JP3003325B2 - α−スルホ脂肪酸エステル塩組成物及びその製造方法 - Google Patents

α−スルホ脂肪酸エステル塩組成物及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、α−スルホ脂肪酸エス
テル塩組成物及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】α−スルホ脂肪酸エステル塩(以下「α
−SFE」と略記する。)は、洗浄力、耐硬水性、生分
解性の良好な界面活性剤として公知の化合物であり、特
に、炭素数16〜18の単独又は混合脂肪酸からなるα
−スルホ脂肪酸のメチルエステル塩やエチルエステル塩
等の低級アルキル(炭素数1〜2)エステル塩は、良好
な洗浄力を有している。しかしながら、このもののクラ
フト点は高く、液体洗剤に応用する場合、室温において
沈降物を生じる等の欠点があった。一方、炭素数6〜1
4の単独又は混合脂肪酸からなるα−スルホ脂肪酸低級
アルキル(炭素数1〜2)エステル塩は、クラフト点は
低いものの洗浄力が劣ることが知られている。
【0003】これまでにα−SFEを主たる界面活性剤
成分とし、溶解性並びに洗浄性の改善された組成物とし
ては、脂肪酸残基の炭素数に注目し、(a)炭素数12
〜14の脂肪酸残基を有するα−SFEと(b)炭素数
16〜18の脂肪酸残基を有するα−SFEとを所定の
重量比で、かつ両者を所定の総量で含有してなる高嵩密
度粒状洗剤組成物が提案されている(特開平2−103
293号)。しかしながら、当該組成物中のα−SFE
を液体洗浄剤組成物の構成成分として考慮した場合に
は、尚、充分満足し得るものではなかった。
【0004】α−SFEのクラフト点は、脂肪酸残基の
炭素数のみならず、アルコール成分の炭素数によっても
影響され、一般にアルコール残基が長くなるにつれて低
下する(即ち、溶解性が向上する)傾向にある。しかし
ながら、長鎖のアルコール残基を有するα−SFEは、
同時に洗浄力が低下する傾向がみられる(Tenside,27,2
43 (1990))ため、これらを単独で液体洗剤の主たる界
面活性剤として使用することは困難である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、洗浄力
は高いがクラフト点が高く、液体洗剤の主要界面活性剤
としては使用が困難であった炭素数1〜2のアルコール
成分からなるα−SFEを必須成分とし、洗浄性並びに
溶解性が共に良好で、粉末洗剤のみならず液体洗剤の構
成成分としても有用な界面活性剤組成物を開発すべく鋭
意検討を重ねた。その結果、本発明者らは、これまで充
分に検討されていなかったアルコール成分に着目して行
った検討の中で以下の事実を見い出した。
【0006】(1)炭素数1〜2のアルコールから得ら
れるα−SFEに対し、炭素数3〜4のアルコールから
得られるα−SFEを特定の比率で併用することによ
り、クラフト点が低く、かつ洗浄力が良好な組成物が得
られる。
【0007】(2)上記組成物は、炭素数1〜2のアル
コールから得られるα−スルホ脂肪酸エステルを炭素数
3〜4の脂肪族アルコールを用いて特定の範囲内におい
て部分的にエステル交換し、次いで中和することによ
り、工業的に有利な条件下で製造し得る。即ち、本発明
は、かかる知見に基づいて完成された発明であって、新
規有用なα−SFEの組成物及びその製造方法を提供す
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係るα−スルホ
脂肪酸エステル塩組成物は、一般式(I)で表されるα
−スルホ脂肪酸エステル塩(以下「A成分」という。)
と、一般式(II)で表されるα−スルホ脂肪酸エステ
ル塩(以下「B成分」という。)とを含有し、A成分/
B成分(重量基準)が2/3〜9/1、好ましくは1/
1〜5/1であることを特徴とする。
【化1】[式中、R1は、炭素数6〜20の直鎖状若し
くは分岐鎖状のアルキル基を表し、R2は、炭素数1〜
2のアルキル基を表す。Mは、アルカリ金属、アルカリ
土類金属、アルカノールアミン残基又はアンモニウムを
表す。]
【化2】[式中、R3は、炭素数6〜20の直鎖状若し
くは分岐鎖状のアルキル基を表し、R4は、炭素数3〜
4の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基を表す。Mは、一
般式(I)におけると同じである。]
【0009】B成分に対するA成分の重量比率が2/3
未満の場合には洗浄力が低下し、一方、9/1を越える
場合にはクラフト点が高くなって、いずれの場合も好ま
しくない。
【0010】本発明に係るα−SFE組成物は、A成分
及びB成分を別途、公知の方法、例えば炭素数8〜22
の脂肪酸のエステルを無水硫酸でスルホン化し、熟成し
た後、所定のアルカリで中和して調製し、得られた各成
分を所定の比率となるように適宜混合することにより得
ることができるが、以下の方法を適用すれば、効率よく
一段で目的とする組成物を工業的に得ることができる。
【0011】即ち、本発明に係るα−SFE組成物の製
造方法は、炭素数8〜22の直鎖状又は分岐鎖状脂肪酸
のメチルエステル若しくはエチルエステル(以下「脂肪
酸低級アルキルエステル」と総称する。)を無水硫酸で
スルホン化し、次いでかかるスルホン化物の10〜60
重量%を炭素数3〜4の直鎖状又は分岐鎖状の脂肪族ア
ルコールから選ばれる1種又は2種以上のアルコール類
とエステル交換し、その後中和することを特徴とする。
【0012】原料として用いられる脂肪酸低級アルキル
エステルは、たとえば牛脂、豚脂、魚油等の動物性油
脂、パーム油、ヤシ油、パーム核油等の植物性油脂をメ
タノール或いはエタノールによりエステル交換して、或
いは上記鎖長の高級脂肪酸を硫酸、p−トルエンスルホ
ン酸等の酸性触媒下又は無触媒下でメタノール或いはエ
タノールを添加しエステル化することにより得られる。
【0013】[スルホン化工程]これらの脂肪酸低級ア
ルキルエステルを5〜20倍量程度の乾燥された不活性
ガス(例えば、乾燥空気、乾燥窒素ガス等)により希釈
された無水硫酸と接触させることにより、α位にスルホ
ン基が導入されて目的とするα−スルホ脂肪酸低級アル
キルエステルが得られる。このとき、原料エステルのヨ
ウ素価は低いほど良く、具体的には1以下であることが
望ましい。これは、原料のエステルが不飽和結合を有す
る場合には、無水硫酸がその不飽和結合と反応し、α位
以外にもスルホン基が導入される結果、目的物の収率が
低下するためである。
【0014】好ましい無水硫酸の適用量は、脂肪酸低級
アルキルエステル1モルに対して、通常、1.1〜1.7
モル、より好ましくは1.2〜1.5モル程度である。
1.1モル未満では収率が大幅に低下し、1.7モルを越
えて添加した場合には得られるスルホン化物の色相の悪
化が顕著となる。
【0015】スルホン化は、60〜90℃程度、好まし
くは70〜80℃程度の加温下で、通常、40分間〜2
時間程度で完結する。
【0016】当該反応は、無水硫酸に不活性な化合物、
例えば四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等の塩素系
化合物やフッ素系化合物等を溶媒として用いることもで
きるが、工業的、経済的、且つ環境上の観点より無溶媒
下で行うことが好ましい。
【0017】反応完結後、必要に応じてトッピング或い
は生成物内に空気等の不活性ガスを流通せしめることに
より生成したスルホン化物中の余剰の無水硫酸を除去し
たり、水、メタノール等を用いて無水硫酸を失活化せし
めたり、更に必要で有れば過酸化水素等の漂白剤を用い
て漂白する。
【0018】[エステル交換工程]上記工程で得られた
スルホン化物に、スルホン化物1モル当たり、0.1〜
2.0モル程度、好ましくは0.5〜1.5モル程度の直
鎖状又は分枝鎖状の炭素数3〜4の脂肪族アルコールを
一括して又は分割して添加し、通常、不活性ガスの雰囲
気下で、当該スルホン化物の溶融温度以上、例えば50
〜150℃程度、好ましくは70〜130℃程度にて5
分間〜3時間程度、好ましくは30分〜2時間程度反応
させて、上記スルホン化物の10〜60重量%をエステ
ル交換する。本エステル交換工程の終了時期は、後述す
る高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いて判
定する。上記温度未満では原料のスルホン化物が固化し
たり、反応時間が長くなって生産性が低下し、逆に高温
下では着色や副反応が生じるため、いずれも好ましくな
い。5分より短時間ではエステル交換が充分には行われ
ず、一方、長時間の反応では経済上望ましくない。エス
テル交換割合が、10重量%未満ではクラフト点が高
く、一方、60重量%を越える場合には洗浄力が低下し
て、いずれの場合においても本発明所定の効果を得るこ
とができない。
【0019】炭素数3〜4の直鎖状又は分岐鎖状の脂肪
族アルコール類としては、プロパノール、イソプロパノ
ール、ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール
が例示され、特にイソプロパノール、ブタノール、イソ
ブタノールが有効である。
【0020】本工程においては、空気、窒素、アルゴン
のような不活性ガスを系内に流通させながら、或いは減
圧下で連続的にアルコールを添加しながらメタノール、
エタノール等の原料エステルに由来するアルコール成分
を留去することによりエステル交換率を高めることがで
きる。
【0021】[中和工程]本工程は、エステル交換反応
物に所定のアルカリ水溶液を添加し、通常、常温〜60
℃程度の加温下で行われる。
【0022】上記所定のアルカリとしては、水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化マ
グネシウム等の水酸化アルカリ類、エタノールアミン、
ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカ
ノールアミン類、アンモニア等が例示される。
【0023】更に、中和後、必要に応じて未反応のアル
コールを留去し、脱色を必要とする場合には、60〜8
0℃にて過酸化水素やジ亜塩素酸ナトリウムを用いて漂
白して濃度10〜40重量%程度のα−SFEの水溶液
を得る。
【0024】かくして得られたα−SFEの組成物は、
洗浄力が良好で、かつクラフト点も低い(即ち、溶解性
が良好である。)ので粉末或いは液体の衣料用洗剤或い
は台所用洗剤の主要界面活性剤として有用である。
【0025】又、所定の効果を損なわない限り、他の界
面活性剤(例えば、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸
塩、アルキルエーテル硫酸塩、アルキル硫酸塩、sec−
アルカンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、
脂肪酸石鹸等のアニオン界面活性剤、ラウリルジメチル
酢酸ベタイン、ヤシアルキルアミドプロピル酢酸ベタイ
ン等の両性界面活性剤、ラウリルジメチルアミンオキシ
ド、ヤシアルキルジエタノールアミド、ヤシアルキルグ
ルコシド等の非イオン界面活性剤と併用することもでき
る。その他、公知のビルダー、キレート剤、再汚染防止
剤、ハイドロトロープ剤、安定剤、酵素、漂白剤、香
料、色素、蛍光剤等を適宜含有することができる。
【0026】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明を詳しく説明す
る。尚、各例におけるα−SFE組成物の組成、クラフ
ト点及び洗浄力(洗浄率)は、以下の方法により測定
し、評価した。
【0027】α−SFE組成物の組成 HPLC法[シャンプー分析法、J.Soc.Cosmet.Chem.Ja
pan、21(1)、5(1987)] に基づいて検量線法で算定した。以下にその条件を記
す。 装 置:高速液体クロマトグラフ LC−3A(島津製
作所製) カラム:Shimpack CLC−ODS(6φ×150mm)
(島津製作所製) 移動相:メタノール/水=80/20(v/v)、0.
25M−過塩素酸ナト リウム、リン酸でpH=2.5に調整 流 速:1.0ml/分 カラム温度:45℃ 検出器:RID−6A
【0028】クラフト点 100mlビーカーに界面活性剤水溶液(界面活性剤濃度
1.0重量%)100gを入れ、24時間室温にて静置
した後、−5℃にて40〜50時間冷却する。ビーカー
の中央に温度計を固定し、結晶の析出している水溶液を
1℃/分の速度で加熱し、急激に溶解し始める温度をク
ラフト点とする。−5℃にて結晶の析出していない被験
物のクラフト点は0℃以下とした。
【0029】洗浄率 日立−ライオン人工汚垢法に準拠した方法で行った。即
ち、Terg-O-Tometerを用いて所定の汚染布を洗浄剤水溶
液(界面活性剤濃度1.0重量%)中で10分間洗浄し
(回転数100rpm/分、洗浄温度は30℃)、次いで3分
間すすぐ。かかる操作を4回行い、風乾後、アイロン仕
上げを行って白色度を測定し、次式に従って洗浄力を算
定した。
【0030】
【数1】 [式中、Rwは洗浄後の汚染布の白色度、Rsは汚染布
の白色度、Roは元の白布の白色度を夫々表す。]
【0031】実施例1 攪拌機、温度計、冷却器及びガス導入口を備えた2lの
四つ口フラスコにラウリン酸メチル214g(1モル)
を仕込み、乾燥した空気で5%に希釈した無水硫酸10
4g(1.3モル)を70℃のエステル中に吹き込み、
その後80℃にて1時間熟成した。次いで、イソブタノ
ールを74g(1モル)添加し、70℃で150分間エ
ステル交換した。次いで、室温に冷却後、15%の水酸
化ナトリウム水溶液を用いて中和した。pH7に微調整
の後に60℃にて1時間熟成した。その後、減圧下にメ
タノール及び未反応のイソブタノールを留去しながら反
応を完結した。所定量の水を添加して下記の組成を有す
る30重量%のα−SFE混合水溶液を得た。 α−スルホラウリン酸メチルのナトリウム塩 51重量% α−スルホラウリン酸イソブチルのナトリウム塩 47重量% α−スルホ脂肪酸ジ塩 2重量% 測定の結果、上記組成物のクラフト点は0℃以下で、洗
浄率は72%であった。
【0032】比較例1 各構成成分を別途、常法(J.Am.Chem.Soc.,75,4859 (19
53)、以下同様)に従って調製し、下記の組成を有する
α−SFE組成物を得た。 α−スルホラウリン酸メチルのナトリウム塩 25重量% α−スルホラウリン酸イソブチルのナトリウム塩 70重量% α−スルホラウリン酸ジ塩 5重量% 測定の結果、上記組成物のクラフト点は0℃以下で、洗
浄率は65%であった。
【0033】実施例2 実施例1と同様の反応器にパルミチン酸エチル284g
(1モル)を仕込み、実施例1と同一の条件下でスルホ
ン化した。次いで、n−プロパノールを30g(0.5
モル)添加し、90℃で90分間エステル交換した。次
いで、室温に冷却後、15%の水酸化ナトリウム水溶液
を用いて中和した。pH7に微調整の後に60℃にて1
時間熟成した。その後、減圧下にメタノール及び未反応
のn−プロパノールを留去しながら反応を完結した。所
定量の水を添加して下記の組成を有する30重量%のα
−SFE混合水溶液を得た。 α−スルホパルミチン酸エチルのナトリウム塩 63重量% α−スルホパルミチン酸n−プロピルのナトリウム塩 32重量% α−スルホパルミチン酸ジ塩 5重量% 測定の結果、上記組成物のクラフト点は0℃以下で、洗
浄率は75%であった。
【0034】比較例2 各構成成分を別途常法に従って調製し、下記の組成を有
するα−SFE組成物を得た。 α−スルホパルミチン酸エチルのナトリウム塩 35重量% α−スルホパルミチン酸n−プロピルのナトリウム塩 63重量% α−スルホパルミチン酸ジ塩 2重量% 測定の結果、上記組成物のクラフト点は0℃以下で、洗
浄率は63%であった。
【0035】実施例3 実施例1と同様の反応器に硬化ヤシ油脂肪酸メチル25
8g(1モル)を仕込み、実施例1と同一の条件下でス
ルホン化した。次いで、n−ブタノールを18.5g
(0.25モル)添加し、110℃で40分間エステル
交換した。次いで、室温に冷却後、15%の水酸化ナト
リウム水溶液を用いて中和した。pH7に微調整の後に
60℃にて1時間熟成した。その後、減圧下にメタノー
ル及び未反応のn−ブタノールを留去しながら反応を完
結した。所定量の水を添加して下記の組成を有する30
重量%のα−SFE混合水溶液を得た。 α−スルホ硬化ヤシ脂肪酸メチルのナトリウム塩 78重量% α−スルホ硬化ヤシ脂肪酸n−ブチルのナトリウム塩 19重量% α−スルホ硬化ヤシ酸ジ塩 3重量% 測定の結果、上記組成物のクラフト点は0℃以下で、洗
浄率は70%であった。
【0036】比較例3 各構成成分を別途常法に従って調製し、下記の組成を有
するα−SFE組成物を得た。 α−スルホ硬化ヤシ脂肪酸メチルのナトリウム塩 92重量% α−スルホ硬化ヤシ酸n−ブチルのナトリウム塩 6重量% α−スルホ硬化ヤシ脂肪酸ジ塩 2重量% 測定の結果、上記組成物のクラフト点は15℃で、洗浄
率は68%であった。
【0037】実施例4 実施例1と同様の反応器に硬化パームステアリン脂肪酸
エチル295g(1モル)を仕込み、実施例1と同一の
条件下でスルホン化した。次いで、sec−ブタノールを
56g(0.75モル)添加し、90℃で40分間エス
テル交換した。次いで、室温に冷却後、15%の水酸化
ナトリウム水溶液を用いて中和した。pH7に微調整の
後に60℃にて1時間熟成した。その後、減圧下にメタ
ノール及び未反応のsec−ブタノールを留去しながら反
応を完結した。所定量の水を添加して下記の組成を有す
る30重量%のα−SFE混合水溶液を得た。 α−スルホ硬化パームステアリン脂肪酸エチルのナトリ
ウム塩 59重量% α−スルホ硬化パームステア
リン脂肪酸sec−ブチルのナトリウム塩37重量%
α−スルホ硬化パームステアリン脂肪酸ジ塩
4重量% 測定の結果、上記組成物のクラ
フト点は0℃以下で、洗浄率は75%であった。
【0038】比較例4 各構成成分を別途常法に従って調製し、下記の組成を有
するα−SFE組成物を得た。 α−スルホ硬化パームステアリン脂肪酸エチルのナトリ
ウム塩 20重量% α−スルホ硬化パームステア
リン脂肪酸sec−ブチルのナトリウム塩76重量%
α−スルホ硬化パームステアリン脂肪酸ジ塩
4重量% 測定の結果、上記組成物のクラ
フト点は0℃以下で、洗浄率は60%であった。
【0039】
【発明の効果】本発明に係るα−スルホ脂肪酸エステル
塩組成物は、優れた洗浄性能を有し、且つクラフト点が
低く、液性が大幅に改良されたものである。更に、本発
明に係る方法を適用することにより、工業的な条件で本
組成物を製造することができる。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 309/17 C07C 303/06

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I)で表されるα−スルホ脂肪
    酸エステル塩(以下「A成分」という。)と、一般式
    (II)で表されるα−スルホ脂肪酸エステル塩(以下
    「B成分」という。)とを含有し、A成分/B成分(重
    量基準)が2/3〜9/1であることを特徴とするα−
    スルホ脂肪酸エステル塩組成物。 【化1】 [式中、R1は、炭素数6〜20の直鎖状若しくは分岐
    鎖状のアルキル基を表し、R2は、炭素数1〜2のアル
    キル基を表す。Mは、アルカリ金属、アルカリ土類金
    属、アルカノールアミン残基又はアンモニウムを表
    す。] 【化2】 [式中、R3は、炭素数6〜20の直鎖状若しくは分岐
    鎖状のアルキル基を表し、R4は、炭素数3〜4の直鎖
    状又は分岐鎖状のアルキル基を表す。Mは、一般式
    (I)におけると同じである。]
  2. 【請求項2】 炭素数8〜22の直鎖状又は分岐鎖状脂
    肪酸のメチルエステル若しくはエチルエステルを無水硫
    酸でスルホン化し、次いでかかるスルホン化物の10〜
    60重量%を炭素数3〜4の直鎖状又は分岐鎖状の脂肪
    族アルコールから選ばれる1種又は2種以上のアルコー
    ル類とエステル交換し、その後中和することを特徴とす
    る請求項1記載のα−スルホ脂肪酸エステル塩組成物の
    製造方法。
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