JP3002864B2 - 光コネクタ組立用接着剤注入管 - Google Patents
光コネクタ組立用接着剤注入管Info
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Description
タの組み立ての際に、光ファイバケーブルを固定するた
めの接着剤をコネクタ内のフェルールに注入するための
光コネクタ組立用接着剤注入管(以下接着剤注入管と呼
ぶ)に関する。
5um と細い石英ガラスなどからなる裸ファイバ部と、そ
の周囲を約1mmの径でナイロン等で被覆された心線部
から構成される。この光ファイバケーブルを光コネクタ
に取り付ける作業において、光ファイバコネクタと光フ
ァイバケーブルに圧縮などによる応力や曲げが局所的に
加わると、その中を伝送される光信号は外部漏洩や損失
増加等の伝送損失に悪影響を及ぼし、最終的には光ファ
イバケーブル断線につながるなどの影響を与える。
を構成する一部品である中心に貫通穴を有する円筒状の
フェルールに固定するにあたっては、接着剤を用いる方
法が一般的であり、以下のようにして光ファイバコネク
タを組み立てていた。
法の工程順断面図を示す。図5はフェルール1の後部に
直接、注射針2を挿入する光コネクタの組立方法であ
る。図5(A)において、光ファイバが通る円筒部材で
あるフェルール1の後部1Aに注射針2を挿入して接着
剤3を注入する。次にフェルール1の尾部から、先端部
分において光ファイバ4Fを露出させた光ファイバ心線
4を挿入しフェルール1に光ファイバ心線4および光フ
ァイバ4Fを固定する(図5(B))。
グ5内の奥まった所にあるフェルール1の尾部から接着
剤が溢れないようフェルール1の尾部を確認しながら接
着剤の量を加減しなければならないという問題に加え
て、フェルール1の後部1Aは光コネクタのハウジング
内に奥まっていることから、接着剤が溢れても拭き取り
作業が不可能であるという問題があった。溢れ出た接着
剤が図5(B)に示すように、フェルール1の後部1A
とハウジング5との間やコイルバネ6が載置されている
部分にまで溢れ込むと、フェルール1がハウジング5内
で固着されてしまい、フェルール1が軸方向に運動でき
なくなってしまうという問題があった。
おいては、エポキシ樹脂が光ファイバコネクタの中の互
いに移動する部品の中に入らないようにするため、光フ
ァイバケーブル挿入路内にチューブを挿入し、その先端
をフェルール後端の窪みに嵌め込み、且つ挿入路でチュ
ーブが動くことがないように位置決めした上でチューブ
の後端から接着剤を注入するようにした構成が開示され
ている。
ューブを用いることにより接着剤をフェルールにおける
光ファイバケーブル挿入路に注入するのを簡単にする
が、接着剤の注入終了後にチューブを取り除いてそこに
光ファイバケーブルを挿入した場合、接着剤の注入量が
多過ぎると余剰の接着剤が挿入路から溢れでてしまい、
結局コネクタ内の互いに移動する部品の中に接着剤が入
ってしまうという問題を有している。一方、接着剤が溢
れ出るのを避けるため注入する接着剤の量を少なくする
と光ファイバケーブルの固定強度を低下させる傾向にな
るという別の問題を生じる。接着剤が注入される箇所は
作業者が目視確認できない箇所であるから、接着剤を適
量注入することは困難である。
ケーブル用のコネクタ内に光ファイバケーブルを固定す
るための接着剤を誰でも簡単に適量注入することができ
るようにした、接着剤注入管を提供することにある。
の本発明の特徴は、光ファイバ心線の先端を固定するた
めの先端部貫通孔と該先端部貫通孔より大径の光ファイ
バケーブル挿入のための後端部貫通孔とを有する円筒形
状のフェルール本体と、該フェルール本体の後端部に設
けられており前記後端部貫通孔と連通する中空孔を有す
る鍔部と、前記フェルール本体及び鍔部から成るフェル
ールを内包するハウジング部とを有して成る光ファイバ
コネクタの前記後端部貫通孔内に接着剤を注入するため
の接着剤注入管であって、前記フェルール本体の前記後
端部貫通孔に内嵌する先端部を有する円筒部材と、該先
端部を前記フェルール本体内で所定の位置に位置決めで
きるよう前記鍔部と係止する前記円筒部材の外周に形成
された第1ストッパ部と、前記円筒部材の後端から挿入
されて前記円筒部材に内嵌する接着剤注入器の注入端を
前記円筒部材内で所定の位置に位置決めできるよう前記
注入端と係止する前記円筒部材の内周に形成された第2
ストッパ部と、前記円筒部材の後端に形成された把手部
材とを備えた点にある。
の先端部を光ファイバコネクタの後端部から挿入してフ
ェルール本体の後端部貫通孔に内嵌させ、円筒部材の外
周に形成された第1ストッパ部が鍔部と所定の係止状態
となるまで円筒部材を挿入するだけで円筒部材とフェル
ール本体との相対位置関係を所定の状態とすることがで
きる。次に、円筒部材内に接着剤注入器の注入端を挿入
する。この場合には第2ストッパ部の作用により、同様
にして接着剤注入器の注入端を鍔部内の所定の位置に容
易に位置決めすることができる。
の先端部により区割される空間の容積、及び内筒部材内
において接着剤注入器の先端部より区割される空間の容
積をそれぞれ所定の一定値とすることが容易に実現でき
る。すなわち、この接着剤注入管を用いることによりフ
ェルール内へ所要の一定量の接着剤を注入することが容
易且つ確実に行うことができる。
施の形態の一例につき詳細に説明する。
形態の一例を示す斜視図、図2は図1に示した接着剤注
入管の断面図である。図1及び図2に示した接着剤注入
管10は、光ファイバコネクタ内に光ファイバケーブル
を固定するための接着剤を注入するための治具であり、
図3には接着剤注入管10を用いて接着剤の注入が行な
われる光ファイバコネクタの一例の断面図が示されてい
る。
円筒形状のフェルール本体21と、フェルール本体21
の後端部21Aに設けられた鍔部22とを有し、フェル
ール本体21と鍔部22とから成るフェルール30はハ
ウジング部23に収納されている。フェルール本体21
は光ファイバ心線の先端を固定するための先端部貫通孔
24と、先端部貫通孔24よりも大径の光ファイバケー
ブル挿入のための後端部貫通孔25とを有している。そ
して、フェルール本体21の後端部21Aに設けられて
いる鍔部22には、後端部貫通孔25と連通する中空孔
26が形成されている。中空孔26の径は、フェルール
本体21側においては後端部貫通孔25の径と同一にな
っているが、光ファイバケーブルの挿入端26A側にお
いてはそれより大径となっている。以後、中空孔26の
細径の部分を細径部26S、その大径の部分を大径部2
6Lと称する。
は例えばポリエチレン等の如き合成樹脂材料を用いて作
られており、円筒部材11と円筒部材11の後端に一体
に形成されたフランジ部材12とから成っている。円筒
部材11はフェルール本体21の後端部貫通孔25に内
嵌する細径の先端部11Aを有し、円筒部材11の基部
11Bは先端部11Aよりも大径となっており、先端部
11Aと基部11Bとの間には肩部11Cが形成されて
いる。
法は細径部26Sの内径寸法より僅かに小さく、基部1
1Bの外径寸法は大径部26Lの内径寸法より僅かに小
さく形成されている。したがって、接着剤注入管10を
ハウジング部23の後端の開口部23Aから挿入する
と、その円筒部材11は中空孔26内にすっぽりと収ま
り、且つ肩部11Cが細径部26Sと大径部26Lとの
間に形成される段部27に係止するまで送り込むことが
できる。
れた肩部11Cが第1ストッパ部材の役目を果たし、接
着剤注入管10をその挿入時に鍔部22に対して常に所
定の位置に確実に位置決めすることができる。
Dと接着剤注入器の先端部が嵌め込まれて収納される収
納部11Eとが形成されている。図2から判るように、
接着剤通路11Dの径は収納部11Eの径よりも小さ
く、接着剤通路11Dと収納部11Eとの間には肩部1
1Fが形成されている。したがって、収納部11Eに嵌
め込まれた接着剤注入用の注射器の先端部は、肩部11
Fに係止するまで押し込むことができ、これにより円筒
部材11内における接着剤注入器の先端部の位置決めを
可能せしめる第2のストッパ部材の役目をなす。
を用いて光ファイバコネクタ20内に接着剤を注入し光
ファイバケーブル40を固定するための工程について説
明する。
円筒部材11を開口部23Aから挿入してその先端部1
1Aを後端部貫通孔25に内嵌せしめ、肩部11Cが段
部27に当接するまで挿入する。この結果、円筒部材1
1の先端部11A及び基部11Bの一部がフェルール3
0内にすっぽりと収まり、且つ円筒部材11がフェルー
ル30に対して所定の位置に位置決めされる。
材11の後端部から接着剤注入用の注射器の注入端Iを
収納部11Eに挿入し、注入端Iの先端面IAが肩部1
1Fに当接するまで押し込む。そして、図示しない注射
器本体によって所要の接着剤を注入し、フェルール本体
21の先端部貫通孔24及び後端部貫通孔25の一部に
接着剤が充填される。この場合、接着剤が先端部貫通孔
24の先端から少しはみ出す位が好ましい。図4(B)
から判るように、円筒部材11の先端部11Aの先端面
の位置は一定にすることができるので、フェルール本体
21の後端部貫通孔25内への接着剤xの注入量を常に
所定の一定量とすることができる。
タ20から取り外すことにより図4(C)の状態とな
る。この場合、円筒部材11にはフランジ部材12が一
体に形成されているので、作業者はフランジ12に指を
かけて円筒部材11を容易に取り出すことができる。
光ファイバ心線41を露出させた光ファイバケーブル4
0を挿入し、光ファイバケーブル40を光ファイバコネ
クタ20に接着剤Xによって固定することができる。光
ファイバケーブル40の挿入により接着剤Xは光ファイ
バケーブル40の囲りに拡るが、接着剤Xの注入量は上
述の理由により適量に制御されているので、接着剤Xが
大径部26Lから外に溢れるのを容易に防止することが
できる。このように、接着剤注入管10を用いることに
より、フェルール21内に接着剤を適量注入することが
誰でも簡単にできる。
設けた第1のストッパによって円筒部材をフェルール内
に挿入したときのその先端の位置を所定の位置に位置決
めすることができ、且つ円筒部材の内側に設けた第2の
ストッパにより注射器の先端をその中の適宜の位置に位
置決めすることにより、フェルール内に注入される接着
剤の量を適量に制御することができる。このため、フェ
ルール内に光ファイバケーブルを挿入した場合に接着剤
の溢れの問題を生じさせることがないほか、接着剤の注
入量不足を生じさせることがなく、高品質の光ファイバ
コネクタの組立が誰でも簡単に可能となる。
を示す斜視図である。
入が行なわれる光ファイバコネクタの一例を示す断面図
である。
た光ファイバコネクタを固定するための工程順断面図で
ある。
るための工程順断面図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 光ファイバ心線の先端を固定するための
先端部貫通孔と該先端部貫通孔より大径の光ファイバケ
ーブル挿入のための後端部貫通孔とを有する円筒形状の
フェルール本体と、該フェルール本体の後端部に設けら
れており前記後端部貫通孔と連通する中空孔を有する鍔
部と、前記フェルール本体及び鍔部から成るフェルール
を内包するハウジング部とを有して成る光ファイバコネ
クタの前記後端部貫通孔内に接着剤を注入するための光
コネクタ組立用接着剤注入管であって、前記フェルール
本体の前記後端部貫通孔に内嵌する先端部を有する円筒
部材と、該先端部を前記フェルール本体内で所定の位置
に位置決めできるよう前記鍔部と、係止する前記円筒部
材の外周に形成された第1ストッパ部と、前記円筒部材
の後端から挿入されて前記円筒部材に内嵌する接着剤注
入器の注入端を前記円筒部材内で所定の位置に位置決め
できるよう前記注入端と係止する前記円筒部材の内周に
形成された第2ストッパ部と、前記円筒部材の後端に形
成された把手部材とを備えたことを特徴とする光コネク
タ組立用接着剤注入管。
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