JP3003482B2 - 無線周波符号識別方法 - Google Patents

無線周波符号識別方法

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JP3003482B2 JP5296822A JP29682293A JP3003482B2 JP 3003482 B2 JP3003482 B2 JP 3003482B2 JP 5296822 A JP5296822 A JP 5296822A JP 29682293 A JP29682293 A JP 29682293A JP 3003482 B2 JP3003482 B2 JP 3003482B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、人、物、動物などのい
わゆる物体を識別するに際して、これらの物体に識別符
号が付加されたタグを取りつけ、無線周波帯の搬送波を
用いて非接触にて該識別符号を読み出し物体を識別する
ことに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、識別符号が記録された半導体不揮
発性メモリを有するタグと、該識別符号を読み出すため
のリ−ダ−との間で、非接触によるデ−タの伝送を、無
線周波帯の搬送波を用いて行う無線周波符号識別システ
ムにおいて、タグからリ−ダ−に該識別符号を伝送する
際には、上記タグに内蔵され、半導体不揮発性メモリと
併存する半導体回路にてメモリ読出クロックを発生させ
該メモリに記録された識別符号を読み出すと共に、上記
タグ搬送波を発生させ、メモリ読出デ−タに基づき該タ
グ搬送波を変調し(一般に振幅変調、位相変調または周
波数変調など任意の変調方法を採用しうる)、タグに同
時に内蔵されたコイルなどで実現されるアンテナにこの
ようにして変調された搬送波が供給される。
【0003】上記メモリ読出クロック及び上記タグ搬送
波は上記半導体回路に含まれる内部発振器より得られる
信号、または、リ−ダ−より送出されるリ−ダ−搬送波
をタグ回路にて受信、処理した信号を利用することがで
きる。読み出された識別符号により変調される上記タグ
送出搬送波の周波数は従来125KHZ、530KHZ
などの周波数が用いられている。タグから送出される変
調された上記タグ搬送波はリ−ダ−にて受信、復調さ
れ、タグに内蔵された半導体不揮発性メモリに記録され
ている識別符号が検出確認される。
【0004】上記タグに内蔵される半導体不揮発性メモ
リ及び半導体回路の動作電源はタグに内蔵される電池を
利用してもよいが、常に電池寿命を考慮する必要があり
使い勝手がよくない。従って、従来より無電池型のタグ
が実用化されているが、この場合上記のメモリ読出クロ
ックおよびタグ搬送波を作り出すためのリ−ダ−搬送波
を利用して整流回路にて直流電力を取り出し、上記タグ
に内蔵される半導体不揮発性メモリおよび半導体回路の
動作電源としている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記無電池型タグで
は、上述のように不揮発性メモリ読出クロックおよびタ
グ搬送波を作成するためのリ−ダ−搬送波をタグ内蔵回
路部の動作電源作成用搬送波と共用しているため、次の
課題がある。
【0006】すなわち、不揮発性メモリ読出クロックお
よびタグ搬送波は後述するように通常リ−ダ−搬送波を
分周することによリ得ているが、タグから効率よくリ−
ダ−に電磁波を送出するためには、タグには小型アンテ
ナしか内蔵し得ないことから考え、タグ搬送波の周波数
は高いほうが望ましく、この意味でリ−ダ−搬送波の周
波数は高いほうが望ましい。また、タグに内蔵される不
揮発性メモリに記録されたデ−タを短時間で高速にリ−
ダ−に伝送するためにも不揮発性メモリ読出クロックの
周波数を高くすることが望ましく、この意味でもリ−ダ
−搬送波の周波数は高いほうが望ましい。さらに、本発
明に関連する無線周波符号識別装置が使用される一般的
なオフィスあるいは工場における電磁環境を考えると数
10KHZから数100KHZの周波数帯では低周波域
ほどノイズが多いためタグ搬送波周波数を高く設定する
ほうがよく、この意味でもリ−ダ−搬送波の周波数は高
いほうが望ましい。
【0007】一方、本発明に関連する無線周波符号識別
装置が使用される状況を考えると、上記リ−ダ−とタグ
の使用間隔は高々数cmから数mであり、長波、中波、
短波の周波数領域では上記タグはリ−ダ−が発射する電
磁波の誘導電磁界領域に存在する。一般的に、上記誘導
電磁界領域においては電界強度の規制は大きく、リ−ダ
−とタグの間隔を一定とすれば、リ−ダ−が発射する電
磁波によるタグの存在している地点における電界強度は
周波数が低い程より大きなものが許容される。よって、
リ−ダ−搬送波をタグにて受信、整流しタグ内蔵回路部
に、より強い直流電力を供給するためにはリ−ダ−搬送
波の周波数は低いほうが望ましい。
【0008】本発明は上記相反する課題を解決するもの
であり、無線周波によりタグに内蔵される不揮発性メモ
リに記録された識別符号を無電池式にてリ−ダ−に伝送
し、上記識別符号を正しく検出、確認しうる無線周波符
号識別方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記従来技術の課題を解
決するために、本発明では識別符号が記録された半導体
不揮発性メモリを有するタグから識別符号を読み出すリ
−ダ−に識別符号を伝送するときに、リ−ダ−から周波
数の異なる第1および第2のリ−ダ−搬送波を同時に送
出し、第1のリ−ダ−搬送波をタグに内蔵される半導体
不揮発性メモリを含む半導体回路の直流電源を作り出す
ために使用すると共に、第2のリ−ダ−搬送波をタグに
内蔵される半導体不揮発性メモリの読出クロックおよび
タグからリ−ダ−に識別符号を送出するために使用する
タグ搬送波を作成するときの基準信号とすることを特徴
とするものである。
【0010】また、第1のリ−ダ−搬送波が主としてリ
−ダ−の搬送波送出回路部の非直線部を通過することに
より生ずる高調波の周波数が、第2のリ−ダ−搬送波を
分周して得られるタグ搬送波周波数と一致し、リ−ダ−
がタグから送出されるタグ搬送波を受信しにくくするこ
とを防止するため、第1のリ−ダ−搬送波の高調波周波
数と第2のリ−ダ−搬送波を任意の整数比で分周したと
きに得られる周波数が一致しないよう第1及び第2のリ
−ダ−搬送波周波数を選択することを特徴とする。
【0011】
【作用】上記のようにリ−ダ−から周波数の異なる2種
類のリ−ダ−搬送波を同時にタグに伝送することによ
り、周波数の低い第1のリ−ダ−搬送波を用いることに
よりタグに内蔵された半導体回路の動作に十分な直流電
力を供給でき、また、周波数の高い第2のリ−ダ−搬送
波をタグ搬送波を作成する基本信号として用いることに
よりタグ搬送波の周波数を高く設定できるため、タグか
らリ−ダ−に安定して識別符号を伝送できる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の1実施例につき、図面を参照
しながら説明する。
【0013】図1は本発明による無線周波符号識別方法
を実現するためのリ−ダ−1の部分回路ブロック図であ
り、2は第1のリ−ダ−搬送波を作り出す第1発振器、
3は上記第1のリ−ダ−搬送波と周波数の異なる第2の
リ−ダ−搬送波を作り出す第2発振器、4は上記第1お
よび第2発振器から得られる信号をアナログ的に加算す
るアナログ信号加算器、5は上記アナログ信号加算器の
出力信号を増幅する増幅器、6は上記増幅器の出力信号
をタグに向けて送出するためのリ−ダ−アンテナコイル
であり、このリ−ダ−アンテナコイルから周波数の異な
る第1および第2のリ−ダ−搬送波が同時に送出され
る。
【0014】図2はタグ7に内蔵される半導体チップの
回路ブロック図であり、8はリ−ダ−より送出される第
1および第2のリ−ダ−搬送波を受信するタグ受信アン
テナコイル、9は上記タグ受信アンテナコイルより得ら
れる信号を整流しタグに内蔵される不揮発性メモリをは
じめとする全ての回路部に直流電力を供給する整流回
路、10は上記タグ受信アンテナコイルより得られる信
号から第2のリ−ダ−搬送波を取り出すための通常は高
域通過ろ波器で構成されるフィルタ−、11は上記フィ
ルタ−の出力信号を増幅、整形する増幅、整形回路、1
2は上記増幅、整形回路の出力信号を受け周波数を分周
する第1分周回路であり、上記第2のリ−ダ−搬送波か
らタグ搬送波17を作り出すもの、13は上記第1分周
回路の出力信号を受けメモリ読出クロック16を作り出
す第2分周回路、14はEPROM,EEPROMなど
で実現される不揮発性メモリであり上記第2分周回路よ
り得られるメモリ読出クロックによりあらかじめ記録さ
れている識別符号が読み出されるもの、15は例えば排
他的OR回路などで構成され、上記第1分周回路で作り
出されたタグ搬送波を不揮発性メモリ読出信号で位相変
調する変調回路、18は上記変調回路の出力信号をリ−
ダ−に伝送するためのタグ送信アンテナコイルである。
【0015】次に、第1および第2のリ−ダ−搬送波周
波数、タグ搬送周波数、第1および第2分周回路の分周
比につきその1実施例を説明する。第1のリ−ダ−搬送
周波数は従来例にもあるように100KHZ近辺が好ま
しく、例えば125KHZを選択しうる。第2のリ−ダ
−搬送周波数の1例として21.4MHZを選択し、第
1分周回路の分周比を1/2、第2分周回路の分周比を
1/1024とすればタグ搬送波周波数は図2より1
0.7MHZ、メモリ読出クロックは10.45KHZ
となる。上記のタグ搬送波周波数の10.7MHZは丁
度FM放送受信機の中間周波数と一致し、この周波数の
近辺には放送波は存在せずリ−ダ−にて受信しやすい周
波数となり、また、メモリ読出クロックはそのままタグ
識別符号の伝送速度と同一と考えられるが、リ−ダ−に
後続する任意のデ−タ処理装置とRS232Cのような
標準的インタ−フェ−スにて接続できる速度であり使い
勝手もよい。従って上記の各周波数および分周比の選択
は一つの妥当な選択となる。
【0016】また、第2のリ−ダ−搬送波周波数として
1.8MHZ、第1分周回路の分周比を1/4、第2分
周回路の分周比を1/64とすればタグ搬送波周波数は
図2より450KHZ、メモリ読出クロックは7.03
KHZとなる。この場合タグ搬送周波数は丁度AM放送
受信機の中間周波数と一致し、この周波数の近辺には放
送波は存在せずリ−ダ−にて受信しやすい周波数とな
り、また、上記と同様にして後続するデ−タ処理装置と
RS232Cなどで接続でき使い勝手はよい。従って、
上記の周波数および分周比の選択も妥当と考えられる。
【0017】なお、リ−ダ−から周波数の異なる第1お
よび第2のリ−ダ−搬送波を同時に送出する際、リ−ダ
の低消費電力化、及び、他の機器への電波障害の低減等
のために、第1および第2のリ−ダ−搬送波を同時に間
欠送出することとも有効である。
【0018】ところで、図1に示す2つの発振器、アナ
ログ信号加算器、増幅器はそれぞれ実際には完全なもの
でなく、リ−ダ−アンテナコイルより送出される第1お
よび第2のリ−ダ−搬送波にはそれぞれの周波数に対す
る高調波が含まれている。一般的には第1のリ−ダ−搬
送波周波数は第2のそれより低く、従って第1および第
2のリ−ダ−搬送波周波数の選び方によっては、第1の
リ−ダ−搬送波の高調波が、第2のリ−ダ−搬送波を分
周して得られるタグ搬送波周波数と一致し、リ−ダ−が
タグから送出されるタグ搬送波を受信しにくくすること
もあり得る。この問題を避けるため、第1のリ−ダ−搬
送波の高調波周波数と第2のリ−ダ−搬送波を任意の整
数比で分周したときに得られる周波数が一致しないよう
第1及び第2のリ−ダ−搬送波周波数を選択することが
望ましい。なお、リ−ダ−の受信、復調回路は一般的な
放送受信機で採用されている技術をそのまま活用するこ
とができるため、ここでは詳述を省略する。
【0019】さらに、上記タグ受信アンテナコイル8お
よびタグ送信アンテナコイル18に、その受信、送信効
率を向上させるためフェライトなどの磁性体を導入する
こと、上記タグ受信アンテナコイル8およびタグ送信ア
ンテナコイル18を1つのコイルで代表させ受信と送信
を共用させること、変調回路15とタグ送信アンテナコ
イル18の間に増幅器、被変調搬送波のみを通過させる
帯域通過フィルタ−を導入することなどは本発明に基づ
き容易に着想でき、本発明に包含されることはいうまで
もない。
【0020】
【発明の効果】上記のようにリ−ダ−から周波数の異な
る2種類のリ−ダ−搬送波を同時にタグに伝送すること
により、周波数の低い第1のリ−ダ−搬送波を用いるこ
とによりタグに内蔵された半導体回路の動作に十分な直
流電力を供給でき、また、周波数の高い第2のリ−ダ−
搬送波をタグ搬送波を作成する基本信号として用いるこ
とによりタグ搬送波の周波数を高く設定できるため、タ
グからリ−ダ−に安定して識別符号を伝送できる。
【0021】さらに、第1のリ−ダ−搬送波の高調波周
波数と第2のリ−ダ−搬送波を任意の整数比で分周した
ときに得られる周波数が一致しないよう第1及び第2の
リ−ダ−搬送波周波数を選択することにより、第1のリ
−ダ−搬送波が主としてリ−ダ−の搬送波送出回路部の
非直線部を通過することにより生ずる高調波の周波数
が、第2のリ−ダ−搬送波を分周して得られるタグ搬送
波周波数と一致し、リ−ダ−がタグから送出されるタグ
搬送波を受信しにくくすることを防止することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例を示すリ−ダ−の部分回路ブ
ロック図
【図2】本発明の1実施例を示すタグに内蔵される半導
体チップの回路ブロック図
【符号の説明】
2、3 第1、第2発振器 4 アナログ信号加算器 5 増幅器 6 リ−ダ−アンテナコイル 8 タグ受信アンテナコイル 9 整流回路 10 フィルタ− 11 増幅、整形回路 12、13 第1、第2分周回路 14 不揮発性メモリ 15 変調回路 18 タグ送信アンテナコイル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04B 5/00 H04B 1/59 H04B 7/26

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】識別符号が記録された半導体不揮発性メモ
    リを有するタグから前記識別符号をリ−ダに伝送し、前
    記識別符号を読み出す無線周波符号識別方法において、
    前記リ−ダ−から周波数の異なる第1および第2のリ−
    ダ−搬送波を同時に送出し、前記タグで受信された前記
    第1および第2のリ−ダ−搬送波のうち、第1のリ−ダ
    −搬送波をタグに内蔵される半導体不揮発性メモリを含
    む半導体回路の直流電源を作り出すために使用すると共
    に、第2のリ−ダ−搬送波をタグに内蔵される半導体不
    揮発性メモリの読出クロックおよびタグからリ−ダ−に
    識別符号を送出するために使用するタグ搬送波を作成す
    るときの基準信号とすることを特徴とする無線周波符号
    識別方法。
  2. 【請求項2】第1のリ−ダ−搬送波が第2のリ−ダ−搬
    送波より低周波であることを特徴とする請求項1記載の
    無線周波符号識別方法。
  3. 【請求項3】リ−ダ−から周波数の異なる第1および第
    2のリ−ダ−搬送波を同時に送出する際、前記第1およ
    び第2のリ−ダ−搬送波を同時に間欠送出することを特
    徴とする請求項1記載の無線周波符号識別方法。
  4. 【請求項4】第2のリ−ダ−搬送波を任意の整数比で分
    周したときに得られる周波数が、第1のリ−ダ−搬送波
    の高調波周波数と一致しないよう前記第1及び第2のリ
    −ダ−搬送波周波数を選択することを特徴とする請求項
    1記載の無線周波符号識別方法。
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