JP3005067U

JP3005067U - 立体トラスを用いる壁の型枠用取付金具

Info

Publication number: JP3005067U
Application number: JP1994007925U
Authority: JP
Inventors: 安敞近藤
Original assignee: 近藤鋼材株式会社
Priority date: 1994-06-08
Filing date: 1994-06-08
Publication date: 1994-12-06
Anticipated expiration: 2000-06-08

Abstract

(57)【要約】【目的】本考案は平面状立体トラスの外側へ保温材，
結露防止材，断熱材，防音材，吸音材等のパネルボ−ド
や化粧板を直接に型枠として取付けることが可能とな
り、且つ、壁の両側はコンクリ−ト打設後、仕上げ加工
をせずに完了させることができるので、型枠工事が簡略
化され、作業効率が極めて良くなる。更に型枠の取付け
は一人で行えるので、作業者の削減となり、しかも素人
や女性でも行えるので、作業者の確保が容易となる。【構成】平面状立体トラスに取付けるために先端へ引
掛片11を設けると共に該引掛片11よりも長尺で且つ同方
向に設けた係止片12とから略Ｆ字状に形成したフック１
と、該フック１の下部に固着させると共に内部にネジ穴
21を設けた筒体２とから構成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は鉄筋コンクリ−ト壁を施工するに当り、壁の鉄筋組立は１本ずつ配置し、結束することを廃止し、溶着鉄筋で構成された平面状立体トラスを用いて建込みを行い、且つ前記立体トラスに引掛けると共にその外側に保温材，断熱材，防音材，吸音材等のパネルボ−ドや化粧板を直接に型枠と成してコンクリ−トの打設が可能とするために用いられる壁の型枠用取付金具に関する。

【０００２】

【従来の技術】

図５は従来のベニヤ型枠工法によって壁が施工される状態を示す図であり、この施工方法に於いて用いるベニヤ板型枠（５'）を固定する金具としては、多数本のコンクリ−ト型枠組立用セパレ−タ−（７）がある。これはベニヤ板型枠（５'）間を所定間隔に保持すると共にベニヤ板型枠（５'）の外側からパイプ材を抱えてベニヤ板型枠（５'）を固定し保持させていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、前記コンクリ−ト型枠組立用セパレ−タ−（７）を用いてベニヤ型枠工法で壁が施工される場合、予め鉄筋（８）を壁位置に一本ずつ入れて結束することにより、鉄筋（８）が固定されていた。この時、建込まれた鉄筋（８）が不安定な場合には、鉄筋（８）の量を増加したり、壁幅を広くさせていた。このため、工数や材料費のコストアップとなっていた。またセパレ−タ−（７）を取付け、ベニヤ板型枠（５'）を固定して保持する際、先ず片側のベニヤ板型枠（５'）穴にセパレ−タ−（７）を合わせてそのベニヤ板型枠（５'）の外側からパイプ材を抱えることで固定させて保持し、その後、他方側のベニヤ板型枠（５'）穴にセパレ−タ−（７）を合わせて順次固定し保持させる。このため、セパレ−タ−（７）の両側に作業者が一人ずつ必要となり、更に他方側のベニヤ板型枠（５'）穴にセパレ−タ−（７）を合わせて固定させるには、熟練技能がないとなかなか合わせることができず、型枠組立が難しかった。次にコンクリ−トの打設後に於いては、両側に固定したベニヤ板型枠（５'）を外し、その後、コンクリ−トの表面にパネルボ−ドや化粧板を取付けなければならず、型枠外し作業及び壁の表面仕上げが必ず行われ、人手と時間が多く掛る等の問題点があった。

【０００４】本考案は平面状立体トラスの外側へ保温材，結露防止材，断熱材，防音材，吸音材等のパネルボ−ドや化粧板を直接に取付けることが可能となる作業効率の良い立体トラスを用いる壁の型枠用取付金具を提供するにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記問題点を解決するために本考案は成されたものであり、つまり、平面状立体トラスに取付けるために先端へ引掛片を設けると共に該引掛片よりも長尺で且つ同方向に設けた係止片とから略Ｆ字状に形成したフックと、該フックの下部に固着させると共に内部にネジ穴を設けた筒体とから構成する。

【０００６】

【作用】

次に本考案の使い方について説明する。予め平面状立体トラス（６）を所定位置に建込みしておき、且つ、その立体トラス（６）に合わせて壁内面に保温材，結露防止材，断熱材，防音材，吸音材等のパネルボ−ドや化粧板に穴をあけておく。先ず始めにフック（１）の係止片（12）を横にして外側横筋（63）の上に配置し、回転させて該外側横筋（63）の外側にフック（１）の引掛片（11）を引掛けると共に一段低い内側の内側横筋（63'）に係止片（12）を挿入して嵌め込むことにより、フック（１）の引掛け方向に対し規制されて抜けることなく取付けることができる（図３，図４参照）。尚、この時、フック（１）の引掛け位置はパネルボ−ドなどの型枠（５）の穴位置に合わせながら作業者が一人で手前から立体トラス（６）に順次掛着する。そしてフック（１）の外側に設けた筒体（２）を型枠（５）の穴に挿入させて片側ずつ取付けることができると共にその型枠（５）の外側から受けビ−ム（３）を取付けて型枠（５）を支持する。この際、受けビ−ム（３）の切欠溝（31）を型枠（５）の穴に合わせると共に締結部材（４）を切欠溝（31）に挿入して筒体（２）のネジ穴（21）と螺合させることにより、型枠（５）は受けビ−ム（３）で支持されるのである（図４参照）。前記立体トラス（６）の反対側からも本考案品を上記同様にして、フック（１）を取付け且つ型枠（５）を受けビ−ム（３）で支持することにより、立体トラス（６）の両面に型枠（５）を全て配置させるのである。尚、本考案品を立体トラス（６）の両面に取付ける際、片側ずつ本考案の取付金具をカチャカチャ動かしながら見えない所でも係止させて取付けることが可能であり、且つ、締結部材（４）を締め込むことにより、しっかりと固定すれば締付けが完了するが、固定が不完全であると、締結部材（４）の締め込みによって本考案品が引き戻されて抜けてくるため、固定チェックが型枠（５）の外部からでも確認できるのである。又、前記型枠（５）の配置完了後、コンクリ−トを打設すれば、パネルボ−ドなどが型枠（５）の役割を果すため、壁へ直接に保温材，結露防止材，断熱材，防音材，吸音材等のパネルボ−ドや化粧板を取付けることが可能となるのである。尚、外壁仕上げの必要の場合はポリボ−ド，ベニヤ型枠を取付け、直接仕上げの場合は、パ−ルライトシェル仕上げの木毛セメント板又はＰＣパネル等外壁材を取付ける。コンクリ−ト打設終了時には、ハンマ−で受けビ−ム（３）の切欠溝（31）側を叩けば、受けビ−ム（３）は簡単に外され、一連の作業が素人や女性による施工でも安全且つ迅速に行うことが出来る。

【０００７】

【実施例】

以下本考案の実施例を図面に基づいて説明する。（１）は立体トラス（６）の外側横筋（63）へ引掛ける引掛片（11）を先端に設けると共に内側横筋（63'）に係止させる係止片（12）を前記引掛片（11）よりも長尺で且つ同方向に設けて略Ｆ字状に形成したフックである。また前記引掛片（11）と係止片（12）の間隔は、立体トラス（６）のウェ−ブ筋（61）の高さと略同一に合わせると共に横筋（63）,（63'）に嵌め込み可能な寸法とする。（２）はフック（１）の下部に固着させると共に内部にネジ穴（21）を設けた筒体である。（３）は鋼製又はアルミニウム製の角パイプで形成した受けビ−ムであり、それには所定間隔で切欠溝（31）が多数設けられている。（５）は型枠であり、該型枠（５）の材料としては、保温材，結露防止材，断熱材，防音材，吸音材等のパネルボ−ドや化粧板を内壁用として、またパ−ルライトシェル仕上げの木毛セメント板やＰＣパネル等の外壁材を用いる。（６）は溶着鉄筋で構成された平面状立体トラスであり、該立体トラス（６）は、ウェ−ブ筋（61）の左右に縦筋（62）,（62'）を取付け、前記ウェ−ブ筋（61）の取付部には横筋（63）,（63'）が取付けられている。

【０００８】

【考案の効果】

本考案はこのように構成させたことにより、下記に記載する効果を有する。

【０００９】請求項１のように引掛片（11）と係止片（12）を設けた略Ｆ字状のフック（１）と、その下部に固着させると共にネジ穴（21）を設けた筒体（２）とから構成させたことにより、立体トラス（６）の外側へ保温材，結露防止材，断熱材，防音材，吸音材等のパネルボ−ドや化粧板を直接に型枠（５）として取付けることが可能となる。又、壁の両側はコンクリ−ト打設後、仕上げ加工をせずに完了させることができるので、型枠工事が簡略化され、作業効率が極めて良くなる。更に型枠（５）の取付けは一人で行えるので、作業者の削減となり、且つ素人や女性でも行えるので、作業者の確保が容易となる。

【００１０】またフック（１）と筒体（２）が一体成形されているので、極めて安く且つ大量生産が可能となるので、型枠作業の部品点数が減少されてその管理が簡単となるのである。

【００１１】尚、本考案品は壁の施工以外に床の施工にも用いることができ、床用として用いた場合には、コンクリ−ト打設後、筒体（２）のネジ穴（21）を利用して物を吊設させることが簡単に出来るため、従来用いる天井用インサ−トが不要となると共に、本考案品が定位置で多数取付けられるので、物の吊設位置が任意に選択でき、非常に便利な取付金具となるのである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例を示す斜視図である。

【図２】本考案の縦断面図である。

【図３】本考案の使用状態を示す斜視図である。

【図４】本考案の使用状態を示す断面図である。

【図５】従来の施工方法で壁を施工する状態を示す説明
図である。

【符号の説明】

１フック 11 引掛片 12 係止片 13 ネジ部２筒体 21 ネジ穴６立体トラス 63,63' 横筋

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】立体トラス（６）の外側横筋（63）に引
掛ける引掛片（11）を先端に設けると共に内側横筋（6
3'）に係止させる係止片（12）を前記引掛片（11）より
も長尺で且つ同方向に設けて成る略Ｆ字状のフック
（１）と、該フック（１）の下部に固着させると共に内
部にネジ穴（21）を設けた筒体（２）とから構成したこ
とを特徴とする立体トラスを用いる壁の型枠用取付金
具。