JP3005459U

JP3005459U - 立体トラス用吊りビ−ム

Info

Publication number: JP3005459U
Application number: JP1994008477U
Authority: JP
Inventors: 安敞近藤
Original assignee: 近藤鋼材株式会社
Priority date: 1994-06-21
Filing date: 1994-06-21
Publication date: 1994-12-20
Anticipated expiration: 2000-06-21

Abstract

(57)【要約】【目的】本考案は平面状立体トラスの下方へ保温材，
結露防止材，断熱材，防音材，吸音材等のパネルボ−ド
を直接に取付けることが可能となるため、従来のような
枠組が不要となり、型枠工事が簡略化できる。又、技術
が未熟なアルバイトでも簡単にパネルボ−ドの取付けが
でき、従来のような熟練技術が不要なため、必要な数の
作業者だけ揃えれば、短時間にその取付作業を完了させ
て工期の短縮も可能となり、全体工事量の軽減及び工事
費の低減も可能となるのである。【構成】平面状立体トラスの下方にパネルボ−ドが取
付けられて支持するために必要なビ−ム本体１と、それ
を立体トラスに引掛けるために必要なフック２とから少
なくとも構成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、溶着鉄筋で構成された平面状立体トラスに引掛けると共にその下方に保温材，断熱材，防音材，吸音材等のパネルボ−ドを直接吊設させてコンクリ −トの打設が可能とするために用いられる立体トラス用吊りビ−ムに関する。

【０００２】

【従来の技術】

図５は従来の薄鋼板製型枠付きトラスの取付状態を示す説明図であり、これについて説明する。平面状立体トラス（４）の下方に薄鋼板製型枠（７）を取付ける際には、先ず立体トラス（４）の下部に略Ｕ字状の吊具（６）を所定間隔空けて架ける。次に架けた吊具（６）下端部を前記薄鋼板製型枠（７）と溶接で固定させ、且つ、予め薄鋼板製型枠（７）に下穴をあけて天井用インサ−ト（８）を所定本数取付けて型枠工事が行われていた。その後、コンクリ−トを打設していた。更に薄鋼板製型枠（７）の下方に保温材，断熱材，防音材，吸音材等のパネルボ−ドを取付ける場合には、内側から枠組を行い、その後、それらの取付作業が行われていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、前記溶接作業は、吊具（６）が立体トラス（４）の下部に１つずつ架け、その都度、溶接を行うため面倒で時間が多く掛っていた。また薄鋼板製型枠（７）の下方に前記パネルボ−ドを取付ける場合、内側から枠組を行うが、この枠組作業には熟練を要し、誰にでも簡単に出来るものではない等の問題点があった。尚、前記吊具（６）を溶接して固定する際、前記薄鋼板製型枠（７）が必ず金属製でないと、吊具（６）が使用できないので、金属製型枠以外のものを使用する発想は従来にはなかった。

【０００４】本考案は平面状立体トラスの下方へ直接に保温材，断熱材，防音材，吸音材等のパネルボ−ドを取付けることが可能となる作業効率の良い立体トラス用吊りビ −ムを提供するにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記問題点を解決するために本考案は成されたものであり、つまり、平面状立体トラスの下方にパネルボ−ドが取付けられて支持するために必要なビ−ム本体と、それを立体トラスに引掛けるために必要なフックとから少なくとも構成させる。

【０００６】

【作用】

次に本考案の使い方について説明する。先ず、予めセットした立体トラス（４）にフック（２）を順次引掛け、ビ−ム本体（１）を取付けていく。この時、パネルボ−ド（５）の横幅に合わせてビ−ム本体（１）を順次取付けていく。そして、立体トラス（４）の下方に吊設したビ−ム本体（１）間にパネルボ−ド（５）を入れると共にその側面側を支持するのである（図４参照）。このようにして全てのパネルボ−ド（５）を支持することにより、パネルボ−ド（５）はその長手方向側面がビ−ム本体（１）で支持され型枠の役目を果すので、直接にパネルボ−ド（５）を取付けた後、直にコンクリ−トの打設が行えるのである。尚、図２に示すフック長さが調節できる本考案品を使用する場合には、予めフック（２）のネジ部（21）をナット部材（３）に順次螺合させ、所定長さに揃えておく。また前記パネルボ−ド（５）として、石膏ボ−ド，木毛セメント板，石綿セメント板，繊維板，パ−ティクルボ−ド，合板などを用いると良い。

【０００７】

【実施例１】以下、本考案の実施例を図面に基づき説明する。（１）は断面形状が逆Ｔ字状の長尺なビ−ム本体であり、該ビ−ム本体（１）としては鋼材を用いる。尚、前記ビ−ム本体（１）には、長手方向中央に沿って吊具用ネジ穴（11）を多数穿設させると共に該吊具用ネジ穴（11）の両側に釘用穴（12）を穿設させても良い（図３参照）。（２）はビ−ム本体（１）の上部で且つ適宜間隔に溶着させて固着した多数のフックである。尚、前記ビ−ム本体（１）と多数のフック（２）とを合成樹脂或いは金属で一体形成させても良い。前記金属としては鉄またはアルミニウム合金を用いる。

【０００８】

【実施例２】図２は本考案の別実施例を示す図であり、これに基づき説明する。（１）は断面形状が逆Ｔ字状の長尺なビ−ム本体であり、該ビ−ム本体（１）は鋼材を用いる。（２）は下部にネジ部（21）を設けたフックであり、該フック（２）の長さは、かぶり深さに対応したものが数種類用意されている。又、これはビ−ム本体（１）の上部に取付けられる。（３）はビ−ム本体（１）の上部で且つ適宜間隔に溶着されて固着した多数のナット部材であり、該ナット部材（３）にはフック（２）のネジ部（21）が螺合される。尚、前記ナット部材（３）は、ビ−ム本体（１）でパネルボ−ド（５）の長手方向側面を支持する際に邪魔にならないように固着されている。

【０００９】

【考案の効果】

本考案はこのように構成させたことにより、下記に記載する効果を有する。

【００１０】請求項１のように断面形状が逆Ｔ字状の長尺なビ−ム本体（１）と、該ビ−ム本体（１）の上部で且つ適宜間隔に固着させた多数のフック（２）とから構成したことにより、従来の吊具（６）を使用する場合のような現場に於ける溶接作業が不要となり、しかも薄鋼板製型枠（７）を用いず、平面状立体トラス（４）の下方に保温材，断熱材，防音材，吸音材等のパネルボ−ド（５）が型枠の役目も兼用して直接に吊設させ取付けることが可能となる。従って、前記パネルボ−ド（５）を取付ける際、従来のような枠組が不要となり、型枠工事が簡略化できる。又、技術が未熟なアルバイトでも簡単に立体トラス（４）の下方に前記パネルボ−ド（５）を取付けることができ、従来のような熟練技術が不要なため、必要な数の作業者だけ揃えれば、短時間にその取付作業を完了させて工期の短縮も可能となり、全体工事量の軽減及び工事費の低減も可能となるのである。

【００１１】請求項２のように前記ビ−ム本体（１）と多数のフック（２）を一体形成すれば、本考案品の大量生産が可能となり、コストダウンが出来ると共に部品点数が減少して工事部品管理が簡単となる。

【００１２】請求項３のように断面形状が逆Ｔ字状の長尺なビ−ム本体（１）と、該ビ−ム本体（１）の上部で定間隔に固着させた多数のナット部材（３）と、そのナット部材（３）と螺合するネジ部（21）を下部に設けた多数のフック（２）とから構成することにより、かぶり深さに対応した本考案品の調達が容易となる。

【００１３】請求項４に示すようにビ−ム本体（１）に多数の吊具用ネジ穴（11）と釘用穴（12）を設けることにより、コンクリ−ト打設後、天井の仕上げに化粧板を取付けたり或いは吊具を吊設させることが簡単となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例を示す中間を省略した斜視図で
ある。

【図２】本考案の別実施例を示す中間を省略した斜視図
である。

【図３】吊具用ネジ穴と釘用穴がビ−ム本体に設けられ
た実施例を示す中間を省略した斜視図である。

【図４】本考案の使用状態を示す説明図である。

【図５】従来の薄鋼板製型枠付きトラスの取付状態を示
す説明図である。

【符号の説明】

１ビ−ム本体 11 吊具用ネジ穴 12 釘用穴２フック 21 ネジ部３ナット部材

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】断面形状が逆Ｔ字状の長尺なビ−ム本体
（１）と、該ビ−ム本体（１）の上部で且つ適宜間隔に
固着させた多数のフック（２）とから構成したことを特
徴とする立体トラス用吊りビ−ム。
【請求項２】前記ビ−ム本体（１）と多数のフック
（２）が一体形成されて成る請求項１記載の立体トラス
用吊りビ−ム。
【請求項３】断面形状が逆Ｔ字状の長尺なビ−ム本体
（１）と、該ビ−ム本体（１）の上部で且つ適宜間隔に
固着させた多数のナット部材（３）と、そのナット部材
（３）と螺合するネジ部（21）を下部に設けた多数のフ
ック（２）とから構成したことを特徴とする立体トラス
用吊りビ−ム。
【請求項４】前記ビ−ム本体（１）に、吊具用ネジ穴
（11）と釘用穴（12）を多数設けた請求項１、２又は３
記載の立体トラス用吊りビ−ム。