JP3004908B2 - 搬送台車 - Google Patents

搬送台車

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JP3004908B2
JP3004908B2 JP8081050A JP8105096A JP3004908B2 JP 3004908 B2 JP3004908 B2 JP 3004908B2 JP 8081050 A JP8081050 A JP 8081050A JP 8105096 A JP8105096 A JP 8105096A JP 3004908 B2 JP3004908 B2 JP 3004908B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、荷物を搬送する
ための台車に関し、とりわけ畳等の一定の厚みを有し、
平面視大型の略矩形形状の物品等を搬送するのに適した
搬送台車に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の搬送台車としては、地上高約10
センチメートル程度に位置し、荷物を積載するための平
面視略長方形の物品載置部(荷台)と、この物品載置部
の後方側に垂立する把手部(物品の背もたれ部)と、物
品載置部の下面の四隅に取りつけられた車輪とから成る
ものがあり、把手部は積載された荷物の後方側を支持で
きる背もたれ部の機能を有するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の搬送台車におい
ては、略直方体形状等のパッキンケース等を運ぶ際には
何ら問題はないが、畳等の一定の厚みを有する平面視大
型の略長方形の物品を運ぶ際には極めて不都合となる。
これまで畳を搬送する場合には、従来のタイプの大型の
搬送台車を利用し、畳の表面を上向きにしてその何枚か
を重ね合わせて台車の物品載置部に載せ、或いは、畳の
表面を前方又は後方に向けるようにし、その長手方向の
側縁部を下にして何枚かを重ね合わせ、更に紐等を掛け
て台車に固定して運搬していた。このような運搬の方法
は、紐等を掛ける手間が掛かるし、しかも今日のような
高層建築等のエレベーターが使用された集合住宅内等で
運搬する場合、その畳等を載せた台車をそのままエレベ
ーターの内部に搬入することができないという問題があ
った。
【0004】そこで、本願発明においては、この畳等の
一定厚を有する大型の平面視略長方形の物品等を極めて
都合良く、物品載置部に載置することができ、且つ載置
されたその物品を簡単にワンタッチで支持することもで
きる搬送台車を提供することをその課題とし、更にはこ
れら物品を台車に載せたままであっても、高層住宅等の
エレベーター内部に搬入することのできる搬送台車の提
供を意図するものである。本願発明に係る搬送台車は、
上記の畳ばかりでなく、その他各種の壁板材、床板材等
の一定の厚みを有する平面視大型の略四角形形状等の板
状の物品の搬送に適するものである。また、その物品
は、必ずしも平面視略四角形でなくともよく、物品の2
辺が略直角の角部を有するものであれば、本願発明に係
る搬送台車によって都合よく搬送することができ、例え
ば平面視略直角三角形の板状物品であっても載置可能で
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本願発明の第1のものは、搬送される物品を載置
するための物品載置部と、物品載置部を移動させるため
の車輪と、物品載置部の後部から上方向に向けて設けら
れた背もたれ部とから成る搬送台車において、載置され
る物品の一方の側方を支持する側方支持部材を設け、載
置される物品の一側縁部を支持するための、一定幅の複
数のストッパー部材を背もたれ部に設け、このストッパ
ー部材は、バネにより外側方向に常に付勢され、起倒自
在に或いは出没自在に構成され、載置される物品を立て
掛けることにより背もたれ部の側に倒れ、隣のストッパ
ー部材の側縁によってその物品が支持され、その物品を
取り除くと元の位置に復帰するものであり、更に、載置
される物品の下端部側の他方の側方を支持するための支
持部材を、物品載置部と背もたれ部の両者に架け渡して
設け、この支持部材が、載置される物品を立て掛けて、
重ねていくのに応じて移動し、その物品を支持すること
ができる畳等の一定厚の板状の物品を搬送するためのも
のである。この発明により、畳等の載置される物品は、
その長手方向の一側縁部(長辺部)を背もたれ部の側に
当接するようにして、側方支持板に沿わせて順次立て掛
けて行くことができ、個々のストッパー部材がその長辺
部を順次支持し、また畳の下端部側の側方(表面又は裏
面)も、順次支持部材により支持される。このように、
本願発明においては、側方支持板の存在とストッパー部
及び支持部材の支持により、簡単に畳等の物品を順次
載置し、支持して行くことができる。
【0006】本願発明の第2のものは、上記第1の発明
において、各構成部材を折り畳み自在として物品載置部
上に折り重ねることができ、更に少なくとも一方の側に
設けられた側方支持部材の側の前方及び後方の車輪の位
置を物品載置部の外側に配置し、両後方車輪の後方に
は、通常の走行状態において後方車輪の接地位置よりも
高い位置にその外周が位置する補助車輪を設けたもので
ある。このように一方の側に設けられた側方支持板の側
の前方及び後方の車輪の位置を物品載置部の外側に配置
したことにより、側方支持板の側から順次載置される畳
等の物品が1枚乃至3枚程度の少ない枚数のときであっ
ても、台車の安定性は損なわれない。補助車輪が付加さ
れているため、搬送面に段部又は段差等があった場合に
物品載置部の前方を持ち上げて後方車輪をその段部等に
乗り上げるように台車を押し上げるが、その際補助車輪
が地面に接地して、回転することにより、滑らかに後方
車輪をその段部に乗り上げることができる。また搬送面
が平坦であったとしても、建物の出入口の高さが低い場
合など、物品載置部の前方を持ち上げて、斜めの状態に
して搬送する場合にもこの補助車輪が利用されることと
なる。更に折り畳み自在としたことにより、不使用時コ
ンパクトな状態にしておくことができる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面と共に本願発明
の実施の形態について説明する。添付図面は全て本願発
明の実施形態を図示している。図1は、本願発明に係る
搬送台車の斜め前方から見た全体斜視説明図である。こ
の搬送台車は折り畳み自在で、後に説明するが、物品載
置部1上に他の構成部材を順次折り畳んで行くことがで
きる。物品載置部1は、2枚の載置板2、2を金属製パ
イプから成る側方フレーム3、3に掛け渡して形成され
ている。勿論、載置板は1枚のものから形成することも
でき、側方フレーム3、3の全体に掛け渡してもよい。
これら側方フレーム3、3の後方側(図中左側)には左
右の後方車輪5、6が設けられている。他方側方フレー
ム3、3の前方側(図中右側)には左右の前方車輪7、
8が設けられている。
【0008】後方車輪5、6は、それぞれ物品載置部1
の外側に配置されている。また右の前方車輪7は、後方
車輪5から側方フレーム3に沿って平行に前方に延長し
た延長線よりも前方に向かって左側にそれた位置に取り
付けられており、つまり前方車輪7は、物品載置部1の
下面に取り付けられている。他方、左の前方車輪8は、
後方車輪6から側方フレーム3に沿って平行に前方に延
長した延長線上に配置しており、従って前方車輪8は、
後方車輪6と同様に物品載置部1の外側に位置すること
となる。このため左側の前方車輪8は、側方フレーム3
の外側に張り出した張り出しフレーム9と側方フレーム
3の間の下方に取り付けられている。このような、車輪
の配置により、畳等の物品の1、2枚が物品載置部1の
一方の側(側方支持板20の側)にのみ載置されたとし
ても、この搬送台車が不安定になることがなく、その安
定性は損なわれることがない。また前方車輪7、8は、
回転自在にフレームに取り付けられているため、進行方
向を自在に変更することができる。
【0009】側方フレーム3、3のそれぞれの後端部に
は、金属製パイプから成る垂立フレーム10、10が回
動自在に取り付けられている。この垂立フレーム10
は、側方フレーム3側に沿い合わせ、重ねた状態から鉛
直上方に垂立する状態の略90度の間で回動する。これ
ら垂立フレーム10、10の上方端部に、角張った逆U
字形状の金属製パイプからなる延長フレーム12の両脚
部13、13の両端部が連結し、この両脚部13が垂立
フレーム10の内部に嵌入して、延長フレーム12が上
下に移動し得る。両垂立フレーム10、10の上方側に
は、両者に掛け渡されるように後方板15が設けられ、
この後方板15に後に説明するストッパー部材としての
複数のストッパー18が設けられている。このストッパ
ー18、・・・によって畳の一方の長辺部が保持され
る。これらの垂立フレーム10、延長フレーム12、及
び後方板15が本願発明の搬送台車の背もたれ部を構成
している。
【0010】一方の垂立フレーム10の上端側には、側
方支持部材としての側方支持板20が設けられる。この
側方支持板20は、後方板15と直角の位置から、後方
板15の側に沿い重なる位置との間で略90度回動す
る。側方支持板20の先端側には斜め下方向に連結腕部
21が延長し、この連結腕部21が支持フレーム25と
連結することによって、垂立フレーム10及び延長フレ
ーム12が鉛直方向に支持され、固定される。支持フレ
ーム25は、その下端で回動自在に側方フレーム3と張
り出しフレーム9間に掛け渡されたフレーム26に連結
され、側方フレーム3と沿い合わせ、重ねた状態から、
鉛直状態の間で回動する。従って、この支持フレーム2
5を適宜角度に起立させ、側方支持板20の連結腕部2
1と連結することにより、垂立フレーム10、10が鉛
直に固定されるのである。支持フレーム25と連結腕部
21との連結は、一方の端部に設けた2個の突起と、他
方の端部に設けた2個の孔部(図4参照)とを係合させ
ることによって行っている。
【0011】30が載置される畳等の物品の表面又は裏
面(側方)を支持するための、支持部材としての支持腕
を示しており、この支持腕30は、その後端側にこの支
持腕と直角に金属製パイプから成る摺動管31が設けら
れ、先端には鉤部32が設けられている。この摺動管3
1は、垂立フレーム10、10間に掛け渡された横桟3
4をその管内に貫通させ、横桟34上を左右に摺動す
る。先端の鉤部32は、物品載置部1の載置面2に一定
間隔で穿設された孔部33と係合する。この孔部33の
間隔を前記ストッパー18の横幅とほぼ同一としてい
る。鉤部32の形状は、鉤型、フック形状等、孔部33
に係合しうる形状であればよい。これにより畳を側方支
持板20の側から1枚ずつ垂直に立て掛けて、重ねてい
くのに応じて、摺動管31を図中手前側に移動させつ
つ、鉤部32を側方支持板20の側から順次手前の孔部
33に係合させて、畳の表面又は裏面を支持することが
できるのである。この支持腕30と前記ストッパー18
との共働により畳が、その下端部側の側方(表面又は裏
面)と長辺部の2箇所で支持されるのである。
【0012】尚、物品載置部1の側方支持板20の側に
はガイド45を設け、畳等の物品の1枚目を立て掛けた
ときに、その物品の下端部が物品載置部1上から外側に
ずれないようにしている。また側方支持板20が設けら
れていない側の垂立フレーム10の上端部にもガイド4
7を設け、載置された畳等の物品が側方に倒れないよう
に配慮している。このガイド47も側方支持板20と同
様、後方板15の側に回動しうるように構成し、折り畳
めるようにしておく。更にこのガイド47の形状も図示
したような小さいものでなく、略コ字形状にしてその上
方の端部を垂立フレーム10の上端に連結し、その下方
の端部を垂立フレーム10の根本部に連結するようにし
て、大型のガイドとして実施することもできる。しか
し、このガイドは必須のものでなく、特に設けなくとも
実施可能である。
【0013】この搬送台車を組み立てる場合は、まず垂
立フレーム10を物品載置部1に重ね合わせた状態から
鉛直状態に起立させ、側方支持板20を後方板15に重
ね合わせた状態からから直角前方に開き、支持フレーム
25を上方に起立させて、側方支持板20の連結腕部2
1を支持フレーム25に連結する。これにより垂立フレ
ーム10、10が鉛直状態で支持、固定される。ガイド
47を同様にして直角前方に開く。最後に、延長フレー
ム12を所望の長さだけ上方に引き上げて、両脚部1
3、13を蝶ネジ38にて固定し、組立が完了する。
【0014】組立完了後、畳を側方支持板20の側から
順次立て掛け、重ね合わせるようにして垂直に載置して
行く。1枚目は、側方支持板20と図中一番右側のスト
ッパー18との間に挟み込み、支持させる。2枚目の畳
は、一番右側のストッパー18に当接させると、そのス
トッパー18が畳の自重で後方板15の側に倒れ(この
ときストッパー18は後方板15の側に倒れるため、結
局は垂直状態になる。)、隣の倒れていないストッパー
18の側縁によって支持され、固定される。以下同様に
して何枚かを立て掛けた後、支持腕30を畳の表面又は
裏面に当接するまで移動して、先端の鉤部32を孔部3
3に係合して、畳の下端部側の表面又は裏面を支持、固
定することができる。
【0015】即ち、この実施の形態においては、ストッ
パー18の横幅は、畳の厚みと同等の約6.0センチメ
ートルとしており、また物品載置部1に設けられた孔部
33の間隔も畳の厚みと同等としている。従って、スト
ッパー18の横幅、及び孔部33の間隔は、載置される
物品の厚みに適合するように適宜設定し、決定すること
ができる。ストッパー18は、バネにより後方板15と
反対側の外側方向に常に付勢されており、畳の長辺部が
当接することにより後方板15の側にその重みによって
倒れ、畳は隣の倒れていないストッパー18の側縁によ
って支持されることになる。
【0016】後方車輪5、6の後方には、補助車輪4
0、40を設けている。この補助車輪40は、後方車輪
5、6の外径よりも小さい外径のものを使用し、前方車
輪7、8及び後方車輪5、6の全てが接地して走行する
通常走行の場合には搬送面に接地していないものであ
る。但し、地面に段部や段差等が存在している場合に
は、この段部を乗り越えるために、物品載置部1の前方
を持ち上げて、後方車輪5、6をこの段部に乗り上げる
ようにする訳であるが、その際に補助車輪40、40が
接地して、その後方車輪5、6を段部に滑らかに乗り上
げることができるように補助することができる。また、
搬送面が平坦であっても、建物の出入口等の高さが低い
場合等には、同様にして、物品載置部1の前方を持ち上
げて、斜めの状態にして台車及び積載物の高さを低くし
てその出入口を通過させる際にもこの補助車輪が有効と
なり、利用され得るのである。補助車輪40は、必ずし
も後方車輪5、6の外径より小さい外径のものでなくと
も実施することができ、通常走行における後方車輪5、
6の接地位置よりも高い位置にその補助車輪40の外周
を位置させておけばよい。従って、補助車輪の外径は、
後方車輪5、6と同一又はそれより大きくてもよい。
【0017】図2は、前記実施の形態においてストッパ
ー部材であるストッパー18に畳の長辺部を支持させる
状態を示す斜視説明図であって、その(A)が畳を支持
する前の状態を示し、その(B)が畳を3枚程支持した
状態を示している。尚、畳は長辺部の側を後面板15に
当接させるように垂直に立て掛けて、台車に載置され
る。この畳の長辺部の側方を支持するストッパー部材
は、支持される物品の厚みに適合する一定の幅を有する
複数のもの、又は一定間隔を有する複数のものであっ
て、起倒自在に、或いは出没自在に、その他これと同様
の手段で、順次立て掛けられていく物品の一側縁部の側
方を順次支持できるように構成したものであればよい。
例えば、ストッパー18は、支杆35に軸支され、回動
自在で、且つ後方板15と一定の角度をもって取り付け
られ、バネ36によって支杆35を中心として右回りの
方向に付勢されている。従って、畳を立て掛けると、ス
トッパー18は、図中矢印方向の左回りに回動し、畳を
取り除くと元の位置に復帰するように形成されている。
尚、ストッパー18を後方板15に一定角度をもって取
り付けるには、例えばそのストッパー18の根本部端部
を適宜後方板15に当接するように構成すればよい。
【0018】これにより図2(B)に示した通り、畳を
立て掛けると、ストッパー18が適宜後面板15の側に
倒れ(即ちストッパー18は垂直の状態になる。)、隣
の倒れていないストッパー18の側縁によって畳の長辺
部の側方が支持されるのである。この実施の形態におい
ては、側方支持板20に一番近い側のストッパー18と
この側方支持板20との間には畳1枚分が入り込むこと
のできる間隔を設けている。これにより最初の1枚は、
この間隔の部分に嵌め込まれ、側方支持板20とこれに
一番近い側のストッパー18の側縁がこの畳を支持する
ことになる。2枚目からの畳は、ストッパー18に当接
させ、このストッパー18を倒すようにして立て掛け、
その隣の倒れていないストッパー18の側縁が畳の長辺
部の側方を支持する。以下これを繰り返すことによって
畳の長辺部側が順次支持されるのである。
【0019】図3は、1枚の畳50を載置した状態を示
す全体説明図であって、畳50は、側方支持板20と図
中一番右側のストッパー18との間に、その長辺部を嵌
め込み、ストッパー18の側縁によってその長辺部が支
持される。他方、支持腕30を側方支持板20の側に摺
動させて、その先端部の鉤部32を図中一番向こう側の
孔部33内に係合させ、畳の下方端側の側方である表面
又は裏面を支持することができる。2枚目以降の畳は、
支持腕30の鉤部32の係合を外し、支持腕30を適宜
手前側に移動し、畳の長辺部を次のストッパー18に当
接して、隣のストッパー18の側縁により支持させ、次
に支持腕30を畳の下端部側の表面又は裏面に当接し
て、先端の鉤部32を次の手前側の孔部33に係合させ
て、支持する。以下同様にして畳を順次支持、固定する
ことができる。
【0020】図4は、本願発明に係る搬送台車の一部を
折り畳んだ状態を図示する斜視説明図、図5は、完全に
折り畳んだ状態を図示する斜視説明図である。先ず延長
フレーム12の両脚部13、13を、蝶ネジ38を緩め
ることにより垂立フレーム10内部に収納する。支持フ
レーム25と側方支持板20の連結腕部21とを分離す
る。両者の結合は、一方に設けた2つの突起を他方に設
けた2つの孔部と係合することによって行っている。両
者の分離後、側方支持板20は、後方板15の側に折り
畳む。他方支持フレーム25は、側方フレーム3上に重
ね合わす。次に支持腕30の先端の鉤部32を孔部33
から抜き出し、垂立フレーム10、10を物品載置部1
の上に重ねるように折り畳む。このようにして、本願発
明の搬送台車は、図5に示した通り、その全ての構成部
材が物品載置部1上に折り畳まれるのである。尚、図示
簡略化のためガイド47の図示は省略している。
【0021】以上、実施の形態について説明したが、本
願発明においては以下の通りその形態を変更することが
できる。ストッパー18の横幅は、載置される物品の厚
みに応じて決定することができる。ストッパー18の横
幅は、また一定の狭い幅のものを使用することもでき、
この場合には、各ストッパー18の側方支持板20側の
側縁同士の間隔を載置される物品の厚みと同等にすれば
よい。これにより物品の一側縁部をこのストッパー18
に当接させることにより、隣のストッパー18の側縁が
この物品を支持することができることになる。
【0022】上記実施の形態においては、ストッパー1
8がバネ36によって付勢されていたが、このバネ36
による付勢はなくともよい。つまり自重によりストッパ
ー18を後方板15と一定の角度に維持させることもで
きるからである。ストッパー18の支杆35を後方板1
5の上縁に設け、ストッパー18のバネは使用せずに、
ストッパー18を支杆35に自由に回動できるように形
成して列設し、通常はこのストッパー18を後面板15
の外側、つまり物品が載置される側と反対の外側方向に
位置させておき、立て掛けた物品の枚数に適合した位置
のストッパー18を後面板15の内側に回動させて、物
品の一側縁部の側方を支持できるように形成することも
可能である。ストッパー18は、支杆35に軸支してな
くともよく、各個独立に蝶番等を利用して回動しうるよ
うにすることも可能である。ストッパー18と後方板1
5との角度も自由であり、上記実施の形態ではストッパ
ー18が斜め上方に向いているが、これを斜め下方向に
向けて実施することもできる。
【0023】側方支持板20とそれに一番近いストッパ
ー18との間に畳等の物品の1枚の厚み分だけ間隔を設
けていたが、この部分にもストッパー18を設けること
も自由である。ストッパー18の数は、物品載置部1の
横幅の大きさに応じて適宜設定することができる。スト
ッパー18は、前記の実施の形態においては、横一列に
列設したが、上下2列に、或いは3列に列設してもよ
い。横一列に列設されたストッパー18は、必ずしも完
全に横一列である必要もなく、適宜上下に異なる位置に
設けてもよい。
【0024】載置される物品の下方端部側を支持する支
持腕30の代わりに、上記の背もたれ部に設けた横一列
のストッパー18と同様のものを物品載置部1の載置面
2上に設けて、支持部材として実施することもできる。
この場合、支持部材としてのストッパー18を載置面2
上から突出するように形成し、物品を載置するのに応じ
てその物品の自重によりこのストッパー18の突出面が
へこんで、載置面2と同等になるように構成して、物品
の1枚ずつの下端部側の側方を支持することもできる。
このようにすることにより、完全にワンタッチで畳等の
物品を載置し、同時に支持することができる。
【0025】更にこの支持部材としての横一列のストッ
パーをもう一列載置面2に設けるのも自由であり、また
必ずしも横に完全に一列にしなくとも実施可能である。
その他支持部材の構成は種々その形態を変更することが
できる。この場合の支持部材は、物品載置部1と背もた
れ部とに架け渡して設けた前記の支持腕30と異なり、
物品載置部1の上にのみ設けられることとなる。以上の
実施形態のように、ストッパー部材又は支持部材は、背
もたれ部と、物品載置部1又は物品載置部1と背もたれ
部との両者に架け渡すように設けられているが、それぞ
れ一方の側に、即ち、背もたれ部のみ、又は、物品載置
部1のみ若しくは物品載置部1と背もたれ部の両者に架
け渡すもののみによって実施することも当然可能であ
る。
【0026】側方支持板20に連結腕部21を設けず
に、直接側方支持板20と支持フレーム25を連結する
こともできる。側方支持板20の代わりに、伸縮自在の
側方支持腕を垂立フレームの上端部、又は側方フレーム
3の前方端部に枢着して、その支持腕の先端を他方の側
方フレーム前方端部又は垂立フレームの上端部に連結す
るようにして側方支持部材を形成することもできる。側
方支持板20は、前記の実施形態では、垂立フレーム1
0の上方に設けていたが、これを側方フレーム3の側に
設けることもできる。この場合には、側方支持板20
は、側方フレーム3と回動自在とし、物品載置部1の載
置面2に重ねられた状態から、載置面2と直角の状態の
略90度の間で回動し、垂直に起立した状態で、垂立フ
レーム10に適宜固定させるようにしてもよい。側方支
持板20と向かい側の前方車輪7の位置を側方フレーム
3の外側に配置することもできる。その他各構成部材の
形状や大きさ、或いは材質等は、適宜変更することが可
能である。
【0027】
【発明の効果】以上の諸形態からなる本願発明は以下の
効果を有する。本願発明の第1のものにおいては、畳等
の物品は、その長手方向の一側縁部を背もたれ部の側に
当接するようにして、側方支持部材に沿わせて順次垂直
に立て掛けて行くことができるため、極めて効率よく物
品を積載することができる。個々のストッパー部材が物
品の一側縁部を順次支持し、かつ物品の下端部側の側方
(表面又は裏面)も順次支持部材が支持し、簡単に畳等
の物品を順次載置し、支持して行くことができ、物品の
載置と支持が殆ど同時に行われ、物品の積載作業が極め
て容易となる。更にこの発明においては、畳等の物品を
その長辺部を縦にして側方支持部材に沿わせるように重
ね合わせて載置できるため、建物のエレベーター内にも
台車に積載させたまま搬入させることができる。
【0028】本願発明の第2のものにおいては、側方支
持部材が設けられた側の前方及び後方の車輪の位置を物
品載置部の外側に配置したことにより、載置される畳等
の物品が1枚乃至3枚程度の少ない枚数のときであって
も、台車の安定性が損なわれることがない。補助車輪が
付加されているため、地面や床面等の搬送面に段部や段
差等があった場合に、物品載置部の前方を持ち上げて後
方車輪をその段差に乗り上げるように台車を押し上げる
が、その際補助車輪が地面に接地して、回転することに
より、滑らかに後方車輪をその段部等に乗り上げること
ができる。また搬送面が平坦であっても、出入口の高さ
が低い場合、同様に物品載置部の前方を持ち上げて、台
車及び積載物を斜めにしてその高さを低くする際にもこ
の補助車輪が有効となる。更に折り畳み自在としたこと
により、不使用時コンパクトな状態にしておくことがで
き、邪魔にならない。以上、本願発明は多大な効果を発
揮するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施の形態を示す全体斜視図であ
る。
【図2】図1に示した台車のストッパー部材の部分の実
施の形態を図示する斜視図であって、その(A)が畳等
の物品を立て掛けてない状態を示し、その(B)が畳等
の物品を立て掛けた状態を示している。
【図3】図1に示した台車に畳等の物品を載置した状態
を示す全体斜視説明図である。
【図4】図1に示した台車の構成部材の一部を折り畳ん
だ状態の全体斜視図である。
【図5】図1に示した台車の全体を折り畳んだ状態を示
す概略全体斜視図である。
【符号の説明】
1…物品載置部、2…載置面、3…側方フレーム、5、
6…後方車輪、7、8…前方車輪、10…垂立フレー
ム、12…延長フレーム、13…脚部、15…後方板、
18…ストッパー、20…側方支持板、21…連結腕
部、25…支持フレーム、30…支持腕、32…鉤部、
33…孔部、35…支杆、36…バネ、38…蝶ネジ、
40…補助車輪
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−274966(JP,A) 実開 平4−56576(JP,U) 実開 昭62−26276(JP,U) 実開 平5−84561(JP,U) 実開 昭53−56668(JP,U) 実開 平3−102375(JP,U) 実開 昭63−58070(JP,U) 実開 昭53−141661(JP,U) 実開 昭58−142177(JP,U) 実開 平7−27975(JP,U) 実開 昭52−61058(JP,U) 実公 平2−19134(JP,Y2) 実公 昭46−14810(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62B 3/10 B62B 5/06

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】搬送される物品を載置するための物品載置
    部と、物品載置部を移動させるための車輪と、物品載置
    部の後部から上方向に向けて設けられた背もたれ部とか
    ら成る搬送台車において、 載置される物品の一方の側方を支持する側方支持部材を
    設け、 載置される物品の一側縁部を支持するための、一定幅の
    複数のストッパー部材を背もたれ部に設け、このストッパー部材は、バネにより外側方向に常に付勢
    され、起倒自在に或いは出没自在に構成され、載置され
    る物品を立て掛けることにより背もたれ部の側に倒れ、
    隣のストッパー部材の側縁によってその物品が支持さ
    れ、その物品を取り除くと元の位置に復帰するものであ
    り、 更に、 載置される物品の下端部側の他方の側方を支持す
    るための支持部材を、物品載置部と背もたれ部の両者に
    架け渡して設け、この支持部材が、載置される物品を立て掛けて、重ねて
    いくのに応じて移動し、その物品を支持することができ
    ことを特徴とする畳等の一定厚の板状の物品を搬送す
    るための搬送台車。
  2. 【請求項2】各構成部材を折り畳み自在として物品載置
    部上に折り重ねることができ、 更に少なくとも一方の側に設けられた側方支持部材の側
    の前方及び後方の車輪の位置を物品載置部の外側に配置
    し、 両後方車輪の後方には、通常の走行状態において後方車
    輪の接地位置よりも高い位置にその外周が位置する補助
    車輪を設けたことを特徴とする請求項1に記載の搬送台
    車。
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