JP3002415U - 車両の盗難防止装置 - Google Patents

車両の盗難防止装置

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JP3002415U JP1994004764U JP476494U JP3002415U JP 3002415 U JP3002415 U JP 3002415U JP 1994004764 U JP1994004764 U JP 1994004764U JP 476494 U JP476494 U JP 476494U JP 3002415 U JP3002415 U JP 3002415U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単な構成で充分な盗難防止効果を有する盗
難防止装置を提供する。 【構成】 車両のエンジン点火装置(4)の少なくとも
1つの部品を取り込むと共に、この部品の機能を封止す
るスイッチを一体的に組み込んだ盗難防止ユニット
(5)からなる盗難防止装置であり、具体的には、CD
Iユニット(38)の点火用コンデンサ(47)を充電
する為のダイオード(28)を、車両のヘルメットボッ
クス(9)等に設けられた盗難防止ユニット内に配設
し、このダイオードの機能を盗難防止ユニットに一体的
に組み込んだキースイッチ(7)で封止することによ
り、エンジン始動を不可能にして盗難を防止する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、二輪自動車、四輪自動車等の車両の点火系を制御して、その盗難防 止を図る車両の盗難防止装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両の盗難を防止する装置としては、例えば、特公昭61−40577 号公報に開示の装置が知られている。この装置は、キーを抜き取ることにより車 両の正常な運転を阻止するステアリングロック装置と、ステアリングロック装置 が破壊または取り除かれた時に閉となるスイッチ素子と、電源と点火装置間に接 続されたヒューズとを備え、スイッチ素子の一端をアースに、他端をヒューズと 点火装置間に接続する。そして、ステアリングロック装置が破壊または取り除か れた異常時に、電源からヒューズに電流が流れ、ヒューズを溶断させ、エンジン の始動を不可能にしたものである。
【0003】 ところで、この装置にあっては、ステアリングロック装置が破壊または取り外 され、ヒューズが溶断したとしても、この溶断した回路を適宜な導電部材で短絡 するか、あるいは溶断したヒューズを正常な適宜のヒューズに交換すれば、点火 装置は正常に作動してエンジンの始動が可能になる。特に車両には予備ヒューズ を装備している場合が多いこと、また、ヒューズの機能回復は、電気的知識を有 する者でなくても簡単に行いうることから、異常時でも第三者によるエンジンの 始動を比較的容易に行うことができ、充分な盗難防止効果が得られないという問 題点があった。
【0004】 そこで、このような問題点を解決するために、当出願人は制御回路と封止回路 等を有する盗難防止ユニット内に、点火装置の1つの部品である、例えばCDI ユニットのコンデンサ充電用のダイオードを取り込み、イグニッションスイッチ の異常発生時に、このダイオードの整流機能を、封止回路で封止することによっ て、点火装置を非作動状態にする盗難防止装置を出願している。(特願平5−9 7206号)
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、この盗難防止装置にあっては、各種異常状態の検出センサ、制 御回路、入出力回路等を必要とするため、構成が複雑で非常に高価なものになっ てしまうという問題点が明らかになった。このため、特にスクーター等の安価な 車両にはコスト面から見て標準装備が困難なものであった。また、操作に関して も暗証番号を用いる為、面倒なものであった。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本考案は、この様な事情に鑑みてなされたもので、その目的は、盗難防止ユニ ットにスイッチを用いることにより、盗難防止装置の構成を簡単にして、コスト ダウンするとともに、操作時におけるユーザーの負担を軽減させることを目的と する盗難防止装置を提供することにある。 即ち本考案は、キーの操作によって、電源から点火装置(4)への電源経路を 開閉するスイッチ機構(6)を有するイグニッションスイッチ(3)と、点火回 路(10)、イグニッションコイル(39)、スパークプラグ(40)等を有す る点火装置(4)と、該点火装置に電気的に接続された盗難防止ユニット(5) とからなり、該盗難防止ユニットは、前記点火装置内の点火回路(10)の少な くとも1つの部品を取り込むと共に、該部品の機能を電気的に封止するスイッチ を前記盗難防止ユニット内に一体的に組み込んだことを特徴とする、車両の盗難 防止装置である。
【0007】 また、請求項2に記載の考案は、前記点火回路(10)がCDIユニット(3 8)であり、該CDIユニットの点火用コンデンサ(47)を充電するためのダ イオード(28)を盗難防止ユニット(5)内に配設し、このダイオードの機能 を前記スイッチで封止することを特徴とするものである。
【0008】 更に請求項3に記載の考案は、前記点火回路(10)がトランジスタ式点火回 路(50)であり、該回路のトランジスタ(66)を、前記盗難防止ユニット( 5)内に配設し、このトランジスタ(66)の機能を前記スイッチで封止するこ とを特徴とするものである。
【0009】 更にまた、請求項4に記載の考案は、前記盗難防止ユニット(5)が二輪自動 車のヘルメットボックス(9)内に設けられたことを特徴とするものであり、請 求項5に記載の考案は、前記スイッチがキーによって操作されるキースイッチ( 7)であることを特徴とするものである。
【0010】
【作用】
本考案の盗難防止装置によれば、盗難防止ユニット内に取り込まれた車両のエ ンジン点火回路の少なくとも1つの部品の機能を、正規の保有者のみが操作可能 なように、例えば二輪自動車のヘルメットボックス内に配置された盗難防止ユニ ットに一体的に組み込まれたキースイッチによって封止して、点火装置を非作動 状態にするため、保有者以外の人間が車両のエンジンを不正な手段で始動しよう としても、該車両のエンジンは点火不能であり、盗難を防止することができる。
【0011】
【実施例】
以下、本考案を二輪自動車に適用した場合の一実施例を、図面に基づき説明す る。図1は本考案に係る盗難防止装置のブロック図を示している。図1において 盗難防止装置(1)は電源装置(2)に接続されたイグニッションスイッチ(3 )と、点火装置(4)に接続された盗難防止ユニット(5)等を有している。
【0012】 盗難防止ユニット(5)は、図4から図6に示すように、例えば二輪自動車の ヘルメットボックス(9)内に設けられたキースイッチ(7)から成り、シリン ダー(7a)、ローター(7b)、回動体(7c)、接点板(7d)等を有して いる。このキースイッチは例えば数枚の板タンブラを使用したシリンダーロック 機構を有し、キー(8)により操作される。
【0013】 そして、このキースイッチ(7)内には、図5に示す如く、点火装置(4)内 の点火回路(10)の一部品としてのダイオード(28)が取り込まれ、そのア ノードが接点板(7d)の固定端子(7e)に接続され、カソードが固定端子( 7f)に接続されると共に、該接続面にはエポキシ樹脂(7h)が充填されてい る。
【0014】 図2は、このキースイッチ(7)の接点構成図を示している。図において、ロ ーター(7b)が「LOCK」位置の場合には、後述するCDIユニットの点火 用コンデンサを充電するためのダイオード(28)の両端が接点(S3)によっ て短絡されることを示している。
【0015】 電源装置(2)は、図1に示すように、バッテリー(18)と、チャージコイ ル(19)及びパルサーコイル(20)からなるマグネトー(21)等を有して おり、マグネトー(21)の回転によって、チャージコイル(19)及びパルサ ーコイル(20)は、所定の交流電圧及びパルスを発生する。
【0016】 イグニッションスイッチ(3)は前記電源装置(2)に接続され、図示しない キーの操作により、スイッチ機構(6)の接点(S1)(S2)が開閉し、車両 の各部及び点火回路(4)と電源装置を電気的に接続する。尚、このイグニッシ ョンスイッチ(3)の構成については、周知の構成を採用しうる為、その詳細な 説明は省略する。
【0017】 点火装置(4)は、図1及び図3に示すように、点火回路(10)であるCD I(Capacitiv Discharge Ignition)ユニット( 38)と、一次コイル(C1)及び二次コイル(C2)からなるイグニッション コイル(39)と、スパークプラグ(40)等を有している。CDIユニット( 38)は、アノードが盗難防止ユニット(5)内のダイオード(28)のカソー ドに接続されたサイリスタ(41)を有し、このサイリスタ(41)のアノード とカソード間には、サイリスタ(41)を保護するためのダイオード(42)が 逆方向に接続されている。また、サイリスタ(41)のゲートとカソード間には 、抵抗(43)が接続されるとともに、ゲートと電源装置(2)のパルサーコイ ル(20)との間には、コンデンサ(44)、抵抗(45)及び逆方向に接続さ れたツェナーダイオード(46)とが直列接続されている。
【0018】 サイリスタ(41)のアノードとイグニッションコイル(39)との間には、 点火用のコンデンサ(47)が接続されており、これにより、チャージコイル( 19)とイグニッションコイル(39)とが、イグニッションスイッチ(3)の 接点(S1)、ダイオード(28)、コンデンサ(47)を介して電気的に接続 される。なお、バッテリー(18)、チャージコイル(19)、パルサーコイル (20)、イグニッションコイル(39)、スパークプラグ(40)等はその一 端がそれぞれ車体にアースされている。
【0019】 この点火装置(4)の動作を簡単に説明すると、まずイグニッションスイッチ (3)を図示しないキーで「ON」位置まで回転させて図示しない始動ボタンを 押し、マグネトー(21)を回転させると、チャージコイル(19)に電圧が発 生し、この電圧がイグニッションスイッチの接点(S1)を介してダイオード( 28)に供給される。
【0020】 ダイオード(28)に供給された交流電圧は整流されて直流電圧となり、点火 装置(4)のコンデンサ(47)が所定の電圧に充電される。コンデンサ(47 )が充電された後、更にマグネトーが回転して点火時期になると、パルサーコイ ル(20)からパルスが発生する。このパルスはツェナーダイオード(46)に よって整流されて、サイリスタ(41)のゲートに供給され、サイリスタ(41 )がオンする。
【0021】 サイリスタ(41)がオンすると、コンデンサに貯えられていた電荷が急激に イグニッションコイル(39)の一次コイル(C1)に放電され、該コイル(3 9)の二次コイル(C2)に高電圧が発生する。この電圧により、スパークプラ グ(40)に放電が発生し、エンジンが点火される。点火装置(4)はこの動作 を繰り返す。
【0022】 次に上記盗難防止装置(1)の動作を説明する。 車両の運転を終了して駐車する時には、まずイグニッションスイッチ(3)の 図示しないキーを回動させエンジンを停止する。この状態で図6の二点鎖線で示 す如く、車両のシート下等に設けられたヘルメットボックス(9)を車両のキー により開くと、前記ヘルメットボックス内には前記盗難防止ユニットを構成する キースイッチ(7)が設けられているので、このキースイッチのローターにキー (8)を差し込み、「RUN」位置から「LOCK」位置に前記ローターを回動 させる。
【0023】 前記ローターが回動すると、それに連動して回動体(7c)が回動し、可動接 点(7g)が固定接点(7e)及び(7f)を短絡する。該固定接点(7e)( 7f)には、前述の如くCDIユニットの点火用コンデンサ(47)を充電する ための整流用ダイオード(28)のアノード及びカソードが並列に接続されてい る。従って、ローターが「LOCK」位置に回動すると、ダイオード(28)は その両端が短絡されるので整流作用が不可能になる為、コンデンサ(47)が充 電不可能になり、点火装置は作動できない状態になる。そしてこの状態でキース イッチ(7)よりキー(8)を抜き取り、ヘルメットボックスを施錠し、車両を 駐車しておく。
【0024】 従って、第3者(窃盗者)が該車両を盗もうとして、イグニッションスイッチ (3)を破壊したり取り外したりしてスイッチ機構(6)の接点(S1)(S2 )を接続したり、或いはピッキング等の不正手段によりイグニッションスイッチ (3)のローターを回動させたとしても、前述の如く、盗難防止ユニットである キースイッチ(7)により、CDIユニット(38)の点火用コンデンサ(47 )を充電する為の整流用ダイオード(28)の機能が封止され、点火装置が作動 できない状態になっているので、エンジン始動が不可能であり、盗難を防止する ことができる。
【0025】 この状態は、単にイグニッションスイッチ(3)やキースイッチ(7)の配線 を短絡しただけでは解除不能であると共に、前記キースイッチが、施錠された二 輪自動車のヘルメットボックスに収納されていることから、盗難防止状態を解除 する為には、イグニッションスイッチ(3)、ヘルメットボックス(9)、キー スイッチ(7)の3つを解錠しなければならず、盗難行為を著しく困難なものに することができる。
【0026】 上記実施例においては、点火回路にCDIユニットを使用する場合について説 明したが、例えばトランジスタ式点火回路を使用してもよい。以下、この第2の 実施例を図7〜図9に基づき説明する。図中、前述した実施例と同一部位には同 一符号を付し、その詳細な説明は省略する。図7は、盗難防止装置(1)のブロ ック図を示し、点火装置(4)は点火回路(10)を構成するトランジスタ式点 火回路(50)とイグニッションコイル(39)とスパークプラグ(40)等か らなる。
【0027】 トランジスタ式点火回路(50)は、図8に示すように、一対のトランジスタ (51)(52)を有し、このトランジスタ(51)(52)の各ベースには、 抵抗(53)(54)とダイオード(55)(56)(ダイオード(56)はツ ェナーダイオード)の直列回路がそれぞれ接続されると共に、ベースとエミッタ 間には抵抗(57)(58)がそれぞれ接続されている。ダイオード(55)( 56)の接続点とアース間には、コンデンサ(59)と、ツェナーダイオード( 60)が並列に接続され、トランジスタ(51)のエミッタとアース間には、抵 抗(61)とダイオード(62)の直列回路が接続されている。
【0028】 そして、トランジスタ(52)のコレクタ(端子a)がイグニッションコイル (39)の一次コイル(C1)に接続されている。また、トランジスタ(51) のエミッタ(端子c)が図7に示すように、イグニッションスイッチ(3)の接 点(S1)に接続され、ダイオード(55)(56)の接続点(端子d)が、盗 難防止ユニット(5)内に配設されたトランジスタ(66)のコレクタに接続さ れている。トランジスタ(66)のベース(端子b、e)は、シグナルジェネレ ータ(65)に接続されると共に、抵抗(63)を介してアースされている。
【0029】 また、シグナルジェネレータ(65)は図9に示すように、クランクシャフト (67)に取り付けられ、その周面に磁石(68)が固定されたタイミングロー タ(69)と、磁束変化を検出するホール素子(70)等を有し、所定の直流電 圧信号をトランジスタ式点火回路(50)に出力する。尚、このシグナルジェネ レータ(65)は、ホール素子(70)を使用したが、例えば、ピックアップコ イルや磁気抵抗素子による他の点火時期検出方式を使用してもよい。
【0030】 次に、この点火装置(4)の動作について説明する。前述と同様にまず、イグ ニッションスイッチ(3)を図示しないキーで「ON」位置まで回転させると、 ホール素子(70)に電圧が供給されて動作可能な状態になる。この状態で始動 ボタンを押すと、クランクシャフト(67)及びタイミングロータ(69)が回 転する。このタイミングロータ(69)の回転、即ち、磁石(68)の回転によ り、磁束変化が発生し、この磁束変化をホール素子(70)が検出して所定の交 流電圧が発生する。この直流電圧が、トランジスタ式点火回路(50)(端子e )を介して盗難防止ユニット(5)内のトランジスタ(66)のベースに供給さ れ、トランジスタ(66)がオンする。このトランジスタ(66)のオンにより 、トランジスタ(51)のエミッタとベース間にバイアス電圧が供給されてトラ ンジスタ(51)がオンする。トランジスタ(51)のオンにより、このトラン ジスタ(51)を介してトランジスタ(52)のエミッタとベース間にバイアス 電圧が供給されてトランジスタ(52)もオンする。この両トランジスタ(51 )(52)のオンにより、バッテリー(18)からイグニッションコイル(39 )の一次コイル(C1)に電流が流れる。
【0031】 そして、タイミングロータ(69)が更に回転すると、磁束が減少し、ホール 素子(70)から発生していた直流電圧が消滅する。この直流電圧の消滅により 、トランジスタ(66)がオフし、連動してトランジスタ(51)(52)もオ フする。トランジスタ(52)がオフすると、イグニッションコイル(39)の 一次コイル(C1)に流れている電流が遮断され、イグニッションコイル(39 )の二次コイル(C2)に高電圧が発生する。この電圧により、スパークプラグ (40)が放電して、エンジンが点火される。
【0032】 盗難防止ユニット(5)は、第1の実施例と同様にキースイッチから成り、該 盗難防止ユニット(5)内には、図7に示す如く、点火装置(4)の一部品とし てのトランジスタ(66)が取り込まれ、そのコレクタが接点板(7d)の固定 端子(7e)に接続され、エミッタが固定端子(7f)に接続されている。
【0033】 そして、第1の実施例と同様にキースイッチを「LOCK」位置に回動させる と、可動接点(7g)が固定接点(7e)及び(7f)を短絡する。該固定接点 (7e)(7f)には、前述の如くトランジスタ点火回路のトランジスタ(66 )のコレクタ及びエミッタが並列に接続されている。従って、ローターがLOC K位置に回動すると、トランジスタはそのコレクタ、エミッタ間が短絡され、ス イッチング動作が不可能になり、点火装置は作動できない状態になる。そしてこ の状態でヘルメットボックスを施錠し、車両を駐車しておく。
【0034】 従って、第3者(窃盗者)が該車両を盗もうとしても、前述と同様に、盗難防 止ユニットであるキースイッチによりトランジスタ式点火回路のトランジスタ( 66)の機能が封止され、点火装置が作動できない状態になっているので、エン ジン始動が不可能であり、盗難を防止することができる。
【0035】 上述までの実施例は二輪自動車への実施例を示したが、四輪自動車においても 、例えば施錠可能なグローブボックス内に盗難防止ユニットを設ければ、同様な 効果を得ることができる。また、前記キースイッチのキー(8)を車両のイグニ ッションスイッチ(3)のキーと異なるものにする、或いはシリンダー錠に換え てダイヤル錠やカード錠を用いれば、仮に窃盗者が何らかの方法でイグニッショ ンスイッチ(3)の合い鍵を入手したとしても、それだけではエンジン始動が不 可能であり、盗難行為に対する抵抗力をより強固なものにできる。
【0036】 尚、上記各実施例においては、盗難防止ユニットに配設したダイオードやトラ ンジスタをキースイッチの固定接点に並列に接続した例を示したが、本考案はこ れに何等限定されず、例えば、直列接続としても同様の作用効果が得られる。ま た、ダイオードやトランジスタ以外の例えば点火用コンデンサやサイリスタ等を 盗難防止ユニット内に取り込んでもよいし、1つの部品に限らず、複数個の部品 を取り込むことも可能である。
【0037】 さらに、点火装置として他の無接点式あるいは接点式の点火装置を使用しても よいし、上記各実施例におけるイグニッションスイッチの接点構成、盗難防止ユ ニットの接点構成等の回路構成は一例であって、本考案の要旨を逸脱しない範囲 において、種種変更可能であることは言うまでもない。
【0038】
【考案の効果】
以上詳述したように、本考案の車両の盗難防止装置にあっては、比較的簡単な 構成で盗難防止効果を充分に高めることができると共に、装置の価格を安価にす ることが可能である等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案に係る盗難防止装置の第1実施例のブ
ロック図
【図2】 同盗難防止ユニットのキースイッチの回路図
【図3】 同点火装置の回路図
【図4】 同盗難防止ユニットのキースイッチの断面図
【図5】 第4図のA矢視図
【図6】 同盗難防止ユニットの二輪自動車への取付状
態を示す部分断面図
【図7】 本考案の第2実施例を示すブロック図
【図8】 同点火装置の回路図
【図9】 同シグナルジェネレータの構成図
【符号の説明】
1・・・盗難防止装置 3・・・イグニッションスイッチ 4・・・点火装置 5・・・盗難防止ユニット 6・・・スイッチ機構 7・・・キースイッチ 8・・・キー 9・・・ヘルメットボックス 10・・・点火回路 28・・・ダイオード 38・・・CDIユニット 50・・・トランジスタ式点火回路 66・・・トランジスタ

Claims (5)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キーの操作によって、電源から点火装置
    (4)への電源経路を開閉するスイッチ機構(6)を有
    するイグニッションスイッチ(3)と、点火回路(1
    0)、イグニッションコイル(39)、スパークプラグ
    (40)等を有する点火装置(4)と、該点火装置に電
    気的に接続された盗難防止ユニット(5)とからなり、
    該盗難防止ユニットは、前記点火装置内の点火回路(1
    0)の少なくとも1つの部品を取り込むと共に、該部品
    の機能を電気的に封止するスイッチを前記盗難防止ユニ
    ット内に一体的に組み込んだことを特徴とする、車両の
    盗難防止装置。
  2. 【請求項2】 前記点火回路(10)がCDIユニット
    (38)であり、該CDIユニット(38)の点火用コ
    ンデンサ(47)を充電する為のダイオード(28)
    を、前記盗難防止ユニット(5)内に配設し、このタイ
    オード(28)の機能を前記スイッチで封止することを
    特徴とする、請求項1に記載の盗難防止装置。
  3. 【請求項3】 前記点火回路(10)がトランジスタ式
    点火回路(50)であり、該回路のトランジスタ(6
    6)を前記盗難防止ユニット(5)内に配設し、このト
    ランジスタ(66)の機能を前記スイッチで封止するこ
    とを特徴とする、請求項1に記載の盗難防止装置。
  4. 【請求項4】 前記盗難防止ユニット(5)が二輪自動
    車のヘルメットボックス(9)内に設けられたものであ
    る、請求項1から3のいずれかに記載の盗難防止装置。
  5. 【請求項5】 前記スイッチがキーによって操作される
    キースイッチ(7)である、請求項1から4のいずれか
    に記載の盗難防止装置。
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