JP3007285U - 石けん成形玩具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 家庭において、自分の好みに応じた形状の固
形石けんを作ることができる石けん成形玩具を提供す
る。 【構成】 固形石けんを削って薄片または細片にする石
けん削り器と、前記薄片または前記細片に水を混ぜてペ
ースト状の石けん素材とする混合わせ用器具と、前記石
けん素材を所定の形状に成形する型とを備えたことを特
徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、市販の固形石けん等から所望形状の固形石けんを作製することがで きる石けん成形玩具に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

家庭用洗剤として用いられている固形石けんは、化粧石けん、洗濯石けん、薬 用石けんなどとして市販されており、最近では、円盤形や箱形の一般形状のもの の他、動物や特定の物品などを型取った特殊形状ものが市販されている。この後 者の特殊形状の固形石けんによれば、洗浄力という機能的効果だけでなく、意匠 的効果をも兼ね備えているので、子供らにとっては、特に、興味深いものとなる 。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、特殊形状の固形石けんであっても、使用するに伴って、角が落ちてゆ き丸みを帯びてくる。そして、ある程度使用すると、その原型を止めない程に変 形してしまい、皆、同じ様な形状となってしまう。その結果、当初有していた意 匠的効果も薄れ、同時に、子供などの使用意欲も薄れ、入浴の意欲等も減退して しまうという問題があった。一方、前者の一般的形状の固形石けんは意匠的効果 に乏しいので、入浴の意欲などを惹起させるにはほど遠い。

【０００４】 本考案は、このような点に鑑みなされたもので、家庭において、自分の好みに 応じた形状の固形石けんを作ることができる石けん成形玩具を提供することを目 的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

請求項１記載の石けん成形玩具は、固形石けんを削って薄片または細片にする 石けん削り器と、前記薄片または前記細片に水を混ぜてペースト状の石けん素材 とする混合わせ用器具と、前記石けん素材を所定の形状に成形する型とを備えた ことを特徴とする。

【０００６】 請求項２記載の石けん成形玩具は、請求項１記載の石けん成形玩具において、 前記型は、その主面に、前記粘土状石けんを成形するキャビティを有し、少なく ともキャビティ構成部分が軟質性樹脂から構成されていることを特徴とする。

【０００７】 請求項３記載の石けん成形玩具は、請求項２記載の石けん成形玩具において、 前記軟質性樹脂には離型オイルが含まれていることを特徴とする。

【０００８】

【作用】

上記した手段によれば、例えば、使用によって原型を留めなくなった固形石け んを石けん削り器によって細粉または細片にし、これに水系溶剤を混ぜてペース ト状の石けん素材にし、この石けん素材を、型のキャビティに入れて成形して新 たな固形石けんを作製することができるので、石けんの成形の面白味を味わうこ とができる。また、何時でも、固形石けんを蘇生させることができるので、子供 などの使用意欲も薄れることがない。

【０００９】

【実施例】

以下、図面に基いて本考案の実施例に係る石けん成形玩具について説明する。

【００１０】 図１には実施例に係る石けん成形玩具が表わされている。この石けん成形玩具 １は、固形石けん２を削って薄片にする石けん削り器３と、前記薄片に水を混ぜ てペースト状の石けん素材とする混合わせ用器具４と、前記石けん素材を所定の 形状に成形する型５とを備えている。

【００１１】 石けん削り器３について説明すれば、図２および図３に示すように、このシェ イバー３は、正面から見て方形、横からみて釣り鐘形の本体３０を備えている。 この本体３０には、固形石けん２を削るための刃部３１ａが主面に形成されたデ ィスク３１と、このディスク３１を回転させるためのハンドル３２と、前記ディ スク３１に対して固形石けん２を押し付けるためのガイド３３とが付設されてい る。また、本体３０下部には、固形石けん２の薄片を受けるための引出し３４が 設けられている。なお、本体３０の上部にはアーチ形の透明窓３５が設けられ、 内部の固形石けん２の様子を外部から見られるようになっている。

【００１２】 このうち、ガイド３３は、本体３０に螺合するスプリングガイドキャップ３３ ａと、このスプリングガイドキャップ３３ａを貫通して延びその貫通方向に移動 可能なシャフト３３ｂと、このシャフト３３ｂの先端に付設された押圧板３３ｃ と、この押圧板３３ｃと前記スプリングガイドキャップ３３ａとの間に前記シャ フト３３ｂの周りに巻回されるように配されたスプリング３３ｄとによって構成 されている。

【００１３】 このように構成された石けん削り器３によれば、ガイド３３を本体３０から取 り外した際にできる本体開口から固形石けん２を挿入した後、ガイド３３を本体 ３０に取り付けると、スプリング３３ｄの作用によって押圧板３３ｃとディスク ３１との間で固形石けん２が挟み込まれ、この状態で、ハンドル３２を回すと、 固形石けん２が削られて、薄片が引出し３４内に落ち込むようになっている。

【００１４】 混合わせ用器具４は、特に制限はされないが、固形石けん２の薄片と水とを混 ぜ合わせるために使用されるボウル４０と、固形石けん２の薄片や水の計量を行 うための大小の軽量カップ４１，４２と、ボウル４０内にある固形石けん２の薄 片と水とを混ぜ合わせるためのへら４３とから構成されている。この混合わせ用 器具４によって、固形石けん２の薄片と水とを原料にペースト状の石けん素材が 作製される。水分の重量的含有量は５〜２０％、特に１０％前後が最適である。

【００１５】 次に、型５について説明すれば、この型５は透明な軟性樹脂、例えば、ジメチ ルポリシロキサン（離型オイル）を含有するシリコーンマスターペレットを混合 させた樹脂によって構成されている。石けんの成形の場合、特に離型しにくいの で、型５の材料に離型オイルを含有させておくことは有用である。離型オイルの 重量的含有量は０．１〜５％、特に１％前後が最適である。なお、型５を透明に したのは、型５への石けん素材の盛り具合の確認を容易にするためである。

【００１６】 この型５は、図４に示すように、キャビティ５０ａが形成されたベース５０と 、このベース５０下側の４辺に亘って連続的に形成された脚部５１とを備えてい る。ベース５０に形成されたキャビティ５０ａの形状は型５毎に異なっており、 それぞれ、貝形、星形、ハート形、花形等となっている。また、このキャビティ ５０ａ内にも、細かな凹凸模様が形成され、この細かな凹凸模様によって石けん に繊細な模様を付すことができるようになっている。なお、ベース５０下側に脚 部５１を設けたのは、ベース５０の周辺部を補強するためと、型５をテーブル上 に置いたときの安定性を確保するためである。

【００１７】 次に、この石けん成形玩具１の使い方を説明する。

【００１８】 スプリングガイドキャップ３３ａを緩める方向へ回して、ガイド３３を本体３ ０から取り外す。次いで、スプリングガイドキャップ３３ａを取り外してできた 本体開口から、固形石けん２を本体３０内へ入れる。その後、スプリングガイド キャップ３３ａを本体３０に螺合させることによって、本体３０にガイド３３を 取り付ける。すると、固形石けん２はスプリング３３ｄの付勢力で押圧板３３ｃ によってディスク３１に押し付けられる。この状態でハンドル３２を回すと、デ ィスク３１が回転し、ディスク３１の主面に形成されたブレード３１ａによって 固形石けん２が削り取られ薄片とされ、その薄片が引出し３４の中に落ち込む。 この落ち込んだ薄片を軽量カップで計り所定量ボウル４０の中に入れるとともに 、水を軽量カップで計り所定量ボウル４０の中に入れる。そして、手あるいはへ ら４３でかき混ぜる。このかき混ぜによってペースト状の石けん素材が形成され る。次に、この石けん素材をへら４３で型５のキャビティ５０ａ内に詰め込み、 しばらく放置する。石けん素材の水分がある程度蒸発したら、指でキャビティ５ ０ａ裏側を押して、半固形化された石けんを型から取り出し、乾燥させる。これ により、所望の固形石けんが作製される。また、離型オイル入りの型５であるの で、ペースト状石けん素材を詰め込んだ後、すぐに型５から取り出すことも可能 であり、１種のデザインの１個の型でありながら短時間で大量の石けんを作るこ とが可能である。

【００１９】 この石けん成形玩具１によれば、下記のような効果を得ることができる。

【００２０】 この石けん成形玩具１によれば、家庭でも簡単に、しかも自分好みの固形石け んを作り出すことができることから、石けん作りの楽しみはもとより、自分が作 った石けんを用いる楽しみも惹起されることになる。

【００２１】 以上、本考案者がなした実施例について説明したが、本考案は、かかる実施例 に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲で、種々の変形が可能であることはい うまでもない。

【００２２】 例えば、前記実施例では、鉛筆削り器（ペンシルシャープナー）風の石けん削 り器３としたが、下ろし金（グレイター）風の石けん削り器としても良い。要は 、これら石けん削り器によって、固形石けんを、水との混ぜ合わせができるよう にある程度細分化できれば良い。

【００２３】

【考案の効果】

以上のように、本考案によれば、固形石けんを削って薄片または細片にする石 けん削り器と、前記薄片または細片に水を混ぜてペースト状にして石けん素材と する混合わせ用器具と、前記石けん素材を所定の形状に成形する型とを備えてい るので、家庭でも簡単に固形石けんを作り出すことができ、石けん作りの楽しみ はもとより、自分が作った石けんを用いる楽しみも生まれることになる。

【提出日】平成６年９月５日

【手続補正２】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】０００６

【補正方法】変更

【補正内容】

【０００６】 請求項２記載の石けん成形玩具は、請求項１記載の石けん成形玩具において、 前記型は、その主面に、前記石けん素材を成形するキャビティを有し、少なくと もキャビティ構成部分が軟質性樹脂から構成されていることを特徴とする。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例の石けん成形玩具の斜視図である。

【図２】実施例の石けん削り器の正面図である。

【図３】実施例の石けん削り器の右側面図である。

【図４】実施例の型の縦断面図である。

【符号の説明】

１ 石けん成形玩具 ２ 固形石けん ３ 石けん削り器 ４ 混合わせ用器具 ５ 型

【手続補正書】

【提出日】平成６年９月５日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】請求項２

【補正方法】変更

【補正内容】

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 固形石けんを削って薄片または細片にす
   る石けん削り器と、前記薄片または前記細片に水を混ぜ
   てペースト状の石けん素材とする混合わせ用器具と、前
   記石けん素材を所定の形状に成形する型とを備えたこと
   を特徴とする石けん成形玩具。
2. 【請求項２】 前記型は、その主面に、前記粘土状石け
   んを成形するキャビティを有し、少なくともキャビティ
   構成部分が軟質性樹脂から構成されていることを特徴と
   する請求項１記載の石けん成形玩具。
3. 【請求項３】 前記軟質性樹脂には離型オイルが含まれ
   ていることを特徴とする請求項２記載の石けん成形玩
   具。