JP3007679B2 - 乾式シリンダライナの製造方法 - Google Patents
乾式シリンダライナの製造方法Info
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- JP3007679B2 JP3007679B2 JP2335791A JP33579190A JP3007679B2 JP 3007679 B2 JP3007679 B2 JP 3007679B2 JP 2335791 A JP2335791 A JP 2335791A JP 33579190 A JP33579190 A JP 33579190A JP 3007679 B2 JP3007679 B2 JP 3007679B2
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- Pistons, Piston Rings, And Cylinders (AREA)
- Solid-Phase Diffusion Into Metallic Material Surfaces (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は内燃機関に用いられるシリンダ特に乾式シリ
ンダライナ(乾式シリンダライナはシリンダブロックに
圧入して利用されるもので、直接水などにより冷却され
ないものでシリンダスリーブとも呼ばれる。)の製造方
法に関する。
ンダライナ(乾式シリンダライナはシリンダブロックに
圧入して利用されるもので、直接水などにより冷却され
ないものでシリンダスリーブとも呼ばれる。)の製造方
法に関する。
[従来の技術] 内燃機関に用いられる従来の窒化処理シリンダは、肉
厚が厚い湿式シリンダライナ(湿式シリダライナは乾式
シリンダライナと異なり形状も複雑になり、湿式シリン
ダライナ自身強度も必要とされ肉厚となる。又直接冷却
水による冷却を受けるためウォータージャケットを有す
るものでシリンダライナとも呼ばれる。)が用いられて
いた。
厚が厚い湿式シリンダライナ(湿式シリダライナは乾式
シリンダライナと異なり形状も複雑になり、湿式シリン
ダライナ自身強度も必要とされ肉厚となる。又直接冷却
水による冷却を受けるためウォータージャケットを有す
るものでシリンダライナとも呼ばれる。)が用いられて
いた。
しかし、肉厚が比較的薄い乾式シリンダライナに窒化
処理を施すと、乾式シリンダライナの内径、外径の変形
すなわち真円度が悪く使用する事ができなかった。
処理を施すと、乾式シリンダライナの内径、外径の変形
すなわち真円度が悪く使用する事ができなかった。
[発明が解決すようとする課題] しかしながら、従来の窒化処理湿式シリンダライナの
如く耐スカッフイング、耐摩耗性を向上させるために
は、窒化処理が有効であり、本発明は乾式シリンダライ
ナの変形が極めて少ない窒化処理乾式シリンダライナを
提供するものである。
如く耐スカッフイング、耐摩耗性を向上させるために
は、窒化処理が有効であり、本発明は乾式シリンダライ
ナの変形が極めて少ない窒化処理乾式シリンダライナを
提供するものである。
[課題を解決するための手段] このような課題を解決するために、本発明にあって
は、窒化処理に於ける昇温スピード、窒化処理時間、冷
却スピードを所定条件に設定して、窒化処理することと
した。
は、窒化処理に於ける昇温スピード、窒化処理時間、冷
却スピードを所定条件に設定して、窒化処理することと
した。
[作用] 窒化処理前に於ける炉内の昇温スピードを100℃〜160
℃/時間とし、窒化処理温度500℃〜550℃、窒化処理時
間を3.5時間〜6時間とし、窒化処理後の冷却スピード
を50℃〜100℃/時間とした。
℃/時間とし、窒化処理温度500℃〜550℃、窒化処理時
間を3.5時間〜6時間とし、窒化処理後の冷却スピード
を50℃〜100℃/時間とした。
昇温スピードが100℃/時間以下であると、窒化処理
工程の時間が長くなり経済的でない。
工程の時間が長くなり経済的でない。
また、160℃/時間以上では、乾式シリンダライナの
変形が大きくなるので、昇温スピードを100℃〜160℃/
時間とした。
変形が大きくなるので、昇温スピードを100℃〜160℃/
時間とした。
窒化処理温度が500℃以下であると、窒化処理工程の
時間が長くなり経済的でない。
時間が長くなり経済的でない。
また、550℃以上であると変形が発生しやすくなるの
で窒化処理温度を500℃〜550℃とした。
で窒化処理温度を500℃〜550℃とした。
窒化処理時間が3.5時間以下であると、所望の窒化処
理層が得られず、又6時間以上では変形が発生しやす
く、又経済的でないので窒化処理時間は、3.5時間〜6
時間とした。
理層が得られず、又6時間以上では変形が発生しやす
く、又経済的でないので窒化処理時間は、3.5時間〜6
時間とした。
冷却スピードは50℃/時間以下では、冷却スピードが
遅く経済的でなく、又100℃/時間以上では変形が発生
するので、冷却スピードを50℃〜100℃/時間とした 窒化処理は、昇温、冷却スピードの調整及び窒化処理
コストの面からは、ガス軟窒化処理が望ましい。又アン
モニアガス中に酸素又は空気を添加した雰囲気で窒化処
理するガス軟窒化処理の場合には初期なじみ、耐摩耗性
が優れた乾式シリンダライナを得ることができる。
遅く経済的でなく、又100℃/時間以上では変形が発生
するので、冷却スピードを50℃〜100℃/時間とした 窒化処理は、昇温、冷却スピードの調整及び窒化処理
コストの面からは、ガス軟窒化処理が望ましい。又アン
モニアガス中に酸素又は空気を添加した雰囲気で窒化処
理するガス軟窒化処理の場合には初期なじみ、耐摩耗性
が優れた乾式シリンダライナを得ることができる。
[実施例] 乾式シリンダライナを窒化処理炉に入れた後、雰囲気
を置換してN2とし、酸素パージ後炉内の温度を、昇温ス
ピード150℃/時間にて3時間昇温し、途中でNH3を注入
し500℃の保持温度で5時間の窒化処理を施し、次いで
上記雰囲気中にて80℃/時間の冷却スピードにて炉冷し
て190℃まで冷却し、その後放冷して冷却した。
を置換してN2とし、酸素パージ後炉内の温度を、昇温ス
ピード150℃/時間にて3時間昇温し、途中でNH3を注入
し500℃の保持温度で5時間の窒化処理を施し、次いで
上記雰囲気中にて80℃/時間の冷却スピードにて炉冷し
て190℃まで冷却し、その後放冷して冷却した。
乾式シリンダライナの内径は、120mmで全長が236mm、
肉厚2.5mmであった。
肉厚2.5mmであった。
乾式シリンダライナの内径の変形、外径の変形を真円
度としてとらえて測定した。
度としてとらえて測定した。
なお、従来の処理条件で処理した窒化処理乾式シリン
ダライナの内径、外径の真円度測定を行った。
ダライナの内径、外径の真円度測定を行った。
窒化処理条件は、昇温スピード250℃/時間にて1時
間昇温し、次いで570℃の保持温度で2時間30分の窒化
処理を施し、その後放冷して冷却した。真円度の測定結
果は次の通りである。
間昇温し、次いで570℃の保持温度で2時間30分の窒化
処理を施し、その後放冷して冷却した。真円度の測定結
果は次の通りである。
内径の真円度 従来法 平均60μm 本発明 平均1.5μm 外径の真円度 従来法 平均55μm 本発明 平均1.5μm この試験結果から明らかなように、本発明の乾式シリ
ンダライナの製造方法によれば、従来法に比較して内
径、外径の真円度が従来法の四分の一に改善されている
ことが明らかである。
ンダライナの製造方法によれば、従来法に比較して内
径、外径の真円度が従来法の四分の一に改善されている
ことが明らかである。
[発明の効果] 以上により明らかなように、本発明にかかる窒素処理
方法によれば、肉厚の薄い乾式シリンダライナに適合し
た処理条件であって、しかも従来の窒化処理温度より低
温(550℃未満)において、窒化処理することにより変
形を少なくすることができる。さらに、昇温スピード、
冷却スピードを低速にすることにより、相乗効果があい
まって、乾式シリンダライナの真円度が改善されると共
に耐スカッフイング、耐摩耗性を兼ね備えた乾式シリン
ダライナが得られる利点がある。
方法によれば、肉厚の薄い乾式シリンダライナに適合し
た処理条件であって、しかも従来の窒化処理温度より低
温(550℃未満)において、窒化処理することにより変
形を少なくすることができる。さらに、昇温スピード、
冷却スピードを低速にすることにより、相乗効果があい
まって、乾式シリンダライナの真円度が改善されると共
に耐スカッフイング、耐摩耗性を兼ね備えた乾式シリン
ダライナが得られる利点がある。
Claims (1)
- 【請求項1】窒化処理シリンダの製造方法において、炉
内の昇温スピードを100℃〜160℃/時間とし、窒化処理
温度500℃〜550℃において窒化処理時間を3.5時間〜6
時間とし、冷却スピードを50℃〜100℃/時間としたガ
ス軟窒化処理を施したことを特徴とする乾式シリンダラ
イナの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2335791A JP3007679B2 (ja) | 1990-11-30 | 1990-11-30 | 乾式シリンダライナの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2335791A JP3007679B2 (ja) | 1990-11-30 | 1990-11-30 | 乾式シリンダライナの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04202754A JPH04202754A (ja) | 1992-07-23 |
JP3007679B2 true JP3007679B2 (ja) | 2000-02-07 |
Family
ID=18292478
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2335791A Expired - Fee Related JP3007679B2 (ja) | 1990-11-30 | 1990-11-30 | 乾式シリンダライナの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3007679B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114635104A (zh) * | 2022-03-22 | 2022-06-17 | 天津丰东热处理有限公司 | 一种风电齿圈渗氮工艺 |
-
1990
- 1990-11-30 JP JP2335791A patent/JP3007679B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04202754A (ja) | 1992-07-23 |
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Legal Events
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