれた位
置X2となっている。このΔtの量は各データブロック
ごとにまちまちであり、1箇所調整すれば後が全て合致
するというものではない。これは、前述した3Abと3
Ab’(3Bbと3Bb’,3Cbと3Cb’)間だけ
の問題でなく、記録装置3A、3B、3C間において
も、同様に発生することである。
のものが使用されており、例えば切替手段と3系統用の
映像データ用メモリ回路及びこれらを制御する制御回路
で構成されており、前記切替手段によりデジタル映像信
号2aを所定分割単位毎に次段に用意した3系統用の映
像データ用メモリ回路へ周期的に振り分けることによ
り、3台の分割マスターテープ記録装置3A、3B、3
Cのそれぞれに記録させるデジタル映像信号データを生
成するようになっており、ここでは詳しい説明を省略す
る。
3A,3B,3Cにて作成した3本の分割マスターテー
プを使って、第2の発明の高速ダビング装置にて3倍速
用記録信号を生成する過程について説明する。図8は、
第2の発明の3倍速用の高速ダビング装置50のブロッ
ク構成図である。符号51A,51B,51Cは、前述
の分割マスターテープ作成装置1で作成した3本の分割
マスターテープDMTをそれぞれ記録した時と同じスピ
ードで再生する第1〜第3の分割マスターテープ再生装
置である。これらの再生装置51A,51B,51C
は、前述の分割マスターテープ作成装置における分割マ
スターテープ記録装置3A,3B,3Cと同じ仕様のも
のを使用しており、同時に2系統の音声信号を再生でき
る機能を有し、分割マスターテープの本数と等しい台数
を用意している。更に、前記3本の分割マスターテープ
DMTの組み合わせ方が重要になるため、基本的に、記
録装置と再生装置、例えば3Aと51A、3Bと51
B、3Cと51Cが対応するように、各分割マスターテ
ープには、識別コードを付けるようにし、各再製装置5
1A、51B、51Cは、前記識別コードを認識して、
それぞれ正しい組み合わせで、各分割マスターテープを
再生するようにしてもよい。
信号ビットレート変換装置70は、上記分割マスターテ
ープ再生装置51A,51B,51Cが、それぞれの分
割マスターテープDMTの記録開始点から同時に同期し
て連続再生することにより得られる映像信号と音声信号
をそれぞれ読み込み、それぞれ元のオリジナルマスター
テープに記録されている信号と同じ配列になるように配
列変換し、且つ、読み込んだスピードの3倍のスピード
で読み出すことにより、3倍速記録用デジタル信号を生
成する装置である。符号52a1 〜52ak は、スレー
ブ記録装置としての3倍速記録装置であり、テープ送り
スピードと記録ヘッドを有するドラム回転スピードを通
常の3倍に改造したものである。
により記録したものが最終的に製品となるため、通常は
大数量の台数を用意しており、各ビットレート変換装置
60,70から出力された信号は、それぞれ映像信号分
配器91,音声信号分配器92によって、その台数分の
信号に分配される。尚、各ビットレート変換装置60,
70からの信号は、デジタル形式のため、3倍速記録装
置52a1 〜52akが例えばVHS方式等のアナログ
形式のものである場合は、D/A変換を行なった後、記
録方式に適するように変調を施すようにすればよい。こ
の場合、信号伝送は極力デジタルのままで行い、上記変
換及び変調処理を3倍速記録装置52a1 〜52akに
入力する直前で行うようにすることで、信号伝送におけ
る劣下等を防ぐことが可能である。
が同期運転制御装置90である。これは、高速ダビング
装置50全体の同期を保つように制御を行うものであ
り、各装置の動作開始・停止を制御する他に、第1〜第
3の分割マスターテープ再生装置51A,51B,51
Cの同期再生や、ビットレート変換装置60,70にお
けるレート変換のための基準信号等の発生等の制御を行
う。
ト変換装置70の内部構成を示したブロック図である。
音声信号ビットレート変換装置70は、本発明の特徴と
する位相合致手段としての3つの音声信号復元回路71
a,71b,71cと切替回路80と、制御回路85で
主に構成されている。上記3つの音声信号復元回路71
a,71b,71cは、それぞれ同じ構成であり、それ
ぞれ2つの位相合わせ処理回路72と、遅延回路73
と、切替回路74と、音声データ用メモリ回路75から
成る。
る。第1の分割マスターテープ再生装置51Aからの再
生音声信号は2系統あり、一方は前述の分割マスタテー
プ作成時に遅延処理なしで記録した信号の再生デジタル
音声信号データ51Abであり、他方は遅延処理を行な
って記録した信号の再生デジタル音声信号データ51A
b’である。これらは、それぞれ位相合わせ処理回路7
2に入り、分割マスターテープ作成時に置き換えて記録
した位相合せ用符号データを基に、位相ずれが修正され
る。次に遅延処理なしの信号の方のみ、遅延回路73に
より遅延処理される。ここの遅延量は、前述の分割マス
ターテープ作成装置における遅延回路の遅延量Tdと等
しくなるように設定されている。即ち、遅延回路73に
よって、両方の再生音楽信号データ51Abと51A
b’の時間的なずれを無くすこととなる。
部分や位相合わせ用符号データに置き換えてしまった部
分については、他方の信号データで補完するように両処
理回路の出力を選択的に切替えながら音声データ用メモ
リ回路75に読み込まれる。これで、データ欠落や位相
ずれのない分割音声信号データに復元されたことにな
り、前述の分割マスターテープ作成装置1における処理
回路24aの音声データ用メモリ回路32に読み込まれ
る信号データと実質的に精度良く同じ状態となる。他の
復元処理回路についても同様であり、第2の分割マスタ
ーテープ再生装置51Bからの再生デジタル音声信号デ
ータ51Bbと51Bb’は、復元処理回路71bによ
り、第3からの分割マスターテープ再生装置51Cから
の再生デジタル音声音声データ51Cbと51Cb’
は、復元処理回路71cにより、それぞれ正常な分割音
声信号データとなって対応する各音声データ用メモリ回
路に読み込まれる。
だスピードの3倍のスピードで各メモリ回路から読み出
すことで、3つの復元回路71a,71b,71cから
は3倍レートのデジタル信号となって分割音声信号デー
タが出力される。次に、切替回路80により上記3系統
から出力されてくる3倍レートの分割音声信号データを
元の順番になるよう並び換えることにより、オリジナル
のマスターテープを再生した時のデジタル音声信号デー
タと内容は同じで、転送レートが3倍にアップされた、
N倍速記録用信号としての3倍レートデジタル音声信号
データ80bが生成されることになる。
ことで、各装置と同期させて信号処理を行なわせるもの
であり、これ以外に音声データ用メモリ回路のための書
き込みアドレスデータの発生や3倍レートの読み出しア
ドレスデータの発生等を行う。ここで、上記遅延回路7
3及び切替回路74は、メモリ回路で代用でき、遅延回
路73を通るデータに対しては、遅延量分ずらせたアド
レスに書き込み、読み出し時にはデータ補完を行うよう
に読み出しアドレスを制御することで代用が可能であ
る。また、切替回路80は、音声信号データのバスライ
ンを共通化し、このバスラインを制御することで代用す
ることも可能である。
て、その内部構成を図10に基づいて説明する。同図の
データ比較部4において、データ遅延部5より出力され
た分割マスターテープ再生信号(再生デジタル音声信号
データ)例えば51Abと、符号データ発生部6からの
符号データS1とが比較されて位相が一致するか否か判
定される。すなわち、この符号データ発生部6からは符
号データS1として前記位相合わせ用符号データDP
(図5参照)と同じパターン、例えば0〜255までの
連続した整数の集合体よりなるパターンを出力し、その
符号データS1が上記再生信号51Abのデータと1ビ
ットずつ比較され、この結果、両データのパターンが一
致した時には位相が一致したことになる。
して上記データ遅延部5を制御することにより上記両デ
ータのパターンが一致するまで再生信号51Abを遅延
させ、一致したところで遅延量を固定し、そのデータブ
ロックのデータを出力する。尚、次のデータブロックの
処理に移る際は、その都度、符号データパターンは最初
のビットから出力されると共に遅延量も最初の状態に戻
され、同様な処理が繰り返される。他の系統の分割マス
ターテープの再生信号51Bb,51Bb’と51C
b,51Cb’も同様の回路を用いて対応する符号デー
タ発生部のデータとの位相を一致させる。このようにし
て符号データ発生部のデータの位相に一致させることに
よって、各系統の分割マスターテープの再生信号のデー
タは所定の位相に調整することができる。
れた再生信号を図11に示す。図11(A)は図6
(C)の信号に対応した遅延無しの再生信号であり、図
11(C)は図6(D)の信号に対応した遅延ありの再
生信号である。そして、上記図11(A)に示す再生信
号を遅延回路73(図9参照)により遅延量Tdだけ遅
延処理を施すことにより、図11(C)の再生信号と時
間的な位相が完全に一致した図11(B)に示すような
再生信号を生成する。図11(B)に示すような再生信
号を生成したら、次に切替回路74により選択する信号
を切替点Exにて切り替えるようにすることで、図11
(B)と図11(C)の斜線で示した有効データ部分D
Eを取得していき、図11(D)にしめすようなデータ
の欠落のない所定の分割単位の信号データブロックA
1,A2,A3・・・が連続して並ぶ信号に復元するこ
とができる。
しても行うことで、遅延なしとありとの間だけでなく、
再生装置間での位相ずれも調整することとなる。そし
て、これらの位相を合わせた信号データを、正しく並べ
替えることにより、元のオリジナルマスターテープの音
声再生信号データと同一のものを生成することができ
る。
のものが使用されており、例えば3系統用のメモリ回路
と切替手段及びこれらを制御する制御回路で構成されて
おり、分割マスターテープ再生装置51A、51B、5
1Cから出力される3系統の再生デジタル映像信号デー
タは、前記メモリ回路にそれぞれ読み込まれ、続いて、
前記読み込んだスピードの3倍のスピードで読み出すと
共に、前記切替手段により、元の順番となるように並び
換えることにより、3倍レートのデジタル映像信号デー
タを生成するようになっており、ここでは、詳しい説明
は省略する。
4,5或いはそれ以上の場合でも同様に適用し得るのは
勿論である。また更に、位相合わせ用符号データとして
は、上記実施例においては、0〜255までカウントア
ップされるような連続する整数の集合体を用いたが、こ
れに限定されるものではなく、システムにおいて影響の
ない、しかも信号データと混同しないようなパターンの
符号データ、例えば連続するメモリアドレスの値等を用
いることが出来る。
を示す。これによれば、図10に示した符号データ発生
部6を書き込みアドレス発生部9に置き換えることがで
き、これから発生される書き込みアドレスデータS2を
比較用の符号データとしても用いる。このアドレスデー
タは別の位相合わせ処理回路でも共通で使用できるた
め、回路を簡素化することができる。この場合、位相合
わせ用符号データとしては、連続するメモリアドレスの
数値の集合体と同一にすることとなる。また、位相合わ
せ用符号データのデータ長としては、装置側の都合によ
るデータ欠落量を考慮の上、位相合わせに必要最低限の
データが欠落しないようにするとともに、長すぎてメモ
リ容量が過大となり、処理スピードに影響がでないよう
に、設定すればよい。尚、符号11は、読み出しアドレ
スデータS3を出力する読み出しアドレス発生部であ
る。
符号データを各データブロックの先頭部に入れるように
したが、これに限らず、データブロックの中の任意の位
置でも良く、更には、複数箇所に入れるようにしても良
い。
ターテープ作成装置、高速ダビング装置及びこれを備え
た高速ダビングシステムによれば、次のような優れた作
用効果を発揮することが出来る。本発明の分割マスター
テープ作成装置によれば、マスターテープの音声信号デ
ータを分割して複数の分割マスターテープを作成する際
に、各データブロックに位相合わせ用符号データをデー
タの置き換えにより付加することができるので、分割マ
スターテープの再生時には、この符号データを参照させ
ることが可能となる。
のようにして作成した複数の分割マスターテープを再生
して元のマスターテープと同じ内容の配列とする場合
に、位相合わせ用符号データを参照することにより、複
数の再生信号間の位相ずれを調整して合致させることが
できる。従って、有効データ部分を取り出して配列させ
ることにより、マスターテープの音声信号と同一の欠落
のない連続した時系列的配列の信号を生成することがで
きる。
分割マスターテープ作成時に音声信号データの各ブロッ
クに位相合わせ用符号データを設け、ダビング時には、
この符号データを用いて各分割マスターテープの再生信
号の位相を合致させるようにしたので、構造を複雑化さ
せることなくN系統の分割マスターテープから途切れの
ない元のマスターテープの信号と同一の時系列信号配置
の信号を安定して生成することができる。従って、ダビ
ングの品質を大幅に向上させることができ、その信頼性
を高めることができる。
するための説明図である。
より元の信号形態の配列に戻す時の原 理を説明する説
明図である。
ロック構成図である。
すブロック図である。
ロックを示す図である。
示す図である。
である。
図である。
示すブロック図である。
ク図である。
取得する過程を説明するための説明図で ある。
の例の概略ブロック図である。
再生装置、3A,3B,3C…分割マスターテープ記録
装置、4…データ比較部、5…データ遅延部、6…符号
データ発生部、7…制御部、22…切替制御回路、23
…制御回路、24,25,26…音声データ処理回路
(位相データ置き換え手段)、30…遅延回路、31…
位相合わせ用符号データ発生回路、32…音声データ用
メモリ回路、50…高速ダビング装置、51A,51
B,51C…分割マスターテープ再生装置、52a1〜
52ak…3倍速記録装置(スレーブ記録装置)、70
…音声信号ビットレート変換装置(位相合致手段)、7
1a〜71c…音声信号復元回路、80b…3倍レート
デジタル音声信号データ(N倍速記録用信号)、DE…
有効データ部分、DMT…分割マスターテープ、MT…
オリジナルのマスターテープ、S1…符号データ。
Claims (11)
- 【請求項1】 マスターテープを再生して得られる連続
的なデジタル音声信号を、所定の分割された単位毎に、
N(Nは2以上の整数)台用意した分割マスターテープ
記録装置に、順番に割当てて、間欠記録させて行き、こ
の操作をマスターテープ再生全体を通して繰り返すこと
により、N本の分割マスターテープを作成するようにし
た分割マスターテープ作成装置において、前記分割マス
ターテープ記録装置にて記録させる前段階に、前記所定
の分割された単位はそれぞれ異なる信号データであり、
この分割された信号データのある一定の長さ部分を、位
相デ−タ置き換え手段により位相合わせ用符号データに
置き換えた後、前記分割マスターテープに記録するよう
に構成したことを特徴とする分割マスターテープ作成装
置。 - 【請求項2】前記位相データ置き換え手段は、前記デー
タ位相合わせ用符号データとして、0からある一定の数
値まで+1ずつ増加させた、一連の数値データの集合体
を用いていることを特徴とする請求項1記載の分割マス
ターテープ作成装置。 - 【請求項3】 前記位相データ置き換え手段は、前記デ
ータ位相合わせ用符号データとして、連続するメモリア
ドレスの数値の集合体を用いていることを特徴とする請
求項1記載の分割マスターテープ作成装置。 - 【請求項4】 前記位相データ置き換え手段は、位相合
わせ用符号データを出力する位相合わせ用符号データ発
生回路と、入力された信号データを記録しつつ順次出力
するメモリ回路と、このメモリ回路の動作を制御する書
込・読出制御回路と、前記位相合わせ用符号データ発生
回路と前記メモリ回路との出力を選択的に切り替える切
替回路と、所定のタイミングで前記切替回路の動作を制
御する切替制御回路とよりなる処理回路を複数有し、一
方の処理回路の前段には、信号データの入力を所定時間
だけ遅らせる遅延回路が設けられていることを特徴とす
る請求項1乃至3記載の分割マスターテープ作成装置。 - 【請求項5】 前記請求項1乃至4に規定された分割マ
スターテープ作成装置にて作成されたN本の分割マスタ
ーテープの記録データを統合してダビングするために、
前記N本の分割マスターテープを、N台の再生装置に
て、同時に、しかも同期的に再生することで得られるN
系統の再生信号から、元のマスターテープの再生信号と
同一になるように配列すると共に、1/Nに圧縮するこ
とで、N倍速記録用信号を生成し、その前記N倍速記録
用信号を、標準速度のN倍のスピードで記録動作させて
記録媒体に記録するようにしたスレーブ記録装置を有す
る高速ダビング装置において、前記N倍速記録用信号を
生成する前段階には、N系統の再生信号のそれぞれに対
して、前記位相合わせ用符号データに基づいて有効デー
タ部分を取得し、且つ前記N系統の再生信号同士の位相
を合致させる位相合致手段を設けるように構成したこと
を特徴とする高速ダビング装置。 - 【請求項6】 前記位相合致手段は、前記位相合わせ用
符号データに基づいて位相ずれを修正する複数の位相合
わせ処理回路と、前記分割マスターテープ作成装置の遅
延回路の遅延量と同じ量だけ遅延させるために前記2つ
の位相合わせ処理回路の内の一方の処理回路の後段に設
けた遅延回路と、この遅延回路の出力と他方の処理回路
の出力とを切り替える切替回路とを少なくとも有するこ
とを特徴とする請求項5記載の高速ダビング装置。 - 【請求項7】 前記位相合わせ処理回路は、入力される
再生信号を遅延させて出力するためのデータ遅延部と、
前記位相合わせ用符号データと同じパターンの符号デー
タを出力する符号データ発生部と、前記位相合わせ用符
号データと前記データ遅延部からの出力信号とを比較す
るデータ比較部と、このデータ比較部にてデータが一致
するまで、前記出力信号を遅延させるように前記データ
遅延部を制御する制御部とを有するように構成したこと
を特徴とする請求項6記載の高速ダビング装置。 - 【請求項8】 請求項1乃至4に規定される分割マスタ
ーテープ作成装置と、請求項5乃至7に規定される高速
ダビング装置とを有することを特徴とする高速ダビング
システム。 - 【請求項9】 マスターテープを再生して得られる連続
的なデジタル音声信号を、所定の分割された単位毎に、
N(Nは2以上の整数)台用意した分割マスターテープ
記録装置に、順番に割当てて、間欠記録させて行き、こ
の操作をマスターテープ再生全体を通して繰り返すこと
により、N本の分割マスターテープを作成するような分
割マスターテープ作成装置と、ダビング時には、前記N
本の分割マスターテープを、N台の再生装置にて、同時
に、しかも同期的に再生することで得られるN系統の再
生信号から、元のマスターテープの再生信号と同一にな
るように配列する共に、1/Nに圧縮することで、N倍
速記録用信号を生成し、その前記N倍速記録用信号を、
標準速度のN倍のスピードで記録動作させて記録媒体に
記録するようにしたスレーブ記録装置を有する高速ダビ
ング装置とを備えた高速ダビングシステムにおいて、前
記分割マスターテープ作成装置では、前記分割マスター
テープ記録装置にて記録させる前段階に、前記所定の分
割された単位で分割した信号データに対して、その信号
データのある一定の長さ部分を、位相デ−タ置き換え手
段により位相合わせ用符号データに置き換えた後、前記
分割マスターテープに記録すると共に、前記高速ダビン
グ装置の前記N倍速記録用信号を生成する前段階には、
前記N系統の再生信号のそれぞれに対して、前記位相合
わせ用符号データに基づいて、有効データ部分を取得
し、且つ前記N系統の再生信号同士の位相を合致させる
位相合致手段を設けるように構成したことを特徴とする
高速ダビングシステム。 - 【請求項10】 前記位相データ置き換え手段は、前記
データ位相合わせ用符号データとして、0からある一定
の数値まで+1ずつ増加させた、一連の数値データの集
合体を用いていることを特徴とする請求項9記載の高速
ダビングシステム。 - 【請求項11】 前記位相データ置き換え手段は、前記
データ位相合わせ用符号データとして、連続するメモリ
アドレスの数値の集合体を用いていることを特徴とする
請求項9記載の高速ダビングシステム。
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