JP3007018B2 - 液状エポキシ樹脂系封止材 - Google Patents

液状エポキシ樹脂系封止材

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JP3007018B2
JP3007018B2 JP7081140A JP8114095A JP3007018B2 JP 3007018 B2 JP3007018 B2 JP 3007018B2 JP 7081140 A JP7081140 A JP 7081140A JP 8114095 A JP8114095 A JP 8114095A JP 3007018 B2 JP3007018 B2 JP 3007018B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は液状エポキシ樹脂系封止
材、更に詳しくは、特に電気機器におけるフリップチッ
プの封止保護にも好適で、良好な耐湿信頼性と低線膨張
率を保持すると共に、特に流動性に優れることから、ポ
ッティングやコーティング時の浸透性を満足せしめた液
状エポキシ樹脂系封止材に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】電気機器
の小型・軽量化、高機能化に伴い半導体の実装方式もピ
ン挿入タイプから表面実装、そしてベアチップ実装へと
変化しつつあり、このベアチップ実装の一つにフリップ
チップ(FC)実装がある。なお、FC実装とは、LSI
チップの配線パターン面に高さ10〜100μm程度の
バンプといわれる電極を数個乃至数百個形成し、基板の
電極を導電ペーストあるいは半田等で接合する方式であ
る。このため、FCの封止保護に用いる封止材料は基板
とLSIチップのバンプによる数10μm程度の隙間に
浸透させる必要があり、高流動性が求められる。従来、
流動性向上を目的として球状の溶融シリカが一般的に用
いられているが、チクソ性の指数である粘比も1.08
を越えていたので、流動性のレベルは満足されるもので
はなかった。
【0003】ところで、本発明者らの研究により、IC
チップの封止材料として、性能上の耐湿信頼性や低線膨
張率を有し、系中に存在するシリコーン樹脂粒子の分散
安定化と同時に適度の粘度を持つ液状エポキシ樹脂組成
物を開発せしめ、これについて特許出願公開に至ってい
るが(特開平6−172496号公報参照)、封止材樹脂
充填剤として溶融シリカを用いており、上述の流動性レ
ベルに到達しえないのが現状である。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
自ら開発した上記液状エポキシ樹脂組成物の配合成分の
種類を限定し、かつ溶融シリカに代えて、特定の粒度分
布と粒子形状とを有する球状シリカを特定の割合で配合
すれば、固有の耐湿信頼性や低線膨張率に悪影響を与え
ることなく、所期目的の流動性が顕著に改善されること
を見出し、本発明を完成させるに至った。
【0005】すなわち、本発明は、(A)エポキシ樹脂、
(B)両末端シラノールオルガノポリシロキサン、(C)1
分子内に少なくとも2個のアルコキシシリル基を有する
シランカップリング化合物で、そのアルコキシ基と上記
ポリシロキサン(B)の水酸基とのモル比率が0.1〜1
5、(D)流動化剤として、(a)両末端アルコール性ヒド
ロキシル基含有ポリシロキサンと(b)ポリオキシアルキ
レンエーテルジオールと(c)ジイソシアネート化合物と
(d)両末端にヒドロキシル基またはアミノ基を含有する
鎖延長剤(以下、両末端活性水素鎖延長剤と称す)との反
応生成物からなるウレタン変性シリコーン樹脂、および
(E)中心粒径6〜12μmおよび最大粒径30μmであっ
て、かつ粒径5μm以下の粒子が10重量%以下で存在
する粒径分布範囲を有する球状シリカ、または平均粒径
2〜10μmであって、かつその粒度分布が平均粒径に
対し±1μmである単分散球状シリカから成り、上記球
状シリカ(E)の配合割合がエポキシ樹脂(A)100部
(重量部、以下同様)に対して90部以上であることを特
徴とする液状エポキシ樹脂系封止材を提供するものであ
る。
【0006】本発明におけるエポキシ樹脂(A)は通常の
ものが使用されてよく、特に制限はない。具体例として
は以下のものが挙げられ、1種または2種以上の混合物
を使用に供する。 (1)グリシジルアミン型エポキシ樹脂 N,N−ジグリシジルアミノ基を少なくとも1個有する
エポキシ樹脂で、N,N,N',N'−テトラグリシジルア
ミノジフェニルメタン、N,N−ジグリシジルメタ(また
はパラ)アミノフェノールグリシジルエーテルおよびそ
れらの縮合物。これらはアラルダイトMY720(チバ
ガイギー社製)、エポトートYH434、YH120(東
都化成社製)として市販。
【0007】(2)ノボラック型エポキシ樹脂 フェノールノボラック型エポキシ樹脂としてエピコート
152,154(シェル化学社製)、ダウエポキシ樹脂D
EN431,438,439,485(ダウケミカル社
製)、チバガイギーEPN1138,1139(チバガイ
ギー社製)、RE−305S(日本化薬社製)等。クレゾ
ールノボラック型エポキシ樹脂としてチバガイギーEC
N1235,1273,1280,1299(チバガイギー
社製)、EOCN100,102,103,104,EOC
N−1020,1025,1027,3300,4400
(日本化薬社製)、QUATREX3310,3410,3
710(ダウケミカル社製)等。
【0008】(3)ビスフェノールA型エポキシ樹脂とし
てエピコート828,834,827,1001,100
2,1004,1007,1009(油化シェル社製)、ダ
ウエポキシDER331,332,662,663U,66
2U(ダウケミカル社製)、アラルダイト6071,70
71,7072(チバガイギー社製)、エピクロン840,
850,855,860,1050,3050,4050,7
050(大日本インキ化学工業社製)、RE−310S、
RE−410S(日本化薬社製)等。ウレタン変性ビスフ
ェノールA型エポキシ樹脂としてアデカレジンEPV−
6,EPV−9,EPV−15(旭電化工業社製)等。臭素
化ビスフェノールA型エポキシ樹脂としてアラルダイト
8011(チバガイギー社製)、ダウエポキシ樹脂DER
511(ダウケミカル社製)等。
【0009】(4)脂環式エポキシ樹脂としてアラルダイ
トCY−179,CY−178,CY−182,CY−1
83(チバガイギー社製)等。 (5)その他:ビスフェノールF型[市販品としてエピコー
ト807(油化シェル社製)、RE−304S、RE−4
03S、RE−404S(日本化薬社製)、S−129、
830S(大日本インキ化学社製)]、レゾルシン型、テ
トラヒドロキシフェニルエタン型、ポリアルコール、ポ
リグリコール型、グリセリントリエーテル型、ポリオレ
フィン型、エポキシ化大豆油、エステル型エポキシ樹
脂、フェノール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ
樹脂、各種難燃性エポキシ樹脂等を使用することができ
る。なお、これらのエポキシ樹脂にあって、常温液状の
ものはそのまま使用できるが、常温固形のものについて
は、その融点以上に加熱溶融するか、あるいは液状エポ
キシ樹脂を併用して液状化すればよい。
【0010】本発明における両末端シラノールオルガノ
ポリシロキサン(B)としては、式:
【化1】 [式中、R1はメチルまたはフェニル、R2はフェニル、
rは9〜500、およびsは0またはrの6%以下である]
で示されるポリシロキサンが挙げられ、これらの群から
選ばれた1種または2種以上の混合物を使用に供する。
具体的には、たとえば末端シラノールポリジメチルシロ
キサン、末端シラノールジフェニルシロキサン、末端シ
ラノールポリジメチル−ジフェニルシロキサン、ポリテ
トラメチル−p−シリルフェニレンシロキサンが市販さ
れている。使用量は、エポキシ樹脂(A)100部に対し
て5〜200部、好ましくは5〜50部の範囲で選定す
ればよい。5部未満であると、改質効果が得られず、ま
た200部を越えると、樹脂全体がゲル化状態となる傾
向にある。
【0011】本発明におけるシランカップリング化合物
(C)としては、下記化合物群(i)〜(iv)のものが挙げら
れ、これらから選ばれた1種または2種以上の混合物を
使用に供する。(i)式:
【化2】 [式中、R3は水素、フェニル、ベンジル、シクロヘキシ
ル、ビニルベンジルまたはアリル、R4は−C24−、
−C36−または−C24SC24−、R5およびR6
同一もしくは異なってメチルまたはエチル、R7は−C2
4−、−C24SC24−、−C24NHC24−ま
たは−CO−、R8は−C24−または−C36−、お
よびtは0または1である]で示されるアミノシラン化合
物、
【0012】(ii)式:
【化3】 [式中、R5,R6およびtは前記と同意義、およびR9は−
36−または−CH2−である]で示されるメルカプト
シラン化合物、
【0013】(iii)式:
【化4】 [式中、R5,R6およびtは前記と同意義、およびR10
式:
【化5】 である]で示されるエポキシシラン化合物、および
【0014】(iv)式:
【化6】 [式中、R5,R6およびtは前記と同意義、およびR11
−A−または−Q−NHCOX−A−(ここで、Aはア
ルキレン基、好ましくは炭素数2以上、特に3以上の低
級アルキレンでたとえば−C24−、−C36−等、Q
はジイソシアネート残基、たとえば2,4−もしくは2,
6−トリレンジイソシアネート、4,4'−ジフェニルメ
タンジイソシアネートなどの芳香族ジイソシアネート残
基またはヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイ
ソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水添MD
I、水添TDIなどの脂肪族系ジイソシアネート残基、
およびXは−NH−、−C−または−S−)である]で示
されるイソシアネートシラン化合物。
【0015】以下、式[C1〜C4]のシラン化合物の具
体例について、それぞれの構造式および化合物名を列挙
する。式[C1−I]のアミノシラン化合物2NC36Si(OC25)3 γ−アミノプロピルトリエトキシシラン H2NC24Si(OCH3)3 β−アミノエチルトリメトキシシラン γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン CH2=CHCH2NHC36Si(OCH3)3 γ−アリルアミノプロピルトリメトキシシラン β−(β−アミノエチルチオエチル)ジエトキシメチルシ
ラン H2NC24SC24Si(OC25)3 β−(β−アミノエチルチオエチル)トリエトキシシラン
【化7】 β−フェニルアミノプロピルトリメトキシシラン
【化8】 γ−シクロヘキシルアミノプロピルトリメトキシシラン
【化9】 γ−ベンジルアミノプロピルトリメトキシシラン
【化10】 γ−(ビニルベンジルアミノプロピル)トリエトキシシラ
【0016】式[C1−II]のアミノシラン化合物2NC24NHC36Si(OCH3)3 N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメト
キシシラン N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジ
メトキシシラン H2NC24NHCH2Si(OCH3)3 β−アミノエチルアミノメチルトリメトキシシラン H2NC24NHC24NHC36Si(OCH3)3 γ−[β−(β−アミノエチルアミノエチルアミノ)プロ
ピル]トリメトキシシラン H2NCONH(CH2)3Si(OC25)3 N−(3−トリメトキシシリルプロピル)ウレア
【0017】式[C2]のメルカプトシラン化合物
【化11】 3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン
【化12】 3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン
【化13】 メルカプトメチルトリメトキシシラン
【化14】 3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン
【0018】式[C3−I,II]のエポキシシラン化合
【化15】 β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメト
キシシラン
【化16】 [2−(3,4−エポキシ−4−メチルシクロヘキシル)プ
ロピル]メチルジエトキシシラン
【化17】 (3−グリシドキシプロピル)メチルジエトキシシラン
【化18】 3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
【0019】式[C4]のイソシアネートシラン化合物
【化19】 γ−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン
【化20】 γ−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン
【0020】これらのシランカップリング化合物(C)は
いずれも、分散剤兼架橋剤として機能し、かつ上記ポリ
シロキサン(B)との共存下で反応を起こしシリコーン樹
脂粒子を形成し、使用量はそれらのアルコキシ基と上記
ポリシロキサン(B)の水酸基とのモル比率:[アルコキシ
基]/[OH]が0.1〜15となるように選定する。こ
の比率が0.1未満であると、分散安定効果が発揮され
ず、また15を越えると、シリコーン樹脂粒子を分散し
て得られるエポキシ樹脂組成物の粘度安定性が劣る。本
発明では、エポキシ樹脂とシリコーン樹脂粒子界面の接
着性も考慮しており、アルコキシ基が水酸基(シラノー
ル基)に対してかなり過剰のモル比で使用することもあ
る。
【0021】本発明における流動化剤(D)であるウレタ
ン変性シリコーン樹脂は、(a)両末端アルコール性ヒド
ロキシル基含有ポリシロキサン、(b)ポリオキシアルキ
レンエーテルジオール、(c)ジイソシアネート化合物お
よび(d)両末端活性水素鎖延長剤を原料とし、通常、(a)
成分1モルに対し、(b)成分2〜5モル、(d)成分2〜6
モルとし、(a)、(b)、(d)成分の合計モルに対して(c)成
分をほぼ等モルになるように反応させることにより得ら
れ、以下の手順に従って製造することができる。
【0022】その1:先ず、両末端アルコール性ヒドロ
キシル基含有ポリシロキサン(a)とジイソシアネート化
合物(c)を、要すれば適当な溶媒(たとえば酢酸エチル、
酢酸ブチル、トルエン、キシレン、アセトン、メチルエ
チルケトン、メチルイソブチルケトン、ベンゼン、クロ
ロホルム、テトラヒドロフラン)中、20〜120℃×
2〜120時間の条件で反応させてモノ付加物を形成す
る。一方、ポリオキシアルキレンエーテルジオール(b)
とジイソシアネート化合物(c)についても、前記と同様
な条件下で反応させてモノ付加物を形成する。次に、上
記それぞれのモノ付加物を両末端活性水素鎖延長剤(d)
の存在下、20〜120℃×3〜24時間の条件でブロ
ック付加反応させて、ウレタン変性シリコーン樹脂を得
る。
【0023】その2:上記4成分(a〜d)を要すれば上記
溶媒中、ワンバッチ方式で上記と同様なブロック付加反
応に供することによっても、ウレタン変性シリコーン樹
脂を得ることができる。
【0024】上記両末端アルコール性ヒドロキシル基含
有ポリシロキサン(a)としては、式:
【化21】 [式中、X1は−OH、R12およびR13は同一もしくは
異なって、水素・メチルまたはフェニル、R14は単素数
1〜12のアルキレン基もしくはアルキレンエーテル
基、およびmは3〜300である]で示されるシリコーン
化合物が挙げられ、分子量900〜20000、好まし
くは1800〜10000のものが適当である。これら
はKF6001、KF6002、KF6003(信越シ
リコーン社製)、FM4411、FM4421(チッソ社
製)等として市販されている。
【0025】上記ポリオキシアルキレンエーテルジオー
ル(b)としては、式:
【化22】 [式中、X2は−OH、R15は水素またはメチル、R16
炭素数1〜12のアルキレン基または
【化23】 (ここで、R17およびR18は同一もしくは異なって、水
素またはメチル)の基もしくはその水素化基、lは5〜
100およびl'は5〜100である]で示され、たとえ
ばポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレンエチレングリコール、ビスフェノー
ルAのプロピレンオキシド付加体もしくはエチレンオキ
シド付加体が挙げられ、分子量500〜10000、好
ましくは1000〜3000のものが適当である。
【0026】上記ジイソシアネート化合物(c)として
は、たとえば2,4−もしくは2,6−トリレンジイソシ
アネート(TDI)、4,4'−ジフェニルメタンジイソシ
アネート(MDI)、キシリレンジイソシアネートなどの
芳香族ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネ
ート、リジンジイソシアネート、イソホロンジイソシア
ネート、水添MDI、水添TDIなどの脂肪族ジイソシ
アネートが挙げられる。
【0027】上記両末端活性水素鎖延長剤(d)として
は、たとえばエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ブタンジオール、ジメチロールシクロヘキサン、メ
チルイミノジエタノール、ジメチロールプロピオン酸、
エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等が挙げら
れる。
【0028】なお、かかる4成分(a〜d)のブロック付加
反応によって得られるウレタン変性シリコーン樹脂の構
造は、たとえばa成分として式:
【化24】 のシリコーン化合物、b成分として式:
【化25】 のビスフェノールA・プロピレンオキシド付加体、c成
分としてTDI、およびd成分としてブタンジオールを
用いた場合、式:
【化26】 (pは1〜10、qは1〜20)で示すことができる。
【0029】このようにして得られるウレタン変性シリ
コーン樹脂は流動化剤(D)として使用することがで
き、使用量はエポキシ樹脂(A)100部に対して0.0
1〜20部、好ましくは0.5〜5部の範囲で選定すれ
ばよい。0.01部末端であると、シリコーン樹脂の所
望の流動化効果および粘度低下効果が得られず、また2
0部を越えると、シリコーン分散相のマトリックスへの
溶解や粘度の著しい増加などの傾向となる。
【0030】本発明における球状シリカ(E)としては、
下記(I)または(II)に示されるものを使用する。 (I)中心粒径6〜12μmおよび最大粒径30μmであっ
て、かつ粒径5μm以下の粒子が10%(重量%、以下同
様)以下で存在する粒径分布範囲を有する球状シリカ(粒
径分布の調整は一般に湿式分級あるいは乾式分級によ
る)。ここで、中心粒径が6μm未満では、流動性が劣
り、また12μmを越えても流動性が低下し、かつ硬化
過程および貯蔵時のシリカ沈降が生じる。さらに、中心
粒径が6〜12μmであっても、粒径5μm以下の粒子が
10%を越えて存在すると、流動性が低下する。 (II)平均粒径2〜10μmであって、かつその粒度分
布が平均粒径に対し±1μmである、一般にゾルゲル法
で合成される単分散球状シリカ。ここで、平均粒径が2
μm未満では、流動性が劣り、また10μmを越えても良
好な流動性を示すが、硬化過程および貯蔵時のシリカ沈
降が発生する。かかる球状シリカ(E)の使用量は、エポ
キシ樹脂の硬化剤の種類など配合成分に依存し、エポキ
シ樹脂100部に対して90部以上、好ましくは100
〜500部の範囲で選定する。90部未満では、線膨張
係数および吸水率が高くなり、封止材として望ましくな
くなり、一方、500部を越えて多量に用いると、粘度
が高くなりすぎ、所望の流動性が得られない傾向とな
る。
【0031】本発明に係る液状エポキシ樹脂系封止材
は、上記所定割合のエポキシ樹脂(A)、ホ゜リシロキサン(B)、
シランカップリング化合物(C)、流動化剤(D)および球
状シリカ(E)で構成されるが、通常は、E成分を除くA
〜D成分を室温または加熱下で、要すれば反応触媒(t−
ブチル錫オキサイド、オクチル酸鉛、オクチル酸錫、第
三級アミノ化合物、水など)を加え、撹拌混合して架橋
反応を行い、エポキシ樹脂マトリックス中にシリコーン
樹脂粒子を安定に分散せしめた後、これにE成分を配合
することにより調製すればよい。必要に応じて、硬化促
進剤(イミダゾール類もしくはその塩、第三級アミン類
もしくはその塩、トリアゾール類もしくはその塩、有機
金属錯塩、有機酸金属塩、第4級アンモニウム塩、ホス
フィン類、ホスホニウム塩、ジアザビシクロアルケン類
もしくはその塩など)、チクソ剤、希釈剤、消泡剤、イ
オントラップ剤、難燃剤等を適量配合してもよい。
【0032】また、本発明封止材の硬化には、一般的に
一液型エポキシ樹脂に用いられている潜在性硬化剤等の
使用が可能であり、たとえばジシアンジアミド、イミダ
ゾール系化合物、アミンイミド系化合物、ヒドラジド系
化合物、酸無水物系化合物が使用できる。
【0033】
【発明の効果】以上の構成から成る本発明封止材は、充
填用シリカとして球状でかつ特定の粒径,粒度分布を有
するシリカを用いたことにより、良好な耐湿信頼性と低
線膨張率を保持すると共に、優れた流動性を示すことが
でき、IC用封止材料として、特にフリップチップの封
止保護に適用した場合にも、ポッティング作業時の浸透
性が著しく向上する。
【0034】
【実施例】次に製造例、実施例および比較例を挙げて本
発明をより具体的に説明する。 製造例1(流動化剤) 分子量5000の両末端アルコール性ヒドロキシル基含
有ポリシロキサン(チッソ社製、FM4421)20部、
TDI6.96部、分子量1000のポリプロピレング
リコール(旭電化工業(株)製、P−1000)16部およ
びブタンジオール2.16部を、酢酸エチル50%溶液
として、冷却管を有するフラスコに配合し、70℃×6
時間でブロック付加反応を行って、数平均分子量100
00のウレタン変性シリコーン樹脂溶液を得る。IR分
析の結果、NCO基が消去していることを確認した。
【0035】製造例2(球状シリカ未添のベース組成物) ビスフェノールA型エポキシ樹脂(日本化薬社製、RE
−310S)80gに、末端シラノールポリジメチルシロ
キサン(ペトラッチ・システムズ・インコーポレイテッ
ド(Petrach Systems Inc.)社製、PS343)2
0g、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン(信越
化学工業社製、KBM−803)1g、製造例1で得たウ
レタン変性シリコーン樹脂4gおよびt−ブチル錫オキサ
イド0.5gを加え、80℃加熱下で6時間撹拌を続け
る。反応混合物は乳白色液体となり、反応終了後室温で
放置、冷却してエポキシ樹脂中にシリコーン樹脂粒子が
均一に分散したベース組成物を得る。
【0036】実施例1〜2および比較例1〜3 下記表1に示す部数の各成分を用い、かつ要すれば製造
例2の方法に準じて配合し、それぞれ液状エポキシ樹脂
系封止材を調製する。各封止材について、粘度[B型粘
度計、40℃](ps)および粘比[B型粘度計、回転数4rp
mと10rpmの粘度比]並びに下記流動性を測定し、結果
を表1に併記する。流動性 50μmギャップに設定したガラス板とガラス板のスペ
ーサーに、70℃雰囲気下で封止材をポッティングした
ときの1分間の浸透距離(mm)で評価する。
【表1】
【0037】表1中、 注1:信越化学工業社製、X−22−167C 注2:四国化成社製、2E4MZ 注3:中心粒径10μm、最大粒径30μm、粒径5μm以
下の粒子8.5%の球状シリカ 注4:平均粒径4.5μmの単分散球状シリカ 注5:龍森(株)製、EC−40 注6:中心粒径10μm、粒径5μm以下の粒子18%の
球状シリカ
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H01L 23/31 //(C08K 13/02 3:36 5:54) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 63/00 - 63/10 C08L 83/04 - 83/08 C08G 59/40 - 59/66 H01L 23/29 C08K 3/36 C08K 5/54

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)エポキシ樹脂、 (B)両末端シラノールオルガノポリシロキサン、 (C)1分子内に少なくとも2個のアルコキシシリル基を
    有するシランカップリング化合物で、そのアルコキシ基
    と上記ポリシロキサン(B)の水酸基とのモル比率が0.
    1〜15、 (D)流動化剤として、(a)両末端アルコール性ヒドロキ
    シル基含有ポリシロキサンと(b)ポリオキシアルキレン
    エーテルジオールと(c)ジイソシアネート化合物と(d)両
    末端にヒドロキシル基またはアミノ基を含有する鎖延長
    剤との反応生成物からなるウレタン変性シリコーン樹
    脂、および (E)中心粒径6〜12μmおよび最大粒径30μmであっ
    て、かつ粒径5μm以下の粒子が10重量%以下で存在
    する粒径分布範囲を有する球状シリカ、または平均粒径
    2〜10μmであって、かつその粒度分布が平均粒径に
    対し±1μmである単分散球状シリカから成り、上記球
    状シリカ(E)の配合割合がエポキシ樹脂(A)100重量
    部に対して90重量部以上であることを特徴とする液状
    エポキシ樹脂系封止材。
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