JP3006189U - ゴルフクラブ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 頭部が一体連結される下端部と把持部が嵌め
込まれる上端部とを有する、複合材料製の柄部を含む、
機械的特性が改善されたゴルフクラブを提供する。 【構成】 この柄部は以下の３部分から成る：把持部
（３）を介して覆われた、円錐台形の第一の上部分（１
２ａ）；該柄部の下端（１０）まで延びる第二の下部分
（１２ｂ）；該第一の部分（１２ａ）を該第二の部分
（１２ｂ）に接続する、第三の接続用部分（１２ｃ）。
円錐台形の第一の上部分（１２ａ）の下端の断面の直径
（ｄ１）は、第二の下部分（１２ｂ）の上端（１２０
ｂ）の断面の直径（ｄ２）よりも小さい。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】 本考案は、新しい着想によるゴルフクラブならびにこのようなクラブに装備す る複合材料製のシヤフトに関するものである。

【０００２】 ゴルフクラブには、主として、その下端にヘッドすなわち打撃部材を担持し、 かつその上端に一般に「グリップ」と呼ばれる把持部を担持する通常「シャフト 」と呼ばれる柄部を含む。

【０００３】 従来から使用されているゴルフクラブには、一般に、鋼、合金あるいは複合材 料製の円錐台形をしたシャフトが装備される。これらのシャフトは、断面が連続 的に変化し、かつグリップすなわち把持部の箇所で最大となり、クラブのヘッド が一体連結される頸部の箇所で最小となるような形状を有する。このようなクラ ブの幾何学的形状が最も普通に用いられる。

【０００４】 クラブの機械的特性（すなわち、シャフトのねじり変形および／または曲げ変 形特性）を増強させるとともに、クラブの把持区域において満足できる人間工学 的特性を有するクラブをそのまま維持したいと望む場合には、従来のシャフトの 幾何学的形状では、弾性のより高い（したがって、より高価な）ファイバーを使 用するとか、あるいは補足的なファイバー・クロス補強材を追加する（この場合 には、望ましくない質量の増加が伴う）といった方法以外にはほとんど可能性が ない。

【０００５】 したがって、本考案の目的の１つは主としてシャフトの幾何学的形状およびさ まざまなクラブの構成部材の設計に起因するこのような不都合を解消することに ある。

【０００６】 本考案のクラブは公知のクラブの機械的特性よりも優れた機械的特性を有する とともに、満足できる人間工学的特性と軽量性を保持する。

【０００７】 このために、本考案のクラブは複合材料製のシャフトを含み、その端部にグリ ップが取り付けられる。このシャフトは、上端から延在していて少なくとも部分 的にグリップによって覆われた円錐台形の上側第一部分と、下端１０まで延在す る下側第二部分と、連結用第三部分１２ｃとを含む。このクラブは、円錐台形の 上側第一部分の下端の断面の直径が、下側第二部分の上端の断面の直径よりも小 さいことを特徴とする。

【０００８】 以下において非限定的に説明する実施例ならびに添付の図から本考案をよりよ く理解することができ、また、他の長所ならびに特徴もより明らかとなろう。

【０００９】 図１ａに示されるように、先行技術によるゴルフクラブは、全体の形状が規則 的な円錐台であるシャフト（柄部）１で構成される。すなわち、図１ａおよび図 １ｂに示すように、シャフトの母線Ｇと長手方向軸線（Ｉ，Ｉ’）とがゼロでな いプラスの角度θを形成する。このシャフト１の下側１０には、ヘッド（頭部） ２が一体的に結合され、その上端１１にはシャフトの一部上に延在する長さｌｇ のグリップ３がはめ込まれる。このグリップは厚みｅが変化する管状の壁３０を 有し、特に、この厚みは管状の壁３０の下端３０ａから上端３０ｂへ向けて大き くなっている。この厚みは上端３０ｂにおいて平均５〜６ｍｍ程度であり、これ から減少して下端では１．５〜２ｍｍの値となる。また、このことは、管状の壁 ３０の外表面の母線Ｇｇが母線Ｇからゼロでないプラスの角度θ１だけずれてい ることを表わす。

【００１０】 図２ａには、本考案に基づくクラブの第一実施例が前図に示した先行技術によ るクラブと比較して示される。また、このゴルフクラブは、シャフト１、ヘッド ２およびグリップ３の同じ組立部を有する。シャフト１は下記のようないくつか の別個の部分で構成される： （１） 上端１１から延在していて少なくとも部分的にグリップ３によって覆 われた円錐台形の上側第一部分１２ａ； （２） 下端１０まで延在する下側第二部分１２ｂ； （３） 第一部分１２ａを第二部分１２ｂに連結する短い連結用第三部分１２ ｃ。

【００１１】 円錐台形の上側第一部分１２ａの下端１２０ａは直径ｄ１の断面を有し、この 直径ｄ１は下側第二部分１２ｂの上端１２０ｂの断面の直径ｄ２よりも小さい。

【００１２】 この第一実施例においては、下側第二部分１２ｂの自由部分１２１ｂも円錐台 形であるのが有利で、かつその母線Ｇ２は該円錐台形第一部分１２ａの母線Ｇ１ に平行であるか、もしくはほぼ平行である。前述の第二部分１２ｂのヘッド２に はめ込まれた下部分１２２ｂは断面が一定の管状部分であるのが好ましい。

【００１３】 更に、第一部分１２ａの長さはグリップ３の長さｌｇと同じであるか、あるい は若干短い。また、グリップ３は、好ましくは、厚みｅが約１〜２．５ｍｍと薄 くかつ一定の管状壁３０を有する。しかしながら、鋳造成形を容易にするため、 グリップの厚みに最大１ｍｍ程度の非常に僅かな変化をもたせるようにしてもよ いであろう。この場合、厚みは上端で最大になるようにする。また、壁３０の外 表面の母線Ｇｇを、下側第二部分１２ｂの自由部分１２１ｂの母線Ｇ２と重なる ようにしてもよい。このようにして、グリップ３はシャフトと一体化される。

【００１４】 図２ｂは、本考案に基づくクラブのシャフトの例を示す。このシャフトは熱硬 化性樹脂を含浸させたファイバー・クロスの被覆による複合材料で構成される。 第二部分１２ｂは、少なくともその自由部分１２１ｂの長さの大部分にわたって 、図１ｂに示されているシャフトのような従来のシャフトの断面よりも大きな断 面を有し、これによりより優れた機械的特性が付与される。

【００１５】 図３ａおよび図３ｂは本考案の第二実施例を示す。この実施例においては、シ ャフトの下側第二部分１２ｂが上記のものとは異なった幾何学的形状を有する。 とりわけ、下側第二部分１２ｂは、円錐台形の下側第一自由部分１２３ｂを含み 、この下側第一自由部分には一定の管状断面を有する上側第二自由部分１２４ｂ が連結される。

【００１６】 図４ａおよび図４ｂは本考案の第三実施例を示す。この実施例において、シャ フト１の下側第二部分１２ｂは上側第一自由部分１２４ｂを含み、この上側自由 部分は、これが連結されている下側円錐台形第二自由部分１２３ｂに対して逆の 円錐台形を呈し、この結果シャフト１はそのほぼ中央部分に膨らみ区域１３を有 する。「逆の円錐台形」とは、上側第一自由部分１２４ｂの母線Ｇ４と軸線（Ｉ ，Ｉ’）とがゼロでないマイナスの角度θ４を成すことを意味する。

【００１７】 図５ａおよび図５ｂには、図２ａおよび図２ｂの例に対して行われた改良が示 されている。この改良は、連結用第三部分１２ｃにリング（環状部材）４をかぶ せるものである。このリング４は厚みｅ１が可変で、その上端で厚みを増加させ てグリップの薄い縁部の保護ができるようにし、同時にグリップの厚みｅとほぼ 同じにしてグリップがシャフトに完全に一体化されるようにするのが有利である 。リング４は、特に、例えば粘弾性材料のような緩衝特性のある材料で製作して もよい。このリングは、クラブの種類によって異なった質量のものであってよく 、したがって、クラブの力学的釣合に貢献することができる。

【００１８】 本考案の範囲内で以上説明したいくつかのシャフトは、フランス特許出願第９ ０１５３８８号ならびに第９０１５３８７号各明細書に記載されているような方 法によって有利に製作することができ、また、これらは本願明細書を補足するも のである。

【００１９】 説明したいくつかの例において、母線は直線であるが、これらの母線は、特に 、母線Ｇ１、Ｇ２、Ｇ３、Ｇ４について、若干の湾曲部を有してもよい。

【００２０】 言うまでもなく、本考案は例として説明し、図示した例にのみ限定されるもの ではなく、すべての同等技術ならびにそれらの組み合わせをも含む。

【図面の簡単な説明】

【図１】ａ）は先行技術によるゴルフクラブを示す図で
ある。ｂ）は図１ａのクラブのシャフトを示す図であ
る。

【図２】ａ）は本考案に基づくゴルフクラブを示す図で
ある。ｂ）は図２ａのクラブのシャフトを示す図であ
る。

【図３】ａ）は一変形態様に基づくクラブを示す図であ
る。ｂ）は図３ａのクラブのシャフトを示す図である。

【図４】ａ）は本考案の他の一変形態様を示す図であ
る。ｂ）は４ａのクラブのシャフトを示す図である。

【図５】ａ）は他の一変形態様に基づくクラブを示す図
である。ｂ）は図５ａのクラブの詳細図である。

【符号の説明】

１ 柄部（シャフト） ２ 頭部（ヘッド） ３ 把持部（グリップ） ４ 環状部材（リング） １０ 下端部 １１ 上端部 １２ａ 円錐台形の上側第一部分 １２ｂ 下側第二部分 １２ｃ 接続用第三部分 ３０ 管状の壁 １２０ａ 下端 １２０ｂ 上端 １２１ｂ 自由部分 １２３ｂ 円錐台形の下側第一自由部分 １２４ｂ 上側第二自由部分

Claims (9)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 頭部（２）が取り付けられる下端部（１
   ０）と把持部（３）が取り付けられる上端部（１１）と
   を有する、複合材料製の柄部（１）を含み、前記柄部
   は： （イ）前記上端部（１１）から前記下端部（１０）へ向
   けて延びるとともに、前記把持部（３）により少なくと
   も部分的に覆われた円錐台形の上側第一部分（１２ａ）
   と； （ロ）前記円錐台形の上側第一部分（１２ａ）に隣接す
   る箇所から前記下端部（１０）まで延びる下側第二部分
   （１２ｂ）と； （ハ）前記第一部分（１２ａ）を前記第二部分（１２
   ｂ）に接続し、かつ前記円錐台形の上側第一部分の下端
   の断面部分に近接して位置する、第三の接続用短部分
   （１２ｃ）とを有し、 前記円錐台形の上側第一部分（１２ａ）の下側（１２０
   ａ）の断面の直径（ｄ１）が、前記下側第二部分（１２
   ｂ）の上側（１２０ｂ）の断面の直径（ｄ２）よりも小
   さいことを特徴とするゴルフクラブ。
2. 【請求項２】 前記下側第二部分（１２ｂ）が円錐台
   形の自由部分（１２１ｂ）を有することを特徴とする請
   求項１によるゴルフクラブ。
3. 【請求項３】 前記下側第二部分（１２ｂ）の自由部分
   （１２１ｂ）の母線（Ｇ２）が前記上側第一部分（１２
   ａ）の母線（Ｇ１）にほぼ平行であることを特徴とする
   請求項２によるゴルフクラブ。
4. 【請求項４】 前記下側第二部分（１２ｂ）が円錐台形
   の下側第一自由部分（１２３ｂ）を有し、該自由部分に
   一定の管状断面を有する上側第二自由部分（１２４ｂ）
   が接続されることを特徴とする請求項１によるゴルフク
   ラブ。
5. 【請求項５】 前記下側第二部分（１２ｂ）が上側第一
   自由部分（１２４ｂ）を含み、前記上側第一部分には円
   錐台形の下側第二自由部分（１２３ｂ）が連結されるこ
   と；および前記上側第一自由部分（１２４ｂ）は、前記
   柄部（１）がその中央部分に張り出し区域（１３）を有
   するよう、前記第二部分（１２３ｂ）の形状とは逆の円
   錐台形を有することを特徴とする請求項１によるゴルフ
   クラブ。
6. 【請求項６】 前記把持部（３）が、前記上側第一部分
   （１２ａ）を覆う一定の薄い厚みを有する管状壁（３
   ０）を含むことを特徴とする請求項１ないし５のいずれ
   か１によるゴルフクラブ。
7. 【請求項７】 前記管状壁（３０）の厚みが１ないし
   ２．５ｍｍであることを特徴とする請求項６によるゴル
   フクラブ。
8. 【請求項８】 前記第三の接続用短部分（１２ｃ）が環
   状部材（４）で覆われることを特徴とする請求項１ない
   し７のいずれか１によるゴルフクラブ。
9. 【請求項９】 前記環状部材（４）が緩衝特性を有する
   材料で製作されることを特徴とする請求項１によるゴル
   フクラブ。