JP3007454B2 - 耐震性に優れたブッシング - Google Patents

耐震性に優れたブッシング

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JP3007454B2
JP3007454B2 JP3230946A JP23094691A JP3007454B2 JP 3007454 B2 JP3007454 B2 JP 3007454B2 JP 3230946 A JP3230946 A JP 3230946A JP 23094691 A JP23094691 A JP 23094691A JP 3007454 B2 JP3007454 B2 JP 3007454B2
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porcelain
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幸輝 深見
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は50万Vを越えるUHV級
のブッシングとして用いられる耐震性に優れたブッシン
グに関するものである。
【0002】
【従来の技術】電力需要の増大とともに、電力設備の定
格電圧はますます高くする必要に迫られており、近い将
来は現在の50万Vから100 万Vへ高められようとしてい
る。このような50万Vを越えるUHV級のブッシングと
しては、上部碍管と中心導体とからなり、内部にSF6
スを封入したガス充填型のブッシングや、上部碍管と下
部碍管の両方を用いて密封構造とし、その中に油浸紙コ
ンデンサコアを入れて内部を絶縁油で満たした油浸紙コ
ンデンサコア型のものが検討されている。
【0003】上記のいずれの構造のブッシングにおいて
も、上部ブッシングはその下部にセメント付けされた金
属フランジを備え、この金属フランジによって支えられ
ている。このために地震等による振動が加わったとき、
それに耐える力はこの金属フランジの周縁部分の磁器の
強度に頼ることとなる。
【0004】ところが、わが国では海塩汚染を受けやす
いことから100 万V級のブッシングは全長を約12mと
する必要があり、このような長大なブッシングにおいて
は従来の構造では磁器の強度が地震の振動に耐え難くな
る。その理由としては、 一般に材料の破壊強度は構造物が大型化するほど低く
なる。 構造物が大型化するほど相対的に弾性変形し易くな
り、振動を受けたときに増幅振動の傾向がある。 ことが挙げられる。
【0005】JEC−183ブッシング規格によれば、
わが国ではブッシングが0.3 Gの地震振動加速度に耐え
ることが要求されている。しかし現在のところ、上記し
た理由により全長が約12mにもおよぶ100 万V級のブ
ッシング用上部碍管として適当な強度を持つ磁器材料や
セメントは見当たらない。
【0006】そこで図4に示すように、上部碍管1の下
端に金属フランジ2を介して支持板3を取付け、この支
持板3と機器4との間に減衰抵抗の大きいばね5を設け
た免震構造のブッシングが開発されている。このブッシ
ングは上部碍管1が揺れてもばね5が伸縮するのみで、
ブッシング自体には応力がかからないように工夫された
ものである。しかしこの構造は揺れたときにブッシング
の全体が大きく動き、下方の機器4との接続が外れてし
まうおそれがあるので、実用性に問題が残されている。
【0007】このほかの対策としては、センタークラン
プ力を強めて磁器にプレストレスを与えることにより、
ブッシングの曲げ強度を高めることが考えられる。その
際には磁器と金属フランジとの間のセメントがセンター
クランプ力により剪断破壊されないようにする必要があ
る。そこで本出願人は特開昭63-912号公報に示したよう
に、セメントにより接着された金属フランジを持つ上部
碍管の下端面をガスケット溝よりも体積の大きいシール
用ガスケットにより浮き上がり状態で支持するととも
に、上記金属フランジとこれに対向する金具とをずれ止
めボルトで結合したセンタークランプ構造のブッシング
を先に開発した。この構造はセメントにはセンタークラ
ンプ力が作用せず剪断応力がかからないので、センター
クランプ力を大きくしてプレストレスを高め、耐震性を
向上させることができる。
【0008】しかしこの特開昭63-912号公報の構造とし
ても、全長が12mにもおよぶ100万V級のブッシング
の場合には揺れの振幅が大きくなるので、上部碍管の下
面が瞬間的に口を開くことが避けられない。この口開き
自体は振動が収まれば元に戻るが、それまでの間に内部
の油やガス等の絶縁媒体が外部に洩れてしまい、特に絶
縁媒体が高圧ガスである場合には瞬間的な口開きによっ
て大量の漏出が生じ、以後の絶縁性能を大きく低下させ
ることとなる。従ってこの構造もなお、UHV級のブッ
シングとしては実用性に欠けるおそれがある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記した従来
の問題点を解決し、地震による振動を受けた場合にも金
属フランジの周縁部分の磁器が破壊されるおそれがな
く、また口開きや下方の機器との接続外れ等の事故を防
止することができるUHV級用の耐震性に優れたブッシ
ングを提供するために完成されたものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めになされた本発明は、セメントにより接着された金属
フランジを持つ上部碍管の下端面をガスケット溝よりも
体積の大きいシール用ガスケットにより浮き上がり状態
で支持するとともに、上記金属フランジとこれに対向す
る金具とをずれ止めボルトで結合したセンタークランプ
構造のブッシングにおいて、センタークランプ力を維持
するための圧縮バネを上部碍管の下面全周に組み込み、
かつその外側を可撓性の円筒によって気密に囲んだこと
を特徴とするものである。
【0011】
【実施例】以下に本発明を図示の実施例によって更に詳
細に説明する。図1、図2は第1の実施例のガス絶縁ブ
ッシングを示すもので、1は上部碍管、2はその下端に
セメント5により接合された金属フランジ、3は金属フ
ランジ2の下面に対向させて設置された支持板である。
この支持板3の上面に形成されたガスケット溝6にはこ
のガスケット溝6よりも体積の大きい環状のシール用ガ
スケット7が嵌合されており、上部碍管1の下端面をこ
のシール用ガスケット7により浮き上がり状態で支持さ
せてある。金属フランジ2と支持板3とはずれ止めボル
ト8により結合してあり、センタークランプ力が直接セ
メント5に作用しないようになっている。以上の構造は
特開昭63-912号公報の構造と共通するものである。
【0012】また9は下部碍管、10は上記と同様にシー
ル用ガスケット11により下部碍管9の上部に浮き上がり
状態で接続させたバンド金具である。本発明では、この
バンド金具10と上部碍管1の下面全周との間に圧縮バネ
12が全周にわたり組み込まれている。実施例では支持板
3の下面に断面逆U字状の環状のバネ押さえ13が取り付
けられており、またバンド金具10の上面に取り付けられ
た断面L字状のずれ止め金具16の上面に、断面U字状の
環状のバネ受け14が取り付けられている。そしてこれら
のバネ押さえ13とバネ受け14との間に、多数のコイルバ
ネ状の圧縮バネ12が全周にわたり配置されている。なお
実施例では圧縮バネ12が座屈することを防止するため、
圧縮バネ12を軸方向に3分割し、その間に断面H状の中
間バネ受け15を介在させてある。
【0013】また本発明では、圧縮バネ12の外側を可撓
性の円筒17によって気密に囲んである。可撓性の円筒17
としてはベローズが使用され、その上下端は支持板3と
ずれ止め金具16とに溶接されている。
【0014】18は中心導体であり、その下端部は中心導
体18を傾動自在に支持する手段であるバネ19によって下
部碍管9の下端の最下部金具20に弾性的に支持させてあ
る。また21はOリング、22は中心導体18と最下部金具20
との間の電気的な接続を確実なものとするための可撓導
体である。上記したずれ止め金具16やバンド金具10の内
面と中心導体18との間隙には、アースシールド23が取り
付けられている。
【0015】図3は第2の実施例である油浸紙ブッシン
グを示すものである。この実施例では中心導体18の外周
に油浸紙コンデンサコア24が形成されているので、第1
の実施例のようなアースシールドは省略されている。ま
たこの実施例では、中心導体18の下端は球面軸受25によ
って傾動自在に支持されている。
【0016】
【作用】このように構成された本発明のブッシングは、
地震等による振動を受けた場合には上部碍管1が振動す
ることとなるが、上部碍管1はその下面全周に組み込ま
れた多数の圧縮バネ12の上で自由に振動することとなる
ので、上部碍管1の根本部分の磁器に発生する応力はき
わめて小さいものとなる。また本発明のブッシングは、
軟らかいバネの上に大きい質量が載っている構造となっ
ているので、固有振動数がきわめて小さくなり、通常に
設計すれば第1モードの固有振動数は0.5Hz を下回る程
度となる。このために地震の振動と同期して揺れが増幅
されることがなく、ブッシングが破壊しにくい構造とな
っている。
【0017】また本発明のブッシングは、圧縮バネ12の
外側を可撓性の円筒17によって気密に囲んであるので、
上部碍管1が大きく振動しても内部の絶縁ガスや絶縁油
が漏出することがなく、絶縁性能の低下を防止すること
ができる。更に本発明のブッシングは、上部碍管1の下
端面をガスケット溝6よりも体積の大きい環状のシール
用ガスケット7により浮き上がり状態で支持したので、
上部碍管1の磁器と金属フランジ2との間のセメント5
がセンタークランプ力により剪断破壊されることもな
い。
【0018】特に第1の実施例のように中心導体18の下
端をバネ19によって弾性的に支持させたものは、上部碍
管1が揺れても中心導体18に曲げ応力が発生しない。ま
た可撓導体22により通電経路が確保されているうえ、中
心導体18の下端に接続された最下部金具20は動かないの
で、下方の機器との接続が影響を受けることはない利点
もある。更に横揺れを受けたときにはずれ止め金具16が
支持板3の内面に当り、圧縮バネ12が横方向へ変形する
ことが防止されている。
【0019】また第2の実施例のように中心導体18の下
端を球面軸受25によって傾動自在に支持させたものは、
構造が簡単であるうえに可撓導体22等によって通電経路
を確保する必要もないものである。
【0020】
【発明の効果】以上に詳細に説明したように、本発明の
ブッシングは多数の圧縮バネにより上部碍管を揺れ自在
に支持しているので、地震等による応力が極めて小さく
なり、十分大きい耐震強度を持たせることができる。し
かも内部の絶縁媒体の洩れの心配がなく、下端部が動か
ないので下方の機器との接続が外れるおそれもない利点
がある。よって本発明は50万Vを越えるUHV級のブッ
シングとして用いるに適した耐震性に優れたブッシング
として、産業の発展に寄与するところは極めて大きいも
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の下方部分を示す部分断
面図である。
【図2】本発明の第1の実施例の上端部分を示す部分断
面図である。
【図3】本発明の第2の実施例の下方部分を示す部分断
面図である。
【図4】従来の免振構造のブッシングの下方部分を示す
断面図である。
【符号の説明】
1 上部碍管 2 金属フランジ 5 セメント 6 ガスケット溝 7 シール用ガスケット 8 ずれ止めボルト 12 圧縮バネ 17 可撓性の円筒 18 中心導体

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セメントにより接着された金属フランジ
    を持つ上部碍管の下端面をガスケット溝よりも体積の大
    きいシール用ガスケットにより浮き上がり状態で支持す
    るとともに、上記金属フランジとこれに対向する金具と
    をずれ止めボルトで結合したセンタークランプ構造のブ
    ッシングにおいて、センタークランプ力を維持するため
    の圧縮バネを上部碍管の下面全周に組み込み、かつその
    外側を可撓性の円筒によって気密に囲んだことを特徴と
    する耐震性に優れたブッシング。
  2. 【請求項2】 中心導体の下端部に中心導体を傾動自在
    に支持する手段を設けたことを特徴とする請求項1記載
    の耐震性に優れたブッシング。
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