JP3008481B2 - 炭素短繊維集合体及びそれを強化材とする繊維強化熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

炭素短繊維集合体及びそれを強化材とする繊維強化熱可塑性樹脂組成物

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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、炭素短繊維集合体及びそれを強化材として
用いる繊維強化熱可塑性樹脂組成物に関する。更に詳し
くは、短繊維強化成形材料の強化材として、取扱性に優
れ、且つ、マトリックス中における分散性に優れた炭素
短繊維集合体及びそれを強化材として用いる繊維強化熱
可塑性樹脂組成物に関するものである。
[従来の技術] 近年、炭素短繊維を各種のマトリックスに混合、分散
させてなる繊維強化樹脂組成物は、高強度、高剛性、低
比重、高電気伝導性、低熱膨張率、高耐磨耗性等の優れ
た特長を有する炭素繊維を使用していることから工業的
に重要な材料として注目されている。
一般に、炭素繊維をポリエステル、ポリアミド、ポリ
オレフィン、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール
樹脂等の各種マトリックスに混合、分散させて繊維強化
樹脂材料を得る場合、炭素短繊維集合体を熱可塑性樹脂
のペレットあるいはパウダーと共に押出機に供給し溶融
押出してペレット化した後射出成形機で成形する方法が
行われている。その際、炭素短繊維の取扱性を容易にし
て混合、分散の工程における作業性を高めるためにあら
かじめ多数の炭素短繊維をサイジング剤等により集合体
化させ用いられている。このサイジング剤の表面被覆方
法としては、例えば、数百〜数十万本の炭素長繊維束
に、サイジング剤を含浸させたのち、乾燥する。表面被
覆に使用するサイジング剤は溶剤等に溶解させるか、あ
るいはエマルジョンを用いても良い。かかるサイジング
剤としては、種々知られているが、例えば上述の様なマ
トリックス樹脂等が通常使用されている。通常押出機に
炭素短繊維集合体と熱可塑性樹脂を供給する方法として
は、次の2つの方法が採用されている。
1)炭素短繊維集合体と熱可塑性樹脂をドライブレンド
して、その後その混合物を押出機に供給する方法。(ド
ライブレンド法) 2)熱可塑性樹脂をまず押出機に供給し、ついで、熱可
塑性樹脂の溶融した部分に炭素短繊維集合体を供給する
方法。(サイドフィード法) 炭素繊維強化熱可塑性樹脂の場合、成形体中の糸長が
複合材の物性に大きな影響を与えることが知られてい
る。そのため最近では、成形体中の炭素短繊維の糸長を
長く保持させる手段として2)のサイドフィード法が用
いられるようになってきている。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、従来の炭素短繊維集合体では、集合体
化が十分でなくマトリックス樹脂への混合、分散する工
程において種々の課題が有った。
例えばドライブレンド法の場合、炭素短繊維の集束性
が不十分であると、この集合体が、コンパウンド前に樹
脂等との摩擦力や熱により解繊して綿状になり押出機の
ホッパー内で炭素短繊維の毛玉ができ供給工程での詰ま
りを生じ、供給不能となったり、均一な樹脂組成物を定
常的に得ることが困難となる。また、サイドフィード法
の場合、炭素短繊維集合体そのものをスクリューフィー
ダー等で供給するためにドライブレンドに比べて、更に
高い集束性が要求される。炭素短繊維の集束性が低い
と、炭素短繊維の定量供給が不可能となったり、さらに
常温での集束性が良好でも熱によってスクリューフィー
ダー内で解繊する場合があり、供給不能となったり、均
一な樹脂組成物を定常的に得ることが困難となる。
そのため炭素短繊維の集束性を向上させるために、サ
イジング剤の量を増やしたり、サイジング剤を架橋させ
て集束性を向上する方法は提案されている。しかし、単
に集束性を上げすぎると、フィード性は向上するもの
の、成形体中に於て炭素繊維が均一に分散せずに機械的
物性が低下する。このような理由により、集束性と分散
性の両方を十分に満たすような方法を得ることが課題と
なる。
[課題を解決するための手段] そこで、本発明者等は、特にサイドフィード法におけ
るマトリックス樹脂への混合、分散する工程における種
々の課題ばかりでなく力学特性をも同時に向上させるべ
く鋭意検討した結果、エマルジョンの平均粒径を特定の
範囲に制御したエポキシエマルジョン系サイジング剤で
表面被覆された炭素短繊維集合体を熱可塑性樹脂に配合
することで、マトリックス樹脂への混合、分散する工程
においてかかる種々の課題は解消され、かつ優れた物性
の樹脂組成物が得られることを見い出し本発明に到達し
た。すなわち、本発明の目的は、繊維強化樹脂組成物を
製造する際に優れた作業性、安定供給性を有し、かつマ
トリックス中における分散性に優れ得られた樹脂組成物
が良好な物性を示すための炭素短繊維集合体、並びにか
かる集合体と熱可塑性樹脂の組み合せにより極めて優れ
た力学的物性を有する樹脂組成物を提供することにあ
る。
そして、かかる目的は (1)エポキシ化合物を主成分とするエマルジョン系サ
イジング剤で表面被覆された炭素短繊維集合体であっ
て、該エポキシエマルジョン系サイジング剤のエマルジ
ョンの平均粒径が0.3μm〜1μmの範囲であり、該サ
イジング剤の含有量が炭素短繊維全量に対して0.1〜10
重量%であることを特徴とする炭素短繊維集合体及び (2)エポキシ化合物を主成分とするエマルジョン系サ
イジング剤で表面被覆された炭素短繊維集合体であっ
て、該エポキシエマルジョン系サイジング剤のエマルジ
ョンの平均粒径が0.3μm〜1μmの範囲であり、該サ
イジング剤の含有量が炭素短繊維全量に対して0.1〜10
重量%含有した炭素短繊維集合体を熱可塑性樹脂100重
量部に対して、5〜40重量部配合してなる繊維強化熱可
塑性樹脂組成物により容易に達成される。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明におけるサイジング剤とは、室温で液状のエポ
キシ化合物と室温で固体状のエポキシ化合物を主成分と
する混合物が好ましく、その混合割合としては、室温で
液状のエポキシ化合物45〜95重量%、好ましくは45〜65
重量%、と室温で固体状のエポキシ化合物5〜45重量
%、特に好ましくは35〜45重量%の範囲から選択され
る。室温で液体状のエポキシ化合物が95%を超えると該
炭素短繊維集合体とマトリックス樹脂とのドライブレン
ド性及び押出し性が低下し、45%未満では炭素短繊維強
化熱可塑性樹脂の力学的物性が低下する。またエマルジ
ョンに用いる界面活性剤としては、例えば、ポリオキシ
メチレンのヒマシ油エーテル、ノニルフェニルエーテ
ル、スチレン化フェニルエーテルなどのポリオキシエチ
レンアルキルエーテル又はポリオキシエチレンアルキル
アリルエーテル及びポリビニルアルコールなどの中から
選ばれた少なくとも1種類の界面活性剤が挙げられる。
この界面活性剤の量としては、上記エポキシ化合物に対
して10〜25重量%、好ましくは10〜20重量%の範囲が好
ましい。10重量%未満ではエマルジョンの安定性が低下
する。25重量%を超えると、成形体の機械的物性が低下
しやすい。
エマルジョンの粒径は、乳化時の機械的撹拌力によっ
て制御する。粒径としては、平均粒径として0.3μm〜
1μm、好ましくは0.4μm〜0.6μmが好ましい。粒径
が、細かすぎると、熱によって集束性が低下し、糸の供
給時に解繊して供給不能となる。また、粒径が粗くなる
とエマルジョンの安定性が低下し、均一に集束すること
が困難となる。
本発明で用いる室温で液状のエポキシ化合物とは、例
えば、ビスフェノール型、ノボラック型、脂環族型、レ
ゾール型、アミノ型などのエポキシ化合物のモノマー、
低重合物及びこれらのエポキシ化合物と硬化剤との部分
反応生成物などが挙げられ、中でも、ビスフェノールA
型で分子量が470以下、あるいは、ノボラック型で分子
量が600以下のエポキシ化合物が好ましい。例えば、シ
ェル化学社製“エピコート815"、“エピコート827"、
“エピコート828"及び“エピコート834"、CIBA−GEIGY
社製“アラルダイトECN−1235"が挙げられる。また室温
で固体状のエポキシ化合物とは、例えば、ビスフェノー
ル型、ノボラック型、脂環族型、レゾール型、アミノ型
などのエポキシ化合物のモノマー、低重合物及びこれら
のエポキシ化合物と硬化剤との部分反応生成物などが挙
げられ、中でも、ビスフェノールA型で分子量が900〜5
000、あるいは、ノボラック型で分子量が1000〜2000の
エポキシ化合物が好ましい。例えば、シェル化学社製
“エピコート1001"、“エピコート1002"、“エピコート
1004"、“エピコート1007"及び“エピコート1009"、CIB
A−GEIGY社製“アラルダイトECN−1273"及び“アラルダ
イト−1299"である。
本発明においては、かかるサイジング剤を炭素短繊維
表面被覆し、集合化するが、その際使用するサイジング
剤の含有量は短繊維全量に対して0.1〜10重量%好まし
くは0.5〜7重量%の範囲で選択される。そして、その
表面被覆方法としては、例えば、数百〜数十万本の炭素
長繊維束に、前記エポキシエマルジョン化合物の混合物
を含浸させたのち、乾燥する。サイジング剤の含有量が
0.1重量%未満では該炭素短繊維集合体の集束性が劣
り、10重量%を超えると炭素短繊維強化熱可塑性樹脂の
物性が低下する。
本発明で用いる炭素繊維としては従来公知の種々の炭
素繊維が使用されるが、具体的にはポリアクリロニトリ
ル系、レーヨン系、ビッチ系、ポリビニルアルコール系
等が挙げられ、これらの炭素繊維を表面被覆したのち公
知の切断方法で長さ1〜20mm、好ましくは3〜10mmに切
断して使用するのが良い。
次に、かかる炭素短繊維集合体を強化剤として用いる
繊維強化樹脂組成物について説明する。
用いる熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリカーボネ
ート、ポリスチレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリ
オレフィン、アクリル樹脂、ポリオキシメチレン、ポリ
フェニレンサルファイド、ポリフェニレンエーテル、ポ
リフェニレンオキシド、ポリブチレンテレフタレート、
ポリエーテル・エーテルケトン、ポリフェニレンスルホ
ン、液晶ポリエステル、フッ素樹脂などのポリマー類又
はこれらのコポリマー類などの公知の熱可塑性樹脂ある
いはそれらのポリマーアロイが挙げられ、好ましくは、
ポリカーボネート、ポリオキシメチレン、、ポリブチレ
ンテレフタレート、、ポリフェニレンオキシド、ポリフ
ェニレンサルファイドを用いるのが良い。
この配合割合としては、熱可塑性樹脂100重量部に対
して1〜50部、好ましくは5〜40部が好ましい。この範
囲を逸脱すると例えば熱可塑性樹脂100重量部に対して
1部未満では、炭素繊維の補強効果が発揮されにくく、
また熱可塑性樹脂100重量部に対して50部を超えると、
マトリックス樹脂への混合、分散する工程において種々
の問題が発生しやすい。
また、この様なマトリックス樹脂と本発明の炭素短繊
維集合体との配合方法としては通常一軸押出機、二軸押
出機、にてサイドフィード法が好ましいが、ドライブレ
ンド法でも十分その効果を発現する。
更に、上述の成分以外に本発明の効果を損なわない程
度に例えば、他種炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊
維、ボロン繊維、炭化ケイ素繊維などの単繊維及び長繊
維、ホイスカー類、これらにニッケル、アルミニウム、
銅などの金属コーティング繊維状強化剤類、あるいはカ
ーボンブラック、二硫化モリブデン、マイカ、タルク、
炭酸カルシウム、などのフィラー類から成る強化剤、安
定剤、滑剤、その他添加剤などを加えることができる。
[実施例] 次に実施例により本発明をさらに詳細に説明する。
尚、各物性は次のようにして測定した。
(エマルジョン粒径) エマルジョン平均粒径は、“HORIBALA−500 Particle
size analyzer"を使用して測定した。
(チョップトストランド嵩密度) チョップトストランド約30gを秤量後その約1/3ずつを
順次200mlのメスシリンダー中に入れ、チョップトスト
ランドをメスシリンダーに入れる都度5cmの高さからメ
スシリンダーを10回落下させ、全量充填し終わったらそ
の体積をよみとる。
チョップトストランドの重量(w)と充填後の体積
(v)から嵩密度(d)を次式で計算する。
d=v/w (高温でのバラケ保持率) チョップドストランド約80gを1L(110mmφ)のビーカ
ーに入れて所定の温度(55℃)に保持する。その後、第
1図に示す撹拌形式にて350RPM、90秒間撹拌後、その前
後での嵩密度の変化率を測定する。
(成形品の物性) 成形品の物性は以下のASTM法に準拠して測定する。
曲げ強度:D790 曲げ弾性:D790 実施例1 (A)炭素短繊維集合体の製造 メソフェーズピッチ系炭素長繊維“ダイアリードK22
3"(三菱化成社製)6000本を、“エピコート834"(シェ
ル化学社製)60重量部と“エピコート1004"(シェル化
学社製)40重量部とのエマルジョン溶液(濃度3重量
%、エマルジョン平均粒径0.6μm)中に含浸させたの
ち、約120℃で20分間加熱乾燥し、さらに切断機で6mm長
の炭素短繊維集合体を製造した。
得られた炭素短繊維集合体のエポキシ化合物含有量は
3.1重量%であった。
(B)炭素短繊維強化成形材料の製造 前記炭素短繊維集合体20重量部と乾燥したポリカーボ
ネート(三菱化成社製“ノバレックス7022PJ")80重量
部とをドライブレンドした後、スクリュー押出機にしこ
み、溶融混合してストランド状に押出し、水冷後ペレッ
ト状に切断した。押出機への仕込みはスムーズで、かつ
炭素短繊維集合体と樹脂とは均一な分散状態であった。
このようにして得られた炭素短繊維強化成形材料を12
0℃で4時間乾燥した後、射出成形にて成形し試験片を
得た。
実施例2 (A)炭素短繊維集合体の製造 実施例1と同様にして炭素短繊維集合体を製造した。
得られた炭素短繊維集合体のエポキシ化合物含有量は3.
0重量%であった。
(B)炭素短繊維強化成形材料の製造 ポリカーボネート(三菱化成社製“ノバレックス7022
PJ")80重量部をスクリュー押出機にしこみ、溶融した
のち前記炭素短繊維集合体20重量部をノズル近傍のホッ
パーより仕込み溶融混合した後、ストランド状に押出
し、水冷後ペレット状に切断した。前記炭素短繊維の押
出機への仕込みはスムーズで、かつ炭素短繊維集合体と
樹脂とは均一な分散状態であった。
このようにして得られた炭素短繊維強化成形材料を12
0℃で3時間乾燥した後、射出成形にて成形し試験片を
得た。
実施例3、4 エマルジョン平均粒径を、乳化時の機械的撹拌条件を
変化させて0.4μm、0.8μmのサイジング剤を調製して
実施例2と同様にサンプルを調製したところ、前記炭素
短繊維の押出機への仕込みはスムーズで、かつ炭素短繊
維集合体と樹脂とは均一な分散状態であった。
このようにして得られた炭素短繊維強化成形材料を12
0℃で3時間乾燥した後、射出成形にて成形し試験片を
得た。
比較例1 (A)炭素短繊維集合体の製造 メソフェーズピッチ系炭素長繊維“ダイアリードK22
3"(三菱化成社製)6000本を、“エピコート834"(シェ
ル化学社製)60重量部と“エピコート1004"(シェル化
学社製)40重量部とのエマルジョン溶液(濃度3重量
%、エマルジョン平均粒径0.2μm)中に含浸させたの
ち、約120℃で20分間加熱乾燥し、さらに切断機で6mm長
の炭素短繊維集合体を製造した。
得られた炭素短繊維集合体のエポキシ化合物含有量は
3.4重量%であった。
(B)炭素短繊維強化成形材料の製造 ポリカーボネート(三菱化成社製“ノバレックス7022
PJ")80重量部をスクリュー押出機にしこみ、溶融した
のち前記炭素短繊維集合体20重量部をノズル近傍のホッ
パーより仕込み溶融混合したが、当初問題なくフィード
していた炭素短繊維集合体が数分後にフィードしなくな
った。ホッパー内を調べたところ糸がバラケていた。ホ
ッパー内の温度は、50℃であった。
比較例2 エマルジョン平均粒径を、乳化時の機械的撹拌条件を
変化させて1.2μのサイジング剤を調製して実施例2と
同様にサンプルを調製しようとしたところ、サイジング
剤の安定性が悪く、使用する前に乳化系が壊れてエポキ
シ樹脂が沈降してしまい使用できなかった。
比較例3 ポリカーボネート(三菱化成社製“ノバレックス7022
PJ")単独をスクリュー押出機にしこみ、溶融したの
ち、ストランド状に押出し、水冷後ペレット状に切断し
た。この成形材料を120℃3時間乾燥した後、射出成形
にて成形し試験片を得た。
尚、実施例1〜4、比較例1〜3の糸のフィード性及
び力学的特性を第1表に示す。
[発明の効果] 本発明の炭素短繊維集合体は、集束性に極めて優れて
たものであり、また炭素短繊維集合体を用いて繊維強化
樹脂成形材料を製造する場合、該炭素短繊維集合体は押
出機ホッパーにおける流動性が良好で、押出機スクリュ
ーへ安定供給されるので繊維強化樹脂成形材料の生産性
が大幅に向上する。
さらに、該炭素短繊維集合体のマトリックスに対する
親和性に優れているため、この繊維強化樹脂成形材料を
用いて得られる成形品の力学的特性は極めて良好の値を
示すため、工業上極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例で用いたかくはん器の説明図で
ある。 1:かくはん板 2:ビーカー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B29K 105:06 C08L 63:00 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08J 5/06 B29B 15/08

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エポキシ化合物を主成分とするエマルジョ
    ン系サイジング剤で表面被覆された炭素短繊維集合体で
    あって、該エポキシエマルジョン系サイジング剤のエマ
    ルジョンの平均粒径が0.3μm〜1μmの範囲であり、
    該サイジング剤の含有量が炭素短繊維全量に対して0.1
    〜10重量%であることを特徴とする炭素短繊維集合体。
  2. 【請求項2】エポキシ化合物を主成分とするエマルジョ
    ン系サイジング剤で表面被覆された炭素短繊維集合体で
    あって、該エポキシエマルジョン系サイジング剤のエマ
    ルジョンの平均粒径が0.3μm〜1μmの範囲であり、
    該サイジング剤の含有量が炭素短繊維全量に対して0.1
    〜10重量%含有した炭素短繊維集合体を熱可塑性樹脂10
    0重量部に対して、5〜40重量部配合してなる繊維強化
    熱可塑性樹脂組成物。
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