JP3003326B2 - 燃焼器 - Google Patents

燃焼器

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JP3003326B2
JP3003326B2 JP3258966A JP25896691A JP3003326B2 JP 3003326 B2 JP3003326 B2 JP 3003326B2 JP 3258966 A JP3258966 A JP 3258966A JP 25896691 A JP25896691 A JP 25896691A JP 3003326 B2 JP3003326 B2 JP 3003326B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は液体燃料を気化して燃焼
させる燃焼器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の燃焼器は図3に示すよう
に気化部1の周壁に燃焼用空気供給管2と燃料供給ノズ
ル3を臨ませてある。この燃料供給ノズル3は温度が上
昇し過ぎるとタールを生成し燃焼特性に悪影響を及ぼ
す。燃料供給ノズル3の温度は燃焼中は送風機5からの
燃焼用空気により冷却されるため上昇し過ぎることはな
いが、着火前と消火後の気化部1の温度が高く、送風機
が停止している場合には高くなる。しかし、上向きの燃
焼器の場合、ドラフト効果により矢印4のような自然対
流が生じ、燃料供給ノズル3を冷却する。このため気化
部1の温度が高い場合でも燃料供給ノズル3はそれほど
高温にはならず、着火前と消火後に短時間のプリパージ
とポストパージを行うだけでノズル温度を目標値以下に
することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、燃焼器
を横向きにした場合や、送風機5および送風経路の構成
上図3に示した自然対流が発生しにくい場合に、送風機
5が停止している状態では気化部1の温度にほぼ連動し
てノズル3の温度が大きく上昇する。そのため、ノズル
温度を低減するのにプリパージとポストパージの時間を
充分に取る必要がある。しかしながらプリパージあるい
はポストパージは送風量が多いため気化部1をも大きく
冷却してしまい、予熱時間が長くなるとともに騒音も高
くなる等の課題がある。
【0004】本発明は上記課題を解決するもので、プリ
パージおよびポストパージ時間を単に延長することなし
にノズル温度を設定値以下にできるようにすることを目
的としたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため、液体燃料を気化する気化部と、気化部の温度
を検出する温度検出部と、内部に燃料供給ノズルを配設
して気化部に臨ませた燃焼用空気供給管と、気化部で気
化された燃料ガスと空気との予混合ガスを燃焼させるバ
ーナ部と、前記温度検出部からの出力に基づいて送風モ
ータを駆動させる制御部とを備え、前記制御部は、非燃
焼時で、かつ送風モータが駆動していないときに、気化
部の温度がプリパージあるいはポストパージ温度より低
い所定温度以上あるときは送風モータを少なくとも通常
燃焼動作時に設定される最小回転数より小さい微小回転
数で動作させ、燃料供給ノズルの温度を低減させるよう
にしている。
【0006】
【作用】本発明は上記構成によって、燃焼器が非燃焼状
態で、かつ送風モータが駆動していない状態において、
気化部の温度が所定温度以上あるときは、強制的に送風
モータを微小回転数で動作させるようにしているため、
内部に燃料供給ノズルを配設した燃焼用空気供給管に僅
かな空気の流れが生じ、気化部を大きく冷却したり、騒
音を高めたりすることなく、燃料供給ノズルを常に設定
値以下に保持することができる。
【0007】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1を参照して説明
する。図1において、11は有底筒状の気化部で、その
周壁の一部に燃料供給用のノズル12と燃焼用空気供給
管13が臨ませてある。14は上記気化部11に埋設し
たヒータ、15は同気化部11の開口に覆設したバーナ
部で、その周壁に炎口15aが多数設けてある。16は
バーナ部15の上部開口部に覆設したバーナキャップ、
17は前記気化部11に埋設した温度検出部、18は燃
焼用空気を供給するための送風機、19は送風機18の
送風モータ、20は前記温度検出部17からの出力に基
づいて送風モータ19を駆動させる制御部である。
【0008】この制御部20の動作、すなわち送風モー
タ18の制御は、図2のフローチャートに示す。すなわ
ち、気化部温度検出部17からの出力に基づいてこれが
プリパージ温度よりも低い温度に設定されている所定温
度以上に達すれば、送風モータ18が回転中かどうかを
確認し、停止中ならば、送風モータ18を微弱回転で回
転させるようになっている。
【0009】したがって、上記構成において実際の運転
状態では、まず燃焼開始前にヒータ14により気化部1
1を加熱する。温度検出部17の出力に基づいて気化筒
11の温度が所定温度以上になると送風モータ19を例
えば微弱燃焼時の回転数以下の微少回転で回転し、気化
部11を冷却するほどではないが、予熱時のノズル温度
上昇を低減する。さらに、気化部11の温度が上昇して
いき着火直前のプリパージ温度まで達すると送風モータ
19の回転数をプリパージレベルまで上げ、ポンプ等に
よって気化部11内に燃料を噴出する。燃料は高温に加
熱されている気化部11内で気化し、送風機18により
燃焼用空気供給管13を通して気化部11内に送られて
くる燃焼用空気と予混合する。
【0010】この予混合ガスは気化部11内を旋回しな
がらバーナ部15内に流入し、バーナ部側壁の炎口15
aより噴出する。そして適当な点火手段で点火してやる
と燃焼を開始し、炎口15aにほぼ密着した火炎を形成
する。燃焼中はノズル12の温度は送風機18からの燃
焼用空気により冷却されるため、ノズル12と気化部1
1の距離を適当に保てばタールを生成するほど高温には
ならない。
【0011】消火後はポストパージを一定時間行い、気
化部11およびバーナ部15をある程度冷却する。そし
て、ポストパージが終了しても温度検出部17の出力、
すなわち気化部11の温度が所定温度になるまで送風モ
ータ19を微弱燃焼時の回転数以下の微少回転で回しつ
づけ、消火後の送風機18の音を低減しながら、ノズル
温度を設定値以下に保持する。
【0012】さらに、停電復帰時等の気化部11のよう
に温度が高く、送風モータ19が停止している状態や、
消火後すぐの着火などの気化部温度が最初から高く、プ
リパージに移るまでに送風モータ19の停止時間が生じ
るような場合においても、気化部11の温度が所定温度
以下になるまで送風モータ19を微弱燃焼時の回転数以
下の微少回転で回し冷却することにより、ノズル温度上
昇を低減する。
【0013】これにより、予熱時間の長時間化および消
火後の送風機18の音等を最小限に抑えながら、燃料供
給ノズル12の温度を常に設定値以下に保持することが
でき、ノズル12の耐タール性が向上する。
【0014】なお、上記ノズル12を冷却するときの送
風機18の回転は気化部11を大きく冷却しない程度で
あってノズル12を設定温度以下に保持できる回転数で
あればどの様な回転数であってもよいのはもちろんのこ
とである。
【0015】
【発明の効果】以上説明したように本発明の燃焼器は、
気化部の温度検出部からの出力に基づいて非燃焼時に送
風機のモータを微少回転させることにより、単にプリパ
ージおよびポストパージ時間を延長する場合に比較し
て、予熱時間の長時間化や消火後の送風機音等を最小限
に抑えながら、燃料供給ノズルの温度を常に設定値以下
に保持することができ、ノズル部のタール生成を抑制
し、燃焼器の耐久性の向上や騒音の低減を図りつつ、
気代の節約を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における燃焼器の断面図であ
る。
【図2】本発明の一実施例における制御部のフローチャ
ートである。
【図3】従来の燃焼器を示す断面図である。
【符号の説明】
11 気化部 12 燃料供給ノズル 13 燃焼用空気供給管 15 バーナ部 17 温度検出部 19 送風モータ 20 制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今井 哲雄 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−98819(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F23N 5/02 342 F23D 11/44

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】液体燃料を気化する気化部と、気化部の温
    度を検出する温度検出部と、内部に燃料供給ノズルを配
    設して気化部に臨ませた燃焼用空気供給管と、気化部で
    気化された燃料ガスと空気との予混合ガスを燃焼させる
    バーナ部と、前記温度検出部からの出力に基づいて送風
    モータを駆動させる制御部とを備え、前記制御部は、
    燃焼時で、かつ送風モータが駆動していないときに、
    化部の温度がプリパージあるいはポストパージ温度より
    低い所定温度以上あるときは送風モータを少なくとも通
    常燃焼動作時に設定される最小回転数より小さい微小回
    数で動作させ、燃料供給ノズルの温度を低減させる
    うにした燃焼器。
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