JPH11350538A - 油圧駆動機械の制御装置 - Google Patents

油圧駆動機械の制御装置

Info

Publication number
JPH11350538A
JPH11350538A JP16057698A JP16057698A JPH11350538A JP H11350538 A JPH11350538 A JP H11350538A JP 16057698 A JP16057698 A JP 16057698A JP 16057698 A JP16057698 A JP 16057698A JP H11350538 A JPH11350538 A JP H11350538A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
flow rate
lever
amount
differential pressure
hydraulic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP16057698A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Yoshimura
浩 吉村
Takakazu Nishimura
貴和 西村
Koichi Kawamura
公一 川村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Komatsu Ltd
Original Assignee
Komatsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Komatsu Ltd filed Critical Komatsu Ltd
Priority to JP16057698A priority Critical patent/JPH11350538A/ja
Publication of JPH11350538A publication Critical patent/JPH11350538A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Operation Control Of Excavators (AREA)
  • Fluid-Pressure Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】微操作作業を行っているときには、自動的に、
広いファインコントロール域が得られ、操作レバーがフ
ルレバー位置まで操作されたときには、自動的に、所望
の最大流量を油圧アクチュエータに供給できるようにし
て、オペレータの操作感覚に合致したレバー操作特性
を、操作範囲全域で自動的に得られるようにする。 【解決手段】操作手段が所定の操作開始位置Ss以上に
操作されたときに油圧アクチュエータの駆動が開始さ
れ、操作手段が最大操作量SFまで操作されたときに油
圧アクチュエータに供給される流量が所望の最大流量Q
Mに達し、かつ操作手段の一定操作量当たりに油圧アク
チュエータに供給される流量Qの変化量ΔQが所定の大
きさとなるように流量制御弁4を通過する流量が制御さ
れる。ただし、上記流量変化量ΔQは、レバーの操作速
度の大きさに応じて変化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、油圧駆動機械の制
御装置に関し、特に、建設機械の作業機を駆動する操作
レバーの操作性を高める制御を行うことができる装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】建設機械では、操作レバーを操作するこ
とにより、ブーム、アームなどの作業機が作動される。
ここで、図12は、操作レバーストロークStと、作業
機を駆動する油圧アクチュエータに供給される圧油の流
量Q(油圧アクチュエータの速度)との関係を示したも
のである。同図12に示すレバー操作特性の傾きは、レ
バー一定操作量当たりに油圧アクチュエータに供給され
る流量Qの変化量ΔQを示している。
【0003】いわゆる吊り作業や、法面の整正作業、仕
上げ作業等といったレバーを微操作して作業機をゆっく
りとした速度で動かすという微操作性が要求される微操
作作業では、レバー一定操作量当たりの流量変化量ΔQ
を小さくして、作業機をゆっくりと作動させることが望
ましく、かつ、そのような流量変化量ΔQが小さいファ
インコントロール域は広いことが望ましい。
【0004】これに対して、掘削時の放土作業や荒スキ
トリ作業などといったレバーを速い速度で操作して作業
機を高速度で動かすという高速性が要求される高速作業
では、レバー一定操作量当たりの流量変化量ΔQを大き
くして、作業機を高速で作動させることが望ましい。つ
まり、操作レバーがフルレバー位置(操作量100%)
まで操作された際には、油圧アクチュエータには最大の
流量が供給されて、作業機を最大速度で作動させること
が必要である。
【0005】いわゆるロードセンシング油圧ポンプ制御
方式では、油圧ポンプの吐出圧と複数の油圧アクチュエ
ータの最大負荷圧との差圧が所望の設定差圧となるよう
に制御することで、図12に示すように、レバー操作特
性を一定のものに固定している。
【0006】したがって、上記差圧設定値を変更すれ
ば、図13に示すように、レバー操作特性を、L10、L
11と変化させることができる。
【0007】ここに、従来は、作業の種類によって、レ
バー操作特性を選択できるスイッチを運転席に設けて、
スイッチの切換えに応じて、レバー操作特性を、L10、
L11のいずれかに切り換えるようにしていた。
【0008】たとえば、スイッチ操作により、レバー操
作特性L11が選択されると、ファインコントロール域F
´は、レバー操作特性L10選択時のファインコントロー
ル域Fよりも広くなり、微操作作業をレバー操作性よ
く、かつ作業効率よく行うことができる。
【0009】ただし、操作レバーがフルレバー位置SF
まで操作された際には、レバー操作特性L10選択時の最
大流量QMと同じだけの流量を油圧アクチュエータに供
給して、作業機を最大速度で作動させる必要がある。
【0010】ところが、レバー操作特性L11側にスイッ
チが切り換えられているので、操作レバーがフルレバー
位置SFまで操作されたときには、油圧アクチュエータ
には、所望の最大流量QMに満たない流量QM´しか供給
することができずに、作業機を所望の最大速度で作動さ
せることができない。このため、オペレータとしては、
最大速度での作業が必要な場合には、スイッチをレバー
操作特性L10側に切り換えざるを得ないことになってお
り、操作がきわめて煩雑であった。
【0011】また、特開平5−178594号公報で
は、スイッチの手動操作によって、レバー操作特性をL
10、L11のいずれかに選択する煩わしさを解消すべく、
オペレータによるレバーの操作速度を検出して、このレ
バー操作速度に応じて、レバー操作特性をL10、L11の
いずれかに自動的に切り換えるようにしている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この公報記載
の技術も、単に、レバー操作特性を一義的に、高速作業
に適したレバー操作特性L10あるいは微操作作業に適し
たレバー操作特性L11のいずれかに切り換えるというも
のであり、レバーが低速で操作されたことによって微操
作作業に適したレバー操作特性L11に一たび切り換えら
れると、フルレバー操作時には、所望の最大流量QMを
確保することができずに、オペレータが要求するレバー
操作性を得ることができないとともに、作業効率が損な
われることになっていた。
【0013】本発明は、こうした実状に鑑みてなされた
ものであり、微操作作業を行っているときには、自動的
に、広いファインコントロール域が得られ、操作レバー
がフルレバー位置まで操作されたときには、自動的に、
所望の最大流量を油圧アクチュエータに供給できるよう
にして、オペレータの操作感覚に合致したレバー操作特
性を、操作範囲全域で自動的に得られるようにすること
を解決課題とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段および効果】そこで、本発
明では、上記解決課題を達成するために、油圧ポンプの
吐出圧油が供給されることにより駆動される油圧アクチ
ュエータと、操作手段の操作量に応じた流量の圧油を、
対応する油圧アクチュエータに供給する流量制御弁と、
前記操作手段が所定の操作開始位置以上に操作されたと
きに前記油圧アクチュエータの駆動が開始され、前記操
作手段が最大操作量まで操作されたときに前記油圧アク
チュエータに供給される流量が所望の最大流量に達し、
かつ前記操作手段の一定操作量当たりに前記油圧アクチ
ュエータに供給される流量の変化量が所定の大きさとな
るように、前記流量制御弁を通過する流量を制御するよ
うにした油圧駆動機械の制御装置において、前記操作手
段の操作量を検出する操作量検出手段と、前記操作手段
の操作速度を検出する操作速度検出手段と、前記操作量
検出手段の検出結果に基づき、前記操作手段が前記所定
の操作開始位置から所定の操作量に至るまで操作された
ときには、前記操作速度検出手段で検出される操作速度
が小さくなるほど、前記流量変化量が小さくなるよう
に、前記流量制御弁を通過する流量を制御するととも
に、前記操作手段が前記最大操作量まで操作されたとき
には、前記油圧アクチュエータに供給される流量が前記
所望の最大流量となるように、前記流量制御弁を通過す
る流量を制御する制御手段とを具えるようにしている。
【0015】かかる第1発明の構成を、図1、図4、図
8に示す実施形態に即して説明すると、基本的には、本
発明では、図8に示すように、操作手段6(図1)が所
定の操作開始位置Ss以上に操作されたときに油圧アク
チュエータ2(図1)の駆動が開始され、操作手段6が
最大操作量SFまで操作されたときに油圧アクチュエー
タ2に供給される流量が所望の最大流量QMに達し、か
つ操作手段6の一定操作量当たりに油圧アクチュエータ
2に供給される流量Qの変化量ΔQが所定の大きさとな
るように(レバー操作特性L2)、流量制御弁4を通過
する流量が制御される。ただし、上記流量変化量ΔQ
は、レバー6の操作速度vの大きさに応じて変化する。
【0016】すなわち、操作手段6の操作量Stが検出
されるとともに、操作手段6の操作速度vが検出され、
図4に示す対応関係から流量変化量ΔQに対応する差圧
設定値ΔPLS(流量制御弁前後差圧)が求められる。こ
の差圧設定値ΔPLSは、操作速度vが小さくなるほど小
さくなる。そして、この差圧設定値ΔPLS1に応じて図
8に示すレバー操作特性がL2、L3、L4と変化する。
差圧設定値ΔPLS1が小さくなるほど、レバー操作特性
は、L2からL3へ、L3からL4へと変化する。つまり、
操作速度vが小さくなるほど、レバー操作特性は、L2
からL3へ、L3からL4へと変化し、レバー一定操作量
当たりの流量変化量ΔQは小さくなる。
【0017】よって、操作レバー6を低速度で操作すれ
ばするほど、自動的に、よりファインコントロール域が
広くなり、操作レバー6がフルレバー位置SFまで操作
された際には、自動的に、油圧アクチュエータ2に所望
の最大流量Qを供給することができるので、オペレータ
の操作感覚に合致したレバー操作性を、操作範囲全域で
自動的に得ることができるという効果がもたらされる。
【0018】また、第2発明では、上記第1発明におい
て、前記油圧駆動機械は、前記油圧ポンプの吐出圧と前
記油圧アクチュエータの負荷圧との差圧が所望の設定差
圧となるように制御する差圧制御手段を具えており、前
記制御手段は、前記差圧制御手段の設定差圧を、前記操
作速度検出手段で検出された操作速度が小さくなるほ
ど、小さくするように変更する制御を行うものであると
している。
【0019】また、第3発明では、油圧ポンプの吐出圧
油が供給されることにより駆動される油圧アクチュエー
タと、操作手段の操作量に応じた流量の圧油を、対応す
る油圧アクチュエータに供給する流量制御弁と、前記操
作手段が所定の操作開始位置以上に操作されたときに前
記油圧アクチュエータの駆動が開始され、前記操作手段
が最大操作量まで操作されたときに前記油圧アクチュエ
ータに供給される流量が所望の最大流量に達し、かつ前
記操作手段の一定操作量当たりに前記油圧アクチュエー
タに供給される流量の変化量が所定の大きさとなるよう
に、前記流量制御弁を通過する流量を制御するようにし
た油圧駆動機械の制御装置において、前記操作手段の操
作量を検出する操作量検出手段と、前記操作手段の操作
速度を検出する操作速度検出手段と、前記操作手段が前
記所定の操作開始位置から所定の操作量に至るまで操作
されたときに、前記操作速度検出手段で検出される操作
速度が小さくなるほど、前記流量変化量が小さくなるよ
うに、かつ前記操作手段が前記最大操作量まで操作され
たときに前記油圧アクチュエータに供給される流量が前
記所望の最大流量となるように、前記操作手段の操作
量、前記操作速度検出手段で検出される操作速度に対応
する前記流量変化量の対応関係を設定する設定手段と、
前記操作量検出手段で検出された現在の操作量と、前記
操作速度検出手段で検出された現在の操作速度とに対応
する前記流量変化量を、前記設定手段で設定された対応
関係から求め、この求められた流量変化量が得られるよ
うに、前記流量制御弁を通過する流量を制御する制御手
段とを具えるようにしている。
【0020】また、第4発明では、上記第3発明におい
て、前記油圧駆動機械は、前記油圧ポンプの吐出圧と前
記油圧アクチュエータの負荷圧との差圧が所望の設定差
圧となるように制御する差圧制御手段を具えており、前
記設定手段には、前記操作手段の操作量、前記操作速度
検出手段で検出される操作速度に対応する前記設定差圧
の対応関係が設定されており、前記制御手段は、前記操
作量検出手段で検出された現在の操作量と、前記操作速
度検出手段で検出された現在の操作速度とに対応する前
記設定差圧を、前記設定手段で設定された対応関係から
求め、前記差圧制御手段の設定差圧を、この求められた
設定差圧に変更する制御を行うものであるとしている。
【0021】また、第5発明では、上記第1発明、上記
第3発明において、前記操作手段の各操作位置を予め設
定し、前記操作速度検出手段は、前記操作手段が各操作
位置まで操作される毎に、操作に要した時間を検出する
ものであり、前記制御手段は、前記操作速度検出手段
で、操作に要した時間が検出される毎に、前記流量変化
量を変更するものであるとしている。
【0022】第5発明によれば、図7(a)に示すよう
に、操作手段6の各操作位置S1、S2、S3、S4が予め
設定され、図7(b)に示すように、操作手段6が各操
作位置S1、S2、S3、S4まで操作される毎に、操作に
要した時間τが検出される。そして、制御手段20で
は、操作に要した時間τが検出される毎に、流量変化量
ΔPLSが変更される。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。
【0024】図1は、本実施形態で想定している油圧駆
動機械の制御装置を示す油圧回路図である。
【0025】すなわち、図1に示すように、この制御装
置は、大きくは、図示せぬエンジンによって駆動される
可変容量型の油圧ポンプ1と、同エンジンによって駆動
されパイロット用の圧油を吐出するパイロットポンプ
(図示せず)と、油圧ポンプ1の吐出圧油が流入される
ことによって駆動される油圧シリンダ2、3と、スプー
ルストローク位置に応じて開口面積Aが変化され、それ
により油圧ポンプ1から吐出される圧油の流量を変化さ
せて、これを対応する油圧シリンダ2、3にそれぞれ供
給する流量制御弁4、5と、上記流量制御弁4、5のス
プールストローク位置を操作する油圧式レバーとしての
操作レバー6、7と、操作レバー6の操作レバーストロ
ークStをパイロット圧p1として検出する圧力センサ8
と、操作レバー7の操作量Stをパイロット圧p2として
検出する圧力センサ9と、油圧ポンプ1の吐出圧力Pp
と上記油圧アクチュエータ2、3の負荷圧力PL1、PL2
の中の最大負荷圧力PLとの差圧ΔPLSが、差圧設定値
ΔPLSになるように油圧ポンプ1の斜板1aの傾転角、
つまりポンプ押し退け容積q(cc/rev)を制御す
るロードセンシグ制御手段としての斜板駆動機構部10
と、圧力センサ8、9で検出される操作レバー6、7の
各操作量Stを示すパイロット圧信号p1、p2を入力し
て、後述するように差圧設定値ΔPLSを変更するための
指令電流ILSを生成して、これを斜板駆動機構部10に
出力して差圧設定値ΔPLSを変更するコントローラ20
とから構成されている。
【0026】さらに具体的に説明する。
【0027】操作レバー6が操作されると、この操作レ
バー6に付設された減圧弁によって、パイロットポンプ
から吐出されているパイロット圧油が、操作量Stに応
じた圧力にまで減圧される。そして、この操作レバー6
の操作量Stを示すパイロット圧油が、流量制御弁4の
各入力ポートのうち、レバー操作方向に対応する入力ポ
ートに加えられ、これにより、流量制御弁4のスプール
ストロークが変化される。
【0028】圧力センサ8は、操作レバー6が、油圧シ
リンダ2のロッドを伸張させる側に操作された場合の操
作量Stを、パイロット圧p1として検出する圧力センサ
である。なお、図面では、操作レバー6が、油圧シリン
ダ2のロッドを縮退させる側に操作された場合の操作量
Stを、パイロット圧p1として検出する圧力センサにつ
いては省略している。油圧シリンダ2のロッドは、たと
えば建設機械の作業機を構成するブームに接続されてい
る。
【0029】同様にして、操作レバー7が操作される
と、この操作レバー7に付設された減圧弁によって、パ
イロットポンプから吐出されているパイロット圧油が、
操作量Stに応じた圧力まで減圧される。そして、この
操作レバー7の操作量Stを示すパイロット圧油が、流
量制御弁5の各入力ポートのうち、レバー操作方向に対
応する入力ポートに加えられ、これにより、流量制御弁
5のスプールストロークが変化される。
【0030】圧力センサ9は、操作レバー7が、油圧シ
リンダ3のロッドを伸張させる側に操作された場合の操
作量Stを、パイロット圧p2として検出する圧力センサ
である。なお、図面では、操作レバー7が、油圧シリン
ダ3のロッドを縮退させる側に操作された場合の操作量
Stを、パイロット圧p2として検出する圧力センサにつ
いては省略している。油圧シリンダ3のロッドは、たと
えば建設機械の作業機を構成するバケットに接続されて
いる。
【0031】流量制御弁4、5にはそれぞれ負荷圧抽出
ポートが設けられており、これら負荷圧抽出ポートから
は、油圧シリンダ2、3の負荷圧を示す圧油がそれぞれ
流出される。各負荷圧抽出ポートを通過した圧油は、シ
ャトル弁14に連通されており、シャトル弁14から
は、油圧シリンダ2の負荷圧、油圧シリンダ3の負荷圧
のうちで高い方の圧、すなわち最大負荷圧PLを示す圧
油が、流出される。
【0032】ロードセンシング制御を行う斜板駆動機構
部10は、さらに油圧ポンプ1の斜板1aを駆動するサ
ーボピストン11と、このサーボピストン11に圧油を
作用させるLS弁(ロードセンシング弁)12とから構
成されている。
【0033】油圧ポンプ1の吐出圧Ppを示すパイロッ
ト圧信号は、パイロット管路を介してLS弁12の図面
左側の入力ポート12aに入力される。一方、油圧シリ
ンダ2、3の最大負荷圧PLを示すパイロット圧信号
は、シャトル弁14からパイロット管路を介してLS弁
12の右側の入力ポート12bに入力される。また、L
S弁12の右側にはバネ12cによるバネ力が付与され
ている。さらにLS弁12の左側にはコントローラ20
から出力される指令電流ILSに応じたパイロット圧PLS
が付与されている。ここで、コントローラ20から出力
された差圧設定値変更のための指令電流ILSは、電磁比
例制御弁13でパイロット圧PLSに変換されて、LS弁
の左側の入力ポート12eに加えられる。
【0034】斜板駆動機構部10は、これら入力された
圧力Pp、PLの差圧ΔP(Pp−PL)が、バネ力とパイ
ロット圧PLSとの差である差圧設定値ΔPLSに保持され
るように可変容量型油圧ポンプ1の斜板1aを変化させ
る。
【0035】すなわち、差圧Pp−PLが、設定値ΔPLS
よりも小さい場合、つまり最大負荷圧PLが大きくなる
と、LS弁12が左側に押され、これによりサーボピス
トン11が左に駆動され油圧ポンプ1の斜板1aが最大
傾転角MAX側に移動される。これにより、油圧ポンプ
1の押し退け容積qが増やされ、油圧ポンプ1から吐出
される流量が増大される。一方、油圧ポンプ1の吐出量
の増加により、油圧ポンプ1の吐出圧Ppが増加する
と、LS弁12を右に押す力が増大され、サーボピスト
ン11が右に駆動され油圧ポンプ1の斜板1aが最小傾
転角MIN側に移動される。結局、最大負荷圧PLに、
バネ力とパイロット圧PLSの差による差圧設定値ΔPLS
を加えた力が、油圧ポンプ1の吐出圧Ppと釣り合うよ
うに、油圧ポンプ1の斜板1aが制御される。
【0036】図1(b)は、指令電流ILSに応じた力
を、LS弁12に付与する他の構成例を示している。
【0037】図1(b)では、コントローラ20から出
力される指令電流ILSが、LS弁12の右側のバネ12
cに対して押し付け力を発生する電磁ソレノイド12d
に加えられる。よって、コントローラ20から指令電流
ILSが出力されると、この指令電流ILSの大きさに比例
した推力が電磁ソレノイド12dで発生し、これにより
バネ12cのバネ力が変化して、差圧設定値ΔPLS が
変化される。なお、指令電流ILSがオフされているとき
のバネ12の初期バネ力は予め弱くしておくことが望ま
しい。
【0038】つぎに、上記差圧設定値ΔPLSと、図13
に示すレバー操作特性との関係について説明する今、Q
を流量制御弁4、5の絞りを通過する流量、cを流量定
数、Aを流量制御弁4、5の絞りの開口面積、ΔPを流
量制御弁4、5の前後差圧とすると、 Q=c・A・√( ΔP ) …(1) なる関係が成立する。
【0039】ここで、流量制御弁4、5の前後差圧ΔP
は、上述したように差圧設定値ΔPLSによって定まるの
で、差圧設定値ΔPLSが一定値ならば、前後差圧ΔPは
一定であり、油圧シリンダ2、3に供給される流量Q
は、流量制御弁4、5の開口面積A、つまり操作レバー
6、7のレバーストロークStに比例することになる。
このときのレバー操作特性をL10とする。そこで、差圧
設定値ΔPLSを小さくすると、前後差圧ΔPが小さくな
るので、それに応じて油圧シリンダ2、3に供給される
流量Qは小さくなる。このときのレバー操作特性をL11
とする。つまり、差圧設定値ΔPLSを小さくすることに
よって、同じレバー操作量St(同じ開口面積A)であ
っても流量Qの小さいレバー操作特性L11(単位操作量
当たりの流量変化量ΔQの小さいレバー操作特性L11)
に変更することができる。
【0040】以下、コントローラ20で行われる処理に
ついて、図3に示す機能ブロック図を併せ参照して説明
する。なお、以下、操作レバー6が操作され、油圧シリ
ンダ2が作動される場合を代表させて説明する。操作レ
バー7が操作され、油圧シリンダ3が作動される場合に
も同様の制御がなされるものとする。
【0041】図3に示すように、コントローラ20の信
号入力部21には、操作レバー6の操作量Stを示すパ
イロット圧信号p1、モード設定器25で選択されたモ
ードM0、M1、M2、M3のいずれを示すモード選択信号
Mが入力されて、A/D変換等の処理が実行された上
で、演算部22に入力される。ここで、モード設定器2
5は、後述するように操作レバー6のレバー操作特性
を、各モードM0、M1、M2、M3として選択する切換ス
イッチであり、モードM0が選択されると、図13に示
すレバー操作特性L10が得られ、モードM1が選択され
ると、図8に示すレバー操作特性L2、L3、L4のパタ
ーンM1が得られ、モードM2が選択されると、図9に示
すレバー操作特性L5、L6、L7のパターンM2が得ら
れ、モードM3が選択されると、図10に示すレバー操
作特性L8、L9のパターンM3が得られる。ここで、モ
ードM0は、操作レバー6の操作速度に応じて変化する
図8、図9、図19に示すレバー操作特性を得ることが
不要な場合に選択されるモードである。
【0042】演算部22では、記憶部23に記憶された
記憶テーブルの内容から、現在の操作レバー6のレバー
ストロークSt、操作レバー6の操作速度vに対応する
差圧設定値ΔPLSを読み出す処理が実行され、この差圧
設定値ΔPLSを得るための指令電流ILSが演算され、こ
れが信号出力部24に加えられる。信号出力部24で
は、演算部22で求められた指令電流ILSをD/A変換
する等の処理が実行され、この指令電流ILSを電気信号
線を介して電磁比例制御弁13に出力する。これにより
前述したように斜板駆動機構部10のLS弁12の差圧
設定値ΔPLSが変更される。
【0043】記憶部23には、図8に示すレバー操作特
性に対応して図4(a)、(b)に示す内容の記憶テー
ブルが格納されており、図9に示すレバー操作特性に対
応して図5(a)、(b)に示す内容の記憶テーブルが
格納されており、図10に示すレバー操作特性に対応し
て図6(a)、(b)に示す内容の記憶テーブルが格納
されている。
【0044】いま、モード設定器25でモードM1が選
択されている場合を例にとり説明する。
【0045】このとき、演算部22では、図4(a)、
(b)に示す内容の記憶テーブルが選択される。
【0046】図4(a)は、操作レバーストロークSt
に比例して差圧設定値ΔPLSが大きくなる対応関係を示
している。操作レバー6がフルレバー位置SFまで操作
されたときの差圧設定値ΔPLSは差圧基準設定値ΔPLS
0となる。操作レバー6がフルレバー位置SFにあり、差
圧設定値ΔPLSが差圧基準設定値ΔPLS0になっていれ
ば、図8に示すように、油圧シリンダ2に供給される流
量Qとして所望の最大流量QMが得られる。
【0047】図4(b)は、レバー操作速度vがしきい
値vthに至るまでは、レバー操作速度vに比例して差圧
設定値ΔPLSが大きくなり、レバー操作速度vがしきい
値vth以上で差圧設定値ΔPLSが差圧基準設定値ΔPLS
0になる対応関係を示している。
【0048】演算部22では、まず、現在の操作レバー
6の検出レバーストロークStに対応する差圧設定値Δ
PLSを、図4(a)に示す対応関係から求める処理が行
われる。
【0049】ここで、操作レバー6のレバーストローク
検出値Stは、所定のサンプリングタイムΔt毎に検出
されているので、サンプリングタイムΔt前の前回の検
出値St-と今回の検出値St+からレバー操作速度vを、 v=(St+−St-)/Δt のごとくして求めることができる。
【0050】なお、このように演算によってレバー操作
速度vを検出するのではなく、操作レバー6の操作速度
vを直接検出するセンサを配設するようにしてもよい。
【0051】そこで、こうして得られる操作レバー6の
現在の検出操作速度vに対応する差圧設定値ΔPLSが、
図4(b)に示す対応関係から求められる。
【0052】そして、これら図4(a)、図4(b)で
求められた両差圧設定値ΔPLSのうちで、大きい方の差
圧設定値ΔPLSが最終的に求められる。
【0053】なお、図4(b)に示す対応関係の代わり
に、図4(c)に示すように、レバー操作速度vに比例
して差圧設定値ΔPLSが大きくなる対応関係を用いても
よい。
【0054】そして、コントローラ20から指令電流I
LSが出力されることにより、演算部22で求められた差
圧設定値ΔPLSになるように斜板駆動機構部10のLS
弁12の差圧設定値が変更させられ、これに伴って流量
制御弁4の前後差圧ΔPが変更させられ、油圧シリンダ
2に供給される流量Q、レバー一定操作量当たりの流量
変化量ΔQが変化される。
【0055】図8は、斜板駆動機構部10のLS弁12
の差圧設定値を、図4(a)、(b)の両差圧設定値の
うちの大きい方の差圧設定値に逐次変更することによっ
て得られるレバー操作特性を示している。
【0056】L2は、レバー操作速度vが大きいときの
レバー操作特性を示しており、L3は、レバー操作速度
vが中程度の大きさのときのレバー操作特性を示してお
り、L4は、レバー操作速度vが小さいときのレバー操
作特性を示している。
【0057】すなわち、操作速度vが小さくなるほど、
レバー操作特性は、L2からL3へ、L3からL4へと変化
し、レバー一定操作量当たりの流量変化量ΔQは小さく
なる。よって、操作レバー6を低速度で操作すればする
ほど、自動的に、よりファインコントロール域が広くな
っていく。しかも、操作レバー6がフルレバー位置SF
まで操作された際には、自動的に、油圧シリンダ2に所
望の最大流量Qを供給することができる。このため、オ
ペレータの操作感覚に合致したレバー操作性が、操作範
囲全域で自動的に得られる。
【0058】つぎに、モード設定器25でモードM2が
選択されている場合を例にとり説明する。
【0059】このとき、演算部22では、図5(a)、
(b)に示す内容の記憶テーブルが選択される。
【0060】図5(a)は、ハーフレバー位置SHに至
るまで操作レバーストロークStに比例して差圧設定値
ΔPLSが大きくなり、ハーフレバー位置SHからフルレ
バー位置SFまでは一定の差圧基準設定値ΔPLS0をとる
対応関係を示している。
【0061】図5(b)は、レバー操作速度vがしきい
値vthに至るまでは、レバー操作速度vに比例して差圧
設定値ΔPLSが大きくなり、レバー操作速度vがしきい
値vth以上で差圧設定値ΔPLSが差圧基準設定値ΔPLS
0になる対応関係を示している。
【0062】演算部22では、まず、現在の操作レバー
6の検出レバーストロークStに対応する差圧設定値Δ
PLSを、図5(a)に示す対応関係から求める処理が行
われる。
【0063】そして、操作レバー6の現在の検出操作速
度vに対応する差圧設定値ΔPLSが、図5(b)に示す
対応関係から求められる。
【0064】そして、これら図5(a)、図5(b)で
求められた両差圧設定値ΔPLSのうちで、大きい方の差
圧設定値ΔPLSが最終的に求められる。
【0065】なお、図5(b)に示す対応関係の代わり
に、図4(c)に示すように、レバー操作速度vに比例
して差圧設定値ΔPLSが大きくなる対応関係を用いても
よい。
【0066】そして、コントローラ20から指令電流I
LSが出力されることにより、演算部22で求められた差
圧設定値ΔPLSになるように斜板駆動機構部10のLS
弁12の差圧設定値が変更させられ、これに伴って流量
制御弁4の前後差圧ΔPが変更させられ、油圧シリンダ
2に供給される流量Q、レバー一定操作量当たりの流量
変化量ΔQが変化される。
【0067】図9は、斜板駆動機構部10のLS弁12
の差圧設定値を、図5(a)、(b)の両差圧設定値の
うちの大きい方の差圧設定値に逐次変更することによっ
て得られるレバー操作特性を示している。
【0068】L5は、レバー操作速度vが大きいときの
レバー操作特性を示しており、L6は、レバー操作速度
vが中程度の大きさのときのレバー操作特性を示してお
り、L7は、レバー操作速度vが小さいときのレバー操
作特性を示している。
【0069】すなわち、操作速度vが小さくなるほど、
レバー操作特性は、L5からL6へ、L6からL7へと変化
し、ハーフレバー位置SHまでの操作範囲において、レ
バー一定操作量当たりの流量変化量ΔQは小さくなる。
よって、操作レバー6を低速度で操作すればするほど、
自動的に、よりファインコントロール域が広くなってい
く。しかも、ハーフレバー位置SHからフルレバー位置
SFまでの操作範囲において従来と同じレバー操作性が
得られフルレバー位置SFまで操作された際には、自動
的に、油圧シリンダ2に所望の最大流量Qを供給するこ
とができる。このため、オペレータの操作感覚に合致し
たレバー操作性が、操作範囲全域で自動的に得られる。
【0070】つぎに、モード設定器25でモードM3が
選択されている場合を例にとり説明する。
【0071】このとき、演算部22では、図6(a)、
(b)に示す内容の記憶テーブルが選択される。
【0072】図6(a)は、レバー操作速度vがしきい
値vthに至るまでは、レバー操作速度vに比例して差圧
設定値ΔPLSが大きくなり、レバー操作速度vがしきい
値vth以上で差圧設定値ΔPLSが差圧基準設定値ΔPLS
0になる対応関係を示している。なお、図6(a)に示
す対応関係の代わりに、図4(c)に示すように、レバ
ー操作速度vに比例して差圧設定値ΔPLSが大きくなる
対応関係を用いてもよい。
【0073】図6(b)は、操作レバー6がフルレバー
位置SFに操作されるまでの操作速度vTと、フルレバー
位置SFに操作されたときの差圧設定値から差圧基準設
定値ΔPLS0へ上昇させる上昇速度uとの比例対応関係
を示している。
【0074】演算部22では、現在の操作レバー6の検
出操作速度vに対応する差圧設定値ΔPLSを、図6
(a)に示す対応関係から求める処理が行われる。そし
て、操作レバー6の検出ストロークStに基づき、フル
レバー位置SFまで操作されたかどうかが判断されてお
り、フルレバー位置SFまで操作されたことが判断され
た時点で、図6(b)に示す対応関係から、フルレバー
位置SFに操作されるまでの操作速度vTに対応する上昇
速度uが求められる。
【0075】ここで、中立位置からフルレバー位置SF
に至るまでの平均操作速度を、フルレバー位置SFに操
作されるまでの操作速度vTとしてもよく、フルレバー
位置SF操作時点の操作速度vを、フルレバー位置SFに
操作されるまでの操作速度vTとしてもよい。
【0076】コントローラ20から指令電流ILSが出力
されることにより、演算部22で求められた差圧設定値
ΔPLSになるように斜板駆動機構部10のLS弁12の
差圧設定値が変更させられ、これに伴って流量制御弁4
の前後差圧ΔPが変更させられ、油圧シリンダ2に供給
される流量Q、レバー一定操作量当たりの流量変化量Δ
Qが変化される。操作レバー6がフルレバー位置SFま
で操作された時点では、その時点の差圧設定値ΔPLSか
ら差圧基準設定値ΔPLS0に至るまで、図6(b)で求
めた上昇速度uで上昇され、差圧基準設定値ΔPLS0に
変更される。
【0077】図10は、図6(a)、(b)に従って得
られるレバー操作特性を示している。
【0078】L8は、操作速度vが大きいときのレバー
操作特性を示しており、L9は、操作速度vが小さいと
きのレバー操作特性を示している。
【0079】このように、操作速度vが小さくなるほ
ど、レバー操作特性は、L8からL9へと変化し、レバー
一定操作量当たりの流量変化量ΔQは小さくなる。よっ
て、操作レバー6を低速度で操作すればするほど、自動
的に、よりファインコントロール域が広くなっていく。
しかも、操作レバー6がフルレバー位置SFまで操作さ
れた時点では、操作速度vTの大きさに応じた上昇速度
uで差圧基準設定値ΔPLS0に変更される。よって、フ
ルレバー位置SFまで操作された際には、自動的に、油
圧シリンダ2に所望の最大流量Qを供給することができ
る。このため、オペレータの操作感覚に合致したレバー
操作性が、操作範囲全域で自動的に得られる。
【0080】なお、上述した実施形態では、各レバー操
作特性M0〜M3を選択する場合を想定しているが、もち
ろんレバー操作特性を固定してもよい。常に、図8に示
すレバー操作特性L2、L3、L4のパターンM1が得られ
るようにしてもよく、また、常に、図9に示すレバー操
作特性L5、L6、L7のパターンM2が得られるようにし
てもよく、また、常に、図10に示すレバー操作特性L
8、L9のパターンM3が得られるようにしてもよい。
【0081】また、上述した実施形態では、サンプリン
グタイムΔt毎に操作速度vを検出して、逐次の操作速
度vに対応する差圧設定値ΔPLSを求めるようにしてい
るが、操作に要した時間から差圧設定値ΔPLSを求める
ようにしてもよい。
【0082】この実施形態では、図7(a)に示すよう
に、操作レバー6の中立位置からフルレバー位置SFま
での全操作範囲が、たとえば、中立位置、S1、S2、S
3、S4、フルレバー位置SFに区切られる。
【0083】そして、これら中立位置、S1、S2、S
3、S4、フルレバー位置SFの隣り合う位置間を経過す
るのに要する時間τと、差圧設定値ΔPLSとの対応関係
が図7(b)のように設定される。ここで、図7(b)
は、経過時間τがしきい値τthに至るまでは、差圧設定
値ΔPLSが差圧基準設定値ΔPLS0であり、経過時間τ
がしきい値τth以上では、経過時間τに比例して差圧設
定値ΔPLSが小さくなる対応関係を示している。
【0084】コントローラ20の演算部22では、タイ
マーの計時値と、操作ストローク検出値Stに基づき、
各操作ストローク位置S1、S2、S3、S4に達する毎
に、中立位置〜S1間、S1〜S2間、S2〜S3間、S3〜
S4間の経過時間τがそれぞれ求められ、それら経過時
間τに対応する差圧設定値ΔPLSが図7(b)に示す対
応関係から逐次求められる。コントローラ20から指令
電流ILSが出力されることにより、演算部22で求めら
れた差圧設定値ΔPLSになるように斜板駆動機構部10
のLS弁12の差圧設定値が各操作ストローク位置S
1、S2、S3、S4に達する毎に変更させられ、これに伴
って流量制御弁4の前後差圧ΔPが変更させられ、油圧
シリンダ2に供給される流量Q、レバー一定操作量当た
りの流量変化量ΔQが変化される。
【0085】ただし、操作レバー6がフルレバー位置S
Fまで操作された時点では、その時点の差圧設定値ΔPL
Sから差圧基準設定値ΔPLS0に至るまで、図10と同様
にして所定の上昇速度uで上昇され、差圧基準設定値Δ
PLS0に変更される。
【0086】図11(a)は、図7(b)に従って得ら
れるレバー操作特性L1を示している。
【0087】なお、図11(b)に示すように、操作レ
バーストロークS3〜S4間の経過時間τにかかららず
に、つぎのS4〜SF間の差圧設定値を、フルレバー位置
SFで丁度差圧基準設定値ΔPLS0が得られるような差圧
設定値に変更するような実施も可能である。このよう
に、操作時間から差圧設定値ΔPLSを求めた場合でも、
図11(a)、(b)に示すように、操作レバー6の操
作速度が低くなるほど、よりファインコントロール域が
広くなるとともに、フルレバー位置SFで油圧シリンダ
2に所望の最大流量Qを供給することができるレバー操
作特性L1、L1´が得られる。
【0088】また、上述した実施形態では、図1に示す
ように、斜板駆動機構部10の差圧設定値ΔPLSを変更
することによって、レバー操作特性を得るようにしてい
るが、差圧設定値ΔPLSを変更する代わりに、流量制御
弁4に対する駆動指令を変更しても、同様のレバー操作
特性を得ることができる。
【0089】図2は、この場合の油圧回路図である。
【0090】図1と異なる箇所について説明すると、操
作レバー6、7は電気レバーであり、操作ストローク位
置Stを示す電気信号V1、V2がコントローラ20に入
力される。コントローラ20からは、各流量制御弁4、
5に対して指令電流I1、I2が出力される。指令電流I
1、I2は、電磁比例制御弁17、18によってそれぞれ
パイロット圧p1、p2に変換されて、このパイロット圧
p1、p2のパイロット圧油が、流量制御弁4、5の入力
ポートにそれぞれ加えられ、これにより流量制御弁4、
5のスプールストローク位置が変化される。これにより
流量制御弁4、5を通過する流量Qが変更され、レバー
操作特性が変更される。斜板駆動機構部10のLS弁1
2には差圧設定値ΔPLSを変更するための指令電流ILS
は加えられていない。
【0091】以下、操作レバー6が操作され、油圧シリ
ンダ2が作動される場合を代表させて、コントローラ2
0で行われる処理について説明する。
【0092】コントローラ20の演算部22では、検出
レバーストロークSt(電気信号V1)に基づき、前述し
た実施形態と同様に、差圧設定値ΔPLSが求められる。
【0093】ここで、差圧設定値ΔPLSを、差圧基準設
定値ΔPLS0よりも小さな値にすることは、前述した
(1)式、 Q=c・A・√( ΔP ) …(1) において、差圧 ΔPに、1よりも小さい補正係数Kを
乗算することに相当する。つまり、 Q=c・A・K・√(△P) …(2) なる式で、補正係数Kを1よりも小さな値に設定すれ
ば、同じレバーストロークSt(A)であっても流量Q
を小さくすることができ、実質的に、差圧設定値ΔPLS
を、差圧基準設定値ΔPLS0よりも小さな値に変更する
ことができたことになる。
【0094】そこで、検出レバーストロークSt(電気
信号V1)に基づき演算部22で求められた差圧設定値
ΔPLSを、上記補正係数Kに変換する処理が、実行さ
れ、A・Kなる指令電流I1がコントローラ20から流
量制御弁4に出力される。なお、求められた差圧設定値
ΔPLSが差圧基準設定値ΔPLS0と同じ値であれば、補
正係数Kは1であり、A・1なる指令電流I1がコント
ローラ20から流量制御弁4に出力されることになる。
【0095】このように、流量制御弁4に対する駆動指
令の内容を補正するようにしても、前述した実施形態と
同様にして、図8または図9または図10または図11
に示すようなレバー操作特性を取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)、(b)は本発明に係る油圧駆動機
械の制御装置の実施の形態を示す油圧回路図である。
【図2】図2は図1とは異なる実施形態を示す油圧回路
図である。
【図3】図3はコントローラの機能ブロック図である。
【図4】図4(a)、(b)、(c)は操作レバースト
ロークと操作速度と差圧設定値との対応関係を示す図で
ある。
【図5】図5(a)、(b)は、操作レバーストローク
と操作速度と差圧設定値との対応関係を示す図である。
【図6】図6(a)は、操作速度と差圧設定値との対応
関係を示す図であり、図6(b)は操作レバーがフルレ
バー位置に操作されるまでの操作速度と、フルレバー操
作時点の差圧設定値から差圧基準設定値に上昇させると
きの上昇速度との対応関係を示す図である。
【図7】図7(a)は、操作レバーの操作範囲の各スト
ローク位置を示す図であり、図7(b)は各ストローク
位置間を経過するのに要する時間と、差圧設定値との対
応関係を示す図である。
【図8】図8は図4に示す対応関係から得られるレバー
操作特性を示す図である。
【図9】図9は図5に示す対応関係から得られるレバー
操作特性を示す図である。
【図10】図10は図6に示す対応関係から得られるレ
バー操作特性を示す図である。
【図11】図11(a)、(b)は図7(b)に示す対
応関係から得られるレバー操作特性を示す図である。
【図12】図12は従来のクローズドセンタタイプのロ
ードセンシング油圧ポンプ制御方式を採用したときのレ
バー操作特性を示す図である。
【図13】図13は従来のレバー操作特性の変更例を示
す図である。
【符号の説明】
1 可変容量型油圧ポンプ 2、3 油圧シリンダ 4、5 流量制御弁 6、7 操作レバー 8、9 圧力センサ 10 斜板駆動機構部 20 コントローラ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油圧ポンプの吐出圧油が供給される
    ことにより駆動される油圧アクチュエータと、操作手段
    の操作量に応じた流量の圧油を、対応する油圧アクチュ
    エータに供給する流量制御弁と、前記操作手段が所定の
    操作開始位置以上に操作されたときに前記油圧アクチュ
    エータの駆動が開始され、前記操作手段が最大操作量ま
    で操作されたときに前記油圧アクチュエータに供給され
    る流量が所望の最大流量に達し、かつ前記操作手段の一
    定操作量当たりに前記油圧アクチュエータに供給される
    流量の変化量が所定の大きさとなるように、前記流量制
    御弁を通過する流量を制御するようにした油圧駆動機械
    の制御装置において、 前記操作手段の操作量を検出する操作量検出手段と、 前記操作手段の操作速度を検出する操作速度検出手段
    と、 前記操作量検出手段の検出結果に基づき、前記操作手段
    が前記所定の操作開始位置から所定の操作量に至るまで
    操作されたときには、前記操作速度検出手段で検出され
    る操作速度が小さくなるほど、前記流量変化量が小さく
    なるように、前記流量制御弁を通過する流量を制御する
    とともに、前記操作手段が前記最大操作量まで操作され
    たときには、前記油圧アクチュエータに供給される流量
    が前記所望の最大流量となるように、前記流量制御弁を
    通過する流量を制御する制御手段とを具えた油圧駆動機
    械の制御装置。
  2. 【請求項2】 前記油圧駆動機械は、前記油圧ポンプ
    の吐出圧と前記油圧アクチュエータの負荷圧との差圧が
    所望の設定差圧となるように制御する差圧制御手段を具
    えており、 前記制御手段は、前記差圧制御手段の設定差圧を、前記
    操作速度検出手段で検出された操作速度が小さくなるほ
    ど、小さくするように変更する制御を行うものである請
    求項1記載の油圧駆動機械の制御装置。
  3. 【請求項3】 油圧ポンプの吐出圧油が供給されるこ
    とにより駆動される油圧アクチュエータと、操作手段の
    操作量に応じた流量の圧油を、対応する油圧アクチュエ
    ータに供給する流量制御弁と、前記操作手段が所定の操
    作開始位置以上に操作されたときに前記油圧アクチュエ
    ータの駆動が開始され、前記操作手段が最大操作量まで
    操作されたときに前記油圧アクチュエータに供給される
    流量が所望の最大流量に達し、かつ前記操作手段の一定
    操作量当たりに前記油圧アクチュエータに供給される流
    量の変化量が所定の大きさとなるように、前記流量制御
    弁を通過する流量を制御するようにした油圧駆動機械の
    制御装置において、 前記操作手段の操作量を検出する操作量検出手段と、 前記操作手段の操作速度を検出する操作速度検出手段
    と、 前記操作手段が前記所定の操作開始位置から所定の操作
    量に至るまで操作されたときに、前記操作速度検出手段
    で検出される操作速度が小さくなるほど、前記流量変化
    量が小さくなるように、かつ前記操作手段が前記最大操
    作量まで操作されたときに前記油圧アクチュエータに供
    給される流量が前記所望の最大流量となるように、前記
    操作手段の操作量、前記操作速度検出手段で検出される
    操作速度に対応する前記流量変化量の対応関係を設定す
    る設定手段と、 前記操作量検出手段で検出された現在の操作量と、前記
    操作速度検出手段で検出された現在の操作速度とに対応
    する前記流量変化量を、前記設定手段で設定された対応
    関係から求め、この求められた流量変化量が得られるよ
    うに、前記流量制御弁を通過する流量を制御する制御手
    段とを具えた油圧駆動機械の制御装置。
  4. 【請求項4】 前記油圧駆動機械は、前記油圧ポンプ
    の吐出圧と前記油圧アクチュエータの負荷圧との差圧が
    所望の設定差圧となるように制御する差圧制御手段を具
    えており、 前記設定手段には、前記操作手段の操作量、前記操作速
    度検出手段で検出される操作速度に対応する前記設定差
    圧の対応関係が設定されており、 前記制御手段は、前記操作量検出手段で検出された現在
    の操作量と、前記操作速度検出手段で検出された現在の
    操作速度とに対応する前記設定差圧を、前記設定手段で
    設定された対応関係から求め、前記差圧制御手段の設定
    差圧を、この求められた設定差圧に変更する制御を行う
    ものである請求項3記載の油圧駆動機械の制御装置。
  5. 【請求項5】 前記操作手段の各操作位置を予め設定
    し、前記操作速度検出手段は、前記操作手段が各操作位
    置まで操作される毎に、操作に要した時間を検出するも
    のであり、 前記制御手段は、前記操作速度検出手段で、操作に要し
    た時間が検出される毎に、前記流量変化量を変更するも
    のである請求項1または3記載の油圧駆動機械の制御装
    置。
JP16057698A 1998-06-09 1998-06-09 油圧駆動機械の制御装置 Pending JPH11350538A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16057698A JPH11350538A (ja) 1998-06-09 1998-06-09 油圧駆動機械の制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16057698A JPH11350538A (ja) 1998-06-09 1998-06-09 油圧駆動機械の制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11350538A true JPH11350538A (ja) 1999-12-21

Family

ID=15717960

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16057698A Pending JPH11350538A (ja) 1998-06-09 1998-06-09 油圧駆動機械の制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11350538A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008033187A1 (en) * 2006-09-11 2008-03-20 Caterpillar Inc. Implement control system based on input position and velocity
JP2010001713A (ja) * 2008-06-23 2010-01-07 Sumitomo (Shi) Construction Machinery Co Ltd 駆動制御装置及びこれを含む建設機械
JP2010007265A (ja) * 2008-06-24 2010-01-14 Sumitomo (Shi) Construction Machinery Co Ltd 学習機能を備える駆動制御装置及びこれを含む建設機械
JP2010007264A (ja) * 2008-06-24 2010-01-14 Sumitomo (Shi) Construction Machinery Co Ltd 学習機能を備える駆動制御装置及びこれを含む建設機械
JP2018188825A (ja) * 2017-04-28 2018-11-29 株式会社クボタ 作業機
US11186968B2 (en) 2017-04-28 2021-11-30 Kubota Corporation Working machine

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008033187A1 (en) * 2006-09-11 2008-03-20 Caterpillar Inc. Implement control system based on input position and velocity
US7729833B2 (en) 2006-09-11 2010-06-01 Caterpillar Inc. Implement control system based on input position and velocity
JP2010001713A (ja) * 2008-06-23 2010-01-07 Sumitomo (Shi) Construction Machinery Co Ltd 駆動制御装置及びこれを含む建設機械
JP2010007265A (ja) * 2008-06-24 2010-01-14 Sumitomo (Shi) Construction Machinery Co Ltd 学習機能を備える駆動制御装置及びこれを含む建設機械
JP2010007264A (ja) * 2008-06-24 2010-01-14 Sumitomo (Shi) Construction Machinery Co Ltd 学習機能を備える駆動制御装置及びこれを含む建設機械
JP2018188825A (ja) * 2017-04-28 2018-11-29 株式会社クボタ 作業機
US11186968B2 (en) 2017-04-28 2021-11-30 Kubota Corporation Working machine

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3874226B2 (ja) 油圧駆動機械の制御装置
EP2123541B1 (en) Steering system for working vehicle
KR970001723B1 (ko) 건설기계의 유압제어장치
KR920010875B1 (ko) 유압구동장치
US5469646A (en) Fine operation mode changeover device for hydraulic excavator
JP2657548B2 (ja) 油圧駆動装置及びその制御方法
JP3510114B2 (ja) 作業機の制御方法およびその制御装置
EP3505688B1 (en) System for controlling construction machinery and method for controlling construction machinery
KR100480949B1 (ko) 유압 구동 장치
KR100337091B1 (ko) 유압액츄에이터용의조작제어장치
KR20200048050A (ko) 건설기계의 주행 제어 시스템 및 건설기계의 주행 제어 방법
JP2003004003A (ja) 油圧ショベルの油圧制御回路
JPH11350538A (ja) 油圧駆動機械の制御装置
JPH1061604A (ja) 建設機械の油圧駆動装置及びその制御方法
JPH0374605A (ja) 作業機シリンダの圧油供給装置
US20050167129A1 (en) Oil-pressure controlling device for earthmoving machine
JP5342293B2 (ja) 建設機械の油圧回路
JP3788686B2 (ja) 油圧駆動制御装置
JP2003090302A (ja) 建設機械の油圧制御回路
JP3006778B2 (ja) ロ−ドセンシングシステムにおける操作性向上油圧回路
JPH0641762B2 (ja) 油圧回路の駆動制御装置
JP2925895B2 (ja) 油圧ショベルのフロント駆動回路
JP3723270B2 (ja) 油圧駆動機械の制御装置
JP2656154B2 (ja) 建設機械の油圧制御装置
JP2000120604A (ja) 油圧ポンプの流量制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040730

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060710

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20060815

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20061212