JPH0629145Y2 - 台 車 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案はスーパーマーケット等で使用される台車に関す
る。

「従来の技術」 従来、スーパーマーケット等で調理場から商品陳列棚ま
で使用品を移送する台車は、下部棚板と上部棚板とを一
方上部にハンドルを有する四隅に配置された支柱で固定
するとともに、下部棚板の下部四隅にキャスターを取付
けた構造になっている。

「本考案が解決しようとする課題」 従来の台車は一方の上方に突出するハンドルや四隅に支
柱が配置されているため、不使用時の収容には重ねた
り、スタッキングさせることができず、複数台使用する
には大きな収納スペースを必要とする欠点があった。

本考案は以上のような従来の欠点に鑑み、後方から先端
部を押込むことにより、内部に入り込むようにスタッキ
ングすることのできる上下部に棚板を有する小さな収納
スペースでよい台車を提供することを目的としている。

「課題を解決するための手段」 上記目的を達成するために、本考案は先端部よりも開放
側の後端部の幅寸法が大きく形成されたほぼＵ字状の下
部フレームと、この下部フレームの先端部よりも後端部
が床面より高くなるように該下部フレームの四隅に取付
けられたキャスターと、前記下部フレームの両後端部に
上方に突出するように固定された一対の支柱と、この一
対の支柱の上部に形成されたハンドルと、前記下部フレ
ームの先端ほぼ中央部より上方へ突出させた前部支柱
と、この前部支柱と前記一対の支柱に先端部よりも開放
側の後端部の幅寸法が大きくなるようにほぼＵ字状に形
成されかつ先端部よりも後端部が床面より高くなるよう
に固定された上部フレームと、この上部フレームに支持
される後端部が前記一対の支柱に回動可能に取付けられ
たスタッキング時に前方の上部棚板の後端部が該上部フ
レームとの間に入り込む上部棚板と、前記下部フレーム
に支持される該下部フレームの先端部寄りの部位に回動
可能に枢支された中央部に前部支柱挿入溝を有する下部
棚板とで台車を構成している。

「作用」 上記のように構成された台車は、前方に位置する台車の
後方より先端部を押込むことにより、前部支柱は下部棚
板の前記支柱挿入溝を通って入り込む。この時、後方の
台車の下部棚板で前方の台車の下部棚板を上方へ押し上
げる。

また、上部棚板は前方の上部棚板の後端部によって上方
へ押し上げられ、重なり合った状態となる。

「本考案の実施例」 以下、図面に示す実施例により、本考案を詳細に説明す
る。

第１図ないし第４図の実施例において、１は下部フレー
ムで、この下部フレーム１は先端部よりも開放側の後端
部の幅寸法が大きくなるようにほぼＵ字状にバー材を折
曲げて形成されている。

２は前記下部フレーム１の先端部に固定された弾性材製
のバンパーである。

３は前記下部フレーム１の前端部ほぼ中央部に溶接等で
固定された、上方に突出する前部支柱である。

４、４は前記下部フレーム１の後端部の両側部に溶接等
で固定された上方に突出する一対の支柱で、この一対の
支柱４、４の上部にはハンドル５が一体成形されてい
る。

６、６は前記下部フレーム１の前部寄りの両側下部に取
付けられた前部キャスターである。

７、７は前記一対の支柱４、４の下部に前記下部フレー
ム１の前方よりも後方が床面より高くなるように取付け
られた後部キャスターである。

８、８は前記一対の支柱４、４の下部に取付けられた弾
性材製のバンパーである。

９は前記下部フレーム１に支持される上面がほぼ水平面
となる下部棚板で、この下部棚板９は中央部に後方部が
開口する前部支柱挿入溝１０を有するようにバー材で形
成され、先端部を前記下部フレーム１の先端部に回動可
能に取付けられている。

11、11は前記一対の支柱４、４の下部寄りの部位に固定
された対向する下部棚板支持アームである。

12、12は前記下部棚板９の後端部に固定された斜め上方
に傾斜し、前記下部棚板支持アーム11、11にそれぞれ支
持される支持片である。

13は前記前部支柱３および前記一対の支柱４、４に溶接
等によって前記下部フレーム１と同様に固定された該下
部フレーム１と同形状の上部フレームである。

14は前記上部フレーム13に支持される前記一対の支柱
４、４に回動可能に枢支された上面がほぼ水平面となる
上部棚板で、この上打棚板14はスタッキング時に前方の
台車の上部棚板上に上部棚板14が自動的に乗り上がるよ
うに形成されている。

上記構成の台車15は、下部棚板上９および上部棚板14上
に調理室等で調理した商品を直接あるいはトレー等を用
いて乗せ、ハンドル５を持って押したり、引いたりして
商品陳列棚部へ移送する。

また、不使用時には収納部に置かれた台車15の後方より
先端部を押込んで第４図に示すようにスタッキングす
る。この時、後方の台車15の前部支柱３は前方の台車15
の下部棚板９の前部支柱挿入溝10内を通って前方に位置
する。

また、前方の台車15の下部棚板９は後方の台車15の下部
棚板９によって上方へ押し上げられる。

さらに、後方の台車15の上部フレーム13は前方の台車15
の上部フレーム13の下部に入り込むとともに、後方の台
車15の上部棚板14は前方の台車15の上部棚板14上部に乗
り上がる。

「本考案の異なる実施例」 次に第５図および第６図に示す本考案の異なる実施例に
つき説明する。なお、この実施例の説明に当って、前記
本考案の実施例と同一構成部分には同一符号を付して重
複する説明を省略する。

第５図および第６図の実施例において、前記本考案の実
施例と主に異なる点は、板状の下部棚板９Ａを用いた点
で、このように構成された、台車15Ａにしても同様な作
用効果が得られる。

「本考案の効果」 以上の説明から明らかなように、本考案にあっては次に
列挙する効果が得られる。

（１）先端部よりも開放側の後端部の幅寸法が大きく形
成されたほぼＵ字状の下部フレームと、この下部フレー
ムの先端部よりも後端部が床面より高くなるように該下
部フレームの四隅に取付けられたキャスターと、前記下
部フレームの両後端部に上方に突出するように固定され
た一対の支柱と、この一対の支柱の上部に形成されたハ
ンドルと、前記下部フレームの先端ほぼ中央部より上方
へ突出させた前部支柱と、この前部支柱と前記一対の支
柱に先端部よりも開放側の後端部の幅寸法が大きくなる
ようにほぼＵ字状に形成されかつ先端部よりも後端部が
床面より高くなるように固定された上部フレームと、こ
の上部フレームに支持される後端部が前記一対の支柱に
回動可能に取付けられたスタッキング時に前方の上部棚
板の後端部が該上部フレームとの間に入り込む上部棚板
と、前記下部フレームに支持される該下部フレームの先
端部寄りの部位に回動可能に枢支された中央部に前部支
柱挿入溝を有する下部棚板とで構成されているので、下
部棚板と上部棚板上に商品等を乗せて運搬することがで
きる。

（２）前記（１）によって、不使用時には台車の後部よ
り他の台車の先端部を押込んでスタッキングすることが
できる。したがって、収納スペースガ小さくても多くの
台車を収納することができる。

（３）前記（１）によって、構造が簡単であるので、比
較的安価に製造することができる。

（４）請求項２も前記（１）〜（３）と同様な効果が得
られる。

前記（１）によって、上部棚板を前部支柱と一対の支柱
に固定された上部フレームに支持されることができるの
で、重量物でも、安全に支持することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す斜視図、第２図および
第３図は本考案の一実施例を示す平面図および側面図、
第４図は本考案の一実施例のスタッキング状態を示す説
明図、第５図および第６図は本考案の異なる実施例を示
す説明図である。 １、１Ａ：下部フレーム、 ２：バンパー、３：前部支柱、 ４、４Ａ：支柱、５、５Ａ：ハンドル、 ６：キャスター、７：キャスター、 ８：バンパー、９、９Ａ：下部棚板、 10：前部支柱挿入溝、11：下部棚板支持アーム、 12：支持片、13、13Ａ：上部フレーム、 14：上部棚板、15、15Ａ、15Ｂ：台車、 16：固定台、17：開口、 18：上部支持フレーム、19：支持フレーム、 20：支持バー、21：カゴ。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】先端部よりも開放側の後端部の幅寸法が大
   きく形成されたほぼＵ字状の下部フレームと、この下部
   フレームの先端部よりも後端部が床面より高くなるよう
   に該下部フレームの四隅に取付けられたキャスターと、
   前記下部フレームの両後端部に上方に突出するように固
   定された一対の支柱と、この一対の支柱の上部に形成さ
   れたハンドルと、前記下部フレームの先端ほぼ中央部よ
   り上方へ突出させた前部支柱と、この前部支柱と前記一
   対の支柱に先端部よりも開放側の後端部の幅寸法が大き
   くなるようにほぼＵ字状に形成されかつ先端部よりも後
   端部が床面より高くなるように固定された上部フレーム
   と、この上部フレームに支持される後端部が前記一対の
   支柱に回動可能に取付けられたスタッキング時に前方の
   上部棚板の後端部が該上部フレームとの間に入り込む上
   部棚板と、前記下部フレームに支持される該下部フレー
   ムの先端部寄りの部位に回動可能に枢支された中央部に
   前部支柱挿入溝を有する下部棚板とからなることを特徴
   とする台車。
2. 【請求項２】先端部よりも開放側の後端部の幅寸法が大
   きく形成されたほぼＵ字状の下部フレームと、この下部
   フレームの先端部よりも後端部が床面より高くなるよう
   に該下部フレームの四隅に取付けられたキャスターと、
   前記下部フレームの両後端部に上方に突出するように固
   定された一対の支柱と、この一対の支柱の上部に一体成
   形されたハンドルと、前記下部フレームの先端ほぼ中央
   部より上方へ突出させた前部支柱と、この前部支柱と前
   記一対の支柱に先端部よりも開放側の後端部の幅寸法が
   大きくなるようにほぼＵ字状に形成されかつ先端部より
   も後端部が床面より高くなるように固定された上部フレ
   ームと、この上部フレームに支持される後端部が前記一
   対の支柱に回動可能に取付けられた使用時には上面が水
   平面に位置し、スタッキング時に前方の上部棚板の後端
   部が該上部フレームとの間に入り込む上部棚板と、前記
   下部フレームに支持される該下部フレームの先端部寄り
   の部位に回動可能に枢支された中央部に前部支柱挿入溝
   を有する下部棚板とからなることを特徴とする台車。