JP3002694B2 - 高分子系廃棄物の焼却装置 - Google Patents

高分子系廃棄物の焼却装置

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JP3002694B2
JP3002694B2 JP7030797A JP3079795A JP3002694B2 JP 3002694 B2 JP3002694 B2 JP 3002694B2 JP 7030797 A JP7030797 A JP 7030797A JP 3079795 A JP3079795 A JP 3079795A JP 3002694 B2 JP3002694 B2 JP 3002694B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高分子系廃棄物の焼却
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、廃プラスチック等の高分子系廃棄
物を焼却するための装置として、例えば、一次燃焼炉に
一括投入した高分子系廃棄物を部分燃焼して熱分解さ
せ、発生した可燃性ガスを二次燃焼炉に導いて完全燃焼
させるように構成したバッチ式の処理装置が知られてい
る(例えば、特願平2−309403号公報等参照)。
この種の装置の狙いは、廃棄物を無公害かつ低コストで
焼却することにあり、そのために、廃棄物を一定温度範
囲に保ってガス化する必要がある。ガス化温度が著しく
高温になると、ダイオキシンその他の有害ガスが多量に
発生し、また、燃焼炉の劣化を早めるからである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】すなわち、高分子系廃
棄物を焼却するに際して、有害ガスの発生を抑えるとと
もに、焼却残渣は未燃分を減らして埋め立てに適したも
のにする必要があるが、この点、上記従来の焼却装置に
おいては、燃焼用空気の供給と拡散が不十分・不均一に
なりがちで炉内を一様に部分燃焼状態に保ち難い結果、
可燃性ガスの組成が安定せず有害ガスが発生する一方、
溶融状態の未燃分が一塊になって残り易いために焼却に
時間がかかるという問題があった。
【0004】そこで本発明は、高分子系廃棄物の焼却に
際して有害ガスの発生を防ぐとともに、未燃分を残さな
いように焼却効率の向上を図ることを解決すべき技術的
課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、次のような焼却装置を創作した。すなわち、請求項
1に係る発明は、竪型一次燃焼炉の火格子上で高分子系
廃棄物を部分燃焼して熱分解させ、発生した可燃性ガス
を二次燃焼炉に導くように構成した焼却装置において、
前記火格子には空気供給手段から供給される燃焼用空気
を吹き出す複数の吹出口を所定間隔で配設する一方、そ
の火格子の中央部上面には下端部が開口し外周部に複数
の貫通孔を有する中空の案内体を設置したことを特徴と
する。また、請求項2に係る発明は、請求項1記載の焼
却装置において、前記案内体は起立する円錐又は角錐状
に形成され、かつ案内体外周面には前記貫通孔の周縁部
を突出させる突部が設けられていることを特徴とし、請
求項3に係る発明は、請求項2記載の焼却装置におい
て、前記案内体の上に笠状おおい部材を備え、そのおお
い部材の下側面と案内体の外表面との間に、前記貫通孔
から吹き出す燃焼用空気が入り込める空間を設けたこと
を特徴としている。また、請求項4に係る発明は、請求
項1記載の焼却装置において、一次燃焼炉と二次燃焼炉
の間には、ドレン穴を有する複数のチャンバーを接続
し、かつ各チャンバーを介して可燃性ガスを冷却する冷
却手段を備えたことを特徴とする。また、請求項5に係
る発明は、請求項4記載の焼却装置において、前記火格
子の上方位置に設けられ、火格子上の廃棄物あるいは残
渣を掻きまわす掻きまわし手段と、前記燃焼炉の炉壁側
に設けられ、空気供給手段から供給される燃焼用空気を
火格子上面に向けて噴射する噴射口とを備えたことを特
徴とする。また、請求項に係る発明は、竪型一次燃焼
炉の火格子上で高分子系廃棄物を部分燃焼して熱分解さ
せ、発生した可燃性ガスを二次燃焼炉に導くように構成
した焼却装置において、一次燃焼炉と二次燃焼炉の間に
は、下端部にドレン穴を有する複数のチャンバーを、各
チャンバーごとの可燃性ガスの流れ方向が下向き/上向
き交互に変わるようにして直列に接続し、かつ各チャン
バーを介して可燃性ガスを冷却する冷却手段を備えたこ
とを特徴とする。
【0006】
【作用】請求項1に係る焼却装置では、火格子に配設さ
れた複数の吹出口から燃焼用空気が吹き出し、その燃焼
用空気の一部は火格子の中央部上面に設置された案内体
の内部を通って貫通孔から吹き出す。したがって、火格
子上の廃棄物が燃焼用空気と触れ易く、安定した部分燃
焼が維持される。また、溶融状態となった廃棄物は案内
体の外周面に沿って流動するから一塊になり難い。ま
た、請求項2に係る焼却装置では、案内体の外周面に突
部があるため、溶融物が貫通孔を塞いだり案内体の内側
に流れ込むことが防がれる。さらに、請求項3に係る焼
却装置では、笠状のおおい部材によって上記貫通孔の詰
まりが防がれるとともに、その下に燃焼用空気が一旦入
り込むため火格子の中央部において廃棄物が燃焼用空気
と接触し易い。また、請求項5に係る焼却装置では、火
格子上の廃棄物あるいは残渣を掻きまわし手段にて適宜
に掻きまわすとともに、そこへ噴射口から適量の燃焼用
空気を噴射することにより、ほぼガスを放出し終わった
廃棄物の燃焼を促進することができる。また、請求項4
及び6に係る焼却装置では、複数のチャンバー内を可燃
性ガスが冷却されながら通過するので、HClや重金属
類を水分やタール分と共に、二次燃焼炉に入る前に効果
的に回収除去することができる。
【0007】
【実施例】次に、本発明の第1実施例を図面に基づいて
説明する。図1は焼却装置1の断面正面図である。焼却
装置1は、設置面積の比較的小さい小型のタイプであ
り、大別すると、竪型一次燃焼炉2と二次燃焼炉12と
から成る。水冷式炉壁3を有する一次燃焼炉2の下部に
は複数本の散気管でほぼ平らな火格子4が形成され、火
格子4の下面側(図2参照)には、多数の吹出口4aが
散気管の長手方向に所定間隔で配設されていて、外部の
送風手段によって散気管内に送り込まれた燃焼用空気を
炉内に吹き出すようになっている。火格子4の中央部上
面には、詳しくは後述する案内体5が載置されており、
一次燃焼炉2の上部の投入口6から廃プラスチックP
(高分子系廃棄物)を投下して火格子4及び案内体5の
上に堆積させるようになっている。また、一次燃焼炉2
の上部には通気口7が設けられて炉内に発生した可燃性
ガスをダクト8にて二次燃焼炉12へと送り込むように
構成され、一次燃焼炉2の下部には灰出し口9、着火口
(図示省略)が設けられている。図1中、6aは投入口
6の蓋、9aは灰出し口9の扉である。なお、上記の火
格子と散気管とを別体に構成しても良い。
【0008】次に、前記案内体5について説明する。図
3は案内体5の断面正面図、図4は同下面図である。両
図に示すように、案内体5の本体5aは、例えばステン
レス板に多数の貫通孔5bを明けたパンチングメタルを
円錐状に丸めたもので、下端部全面が開口しており、そ
の下端部外周に120°間隔で放射状に延びる3本の脚
5cが取付けられている。そして、本体5aの外周面に
は、図5に拡大して示すように、貫通孔5bの周縁部を
突出させるための円筒状の突部5dが設けられている。
なお、上記の本体5aを角錐や半球殻状にしても良い。
【0009】次に、二次燃焼炉12について説明する。
図1に示すように、耐火れんがで形成された二次燃焼炉
12には縦断面U字状の燃焼室13が設けられ、燃焼室
13に前記ダクト8の先端が接続されている。そして、
一次燃焼炉2で発生した可燃性ガスが下向きに吹き出す
接続部の近傍には助燃バーナ14が取付けられ、助燃バ
ーナ14の火炎が斜め下向きに、上記の可燃性ガスに向
けて吹き出すようになっている。そして、燃焼後の排ガ
スは煙道15を経由して排気される。
【0010】ここで、前述の案内体の別例について説明
する。図6に示す案内体17は、前記案内体5と、おお
い部材18とから構成されている。笠状に形成された本
体18aには支持部材18bが垂設され、本体18aが
案内体5に載置された際、本体18aの内側面(下側
面)と案内体5の外表面との間に所定の空間が設けられ
るようになっている。図6中、18cは吊り上げ用のア
イボルトである。
【0011】次に、上記構成の焼却装置1の作用につい
て説明する。さて、廃プラスチックを焼却する場合に
は、図1及び図7参照、一次燃焼炉2に廃プラスチック
Pの所定量を投入し、必要に応じて、火格子4の下に廃
タイヤT等の着火性の良いものを入れる。そして着火窓
10から、着火バーナ(図示省略)で廃タイヤTもしく
は直接廃プラスチックPに着火するとともに、外部の空
気供給手段によって散気管に燃焼用空気を送り込んで多
数の吹出口4aから吹き出させ、廃プラスチックPを自
燃状態にして部分燃焼させる。このとき、廃プラスチッ
クPをその発火温度以下、例えば200〜400℃で熱
分解させて可燃性ガスを回収することが望ましいことか
ら、空気供給量を廃プラスチックPの燃焼に必要な量
の、例えば略17%未満に制限するとともに、水冷式炉
壁3にて炉内温度の過熱を抑える。
【0012】そして、外部から送り込まれた燃焼用空気
の一部は案内体5あるいは17に入り込んで多数の貫通
孔5bから吹き出すため、案内体5あるいは17によっ
て火格子4が隆起した状態になっていることと相まっ
て、廃プラスチックPと燃焼用空気とが接触し易くなっ
て部分燃焼が安定して維持され、熱分解が促進される。
また、案内体5の外周面には突部5dがあるために溶融
物が貫通孔5bを塞いだり案内体の内側に流れ込み難
い。なお、案内体17においては、おおい部材18があ
るから貫通孔5bが詰まり難く、本体18の下側に燃焼
用空気が一旦入り込んで空気溜まりとなる。
【0013】こうして廃プラスチックPが熱分解して発
生した可燃性ガスは通気口7及びダクト8を経て二次燃
焼炉12内へ流入するから、燃焼室13内の助燃バーナ
14にて完全燃焼させる。そして、排ガスは煙道15か
ら排気する。なお、炉床に残った灰A(図8に参照)
は、灰出口9から掻き出して処分する。
【0014】ところで、従来のバッチ式の竪型燃焼炉の
場合では、前述したように、廃プラスチックPの燃焼
(溶融)が進むと、火格子の中央部付近において空気の
供給と拡散が不十分になりがちで、溶融物が一塊になっ
てしまい完全に焼却するのが難しかった。この点、本実
施例では、案内体5(図1参照)あるいは案内体17
(図7参照)を火格子4に載置しているから、従来のよ
うに火格子4の中央部で溶融物が一塊になることがない
ので、廃プラスチックPの熱分解やガス化、その後の燃
焼が促進され、焼却効率が向上する。また、廃プラスチ
ックPが部分燃焼状態、すなわち、比較的低温のほぼ乾
溜状態で熱分解するため、水冷式炉壁3の作用と相まっ
て、著しく高温(例えば、400℃以上)にならず、ク
リンカーの発生が抑えられ、ダイオキシン等の有害ガス
もほとんど発生しない。
【0015】次に、本発明の第2実施例を図面に基づい
て説明する。図9は焼却装置20の断面正面図である。
この焼却装置20は設置面積の比較的大きい大型タイプ
である。竪型一次燃焼炉21の水冷式炉壁22の上部に
は冷却水を適宜に給水する吸水装置23aと蒸気抜装置
23bが備えられ、その一次燃焼炉21の下部には、図
9及び図10参照、複数本の散気管でほぼ平らな火格子
24が形成され、送風機25によって散気管内に送り込
まれた燃焼用空気を、第1実施例と同様(図2参照)、
火格子の下側に配設した多数の吹出口から吹き出すよう
になっている。図10中、24aは各散気管(火格子)
に連通するヘッダーである。火格子24の上方位置に
は、図9に示すように、鋳鉄製のアーム26が略鉛直軸
線回りに回転自在に設けられており、その支軸27は炉
床を貫通して歯車装置28に連結され、駆動装置を構成
するモータ29にて駆動されるようになっている。
【0016】アーム26には、図10及び図11参照、
廃プラスチックP等の廃棄物やその残渣を炉中心に向け
てかき寄せるための寄せ板26aと、残渣等を掘り起こ
すための起こし板26bと、その残渣等を炉壁に向けて
押し出すための押出板26cとが取付けられ、アーム2
6の回転によって火格子24上の残渣等を効率良く掻き
まわすことができる。本発明でいうところの掻きまわし
手段は上記のように比較的簡素に構成されているが、当
業者の知識に基づき、適宜な構造にすることができる。
【0017】一次燃焼炉21には、さらに、着火バーナ
30と、覗き窓31と、図外の燃焼用空気供給手段から
供給される燃焼用空気を火格子24上の残渣等に向けて
吹き込むための吹き込みノズル(噴射口ともいう)32
と、廃棄物投入口33と、安全弁装置34と、可燃性ガ
ス回収用の配管35と、次述するチャンバー装置36と
が設けられていて、一次燃焼炉21内に発生した可燃性
ガスを二次燃焼炉40へと導くように構成されている。
【0018】上記のチャンバー装置36は、詳しくは、
図12に示すように、冷却手段を備えたものである。同
図において、冷却用の水槽37には、直列接続された4
本のチューブ状のチャンバー36a,36b,36c,
36dが並設されていて、配管35が仕切弁35aを介
してチャンバー36aの上端部に接続されている。そし
て、一次燃焼炉21からの可燃性ガスは、各チャンバー
内を、下・上・下・上と交互に流れ方向を変えて通過
し、流出管39から流出するようになっている。なお、
各チャンバー36a〜36dの下端部には、ドレン穴を
有し、必要に応じてヒーターが備えられた排出部36e
が設けられている。なお、冷却手段としては、構造が簡
単でコストの安い水槽37の他に、ウォータージャケッ
ト式にするなど適宜に選択し得る。チャンバー36a,
36cは、本例の場合、図13に示すように、2重管構
造になっており、流入管38aには多数の噴射孔38b
が設けられ、可燃性ガスをチャンバー本体36fの内壁
に向けて吹き出す一方、チャンバー36b,36dは、
図14に示すように、流入した可燃性ガスの流れを乱す
ための複数のじゃま板38cが千鳥に配設され、かつ伝
熱面を大きくした構造になっている。
【0019】すなわち、上記チャンバー装置36は、多
数の噴射孔を有する流入管をチューブ状本体に挿通した
二重管構造のチャンバー、又は、可燃性ガスの流れを乱
すじゃま板をチューブ状本体内に配置した構造のチャン
バーを、各チャンバーごとの可燃性ガスの流れ方向が下
向き/上向き交互に変わるようにして直列に繋いで冷却
手段たる水槽中に配設したものである。したがって、チ
ャンバー装置36は一次燃焼炉21の内圧変動の抑制と
油払い出しの機能を有し、ばいじんを沈降させ、可燃性
ガスに重金属類等の比重の大きい有害物質が含まれる場
合には、それらをタール分と共に効果的に回収除去する
ことができる。これは、廃棄物の性格上、プラスチック
類にメッキが施されていたり、各種の金属が混入するこ
とが多い実情からみて有用な技術である。
【0020】さらに、チャンバー装置36は冷却効率が
良いので、その冷却作用にて可燃性ガス中の水分を結露
せしめてHCl等を吸収すことができ、排ガス中のダイ
オキシン類の発生を殆ど無くすことができる。このチャ
ンバー装置36の試験例においては、可燃性ガス中のH
Cl濃度を、チャンバー装置通過後には約50分の1以
下に低減できることが可能になった。なお、上記チャン
バー装置36は、従来この種の焼却装置が排ガス中に残
留させていた有害物質を、簡素な構成でもって激減させ
ることを目的として創作されたものであるから、第1実
施例の焼却装置1にも同様に利用できる他、従来の焼却
装置の一次燃焼炉と二次燃焼炉の間に介装して使用する
こともできる。
【0021】そして、図9参照、横型の二次燃焼炉40
にはバーナ41が取付けられ、かつ、ダクト42を介し
て送風機43から二次燃焼用の空気が供給されるように
なっていて、一次燃焼炉22より回収した可燃性ガスの
完全燃焼が図られている。排ガスは熱交換器44を経由
して煙道45から排出される。なお、チャンバー装置3
6で回収した少量の廃棄物は、別途に処理を行う。
【0022】本実施例の焼却装置20は以上のように構
成されているから、前述の第1実施例と同様、一次燃焼
炉21において燃焼用空気の供給量を適宜に制限しつつ
廃プラスチックPを部分燃焼させ、回収した可燃性ガス
を二次燃焼炉40に導いて完全燃焼させることができ
る。そして、覗き窓31で燃焼の様子を観察し、ガス化
がほぼ終了したら、アーム26を回転させて残渣等を掻
きまわすとともに、ノズル32から適量の燃焼用空気を
火格子24上の残渣等に向けて吹き込んで、完全燃焼さ
せるようにする。
【0023】したがって、この例においては、火格子2
4上の加熱されたアーム26で残渣等を掻きまわすこと
で、廃プラスチックPの熱分解及びガス化と、その未燃
分や残渣の燃焼とが促進され、焼却効率が向上し、処理
時間が短縮化できる。なお、試験例では、ウレタン等の
シュレッダーダスト(重量比有機分60%、無機分40
%)を処理した結果、体積で70%、重量で50%を無
公害で焼却することができた。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る焼
却装置では、案内体により火格子上の高分子系廃棄物が
燃焼用空気と触れ易くなり、安定した部分燃焼が維持さ
れる。また、溶融状態となった廃棄物が案内体の外周面
に沿って流動するから一塊になり難い。なお、請求項2
及び3に係る焼却装置では、案内体の貫通孔が塞がれ難
くなっており、溶融状態の廃棄物が火格子の中央部にお
いて燃焼用空気と接触し易い。したがって、比較的低温
での熱分解及びガス化が促進されるとともに、有害ガス
の発生を防ぐことができる。また、請求項5に係る焼却
装置では、火格子上の廃棄物あるいは残渣を掻きまわし
手段にて適宜に掻きまわすとともに、そこへ噴射口から
適量の燃焼用空気を噴射することにより、未燃分や残渣
の燃焼を促すことができる。したがって、焼却効率の向
上を図ることができる。また、請求項4及び6に係る焼
却装置では、可燃性ガスにHClや重金属類が含まれる
場合に、それらを二次燃焼炉に入る前に水分やタール分
と共に効果的に回収除去することができるので、二次燃
焼後の排ガスを極めてクリーンな状態に維持することが
できる。これらのことから、高分子系廃棄物の焼却に際
して有害ガスの発生を防ぐとともに、未燃分を残さない
ように焼却効率の向上を図ることができるという効果が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係る焼却装置の断面正面図であ
る。
【図2】火格子の拡大断面図である。
【図3】案内体の断面正面図である。
【図4】案内体の下面図である。
【図5】案内体の貫通孔を拡大断面図である。
【図6】案内体の別例を説明する断面正面図である。
【図7】一次燃焼炉の燃焼状態を説明する図である。
【図8】一次燃焼炉の焼却終了状態を説明する図であ
る。
【図9】第2実施例に係る焼却装置の断面正面図であ
る。
【図10】アーム及び火格子を説明する平面図である。
【図11】アームの正面図である。
【図12】チャンバー装置を説明する斜視図である。
【図13】チャンバーの内部を模式的に説明する図であ
る。
【図14】チャンバーの内部を模式的に説明する図であ
る。
【符号の説明】
1 焼却装置 2 一次燃焼炉 4 火格子 5 案内体 5b 貫通孔 12 二次燃焼炉 13 燃焼室 14 助燃バーナ 17 案内体 36 チャンバー装置 P 廃プラスチック
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI F23G 7/12 ZAB F23G 7/12 ZABZ F23H 1/02 ZAB F23H 1/02 ZAB F23M 9/04 ZAB F23M 9/04 ZAB (56)参考文献 特開 昭50−149164(JP,A) 特開 平2−17313(JP,A) 特開 昭58−150708(JP,A) 特開 平4−64810(JP,A) 特開 昭54−28480(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F23G 5/00 119 F23G 5/027 ZAB F23G 5/28 F23G 7/12 ZAB F23H 1/02 ZAB F23M 9/04 ZAB

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 竪型一次燃焼炉の火格子上で高分子系廃
    棄物を部分燃焼して熱分解させ、発生した可燃性ガスを
    二次燃焼炉に導くように構成した焼却装置において、前
    記火格子には空気供給手段から供給される燃焼用空気を
    吹き出す複数の吹出口を所定間隔で配設する一方、その
    火格子の中央部上面には下端部が開口し外周部に複数の
    貫通孔を有する中空の案内体を設置したことを特徴とす
    る高分子系廃棄物の焼却装置。
  2. 【請求項2】 前記案内体は起立する円錐又は角錐状に
    形成され、かつ案内体外周面には前記貫通孔の周縁部を
    突出させる突部が設けられている請求項1記載の高分子
    系廃棄物の焼却装置。
  3. 【請求項3】 前記案内体の上に笠状おおい部材を備
    え、そのおおい部材の下側面と案内体の外表面との間
    に、前記貫通孔から吹き出す燃焼用空気が入り込める空
    間を設けた請求項2記載の高分子系廃棄物の焼却装置。
  4. 【請求項4】 一次燃焼炉と二次燃焼炉の間には、ドレ
    ン穴を有する複数のチャンバーを接続し、かつ各チャン
    バーを介して可燃性ガスを冷却する冷却手段を備えた請
    求項1記載の高分子系廃棄物の焼却装置。
  5. 【請求項5】 前記火格子の上方位置に設けられ、火格
    子上の廃棄物あるいは残渣を掻きまわす掻きまわし手段
    と、前記燃焼炉の炉壁側に設けられ、空気供給手段から
    供給される燃焼用空気を火格子上面に向けて噴射する噴
    射口とを備えている請求項4記載の高分子系廃棄物の焼
    却装置。
  6. 【請求項6】 竪型一次燃焼炉の火格子上で高分子系廃
    棄物を部分燃焼して熱分解させ、発生した可燃性ガスを
    二次燃焼炉に導くように構成した焼却装置において、一
    次燃焼炉と二次燃焼炉の間には、下端部にドレン穴を有
    する複数のチャンバーを、各チャンバーごとの可燃性ガ
    スの流れ方向が下向き/上向き交互に変わるようにして
    直列に接続し、かつ各チャンバーを介して可燃性ガスを
    冷却する冷却手段を備えた高分子系廃棄物の焼却装置。
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