JP3006404B2 - 圧着金型構造 - Google Patents

圧着金型構造

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JP3006404B2
JP3006404B2 JP6100079A JP10007994A JP3006404B2 JP 3006404 B2 JP3006404 B2 JP 3006404B2 JP 6100079 A JP6100079 A JP 6100079A JP 10007994 A JP10007994 A JP 10007994A JP 3006404 B2 JP3006404 B2 JP 3006404B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電線挿入孔を有する
防水栓を電線の端部に嵌めた状態で、圧着端子を、電線
端部および防水栓に一括して圧着する圧着金型構造に関
する。
【0002】
【従来の技術】一般に、防水用コネクタ端子には、図1
3や図14に示すゴム栓1Aやゴム栓1Bが図15に示
す状態で使用されている。すなわち、ゴム栓1A,1B
は、前半部分の基部6、後半部分の膨出部5、及びこれ
らを貫通した中心孔4を有しており、これらゴム栓1
A,1Bが電線2に嵌め合わされるとともに、基部6に
端子3が圧着されることにより、上記防水用コネクタ端
子が製造され、次いで,この防水用コネクタ端子を防水
コネクタの端子収容室に装着する。装着状態では、上記
膨出部5が上記端子収容室の周壁に圧接され、これによ
り、防水が図られる。
【0003】近年、上記の防水用コネクタ端子の製造を
自動化する製造装置が試みられている。一般に、この製
造装置の工程には、被覆された電線Wを所定長さで切
断する調尺切断工程〔図16(a)参照〕と、切断さ
れた電線Wの端部Waにゴム栓1Aを挿入具Gにより嵌
めるゴム栓挿入工程と〔図16(b),(c)参照〕、
電線Wの端部Waの被覆を皮剥ぎ刃Cによって剥ぎ取
る皮剥ぎ工程と〔図16(d),(e)参照〕、固定
下型LDと可動上型UDとによって、皮剥ぎされた電線
Wの端部Waにゴム栓1A共々圧着端子Tを圧着する端
子圧着工程〔図16(f),(g)参照〕とが含まれて
いる。
【0004】従来、上記のゴム栓挿入工程において、ゴ
ム栓の装着の有無を、例えば特開平5−268712号
公報に示すような、光センサのセンサ面を直接電線に対
向させた光学式の検知装置によって検出していた。そし
て、ゴム栓が装着されていなかった場合等には、これを
不良品として、工程外へ排出させていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のよう
にゴム栓挿入工程に光学式検知装置を配置する方式で
は、下記の及びの不具合があった。すなわち、 上記のゴム栓挿入工程よりも下流で、ゴム栓が電線
に対して位置ずれしたり、電線から脱落してしまう場合
があり、この場合、ゴム栓が位置ずれした状態で或いは
脱落した状態で端子圧着工程に搬送され、ゴム栓が装着
されない電線や、ゴム栓が位置ずれした電線が、端子圧
着工程の下流側の工程に流出してしまっていた。
【0006】特に、下記の理由によりゴム栓が電線に対
して位置ずれしやすい傾向にあり、これが、上記の不具
合の発生を一層助長していた。すなわち、a)共用化に
よりコストを低減するために、通常、一つの種類のゴム
栓を、異なる太さサイズの複数種の電線に適合させるよ
うにしており、このため、防水栓と電線との連結が比較
的緩い場合があり、しかも、b)ゴム栓にはコネクタへ
の挿入を円滑にするためにシリコーン油等の潤滑油が塗
布されているという、a)およびb)の理由から、電線
に対してゴム栓が滑りやすくなっており、その結果、ゴ
ム栓が電線に対して位置ずれを起こしやすいのである。
【0007】 上記のようにゴム栓には潤滑油が塗布
されており、ゴム栓が電線の端部に伴って移動される際
に、上記の潤滑油が飛散する傾向にある。上記の光学式
の検知装置では、センサ面が電線に直接対向しているた
め、上記潤滑油によって汚されやすく、このため、早期
に検知不良を発生するおそれがあった。このように検知
不良を起こした場合にも、下流側の工程へ、ゴム栓の装
着不良やゴム栓非装着のものが流出してしまうという問
題があった。
【0008】本発明は、上記課題に鑑みてなされたもの
であり、本発明の目的は、下流側の工程に不良品が流出
することを防止できる圧着金型構造を提供することであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に係る圧着金型構造は、圧着端子がセット
される固定型と、この固定型に近接する圧着位置とこの
圧着位置よりも固定型から離れた離反位置との間に移動
自在に設けられ、且つ圧着位置に移動されることによ
り、上記固定型にセットされた圧着端子を、この圧着端
子の上に位置決めされた電線の端部およびこれに嵌めら
れた弾性を有する防水栓に、一括して圧着する可動型と
を備えた圧着金型構造において、上記固定型にセットさ
れた圧着端子の上に位置決めされた電線の端部において
防水栓が所定の装着状態にあるか否かを検知する防水栓
装着状態検知手段をさらに備え、上記防水栓装着状態検
知手段は、可動型の移動方向に沿って可動型に対して相
対移動自在であって且つ防水栓と弾性的に当接する当接
部と、この当接部が防水栓と当接することによる当接部
の変位を検知して信号を出力する変位検知部とを含むこ
とを特徴とするものである。
【0010】また、請求項2に係る圧着金型構造は、請
求項1記載の圧着金型構造において、上記当接部は、可
動型の圧着位置への移動動作に伴って防水栓と弾性的に
当接するように可動型に設けられていることを特徴とす
るものである。また、請求項3に係る圧着金型構造は、
請求項1記載の圧着金型構造において、上記当接部を可
動型に対して相対移動させる駆動手段と、可動型の圧着
位置への移動動作に先立って上記当接部を防水栓に当接
させるように上記駆動手段を制御する駆動制御手段とを
さらに備えたことを特徴とするものである。
【0011】また、請求項4に係る圧着金型構造は、請
求項1ないし3の何れかに記載の圧着金型構造におい
て、上記当接部は、防水栓に当接する動作によって防水
栓の所定部と係合し、上記防水栓の、電線の長手方向に
沿う位置を矯正する位置矯正部を含むことを特徴とする
ものである。また、請求項5に係る圧着金型構造は、請
求項5記載の圧着金型構造において、上記当接部に対向
して固定型に設けられた、防水栓を受ける受け部をさら
に備え、この受け部は、上記当接部によって押された防
水栓の所定部と係合することによって、上記防水栓の、
電線の長手方向に沿う位置を矯正する位置矯正部を含む
ことを特徴とするものである。
【0012】
【作用】上記請求項1に係る発明の構成によれば、防水
栓装着状態検知手段は、防水栓と弾性的に当接した当接
部の変位を、変位検知部によって検知することにより、
防水栓が所定の装着状態にあるか否かを検知する。これ
により、本圧着金型構造よりも下流側の工程へ、ゴム栓
が装着不良である防水用コネクタ端子が流出することを
防止することができる。従来の光センサを用いた光学式
検知装置では、光センサのセンサ面が直接電線に対向し
ていたので、センサ面が潤滑油で汚れやすかったが、本
発明では、仮に変位検知部として光センサを用いたとし
ても、この光センサは当接部の変位を検知すれば良く、
したがって光センサのセンサ面を電線に対向させなくて
も良い結果、センサ面の汚れを防止することができる。
【0013】上記請求項2に係る発明の構成によれば、
可動型に設けられた当接部が、可動型の圧着位置への移
動動作に伴って、防水栓と弾性的に当接する。圧着動作
と同時に防水栓の装着状態を検知できるので、これらを
別々に行う場合と比較して能率が良い。上記請求項3に
係る発明の構成によれば、駆動手段によって移動された
当接部が、可動型の圧着位置への移動動作に先立って、
防水栓に当接される。端子が圧着される前に防水栓の装
着不良等を検知できるので、防水栓が位置ずれした電線
や防水栓のない電線に端子を圧着してしまうことを防止
できる。
【0014】上記請求項4に係る発明の構成によれば、
位置決めされた電線の防水栓に当接部が当接すると、こ
の当接する動作によって、当接部に設けた位置矯正部が
防水栓の所定部と係合し、これにより、上記防水栓の、
電線の長手方向に沿う位置を矯正する。上記請求項5に
係る発明の構成によれば、固定型側で防水栓を受ける受
け部に設けた位置矯正部が、当接部によって押された防
水栓の所定部と係合することにより、上記防水栓の、電
線の長手方向に沿う位置を矯正する。
【0015】
【実施例】以下実施例を示す添付図面によって詳細に説
明する。図1は、本発明の一実施例に係る圧着金型構造
の要部を示す概略側面図であり、同図を参照して、この
圧着金型構造Aは、防水栓としてのゴム栓1Aが嵌めら
れた電線Wの端部に圧着端子Tを圧着するためのもので
あり、通常、アプリケーションユニットとして、端子圧
着機に着脱自在に取り付けられる。
【0016】本圧着金型構造Aは、下型ユニットLUと
上型ユニットUUとにより構成されている。下型ユニッ
トLUには、アプリケータの機枠(図示せず)に固定
される下枠10と、この下枠10の上面に固定された
固定型としてのアンビル12と、このアンビル12の
上方に配置された可動型としてのクリンパ13とが含ま
れている。また、上型ユニットUUには、上記機枠に
上下動自在に案内され且つ端子圧着機のプレスラム(図
示せず)に連動可能に連結されるシャンク(図示せず)
に対して、上下に一体移動可能に固定される上枠11
と、この上枠11に固定されクリンパ13を保持する
一対のクリンパ保持部14A,14Bと、前面側のク
リンパ保持部14Aに設けられたゴム栓装着状態検知機
構15と、アンビル11に対して上下動自在に設けら
れたスライドカッタ16とが含まれている。
【0017】上記クリンパ13は、電線Wの芯線W1
に対して、圧着端子Tのワイヤーバレル部Taをかしめ
るワイヤークリンパ部13Aと、電線Wの被覆部W2
に嵌められたゴム栓1Aに対して、圧着端子Tのインシ
ュレーションバレル部Tbをかしめるインシュレーショ
ンクリンパ部13Bとを含んでいる。上記アンビル12
は、ワイヤークリンパ13Aによるかしめ荷重を、圧
着端子Tを介して受けるワイヤーアンビル部12Aと、
インシュレーションクリンパ部13Bによるかしめ荷
重を、圧着端子Tを介して受けるインシュレーションア
ンビル部12Bとを含む公知の構成のものである。
【0018】ゴム栓が嵌められ且つ皮剥ぎされた電線の
端部は、例えば特公昭3−5029号公報の第11図に
示すような回転移送部(ターンテーブル)のチャッキン
グアーム(本実施例の図1のアームCAに相当)によっ
て挟持された状態で移送され、本圧着金型構造のアンビ
ル12とクリンパ13との間の所定位置に位置決めさる
ようになっている。一方、アンビル12上の所定位置に
は、紙面と直交する方向に連鎖状に接続された圧着端子
Tが、1本の電線の供給に合わせて、1つずつが間欠的
に送給されてくるようになっている。
【0019】スライドカッタ16は、アンビル12の端
面に沿って上下動自在に支持されており、このスライド
カッタ16と下枠10との間には、圧縮コイルばね17
が介在している。図1および図2を参照して、スライド
カッタ16の前面16cの下端縁部に沿って、係合突起
16dが形成されている。一方、下枠10には、上記ス
ライドカッタ16が、アンビル12の端面に沿って上下
動できるように、スライドカッタ16を保持するカッタ
ホルダCHが固定されている。このカッタホルダCHの
上端部には、スライドカッタ16の係合突起16dに当
接することにより、スライドカッタ16の上方停止位置
を位置決めするストッパ部CH1が形成されている。ス
ライドカッタ16のアンビル側の端面には、スライドカ
ッタ16が上方停止位置に位置決めされた状態で、アン
ビル12上に載置された圧着端子Tの端部を導入し、こ
れを保持する凹部16bが形成されている。すなわち、
スライドカッタ16が上方停止位置に位置決めされた状
態で、図1に示すように、上記凹部16bの高さが、ア
ンビル12上に載置された圧着端子Tの端部を丁度導入
することができる高さになるようにされている。図2を
参照して、スライドカッタ16の上面16aが、かしめ
時に下降された上記クリンパ保持部14Aの下端縁部の
押圧突起141(図2参照)によって押圧されることに
より、スライドカッタ16は、圧縮コイルばね17を縮
ませながら下降するが、このとき、上記凹部16bに導
入された圧着端子Tの接続部が剪断によりカットされる
ようになっている。
【0020】図1および図2を参照して、ゴム栓装着状
態検知機構15は、クリンパ保持部14A、クリンパ
13A,13B、クリンパ保持部14Bおよび上枠11
の各部材に順次に貫通されるボルトBによって、上記各
部材に対して上下動自在に支持され、クリンパ13の下
降時に、ゴム栓1Aの膨出部5に当接可能な断面L字形
形状の当接部材18と、この当接部材18とクリンパ
保持部14Aとの間に介在したコイルばね19と、当
接部材18の変位によってゴム栓1Aの有無を検知し、
マイクロコンピュータ等からなる制御部30へ信号を出
力する変位検知部としての近接スイッチ20とを含んで
いる。上記制御部30は、近接スイッチ20からの信号
に応じて、良品の青ランプ31又は不良品の赤ランプ3
2を点灯させる。
【0021】図1および図2を参照して、上記の当接部
材18は、上下方向に延びる板状の本体部18aと、
この本体部18aの下端に形成され、クリンパ13の
下降時に、ゴム栓1Aの膨出部5に当接される板状の下
端フランジ部18bとを有している。本体部18aは、
クリンパ保持部14Aに形成された縦溝部142内に導
入されている。本体部18aには、ボルトBを遊嵌状態
で貫通させる上下方向に長いスリット18cが形成され
ており、これにより、当接部材18がボルトBに対して
上下に相対移動できるようになっている。また、本体部
18aの上端部18dが、上記の近接スイッチ20に近
接されるようになっている。
【0022】ゴム栓1Aが装着された電線Wの場合の圧
着動作では、図1の状態から、上型ユニットUUが一体
的に下降し、図3に示すようにクリンパ13はアンビル
12との間で圧着端子Tを圧着する。一方、上型ユニッ
トUUが最下方位置へ到達する前に、ゴム栓装着状態検
知機構15の当接部材18の下端フランジ部18bが、
ゴム栓1Aの膨出部5に当接し、それ以降は、当接部材
18が、コイルばね19を撓ませながらクリンパ13お
よびクリンパ保持部14A,14Bに対して相対的に上
方へ移動する。そして、図3に示すようにクリンパ13
が最下方位置に到達した状態では、当接部材18の上端
部18dが近接スイッチ20に近接し、近接スイッチ2
0からオン信号が出力される。このオン信号を受けた制
御部30は、良品の青ンプ31を点灯させる。なお、上
型ユニットUUが下死点に達したことを検知する検知セ
ンサ(図示せず)が設けられており、この検知センサか
らの信号入力をトリガにして、制御部30が近接スイッ
チ20からの信号の有無を判断するようにされている。
【0023】一方、ゴム栓1Aが装着されていない電線
Wの場合の圧着動作では、図4に示すように、クリンパ
13やクリンパ保持部14A,14Bに対して当接部材
18が相対変位を生じないで、一体的に最下方位置まで
下降するので、当接部材18の上端部18dは近接スイ
ッチ20に近接されず、したがって、制御部30は近接
スイッチ20からの信号を得られないので、これをゴム
栓1Aの非装着と判断することができる。制御部30
は、不良品と判断すると、不良品の赤ランプ32を点灯
させる。なお、ブザー等の警告音が発するようにして、
操作者に報知することもできる。赤ランプ32等で報知
を受けた操作者は、上記不良品の電線Wが連続端子圧着
機の排出トレイや排出コンベアに排出されたときに、上
記不良品を排除することができる。
【0024】このように、本実施例によれば、圧着動作
時にゴム栓1Aと当接する当接部材18の変位を、近接
スイッチ20により検出して、ゴム栓1Aが所定の装着
状態にあるか否かを検知することができるので、本圧着
金型構造よりも下流側の工程へ、ゴム栓1Aが非装着で
ある防水用コネクタ端子が流出することを防止すること
ができる。
【0025】また、光センサでなく近接スイッチ20を
用いたので、ゴム栓1Aに塗布された潤滑油の飛散等の
影響を受けずに、確実にゴム栓1Aの装着の有無を検知
することができるので、不良品の流出を一層確実に防止
することができる。さらに、仮に上記の近接スイッチ2
0に代えて光センサを用いたとしても、この光センサは
当接部材18の変位を検知すれば良く、したがって光セ
ンサのセンサ面を電線に対向させなくても良いことにな
る結果、潤滑油によるセンサ面の汚れを防止することが
でき、これにより、潤滑油飛散による検知不良に起因し
た不良品の流出の発生を防止することができる。
【0026】加えて、圧着動作(クリンパ13の下降動
作)と同時にゴム栓1Aの装着状態を検知できるので、
これらを順序を持って別々に行う場合と比較して能率が
良く、ひいては高速で端子圧着を行うことが可能とな
る。図5〜図10は本発明の他の実施例を示している。
図5を参照して、本実施例が図1の実施例と主に異なる
のは、当接部材18に代えて当接部材40を用い、こ
の当接部材40の下端部41にゴム栓1Aの位置の電線
Wに対する相対位置を矯正する位置矯正部50を形成し
たこと、およびスライドカッタ16に代えてスライド
カッタ60を用い、このスライドカッタ60の上端部に
ゴム栓1Aの電線Wに対する相対位置を矯正する位置矯
正部70を形成したことである。本実施例では、ゴム栓
1Aの装着の有無を検知する際に、電線Wに対するゴム
栓1Aの装着位置を、上記位置矯正部50,70によっ
て矯正するようにしている。
【0027】図5を参照して、上記当接部材40は、断
面略L字形形状しており、その下端部41に下方に開放
する溝部42が形成されている。拡大図である図6を参
照して、上記溝部42は、溝底側に近い一対の対向す
る平行壁面43,44と、上記平行壁面43,44の
それぞれの下方に連続する傾斜状案内面45,46とを
有しており、これら傾斜状案内面45,46および平行
壁面43,44によって、上記位置矯正部50が構成さ
れている。
【0028】上記傾斜状案内面45,46は、鉛直線に
対して角度θだけ傾斜されており、上型ユニットUUが
下降する際に、上記傾斜状案内面45,46が、ゴム栓
1Aの膨出部5の両端縁部に当接することにより、ゴム
栓1Aの膨出部5が上記平行壁面43,44に導かれ、
ゴム栓1Aは図7および図8に示すように、上記平行壁
面43,44によって電線Wに対する正規の位置に位置
決めされるようになっている。なお、電線Wに対してず
れたゴム栓1Aの膨出部5が、図8のdで示す範囲内に
あれば、これを位置矯正することができるようにされて
いる。また、近接部材20への対向位置へ移動される当
接部材40の上端部47には、上記の対向状態で近接ス
イッチ20への近接を回避するための凹部48が形成さ
れている。上記の当接部材40は図1の実施例と同様の
構成で、クリンパ保持部14Aやクリンパ13に対して
上下に移動自在となっているが、図1のボルトBやこれ
を遊嵌させるために本当接部材40に形成されたスリッ
ト等については図示を省略してある。
【0029】図6を参照して、上記位置矯正部70は、
上記位置矯正部50に対して上下対称に形成されてい
る。すなわち、上記位置矯正部70は、スライドカッタ
60の上端部61に形成した溝部62内の、平行壁面6
3,64および傾斜状案内面65,66により構成され
ている。本位置矯正部70は当接部材40側の位置矯正
部50と協働して、ゴム栓1Aの位置を矯正する。
【0030】なお、他の構成については、図1の実施例
と同様であるので、図に同一符合を付してその説明を省
略した。また、制御部30やランプ31,32について
は図示および説明を省略したが、図1の実施例と同様で
ある。次に、ゴム栓の装着状態に応じた各部の動作につ
いて説明する。まず、ゴム栓1Aがその膨出部5が上記
dの範囲にあるように装着されている場合には、図7お
よび図8に示すように、ゴム栓1Aが位置矯正され、且
つ、当接部材47の上端部47の凹部48よりも上位の
部分が、近接スイッチ20に近接対向される。これによ
り、近接スイッチ20がオン信号を出力しゴム栓1Aの
装着と判断される。図1の実施例と同様の所定の処理が
行われる。
【0031】次に、ゴム栓1Aが装着されていない場合
には、図9に示すように、当接部材40の上端部47が
近接スイッチ20まで到達できず、近接スイッチ20は
オン信号を出力しない。これにより、ゴム栓1Aの非装
着と判断され、図1の実施例と同様の所定の処理が行わ
れる。次に、ゴム栓1Aが装着されているものの位置ず
れ量が大きくて膨出部5上記dで示す範囲の外にはみ出
すような場合には、図10に示すように、ゴム栓1Aを
溝部42内に収容できずに溝部42の周壁部分が膨出部
5に当接してしまう。そして、この状態で、当接部材4
0の上端部47に形成した凹部48が、近接スイッチ2
0に対向されるが、近接スイッチ20はオン信号を出力
しない。その結果、ゴム栓1Aの装着不良と判断され、
図1の実施例と同様の所定の処理が行われる。
【0032】本実施例によれば、図1の実施例と同様の
作用効果を奏することに加えて、上記位置矯正部50,
70の働きで、電線Wに対するゴム栓1Aの位置ずれが
所定量以下であれば,これを矯正することができる。図
11は本発明の他の実施例であり、図5の実施例の変更
例を示している。同図を参照して、本実施例が図5の実
施例と異なるのは、図5の実施例では、電線Wが連続端
子圧着機のアームCAによって所定位置へ供給されてい
たが、本実施例では手Hによって電線Wを把持した状態
で、電線Wの芯線W1の先端部をストッパ板Sに突き当
てて位置決めするようにしたことである。他の構成につ
いては、図5の実施例と同様であるので、図に同一符合
して付してその説明を省略した。本実施例においても、
図5の実施例と同様の作用効果を奏する。
【0033】図12は本発明のさらに他の実施例であ
り、図5の実施例の変更例を示している。同図を参照し
て、本実施例が図5の実施例と異なるのは、図5の実施
例では、クリンパ13が下降する圧着動作と同時に、ゴ
ム栓1Aの装着状態を検知するようにしていたのに対
し、本実施例では、圧着動作に先立って、ゴム栓1Aの
装着状態を検知するようにしたことである。このため、
本実施例では、クリンパ保持部14Aを、上枠11、
クリンパ13A,13Bおよびクリンパ保持部14Bに
対して上下に移動自在に設け、この移動自在なクリン
パ保持部14Aを、上型ユニットUUの下降動作に先立
って、下降させる駆動手段としてのエアシリンダのロッ
ド81に一体移動可能に取り付けてある。
【0034】図示していないが、上記のエアシリンダ8
0は、アプリケータの機枠等の固定部分に固定されるこ
とになる。ロッド81は上枠11を貫通した状態で自在
に伸縮される。また、エアシリンダ80に接続される空
気圧経路92とポンプ側空気圧経路90とを接続する第
1の状態と、上記の空気圧経路92をドレン経路91に
接続する第2の状態とに切り換える電磁弁93が設けら
れており、制御部94が、上型ユニットUUの下降動作
に先立って、上記電磁弁93を第1の状態に切り換え、
その後、第2の状態に戻すようになっている。なお、上
記制御部94が、近接スイッチ20からの信号に応じて
ランプ31,32を点灯させるようにしているのは、図
1の実施例の同様である。他の構成については、図5の
実施例と同様であるので、図に同一符合を付してその説
明を省略した。
【0035】本実施例によれば、図5の実施例と同様の
作用効果を奏することに加えて、上型ユニットUUが下
降される圧着動作に先立って、エアシリンダ80がゴム
栓1Aに当接され、これにより、圧着端子Tが圧着され
る前に、ゴム栓1Aの装着不良等を検知できる。したが
って、ゴム栓1Aが位置ずれした電線Wやゴム栓1Aの
ない電線Wに圧着端子Tを圧着してしまうことを防止で
き、不良品の製造を確実に防止できる。
【0036】なお、本発明は上記各実施例に限定される
ものではなく、各実施例を組み合わせたものとして実施
することができる。例えば、図1および図12の実施例
を、図11の実施例のような手圧着のものとして適用す
ることができる。また、図1の実施例においても、図1
2の実施例のように圧着動作前にゴム栓の装着状態を検
知するようにすることができる。逆に図12の実施例に
おいて、図1の実施例のように位置矯正をしない構成と
することもできる。その他、本発明に種々の設計変更を
施すことが可能である。
【0037】
【発明の効果】上記請求項1に係る発明によれば、防水
栓装着状態検知手段は、防水栓と弾性的に当接した当接
部の変位を、変位検知部によって検知することにより、
防水栓が所定の装着状態にあるか否かを検知する。これ
により、本圧着金型構造よりも下流側の工程へ、ゴム栓
が装着不良である防水用コネクタ端子が流出することを
防止することができる。また、仮に変位検知部として光
センサを用いたとしても、この光センサは当接部の変位
を検知すれば良く、したがって光センサのセンサ面を電
線に対向させなくても良い結果、潤滑油によるセンサ面
の汚れを防止することができ、これにより、検知不良に
起因した不良品の流出の発生を防止することができる。
【0038】上記請求項2に係る発明によれば、可動型
に設けられた当接部が、可動型の圧着位置への移動動作
に伴って、防水栓と弾性的に当接する。圧着動作と同時
に防水栓の装着状態を検知できるので、これらを別々に
行う場合と比較して能率が良く、ひいては高速で端子圧
着を行うことができる。上記請求項3に係る発明によれ
ば、駆動手段によって移動された当接部が、可動型の圧
着位置への移動動作に先立って、防水栓に当接される。
端子が圧着される前に防水栓の装着不良等を検知できる
ので、防水栓が位置ずれした電線や防水栓のない電線に
端子を圧着してしまうことを防止でき、不良品の製造を
確実に防止できる。
【0039】上記請求項4に係る発明によれば、位置決
めされた電線の防水栓に当接部が当接すると、この当接
する動作によって、当接部に設けた位置矯正部が防水栓
の所定部と係合し、これにより、上記防水栓の、電線の
長手方向に沿う位置が矯正される。その結果、防水栓を
正しい位置に配置した状態で電線端部に端子を圧着で
き、不良品の製造を防止することができる。
【0040】上記請求項5に係る発明によれば、固定型
側で防水栓を受ける受け部に設けた位置矯正部が、当接
部によって押された防水栓の所定部と係合することによ
り、上記当接部の位置矯正部と協働して、上記防水栓
の、電線の長手方向に沿う位置が矯正される。その結
果、防水栓を正しい位置に配置した状態で電線端部に端
子を圧着でき、一層確実に不良品の製造を防止すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る圧着金型構造の型開き
状態の概略構成図である。
【図2】上記圧着金型構造の要部の分解斜視図である。
【図3】ゴム栓が装着されている場合において、圧着時
の圧着金型構造の部分断面側面図である。
【図4】ゴム栓が装着されていない場合において、圧着
時の圧着金型構造の部分断面側面図である。
【図5】本発明の他の実施例に係る圧着金型構造の型開
き状態の部分断面側面図である。
【図6】図5の圧着金型構造の要部の拡大図である。
【図7】ゴム栓の位置ずれが小さい場合において圧着時
の圧着金型構造の部分断面側面図である。
【図8】図7の状態での圧着金型構造の要部の拡大図で
ある。
【図9】ゴム栓が装着されていない場合において、圧着
時の圧着金型構造の部分断面側面図である。
【図10】ゴム栓の位置ずれが大きい場合において、圧
着時の圧着金型構造の部分断面側面図である。
【図11】図5の実施例の変更例を示す、型開き状態の
圧着金型構造の部分断面側面図である。
【図12】図5の実施例のさらに他の変更例を示す、圧
着時の圧着金型構造の部分断面側面図である。
【図13】従来より使用されているゴム栓の一例の概略
図を示しており、(a)は正面図であり、(b)は側面
図である。
【図14】従来より使用されているゴム栓の他の例の概
略図を示しており、(a)は正面図であり、(b)は側
面図である。
【図15】(a)および(b)は図13および図14の
ゴム栓の使用状態をそれぞれ示す防水用コネクタ端子の
正面図である。
【図16】防水用コネクタ端子が製造される工程を順次
に示す概略図である。
【符号の説明】
UU 上型ユニット LU 下型ユニット W 電線 1A ゴム栓(防水栓) T 圧着端子 12 アンビル(固定型) 13 クリンパ(可動型) 15 ゴム栓装着状態検知機構 16 スライドカッタ 18 当接部材 20 近接スイッチ 30 制御部 40 当接部材 50 位置矯正部 60 スライドカッタ 70 位置矯正部 80 エアシリンダ(駆動手段) 94 制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02G 1/14 H01R 43/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧着端子がセットされる固定型と、 この固定型に近接する圧着位置とこの圧着位置よりも固
    定型から離れた離反位置との間に移動自在に設けられ、
    且つ圧着位置に移動されることにより、上記固定型にセ
    ットされた圧着端子を、この圧着端子の上に位置決めさ
    れた電線の端部およびこれに嵌められた弾性を有する防
    水栓に、一括して圧着する可動型とを備えた圧着金型構
    造において、 上記固定型にセットされた圧着端子の上に位置決めされ
    電線の端部において防水栓が所定の装着状態にあるか
    否かを検知する防水栓装着状態検知手段をさらに備え、 上記防水栓装着状態検知手段は、可動型の移動方向に沿
    って可動型に対して相対移動自在であって且つ防水栓と
    弾性的に当接する当接部と、この当接部が防水栓と当接
    することによる当接部の変位を検知して信号を出力する
    変位検知部とを含むことを特徴とする圧着金型構造。
  2. 【請求項2】請求項1記載の圧着金型構造において、 上記当接部は、可動型の圧着位置への移動動作に伴って
    防水栓と弾性的に当接するように可動型に設けられてい
    ることを特徴とする圧着金型構造。
  3. 【請求項3】請求項1記載の圧着金型構造において、 上記当接部を可動型に対して相対移動させる駆動手段
    と、 可動型の圧着位置への移動動作に先立って上記当接部を
    防水栓に当接させるように上記駆動手段を制御する駆動
    制御手段とをさらに備えたことを特徴とする圧着金型構
    造。
  4. 【請求項4】請求項1ないし3の何れかに記載の圧着金
    型構造において、 上記当接部は、防水栓に当接する動作によって防水栓の
    所定部と係合し、上記防水栓の、電線の長手方向に沿う
    位置を矯正する位置矯正部を含むことを特徴とする圧着
    金型構造。
  5. 【請求項5】請求項4記載の圧着金型構造において、 上記当接部に対向して固定型に設けられた、防水栓を受
    ける受け部をさらに備え、 この受け部は、上記当接部によって押された防水栓の所
    定部と係合することによって、上記防水栓の、電線の長
    手方向に沿う位置を矯正する位置矯正部を含むことを特
    徴とする圧着金型構造。
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