JP3006778B2 - ロ−ドセンシングシステムにおける操作性向上油圧回路 - Google Patents
ロ−ドセンシングシステムにおける操作性向上油圧回路Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ロードセンシングシス
テムにおける操作性向上油圧回路に関する。
テムにおける操作性向上油圧回路に関する。
【0002】
【従来の技術】ロードセンシングシステムを備えた油圧
駆動装置を搭載した車両、たとえば油圧式掘削機におい
ては、図6に示す油圧回路を用いている。同図は、走行
用油圧モータ(以下走行モータという)に関する油圧回
路部分の概略構成を示したもので、エンジン等の動力源
によって駆動される可変容量形油圧ポンプ(以下ポンプ
という)1と、このポンプ1が吐出する圧油によって駆
動される左側駆動輪の走行モータ2L、 右側駆動輪の走
行モータ2R と、ポンプ1から前記走行モータ2L,2R
に送られる圧油の方向を切り換えるクローズドセンタの
方向切換弁3L,3R と、ポンプ1が吐出する圧油の流
量を制御するレギュレータ4およびLS弁5とを備えて
いる。
駆動装置を搭載した車両、たとえば油圧式掘削機におい
ては、図6に示す油圧回路を用いている。同図は、走行
用油圧モータ(以下走行モータという)に関する油圧回
路部分の概略構成を示したもので、エンジン等の動力源
によって駆動される可変容量形油圧ポンプ(以下ポンプ
という)1と、このポンプ1が吐出する圧油によって駆
動される左側駆動輪の走行モータ2L、 右側駆動輪の走
行モータ2R と、ポンプ1から前記走行モータ2L,2R
に送られる圧油の方向を切り換えるクローズドセンタの
方向切換弁3L,3R と、ポンプ1が吐出する圧油の流
量を制御するレギュレータ4およびLS弁5とを備えて
いる。
【0003】前記LS弁5の一端には、パイロット回路
12によってポンプ1の吐出圧PPが導かれ、他端には
所定のばね力が付勢されていると共に、走行モータ2
L,2Rをはじめとする各アクチュエータの負荷圧のうち
最高の圧力が、シャトル弁10、パイロット回路13な
どを介して信号圧力PLSとして導かれている。これによ
り、LS弁5は、ポンプ吐出圧PPとばね力に信号圧力
PLSを加えた合計値とが等しくなるようにポンプ吐出量
を制御する指令をレギュレータ4に出力している。即
ち、ポンプ吐出圧PPは、信号圧力PLSよりもばね力に
応じた分だけ常に大きくなるように制御される。ばね力
は予め設定されていて、このばね力に応じた分の圧力を
セット差圧ΔPsと呼ぶ。
12によってポンプ1の吐出圧PPが導かれ、他端には
所定のばね力が付勢されていると共に、走行モータ2
L,2Rをはじめとする各アクチュエータの負荷圧のうち
最高の圧力が、シャトル弁10、パイロット回路13な
どを介して信号圧力PLSとして導かれている。これによ
り、LS弁5は、ポンプ吐出圧PPとばね力に信号圧力
PLSを加えた合計値とが等しくなるようにポンプ吐出量
を制御する指令をレギュレータ4に出力している。即
ち、ポンプ吐出圧PPは、信号圧力PLSよりもばね力に
応じた分だけ常に大きくなるように制御される。ばね力
は予め設定されていて、このばね力に応じた分の圧力を
セット差圧ΔPsと呼ぶ。
【0004】アクチュエータに供給される圧油流量QA
は、ポンプ吐出圧を PP、流量係数をc、方向切換弁の
開口面積をA、アクチュエータ負荷圧をPLSとすると、
下記の式で表すことができる。 QA =c×A×(PP−PLS)1/2 差圧PP−PLS は一定になるように制御されているの
で、アクチュエータ流量QA は方向切換弁の開口面積A
すなわち操作レバーの操作ストロークに応じて制御され
ることになる。
は、ポンプ吐出圧を PP、流量係数をc、方向切換弁の
開口面積をA、アクチュエータ負荷圧をPLSとすると、
下記の式で表すことができる。 QA =c×A×(PP−PLS)1/2 差圧PP−PLS は一定になるように制御されているの
で、アクチュエータ流量QA は方向切換弁の開口面積A
すなわち操作レバーの操作ストロークに応じて制御され
ることになる。
【0005】上記のようなロードセンシングシステムを
備えた油圧式掘削機において、左右の走行レバー21
L,21Rのストロークが同一になるように操作すると、
油圧式掘削機は直進走行する。従って走行モータを制御
する方向切換弁3L および3R の開口面積をそれぞれA
1,A2とすると、A1 =A2 となり、左右の走行モータ
の負荷圧をそれぞれPLS1,PLS2とし、圧力補償弁8
L,8RおよびLS弁5に作用するアクチュエータ負荷圧
の最高圧力をPLS、方向切換弁3L,3Rの出口ポート圧
力をそれぞれP1,P2とすると、作業機操作レバーを中
立に保持し、直進走行する場合は、 PLS1=PLS2≒PLS≒P1=P2 となり、回路6L,6Rの流量をそれぞれQ1,Q2、流量
係数をcとすると、 Q1 =c×A1×(PP−P1)1/2 =c×A1×(PP−PLS)1/2 Q2 =c×A2×(PP−PLS)1/2 QP =Q1+Q2 となる。
備えた油圧式掘削機において、左右の走行レバー21
L,21Rのストロークが同一になるように操作すると、
油圧式掘削機は直進走行する。従って走行モータを制御
する方向切換弁3L および3R の開口面積をそれぞれA
1,A2とすると、A1 =A2 となり、左右の走行モータ
の負荷圧をそれぞれPLS1,PLS2とし、圧力補償弁8
L,8RおよびLS弁5に作用するアクチュエータ負荷圧
の最高圧力をPLS、方向切換弁3L,3Rの出口ポート圧
力をそれぞれP1,P2とすると、作業機操作レバーを中
立に保持し、直進走行する場合は、 PLS1=PLS2≒PLS≒P1=P2 となり、回路6L,6Rの流量をそれぞれQ1,Q2、流量
係数をcとすると、 Q1 =c×A1×(PP−P1)1/2 =c×A1×(PP−PLS)1/2 Q2 =c×A2×(PP−PLS)1/2 QP =Q1+Q2 となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】油圧式掘削機が走行中
に緩旋回しようとして、オペレータが図6の走行レバー
21R を中立方向に戻すと、左駆動輪の走行抵抗が大き
くなって走行モータ2Lの負荷圧PLS1 が上がり、逆に
走行モータ2R の負荷圧PLS2 は下がる。しかしロード
センシング回路の内部洩れによって、LS弁5、圧力補
償弁8L,8Rに作用する信号圧はPLSからPLS′に低下
し、走行モータ2L の負荷圧PLS1 よりも低くなってし
まう。そのためポンプ吐出量QP は低下し、方向切換弁
3L に供給される流量Q1 も減少する。今、走行レバー
14R を中立方向に戻したときの方向切換弁3R の開口
面積を A2′とし、信号圧をPLS′とすると、 A1>A2′ PLS1>PLS′ P1 ≒PLS1 PLS1>PLS′≒P2 となる。そこで PLS1−PLS′
=△P とすると 、 Q1 =c×A1×(PP−P1)1/2 =c×A1×(PP−PLS1)1/2 =c×A1×(PP−PLS′−△P)1/2 Q2=c×A2′×(PP−P2)1/2 =c×A2′×(PP−PLS′)1/2 QP=Q1+Q2 となり、直進走行時に比べて緩旋回時にはバルブの前後
差圧がΔPの分だけ減少するので、Q1 の流量がその分
だけ少なくなる。その結果走行速度が低下し、オペレー
タの意志通りに車両を動かすことができない。
に緩旋回しようとして、オペレータが図6の走行レバー
21R を中立方向に戻すと、左駆動輪の走行抵抗が大き
くなって走行モータ2Lの負荷圧PLS1 が上がり、逆に
走行モータ2R の負荷圧PLS2 は下がる。しかしロード
センシング回路の内部洩れによって、LS弁5、圧力補
償弁8L,8Rに作用する信号圧はPLSからPLS′に低下
し、走行モータ2L の負荷圧PLS1 よりも低くなってし
まう。そのためポンプ吐出量QP は低下し、方向切換弁
3L に供給される流量Q1 も減少する。今、走行レバー
14R を中立方向に戻したときの方向切換弁3R の開口
面積を A2′とし、信号圧をPLS′とすると、 A1>A2′ PLS1>PLS′ P1 ≒PLS1 PLS1>PLS′≒P2 となる。そこで PLS1−PLS′
=△P とすると 、 Q1 =c×A1×(PP−P1)1/2 =c×A1×(PP−PLS1)1/2 =c×A1×(PP−PLS′−△P)1/2 Q2=c×A2′×(PP−P2)1/2 =c×A2′×(PP−PLS′)1/2 QP=Q1+Q2 となり、直進走行時に比べて緩旋回時にはバルブの前後
差圧がΔPの分だけ減少するので、Q1 の流量がその分
だけ少なくなる。その結果走行速度が低下し、オペレー
タの意志通りに車両を動かすことができない。
【0007】本発明は上記従来の問題点に着目し、走行
中に緩旋回したとき外側になる駆動輪の速度が低下せ
ず、オペレータの意志通りの旋回速度で車両を動かすこ
とができるような、ロードセンシングシステムにおける
操作性向上油圧回路を提供することを目的とする。
中に緩旋回したとき外側になる駆動輪の速度が低下せ
ず、オペレータの意志通りの旋回速度で車両を動かすこ
とができるような、ロードセンシングシステムにおける
操作性向上油圧回路を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明に係るロードセンシングシステムにおける操作
性向上油圧回路は、エンジンによって駆動される可変容
量形油圧ポンプと、可変容量形油圧ポンプからの圧油を
油圧アクチュエータに給排するクローズドセンタ形の切
換弁と、切換弁の前後差圧なるロードセンシング圧を受
け、このロードセンシング圧と予め備えたバネの付勢力
とが一致するように、可変容量形油圧ポンプの吐出量を
変更するレギュレータとを有するクローズドセンタロー
ドセンシングシステムにおけるポンプの吐出容積の可変
回路において、可変容量形油圧ポンプの吐出圧PP また
は左右走行レバーの操作ストローク差を検出する手段
と、この検出手段の検出信号に基づいて、前記LS弁の
セット差圧PP−PLS を可変にする手段とを設ける構成
とし、このような構成において、LS弁のセット差圧P
P−PLS を可変にする手段は、左右の走行レバーの操作
ストローク差によって生じる可変容量形油圧ポンプの吐
出圧PP を検出してコントローラに検出信号を出力する
圧力センサと、別に設けた油圧ポンプからLS弁のアク
チュエータ負荷圧伝達側に至るパイロット回路に設けた
電磁比例制御弁と、この電磁比例制御弁の駆動を制御す
るコントローラとからなるものでもよく、LS弁のセッ
ト差圧PP−PLS を可変にする手段は、左右の走行レバ
ーの操作ストローク差によって、走行用油圧モータを制
御する方向切換弁の駆動回路に生じるパイロット油圧の
変動を検出してコントローラに検出信号を出力する圧力
センサと、別に設けた油圧ポンプからLS弁のアクチュ
エータ負荷圧伝達側に至るパイロット回路に設けた電磁
比例制御弁と、この電磁比例制御弁の駆動を制御するコ
ントローラとからなるものでもよい。
に本発明に係るロードセンシングシステムにおける操作
性向上油圧回路は、エンジンによって駆動される可変容
量形油圧ポンプと、可変容量形油圧ポンプからの圧油を
油圧アクチュエータに給排するクローズドセンタ形の切
換弁と、切換弁の前後差圧なるロードセンシング圧を受
け、このロードセンシング圧と予め備えたバネの付勢力
とが一致するように、可変容量形油圧ポンプの吐出量を
変更するレギュレータとを有するクローズドセンタロー
ドセンシングシステムにおけるポンプの吐出容積の可変
回路において、可変容量形油圧ポンプの吐出圧PP また
は左右走行レバーの操作ストローク差を検出する手段
と、この検出手段の検出信号に基づいて、前記LS弁の
セット差圧PP−PLS を可変にする手段とを設ける構成
とし、このような構成において、LS弁のセット差圧P
P−PLS を可変にする手段は、左右の走行レバーの操作
ストローク差によって生じる可変容量形油圧ポンプの吐
出圧PP を検出してコントローラに検出信号を出力する
圧力センサと、別に設けた油圧ポンプからLS弁のアク
チュエータ負荷圧伝達側に至るパイロット回路に設けた
電磁比例制御弁と、この電磁比例制御弁の駆動を制御す
るコントローラとからなるものでもよく、LS弁のセッ
ト差圧PP−PLS を可変にする手段は、左右の走行レバ
ーの操作ストローク差によって、走行用油圧モータを制
御する方向切換弁の駆動回路に生じるパイロット油圧の
変動を検出してコントローラに検出信号を出力する圧力
センサと、別に設けた油圧ポンプからLS弁のアクチュ
エータ負荷圧伝達側に至るパイロット回路に設けた電磁
比例制御弁と、この電磁比例制御弁の駆動を制御するコ
ントローラとからなるものでもよい。
【0009】
【作用】上記構成によれば、左右走行レバーの操作スト
ロークの差によって車両が緩旋回する際に、外側駆動輪
の走行抵抗の増大によって生じるポンプ吐出圧PP の変
動、または走行モータの駆動を制御する方向切換弁パイ
ロット圧の変動を検出したとき、LS弁のセット差圧P
P−PLS′ を電磁比例制御弁によって可変にすることに
したので、電磁比例制御弁を介してLS弁に油圧を付加
することにより、緩旋回時の負荷圧PLSの減少を補うこ
とができる。これによりポンプ吐出量QP は減少しない
ので、走行速度の低下を防止することができる。
ロークの差によって車両が緩旋回する際に、外側駆動輪
の走行抵抗の増大によって生じるポンプ吐出圧PP の変
動、または走行モータの駆動を制御する方向切換弁パイ
ロット圧の変動を検出したとき、LS弁のセット差圧P
P−PLS′ を電磁比例制御弁によって可変にすることに
したので、電磁比例制御弁を介してLS弁に油圧を付加
することにより、緩旋回時の負荷圧PLSの減少を補うこ
とができる。これによりポンプ吐出量QP は減少しない
ので、走行速度の低下を防止することができる。
【0010】
【実施例】以下に本発明に係るロードセンシングシステ
ムにおける操作性向上油圧回路の実施例について、図面
を参照して詳細に説明する。なお、図1および図4は油
圧式掘削機に用いられるロードセンシングシステムのう
ち、走行モータに関する部分の油圧回路の概略構成を示
したもので、方向切換弁の詳細は本発明者がさきに出願
した特願平1−82961の通りである。図1は請求項
1の実施例を示し、ロードセンシングシステムはポンプ
1と、ポンプ1が吐出する圧油によって駆動される左側
駆動輪の走行モータ2L、 右側駆動輪の走行モータ2R
と、ポンプ1から前記走行モータ2L,2Rに送られる圧
油の方向を切り換えるクローズドセンタの方向切換弁3
L,3Rと、ポンプ1が吐出する圧油の流量を制御するレ
ギュレータ4およびLS弁5とを備えている。
ムにおける操作性向上油圧回路の実施例について、図面
を参照して詳細に説明する。なお、図1および図4は油
圧式掘削機に用いられるロードセンシングシステムのう
ち、走行モータに関する部分の油圧回路の概略構成を示
したもので、方向切換弁の詳細は本発明者がさきに出願
した特願平1−82961の通りである。図1は請求項
1の実施例を示し、ロードセンシングシステムはポンプ
1と、ポンプ1が吐出する圧油によって駆動される左側
駆動輪の走行モータ2L、 右側駆動輪の走行モータ2R
と、ポンプ1から前記走行モータ2L,2Rに送られる圧
油の方向を切り換えるクローズドセンタの方向切換弁3
L,3Rと、ポンプ1が吐出する圧油の流量を制御するレ
ギュレータ4およびLS弁5とを備えている。
【0011】前記方向切換弁3L,3Rは、ポンプ1の吐
出回路6から分岐する回路6L,6Rにそれぞれ接続さ
れ、方向切換弁3L,3Rから走行モータ2L,2Rに至る
回路7L,7Rに圧力補償弁8L,8Rがそれぞれ設けられ
ている。各走行モータをはじめとする油圧アクチュエー
タの負荷圧は、パイロット回路9L,9Rおよびシャトル
弁10を経ることにより、その最高圧力がパイロット回
路11L,11Rを介して前記圧力補償弁8L,8Rに導か
れている。また、LS弁5の一端は回路6から分岐した
パイロット回路12に接続されてポンプ1の吐出圧PP
を受け、他端はパイロット回路13に接続されて前記負
荷圧の最高圧力PLSを受けている。このLS弁5がレギ
ュレータ4を駆動することにより、ポンプ1の吐出量Q
P を制御している。
出回路6から分岐する回路6L,6Rにそれぞれ接続さ
れ、方向切換弁3L,3Rから走行モータ2L,2Rに至る
回路7L,7Rに圧力補償弁8L,8Rがそれぞれ設けられ
ている。各走行モータをはじめとする油圧アクチュエー
タの負荷圧は、パイロット回路9L,9Rおよびシャトル
弁10を経ることにより、その最高圧力がパイロット回
路11L,11Rを介して前記圧力補償弁8L,8Rに導か
れている。また、LS弁5の一端は回路6から分岐した
パイロット回路12に接続されてポンプ1の吐出圧PP
を受け、他端はパイロット回路13に接続されて前記負
荷圧の最高圧力PLSを受けている。このLS弁5がレギ
ュレータ4を駆動することにより、ポンプ1の吐出量Q
P を制御している。
【0012】圧力センサ14はパイロット回路12の油
圧を検出するために設けられ、コントローラ15に配線
16で接続されている。また電磁比例制御弁(以下EP
C弁という)17は、油圧ポンプ18から前記LS弁5
のPLS作用側に至るパイロット回路19に設けられ、前
記コントローラ15の出力配線20がEPC弁17のソ
レノイドに接続されている。
圧を検出するために設けられ、コントローラ15に配線
16で接続されている。また電磁比例制御弁(以下EP
C弁という)17は、油圧ポンプ18から前記LS弁5
のPLS作用側に至るパイロット回路19に設けられ、前
記コントローラ15の出力配線20がEPC弁17のソ
レノイドに接続されている。
【0013】次に上記操作性向上油圧回路の動作につい
て説明する。直進走行中にたとえば右に緩旋回するた
め、オペレータが右走行レバー21Rを中立方向に戻す
と、左走行モータ2L の負荷圧PLS1 が上がり、それに
伴ってポンプ1の吐出圧PP も上昇する。一方、LS弁
5に作用する負荷圧PLSは、さきに述べたようにパイロ
ット回路の内部洩れによって低下し、PLS′になってい
る。
て説明する。直進走行中にたとえば右に緩旋回するた
め、オペレータが右走行レバー21Rを中立方向に戻す
と、左走行モータ2L の負荷圧PLS1 が上がり、それに
伴ってポンプ1の吐出圧PP も上昇する。一方、LS弁
5に作用する負荷圧PLSは、さきに述べたようにパイロ
ット回路の内部洩れによって低下し、PLS′になってい
る。
【0014】圧力センサ14は前記ポンプ1の吐出圧P
P の上昇を検出し、配線16を介してコントローラ15
に信号を出力する。コントローラ15は、入力された前
記信号すなわちポンプ1の吐出圧PP の上昇度合に応じ
てEPC弁17のソレノイドに指令電流を出力し、EP
C弁17が励磁される。これにより油圧ポンプ18から
吐出される圧油は、前記EPC弁17とパイロット回路
19とを通ってLS弁5のPLS′作用側に圧力Pi とし
て作用し、LS弁5のセット差圧 PP−PLS′を PP
−PLS′+Pi まで上げる。そして前記の式 Q1 =c×A1×(PP−PLS′−△P)1/2 における△Pに相当する流量を増加する。以上により、
左走行モータ2L に供給される油量Q1 の減少が抑えら
れ、左駆動輪の走行速度低下は回避される。
P の上昇を検出し、配線16を介してコントローラ15
に信号を出力する。コントローラ15は、入力された前
記信号すなわちポンプ1の吐出圧PP の上昇度合に応じ
てEPC弁17のソレノイドに指令電流を出力し、EP
C弁17が励磁される。これにより油圧ポンプ18から
吐出される圧油は、前記EPC弁17とパイロット回路
19とを通ってLS弁5のPLS′作用側に圧力Pi とし
て作用し、LS弁5のセット差圧 PP−PLS′を PP
−PLS′+Pi まで上げる。そして前記の式 Q1 =c×A1×(PP−PLS′−△P)1/2 における△Pに相当する流量を増加する。以上により、
左走行モータ2L に供給される油量Q1 の減少が抑えら
れ、左駆動輪の走行速度低下は回避される。
【0015】前記EPC弁17の動作と、LS弁5のセ
ット差圧との関係を図2に示す。コントローラの指令電
流(EPC電流)がE1 からE2 に増大すると、EPC
弁の出口圧もp1 からp2 に増大し、これに伴ってLS
弁のセット差圧 PP−PLS′がAからBに増大する。
ット差圧との関係を図2に示す。コントローラの指令電
流(EPC電流)がE1 からE2 に増大すると、EPC
弁の出口圧もp1 からp2 に増大し、これに伴ってLS
弁のセット差圧 PP−PLS′がAからBに増大する。
【0016】図3はEPC弁を駆動するコントローラの
制御ソフトを、コントローラの指令電流(EPC電流)
とポンプ吐出圧PPとの関係によって示したものであ
る。ポンプ吐出圧PP がしきい値以下の範囲内で変動し
ているときは、EPC電流はゼロ値に設定する。ポンプ
吐出圧PP がしきい値を超えて増大すると、EPC電流
がしきい値からの増加分に応じて増大し、EPC弁が励
磁されるようになっている。
制御ソフトを、コントローラの指令電流(EPC電流)
とポンプ吐出圧PPとの関係によって示したものであ
る。ポンプ吐出圧PP がしきい値以下の範囲内で変動し
ているときは、EPC電流はゼロ値に設定する。ポンプ
吐出圧PP がしきい値を超えて増大すると、EPC電流
がしきい値からの増加分に応じて増大し、EPC弁が励
磁されるようになっている。
【0017】図4は請求項2の実施例を示す。走行レバ
ー21L,21Rの操作によって駆動されるPPC弁22
L,22Rから方向切換弁3L,3Rの端部に至るパイロッ
ト回路23L,23Rの油圧を検出する圧力センサ24
L,24Rが、前記パイロット回路23L,23Rごとにそ
れぞれ設置されている。前記圧力センサ24L,24Rの
出力配線25L,25Rはそれぞれコントローラ15に接
続され、コントローラ15の出力配線20がEPC弁1
7のソレノイドに接続されている。
ー21L,21Rの操作によって駆動されるPPC弁22
L,22Rから方向切換弁3L,3Rの端部に至るパイロッ
ト回路23L,23Rの油圧を検出する圧力センサ24
L,24Rが、前記パイロット回路23L,23Rごとにそ
れぞれ設置されている。前記圧力センサ24L,24Rの
出力配線25L,25Rはそれぞれコントローラ15に接
続され、コントローラ15の出力配線20がEPC弁1
7のソレノイドに接続されている。
【0018】オペレータが右走行レバー21R を中立方
向に戻すと、PPC弁22R の油圧はレバー戻し量に比
例して低下するが、圧力センサ24R はこの油圧変動を
検出し、圧力センサ24L の油圧検出結果とともにコン
トローラ15に信号を入力する。コントローラ15は、
PPC弁22L,22Rの圧力差に応じてEPC弁17の
ソレノイドに指令電流を出力し、EPC弁17が励磁さ
れる。これにより、油圧ポンプ18から吐出される圧油
は、前記EPC弁17とパイロット回路19とを通って
LS弁5のPLS′作用側に圧力Pi として作用し、LS
弁5のセット差圧 PP−PLS′をPP−PLS′+Pi ま
で上げる。
向に戻すと、PPC弁22R の油圧はレバー戻し量に比
例して低下するが、圧力センサ24R はこの油圧変動を
検出し、圧力センサ24L の油圧検出結果とともにコン
トローラ15に信号を入力する。コントローラ15は、
PPC弁22L,22Rの圧力差に応じてEPC弁17の
ソレノイドに指令電流を出力し、EPC弁17が励磁さ
れる。これにより、油圧ポンプ18から吐出される圧油
は、前記EPC弁17とパイロット回路19とを通って
LS弁5のPLS′作用側に圧力Pi として作用し、LS
弁5のセット差圧 PP−PLS′をPP−PLS′+Pi ま
で上げる。
【0019】図5はEPC弁を駆動するコントローラの
制御ソフトを、コントローラ指令電流(EPC電流)
と、左右走行レバーのPPC弁の圧力差との関係によっ
て示したものである。左右走行レバーの操作ストローク
によってそれぞれ変動する左右のPPC弁の圧力差がし
きい値以下の範囲内で変動しているときは、EPC電流
によるEPC弁の励磁は行われない。PPC弁の圧力差
がしきい値を超えて増大したとき、EPC電流がPPC
弁の圧力差の大小に応じて増大し、EPC弁が励磁され
るようになっている。
制御ソフトを、コントローラ指令電流(EPC電流)
と、左右走行レバーのPPC弁の圧力差との関係によっ
て示したものである。左右走行レバーの操作ストローク
によってそれぞれ変動する左右のPPC弁の圧力差がし
きい値以下の範囲内で変動しているときは、EPC電流
によるEPC弁の励磁は行われない。PPC弁の圧力差
がしきい値を超えて増大したとき、EPC電流がPPC
弁の圧力差の大小に応じて増大し、EPC弁が励磁され
るようになっている。
【0020】本実施例は、車両緩旋回時の車速低下防止
対策であるが、本発明は走行装置に限定して利用される
ものではなく、たとえば油圧式掘削機のブーム、アー
ム、バケット等、各作業機の駆動速度低下防止対策とし
ても有効に利用することができる。
対策であるが、本発明は走行装置に限定して利用される
ものではなく、たとえば油圧式掘削機のブーム、アー
ム、バケット等、各作業機の駆動速度低下防止対策とし
ても有効に利用することができる。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ポ
ンプ吐出量を制御するLS弁のセット差圧PP−PLS を
可変にする手段を設け、車両が緩旋回する際に、外側駆
動輪に加わる走行抵抗の増大によって生じるポンプ吐出
圧PP の変動、または走行モータの駆動を制御する方向
切換弁パイロット圧の変動を検出して、前記LS弁のセ
ット差圧の減少を補償することにしたので、ポンプ吐出
量QP は減少せず、緩旋回走行時においても速度の低下
を防止することができる。従って、オペレータの意志通
りの旋回速度で車両を動かすことができ、操作性の向上
による作業能率向上が期待できる。
ンプ吐出量を制御するLS弁のセット差圧PP−PLS を
可変にする手段を設け、車両が緩旋回する際に、外側駆
動輪に加わる走行抵抗の増大によって生じるポンプ吐出
圧PP の変動、または走行モータの駆動を制御する方向
切換弁パイロット圧の変動を検出して、前記LS弁のセ
ット差圧の減少を補償することにしたので、ポンプ吐出
量QP は減少せず、緩旋回走行時においても速度の低下
を防止することができる。従って、オペレータの意志通
りの旋回速度で車両を動かすことができ、操作性の向上
による作業能率向上が期待できる。
【図1】本発明の請求項2の基本構成を示す概略部分油
圧回路図である。
圧回路図である。
【図2】EPC弁の動作と、LS弁のセット差圧との関
係を示す図である。
係を示す図である。
【図3】EPC弁に対するコントローラの指令電流(E
PC電流)と、ポンプ吐出圧との関係を示す図である。
PC電流)と、ポンプ吐出圧との関係を示す図である。
【図4】本発明の請求項3の基本構成を示す概略部分油
圧回路図である。
圧回路図である。
【図5】EPC弁に対するコントローラ指令電流(EP
C電流)と、PPC弁の圧力差との関係を示す図であ
る。
C電流)と、PPC弁の圧力差との関係を示す図であ
る。
【図6】従来の技術によるロードセンシングシステムを
備えた油圧駆動装置の基本構成を示す概略部分油圧回路
図である。
備えた油圧駆動装置の基本構成を示す概略部分油圧回路
図である。
1 可変容量形油圧ポンプ 2L 左走行用油圧モータ 2R 右走行用油圧モータ 3L,3R 方向切換弁 4 レギュレータ 5 LS弁 9L,9R,11L,11R,12, 13,19,23L,23R,24 パイロット回路 14,24L,24R 圧力センサ 15 コントローラ 17 電磁比例制御弁(EPC弁) 18 油圧ポンプ 21L,21R 走行レバー
Claims (2)
- 【請求項1】 エンジンによって駆動される可変容量形
油圧ポンプと、 可変容量形油圧ポンプからの圧油を油圧
アクチュエータに給排するクローズドセンタ形の切換弁
と、 切換弁の前後差圧なるロードセンシング圧を受け、この
ロードセンシング圧と予め備えたバネの付勢力とが一致
するように、可変容量形油圧ポンプの吐出量を変更する
レギュレータとを有するクローズドセンタロードセンシ
ングシステムにおけるポンプの吐出容積の可変回路にお
いて、 可変容量形油圧ポンプの吐出圧を検出する圧力センサを
有し、検出した吐出圧が所定の閾値以下のときにはばね
の付勢力を変更せず、吐出圧が閾値よりも大きいときに
は閾値からの増加分に応じてばねの付勢力を増加させる
油圧指令をレギュレータに出力するコントローラを備え
たことを特徴とするロードセンシングシステムにおける
操作性向上油圧回路。 - 【請求項2】 可変容量形油圧ポンプと、この可変容量
形油圧ポンプが吐出する圧油によって駆動される油圧ア
クチュエータと、前記可変容量形油圧ポンプから油圧ア
クチュエータに供給される圧油の流れを制御する方向切
換弁と、可変容量形油圧ポンプが吐出する圧油の流量を
制御する吐出量制御手段とを備え、前記吐出量制御手段
が、可変容量形油圧ポンプの容量可変手段を駆動するレ
ギュレータと、可変容量形油圧ポンプの吐出圧PP と油
圧アクチュエータの負荷圧PLSとの差圧に応じて前記レ
ギュレータの駆動を制御してそのPP−PLSを設定値に
保持するLS弁とからなる油圧駆動装置において、左右
走行レバーの操作ストローク差を検出する手段と、この
検出手段の検出信号に基づいて、前記LS弁のセット差
圧PP−PLS を可変にする手段とを有し、前記LS弁の
セット差圧PP−PLSを可変にする手段は、左右の走行
レバーの操作ストローク差によって走行用油圧モータを
制御する方向切換弁の駆動回路に生じるパイロット油圧
の変動を検出してコントローラに検出信号を出力する圧
力センサと、別に設けた油圧ポンプからLS弁のアクチ
ュエータ負荷圧伝達側に至るパイロット回路に設けた電
磁比例制御弁と、この電磁比例制御弁の駆動を制御する
コントローラとからなるものであることを特徴とするロ
ードセンシングシステムにおける操作性向上油圧回路 。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3075709A JP3006778B2 (ja) | 1991-03-15 | 1991-03-15 | ロ−ドセンシングシステムにおける操作性向上油圧回路 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3075709A JP3006778B2 (ja) | 1991-03-15 | 1991-03-15 | ロ−ドセンシングシステムにおける操作性向上油圧回路 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04285304A JPH04285304A (ja) | 1992-10-09 |
JP3006778B2 true JP3006778B2 (ja) | 2000-02-07 |
Family
ID=13584030
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3075709A Expired - Fee Related JP3006778B2 (ja) | 1991-03-15 | 1991-03-15 | ロ−ドセンシングシステムにおける操作性向上油圧回路 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3006778B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5438832A (en) * | 1992-08-31 | 1995-08-08 | Kayaba Industry Co., Ltd. | Variable displacement pump with adjustment responsive to drive motor speed |
JPH11182676A (ja) * | 1997-12-24 | 1999-07-06 | Komatsu Ltd | 油圧駆動式作業車両の走行駆動装置およびその制御方法 |
JP6262054B2 (ja) * | 2014-03-28 | 2018-01-17 | 株式会社クボタ | 作業機の油圧システム |
CN108661967A (zh) * | 2018-06-29 | 2018-10-16 | 无锡市钻通工程机械有限公司 | 一种负载敏感控制系统 |
JP7257132B2 (ja) * | 2018-11-15 | 2023-04-13 | 株式会社小松製作所 | 作業機械 |
-
1991
- 1991-03-15 JP JP3075709A patent/JP3006778B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04285304A (ja) | 1992-10-09 |
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