JP3002138U - マルチパス対策用無線機付加装置 - Google Patents

マルチパス対策用無線機付加装置

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JP3002138U
JP3002138U JP1994003769U JP376994U JP3002138U JP 3002138 U JP3002138 U JP 3002138U JP 1994003769 U JP1994003769 U JP 1994003769U JP 376994 U JP376994 U JP 376994U JP 3002138 U JP3002138 U JP 3002138U
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Japan
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radio
unit
antenna
reception
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JP1994003769U
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Inventor
攻治 鈴木
智裕 南
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警察庁長官
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 受信入力強度がある程度あってスケルチが開
かない状態をマルチパス現象発生状態と判定し、その判
定中は副空中線出力の位相を変えて主空中線の出力と合
成し、無線機本体の受信部に入力して受信不良を自動的
に改善する。 【構成】 異なる位相遅延特性の素子を備え、副空中線
2の出力の位相を変える位相可変部3と、ハイブリッド
で主空中線1と位相可変部3の出力を合成して無線機本
体6に出力する高周波合成部4と、無線機本体6から受
信入力強度信号、スケルチ信号、プレス信号を受け、受
信入力強度が設定レベル以上でスケルチが開かない状態
を検出し、位相可変部3に前記素子を選択させる信号を
出力する検出制御部5とを備え、受信不良時に位相可変
部3が受信不良状態を解消させる前記素子を選択するま
で、位相変更信号を出力し続けるよう構成する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、いわゆるマルチパス現象による受信不良を防ぐために、従来の無線 機本体に付加して使用する付加装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に無線通信回線において、送信側となる局と受信側となる局の間には複数 の電波の経路が存在し、そのため、受信側で異なる経路を経由した電波が合成さ れる結果、受信音が途切れる、いわゆるマルチパス現象を発生することが、しば しばある。従来この種の受信不良の軽減方法としては、同一時点においても受信 空中線の位置によって状況が異なることを利用し、図2に示すように二つの空中 線を適当な間隔をおいて設置し、その状態の良い方に切り換えていた。しかしな がら、受信側に到達する電波の通る複数の経路が日によって変わるため、その切 替えは運用者がその都度受信状態を確認しながら行わなければならなかった。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
このような従来のマルチパス現象による受信不良の改善方法は、空中線の切替 えを一々人手によって行うのでその操作は煩わしいものである。したがって、効 率が極めて悪く、しかも二つの空中線の出力は、互いに合成した場合に、常に最 良の結果が得られるような位相関係になつているとは限らないので、その効果も それほどには期待できない。さらに空中線の切替えの操作が運用者の判断に委ね られているので、その判断に遅れが出て、充分な改善効果が得られないという欠 点もある。
【0004】 本考案の目的はこのような欠点を解消し、自動的にマルチパス現象を検出し、 二つの空中線からの入力の片方を、スケルチ情報が安定するよう位相制御して合 成した高周波信号を無線機本体の受信部に供給することにより、受信不良状態を 効率よく減少させることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するため本考案のマルチパス対策用無線機付加装置10は、 同一送信源から発射された電波を複数の経路を介して受信したときに発生する受 信不良を防ぐために、第1の空中線1と第2の空中線2による受信電波を合成し て無線機本体の受信入力とする無線機本体6に付加する装置において、異なる位 相遅延特性を有する複数の素子を備え、その素子の中から入力した高周波信号を 通過させる一つの素子を選択して第2の空中線2の受信電波出力の位相を変える ことのできる位相可変部3と、ハイブリッドにより構成し、入力した第1の空中 線1の受信電波と位相可変部3の出力を合成して無線機本体6の受信入力として 出力する高周波合成部4と、無線機本体6から受信入力強度を示す信号と、スケ ルチの開閉状態を示す信号と、送信中を示す信号を受け、無線機本体6が受信中 で、受信入力強度が予め設定したレベル以上でスケルチが開かない状態を受信不 良状態として検出し、位相可変部3に前記素子を選択させるための位相変更信号 を出力する検出制御部5とを備え、検出制御部5において受信不良状態を検出し たとき、位相可変部3が受信不良状態を解消させるような前記一つの素子を選択 するまで、位相変更信号を出力し続けるよう構成する。
【0006】
【実施例】
次に本考案の実施例について、図面を参照して詳しく説明する。図1は本考案 の一実施例の機能系統を示す構成図である。図1において、1は主空中線、2は 副空中線、3は位相可変部、4は高周波合成部、5は検出制御部、6は無線機本 体である。本実施例のマルチパス対策用無線機付加装置10は、図に示すように 位相可変部3、高周波合成部4、検出制御部5によって構成される。
【0007】 次に本考案の原理について説明する。図3〜図8は本考案の原理を示すための 説明図である。図3は、相手局Sの空中線A0 から送信された電波が受信用の主 空中線A1 と副空中線A2 に到るそれぞれの複数の経路をモデル化して示したも のである。図に示すように、ある時点において、主空中線A1 には異なる経路を 経てe1 (位相φ0 )およびe2 (位相φ1 )なる電波が入力され、同一時点で 副空中線A2 には異なる経路を経てe3 (位相φ2 )およびe4 (位相φ3 )な る電波が入力され、主空中線A1 には高周波電圧eA を発生し、副空中線A2 に は高周波電圧eB1を発生するものとする。
【0008】 図4は、高周波電圧eA の軌跡の一例を示す図である。図5は、高周波電圧e B1 の軌跡の一例を示す図である。ただし、図4はe1 (位相φ0 )を基準として 、また図5はe3 (位相φ2 )を基準として表したものである。図4に示すよう に高周波電圧eA は、互いに異なる方向に回転するベクトルe1 とe2 を合成し たベクトルとして表せる。また、図5に示すように高周波電圧eB1は、互いに異 なる方向に回転するベクトルe3 とe4 を合成したベクトルとして表せる。
【0009】 いま、空中線A1 ,A2 のいずれか片方にマルチパスが発生してその出力が極 端に減衰している場合は、図6に示すように単に合成するのみで、減衰していな い方の出力にほぼ等しい出力が得られる。どちらの空中線の出力も減衰を受けて いなくて、かつ位相差が180°に近い場合は、そのまま合成すると図7に示す ように打ち消し合って減衰してしまう。このとき片方の位相をずらすことによっ て、図8に示すように大きな減衰を避けることができる。図8中におけるeB2は eB1をΔφだけ位相をずらせた可変位相部の出力を示している。 どちらの空中線の出力も大きく減衰している場合は改善できないが、その確率 は小さい。したがって図3に示すように、無線機本体から適当な情報を得て制御 される可変位相部3において、eB1の位相を適当にずらせてeB2とし、空中線A 1 の出力eA と合成して無線機本体の受信部の入力とすれば、マルチパス発生に よる受信不良を有効に防ぐことができる。
【0010】 図9は図1の実施例の付加装置を2台の無線機を冗長的に運用し、一つの空中 線で送信と受信を共用しているシステムに付加する場合の接続例を示している。 このような接続によれば2通信系のどちらにマルチパス現象が発生した場合でも 、それぞれの通信系に対して対策可能となる。図9において20は、本考案の実 施例である付加装置10の付加する対象となる無線装置であり、無線装置20に は、主空中線1を送信と受信に共用するために、主空中線1に接続される送信用 帯域通過フィルタ21、および受信用帯域通過フィルタ22と、第1の送受信機 25および第2の送受信機26と、第1の送受信機25あるいは第2の送受信機 26の送信出力を送信用帯域通過フィルタ21に供給するハイブリッド23、お よび本実施例の付加装置10から受けた高周波入力を分配して第1の送受信機2 5、第2の送受信機26のそれぞれの受信部に供給するハイブリッド24が含ま れている。
【0011】 図9の付加装置10は、図1と同様に、位相可変部3、高周波合成部4、検出 制御部5によって構成されている。図10は、そのような付加装置の回路構成例 を示す。検出制御部5には情報検出部51,52とカウンタ53が含まれていて 、無線機本体(第1の送受信機25および第2の送受信機26の受信部)から受 信入力強度(受信レベル情報)、スケルチ情報、送信状態情報(プレス情報)を 入力し、情報検出部51と52は、それぞれ受信レベル情報とスケルチ情報によ り、受信入力がある程度あってスケルチが開かないときをマルチパス状態として 判定し、副空中線2の出力の位相可変量を決めるためのカウンタ(3ビットカウ ンタ)53を制御する。また、送信プレスの情報でカウンタ53を強制的に停止 する。無線機の待機時及びマルチパス状態のときには、カウンタ53は8つの状 態を繰り返し出力しており、良好な受信状態の時、及び送信時にカウントを停止 している。このカウンタ出力が位相可変部3に与えられる。
【0012】 図11は、図10の位相可変部3をさらに詳しく示した回路構成図である。位 相可変部3には、デコーダドライバ31、位相量可変部32、インピーダンス変 換部33が含まれていて、位相量可変部32は、図11に示すように、トロイダ ルコアにエナメル線を巻き付けたコイルを7個接続し、最大でケーブル長73c mを通過したのと同じ条件(200°の位相遅延量)を作り出している。そして 検出制御部5のカウンタ53の出力に基づきデコーダドライバ31が、8ステッ プ可変情報により位相量可変部32を制御し、その接続点を変えることによって 位相遅延量を変えて副空中線2の出力の位相を変化させている。こうして位相が 変えられた高周波信号は、インピーダンス変換部33を介して高周波合成部4に 送られる。高周波合成部4にはハイブリッド41が含まれ、ハイブリッド41は 、位相制御された副空中線2からの高周波信号と主空中線1からの信号を合成し て無線機本体の受信部に入力する。
【0013】 マルチパス現象の発生があれば、情報検出部51と52は、それぞれ受信レベ ル情報とスケルチ情報により、マルチパス状態を判定し、カウンタ53は、位相 可変部3によって遅延させられる遅延量が、マルチパスの影響を無くすのに適当 な値になるまで、出力をデコーダドライバ31に送り続け、デコーダドライバ3 1は、位相量可変部32を制御してその接続点を変え続ける。そしてマルチパス の影響が無視できる程度になれば、位相遅延量を変えて副空中線の位相を変化さ せる動作を停止し、以後その状態で安定する。その後再びマルチパス現象の発生 があれば前記同様の動作を繰り返す。このようにして常にマルチパス現象による 受信不良は改善される。しかも本実施例では能動素子を使用していないので付加 装置が障害となった場合でも、主空中線による受信は保証される。
【0014】
【考案の効果】
以上詳しく説明したように本考案は、無線機本体からの情報により、受信入力 強度がある程度あってスケルチが開かない状態をマルチパス現象発生状態と判定 し、その判定中は副空中線出力の位相を変え続けて主空中線の出力と合成し、無 線機本体の受信入力とするので、運用者の手作業を一切必要とせず、常にマルチ パス現象による受信不良を自動的に改善することができるという効果がある。 なお、本考案の実施例はリレーや能動素子を使用しないで製作することができ るので信頼度は高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例の機能系統を示す構成図であ
る。
【図2】従来のマルチパス現象による受信不良を防ぐ方
法を示す説明図である。
【図3】電波が受信用主空中線A1 、副空中線A2 に到
る複数の経路をモデル化して示した説明図である。
【図4】図3の高周波電圧eA の軌跡の例を示す説明図
である。
【図5】図3の高周波電圧eB1の軌跡の例を示す説明図
である。
【図6】ある時点の高周波電圧eA とeB1の合成例を示
す説明図である。
【図7】他の時点の高周波電圧eA とeB1の合成例を示
す説明図である。
【図8】さらに他の時点の高周波電圧eA とeB1の合成
例を示す説明図である。
【図9】図1の実施例の無線機本体への接続例を示す構
成図である。
【図10】図1の実施例の回路例を示す構成系統図であ
る。
【図11】図10の位相可変部3をさらに詳しく示した
回路構成図である。
【符号の説明】
1 主空中線 2 副空中線 3 位相可変部 4 高周波合成部 5 検出制御部 6 無線機本体 10 マルチパス対策用無線機付加装置 20 本実施例付加の対象となる無線装置

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同一送信源から発射された電波を複数の
    経路を介して受信したときに発生する受信不良を防ぐた
    めに、第1の空中線と第2の空中線による受信電波を合
    成して無線機本体の受信入力とする前記無線機本体に付
    加する装置において、 異なる位相遅延特性を有する複数の素子を備え、その素
    子の中から入力した高周波信号を通過させる一つの素子
    を選択して前記第2の空中線の受信電波出力の位相を変
    えることのできる位相可変部と、 ハイブリッドにより構成し、入力した前記第1の空中線
    の受信電波と前記位相可変部の出力を合成して前記無線
    機本体の受信入力として出力する高周波合成部と、 前記無線機本体から受信入力強度を示す信号と、スケル
    チの開閉状態を示す信号と、送信中を示す信号を受け、
    無線機本体が受信中で、受信入力強度が予め設定したレ
    ベル以上でスケルチが開かない状態を前記受信不良状態
    として検出し、前記位相可変部に前記素子を選択させる
    ための位相変更信号を出力する検出制御部とを備え、 前記検出制御部において前記受信不良状態を検出したと
    き、前記位相可変部が前記受信不良状態を解消させるよ
    うな前記一つの素子を選択するまで、前記位相変更信号
    を出力し続けることを特徴とするマルチパス対策用無線
    機付加装置。
JP1994003769U 1994-03-18 1994-03-18 マルチパス対策用無線機付加装置 Expired - Lifetime JP3002138U (ja)

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