JP3003410U - モップの収納ケース - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 モップに捕捉されたホコリ、チリ等をある程
度強制的に離脱させることができ、しかも離脱させたホ
コリ、チリ等のモップへの再付着、或いはモップによる
掃き出しを防止できるモップの収納ケースを提供するこ
と。 【構成】 側面にモップを差し入れることのできる開口
２が形成され、上面に前記開口２に連通するモップの柄
を突出させることのできる切り欠き３が形成されたケー
ス本体１に、該ケース本体１内を上下に仕切る網目部材
７を装着したモップの収納ケースとした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、モップの収納ケースに関するもので、特にモップに付いたゴミをあ る程度離脱させることができ、しかも離脱させたゴミのモップへの再付着、或い はモップによる掃き出しを防止できるモップの収納ケースに関するものである。

【０００２】

【従来の技術及びその課題】

近年においては、生活様式も欧米化し、和室よりも洋室が増え、また広い板の 間のリビングも設けられていることが多いことから、長い柄の付いたモップが清 掃に広く利用されている。

【０００３】 かかるモップとしては、ホコリ、チリ等の捕捉を容易にするために毛足の長い パイルを豊富に下地に植設したものが一般的に使用され、該パイルに特殊な接着 剤をしみ込ませることにより乾燥した状態では取りにくいホコリ、チリ等を捕捉 し、また豊富なパイルによって比較的大きなゴミは絡み付けることにより取り、 床面を清掃することがなされている。

【０００４】 しかしながらここで、ホコリ、チリ等を捕捉した使用後のモップをそのまま床 面に置いておいたり、或いは壁に立て掛けておくと、折角捕捉したホコリ、チリ 等も振動或いは風等によりモップより離脱してしまい、再び周囲の床或いは壁を 汚すことがあった。

【０００５】 これを防止するために、従来より使用後のモップを収納するケースが存在する が、かかるケース１０１は、図４に示したように単に側面にモップを差し入れる ことのできる開口１０２を形成すると共に、上面に柄を突出させることのできる 切り欠き１０３を形成したものであり、該ケース１０１に使用後のモップを収納 した場合には、確かにモップより離脱したホコリ、チリ等は直接床或いは壁には 付かないため、その汚れを防止できる。

【０００６】 しかし、モップより離脱したホコリ、チリ等は、モップが接触するケース１０ １の底面１０１ａに溜まり、後日モップを使用するためにケース１０１よりモッ プを引き出した場合に、該モップによりケース１０１の底面１０１ａに溜まった ホコリ、チリ等が掃き出されてしまい、やはり該ケース付近の床を汚してしまう 場合が存在した。

【０００７】 また、モップによりケース１０１の底面１０１ａに溜まったホコリ、チリ等が ケース外に掃き出されてしまわないまでも、一旦ケース内においてモップより離 脱したホコリ、チリ等が、該モップの引き出し時に再付着してしまい、モップの 清掃能力を低下させることがあった。

【０００８】 本考案は、上述した従来より存在するモップの収納ケースが有する課題に鑑み 成されたものであって、その目的は、モップに捕捉されたホコリ、チリ等をある 程度強制的に離脱させることができ、しかも離脱させたホコリ、チリ等のモップ への再付着、或いはモップによる掃き出しを防止できるモップの収納ケースを提 供することにある。

【０００９】

【課題を解決するための手段】

本考案は、上記した目的を達成するため、ケース内を網目の部材により上下に 仕切った、モップの収納ケースとした。

【００１０】 ここで、上記ケースとしては、側面にモップを差し入れることのできる開口が 形成され、上面に前記開口に連通するモップの柄を突出させることのできる切り 欠きが形成されたケースとすることが好ましい。 これは、このようなケースとすると、モップの収納時、或いはモップの引き出 し時にケース内を上下に仕切る網目部材にモップが摺接し、モップに付着したホ コリ、チリ等を強制的に離脱させる機会が多くなるためである。

【００１１】 また、上記ケース内を上下に仕切る網目の部材は、ケース内に取外し可能に装 着されることが好ましい。 これは、該ケースを長期間使用していると、モップより離脱したホコリ、チリ 等がこびりつき、清掃が必要となるが、その清掃作業が容易となるためである。

【００１２】 さらに、上記した側面にモップを差し入れることのできる開口が形成されたケ ースに装着する網目の部材としては、開口付近において下方に湾曲させられた網 目の部材とすることが好ましく、またこの下方に湾曲させられた網目の部材の先 端は、ケースの底面より前方に位置していることが好ましい。 これは、ケース内を上下に仕切る網目の部材が、ケースの側面に形成された開 口付近において下方に湾曲させられておれば、該網目の部材がモップの収納時に 邪魔とならず、ケースの開口からスムーズにモップをケースの上部空間に収納で きるためであり、またこの下方に湾曲させられた網目の部材の先端が、ケースの 底面より前方に位置しておれば、該網目の部材が、モップより離脱してケースの 下部空間に溜まったホコリ、チリ等を廃棄する際に邪魔とならないためである。

【００１３】

【作用】

本考案にかかるモップの収納ケースによれば、上記したようにケース内が網目 の部材により上下に仕切られた構造となっているため、使用後のモップを網目の 部材により画成されたケースの上部空間に収納する際、或いはケースの上部空間 から取り出す際に、該モップが網目の部材によりほぐされ、付着したホコリ、チ リ等がある程度強制的に離脱させられる作用が生じる。

【００１４】 また、上記モップより離脱したホコリ、チリ等は、網目の部材を介してケース の下部空間に落下し、モップと接触することがないため、モップへの再付着、或 いはモップによるケースからの掃き出しが防止できる作用が生じる。

【００１５】

【実施例】

以下、上記した本考案にかかるモップの収納ケースの一実施例を、添付図面に 従って詳細に説明する。 ここで、図１は本考案にかかるモップの収納ケースの斜視図、図２は図１に示 したモップの収納ケースの縦断面図である。また図３は図１に示したモップの収 納ケースの使用状態を示した縦断面図である。

【００１６】 図において１は、プラスチック、或いは金属板により形成されたケース本体で あって、該ケース本体１は、天板１ａ、底板１ｂ、両側板１ｃ，１ｃ及び後板１ ｄを有し、前方に開口２が形成されたケースである。

【００１７】 上記ケース本体１の天板１ａには、前方の開口２に連通する切り欠き３が形成 されていると共に、取っ手４が固着されている。またケース本体１の両側板１ｃ ，１ｃの内壁面側には、前方５ａが若干上下に広げられたレール５が取り付けら れ、該レール５が取り付けられた位置と同一高さに位置するケース本体１の後板 １ｄの内壁面側には、湾曲された板バネにより形成された係止部材６が固着され ている。

【００１８】 ７は、上記ケース本体１内を上下に仕切る網目部材であり、該網目部材７は、 プラスチック、或いは金属により略矩形の板状に形成されたもので、その網目の 目開きは、１０〜５０ｍｍ程度の範囲内で任意に決定されている。

【００１９】 また、上記網目部材７の前方７ａ側は、図面に示したように下方に湾曲させら れており、該網目部材７を、ケース本体１に上記レール５、及び係止部材６を利 用して装着した場合において、その下方に湾曲させられた網目部材７の前方７ａ の先端は、ケース本体１の底板１ｂの先端よりも前方に位置するように構成され ている。

【００２０】 上記のように構成された本考案にかかるモップの収納ケースは、ケース本体１ の前方に形成された開口２を利用し、図３に示したように網目部材７により画成 されたケース本体１内の上部空間８にモップＡが収納され、モップＡの柄Ｂは、 切り欠き３から上方に突出した状態となる。

【００２１】 モップＡの上記ケース本体１への収納時においては、該ケース本体１内を上下 に仕切る網目部材７の前方７ａが、下方に湾曲させられていることから邪魔とな らず、モップＡの収納がスムーズに行なえると共に、収納時にモップＡが網目部 材７に摺接してほぐされることとなるため、該モップＡに付着したホコリ、チリ 等がある程度強制的に離脱させられ、網目部材７の網目を介してケース本体１内 の下部空間９に離脱したホコリ、チリＷが落下する。

【００２２】 ケース本体１内の下部空間９に落下したホコリ、チリＷは、その後モップＡに 接触することはないため、モップＡへの再付着、或いはモップＡの引き出し時に 該モップＡにより掃き出されてしまうことがない。

【００２３】 収納した上記モップＡをケース本体１より引き出す際においても、モップＡは 網目部材７に摺接することとなり、更に該モップＡに付着したホコリ、チリ等が 強制的に離脱させられるため、ホコリ、チリ等の付着の少ないモップＡを清掃に 使用することが可能となる。

【００２４】 ケース本体１内の下部空間９に溜まったホコリ、チリＷは、該ケース本体１の 天板１ａに固着された取っ手４を持って捨てられることとなるが、この際、下方 に湾曲させられた網目部材７の前方７ａの先端は、ケース本体１の底板１ｂの先 端よりも前方に位置するように構成されているため、ケース本体１内の下部空間 ９に溜まったホコリ、チリＷは、網目部材７の前方先端とケース本体１の底板先 端との間隙１０を介して廃棄することができ、網目部材７が廃棄時の邪魔となる ことはない。

【００２５】 以上、本考案にかかるモップの収納ケースの一実施例につき説明したが、本考 案は既述の実施例に限定されるものではなく、本考案の技術的思想に基づいて、 各種の変形及び変更が可能であることは当然である。

【００２６】 例えば、上記実施例においては、網目部材７を装着するケース本体１の形状と して、側面に開口２を有するものにつき説明したが、上面にモップを挿入できる 開口が形成された単に箱状のケース本体を、網目部材により上下に仕切った構造 としても良い。

【００２７】 また、網目部材の構造も、実施例のように縦材と横材とにより網目を形成した ものに限らず、板体に複数の穴を穿設した、いわゆる打抜網であっても良い。

【００２８】

【考案の効果】

以上、説明した本考案にかかるモップの収納ケースによれば、ケース内が網目 の部材により上下に仕切られた構造となっているため、使用後のモップを網目の 部材により画成されたケースの上部空間に収納する際、或いはケースの上部空間 から取り出す際に、該モップが網目の部材によりほぐされ、付着したホコリ、チ リ等がある程度強制的に離脱させられる効果がある。

【００２９】 また、上記モップより離脱したホコリ、チリ等は、網目部材のを介してケース の下部空間に落下し、モップと接触することがないため、モップへの再付着、或 いはモップによるケースからの掃き出しが防止できる効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案にかかるモップの収納ケースの一実施例
を示した斜視図である。

【図２】本考案にかかるモップの収納ケースの一実施例
を示した縦断面図である。

【図３】本考案にかかるモップの収納ケースの一実施例
の使用状態を示した縦断面図である。

【図４】従来のモップの収納ケースの一例を示した斜視
図である。

【符号の説明】

１ ケース本体 １ａ ケース本体の天板 １ｂ ケース本体の底板 １ｃ ケース本体の側板 １ｄ ケース本体の後板 ２ ケース本体の開口 ３ ケース本体の切り欠き ４ 取っ手 ５ レール ５ａ レールの前方 ６ 係止部材 ７ 網目部材 ７ａ 網目部材の前方 ８ ケース本体内の上部空間 ９ ケース本体内の下部空間 １０ 網目部材の前方先端とケース本体の底板先端と
の間隙 Ａ モップ Ｂ モップの柄 Ｗ ホコリ、チリ

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ケース内を網目の部材により上下に仕切
   ったことを特徴とするモップの収納ケース。
2. 【請求項２】 上記ケースが、側面にモップを差し入れ
   ることのできる開口が形成され、上面に前記開口に連通
   するモップの柄を突出させることのできる切り欠きが形
   成されたケースであることを特徴とする、請求項１記載
   のモップの収納ケース。
3. 【請求項３】 上記ケース内を上下に仕切る網目の部材
   が、ケース内に取外し可能に装着されていることを特徴
   とする、請求項１又は２記載のモップの収納ケース。
4. 【請求項４】 上記ケース内を上下に仕切る網目の部材
   が、ケースの側面に形成された上記開口付近において下
   方に湾曲させられていることを特徴とする、請求項２又
   は３記載のモップの収納ケース。
5. 【請求項５】 上記下方に湾曲させられた網目の部材の
   先端が、ケースの底面より前方に位置していることを特
   徴とする、請求項４記載のモップの収納ケース。