JP3005275U - 釣竿支持具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 重りとして釣場の石、砂、水等を使用し得る
ようにした釣竿支持具を提供する。 【構成】 後傾枠と前傾枠とを枢軸を介して相互に枢着
し、後傾枠の左右各構成部材における該枢軸の上方には
長さ方向の長孔を穿設し、前傾枠の左右各構成部材にお
ける該枢軸の上方には切り欠き部を形成し、後傾枠にお
ける該枢軸の上方には重り支持枠を長孔に沿って位置調
節自在に取り付け、該重り支持枠の前端を前傾枠におけ
る各切り欠き部に係止し、該重り支持枠における前記枢
軸の後方には重り支持体を取り付け、後傾枠における重
り支持枠の上方には後側釣竿係止杆を長孔に沿って位置
調節自在に取り付け、前傾枠における切り欠き部の上方
には前側釣竿係止杆を取り付ける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、岸壁、防波堤、砂浜等において釣を行なう際に釣竿を所望の角度に 支持させるようにした釣竿支持具に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

釣竿支持具としては従来より種々のものが使用されているが、これらの釣竿支 持具はいずれも釣竿を例えば水平状態に支持したときに釣竿の重みに耐え得るよ うにするための手段を備えている。即ち、従来の釣竿支持具は、このような手段 として、重りを備え又は岸壁、防波堤等の車止めブロックに対する固定手段を備 えている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかるに、上記従来の釣竿支持具のうち重りを備えたものにおいては、釣竿を 例えば水平状態に支持し得るようにするために、当該重りは数キログラム程度の 重さを有するものでなければならない。けだし、釣竿を例えば水平状態に支持す る際には、釣竿の重心は前方にあるため、釣竿支持具は釣竿の重さにより大きな 重りを備えることが必要となるからである。このような重い重りは釣人にとって 釣場までの持ち運びや持ち帰りに不便であり、取り扱い、保管等の面でも不都合 である。一方、岸壁、防波堤等の車止めブロックに対する固定手段を備えた釣竿 支持具の場合には、車止めブロックがない場所では使用できないという難点があ る。 本考案は以上の如き問題を解決しようとしてなされたものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決するために、本考案は、重りとして釣場の石、砂、水等を使用 し得るようにした軽量且つコンパクトに折り畳み得る釣竿支持具を提供するもの である。

【０００５】 即ち、本考案は、後傾枠と前傾枠とを枢軸を介して相互に枢着し、後傾枠の左 右各構成部材における該枢軸の上方には長さ方向の長孔を穿設し、前傾枠の左右 各構成部材における該枢軸の上方には切り欠き部を形成し、後傾枠における該枢 軸の上方には重り支持枠を固定具により長孔に沿って位置調節自在に取り付け、 該重り支持枠の前端を前傾枠における各切り欠き部に取り外し自在に係止し、該 重り支持枠における前記枢軸の後方には重り支持体を取り付け、後傾枠における 重り支持枠の上方には釣竿固定手段を備えた後側釣竿係止杆を固定具により長孔 に沿って位置調節自在に取り付け、前傾枠における切り欠き部の上方には釣竿固 定手段を備えた前側釣竿係止杆を取り付けたことを特徴とする釣竿支持具を提供 するものである。（請求項１）。なお、実用新案登録請求の範囲を含む本明細書 において、「後傾枠」とは釣竿支持具を地上で使用する際に上端が下端よりも後 方に位置するように傾斜する枠をいい、「前傾枠」とは釣竿支持具を地上で使用 する際に上端が下端よりも前方に位置するように傾斜する枠をいう。また、「前 」とは図１〜４における右方をいい、「後」とは図１〜４における左方をいう。

【０００６】 前記後側釣竿支持杆と前側釣竿支持杆は、各杆の中心を回動中心として回動自 在となすと共に前記釣竿固定手段としてそれぞれ複数の凹状切り欠き部を備えて いることが望ましい。（請求項２）

【０００７】 前記後側釣竿支持杆と前側釣竿支持杆は、釣竿固定手段として、それぞれ複数 の細径部を備えさせてもよい。（請求項３）

【０００８】 前記前側釣竿支持杆は前傾枠に回動自在に取り付けたアームの先端に該アーム に対して回動自在になるように取り付けると共に前側釣竿支持杆が所定の高さま で回動したときに該アームの回動を阻止するストッパーを設けるのが望ましい。 （請求項４）

【０００９】 前記重り支持体は袋状体とするのが望ましい。（請求項５）

【００１０】

【作用】

［請求項１の釣竿支持具］ 請求項１の釣竿支持具を使用する際には、後傾枠と前傾枠とを側面略Ｘ状に開 き、重り支持枠の前端を前傾枠における各切り欠き部に係止すると共に該重り支 持枠を固定具により後傾枠に固定する。この場合、重り支持枠は後傾枠の長孔に 沿って位置調節自在であるので、該重り支持枠が略水平になるように位置調節し た上で固定具により後傾枠に固定する。続いて、重り支持枠における前記枢軸の 後方に取り付けた重り支持体に釣場で入手した石等の適宜の重りを支持させる。 しかるときは、釣竿支持具は側面略Ｘ状をなし且つ枢軸の後方に重りを備えた状 態となるため、釣竿を例えば水平状態の如く釣竿の重心が前方にある状態で支持 させた場合でも釣竿支持具は極めて安定する。この状態で後側釣竿支持杆と前側 釣竿支持杆との間に釣竿を差し込んでこれを支持させる。釣竿は釣竿固定手段に より固定される。また、後側釣竿支持杆は後傾枠に対し固定具により長孔に沿っ て位置調節自在に取り付けられており、後側釣竿支持杆の位置を長孔に沿って調 節することにより釣竿の角度を調節することができる（図３参照）。即ち、後側 釣竿支持杆を長孔に沿って下方に動かせば釣竿の角度は高くなり、後側釣竿支持 杆を長孔に沿って上方に動かせば釣竿の角度は低くなる。更に、釣竿を前側釣竿 支持杆と後傾枠及び前傾枠の枢軸との間に差し込むことにより釣竿を直立状態に 近い高い角度で支持させることも可能である（図４参照）。また、図５に示すよ うに、後傾枠と前傾枠とを同一平面上に位置するように折り畳むと共に重り支持 枠をその後部側が若干高くなるように傾斜させた状態で固定具により後傾枠に固 定したときには、該重り支持枠と後傾枠（前傾枠）との間に釣竿を載置してこれ を持ち運ぶことも可能である。この場合には、後側釣竿支持杆を後傾枠の最上部 に固定し、該後側釣竿支持杆を把手として使用することができる。釣竿支持具の 非使用時には、後傾枠と前傾枠と重り支持枠とを同一平面上に位置するように折 り畳めば（換言すれば図５に示す状態から重り支持枠を後傾枠、前傾枠内に折り 畳めば）、釣竿支持具は極めてコンパクトな状態となる。

【００１１】 ［請求項２の釣竿支持具］ 請求項２の釣竿支持具における後側釣竿支持杆と前側釣竿支持杆は釣竿固定手 段としてそれぞれ複数の凹状切り欠き部を備えており、釣竿は後側釣竿支持杆と 前側釣竿支持杆における凹状切り欠き部に嵌め付けることにより固定される。即 ち、釣竿を後側釣竿支持杆と前側釣竿支持杆との間に差し込む場合には、図３に 示すように後側釣竿支持杆をその凹状切り欠き部が下方を向くように回動させる と共に前側釣竿支持杆をその凹状切り欠き部が上方を向くように回動させる。ま た、釣竿を前側釣竿支持杆と後傾枠及び前傾枠の枢軸との間に差し込むことによ り釣竿を直立状態に近い高い角度で支持させる場合には、前側釣竿支持杆をその 凹状切り欠き部が略後方を向くように回動させる。なお、後側釣竿支持杆と前側 釣竿支持杆は釣竿固定手段としてそれぞれ複数の凹状切り欠き部を備えているた め、これらの支持杆に複数本の釣竿を支持させることができることはいうまでも ない。

【００１２】 ［請求項３の釣竿支持具］ 請求項３の釣竿支持具における後側釣竿支持杆と前側釣竿支持杆は釣竿固定手 段としてそれぞれ複数の細径部を備えており、釣竿は後側釣竿支持杆と前側釣竿 支持杆における細径部に嵌め付けることにより固定される。なお、後側釣竿支持 杆と前側釣竿支持杆は釣竿固定手段としてそれぞれ複数の細径部を備えているた め、これらの支持杆に複数本の釣竿を支持させることができることはいうまでも ない。

【００１３】 ［請求項４の釣竿支持具］ 請求項４の釣竿支持具における前側釣竿支持杆は、前傾枠に回動自在に取り付 けたアームの先端に該アームに対して回動自在になるように取り付けられている ため、前側釣竿支持杆はアームの回動中心を中心として回動する。換言すれば、 前側釣竿支持杆はアームの回動中心を中心として回動させることにより高さを調 節することができる。従って、請求項４の釣竿支持具においては、後側釣竿支持 杆の位置を長孔に沿って調節することの他に前側釣竿支持杆をアームの回動中心 を中心として回動させることによっても釣竿の角度を調節することが可能となる （図３、図４参照）。特に、前側釣竿支持杆が所定の高さまで回動したときに該 アームの回動を阻止するストッパーを設けたため（図１０参照）、釣竿をその前 端が若干高くなるような角度で支持させる際に好都合である（図４参照）。

【００１４】 ［請求項５の釣竿支持具］ 請求項５の釣竿支持具における重り支持体は袋状体である。この袋状体には重 りとして石の他、砂や水を入れることも可能である。

【００１５】

【実施例】

次に、本考案の実施例を添付図面に従って説明する。 符号１は後傾枠、符号３は前傾枠である。後傾枠１と前傾枠３とを枢軸５を介 して相互に枢着する。後傾枠１の左右各構成部材１ａにおける枢軸５の上方には 長さ方向の長孔７を穿設し、前傾枠３の左右各構成部材３ａにおける枢軸５の上 方には切り欠き部９（図１０参照）を形成する。後傾枠１における枢軸５の上方 には重り支持枠１１を固定具１３により長孔７に沿って位置調節自在に取り付け る。即ち、一例として図８に示すように、固定具１３として固定ねじを用い、該 固定ねじを長孔７に貫通させると共に該固定ねじを重り支持枠１１に設けためね じ体１５に螺合させる。重り支持枠１１の前端１１ａを前傾枠３における各切り 欠き部９に取り外し自在に係止する（図１０参照）。重り支持枠１１における前 記枢軸５の後方には重り支持体１７を取り付ける。重り支持体１７は一例として 袋状体とするが、網状体その他のものであってもよい。１８は重り支持体１７に 支持させた石、砂、水などの重りである。

【００１６】 後傾枠１における重り支持枠１１の上方には釣竿固定手段１９を備えた後側釣 竿係止杆２１を固定具２３により長孔７に沿って位置調節自在に取り付ける。後 側釣竿係止杆２１を固定具２３により長孔７に沿って位置調節自在に取り付ける に当っては、一例として図６に示すように、固定具２３として固定ねじを用い、 該固定ねじを長孔７に貫通させると共に該固定ねじを後側釣竿係止杆２１に設け ためねじ体２５に螺合させる。前傾枠３における切り欠き部９の上方には釣竿固 定手段２７を備えた前側釣竿係止杆２９を取り付ける。

【００１７】 後側釣竿支持杆２１と前側釣竿支持杆２９は、各杆の中心を回動中心として回 動自在となすと共に、図６、図９に示すように、釣竿固定手段１９、２７として それぞれ複数の凹状切り欠き部を備えてさせることが望ましい。これら各凹状切 り欠き部には釣竿３０に傷が付くことを防止するために適宜スポンジ等の柔軟材 ３１、３３を表面に取り付けるのが望ましい。

【００１８】 また、後側釣竿支持杆２１と前側釣竿支持杆２９は、釣竿固定手段１９、２７ として、それぞれ複数の細径部を備えさせてもよい。（図７参照）

【００１９】 前側釣竿支持杆２９は前傾枠３に回動自在に取り付けたアーム３５の先端に該 アーム３５に対して回動自在になるように取り付けると共に前側釣竿支持杆２９ が所定の高さまで回動したときに該アーム３５の回動を阻止するストッパー３７ を設けるのが望ましい。即ち、前傾枠３の左右各構成部材３ａにおける内側にア ーム３５をピン４１を介して回動自在に取り付け、該アーム３５の先端にはピン ４３を介して前側釣竿支持杆２９を該アーム３５に対して回動自在になるように 取り付ける。図示の事例においては、ピン４３はアーム３５を貫通させて前傾枠 ３の各構成部材３ａ側に突出させ、その突出端をストッパー３７としている。こ の事例においては、ストッパー３７が前傾枠３の各構成部材３ａに当接（図１０ 参照）することによりアーム３５の回動が阻止される。

【００２０】

【考案の効果】

［請求項１の釣竿支持具］ 請求項１の釣竿支持具は、当初から重りを備えたものではなく、重りは釣場に て入手した石等の重りを適宜重り支持体に支持させるようにしたため、釣人は釣 場への往復に重りを持ち運ぶ必要はない。石等の重りを重り支持体に支持させた ときには、釣竿支持具は側面略Ｘ状をなし且つ枢軸の後方に重りを備えた状態と なるため、釣竿を例えば水平状態の如く釣竿の重心が前方にある状態で支持させ た場合でも釣竿支持具は極めて安定する。また、後側釣竿支持杆の位置を長孔に 沿って調節することにより釣竿の角度を調節することができ、釣竿を種々の態様 で支持させることも可能である。後傾枠と前傾枠とを同一平面上に位置するよう に折り畳むと共に重り支持枠をその後部側が若干高くなるように傾斜させた状態 で固定具により後傾枠に固定したときには、該重り支持枠と後傾枠（前傾枠）と の間に釣竿を載置してこれを持ち運ぶことも可能である。更に、この釣竿支持具 はコンパクトに折り畳み得るため、運搬、保管等の面で極めて有利である。

【００２１】 ［請求項２の釣竿支持具］ 請求項２の釣竿支持具における後側釣竿支持杆と前側釣竿支持杆は釣竿固定手 段としてそれぞれ複数の凹状切り欠き部を備えており、釣竿は後側釣竿支持杆と 前側釣竿支持杆における凹状切り欠き部に嵌め付けることにより安定的に固定さ れる。

【００２２】 ［請求項３の釣竿支持具］ 請求項３の釣竿支持具における後側釣竿支持杆と前側釣竿支持杆は釣竿固定手 段としてそれぞれ複数の細径部を備えており、釣竿は後側釣竿支持杆と前側釣竿 支持杆における細径部に嵌め付けることにより安定的に固定される。

【００２３】 ［請求項４の釣竿支持具］ 請求項４の釣竿支持具においては、後側釣竿支持杆の位置を長孔に沿って調節 することの他に前側釣竿支持杆をアームの回動中心を中心として回動させること によっても釣竿の角度を調節することが可能となる。特に、前側釣竿支持杆が所 定の高さまで回動したときに該アームの回動を阻止するストッパーを設けたため 、釣竿をその前端が若干高くなるような角度で支持させる際に好都合である

【００２４】 ［請求項５の釣竿支持具］ 請求項５の釣竿支持具における重り支持体は袋状体であるため、この袋状体に は重りとして石の他、砂や水を入れることも可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案による釣竿支持具の一例を示す斜視図で
ある。

【図２】同上釣竿支持具の側面図である。

【図３】同上釣竿支持具の使用状態の一例を示す断面図
である。

【図４】同上釣竿支持具の使用状態の別の一例を示す断
面図である。

【図５】同上釣竿支持具を折り畳んで釣竿を載置した状
態を示す側面図である。

【図６】図２のＶＩ−ＶＩ線における断面図である。

【図７】後側釣竿支持杆（前側釣竿支持杆）を示す正面
図である。

【図８】図２のＶＩＩＩ−ＶＩＩＩ線における断面図で
ある。

【図９】前側釣竿支持杆の取り付け状態を示す正面図で
ある。

【図１０】重り支持枠の前端と前傾枠における切り欠き
部を示す側面図である。

【符号の説明】

１ 後傾枠 １ａ 構成部材 ３ 前傾枠 ３ａ 構成部材 ５ 枢軸 ７ 長孔 ９ 切り欠き部 １１ 重り支持枠 １１ａ 前端 １３ 固定具 １５ めねじ体 １７ 重り支持体 １８ 重り １９ 釣竿固定手段 ２１ 後側釣竿係止杆 ２３ 固定具 ２５ めねじ体 ２７ 釣竿固定手段 ２９ 前側釣竿係止杆 ３０ 釣竿 ３１ 柔軟材 ３３ 柔軟材 ３５ アーム ３７ ストッパー ４１ ピン ４３ ピン

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 後傾枠と前傾枠とを枢軸を介して相互に
   枢着し、後傾枠の左右各構成部材における該枢軸の上方
   には長さ方向の長孔を穿設し、前傾枠の左右各構成部材
   における該枢軸の上方には切り欠き部を形成し、後傾枠
   における該枢軸の上方には重り支持枠を固定具により長
   孔に沿って位置調節自在に取り付け、該重り支持枠の前
   端を前傾枠における各切り欠き部に取り外し自在に係止
   し、該重り支持枠における前記枢軸の後方には重り支持
   体を取り付け、後傾枠における重り支持枠の上方には釣
   竿固定手段を備えた後側釣竿係止杆を固定具により長孔
   に沿って位置調節自在に取り付け、前傾枠における切り
   欠き部の上方には釣竿固定手段を備えた前側釣竿係止杆
   を取り付けたことを特徴とする釣竿支持具。
2. 【請求項２】 前記後側釣竿支持杆と前側釣竿支持杆
   は、各杆の中心を回動中心として回動自在となすと共に
   前記釣竿固定手段としてそれぞれ複数の凹状切り欠き部
   を備えてさせたことを特徴とする請求項１の釣竿支持
   具。
3. 【請求項３】 前記後側釣竿支持杆と前側釣竿支持杆
   は、釣竿固定手段として、それぞれ複数の細径部を備え
   させたことを特徴とする請求項１の釣竿支持具。
4. 【請求項４】 前記前側釣竿支持杆は前傾枠に回動自在
   に取り付けたアームの先端に該アームに対して回動自在
   になるように取り付けると共に前側釣竿支持杆が所定の
   高さまで回動したときに該アームの回動を阻止するスト
   ッパーを設けたことを特徴とする請求項１、２又は３釣
   竿支持具。
5. 【請求項５】 前記重り支持体は袋状体であることを特
   徴とする請求項１、２、３又は４の釣竿支持具。