JP3004874U - 隙間張設用ラスの固着取付用クリップ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 本考案は溶接作業および熟練を要せずして隙
間張設用ラスを容易にＨ型鋼に取付けすることのできる
固着取付用クリップを提供することを目的とするもので
ある。 【構成】 壁とＨ形鋼１の梁または柱との間にできる隙
間に張設する隙間張設用ラス７をＨ形鋼に固着取付けす
るためのクリップ５であって、板ばね材にて形成するＨ
形鋼の端辺嵌着用のコ形取付本体２と、コ形取付本体の
一側翼片３ａの中間部に翼片板の切り起こしにてなるラ
ス網の抱え止め用の掛止用突片４を設けた隙間張設用ラ
スの固着取付用クリップにある。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は隙間張設用ラスの固着取付用クリップに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

出願人は実開平６−４２３７号にて金属細線の組編形状にてなるラスの両面に 突出条が交互するウェーブを付し、該ラスの一面の突出条に直交して溶接可能の 太さを備えた焼鈍鉄線を間隔を置いて複数本取付けたことを特徴とする隙間張設 用のラスを提案した。該ラスはＨ形鋼の梁などに焼鈍鉄線を用いて溶接取付けす るのである。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、溶接工事は設備が重装備となるほか熟練と時間とを要し、また 現場環境によっては溶接工事ができないところもあって隙間張設用ラスの取付け に難儀するという課題がある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は板ばね材にて形成するＨ形鋼の端辺嵌着用のコ形取付本体と、該コ形 取付本体の一側翼片の中間部に該翼片板の切り起こしにてなるラス網の抱え止め 用の掛止用突片を設けてなる隙間張設用ラスの固着取付用クリップを提供して、 かかる課題を解決しようとするものである。

【０００５】

【作用】

本考案は掛止用突片が外方に突出するようにしてＨ型鋼の壁側端辺にコ形取付 本体を嵌着取付けし、間隔を置いて複数個取付けした固着取付用クリップの掛止 用突片に隙間張設用ラスの相対する網目を通してから掛止用突片の先部を折曲げ てラスの網線を抱え止める要領にてラスを固着取付けするのである。

【０００６】

【実施例】

以下図面に基づいて実施例を説明する。

【０００７】 板ばね材の折曲げ加工にてＨ型鋼１の端辺に嵌着取付けすることのできるコ形 取付本体２と、コ形取付本体２の一側翼片3aの中間部に該翼片板の直角切り起こ しにてなる先細形の掛止用突片４を設けて固着取付用クリップ５を形成する。な お６はＨ型鋼１の端辺への嵌着を容易にするために他側翼片3bの開口端部近くを 外側に折曲げ傾斜させて設けたガイド板である。

【０００８】 隙間張設用ラス７は無数の網目８を有す矩形のラス材を型押しまたは波形ロー ル間成形してウェーブ９を附し、且つウェーブ９の一面の頂面間を横断して焼鈍 鉄線10を間隔を置いて複数本溶接取付けしてなるもので、ウェーブ９および焼鈍 鉄線10の相互作用にして縦横に垂れ曲がりのない保形力を有すものである。

【０００９】 本考案の固着取付用クリップ５は図２に示すように、掛止用突片４がＨ型鋼の 外方に向くようにして一定の間隔を置いてＨ型鋼１の上下の壁側端辺にコ形取付 本体２を嵌着させて取付け、図３(a)(b)に示すように各クリップ５の掛止用突片 ４に一側辺を壁に突当てした隙間張設用ラス７の相対する網目８を通してから掛 止用突片４の先部をペンチやハンマーなどを用いて折曲げて網線7aを抱え止めす る要領にて固着取付けするのである。固着取付けされた隙間張設用ラス７を下地 として岩綿など吹付けや塗布により耐火被覆層を形成するのである。

【００１０】 図４(a)(b)(c)は本考案クリップの他例を示すもので、(a)(b)はガイド板６の 基側中間部または基側両側部に切出しした止爪9aまたは9b，9cを延長形成して、 該止爪の圧接にてクリップをより強固にＨ型鋼１に嵌着取付けできるようにした ものであり、(c)はコ形取付本体２の折返し部を曲折形としたほか、掛止用突片 ４を長く形成するために掛止用突片４の切抜き線を翼片3aの端部にまで臨ませた ものであって、固着取付用クリップ５はこれらの任意の組合わせにて自由に設計 することもできる。

【００１１】

【考案の効果】

本考案は以上のようにして、Ｈ形鋼の端辺嵌着用のコ形取付本体の一側翼片に ラス網の抱え止め用の掛止用突片を設けて、該掛止用突片の折曲げによる抱え止 めにて隙間張設用ラスを固着取付することができるようにしたので、隙間張設用 ラスの取付けを熟練を要せずして素早く容易に固着取付けすることができるとい う効果を生ずる。また溶接のできない現場においても隙間張設用ラスを張設する ことができるという効果を生ずる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案の第１実施例を示す斜視図である。

【図２】 同、Ｈ型鋼端辺への嵌着取付け状態を一部取
付け前の状態にて示す部分斜視図である。

【図３】 (a)は隙間張設用ラスの網目を掛止用突片に
通した状態にて示す部分拡大側面図、(b)は同、掛止用
突片を折曲げて隙間張設用ラスの網線を抱え止めした状
態を示す図である。

【図４】 (a)(b)(c)は本考案の他例を示す斜視図であ
る。

【符号の説明】

１はＨ型鋼 ２はコ形取付本体 3aは一側翼片 3bは他側翼片 ４は掛止用突片 ５は固着取付用クリップ ６はガイド板 ７は隙間張設用ラス 7aは網線 ８は網目 9a，9b，9cは止爪

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 壁とＨ形鋼の梁または柱との間にできる
   隙間に張設する隙間張設用ラスを該Ｈ形鋼に固着取付け
   するためのクリップであって、板ばね材にて形成するＨ
   形鋼の端辺嵌着用のコ形取付本体と、該コ形取付本体の
   一側翼片の中間部に該翼片板の切り起こしにてなるラス
   網の抱え止め用の掛止用突片を設けたことを特徴とする
   隙間張設用ラスの固着取付用クリップ。