JP3001383U - 濃淡コピー対応型の偽造防止用紙を作るフィルム原版 - Google Patents
濃淡コピー対応型の偽造防止用紙を作るフィルム原版Info
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- JP3001383U JP3001383U JP1994002515U JP251594U JP3001383U JP 3001383 U JP3001383 U JP 3001383U JP 1994002515 U JP1994002515 U JP 1994002515U JP 251594 U JP251594 U JP 251594U JP 3001383 U JP3001383 U JP 3001383U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 複写機の濃淡に関わらずコピー紙のどこかの
個所に潜像が現出し、しかも印刷が確実容易に行える偽
造防止用紙を一回刷りで作ることのできるフィルム原版
を提供する。 【構成】 基版1の表面に、背景2と潜像3及びグラデ
ーション4を同一平面上に組み込んだフィルム原版であ
って、背景2と潜像3の一方を150線30%の網点
で、他方を50線30%の万線又は網点で形成し、グラ
デーション4を150線20%〜100%の網点で形成
する。グラデーション4によって基版1の表面が薄色
A、中間色B、濃色Cの色調に区分される。
個所に潜像が現出し、しかも印刷が確実容易に行える偽
造防止用紙を一回刷りで作ることのできるフィルム原版
を提供する。 【構成】 基版1の表面に、背景2と潜像3及びグラデ
ーション4を同一平面上に組み込んだフィルム原版であ
って、背景2と潜像3の一方を150線30%の網点
で、他方を50線30%の万線又は網点で形成し、グラ
デーション4を150線20%〜100%の網点で形成
する。グラデーション4によって基版1の表面が薄色
A、中間色B、濃色Cの色調に区分される。
Description
【0001】
本考案は、複写機の濃淡調節をしても潜像文字がいずれかの個所に現われて用 紙がコピーされたものであることを知らしめる、濃淡コピー対応型の偽造防止用 紙を作るために用いるフィルム原版に関する。
【0002】
用紙表面に「無効」「コピー」等と表示した文字潜像を周囲の背景とは肉眼で 識別できないように施しておき、コピーしたときに潜像が背景と区別できるよう にして複写物であることを知らしめることとした偽造防止用紙は公知である。 そして更に進んで複写機の濃度を濃淡いずれに調節しても潜像を用紙の一部に 現出させることのできる濃淡対応型の技術も種々開発されている(例えば実公平 3−15337号公報、及び実公平4−45903号公報参照)。
【0003】 上記のうち前者の技術は、微細子で構成した背景と潜像からなる潜像印刷層に 紙の反射率をおさえるためのグラデーション印刷層を重ね刷りするものであり、 後者の技術は背景と潜像からなる濃淡印刷層に前者と同じにグラデーション印刷 層を重ね刷りするものである。
【0004】
上に示した従来技術は、潜像印刷版又は濃淡印刷版とは別にグラデーション版 を用いてグラデーション印刷の重ね刷り作業を要するため印刷工程が余分にかか って製品を高価にする不利と、重ね刷りをすることによってグラデーションの濃 淡が用紙上に頗る判然と現われるため印刷物によっては不具合になるという問題 と、背景と潜像の微細子が150線又は50線10%程度であるため複写機の低 濃度設定での再現度が弱く複写機によっては潜像の出方が悪くなり、しかも微細 子が極小のため印刷がしづらいといった問題点を有していた。
【0005】 本考案はこのような従来技術に着目してなされたもので、印刷工程は一回です むため手数がかからず製品を安価に提供でき、しかも用紙表面の濃淡が自然な形 のため広い範囲の印刷物に妥当するとともに、コピー後の潜像の出方が鮮明で所 期する効果が発揮でき、印刷も確実に行うことのできる偽造防止用紙を作るため のフィルム原版を提供しようとするものである。
【0006】
すなわち本考案は、基版の表面に背景と潜像及びグラデーションを組み込んで なるフィルム原版であって、背景と潜像の一方を150線30%の網点で、他方 を50線30%の万線又は網点で形成するとともにグラデーションを150線2 0%〜100%の網点で形成し、基版表面が薄色、中間色、濃色の色調に区分さ れてなるものである。
【0007】
本案原版を用いて用紙上に一色刷り印刷を施すと、用紙表面には原版と同一の 背景と潜像及びグラデーションが形成される。そして印刷された用紙を通常の複 写機濃度でコピーすると、グラデーションの中間色濃度に該当する個所に潜像が 明瞭に現出し、コピー濃度を薄く設定した場合は薄色と中間色濃度に該当する潜 像は現われないが濃色部分に該当する潜像は現出する。逆にコピー濃度を濃くす るとグラデーションの濃色部分は黒っぽくなって潜像と背景の区別がつきにくく なるが、薄色と中間色の部分に該当する潜像が現われる。
【0008】
図1及び図3に示すように、製版用フィルム基版1の表面には、背景2ととも に「コピー」と表示した複数列の潜像3が焼き込まれ、背景2は網点で、潜像3 は万線で構成されている。背景2の網点は150線30%であり、潜像3の万線 は50線30%である。この潜像3は万線のほか同じ50線30%の網点であっ てもよい。
【0009】 図4は上記背景2及び潜像3に組み込むグラデーション4を示したもので、上 部より下部に向かって150線20%〜100%の数値を段階的にもつ網点で構 成している。このグラデーション4を背景2と潜像3に組み込むと基版1の表面 は図1のように上部が薄色Aで中程部が中間色B、そして下部が濃色Cというよ うに段階的な色調に区分される。なお背景2と潜像3はあらかじめポジ版に形成 しておき、これを密着プリンターで露光し現像する(いわゆるネガ返し)ととも に、これにグラデーション4のフィルムをかぶせてポジ返しすることによって本 案原版が得られ、したがって基版1の上面は背景2、潜像3、グラデーション4 が図2のように同一平面上に形成される。
【0010】 図5〜図7は上記原版を用いて印刷された用紙をリコピーFT2720でコピ ーした状態であり、このうち図5は複写機を通常濃度(自動濃度)でコピーした 場合を示している。この通常濃度によるとコピー用紙1aの上部は画像が不鮮明 で判読は困難であるが、中程部には前記中間色Bの潜像3が明瞭に再現され、ま た下部には濃色Cの潜像3が判読できる程度に再現される。
【0011】 図6は複写機を低濃度に設定してコピーした状態を示すもので、この場合は薄 色Aと中間色Bにおける150線30%の網点と50線30%の万線はいずれも 再現されず全体が白っぽくなって潜像は視認できない。これに対し濃色Cにおけ る150線30%の網点は再現されないが50線30%の万線は再現されるので 両者のコントラストによって潜像3は背景2と明瞭に区別できる結果、潜像3は 視認できる。
【0012】 図7は複写機を高濃度に設定してコピーした状態を示し、コピー用紙1aの上 部と中程部に潜像3が認められる。高濃度でコピーをすると、前記薄色Aにおけ る50線30%の万線は再現されるのに対し150線30%の網点は殆ど再現さ れないので両者のコントラストが顕著となって潜像3が背景2と区別される。ま た中間色Bにおける150線30%の万線は薄色Aの万線よりも濃色に再現され るので両者のコントラストによって潜像3の存在が認められる。そして濃色Cで は150線30%の網点も50線30%の万線も黒っぽくなり、背景と潜像の区 別がつかなくなって潜像は視認できない。
【0013】 以上のように、複写機濃度を濃淡いずれの調節範囲に設定しても、薄色A、中 間色B、濃色C内にある潜像3のいずれかが現出してコピー物であることを知ら しめる。 しかして複写機は機種によって濃淡の調節範囲が異なるので上述実施例と同一 に潜像が現われるわけではなく、また同じ複写機でも天候や温度差等によっても 潜像の出方が相違することはあるが、薄色、中間色、濃色のいずれかの個所に潜 像が現われることに変わりはない。
【0014】 上記実施例とは逆に潜像を150線30%の網点で構成し、背景を50線30 %の万線又は網点で構成しても同様の作用効果が得られるものであり、更に一部 の潜像を150線30%の網点で、他の潜像を50線30%の万線又は網点とい うように交互に施すようにしてもよく、そしてグラデーションの濃淡配分も例え ば上部に中間色、中程部に濃色、下部に薄色というような構成とすることも自由 に選択しうるものである。
【0015】 更にまた従来同様背景と潜像にカムフラージパターンを組み込んだり、本案原 版で印刷後用紙上に各種模様を重ね刷りして装飾効果をもたせることは任意事項 である。 なお本考案は、上記実施例等で特定の数値を示したが、本考案の目的・効果を 奏する範囲において前記線数及びパーセント前後の数値をも包含する。
【0016】
以上のような本考案は以下のような特有の効果を奏する。 (1)本案原版を用いると、複写機の濃淡の調節に対応する偽造防止用紙を一回 刷りで得られるので従来の重ね刷り作業のような手間が省け、印刷物を安価に提 供できる。 (2)グラデーションが、重ね刷りのように極端な色合いとならないので印刷物 表面が平滑で体裁よく仕上がり、従来技術よりも広範な書類に利用できる。 (3)背景及び潜像を構成する網点・万線が150線30%と50線30%であ り、従来よりも大きな面積率となっているため画像が形成しやすく、印刷を楽に 行うことができる。 (4)網点と万線、又は網点と網点のパーセント数値が同一であるため表面に背 景と潜像の差が顕著に現われないで一様平面に見え、印刷した用紙上の潜像を容 易には識別できず体裁がよい。 (5)複写機の濃淡の調節に対応してコピー後の潜像がコピー用紙のいずれかの 個所に現出するので複写物であることが一目瞭然となり偽造を防止する。
【図1】本案原版の概略平面図である。
【図2】図1のイ−イ線断面図である。
【図3】背景と潜像の一部拡大図である。
【図4】グラデーションの概略平面図である。
【図5】本案原版を用いて作製した印刷物を通常濃度で
コピーした平面図である。
コピーした平面図である。
【図6】印刷物を低濃度でコピーした平面図である。
【図7】印刷物を高濃度でコピーした平面図である。
1 基版 2 背景 3 潜像 A 薄色 B 中間色 C 濃色
Claims (1)
- 【請求項1】 基版1の表面に背景2と潜像3及びグラ
デーション4を組み込んでなるフィルム原版であって、
背景2と潜像3の一方を150線30%の網点で、他方
を50線30%の万線又は網点で形成するとともにグラ
デーション4を150線20%〜100%の網点で形成
し、基版1表面が薄色A、中間色B、濃色Cの色調に区
分されてなる濃淡対応型の偽造防止用紙を作るフィルム
原版。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1994002515U JP3001383U (ja) | 1994-02-24 | 1994-02-24 | 濃淡コピー対応型の偽造防止用紙を作るフィルム原版 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1994002515U JP3001383U (ja) | 1994-02-24 | 1994-02-24 | 濃淡コピー対応型の偽造防止用紙を作るフィルム原版 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3001383U true JP3001383U (ja) | 1994-08-23 |
Family
ID=43137365
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1994002515U Expired - Lifetime JP3001383U (ja) | 1994-02-24 | 1994-02-24 | 濃淡コピー対応型の偽造防止用紙を作るフィルム原版 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3001383U (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010274614A (ja) * | 2009-06-01 | 2010-12-09 | Kobayashi Create Co Ltd | 改ざん防止印刷物 |
JP2012250456A (ja) * | 2011-06-03 | 2012-12-20 | Dainippon Printing Co Ltd | 複写防止印刷物 |
-
1994
- 1994-02-24 JP JP1994002515U patent/JP3001383U/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010274614A (ja) * | 2009-06-01 | 2010-12-09 | Kobayashi Create Co Ltd | 改ざん防止印刷物 |
JP2012250456A (ja) * | 2011-06-03 | 2012-12-20 | Dainippon Printing Co Ltd | 複写防止印刷物 |
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