JP3008521U - 調理用鍋 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は、非電磁材から成る鍋器体の底面部
を改良し、電磁調理器にも対応使用できる調理用鍋を提
供することを目的とする。 【構成】 本考案は、非磁気金属材から成る器体の底面
部に電磁反応金属材を嵌着し、その磁気反応金属材部の
全部又は一部は載置するプレート面から離間状態を保つ
ように設置して成る鍋である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、調理用鍋に関するもので、特に電磁調理器対応可能の鍋に関するも のである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、調理用鍋には、その火力熱源からの熱伝導効率を確保するために、銅製 やアルミダイキャスト製のものが普及している。しかし、これらの材料による鍋 は非電磁体であることから、近年普及している電磁調理器には全く対応できず使 用できなかった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

そこで、本考案は前記のような非電磁材から成る鍋の底面部を改良し、電磁調 理器においても使用できるとともに高品質の鍋を提供することを目的とするもの である。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、非磁気金属材から成る器体の底面部に磁気反応金属材を嵌着し、こ の磁気反応金属材部の全部又は一部は載置するプレート面から離間状態を保つよ うに設置して成る鍋である。

【０００５】

【作用】

いま本考案の鍋を電磁調理盤にかけたときは、電磁力は鍋器体底面部の磁気反 応を起こすキャップ群や線材群や円板面を介して器体に伝導して加熱化する。器 体自体は熱伝導性の良い金属材から構成されているから、加熱化を促進して煮炊 を行うようになる。

【０００６】

【実施例】 第１実施例 １は鍋本体を銅，アルミダイキャストなどの非磁気金属材によって構成した器 体で、この器体の底面部２には後記する磁気反応キャップ６を多数個設置するも のである。（図１）

【０００７】 ３は前記底面部２の周囲に設けた凸出部で、この凸出部によって底面部２はや や浮上状態に成る。

【０００８】 ４は前記器体１の底面部２に等間隔をおいて多数個設けた円形切溝で、この円 形切溝の内側には島部５を形成する。

【０００９】 ６は適当大きさの円形に成る鉄，ステンレス鋼などの磁気反応金属材によって 構成したキャップで、このキャップの周側部には下外方に向けて切り起し爪７を 突設する。（図３）

【００１０】 図２に示すように、前記キャップ６を前記器体底面部２の円形切溝４にプレス 加圧して圧着したとき、キャップ６の切り起し爪７の抵抗加圧によってキャップ ６と円形切溝４とが島部５を抱くようにして固定するように成る。

【００１１】 器体底面部２にキャップ６が嵌合固着したときも、このキャップ６の底面部は 前記器体底面部の凸出部３が電磁調理器のプレート面ａに接することにより間隙 ８が確保されるようになる。（図４）

【００１２】 ９は円形に成る前記磁気反応キャップ６の底面部の中央を若干浮上して形成し た凹部で、この凹部９の周囲に突出部１０が形成されることによりこの突出部１ ０が電磁調理器のプレート面ａに接して凹部９により間隙１１が確保されるよう になる。（図５）

【００１３】 第２実施例 この実施例も、前記器体１の底面部２に後記する磁気反応キャップ１４を多数 個設置するものである。

【００１４】 ３は前記底面部２の周囲に設けた凸出部で、この凸出部によって底面部２全体 はやや浮上状態に成る。

【００１５】 １２は前記器体１の底面部２に等間隔をおいて多数個設けた段部を有する円形 切溝で、この円形切溝の内側には島部１３を形成する。

【００１６】 １４は適当大きさの円形に成る鉄，ステンレス鋼などの磁気反応金属材によっ て構成したキャップで、このキャップの上端周縁部には外方に曲折したカール部 １５を設ける。図６に示すように、このキャップ１４を前記器体底面部２の円形 切溝１２にプレス加圧して圧着したとき、キャップ１４のカール部１５の抵抗加 圧によってキャップ１４と円形切溝１２が島部１３を抱くようにして固定するよ うに成る。

【００１７】 器体底面部２にキャップ１４が嵌合固着したときも、このキャップ１４の底面 部は前記器体底面部の凸出部３が電磁調理器のプレート面ａに接することにより 間隙１６が確保されるようになる。（図７）

【００１８】 １７は円形に成る前記磁気反応キャップ１４の底面部の中央を若干浮上して形 成した凹面部で、この凹部１７の周囲に突出部１８が形成されることによりこの 突出部が電磁調理器のプレート面ａに接して凹面部１７により間隙１９が確保さ れるようになる。（図８）

【００１９】 第３実施例 この実施例も、前記器体１の底面部２に後記する磁気反応キャップ２４を多数 個設置するものである。

【００２０】 ２１は前記底面部２の周囲に形成した凸出部で、この凸出部によって底面部２ 全体はやや浮上状態に成る。

【００２１】 ２２は前記器体１の底面部２に等間隔をおいて多数個設けた円形凹溝で、この 円形凹溝の内側には島部２３を形成する。

【００２２】 ２４は適当大きさの円形に成る鉄，ステンレス鋼などの磁気反応金属材によっ て構成されるキャップで、このキャップの周側部は前記島部２３に圧着して固定 するように成る。（図９・図１０）

【００２３】 ２５は円形に成る前記磁気反応キャップ２４の底面部の中央を若干浮上して形 成した凹部で、この凹部２５の周囲に突出部２６が形成されることによりこの突 出部が電磁調理器のプレート面ａに接して凹部２５により間隙２７が確保される ようになる。（図１１）

【００２４】 第４実施例 ２８は鍋本体を銅、アルミダイキャストなどの非磁気金属材によって構成した 器体で、この器体の底面部２９には後記する磁気反応線材３３を多数本設置する 。（図１２）

【００２５】 ３０は前記器体底面部２９に中心部を残して同心円形状に等間隔に多数個設け た凹溝列で、この各凹溝列間にも凹面部３１を形成する。この凹溝列及び凹面部 の構成は渦巻状にしてもよい。

【００２６】 ３２は前記器体底面部２９の周囲に設けた凸出部で、この凸出部によって底面 部２全体はやや浮上状態に成る。

【００２７】 ３３は前記凹溝列３０内に嵌着固定する鉄，ステンレス鋼などの磁気反応金属 材によって構成した線材で、図１３及び図１４に示すように、凹溝列３０内に嵌 合した後、周囲の側壁部分をプレス加圧によって圧着し線材３３を周囲から固定 するようになる。

【００２８】 前記磁気反応線材３３が器体底面部２９に嵌合固着したとき、線材３３の底面 部は前記凸出部３２が電磁調理器のプレート面ａに接することにより間隙３４を 確保するようになる。

【００２９】 第５実施例 ３５は鍋本体を銅，アルミダイキャストなどの非磁気金属材によって構成した 器体で、この器体の底面部３６には後記する磁気反応円板４０を設置する。（図 １５）

【００３０】 ３７は前記器体底面部３６に中心部３８および周囲部３９を残して同心円形状 に形成した凹面部で、この凹面部内に凹面部の高さ分よりやや低い厚さに成る鉄 ，ステンレス鋼などの磁気反応金属材から成る円板４０をインサート成形によっ て嵌合固定する。

【００３１】 磁気反応円板４０は前記のような厚さに成るから、これを器体底面部３６に固 着したとき、円板４０の底面部は、前記器体底面部３６の中心部３８および周囲 部３９が電磁調理器のプレート面ａに接することにより間隙４１を確保するよう になる。（図１６）

【００３２】

【考案の効果】

本考案は、熱伝導性は良いが非磁気性のアルミダイキャストや銅製の鍋器体の 底面部に、磁気反応性のある鉄，ステンレス鋼などの金属材から成る多数個のキ ャップ，線材又は円板などを一体に構成した鍋であるから、これを電磁調理器に かけたときは鍋器体への電磁力の伝導が良好になり、確実に加熱して煮炊調理す ることができるようになり、電磁調理器の利用普及に画期的な効果をあげること ができる。

【００３３】 また、本考案鍋はガスや電気の通常の加熱源に対しても使用することができる から、汎用性の高い調理用鍋となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】第１実施例の鍋の底面図

【図２】要部の取付け関係を示した正断面図

【図３】要部部品の斜視図

【図４】要部の固定時の正断面図

【図５】要部の他例の固定時の正断面図

【図６】第２実施例の要部の取付け関係を示した正断面
図

【図７】要部の固定時の正断面図

【図８】要部の他例の固定時の正断面図

【図９】第３実施例の要部の取付け関係を示した正断面
図

【図１０】要部の固定時の正断面図

【図１１】要部の他例の固定時の正断面図

【図１２】第４実施例の鍋の底面図

【図１３】要部の取付け前の正断面図

【図１４】要部の固定時の正断面図

【図１５】第５実施例の鍋の底面図

【図１６】要部の固定時の正断面図

【符号の説明】

１ 非磁気金属材によって構成した器体 ２ 底面部 ３ 凸出部 ４ 円形切溝 ５ 島部 ６ 磁気反応金属材によって構成したキャップ ８ 間隙 ９ 凹部 １１ 間隙 １２ 円形切溝 １３ 島部 １４ 磁気反応金属材によって構成したキャップ １６ 間隙 １７ 凹面部 １９ 間隙 ２１ 凸出部 ２２ 円形凹溝 ２３ 島部 ２４ 磁気反応金属材によって構成されるキャップ ２５ 凹部 ２７ 間隙 ３０ 凹溝列 ３３ 磁気反応金属材によって構成した線材 ３４ 間隙 ３７ 凹面部 ４０ 磁気反応金属材から成る円板 ４１ 間隙

Claims (9)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 非磁気金属材から成る器体の底面部に磁
   気反応金属材を嵌着し、この磁気反応金属材部の全部又
   は一部は載置するプレート面から離間状態を保つように
   設置して成る調理用鍋。
2. 【請求項２】 非磁気金属材から成る器体の底面部に多
   数の円形切溝を内側に島部を形成して設け、周側部に切
   り起し爪を突設した磁気反応金属材から成るキャップを
   前記円形切溝に嵌着して設置し、このキャップの底面部
   を器体底面部の周囲部よりやや高い位置に設けて成る調
   理用鍋。
3. 【請求項３】 非磁気金属材から成る器体の底面部に多
   数の円形切溝を内側に島部を形成して設け、周側部に切
   り起し爪を突設するとともに底面中央部に凹部を形成し
   た磁気反応金属材から成るキャップを前記円形切溝に嵌
   着して設置し、このキャップの底面部を凹部分を除いて
   器体底面部と一致せしめて成る調理用鍋。
4. 【請求項４】 非磁気金属材から成る器体の底面部に段
   部を有する多数の円形切溝を内側に島部を形成して設
   け、上端周縁部に外方に曲折したカール部を設けた磁気
   反応金属材から成るキャップを前記円形切溝に嵌着して
   設置し、このキャップの底面部を器体底面部の周囲部よ
   りやや高い位置に設けて成る調理用鍋。
5. 【請求項５】 非磁気金属材から成る器体の底面部に段
   部を有する多数の円形切溝を内側に島部を形成して設
   け、上端周縁部に外方に曲折したカール部を設けるとと
   もに、底面中央部に凹部を形成した磁気反応金属材から
   成るキャップを前記円形切溝に嵌着して設置し、このキ
   ャップの底面部を凹部分を除いて器体底面部と一致せし
   めて成る調理用鍋。
6. 【請求項６】 非磁気金属材から成る器体の底面部に多
   数の円形凹溝を内側に島部を形成して設け、この円形凹
   溝に磁気反応金属材から成るキャップを嵌着して設置
   し、このキャップの底面部を器体底面部の周囲部よりや
   や高い位置に設けて成る調理用鍋。
7. 【請求項７】 非磁気金属材から成る器体の底面部に内
   側に島部を形成して設け、この円形凹溝に磁気反応金属
   材から成るキャップを嵌着して設置し、このキャップの
   底面部を凹部分を除いて器体底面部と一致せしめて成る
   調理用鍋。
8. 【請求項８】 非磁気金属材から成る器体の底面部に多
   数の円形凹溝列を設け、この凹溝列に磁気反応金属材に
   よる線材を嵌着し、この線材部を器体底面部の周囲部よ
   り高い位置に設置して成る調理用鍋。
9. 【請求項９】 非磁気金属材から成る器体の底面部に中
   心部及び周囲部を残して凹面部を形成し、この凹面部内
   に凹面部の高さ分よりやや低い厚さに成る磁気反応金属
   材から成る円板を嵌着して成る調理用鍋。