JP3006370B2 - 水中加工装置 - Google Patents

水中加工装置

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JP3006370B2
JP3006370B2 JP5280865A JP28086593A JP3006370B2 JP 3006370 B2 JP3006370 B2 JP 3006370B2 JP 5280865 A JP5280865 A JP 5280865A JP 28086593 A JP28086593 A JP 28086593A JP 3006370 B2 JP3006370 B2 JP 3006370B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水中で加工を行う装置
に関するもので、加工方法としては切断,研削,溶接,
表面処理などで、本加工装置は原子力装置,船舶,マリ
ン装置,橋梁関連機器等の設置,修理,加工に適用でき
る。
【0002】
【従来の技術】従来水中で加工をする場合、例えば水中
溶接では作業者が水中に潜り、水中の建造物(船,橋
等)を溶接している例が公知である。大気中での通常の
加工では溶接に限らず切断,組立て,ネジ締め等の作業
において、作業中作業者が加工部を確認しながら加工を
行うのが常識である。しかしながら、水中の加工では作
業者が水中に潜って加工しても加工部分は、加工時に発
生する多量の気泡及び加工屑等により、加工状態の観察
が困難である。一方、水中で安定した加工を行うために
加工部の水を局部的に排除した空間を作り、その空間内
で加工を行う局部シールド法が公知である。該局部シー
ルド法による公知例として、特開昭52−57048 号,特開
昭52−80247 号,特開昭54−33244 号,特開昭63−1010
75号,実開昭63−170079号,実開平1−60776号が開示さ
れている。しかし、該方式は局部シールド媒体によって
加工部が遮蔽されるため、シールド内の加工状態を監視
することは困難である。
【0003】従来、水中の加工状態を観察する装置又は
方法に関連する公知例として、例えば特開昭54−33244
号や特開昭54−134054号が開示されている。しかし、前
記、従来の公知例では、上述した通り観察するのに気泡
が邪魔になり、加工状態や加工部形状,加工後の品質等
を観察するのは困難である。
【0004】一方、水中溶接における自動溶接は全く行
われていない。この水中以外での自動溶接としてコンピ
ュータに各種溶接条件をプログラムして、被溶接部の状
況の変化に応じて溶接条件を適合させて遠隔自動溶接を
行う方法が特公昭61−44595号公報で知られている。ま
た、かかる自動溶接においてテレビカメラおよびテレビ
受像機を利用して、溶接状態を監視したり、記録するこ
とも行われるものである。
【0005】ところが従来の方法では、水中でのトーチ
部のシールドとその監視が不十分であったため、各種溶
接条件をプログラム設定しても、電極先端位置やウィー
ビング幅は、被溶接材の成分の変化などによって、本来
の正しい条件からずれることが多く、良好な溶接ができ
なかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】水中加工装置において
加工状態の観察における問題点は上述した通り、(1)
加工部を一般に局部的にシールドするために使用するガ
スが気泡となって水中に多量に発生し加工部の観察が困
難である。(2)加工することにより発生する加工屑に
より水が汚れたり、海中ではマリンスノーなどの物質に
より加工部の観察が困難である。(3)水中では透明度
が減少し、照明光の散乱も起きるため監視するのが難し
い。等の問題がある。また、加工部を局部的にシールド
する機構を備えた装置では、(4)そのシールド性を損
なわないように観察しなければならない。等の問題もあ
る。更に、溶接等の熱加工においては加工中その加工部
からヒュームとよばれる金属蒸気やスパッターとよばれ
る溶融金属粒子の飛散が起こる。これは特に電極を溶加
材とするMIG溶接法やTIG溶接法でも溶加材を添加
する方法において多く発生する。また、水中溶接加工で
は水深の増加に伴い局部シールド内部の圧力も増加する
ため、アーク電圧が上昇しヒュームやスパッターの発生
が増加するという報告もある(溶接技術:p131〜1
39,1991/6)。このため(5)局部シールド内
部はヒュームやスパッター等の発生で、蒸気が充満し監
視が困難になる他、監視装置の損傷,監視窓の損傷の原
因となる。等の問題もある。
【0007】本発明の目的は、水中という特殊な環境下
でシールド性を高め加工状態及び加工部の品質等の監視
を容易にかつ正確な情報として捕らえ、信頼性の高い加
工とその自動化が行える水中加工装置及び水中自動溶接
方法とその装置を提供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は水中という特殊
な環境下で加工部をガスで完全に被うためにシールド部
材として伸縮自在の可撓性部材を用いること、更にその
内側に光学的監視装置を設けることを特徴とするもので
ある。また、上記監視装置に噴出ガスを発生する装置を
設置することで、ヒュームやスパッターの監視への悪影
響を防止できる。また、気泡のため困難であったシール
ド媒体の外側からの監視は、監視装置より外側から気泡
を排出すること、シールド媒体に集中排気機構を設置す
ること、監視装置と監視窓の間に円筒の筒を設けること
などにより達成できる。また、監視装置に監視部をガス
で置換する機構が備えることで、加工部の状態や加工後
の品質等を監視することができる。更に、上記監視装置
を加工装置の前後の設置することで、より高品質な加工
とその自動化を実現することができる。
【0009】本発明は、水中において被加工材をレーザ
光又はアークによる熱源によって加熱するトーチを備え
た水中加工装置において、前記トーチの前記被加工材側
先端に加工部を局部的に被うシールド手段を有し、該シ
ールド手段はシールド内に水が浸入しないようにシール
ド内に非酸化性ガスが供給され、かつ前記熱源近傍での
加熱に対して耐熱性を有する繊維の織物からなり、前記
被加工材の形状に追随して伸縮自在な可撓性の構造を有
することを特徴とする水中加工装置にある。
【0010】また、本発明は、更に前記シールド手段
してその少なくとも1部が加工時に光学的に観察できる
ように透明な部材によって構成したことを特徴とする水
中加工装置にある。
【0011】また、本発明は更に、前記シールド手段に
シールド内の加工状態を光学的に観察する光学監視装置
を設けたことを特徴とする水中加工装置にある。
【0012】上記光学監視装置は前記シールド内又はシ
ールド外のいずれか一方に設けること。
【0013】前記シールド手段全体あるいはその一部を
しゃ光性を有する光透過性の材質とすること、該しゃ光
性を有する材質と透明な材質とを重ね合わせ併用するこ
と、前記しゃ光性を有する材質からなる監視窓と透明な
材質からなる監視窓を配置することにより外側からシー
ルド内の加工状態を目視または光学的手段によって観察
できるようにすること。
【0014】前記光学監視装置は監視部をガスで置換す
るガス供給手段を備え又は前記シールド手段は水冷却手
段を有すること。
【0015】前記シールド内に光学的監視装置を備えた
水中加工装置において、前記光学的監視装置は前記加工
部のシールド内部より高い圧力のガスを噴出するガス供
給機構を設けること。
【0016】前記シールド外に設けられた前記光学監視
装置は、前記シールド手段との間に筒体を設けるか、又
は前記加工装置から発生する気泡が光学的監視装置が配
置されていない部分に設けるようにすること。
【0017】加工位置,加工形状,加工時の加工状態,
加工完了後の加工部の品質のいずれかを監視する監視装
置を備え、その情報を前記加工装置にフィードバックさ
せ、適正な加工条件で加工する制御手段を設けること。
【0018】前記シールド内に供給されるガスを回収す
るガス回収手段,前記光学監視装置は監視カメラ又はレ
ーザ光線であり、前記加工手段がレーザで前記シールド
手段の内面に前記レーザ光を反射する角度調整可能な反
射体のいずれかを設けることが好ましい。
【0019】また、本発明は、水中において被加工材を
レーザ光又はアークの熱源を用いる溶接トーチの前記被
加工材側先端に溶接部を局部的に被うシールド手段を有
し、該シールド手段がシールド内に水が浸入しないよう
に非酸化性ガスが供給され、かつ前記熱源近傍での加熱
に対して耐熱性を有する繊維の織物からなり、前記被加
工材の形状に追随して伸縮自在な可撓性の構造を有する
水中自動溶接方法であって、 溶接電流,溶接電圧及び溶
接速度に関する第1のパラメータ及び溶接開先と溶接ト
ーチとの溶接開先幅方向に対する相対位置に関する第2
のパラメータをプログラム設定して、その信号により被
溶接部の各位置に適合した溶接条件を決定しながら自動
溶接するとともに、前記シールド手段に結合されたテレ
ビカメラによって取り込まれる溶接開先と溶接トーチと
の相対位置に関する情報に基づいて、前記第1及び第2
のパラメータを手動又は自動で補正しながら溶接するこ
とを特徴とする水中自動溶接方法にある。
【0020】本発明の水中自動溶接装置は溶接中に監視
を必要としない言い換えれば変動幅が予測し得、予め入
力したプログラム通りに運行することができる溶接電
圧,溶接電流,溶接速度,フィラーワイヤ送給速度およ
びウィービング速度をプログラム制御装置によって自動
的に設定させた方が好ましく、溶接開先とトーチとの溶
接開先幅方向の相対位置に関する電極先端の溶接開先幅
方向の位置及びウィービング幅をプログラム制御するこ
とともに溶接ヘッドに取付けられたテレビカメラから送
られてくる受像機上の画像によって手動により修正しな
がら溶接することによって溶接部の品質を保証するよう
にするのが好ましい。
【0021】溶接電流,溶接電圧,溶接速度,溶接ワイ
ヤ送給速度及びウィービング速度は予備実験によって予
め決められる。これらの条件は溶接の途中変更する必要
がないのでプログラムとして設定されるが、ITV画像
によって手動が補正することができる。また、溶接が行
われていく過程で溶接部材のセッティングの狂い,溶接
熱による溶接部材の歪,溶接条件の変化等によって開先
間隔,溶接金属の高さ,幅が溶接中に変動し多少の変動
でも溶接結果に重大な影響を与えるので、トーチのウィ
ービング幅,位置はITV画像によって常に修正する必
要がある。そこでトーチのウィービング幅,溶接開先幅
方向の位置を自動溶接が不可能の場合は手動によってI
TV画像を見ながら補正する。
【0022】以上のように、MIG又はTIG溶接の場
合には、被溶接部の内的要因、例えば開先の加熱による
熱膨張,変形,被溶接材内の巣などの欠陥の有無によっ
て本質的な影響を受ける溶接条件、即ちプログラムされ
た条件からの変動幅が予測し得ないパラメータである電
極先端の開先幅方向の位置及びウィービング幅をテレビ
画像情報をもとに、視覚又はコンピュータ処理によって
補正する。他のアーク電圧,溶接電流,溶接速度,フィ
ラーワイヤ送給速度及びウィービング速度は、被溶接材
の内的要因により影響を受けないので、コンピュータに
プログラムした条件で溶接を行うのが好ましい。
【0023】一方、レーザビーム溶接に本発明を適用す
る場合には、被溶接材の内的要因の変動によって影響を
受けるレーザビームの照射位置と開先幅方向の位置との
関係又はウィービング幅を予めプログラム設定されると
ともにテレビ画像情報によって手動で補正しながら溶接
し、他は、コンピュータにプログラムした所定の条件で
溶接をするのが好ましい。
【0024】即ち、レーザビーム溶接やレーザビーム表
面処理では、ビーム強度,溶接速度及びビームの深さ方
向の焦点位置をプログラム設定し、ビーム照射位置と開
先幅方向の位置との相対位置又はウィービング幅を調整
しながら行うようにしたものである。
【0025】また、本発明は、水中において被加工材を
レーザ光又はアークの熱源を用いる溶接トーチの前記被
加工材側先端に溶接部を局部的に被うシールド手段を有
し、該シールド手段がシールド内に水が浸入しないよう
に該シールド内に非酸化性ガスが供給され、かつ前記熱
源近傍での加熱に対して耐熱性を有する繊維の織物から
なり、前記被加工材の形状に追随して伸縮自在な可撓性
の構造を有する水中自動溶接装置であって、 前記被加工
材の溶接線に近接して位置する軌道と係合する移動台
と、 該移動台を前記軌道に沿って所定速度で移動させる
移動台モータと、 前記移動台に装着した前記溶接トーチ
と、 前記シールド手段に接続して設けられた溶接状態を
監視するテレビカメラと、 前記移動台の移動方向に対し
直角方向に前記溶接トーチをウィービングさせる溶接ト
ーチモータと、 溶接開先幅方向と溶接トーチとの相対位
置及び溶接通路を前後に横切るトーチのウィービング振
幅を選択したプログラムに従うように前記溶接トーチモ
ータを駆動させる溶接トーチ位置信号発生装置と、 前記
溶接トーチに溶接電流を供給する溶接電流サーボ装置
と、 該溶接電流サーボ装置に接続されており、前記溶接
トーチに制御電流を供給するとともに選択されたプログ
ラムに従って自動的に溶接電流を制御する溶接電流制御
装置と、を備え、前記テレビカメラによって取り込まれ
る情報に基づいて前記プログムされた溶接条件を手動で
補正するようにしたことを特徴とする水中自動溶接装置
にある。
【0026】
【作用】本発明は、伸縮自在のシールド手段を達成でき
たこと、更にそれにテレビカメラを一体に設けて、又は
観察の際に気泡の影響をなくすことにより水中での加工
が容易に行えるようになったものである。
【0027】本発明は、上記の手段により水中加工にお
いてそのシールド性を崩すことなく、また気泡や加工屑
の影響を受けずに加工状態及び加工部の品質等を容易に
観察することが可能となる。具体的には、局部シールド
機構を備えた水中溶接トーチに光学的監視装置を設置す
ることで、加工状態を監視する。この場合ヒュームやス
パッター等の除去は、シールド内部の圧力より高圧なガ
スを監視装置の全面に噴出する機構を備えることで達成
できる。また、局部シールド機構の外側から加工状態を
監視するには、該シールド機構の裾から排出される多量
の気泡を除去することで可能となる。更に加工部の形状
や品質を監視するには、監視部をガスで置換する機構を
備えることで達成できる。また、これら光学的監視装置
から得られた映像信号を陸上のモニター及び画像処理装
置等で監視することで、水中加工の高品質化,自動化が
可能となる。
【0028】伸縮自在のシールド手段としてカーボン繊
維のフェルト状織物,スチールウール等の耐熱性の織物
を用いることによりトーチの上下方向での弾力性が得ら
れる結果、よりシールド性が高くなり、テレビカメラに
よる観察も鮮明なものが得られるようになったものであ
る。
【0029】本発明におけるシールド手段は被加工材の
加工部の形状に合わせて密着できるようにすることが必
要である。被加工材として平板材及び管材の突合せ,板
材同志のすみ肉溶接等に応じて形成する。
【0030】
【実施例】
(実施例1)図1に本発明の水中TIG溶接加工装置を
示す。水中環境下にある被溶接材である被加工材1を溶
接する場合、TIG溶接電源2は大気中に設置され、ア
ーク3の発生する溶接トーチ4の部分だけが水中に設置
される。ここで、溶接トーチ及び溶接部5は水と接触し
ないように、シールドガス6で局部的に水が排除(溶接
部はシールド)されている。水を排除する方法はガス,
水,固体壁などが有効であるが、本実施例ではシールド
手段として約5mmの厚さのカーボン繊維で織られたフェ
ルト状の布からなる弾力性の高い固体壁7とArガスと
の併用によるシールド方法を用いた。
【0031】本実施例では固体壁7に耐熱性のフェルト
状のカーボン繊維の織物を下部のスカート部分に用いた
固体壁7をトーチ部分に接近させた構造にできるので、
コンパクトにできること、更に、図のようにラッパ状に
末広がりとするが、ある程度、径方向と上下方向への伸
縮性を有するため溶接部への密着した接触ができること
から溶接部の凹凸に追従して移動できるので、水の流入
が押えられ、欠陥のない溶接が可能となる。自動アーク
溶接においてはアーク長を一定にした溶接を行うことが
必要となるが、このために溶接トーチは上下にわずかに
変動するので自動的に調整され、それに伴って固体壁7
は伸縮性を有するものでなければならない。この伸縮性
は自動溶接においてなくてはならないものである。
【0032】(実施例2)上記水中TIG溶接加工装置
の局部的なシールド内部を光学的に監視する装置の断面
図を図2に示す。光学的監視カメラ8は全面に耐熱硝子
9を備えたカメラホルダ10内に設置され、局部シール
ド内部を観察する。カメラホルダ10は監視用ノズル1
1に取付けられ、この監視用ノズル11は溶接トーチ4
に設置され、溶接トーチと同じく移動をする。監視用ノ
ズル11の裾部にはシールド手段としてカーボン繊維か
らなるフェルト状の固体壁7が取付けられ、この固体壁
が被溶接材1と良く接触し、水の侵入を防ぐ。Arガス
6は溶接トーチ4の中を通り、ガスノズル12を抜け局
部シールド内13に噴出され、カーボン繊維の固体壁を
介し水中に放出される。この装置は水中に放出されたガ
スの気泡の影響を受けることが無く良く加工状態を監視
することができる。
【0033】(実施例3)この装置で、監視用ノズル1
1を用いないで、固体壁7のみでシールドする場合は、
監視用カメラを備えたカメラホルダを図3に示す。図に
示すように、シールド手段として固体壁7に直接設置す
ることができる。また、ガスや水を高速で噴射させるこ
とで、水を排除する流体隔壁法では、その流路を壊さな
いため、監視装置はそのシールド機構の内側に設置しな
ければならない。もし、流体の流路を犯して監視装置を
設置した場合は、そこだけシールド性が悪くなる。
【0034】(実施例4)高速噴流水14によりシール
ドする機構を備えた水中TIG溶接加工監視装置を図4
に示す。監視カメラ8は高速噴流水シールド機構15の
内側に設置される。水入口16より流入した水17は流
路18を通り、噴出口19より高速で噴出する。局部シ
ールド内部13の空洞は、この高速噴流水14の圧力と
Arガス6の圧力との釣合いにより保たれる。この装置
により、従来困難だった流体隔壁法における加工状態の
監視が可能となった。
【0035】(実施例5)図5は監視カメラ8の前方か
ら、局部シールド内13の圧力より高い圧力のガスを噴
出する噴出ガス機構付きカメラホルダ22を配置したシ
ール構造を示す。これによって、ヒューム20やスパッ
ター21等を監視カメラの前方より除去し、加工状態を
良く監視することが可能である。噴出するガスは局部シ
ールド内に流すガスと同じ種類が良い。本実施例ではA
rガスを用いた。この噴出するArガス23はガス入り
口24から流入し、カメラホルダ本体内のガス整流器2
5を通り、局部シールド内13に噴出される。この時の
噴出ガス圧力は溶接部特性に影響を与えない程度に調整
する。
【0036】また、これによって監視装置を溶接等の高
温から保護することができる。
【0037】本実施例においても所望の厚さのC繊維か
らなるフェルト状の固体壁7が設けられる。
【0038】(実施例6)また、上記方法とは別なヒュ
ーム除去法として図6にその断面図を示す。これは、噴
出ガス機構付きカメラホルダを用いず、実施例2の図2
に示したカメラホルダ10を用い、耐熱硝子9の前面に
監視用ノズル11に設置した噴出ガスノズル26からA
rガスを噴出させる装置で、溶接中に発生するヒューム
ガスやスパッターが耐熱硝子に付着するのを防ぐ。
【0039】これら実施例5に記載した装置により、溶
接中発生する金属蒸気や溶融金属の飛散等の影響を受け
ずに加工状態を監視することが可能となり、また溶接熱
による監視装置の損傷も防止することができた。
【0040】(実施例7)実施例1に示した水中溶接加
工装置において、加工状態を局部シールド機構の外側か
ら観察することができる監視装置を図7に示す。溶接ト
ーチ4に設置したシールド手段としてカーボン繊維から
なる固体壁7に透明な材質で作られた監視窓27を設
け、その窓から目視または監視カメラ8を用い観察す
る。監視窓27の材質は透明な材質ならビニルやアクリ
ルのような物でも良い。本実施例では厚さ0.4mm のビ
ニルシートを用いた。溶接熱により固体壁内部の温度は
数百度℃まで上昇するが、片側が水に接しているため可
燃性の材質を用いても損傷することはない。
【0041】しかし、注意が必要なのは、固体壁を厚い
真鍮等の材料で作成し、その一部にアクリル等で監視窓
を付ける場合や監視窓に厚いアクル板を用いる場合等、
熱容量が大きくなる時は損傷する恐れがあるので、その
場合は固体壁に冷却機構を設けるのがよい。
【0042】(実施例8)図8(a)に固体壁に厚いア
クリル板を用いた冷却機構付監視ノズル28の一例を示
す。冷却水29は特別なものでなく、固体壁の下の部分
にある水孔31から自然に冷却部30に侵入し、冷却水
として用いる。図8(b)に冷却機構付監視ノズルの断
面図を示す。冷却水29は、溶接トーチ4が進行するに
連れ水孔31から入り、上部の開放された所より排出さ
れることで冷却部30内を良く循環する。この時、監視
カメラ8はカメラホルダ32に取付けられる。この方法
は、固体壁の冷却と同時に監視装置の冷却も兼ね備えて
いる。
【0043】(実施例9)監視窓27は図7のように固
体壁の一部に四角形や円形で配置する他、図9に示すよ
うに円筒状に監視窓を配置する方法や図10のように固
体壁全体を監視窓の材質で作る方法もある。固体壁全体
を監視窓の材質で作る場合、その裾部は被加工材1と接
触するため柔軟性のある材質が望ましい。
【0044】また、監視窓を固体壁に設ける場合、照明
光の反射や偏光を少なくするため、できるだけ平面の窓
を採用するのが望ましい。監視窓にはシールド内部を観
察するため透明な材質のものが良いが、加工時に発する
アーク光を遮蔽する点から、監視窓をしゃ光材料で作る
方法を考案した。特に水中で遠隔操作を要求されるた
め、監視カメラにフィルターのようなしゃ光作用のある
プレートを、監視の目的により幾度も交換しなければな
らない場合、監視窓に透明な材質のものとしゃ光性のプ
レートとを併用し、目的により交換する方法や一つのシ
ールド媒体に二つ以上の監視窓を設け、透明な材質のも
のとしゃ光性のプレートの両方を配置する方法が有用で
あると考える。
【0045】(実施例10)しゃ光プレート付監視ノズ
ル33を用いた例を図11に示す。本実施例では1枚の
しゃ光プレート34と1枚の透明な監視窓35を備えた
ものを用いた。しゃ光プレート付監視ノズル33は監視
の用途により、モータ36で所定の位置に回転する。ま
た、図12のように反対に監視カメラをモータで回転さ
せ、所定の監視窓の位置に動かす方法でも良い。
【0046】(実施例11)局部シールド機構の外側か
ら監視する監視装置において、固体壁7の裾部より発生
する気泡の影響を除去する方法について説明する。図1
3に本発明の監視装置を示す。溶接トーチ4に設置され
た固体壁7の裾部を監視カメラ8より外側に配置するこ
とで、監視カメラ8は気泡の影響を受けずに加工状態を
監視する。固体壁7は監視カメラ8の部分で気泡の影響
を受けないように下部が18によって被われており、カ
ーボン繊維で識られた布によって構成される。
【0047】(実施例12)また、気泡の発生を監視カ
メラの配置してある方向とは別の位置からガスを放出す
め方法を考案した。図14に本発明の集中排気機構を備
えた監視装置を示す。固体壁7の裾部に集中排気機構3
7を設置し、局部シールド内から排出するArガス気泡
は、この機構により採集され、ガス排気管38より監視
カメラの配置してある方向とは別の方向から排気され
る。本実施例ではこの集中排気機構の材質にゴムを用
い、被溶接物1に密着するようにした。
【0048】(実施例13)上記、集中排気機構を備え
た監視装置において、排気したガスをもう一度シールド
ガスとして循環させて使う方法を考案した。図15に本
発明の監視装置の断面図を示すが、集中排気機構37よ
り採集されたガスはガス排気管38を通り、ポンプ室3
9に入り、加圧されてシールドガス配管40に送り出さ
れる。この方法は、ガス気泡を無くし監視を容易にする
他、ガスを再利用でき、経済的である。
【0049】(実施例14)監視における気泡の影響を
無くす方法として、図16に監視カメラと監視窓の間を
円筒状の筒を設けた方法を示す。監視カメラ8と固体壁
7に設けた監視窓27との間に円筒状の筒41を設置す
る。この円筒状の筒は、透明な材質だと水による光の散
乱光が監視カメラに入ってしまい、良い映像を撮ること
が出来なくなるため、不透明な材料が望ましい。また、
筒の中に気泡が入らないよう注意する必要がある。
【0050】上記の実施例11,12,13,14の各
種方法により、水中溶接加工状態を局部シールド機構の
外側から容易に監視することが可能となった。
【0051】(実施例15)水中加工においては、上述
した加工状態を監視する他、加工前の加工部の位置や加
工部の形状を監視し、また加工完了後の加工部の品質を
確認する作業も水中加工の自動化,高品質化の点で重要
である。以下に水中TIG溶接加工を例にとり、被溶接
物の監視装置及び方法について説明する。
【0052】図17に本発明の水中監視装置の断面図を
示す。この方法は監視カメラと観察物との間をガスでシ
ールドすることにより、実施例1〜14で述べた水中溶
接装置から発生する気泡や加工屑,水の汚れ,光の散乱
等の影響を受けずに監視することが可能な装置である。
被溶接物1の開先形状や位置,溶接部5の品質を監視す
るため、監視カメラ8は水中監視装置本体42に設置さ
れ、照明装置43は監視カメラ8の周りか隣に設置され
る。シールドガスはガス入り口44から入り、水中監視
装置本体内を通り、ガス整流器45で整流された後、噴
出される。シールドガスが安定して空洞を形成するため
に、シールド機構を水中監視装置に設置する。シールド
機構には、水,ガス,固体壁を用いた方法が有効である
が、本実施例ではカーボン繊維を用いた固体壁7を用い
た。このシールド機構は、監視カメラと監視部との距離
が小さい場合や水深の浅い場合、空洞が安定して得られ
れば必要ない。逆に、監視部の形状が大きく変わった
り、段差,突起物等のシールド性を著しく悪化させる場
合や水深が深く安定した空洞が得にくい場合は、シール
ド機構を設置するのが望ましい。固体壁7はカーボン繊
維の布で構成される。 (実施例16)実施例1〜15に記載した水中溶接加工
監視装置において、全体システム化した本発明の水中T
IG自動溶接システムを図18に示す。
【0053】溶接制御装置46に任意の溶接条件を入力
することで、溶接電源47から溶接トーチ4に電気が送
られ、またガスボンベ48から任意のシールドガスが送
られ溶接が行われる。本実施例では局部シールド機構の
内側に監視カメラを設置した方法を示す。カーボン繊維
を用いた固体壁7に監視カメラ8を設置し、加工状態を
監視する。固体壁の裾部からシールドガスに用いたAr
ガス気泡49が多量に発生する。この溶接トーチ4の前
後に、実施例9で記載した開先形状50及び溶接位置確
認用水中監視装置42aと溶接部51の品質監視用水中
監視装置42bを配置する。ここでは安定した空洞を得
るためにカーボン繊維を用いた固体壁57を設置する。
尚、監視カメラには固体映像管方式の小型CCDカメラ
を用いた。
【0054】まず、水中監視装置42aにより開先形状
及び溶接位置を確認する。監視カメラより取り込まれた
映像は電気信号として画像処理装置52aに送られる。
ここで、初めの形状及び位置からのずれ量を算出し判断
する。開先形状が規定の量よりずれていたら、溶接条件
を変える信号を溶接制御装置46に送り、適切な溶接が
行える溶接条件に設定を変える。また、溶接位置が規定
量よりずれていたら、そのずれ量を補正する信号を溶接
移動台車53に送り、適切な位置で溶接が行われるよう
にする。この場合、溶接トーチ4と水中監視装置42a
との距離を確認し、予め遅れ時間を設定しておく。
【0055】図19は水中自動溶接装置のより具体的な
斜視図である。
【0056】水中溶接システムを大別すると、水上に制
御装置,水中に溶接装置とから構成され、溶接ワイヤの
送給方法は、比較的浅い所で溶接する場合は、水上装置
から水中の溶接装置へプッシュ・プル送給方法で送給さ
れ、又、深くてプッシュ・プルワイヤ送給制御が困難な
場合には水中の溶接装置に溶接ワイヤを搭載する方法が
ある。水上の制御装置には画像処理装置100,プッシ
ュ側溶接ワイヤ送給装置91,溶接用並びに溶接装置用
制御電源46,47,溶接シールドガスボンベ48が設
置されている。
【0057】水上の制御装置と水中の溶接装置との間
は、溶接ワイヤ送給用コンジットチューブ94,シール
ドガス送給用ホース95,水噴流送給用ホース96等ホ
ース類及び溶接ケーブル97,制御ケーブル98等、ケ
ーブル類にて接続されている。そして、水中の溶接装置
には、被溶接物8の溶接線99と平行に走行台車用レー
ル110が敷かれ、その上を溶接走行用駆動装置を有す
る走行台車101が走行し、その走行台車101に被溶
接物8に対して上述水中溶接法に基づき製作された水中
用溶接トーチ(以下水中溶接トーチという)102を上
下左右に位置調整する位置調整駆動装置103と、プル
側溶接ワイヤ送給装置104及び水中溶接トーチ102
が設けられている。この水中溶接装置においては、長時
間連続して溶接できる長所を持つ。
【0058】固体壁7は前述の実施例と同様にトーチ先
端部に所望の厚さのカーボン繊維からなるフェルトによ
って作られたものである。
【0059】(実施例17)図20は本発明の監視カメ
ラを用いた遠隔自動水中溶接装置の全体構成を示したも
のである。水中にある配管等の円周溶接物119の周囲
にウィービング,AVC(アーク電圧コントロール)ヘ
ッド114,ITV(工業用テレビ)受光部111,ワイ
ヤ送給,台車走行ヘッド120、および開先センサ12
1が取付けられている。本実施例において溶接トーチ1
13は実施例1〜15に示したシールド手段を有する
が、省略したものである。ITV受光部111は実施例
1〜15に示した構造を有する。ITV111は気泡の
影響を受けないように設けられ、特に固体壁に取付けら
れる。
【0060】シールド手段は前述の実施例と同様にカー
ボン繊維からなるフェルトがトーチ先端に設けられ、溶
接の際には被溶接材に弾力性を持って接するようにす
る。そのため溶接部の凹凸に対して密着した接触でき、
良好なシールドが得られる。
【0061】このような密着したシールドができること
から自動溶接ができる。
【0062】固体壁の被溶接材に接する部分は溶接開先
形状に合わせて形成することが好ましい。
【0063】ウィービング・AVCヘッド114は、溶
接用のトーチを溶接線に対し左右にウィービングしトー
チ(電極)の高さが溶接電圧が一定になるように自動的
に調整される。
【0064】ワイヤ送給・台車走行ヘッド120は、ウ
ィービング・AVCヘッド114と開先センサ121を
駆動するものであり、更に溶接用フィラーワイヤ117
の送給装置が組込まれている。
【0065】開先センサ121は、溶接開先の位置と溶
接金属の高さを磁気センサ等によって検出するものであ
る。
【0066】これらのウィービング・AVCヘッド11
4,ワイヤ送給・台車走行ヘッド120および開先セン
サ121は一体に連結され、管119の円周に配置され
たガイドレールの上を周囲方向に移動する。
【0067】プログラム回路122には図の白丸印に示
される各回路の設定ダイヤルが設けられており、このダ
イヤルによってAVC回路123,ワイヤ送給回路12
4,台車走行回路125,溶接電流制御回路126を予
めプログラム設定することができる。図の黒丸印は溶接
の長手方向の位置を示したものであり、各位置において
対応する白丸印の設定ダイヤルで各溶接条件が設定され
る。ウィービング回路5はウィービング幅を予めプログ
ラム設定された通り開先センサ121の信号により自動
的に動作させるものである。電極位置修正回路116は
ITV受光部(1)によるITV画像部112の情報に
より溶接トーチ113の開先幅方向の位置およびウィー
ビング幅をマニュアルによって補正するようにしたもの
である。
【0068】図21はウィービング回路115及び電極
位置修正回路116の詳細を示したものである。トーチ
移動用のDCモータ129はタコジェネレータ200の
出力、増幅器202およびトランジスタパワー回路20
1の出力によって速度のサーボがかけられ、さらにトー
チ位置ポテンショメータ128の出力と図20のITV画
像部の情報によって得られる左端設定ポテンショメータ
208,中央設定ポテンショメータ209および右端設
定ポテンショメータ230の設定値との差によりトーチ
113の位置がプログラムに従って設定される。
【0069】切換回路204はトーチ113を開先幅方
向の位置を左右に切換えるため左端設定スイッチ20
5,中央206,右端207のトランジスタに信号を送
るものである。左端設定スイッチ205は、開先内の溶
接金属の左端に電極234を止める回路スイッチ,中央
設定スイッチ206は中央及び右端設定スイッチ27は
右端に各々電極234を止める回路スイッチである。
【0070】溶接の開始時で電極234のウィービング
の必要が無い場合、中央設定スイッチ206で設定した
位置で溶接が行われる。2層以降で電極234が左右に
ウィービングする必要がある場合、左右の位置は左端設
定スイッチ205及び右端設定スイッチ27で設定さ
れ、その間をウィービングする。上記の設定は本来ITV
受光部(テレビカメラ)111で撮影した画像を自動的
に解析した信号によって自動的に設定されるが、開先の
変形,溶接金属の形成が不安定になった場合は手動で各
位置設定のポテンショメータの設定ダイヤルによって修
正され、上記設定スイッチ205〜207の信号によっ
て溶接される。
【0071】左端設定ポテンショメータ208は開先内
の溶接金属の左端を設定するポテンショメータ,中央設
定ポテンショメータ209は中央及び右端設定ポテンシ
ョメータ230は右端を設定するポテンショメータであ
る。
【0072】ウィービングの必要の無い場合は、中央設
定ポテンショメータ209によって電極234の開先方
向の位置が設定される。2層以上でウィービングを必要
とする場合、ウィービングの左端は左端設定ポテンショ
メータ208で、右端は右端設定ポテンショメータ23
0で設定される。
【0073】本来、安定な溶接が行われている場合はI
TV受光部111及び開先センサ121で自動的にプロ
グラムに従って設定されるが、配管の変形,溶接が不安
定で自動溶接が不可能の時、手動に切換えられオペレー
タがテレビ画像を見ながら手動で設定し信頼性の高い溶
接が遠隔で行える。
【0074】図22は溶接トーチ付近の配置を示す構成
図で、電極234の先端における位置はITV受光部1
11に導かれITV画像部112に像が電送される。電
極234と配管の開先内でアークが発生し溶接が行われ
る。溶接トーチ113からはAr,He等の不活性ガス
が噴出し、溶接部の酸化を防止する。溶接トーチ113
は、トーチホルダ233によってウィービング・AVC
ヘッド114に固定される。溶接トーチ113は左右に
ウィービングし電極234の高さはAVC回路によって
溶接電圧を検出し自動的に高さが設定される。溶接部へ
のフィラーワイヤ117はワイヤ送給チップ232を通
して自動的に送給される。溶接状況は反射鏡231で反
射されたITV受光部に導かれ画像となる。
【0075】図23はITV画像部112の画像の説明
図で、配管119の開先235を示したものであるが、
初層溶接では位置P0 を電極234の先端が正確に追従
するように、また多層溶接の場合は、ウィービング幅P
1〜P2を正確に追従するように電極位置修正回路116
により調整することができる。
【0076】図24は図20の全体構成の内、光学系に
よって相対位置をコンピュータで制御する構成図であ
る。ITV受光部111より信号は信号処理部238で
2値化等の処理を行い、コンピュータの中央処理部24
0により記憶部238,プログラム241によりITV
画像部112の走査線a−b上で開先,ビード等の位置
を計算しウィービング回路115に指示しトーチ113
を移動する。
【0077】図24では、ITV受光部111で得られ
たITV画像部112の内でab線上の画像信号を処理
し、開先位置,溶接金属幅を解析し、ウィービング回路
115に信号を送り、溶接を自動的に行う回路を示したも
のである。
【0078】以上のように、本実施例によれば溶接作業
者が監視する必要のないアーク電圧,溶接電流,溶接速
度,フイラワイヤ送給速度,ウィービング速度は自動的
にプログラムより設定する一方、溶接中に監視が必要な
電極先端の開先幅方向の位置およびウィービング幅はテ
レビによる画像を監視しながら、またはコンピュータ処
理によりサーボ機構を駆動して電極位置修正機構によっ
て調整を行い、遠隔操作でも正確に溶接が行うことがで
きるので、溶接欠陥(例えば溶け込み不良)のない溶接
部の品質を保証するすぐれた効果を発揮することができ
る。
【0079】(実施例18)開先形状を確認する別の方
法としてはレーザを用いたものがある。光学的監視装置
にレーザのスリット光を用いた方法を図25に示す。レ
ーザ発振装置54から発振したレーザ光55はファイバ
ー56を通り、水中監視装置42aに送られる。そして
水中監視装置に設置された光学硝子57とスリット硝子
58を通り、開先部に照射される。材料表面で反射した
レーザ光59は受光部となる監視カメラ8に取り込まれ
る。そこで得られた映像信号は陸上の画像処理装置60
に送られ、開先形状を判断する。得られた画像の一例を
画面61に示した。本実施例で用いたレーザ光源は3m
wのHe−Neレーザである。
【0080】次に溶接状態の監視は監視カメラ8で行わ
れる。ここでは主に溶融池現像やアーク現象を監視する
ことと、局部シールド内部に水が侵入して来るかどうか
を監視する。例えば溶融池を観察していて、その映像信
号を画像処理装置52bに送り、溶融池の溶滴移行状態
や溶融ビード幅等を測定し、異常と判断した場合は溶接
条件を変化させたり、溶接を止めたり、再度溶接し直し
させる信号を制御装置に送る。また、水の侵入を監視す
る場合、侵入した水の量あるいは位置を画像処理で判断
し、あるしきい値をもってガス量を制御したり、溶接を
止めたりする信号を制御装置46に送る。
【0081】溶接完了後の溶接部の状態や品質は水中監
視装置42bにより観察される。溶接部の映像信号を監
視カメラで取り込み、その信号を画像処理装置52cに
送り欠陥を探す。例えば、得られた溶接ビード幅を二値
化像で判断し、その幅が許容値よりずれたかずれないか
判断する。不良と判断された時は、信号を溶接制御装置
46に送り適正な溶接条件に補正したり、溶け落ち等の
欠陥が確認された場合は溶接作業を途中で中断させた
り、またはもう一度その部分を溶接し直したりさせる。
この溶接部品質の診断は重要かつ難しいので、同時に作
業者62がテレビモニタを見ながら監視も行った。
【0082】これら溶接トーチ4,水中監視装置42a
及び42bは溶接移動台車53に設置され、また加工部
確認用水中監視装置42bは、溶接欠陥の対処を早く行
うためにもできるだけ溶接トーチ4に近い方に設置する
のが望ましい。
【0083】以上のような水中における溶接加工でも本
発明の監視装置及びそのシステムを用いれば、原子力装
置の溶接に適用した場合でも信頼性の高い溶接部が得ら
れる。
【0084】(実施例19)図26に本発明の水中レー
ザ溶接装置を示す。水中環境下にある被溶接材1をレー
ザで溶接する場合、レーザ発振源63は陸上に配置さ
れ、レーザ光64はファイバー65を通り、水中に配置
するレーザ溶接トーチ66に入る。そしてレーザ溶接ト
ーチ内に設置する光学系レンズ67により焦点位置68
を制御し、被溶接材1表面に照射され溶接を行う。
【0085】本実施例では、光学的監視カメラ8の設置
された監視用ノズル69を該レーザ溶接トーチ66に取
付け、溶接部70が水と接しないようガス71で局部的
に水を排除する。水を排除する方法はガス,水,固体壁
等が有効であるが、本実施例ではカーボン繊維からなる
固体壁72とHeガス73との併用によるシールド方法
を用いた。
【0086】(実施例20)上記水中レーザ溶接加工装
置において、レーザ光は材料表面で反射するため、レー
ザエネルギが100%投入される訳ではない。通常大気
中のレーザ溶接ではこの反射エネルギは損失として扱わ
れてきたが、本発明ではこの反射エネルギを局部シール
ド機構を利用し有効に活用できる方法である。図27に
本発明の反射シールド機構74の断面図を示す。これは
シールド機構の内面に光を反射する物質を配置すること
で、材料表面から反射されたレーザ光76は更に反射さ
れ、再度材料表面に照射される。このシールド機構内面
に設置する光を反射する物質には、Cuなどの鏡面研摩
された面を持つ金属材料や表面に蒸着膜を有する材料等
が用いられる。材質はMo等の高融点金属が好ましい。
また蒸着膜にはAuやAg等が良い。本実施例ではMo
を鏡面研摩したミラー75を用いた。再度照射されたレ
ーザ光77は、溶接部70の一点に集中させ、溶接エネ
ルギとして用いる方法とシールド内部全体に照射させ、
材料の予熱効果や水分蒸発効果に利用する方法がある。
後者のシールド内全体に反射レーザ光を照射する方法
は、監視カメラでシールド内や加工状態を監視する場合
に監視領域の照度を一定にできるため、観察を容易にす
ることが可能である。また、図28に溶接部と材料表面
のどちらでも任意の位置に反射レーザ光を照射できる可
動ミラー78を配置した反射シールド機構の断面図を示
す。可動ミラー78は反射光の利用目的に応じ、モータ
79でその角度を任意に変えることができる。ミラーは
平面でも曲面でも良いが、レーザ光を一点に集光させる
には曲面のミラーを用いる。
【0087】(実施例21)図29は本発明の水中溶接
トーチ4の部分断面正面図である。電極148を備えた
溶接トーチ4は隔壁ノズル143に固定され、カーボン
繊維によって構成される厚さ5mmのドナカーボンアラミ
ド混線フェルトからなる固体隔壁7を固定する固体隔壁
補助リング151が隔壁ノズル143に摺動可能に設け
られ、トーチ上下移動バネ142によってその下部で固
定される。固体壁固定補助リング151には固体隔壁7を
被加工材に対して固体隔壁押えバネ146によって固体
壁固定リング147を介し、被加工材に押圧されシール
ドガスがない状態で常に被加工材に接触するように調整
される。
【0088】本実施例によれば、溶接トーチ4は固体壁
7が被加工材に接触するように押圧される状態で行われ
る。固体壁7は所定の厚さのリング状となっており、そ
の固定リング147によってシールドされる部分の全周
で被加工材に接触されるように押圧される。溶接後の凹
凸に対してはフェルトの厚さがその凹凸に追従した形で
変形して密着したシールドが行われる。固体壁補助リン
グ151は溶接開先形状に合わせて密着したシールドが
得られるようにすることが好ましい。
【0089】本実施例に記載の図面ではTIG溶接に用
いるものであるが、フィラワイヤをガスノズル140内
に設けることができる構造とすることができ、また、前
述の実施例に設けたものと同様に固体壁補助リング15
1にITVカメラを設けることができる。
【0090】図において、ガスノズル140はアルミナ
焼結体の絶縁物で構成され、固体壁7を除き全て金属で
構成される。また、バネ以外は軽量のAlで構成され
る。
【0091】(実施例22)図23は本発明の水中溶接
加工装置を原子力プラントのシュラウド82へ適用した
例を示し、図31は図30の拡大図を示す。原子力プラ
ントにおける炉内構造物は多量の放射線が発せられてい
る。特に燃料棒80の格納されている圧力容器内81の
シュラウド82や上部格子板83,蒸気乾燥器84等の
構造物の補修溶接では、作業者の安全を考慮して遠隔自
動制御可能な水中溶接を行うことが考えられている。固
体壁7はカーボン繊維で構成される。
【0092】原子炉の定期点検時に、欠陥等補修を要す
る部分の検出を行う。これには、超音波診断法や光切断
法,直接観察法等が用いられる。欠陥の発生が確認され
た場合、補修作業を行うが、補修箇所の形状や欠陥の程
度等により補修方法は異なる。欠陥が大きい場合等は、
その欠陥を放電加工等により完全に取除いてから肉盛溶
接を施す。また、小さい欠陥ではそのまま肉盛溶接を行
ったり、欠陥が予想される様な所では表面に熱処理を施
す方法等がある。補修溶接終了後、その品質を監視しな
ければならない。これは溶接部を感接観察する方法や超
音波で診断する方法等が良い。これら水中作業装置は
X,Y,Z方向及び回転軸を有する移動機構に設置さ
れ、上記の機器類を遠隔で任意の位置に設置することが
できる。
【0093】水中溶接装置は、大気中(圧力容器の外あ
るいは水の影響の無い箇所)に設置された溶接電源85
より電力を供給し、制御装置86により任意の溶接条件
を与え、ケーブル87を通じ水中に設置されたトーチ8
8からアークを発し溶接を行う。加工状態は監視用ノズ
ル89に設置された監視カメラ90により監視する。上
記水中補修溶接作業において、本発明の水中加工装置の
適用範囲は広い。まず、欠陥の探索作業における直接観
察法は実施例15に示す水中監視装置を用いる。欠陥の
除去作業における放電加工も監視する必要があり、加工
状態や加工後の品質管理に本監視装置が適用できる。溶
接作業の監視装置は上記の通りである。また、溶接後の
品質監視も実施例15に示す水中監視装置が用いられ
る。
【0094】本実施例における他の補修部分として気水
分離器84,炉心支持板80,上部格子板83,制御棒
ハウジング,制御棒駆動機構ハウジングがある。
【0095】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
る水中加工監視装置に用いることにより、以下に示す顕
著な効果が得られる。
【0096】(1)従来困難とされた局部シールド内を
監視でき、水水での加工状態,局部シールド内部の状態
を監視することができる。
【0097】(2)監視部分をガスで置換する方法を考
案し、気泡や水の汚れ等の影響を完全に無くすことがで
き、水中において大気中と同じ監視が可能となる。
【0098】(3)上記監視装置を用い、適正な加工条
件に補正するシステムを構築することで、信頼性の高い
水中加工装置を提供する。
【0099】本発明によれば、更に次のような顕著な効
果が得られる。
【0100】(1)調整すべき溶接条件、言い換えれば
調整つまみの数を著しく少なくすることができ、溶接装
置の操作が容易である。
【0101】(2)調整するつまみの数を少なくし、か
つ調整幅を小さくしたので(プログラムとのずれ分を調
整するだけでよい)、溶接機が暴走することがない。
【0102】(3)変動幅の予測が可能なパラメータを
プログラム通りに運行し、一定の溶接作業中は操作者が
そのパラメータを変更しないようにしたので、溶接機が
暴走することがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例で例示した水中TIG溶接加工
装置の全体構成図。
【図2】工学的監視装置を局部シールド内部に設置した
ときの断面図。
【図3】工学的監視装置を局部シールド内部に設置した
ときの断面図。
【図4】工学的監視装置を局部シールド内部に設置した
ときの断面図(固体壁の代わりに流体隔壁を用いたも
の)。
【図5】ヒュームやスパッター等を排除するため、監視
部の前面にガスを噴出する機構を備えた監視装置の断面
図。
【図6】ヒュームやスパッター等を排除するため、監視
部の前面にガスを噴出する機構を備えた監視装置の断面
図。
【図7】固体壁に監視窓を設け局部シールド外部より監
視を可能にしたノズルの例を示す図。
【図8】監視窓付き局部シールド機構に水冷機構を備え
た図。
【図9】固体壁の円周上に監視窓を設けた図と固体壁全
体を監視窓の材質で作った図。
【図10】固体壁の円周上に監視窓を設けた図と固体壁
全体を監視窓の材質で作った図。
【図11】固体壁に種類の違う監視窓を設けたときの図
で、しゃ光プレートと透明な窓の2種類の窓を設置した
もので、モータにより固体壁が回転する方式からなる
図。
【図12】図11と同じく監視カメラが回転する方式の
図。
【図13】局部シールド機構の外側から監視する方法を
示す図で、監視カメラの位置より外側に気泡を排出させ
る方法。
【図14】図13と同様排出される気泡を採取し、任意
の方向から集中的に排出させる方法を示した図。
【図15】図13と同様であるが、こちらは採取した気
泡をもう一度シールドガスとして使う機構を備えた図。
【図16】図13と同様気泡を避けるため、円筒状の筒
を用いた方法を示す図。
【図17】監視部をガスで置換する機構を示した断面
図。
【図18】本発明の水中溶接加工監視装置のシステムを
図示した全体図。
【図19】本発明の水中溶接装置の斜視図。
【図20】本発明のテレビカメラ監視による全体構成
図。
【図21】トーチ位置を調整するウィービング回路図。
【図22】溶接ヘッド部分の構成図。
【図23】ITV画像によるトーチ位置を示す画像図。
【図24】画像解析の構成図。
【図25】レーザによる監視装置を示した図。
【図26】本発明の水中レーザ溶接加工装置を示す構成
図。
【図27】図26の水中レーザ加工において、局部シー
ルド機構の内面にレーザ光を反射する材質を用いた例を
示す断面図。
【図28】レーザ光の反射角を変えられる機構を有した
反射シールド機構を示す断面図。
【図29】水中溶接トーチの部分断面正面図。
【図30】本発明を適用した原子炉の断面図。
【図31】図30のA部の拡大図。
【符号の説明】
1…被加工材、2…TIG溶接電源、3…アーク、4…
溶接トーチ、5…溶接部、6…シールドガス、7…固体
壁、8…光学的監視カメラ、11…監視用ノズル、13
…局部シールド内、15…高速噴流水シールド機構、2
2…噴出ガス機構付きカメラホルダ、27…監視窓、2
8…冷却機構付監視ノズル、33…しゃ光プレート付監
視ノズル、37…集中排気機構、41…円筒状の筒、4
2…水中監視装置本体、50…開先形状、42a…開先
形状及び溶接位置確認用水中監視装置、42b…溶接部
の品質監視用水中監視装置、55…レーザ光、66…レ
ーザ溶接トーチ、74…反射シールド機構、75…ミラ
ー、78…可動ミラー、111…ITV受光部、112
…ITV画像部、113…溶接トーチ、114…ウィー
ビング・AVCヘッド、115…ウィービング回路、1
16…電極位置修正回路、117…フィラーワイヤ、1
18…クランプ、119…配管、120…ワイヤ送給・
台車走行ヘッド、121…開先センサ、122…プログ
ラム回路、123…AVC回路、124…ワイヤ送給回
路、125…台車走行回路、126…溶接電流制御回
路、127…溶接電源、128…トーチ位置ポテンショ
メータ、129…DCモータ、140…ガスノズル、1
41…バネ調整ネジ、142…溶接トーチ上下移動バ
ネ、143…隔壁ノズル、145…バネ調整ネジ、14
6…固体壁押えバネ、147…固体壁固定リング、14
8…電極、149…固体壁固定リング、150…固体壁
押えバネ固定リング、151…固体隔壁固定補助リン
グ、200…タコジェネレータ、201…トランジスタ
パワー回路、202,203…増幅器、204…切換回
路、205…左端設定スイッチ、206…中央設定スイ
ッチ、207…右端設定スイッチ、208…左端設定ポ
テンショメータ、209…中央設定ポテンショメータ、
230…右端設定ポテンショメータ、231…反射鏡、
232…ワイヤ送給チップ、233…トーチホルダ、2
34…電極、235…開先、236…ビード、237…
アーク、238…信号処理部、239…記憶部、240
…中央処理部、241…プログラム。
フロントページの続き (72)発明者 大森 恒彦 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株式会社 日立製作所 日立研究所内 (72)発明者 鈴木 国彦 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式 会社 日立製作所 日立工場内 (72)発明者 日野 英司 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式 会社 日立製作所 日立工場内 (56)参考文献 特開 平5−185228(JP,A) 特開 平3−258462(JP,A) 特開 昭53−14138(JP,A) 特開 昭62−286679(JP,A) 実開 昭57−181481(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23K 9/00 B23K 9/095

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水中において被加工材をレーザ光又はアー
    クによる熱源によって加熱するトーチを備えた水中加工
    装置において、前記トーチの前記被加工材側先端に加工
    部を局部的に被うシールド手段を有し、該シールド手段
    はシールド内に水が浸入しないようにシールド内に非酸
    化性ガスが供給され、かつ前記熱源近傍での加熱に対し
    て耐熱性を有する繊維の織物からなり、前記被加工材の
    形状に追随して伸縮自在な可撓性の構造を有することを
    特徴とする水中加工装置。
  2. 【請求項2】水中において被加工材をレーザ光又はアー
    クによる熱源によって加熱するトーチを備えた水中加工
    装置において、前記トーチの前記被加工材側先端に加工
    部を局部的に被うシールド手段を有し、該シールド手段
    はシールド内に水が浸入しないようにシールド内に、非
    酸化性ガスが供給され、かつ前記熱源近傍での加熱に対
    して耐熱性を有する繊維の織物からなり、前記被加工材
    の形状に追随して伸縮自在な可撓性の構造を有し、前記
    シールド手段はその1部が加工時に光学的に観察できる
    ように透明な部材によって構成したことを特徴とする水
    中加工装置。
  3. 【請求項3】水中において被加工材をレーザ光又はアー
    クによる熱源によって加熱するトーチを備えた水中加工
    装置において、前記トーチの前記被加工材側先端に加工
    部を局部的に被うシールド手段を有し、該シールド手段
    はシールド内に水が浸入しないようにシールド内に、非
    酸化性ガスが供給され、かつ前記熱源近傍での加熱に対
    して耐熱性を有する繊維の織物からなり、前記被加工材
    の形状に追随して伸縮自在な可撓性の構造を有し、前記
    シールド手段はシールド内の加工状態を光学的に観察す
    る光学監視装置を設けたことを特徴とする水中加工装
    置。
  4. 【請求項4】水中において被加工材をレーザ光又はアー
    クの熱源を用いる溶接トーチの前記被加工材側先端に溶
    接部を局部的に被うシールド手段を有し、該シールド手
    段がシールド内に水が浸入しないように非酸化性ガスが
    供給され、かつ前記熱源近傍での加熱に対して耐熱性を
    有する繊維の織物からなり、前記被加工材の形状に追随
    して伸縮自在な可撓性の構造を有する水中自動溶接方法
    であって、 溶接電流,溶接電圧及び溶接速度に関する第1のパラメ
    ータ及び溶接開先と溶接トーチとの溶接開先幅方向に対
    する相対位置に関する第2のパラメータをプログラム設
    定して、その信号により被溶接部の各位置に適合した溶
    接条件を決定しながら自動溶接するとともに、前記シー
    ルド手段に結合されたテレビカメラによって取り込まれ
    る溶接開先と溶接トーチとの相対位置に関する情報に基
    づいて、前記第1及び第2のパラメータを手動又は自動
    で補正しながら溶接することを特徴とする水中自動溶接
    方法。
  5. 【請求項5】水中において被加工材をレーザ光又はアー
    クの熱源を用いる溶接トーチの前記被加工材側先端に溶
    接部を局部的に被うシールド手段を有し、該シールド手
    段がシールド内に水が浸入しないように該シールド内に
    非酸化性ガスが供給され、かつ前記熱源近傍での加熱に
    対して耐熱性を有する繊維の織物からなり、前記被加工
    材の形状に追随して伸縮自在な可撓性の構造を有する水
    中自動溶接装置であって、 前記被加工材の溶接線に近接して位置する軌道と係合す
    る移動台と、 該移動台を前記軌道に沿って所定速度で移動させる移動
    台モータと、 前記移動台に装着した前記溶接トーチと、 前記シールド手段に接続して設けられた溶接状態を監視
    するテレビカメラと、 前記移動台の移動方向に対し直角方向に前記溶接トーチ
    をウィービングさせる溶接トーチモータと、 溶接開先幅方向と前記溶接トーチとの相対位置及び溶接
    通路を前後に横切るトーチのウィービング振幅を選択し
    たプログラムに従うように前記溶接トーチモータを駆動
    させる溶接トーチ位置信号発生装置と、 前記溶接トーチに溶接電流を供給する溶接電流サーボ装
    置と、 該溶接電流サーボ装置に接続されており、前記溶接トー
    チに制御電流を供給するとともに選択されたプログラム
    に従って自動的に溶接電流を制御する溶接電流制御装置
    と、 を備え、前記テレビカメラによって取り込まれる情報に
    基づいて前記プログムされた溶接条件を手動で補正する
    ようにしたことを特徴とする水中自動溶接装置。
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