JP3008592U - 被剪断型震動減衰装置 - Google Patents
被剪断型震動減衰装置Info
- Publication number
- JP3008592U JP3008592U JP1994008119U JP811994U JP3008592U JP 3008592 U JP3008592 U JP 3008592U JP 1994008119 U JP1994008119 U JP 1994008119U JP 811994 U JP811994 U JP 811994U JP 3008592 U JP3008592 U JP 3008592U
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- damping device
- vibration damping
- plate
- mandrel
- trapezoidal
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Buildings Adapted To Withstand Abnormal External Influences (AREA)
- Vibration Prevention Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 建築構造物への取り付けが簡単で、大きな剪
断力がかかっても変形がさまたげられず、塑性変形後も
建築構造物からの取り外しが容易となる。 【構成】 ベース・ボード5と、複数の台形プレート6
と、複数の心棒7と、支承ベース9とを備え、台形プレ
ートが第1端部61を有して、ベース・ボードに間隔を
開けて各第1端部を固定し、かつ第1端部より幅が狭い
第2端部62を有し、心棒が各第2端部に固定され、支
承ベースが底板91と1対の当て板92とを設けて、底
板上に当て板を固定し、当て板に複数の対向する受け溝
931を開設して、心棒を対応する1対の受け溝に掛け
渡して挿入する。実装時にはベース・ボードを1構造部
材に接合し、支承ベースを他の構造部材に接合して、震
動で構造部材が変形すると心棒がベース・ボードとは反
対方向へ移動かつ回転して、台形プレートの均一な弾性
変形および塑性変形を実現し、震動エネルギーを吸収減
衰する。
断力がかかっても変形がさまたげられず、塑性変形後も
建築構造物からの取り外しが容易となる。 【構成】 ベース・ボード5と、複数の台形プレート6
と、複数の心棒7と、支承ベース9とを備え、台形プレ
ートが第1端部61を有して、ベース・ボードに間隔を
開けて各第1端部を固定し、かつ第1端部より幅が狭い
第2端部62を有し、心棒が各第2端部に固定され、支
承ベースが底板91と1対の当て板92とを設けて、底
板上に当て板を固定し、当て板に複数の対向する受け溝
931を開設して、心棒を対応する1対の受け溝に掛け
渡して挿入する。実装時にはベース・ボードを1構造部
材に接合し、支承ベースを他の構造部材に接合して、震
動で構造部材が変形すると心棒がベース・ボードとは反
対方向へ移動かつ回転して、台形プレートの均一な弾性
変形および塑性変形を実現し、震動エネルギーを吸収減
衰する。
Description
【0001】
この考案は、被剪断型震動減衰装置に関し、特に、取り外しが容易で変形性能 および震動減衰性能に優れた圧力受容タイプの被剪断型震動減衰装置に関する。
【0002】
中華民国(台湾)でも20年ほど前に大きな地震が発生して以来、信頼性が高 く、効率の良い震動減衰装置を開発することが、耐震構造研究における重要な課 題の1つとなっており、とりわけ環太平洋地震帯に属する台湾にとっては、国民 の生命財産の安全を確保する震災防止設備の開発が緊急を要するものとなってい た。 従来の建築設計においても、建築構造物は、一般の外力を受けた時に十分に耐 えられるものであることはもちろん、発生の確立は小さいが、巨大な外力(例え ば大地震の震動)を受けた時にも、建築構造物の柱梁(はしら・はり)部分が、 その靱性(じんせい)によって震動エネルギーを減衰させる作用を発揮して、建 築構造物の倒壊を未然に防止しなければならないものであったが、これまでの研 究によっても、柱梁部分の靱性は確実な把握が困難であった。そして、もし仮に 柱梁部分が十分な靱性を備えていたとしても、巨大な外力がなくなった後で、こ れらの塑性変形をきたした柱梁部分は、おおむね撤去や補修を必要とするものと なっていた。従って、建築構造中に特別に設計した震動減衰装置を組み込んでお き、地震などの巨大な外力を受けた時に柱梁部分にかかるエネルギーをほぼ完全 に吸収できるようにするとともに、もし塑性変形(降伏現象)が発生した場合で も、取り外しや取り付けが容易であるようにする必要があった。
【0003】 そこで、図7に示したように、建築構造中に震動減衰装置4を組み込むことが 提案され、例えば柱梁(はしら・はり)の鉄骨構造1に震動減衰装置4を組み込 み、ブレース(筋かい)3,3によって装置下端を支持するとともに、鉄骨構造 1の柱梁部分と連結することで、地震発生時に、震動減衰装置4およびブレース 3,3により鉄骨構造1全体のS方向での弾性強度を向上させ、かつ、震動減衰 装置4中の特殊な形状を有する鋼板47に制振減衰作用を持たせて、地震から受 けるエネルギーを吸収できるようにしていた。
【0004】 このような震動減衰装置について、台湾国内でも多くの研究が進められてきて おり、中華民国(台湾)の実用新案出願第79214189号(1990年)に おいて、図8と図9とに示した震動減衰装置が提案されていた。その震動減衰装 置では、1枚の金属板10と、複数枚の台形プレート20,20,…と、複数個 の金属ブロック30,30,…と、1つの取り付け具40と、複数本のピン41 ,41,…とを設けていた。そして、前記台形プレート20の幅が広い一端を金 属板10に固定し、その幅がせまい他端に前記金属ブロック30を固定するとと もに、台形プレート20の変形に備えて各金属ブロック30間に適当な間隔を取 っていた。組み立て時には、ピン41を取り付け具の長円形孔42および金属ブ ロック30の円形孔31に挿入することで組み立てを行っていた。
【0005】 しかしながら、このような装置は、実際の使用において、次のような問題点が あった。 まず、組み立て時に、ピン41を長円形孔42および円形孔31に挿入するた めに、金属ブロック30間の距離dに対する精度要求が少し高いものとなってい たが、実際上は、金属板10と台形プレート20と金属ブロック30とが溶接に より接合されていたので、この精度の達成はそれほど容易ではなかった(もし鋳 造成形すれば精度要求を満たすことが可能であるが、金型の製作コストが高いも のとなると同時に、鋳鉄の靱性は炭素鋼より劣るのが普通であるから、地震エネ ルギーを吸収する能力も劣ったものとなるので、採用できなかった)。そこで、 組み立て時には、金属ブロック30を1個ずつハンマー(図示せず)で叩いて距 離dを調整した後で、ピン41をハンマーで叩いて長円形孔42および円形孔3 1に無理やり挿入していたのが実状であり、もしも強い地震の後で装置を取り替 える必要がでてきた時には、ピン41の変形も大きなものとなっていたので、取 り外しにかかる手間も大変なものとなり、補修工事の費用も高くつくものとなっ ていた。
【0006】 次に、図8から図11において、金属ブロック30が作用力を受けた時の変形 について説明すると、金属板10と取り付け具40とが、互いに反対方向へ移動 すると、台形プレート20が変形して(震動減衰作用を発揮して)、金属ブロッ ク30がピン41を中心に回転していたが、台形プレート20の変形が次第に大 きくなると、隙間距離dが不足する状態となって、金属ブロック30の衝突が発 生していた。この状態になると、ピン41本来の作用を発揮できなくなり、台形 プレート20にとっては固定された端部となってしまうので、震動減衰装置その ものの剛性および反発力が急激に増加してしまうことになっていた。このような 急激な変化は金属ブロック30の衝突以前には、震動減衰作用を有効に発揮して いた台形プレート20や、柱梁、ブレースにとって極めて不利なものとなり、建 築構造物の安全性を逆に脅かすものとなっていた。
【0007】
この考案が解決しようとする問題点は、従来の震動減衰装置が組み立てが容易 でなく、少し大きな震動に対して有効に対応できなかったことであり、塑性変形 が発生した後では取り外しが困難であったことである。
【0008】
この考案は、台形プレートの幅が狭い端部に心棒を直接固定し、支承ベースに 設けた当て板の、外部に向けて開口した受け溝に対して、心棒を直接挿入するこ とを主要な特徴とする。組み立てや取り外しが容易で、大きな震動にも対応する という目的を、より簡略化された構造によって実現した。
【0009】
図1において、この考案にかかる被剪断型震動減衰装置は、1枚のベース・ボ ード5と、複数枚の台形プレート6(図示は4枚)と、複数本の心棒7(図示は 4本)と、複数枚のライナー8(図示は8枚)と、1枚の支承ベース9とを備え る。ベース・ボード5には、複数個のスリット51(図示は4個)を開設し、台 形プレート6には、それぞれ第1端部61および第2端部62を設け、第2端部 62の幅を第1端部61より狭いものとし、かつ第1端部61をベース・ボード 5のスリット51に挿入するとともに、溶接によって固定(その理由は前述)し 第2端部62に心棒7を溶接固定している。支承ベース9は、底板91と、1対 の当て板92,93を設けて、当て板92,93に対向する2個が1組となる複 数個の受け溝921,931(図示は各4個)を図上部が開口するように開設し て、各心棒7を当て板92,93に跨がるように挿入する。組み立て時には、第 2端部62と当て板92,93との間にある隙間を利用して、ライナー8を充填 する。図7に組み立て後の斜視図を示している。
【0010】 図1から図3において、この考案にかかる被剪断型震動減衰装置は、構造の大 幅な簡略化が実現したため、精度要求を低くても良いものとし、組み立て時に心 棒7を支承ベース9の受け溝921,931に直接挿入するだけでよいので組み 立て時の調整がほとんど不要になり、組み立て、取り外しのいずれも簡単なもの となる。また、心棒7を採用することによって、外力の作用を受ける時に、心棒 7が回転や移動を行っても相互衝突による不都合を発生させないので(図8を参 照)、剛性や反発力が急激に増加するような事態は発生しないことから、台形プ レート6が均一に弾性変形および塑性変形(降伏現象が発生)してエネルギーを 吸収することができる。
【0011】 次に、図4から図6において、この考案にかかる被剪断型震動減衰装置を建築 構造物に実装する際の実施態様について説明する。図4において、この考案の第 1実施態様は、ベース・ボード5を梁1の下フランジに接合し、支承ベース9に ブレース3を接合するものである。地震が発生した時には、上下階の間で反対方 向への移動(図上下の矢印方向)が発生するので、心棒7がベース・ボード5の 動きに対して反対方向へ移動ならびに回転することで、震動を減衰する。
【0012】 図5において、この考案の第2実施態様は、ベース・ボード5を梁11の上フ ランジに接合し、支承ベース9にブレース3を接合するものである。地震が発生 した時には、上下階の間で反対方向への移動(図上下の矢印方向)が発生するの で、心棒7がベース・ボード5の動きに対して反対方向へ移動ならびに回転する ことで、震動を減衰するが、この第2実施態様であれば、窓フレーム(図示せず )の設置も可能となる。
【0013】 図6において、この考案の第3実施態様は、ベース・ボード5を基礎13に接 合し、支承ベース9を床梁12に直接接合するものである。地震が発生した時に は、床梁12と基礎13との間で、反対方向への移動(図上下の矢印方向)が発 生するので、心棒7がベース・ボード5の動きに対して反対方向へ移動ならびに 回転することで、震動を減衰するが、この第3実施態様であれば、防振装置81 のダンピング効果を補強することができる。
【0014】 以上、好適な実施例をあげて、この考案の技術思想を説明したが、もとより、 この考案を限定するためのものではなく、当業者が開示事項に基づいて修正ある いは変更を加えることは容易であるから、この考案の技術思想が保護されるべき 範囲は、実用新案登録請求の範囲に記載された事項に基づくものである。
【0015】
上記のように、この考案にかかる被剪断型震動減衰装置は、建築構造物に対す る取り付けが容易であり、震動発生時に心棒が受け溝内部で回転しても相互衝突 が発生することなく、大きな剪断力に対しても十分に対応することができる。そ して、大きな震動により台形プレートが塑性変形を発生させても、建築構造物か らの取り外しが容易であるので、修復にかかる工事コストを大幅に低減すること ができる。
【図1】この考案にかかる被剪断型震動減衰装置の分解
斜視図である。
斜視図である。
【図2】この考案にかかる被剪断型震動減衰装置の組み
立て斜視図である。
立て斜視図である。
【図3】台形プレートおよび心棒の弾性変形を説明する
説明図である。
説明図である。
【図4】この考案の第1実施態様を示す正面図である。
【図5】この考案の第2実施態様を示す正面図である。
【図6】この考案の第3実施態様を示す正面図である。
【図7】従来技術の実施態様を示した正面図である。
【図8】従来技術の震動減衰装置を示した分解斜視図で
ある。
ある。
【図9】従来技術の震動減衰装置を示した組み立て斜視
図である。
図である。
【図10】従来の金属ブロックが作用力を受けていない
状態の説明図である。
状態の説明図である。
【図11】従来の金属ブロックが作用力を受けた時の説
明図である。
明図である。
5 ベース・ボード 6 台形プレート 7 心棒 8 ライナー 9 支承ベース 51 スリット 61 第1端部 62 第2端部 91 底板 92 当て板 93 当て板 931 受け溝
Claims (4)
- 【請求項1】 建築構造物の構造部材に対して設けら
れ、その建築構造物が作用力を受けて前記構造部材間で
変形を発生させた時に変形エネルギーを減衰するもので
あって、 ベース・ボードと、複数枚の台形プレートと、複数本の
心棒と、支承ベースとを備えるとともに、 前記した複数の台形プレートが、それぞれ第1端部を有
して、前記ベース・ボードに間隔を開けて各第1端部を
固定し、かつ、それぞれ第2端部を有して、この第2端
部が前記した第1端部よりも幅が狭いものであり、 前記した複数の心棒が、それぞれ台形プレートの各第2
端部に固定されるものであり、 前記した支承ベースが、底板と、1対の当て板とを備え
て、底板上に当て板を固定し、かつ当て板に複数の対向
する受け溝を設けて、前記した心棒を対応する1対の受
け溝に掛け渡して挿入するものである、 被剪断型震動減衰装置。 - 【請求項2】 上記した心棒が、上記台形プレートの第
2端部の両サイドに1対のライナーを設けて、第2端部
および上記当て板間の隙間を充填するものである請求項
1の被剪断型震動減衰装置。 - 【請求項3】 上記ベース・ボードが、複数のスロット
を設けて、上記した台形プレートの第1端部をそれぞれ
挿入するとともに、溶接固定するものである請求項1記
載の被剪断型震動減衰装置。 - 【請求項4】 上記した台形プレートが、その第2端部
に上記した心棒を溶接固定するものである請求項1記載
の被剪断型震動減衰装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1994008119U JP3008592U (ja) | 1994-07-07 | 1994-07-07 | 被剪断型震動減衰装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1994008119U JP3008592U (ja) | 1994-07-07 | 1994-07-07 | 被剪断型震動減衰装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3008592U true JP3008592U (ja) | 1995-03-20 |
Family
ID=43144410
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1994008119U Expired - Lifetime JP3008592U (ja) | 1994-07-07 | 1994-07-07 | 被剪断型震動減衰装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3008592U (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3421257B2 (ja) | 1998-06-24 | 2003-06-30 | シェン ツァイ チョン | 運動減衰装置 |
KR101319698B1 (ko) * | 2011-12-27 | 2013-10-17 | 주식회사 디알비동일 | 캔틸레버 거동식 강재 댐퍼 |
-
1994
- 1994-07-07 JP JP1994008119U patent/JP3008592U/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3421257B2 (ja) | 1998-06-24 | 2003-06-30 | シェン ツァイ チョン | 運動減衰装置 |
KR101319698B1 (ko) * | 2011-12-27 | 2013-10-17 | 주식회사 디알비동일 | 캔틸레버 거동식 강재 댐퍼 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5667717B2 (ja) | 弾塑性履歴型ダンパ | |
KR101654338B1 (ko) | 간주형 제진장치 | |
EP1126101B1 (en) | Mounting structure and method for viscosity system damping wall | |
JP2001295506A (ja) | 制震ダンパーおよびその製造方法 | |
EP1111162B1 (en) | Viscosity system damping wall mounting structure and mounting method | |
JP3008592U (ja) | 被剪断型震動減衰装置 | |
KR101844645B1 (ko) | 횡하중 흡수형 건축용 패널 조립체 | |
JPH10169245A (ja) | 制振ダンパー | |
JP2003097621A (ja) | 摩擦ダンパー | |
JP3159615U (ja) | 橋梁設備の変位制限構造体 | |
JP5027490B2 (ja) | 耐震天井構造、天井制震装置及び天井制震装置の取付方法 | |
JPH0633425A (ja) | 防音壁の施工方法 | |
JP2005282231A (ja) | 制震構造 | |
JP2002038755A (ja) | 制震構造建物 | |
JP2002173989A (ja) | 免震建物周囲の溝カバー装置 | |
JP2733917B2 (ja) | 制振装置 | |
JP2003232077A (ja) | 梁補強金具およびこれを用いた梁貫通孔補強構造 | |
JP4023948B2 (ja) | 制振装置 | |
KR102209624B1 (ko) | 내진보강 구조체 | |
KR20160001978U (ko) | 내진용 챤넬장치 | |
JPS63284374A (ja) | 制振壁構造 | |
KR102590128B1 (ko) | 계단장치 및 그 시공방법 | |
KR101654337B1 (ko) | 간주형 제진장치 | |
JP3928147B2 (ja) | 鉄骨梁の架設構造 | |
JPH10184032A (ja) | 既存建築物の免震工法及び免震装置 |