JP3001180U - 根菜類収穫機用緩衝装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 根菜類収穫機の横送り選別処理装置の終端近
くに緩衝装置を設けてコンテナに自然落下する根菜類の
衝撃を緩和して亀裂、折損等の損傷を防止する。 【構成】 緩衝材１４を着脱自在に取り付けたアーム１
７をハンドルアーム１３に固定して成る緩衝装置１０を
横送り選別処理装置７の終端付近に上下回動自在に軸着
したものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、人参などの根菜類収穫機用緩衝装置、さらに詳述すると、根菜類の 収穫時にコンテナ等に収納する際、落下衝撃によって発生する亀裂、折損等の損 傷を防止する装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

根菜類、特に人参などは収穫適期近くになると、衝撃に対し亀裂、損傷し易く なる。したがって、コンベア等の搬送装置を使ってコンテナに人参を落入する場 合、コンテナを上下に調整していたが、コンベアに規制され落下距離を十分に小 さくすることができず、落下の衝撃により損傷が発生し、収穫の歩留まりを低下 していた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、従来の技術のかかる問題点に鑑み考案されたものであって、その目 的とするところは、コンベアとコンテナ底部との間の落下距離の大きさによって 生ずる人参などの根菜類のコンテナ収納時の亀裂、損傷を防止するための上下回 動式の衝撃装置を提供しようとするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため、本考案に係る根菜類収穫機用緩衝装置は、下端に引 き抜き部を有し、上端に茎葉切断処理装置を有する収穫搬送装置と、茎葉切断後 の収穫物を選別処理する横送り選別処理装置と、選別処理された収穫物を収容し たコンテナを前方に移送させるコンテナ移送装置とを、走行機体の三方を囲むよ うコ字状に配設した根菜類収穫機において、上記横送り選別処理装置の終端近傍 に緩衝装置を上下回動可能に設けたものである。

【０００５】

【作用】 本考案に係る根菜類収穫機用緩衝装置は、前記のように構成されているので、 収穫物搬送装置下端の引き抜き部でベルトによって挟持され引き抜かれた人参は そのまま上方に搬送され、茎葉切断装置によって茎葉の根元から切断され、横送 り選別処理装置に送られる。人参が横送り選別処理装置（コンベア）上を搬送さ れる間に、作業補助者によって、形状不良、損傷物や茎葉の切断が不十分な人参 は選別除去され、良品のみが横送り選別処理装置の終端からコンテナ移送装置上 に置かれたコンテナに自然落下される。その際、横送り選別処理装置の先端側部 に軸着された緩衝装置は、ハンドルを反時計まわりに下限ストッパまで回動する ことによって、アームはコンテナ内に倒置され、先端に設けた緩衝材取付台上の 緩衝材がコンテナ内の損傷が生じない位置に置かれるので、横送り選別処理装置 の終端からコンテナに落下した人参は一旦緩衝材上に当たってからコンテナ内に 落入する。したがって、人参の落下距離と落下速度が減少するため人参に与える 衝撃は大幅に緩和され、亀裂、折損を生じない。人参が順次投入され、緩衝材と 略同位置まで入ったとき、前記ハンドルを時計方向に回動し、上限ストッパまで アームを上方に戻せば、人参はさらにコンテナ内に供給されるが、先に収納した 人参のために落下距離が小さく、また人参が緩衝材の役目を果たすので、後続の 人参の品質を低下することがなく、コンテナいっぱいまで人参を収納することが できる。

【０００６】

【実施例】

実施例について図面を参照して説明する。

【０００７】 １は走行機体であって、側部に収穫搬送装置２を斜設している。収穫搬送装置 ２は２本の無端ベルト３，３′が一側面を互いに摺り合わせるように下端から上 端に張設回動するようになっている。このベルト３，３′の下端は走行機体１が 人参４の畝上を走行するとき、人参４を挟持し引き抜く引き抜き部５を形成し、 上端近傍にはベルト３，３′により搬送されてきた人参の茎葉を切断する回転切 断刃からなる茎葉切断処理装置６が設けてある。 走行機体１の背部には収穫搬送装置２の茎葉切断処理装置６とほぼ直交するよ うにベルトコンベアもしくはローラコンベアからなる横送り選別処理装置７が設 けられ、その終端が走行機体１の収穫搬送装置２の対向側に設けたコンテナ移送 装置８上に臨ませてある。この横送り選別処理装置７の終端近傍に緩衝装置取付 軸９を設け、この緩衝装置取付軸９に本考案の緩衝装置１０を回動自在に嵌合し 取り付ける。上記緩衝装置１０はハンドル１１及びボス１２を固着したハンドル アーム１３と、ウレタン、ゴム等の緩衝材１４を着脱自在に取り付けた緩衝材取 付台１５とスプリング取付ブラケット１６を固着し、ほぼハンドルアーム１３の ボス１２付近に固着したアーム１７から成る。しかして、上記ハンドルアーム１ ３のボス１２を前記緩衝装置取付軸９に回動自在に嵌合し、スプリング取付ブラ ケット１６にスプリング１８の一端を取り付けるとともに、他端は回動時、緩衝 装置取付軸９を中心に死点越えをする如く横送り選別処理装置７の適宜の位置に 固着したスプリング取付ブラケット１９に取り付ける。２０は下限ストッパであ り、作業時、緩衝材１４上に落下した人参等がコンテナ等に落下する際、損傷が 発生しない位置に緩衝装置１０をセットするためのものである。２１は上限スト ッパであって、上方に回動した際、搬送の障害にならない位置に緩衝装置１０を セットするためのものである。これら下限ストッパ２０および上限ストッパ２１ は、いずれも横送り選別処理装置７に取り付けられている。２２はコンテナであ る。

【０００８】

【考案の効果】

本考案は、上述のとおりに構成されているので、次に記載する効果を奏する。 茎葉切断装置により茎葉を切断され、横送り選別処理装置上で選別された人参 等の根菜類がコンテナに自然落下する際、緩衝装置の緩衝材上に一旦落下した後 コンテナ内に落下するため、衝撃が緩和されて亀裂、折損などの損傷が少なく、 収穫ロスの発生を小さくする外、人参等が緩衝材とほぼ同一高さまで収納された とき、ハンドルを回転するだけで緩衝材は上方に移動し、コンテナの上部まで人 参等を満量収納することができる効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る緩衝装置を設けた根菜類収穫機の
平面図である。

【図２】本考案の緩衝装置の拡大平面図である。

【図３】一部を破断した図２の側面図である。

【符号の説明】

１ 走行機体 ２ 収穫搬送装置 ５ 引き抜き部 ６ 茎葉切断処理装置 ７ 横送り選別処理装置 １０ 緩衝装置 ２２ コンテナ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 下端に引き抜き部を有し、上端に茎葉切
   断処理装置を有する収穫搬送装置と、茎葉切断後の収穫
   物を選別処理する横送り選別処理装置と、選別処理され
   た収穫物を収容したコンテナを前方に移送させるコンテ
   ナ移送装置とを、走行機体の三方を囲むようコ字状に配
   設した根菜類収穫機において、上記横送り選別処理装置
   の終端近傍に緩衝装置を上下回動可能に設けたことを特
   徴とする根菜類収穫機用緩衝装置。