JPH05208056A - ゴルフクラブの改良 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 下端（６）に頭部（２）を担持し、上端
（７）に握り部（３）を担持する柄を含むゴルフクラブ
における改良に関する。 【構成】 前記握り部（３）を軽量にするため、ゴルフ
クラブを管状の周囲壁（１０）で構成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】本発明は、ゴルフクラブ、より詳しくはそ
の握り部（グリップ）の改良に関するものである。

【０００２】ゴルフをするとき、プレイヤーは、下端部
に頭部（ヘッド）を含み上端部に英語で通常「グリッ
プ」と称する握り部を具えた、英語で通常「シャフト」
と称する柄部で構成される「ゴルフクラブ」と呼ぶ道具
を用いて、ボールを移動させるためにそのボールを打
つ。

【０００３】ゴルフクラブは、プレイヤーが絶対的な信
頼を置かなければならない打撃用道具であり、打撃前、
打撃時および打撃後の悪い感じは、その道具に寄せる信
頼を失わせてしまう。また、クラブヘッドの特定の質量
について見ると、クラブ全体の重心がボールに対するヘ
ッドの打撃点に近似するような質量分布であれば、打撃
はより正確になり、かつ衝撃を受けたボールの飛距離は
より大きくなることも指摘しておこう。クラブの上方部
分における質量を最大限に減らすこと、およびプレイヤ
ーにクラブからの情報を伝達するためのインターフェイ
スならびにセンサーの役目をするプレイヤーの手が受け
る感覚を特に改善し、かつ増大させることがなぜ関心に
値するかは容易に理解されるだろう。

【０００４】メーカーの中には、その問題を解決しよう
と既に試みた者もいるが、それはあくまで試みに過ぎ
ず、この問題は部分的にしか解決されていない。実際、
或るメーカーは柄の上方部分にリボンを螺旋状に巻き付
けることによって握り部を形成した。しかし、質量を減
らす問題が解決されているといっても、それはいずれも
重要な他の特徴を犠牲にしての上のことであるので、こ
の解決法は満足すべきものではない。実際、このような
解決法では、ゴルフクラブは快適さと感じの面が損なわ
れている。このことは該巻き付けが厚み代を有する場合
には益々真実となる。

【０００５】したがって、本発明は、その下端部に頭部
を、またその上端部に握り部を担持する柄を含み、かつ
該握り部が軽く、また管状の周辺壁で構成されることを
特徴とするゴルフクラブを提案することによって、これ
ら諸欠陥を解消しようとするものである。

【０００６】したがって、この握り部（グリップ）の質
量は従来の握り部の質量よりも小さな質量（例えば３５
グラム未満の質量）を有し、かつエラストマーを主成分
にした低密度の柔軟な材料で製作される。

【０００７】一配置構成によれば、管状の周辺壁は円筒
形であるが、有利な一配置構成によれば、円錐形であ
る。

【０００８】この管状周辺壁は、１ｍｍないし２．５ｍ
ｍのほぼ一定の厚みがあり、先端に横断方向壁を含む。
このような配置構成では、該握り部は充分な強度を有す
るとともに、ゴルファーにとって快適であり、かつ柄の
正しい感覚をゴルファーに与える。

【０００９】本発明のその他の特徴および利点は、非限
定的な例として示される添付図を参照して、以下の記載
を読むことにより明らかとなろう。

【００１０】図１および図２は、本発明のゴルフクラブ
を表わしている。このゴルフクラブは、それ自体公知の
要領で、下端部に頭部（ヘッド）２を担持し、上端部に
握り部（グリップ）３を担持する、英語でより一般的に
「シャフト」と呼ばれる柄１を含む。それ自体よく知ら
れているこれら３つの要素は本明細書中では詳述しない
が、該頭部２がボールを推進させるためにボールを叩く
ことを目的とする打撃面４と柄１の下方部分６が嵌め込
まれる頸部５とを含むことを指摘しておこう。また、各
メーカーが、所定の種類について、類似するが同一では
ない一般的な形状のものを勧めるので、ゴルフクラブの
種類に応じて、異なる形状をとり得ることも指摘してお
こう。図１および図２は「ウッド」型ゴルフクラブを示
すが、本発明が「アイアン」型または「パター」型にも
同じように適用できることはもちろんである。

【００１１】クラブの柄１は、所定の剛性および定めら
れた撓み特性と捻れ特性を該柄に付与するため、合金製
または複合材料製の管で構成される。頭部２は木製、合
金製、アルミニウム製、または複合材料製である。

【００１２】打撃に際して、プレイヤーは、握り部を介
して、両手で自分のクラブを保持する。この目的のため
に、握り部３は柄１の上方部分７に位置しており、ま
た、本発明によれば、所定の重量のクラブについて、最
大質量を頭部に配置できるよう、柄は軽くしてある。
「軽い」と言うことは、もちろん、最低質量であるこ
と、または少なくとも従来の握り部より質量が小さいこ
とを意味する。したがって、握り部の質量は３５ｇｒ未
満であればよく、例えば２５ｇｒないし３５ｇｒの範囲
であればよい。該握り部３の質量は、約３０ｇｒである
と有利である。握り部はプレーのすべての感覚をプレイ
ヤーに伝達するとともに、快適性を保つため、例えばエ
ラストマーを主成分にした低密度の柔軟な材料で製作さ
れる。

【００１３】図３は本発明による第一の実施態様を示
す。この実施態様によると、握り部は、下方８が開放さ
れ、かつ上方９が上部横断方向壁で閉鎖された管の形状
を呈している。握り部３の管状周辺壁１０は、例えば鋳
造成形により単一部材として形成され、かつ内表面１１
および外表面１２により内部を画定されている。好まし
い一配置構成によれば、管状壁１０の厚みｅは一定であ
り、かつ、一方では、必要な軽さを、また他方では、快
適性と感覚の伝達特性を付与するために、例えば１ｍｍ
ないし２．５ｍｍとする。この実施態様において、先端
の横断方向壁９の厚みｅｓは、管状周辺壁の厚みｅとほ
ぼ同じである。握り部の先端の強度を高めるには、上部
横断方向壁９の厚みｅｓは、図６に示されるように、そ
の管状壁１０の厚みｅよりも大きな厚みｅｓにすればよ
い。

【００１４】図７は一変形実施態様を示し、これによる
と横断方向壁を補強し、かつこの壁部が予期しない穿孔
を防止する下方支承部を得るようにするため、柄１の上
端７０に嵌合されたプラスチック製の先端栓（プラグ）
１３を設ける。

【００１５】図３から図７までに示される諸変形実施態
様によれば、柄１の端部７はほぼ円筒形で、かつ握り部
３の管状壁１０も同じくほぼ円筒形である。

【００１６】図８ａから図１０までに示される本発明の
好ましい別の配置構成によれば、柄１の端部７は次第に
大きくなる直径を有し、一定の厚みｅの管状壁１０は下
方内径Ｄ１が上方へ向けて次第に増加し、上方内径Ｄ２
に至るように円錐形をしている。

【００１７】図９に示される別の一配置構成によれば、
握り部の外表面１２は柄１の中央壁１４の外表面１３の
ほぼ延長線上にある。

【００１８】先端の横断方向壁９は、図８ａおよび図９
に示されるように、その外表面９１が平らであるように
してもよいが、図６ならびに図１０と図１１ａに示され
るように、凸形であってもよい。

【００１９】図１０は、握り部の全長の一部（特に上方
部分３０におけるその管状壁１０）が上方へ向けて広が
っている曲線部分を有する、別の一変形実施態様を示
す。したがって、外表面１２は半径の母線Ｒで形成され
るのに対して、内表面１１は半径の母線Ｒ１＝Ｒ＋ｅで
形成される。

【００２０】図１１ａはゴルフクラブの握り部３の一変
形実施態様を示す。この態様によれば、図７の変形実施
態様に示されるように、先端の横断方向壁９を支承する
働きをし、それによって該壁の強度を向上させる硬質プ
ラスチック製の栓１３で構成される該先端の横断方向壁
９のための補強用壁１３０が、柄１の端部７０に配設さ
れる。

【００２１】図１０および図１２に示す有利な一配置構
成によれば、握り部３の下方に配設される仕上げ兼保護
用環状部材１５を設ける。この環状部材は、柄を取り巻
き、かつプラスチック製またはエラストマー製である。
部分図である図１２が示すように、この環状部材は握り
部の周辺壁１０の下端部１００を取り巻くように被覆す
るのが有利である。この下方周辺の被覆により、握り部
３の下端部を保護することができるからである。図１０
に示す変形実施態様において、保護用環状部材１５は、
握り部の下方部分を被覆するのではなく、この部分を被
覆することなしに該握り部に寄り添っているだけであ
る。下端部１００の厚みとほぼ同一であるか、または幾
らか大きな厚みは、下端部を衝撃あるいは裂傷から保護
できるようにする。

【００２２】別の一配置構成によれば、図１１ａおよび
図１１ｂが示すように握り部は、その周辺に、クラブを
より良好に保持できるようにする一連の窪み１０１を含
む。

【００２３】既に述べたように、周辺壁の厚みｅは一定
であるか、あるいはほぼ一定である。このことは、その
下方部分の厚みｅがその中央部分および上方部分の厚み
ｅと同じであるか、あるいはほぼ同じであることを意味
する。すなわち、厚みを測定する場所がどこであって
も、その厚みは一定であるか、あるいはほぼ一定であ
る。この実施態様は、クラブと接触する手の各々の部分
において、同じ感覚と、同じクラブタッチと感応性を持
つことができるので、好ましいものである。しかしなが
ら、それと違って、図１３に示すように、その下方部分
における厚みｅａから上方部分における厚みｅｂへ向け
て壁の厚みｅが徐々に増加しているとしても、本発明の
範囲を出ることは勿論ないであろう。

【００２４】同様に、周辺壁は、その下面１０が円筒形
であり、かつ同じく円筒形であるその外表面１１と同心
である。したがって、握り部の横断面において、図４、
図５、図８ｂおよび図８ｃが示すように、周囲の厚みｅ
は一定である。しかし、図１４が示すように、一定でな
くてもよい。

【００２５】勿論、本発明は、例として記載され、かつ
図示された諸実施態様に限定されるものではなく、それ
と同等のすべての技術およびそれらの組合せをも含む。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のゴルフクラブを示す正面図である。

【図２】図１の矢印Ｆの方向からみた側面図である。

【図３】図２のIII-III線に沿ってみた、ゴルフクラブ
の上端部を示す拡大縦断面図である。

【図４】図３のIV-IV線に沿ってみた断面図である。

【図５】図３のV-V線に沿ってみた断面図である。

【図６】一変形実施態様を示す、図３に類似の部分縦断
面図である。

【図７】一変形実施態様を示す、図３に類似の部分縦断
面図である。

【図８】ａは他の変形実施態様を示す、図３に類似の部
分縦断面図である。ｂは図８ａのT1-T1線に沿ってみた
断面図である。ｃは図８ａのT2-T2線に沿ってみた断面
図である。

【図９】他の変形実施態様を示す、図３に類似の部分縦
断面図である。

【図１０】他の変形実施態様を示す、図３に類似の部分
縦断面図である。

【図１１】ａは一変形態様を示す、図１０に類似の部分
縦断面図である。ｂは図１１ａのXI-XI線に沿ってみた
断面図である。

【図１２】一実施態様の詳細を示す部分縦断面図であ
る。

【図１３】一変形実施態様を示す部分縦断面図である。

【図１４】一変形実施態様を示す断面図である。

【符号の説明】

１ ゴルフクラブの柄 ２ 頭部（クラブヘッド） ３ 握り部（グリップ） ６ 柄の下端 ７ 柄の上端 ９ 端部横断方向壁 １０ 管状の周囲壁 １３ 端部栓 １５ 仕上げ兼保護用環状部材

Claims (16)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 下端（６）に頭部（２）を担持し、上端
   （７）に握り部（３）を担持する柄を含むゴルフクラブ
   において、前記握り部（３）が軽量であり、かつ管状の
   周囲壁（１０）で構成されることを特徴とする改良型ゴ
   ルフクラブ。
2. 【請求項２】 前記握り部（３）の質量が３５グラム以
   下であることを特徴とする請求項１による改良型ゴルフ
   クラブ。
3. 【請求項３】 前記握り部（３）の質量が２５ないし３
   ５グラムであることを特徴とする請求項２による改良型
   ゴルフクラブ。
4. 【請求項４】 前記握り部（３）の質量が約３０グラム
   であることを特徴とする請求項３による改良型ゴルフク
   ラブ。
5. 【請求項５】 前記握り部（３）が低密度材料で製作さ
   れることを特徴とする請求項１ないし４のいずれか１に
   よる改良型ゴルフクラブ。
6. 【請求項６】 前記低密度材料が柔軟な材料であること
   を特徴とする請求項５による改良型ゴルフクラブ。
7. 【請求項７】 前記低密度材料がエラストマーであるこ
   とを特徴とする請求項５による改良型ゴルフクラブ。
8. 【請求項８】 前記管状の周囲壁（１０）が円筒状であ
   ることを特徴とする請求項１ないし７のいずれか１によ
   る改良型ゴルフクラブ。
9. 【請求項９】 前記管状の周囲壁（１０）が円錐状であ
   ることを特徴とする請求項１ないし７のいずれか１によ
   る改良型ゴルフクラブ。
10. 【請求項１０】 前記管状の周囲壁（１０）が一定の厚
    み（ｅ）を有することを特徴とする請求項８または９に
    よる改良型ゴルフクラブ。
11. 【請求項１１】 前記管状の周囲壁（１０）の厚み
    （ｅ）が１ないし２．５ｍｍであることを特徴とする請
    求項１０による改良型ゴルフクラブ。
12. 【請求項１２】 前記握り部（３）が端部横断方向壁
    （９）を有することを特徴とする請求項１ないし１１の
    いずれか１による改良型ゴルフクラブ。
13. 【請求項１３】 前記端部横断方向壁（９）の厚み（ｅ
    １）が、前記円筒形管状壁の厚み（ｅ）にほぼ等しいこ
    とを特徴とする請求項１２による改良型ゴルフクラブ。
14. 【請求項１４】 前記柄（１）が端部栓（１３）を含む
    ことを特徴とする請求項１ないし１１のいずれか１によ
    る改良型ゴルフクラブ。
15. 【請求項１５】 前記握り部（３）の下方に配設され、
    かつ前記柄（１）を取り囲む、仕上げ兼保護用の環状部
    材（１５）を含むことを特徴とする請求項１ないし１４
    のいずれか１による改良型ゴルフクラブ。
16. 【請求項１６】 請求項１ないし１５のいずれか１によ
    るクラブを備えるゴルフクラブの握り部。