JP3000959B2 - 積層型固体撮像素子 - Google Patents

積層型固体撮像素子

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JP3000959B2
JP3000959B2 JP9129672A JP12967297A JP3000959B2 JP 3000959 B2 JP3000959 B2 JP 3000959B2 JP 9129672 A JP9129672 A JP 9129672A JP 12967297 A JP12967297 A JP 12967297A JP 3000959 B2 JP3000959 B2 JP 3000959B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、積層型固体撮像素
子に関する。
【0002】
【従来の技術】赤外線撮像装置を例に挙げて従来の技術
を説明する。
【0003】図8は、従来の赤外線撮像装置の概略ブロ
ック図である。従来の赤外線撮像装置は、図8に示すよ
うに、被写体からの赤外光100を集光する光学系10
1と、光学系101で集光された赤外光を検出する赤外
線検出素子102と、赤外線検出素子102を駆動する
ための駆動回路103と、アンプや各種信号処理機能を
備えた信号処理回路104と、表示装置105とを有す
る。
【0004】赤外線検出素子102としては、室温での
動作が可能であることから、ボロメータ型赤外線検出素
子が特に注目されている。また、HgCdTe(水銀・
カドミウム・テルル)のpn接合を用いた量子型赤外線
検出素子も開発され、温度分解能において優れた性能が
実証されている。しかし、量子型赤外線検出素子は、冷
却装置を必要とすることや素子を構成する材料の量産が
難しい等の理由から、民生用としての普及に至らず、そ
の用途は軍事用や科学研究用に限られていた。一方、ボ
ロメータ型赤外線検出素子は、冷却装置が不要であり、
かつ、素子を構成する材料の量産性も高いことから、一
部では既に民生用として実用化されている。
【0005】ボロメータ素子は、その抵抗値の温度依存
性を利用した赤外線検出素子であり、性能指標の一つと
して、温度変化1K(ケルビン)に対する抵抗変化率を
示す抵抗温度計数α[%/K]が用いられる。ボロメー
タ素子の動作原理は、おおよそ次のとおりである。被写
体からの熱輻射は、光学系を介してボロメータ素子上に
集光される。この熱輻射でボロメータ素子が暖められ、
その抵抗値が変化する。このように、被写体の温度変化
がボロメータ素子の抵抗変化となって現れる。この抵抗
変化を、電圧または電流として読み出すことにより、被
写体の温度変化を非接触で検知することができる。
【0006】上述の原理を利用した二次元赤外線イメー
ジセンサも開発されている。基板上に、熱的および電気
的に独立して二次元に集積された複数のボロメータ素子
と、任意の素子(画素)の信号を独立に読み出すための
アドレス回路とを備えることにより、被写体の二次元イ
メージを取得することができる。なお、この機能を備え
たICチップを、スキャナICとも呼ぶ。
【0007】具体的な回路は、「Infrared Focal Plane
Array Incorporating Silicon ICProcess Compatible
Bolometer」と題する論文(A.Tanaka et al., IEEE Tra
nsacrions on electron devices, vol.43(11),1844-184
8(1996))で紹介されており、画素を切り替えるための
スイッチと、このスイッチのON/OFFを制御する水
平シフトレジスタおよび垂直シフトレジスタとで構成さ
れる。
【0008】こうして得られた画素ごとの信号、すなわ
ち被写体からの温度変化に起因する実質的な信号の大き
さは、ボロメータ素子の抵抗のばらつき等のオフセット
信号に比べて極めて微弱である。ボロメータ素子自体が
発生するジョンソンノイズ、1/fノイズや、駆動回路
や信号処理回路で発生するノイズ、さらには外来ノイズ
の存在も、信号の検出を困難にする要因となる。従っ
て、S/N比を高めるための回路上の工夫が必要とな
る。
【0009】その一般的な手段の一つとして、積分回路
が用いられる。積分回路の基本的な回路図を図9に示
す。
【0010】図9に示した積分回路は、積分用キャパシ
タ53、リセットスイッチ54およびプリアンプ55で
構成される。なお、図9に示したボロメータ素子51お
よび画素選択スイッチ52は、赤外線検出素子に含まれ
る要素である。ここで、積分用キャパシタ53は、リセ
ットスイッチ54を介して予め一定電圧に充電してお
く。充電後、リセットスイッチ54をOFFにし、か
つ、画素選択スイッチ52を一定時間だけONにする
と、画素選択スイッチ52がONになっている間、積分
用キャパシタ53の電荷はボロメータ素子51を介して
放電する。この動作を積分と呼ぶ。
【0011】積分後、画素選択スイッチ52をOFFに
する。積分用キャパシタ53の電圧はボロメータ素子5
1の抵抗値の変化を反映し、その大きさを保存してい
る。この電圧をプリアンプ55を介して読み出し、一つ
のボロメータ素子51に入射した赤外線信号の検出が終
了する。検査終了後、再びリセットスイッチ54をON
にし、積分用キャパシタ53を充電する。それ以降は上
述の一連の動作を繰り返し、各画素の信号を順に積分す
る。積分回路は、積分時間τで決まる周波数f(=1/
2τ)の信号帯域を持つため、高帯域側のノイズ成分を
除去でき、S/N比が向上する。
【0012】この他、画素の抵抗のばらつきを補正する
オフセット除去回路やA/D変換回路等も、S/N比向
上の手段として用いられる。オフセット除去回路では、
信号のオフセット分を除去することにより、アンプのゲ
イン、ダイナミックレンジを最大限有効に使うことがで
き、S/N比を高めることができる。また、信号をA/
Dノイズ変換回路で一旦デジタル信号に変換し、信号処
理を加えることにより、外来ノイズの影響を受けにくく
することができる。
【0013】以上述べた積分、オフセット除去、A/D
変換等の処理は、従来、スキャナICから信号を取り出
した後、外部の信号処理回路で行っていた。このような
構成では、信号処理回路は複雑になり、装置の小型化が
難しい。また、スキャナICと信号処理回路との間の信
号伝達部分での外来ノイズの混入も問題になる。
【0014】これを解決するため、最近では、上述した
処理をスキャナIC上で行うオンチップ回路の開発が進
められている。Loral社は、粗いオフセット回路と
14ビットのA/D変換回路とを搭載したスキャナIC
を開発している(C.marshall, et al., Proc. SPIE, 27
46, 23-30(1996))。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】積分回路、オフセット
除去回路、A/D変換回路等の、スキャナICへのオン
チップ化は、信号のS/N比を向上させる利点を有する
一方で、以下に示すような問題を新たに生む。
【0016】まず第1に、チップ面積が制限されている
ことである。ボロメータデバイスの試作プロセスで利用
する露光装置の露光領域や、ペルチェ素子の冷却面積等
により、スキャナICの最大チップサイズには制限があ
る。このようなチップサイズの制限が、積分回路、オフ
セット除去回路、A/D変換回路等の機能回路をオンチ
ップ化するうえで大きな障害となっている。例えば、A
/D変換回路の分解能やデータレートは回路の大きさが
大きいほど良好であり、また、積分回路では、電荷積分
用キャパシタの容量はその面積に比例する。このよう
に、回路の大きさがその性能を左右する重要な要素の一
つとなっているため、限られたスキャナICのチップ面
積にこれらの回路を追加して搭載することは技術的困難
を伴う。
【0017】第2の問題点は、回路パラメータの自由度
がオンチップ化により失われることである。従来のよう
に外部の信号処理回路で積分する方法では、積分回路の
積分用キャパシタを容易に取り替えることができるた
め、積分ゲインを変えることが可能である。このため、
試作したボロメータ素子の電気特性に合わせて回路パラ
メータを最適化することができる。しかし、スキャナI
Cにこれらの機能回路を搭載するためには、予め回路パ
ラメータを完全に決定する必要があり、このような自由
度に欠ける。
【0018】その他にも、オンチップ化に際しては、A
/D変換回路で必要となる周波数の高いクロックパルス
が発生するノイズを十分に考慮して設計しないと、却っ
てS/N比を劣化させる要因にもなる。
【0019】そこで本発明は、スキャナICのチップサ
イズを大型化することなく所望の機能を満足させる固体
撮像素子を提供することを第1の目的とする。また、本
発明は、第1の目的に加え、受光素子の電気特性に合わ
せた回路特性の最適化を容易に行えるようにすることを
第2の目的とし、さらに、スキャナICへの外来ノイズ
の混入を抑制することを第3の目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の積層型固体撮像素子は、受光面に複数の受光素
子がマトリックス状に配列され、前記各受光素子で発生
した信号を独立して読み出すためのアドレス回路が設け
られた第1の集積回路と、前記第1の集積回路の前記受
光面と反対の面に積層され、前記各受光素子から読み出
された信号に対して積分を行う積分回路、オフセットを
除去するオフセット除去回路、およびデジタル信号に変
換するA/D変換回路の少なくとも一つが設けられた第
2の集積回路とを有し、 前記第1および第2の集積回路
は、前記第1および第2の集積回路にそれぞれ設けられ
た電極パッドを配線で結線することで電気的に接続され
ている。
【0021】上記のとおり構成された本発明の積層型固
体撮像素子では、受光機能とS/N比向上のための機能
とを別々の集積回路に構成し、両集積回路を積層してい
るので、第1の集積回路の面積を大きくすることなくS
/N比向上のための機能を持たせることができ、固体撮
像素子の小型化が図られる。第2の集積回路の電極パッ
ドは、第1の集積回路の外形よりも外側に設けられてい
てもよい。
【0022】また、第2の集積回路を、それぞれ積分容
量が異なる複数の積分回路が設けられるとともに、信号
入出力用の電極が上記積分回路ごとに独立して設けられ
たものとすることで、受光素子の電気特性に合わせて積
分回路を選択することが可能となる。
【0023】さらに、第1の集積回路と第2の集積回路
との積層に関し、第2の集積回路から発生したノイズが
第1の集積回路へ混入するのを抑制するために、第1の
集積回路と第2の集積回路との間に電気シールド板を設
けたり、第2の集積回路の表面に絶縁膜および金属膜を
順次形成し、その上に第1の集積回路を積層する構成と
したり、第1の集積回路と第2の集積回路とを導電性接
着剤で接着してもよい。また、第1の集積回路および第
2の集積回路の裏面を研磨し、第1の集積回路および第
2の集積回路を薄膜化することにより、固体撮像素子全
体の熱時定数が大きくなり、積層構造による温度安定性
の低下が抑制される。
【0024】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0025】(第1の実施形態)図1は、本発明の積層
型固体撮像素子の第1の実施形態の斜視図であり、図2
は、図1に示したスキャナICの構成を模式的に示した
図である。
【0026】本実施形態の固体撮像素子は赤外線撮像素
子であり、パッケージ13上に搭載された機能IC12
と、この機能IC12上に搭載されたスキャナIC11
とで構成される。赤外光10は、不図示の光学系を介し
てスキャナIC11の図示上面である受光面に集光され
る。
【0027】スキャナIC11は、その下面が接着剤に
より機能IC12上に接着されている。スキャナIC1
1の受光面には、図2に示すように、それぞれ赤外光受
光素子であるボロメータ素子とスイッチング素子とから
なる複数の画素17がマトリックス状に配置されてい
る。各画素17は、それぞれ水平選択線および垂直選択
線に結線され、駆動回路である水平アドレス回路18お
よび垂直アドレス回路19で行と列を選択することによ
り、所定の位置の画素17からの電気信号(検出信号)
を独立して取り出すことができる。アドレス回路として
は、シフトレジスタやデコーダが用いられる。
【0028】スキャナIC11の上面の外縁部には複数
の電極パッド11a,11bが設けられている。電極パ
ッド11aは検出信号を機能IC12に出力するための
もので、配線14を介して機能IC12の電極パッド1
2aと結線される。電極パッド11bはパッケージ13
からの駆動信号を入力するためのものであり、配線16
を介してパッケージ13の電極パッド13aと結線され
る。
【0029】機能IC12は、スキャナIC11からの
検出信号に対して積分を行う積分回路、オフセットを除
去するオフセット除去回路およびデジタル信号に変換す
るA/D変換回路が組み込まれている。積分回路の等価
回路は図9に示したとおりである。また、オフセット除
去回路およびA/D変換回路は、固体撮像素子に一般的
に用いられる回路と同じ回路でよい。
【0030】機能IC12の上面の外縁部にも、複数の
電極パッド12a,12bが設けられている。電極パッ
ド12aはスキャナIC11からの検出信号を入力する
ためのものであり、上述のように配線14を介してスキ
ャナIC11の電極パッド11aと結線される。電極パ
ッド12bは機能IC12で処理された信号をパッケー
ジ13の信号処理回路へ出力するためのものであり、配
線15を介してパッケージ13の電極パッド13bと結
線される。機能IC12の外形は、これら電極パッド1
2a,12bが設けられている領域の分だけスキャナI
C11よりも大きいものとなっている。
【0031】スキャナIC11と機能IC12とで構成
される赤外線撮像素子は、パッケージ13の中央部に設
けられた凹所に搭載される。パッケージ13は、赤外線
撮像素子に駆動信号を与えるための駆動回路、赤外線撮
像素子からの出力信号を受けてビデオ信号に変換するた
めの信号処理回路、および赤外線撮像素子を冷却するた
めのペルチェ素子が組み込まれている。信号処理回路
は、アンプ、各種信号補正回路、スキャンコンバータ等
からなる。また、信号補正回路は、A/Dコンバータ、
D/Aコンバータ、メモリからなり、必要に応じて、ゲ
イン補正やオフセット補正等を行う。
【0032】スキャナIC11への駆動信号の出力およ
び機能IC12から信号処理回路への信号の入力のため
の電極パッド13a,13bは、パッケージ13の上面
の外縁部に設けられている。
【0033】上記構成に基づき、被写体から赤外光10
が照射され熱輻射がスキャナIC11に作用すると、そ
の熱輻射により、画素17を構成するボロメータ素子が
暖められ、ボロメータ素子で電気信号に変換される。こ
の電気信号は、配線16を介して入力される駆動信号に
より、画素17ごとに独立に検出され、検出信号として
配線14を介して機能IC12に出力される。
【0034】機能IC12では、スキャナIC11から
の検出信号を、積分回路で積分した後、オフセット除去
回路でオフセット補正し、さらにA/D変換回路でデジ
タル信号に変換し、配線15を介してパッケージ13の
信号処理回路に送られる。
【0035】以上説明したように、本実施形態では、S
/N比を向上させるための諸機能、すなわち積分回路、
オフセット除去回路およびA/D変換回路を、スキャナ
IC11とは別の機能IC12に組み込み、これらスキ
ャナIC11と機能IC12とを積層した構成としてい
る。従って、スキャナIC11は、受光エリアすなわち
画素17を設けた領域とその駆動回路、および電極パッ
ド11a,11bの形成に必要な面積があればよい。ま
た、機能IC12も、積分回路、オフセット除去回路お
よびA/D変換回路としてスキャナIC11とほぼ同じ
面積を利用できる。
【0036】これにより、撮像素子のサイズを大きくす
ることなく、S/N比向上のための諸機能を持たせるこ
とができ、パッケージ13の小型化、ひいてはカメラの
小型化が達成される。また、パッケージ13の小型化に
より、撮像素子の冷却のために、冷却面積の小さなペル
チェ素子を使用することができる。さらに、パッケージ
13には機能IC12でデジタル化された信号が送られ
るため、外来ノイズの影響を受けることはほとんどな
い。
【0037】本実施形態では、機能IC12に積分回
路、オフセット除去回路およびA/D変換回路を組み込
んだ例を示したが、本発明はこれら全ての回路を組み込
んだものに限定されず、少なくともいずれか1つの回路
を含むものであればよい。
【0038】(第2の実施形態)図3は、本発明の積層
型固体撮像素子の第2の実施形態に使用される機能IC
の平面図である。
【0039】本実施形態は、機能IC22の回路構成が
第1の実施形態と異なる。すなわち、機能IC22は、
その2つの対角線をほぼ境界とする4つの領域23,2
4,25,26に分けられ、これら各領域23,24,
25,26にそれぞれ、積分容量(具体的には図9にお
ける積分用キャパシタ53の容量)が異なる積分回路が
組み込まれている。また、スキャナICおよびパッケー
ジとの間での信号のやりとりのための電極パッド22
a,22b,22c,22dも、それぞれの領域23,
24,25,26ごとに、機能IC22の中心に対して
対称に、機能IC22の各辺に沿って配列されている。
そして、この機能IC22上には、図1に示したのと同
様に、スキャナICが接着される。
【0040】このように、機能IC22に積分容量が異
なる複数の積分回路を組み込み、それぞれの積分回路に
対応する電極パッド22a〜22dを機能IC22の各
辺に設けることで、スキャナICと機能ICとの相対的
な実装方向を変えるだけで、積分容量を選択することが
できる。その結果、スキャナICのボロメータ素子の電
気特性に合わせて、容易に積分回路の回路パラメータを
最適化することができる。
【0041】(第3の実施形態)機能IC上へのスキャ
ナICの搭載は、上述の2つの実施形態のように接着剤
で直接接合するのが最も簡単な方法である。本実施形態
では、機能ICとスキャナICとの積層構造のいくつか
の例について図4〜図7を参照して説明する。なお、図
4〜図7に示すスキャナIC31,37および機能IC
32,38の構成は、上述した第1または第2の実施形
態と同様でよいので、その説明は省略する。
【0042】図4は、本発明の固体撮像素子の機能IC
とスキャナICとの積層構造の一例を示す側面図であ
る。図4に示した例では、スキャナIC31と機能IC
32との間に電気シールド板33が挿入されている。機
能IC32と電気シールド板33、およびスキャナIC
31と電気シールド板33とは接着剤などを用いた任意
の手段で固着される。このように、電気シールド板33
を介して機能IC32とスキャナIC31と積層するこ
とで、機能IC32から発生する誘導性ノイズがスキャ
ナIC31に混入することが低減される。
【0043】図5は、本発明の固体撮像素子の機能IC
とスキャナICとの積層構造の他の例を示す側面図であ
る。図5に示した例では、機能IC32の上面に絶縁膜
35が形成され、さらにその上に、金属薄膜34が形成
される。そして、この金属薄膜34上にスキャナICが
搭載される。このように、絶縁膜35および金属薄膜3
4を介して機能IC32とスキャナIC31とを積層し
ても、図4に示した例と同様に、機能IC32からの誘
導性ノイズのスキャナIC31への混入を防止すること
ができる。
【0044】図6は、本発明の固体撮像素子の機能IC
とスキャナICとの積層構造のさらに他の例を示す側面
図である。図6に示した例では、導電性接着剤36を用
いて機能IC32とスキャナIC31とを接着してい
る。これによっても、図4や図5に示した例と同様に、
機能IC32からの誘導性ノイズのスキャナIC31へ
の混入を防止することができる。
【0045】図7は、本発明の固体撮像素子の機能IC
とスキャナICとの積層構造のさらに他の例を示す側面
図である。図7に示した例では、スキャナIC37およ
び機能IC38の裏面をそれぞれ研磨して1mm程度の
厚さに薄膜化し、このように薄膜化された機能IC38
とスキャナIC37とを任意の固着手段により固着して
いる。ここで、スキャナIC37の裏面とは、受光面と
反対側の面をいい、機能IC38の裏面とは、スキャナ
IC37が積層される面と反対側の面をいう。
【0046】本発明の固体撮像素子は、上述したよう
に、機能ICとスキャナICとを積層したものである
が、そのため、熱時定数が大きくなり、パッケージに設
けられたペルチェ素子による温度制御が難しくなること
が懸念される。そこで、図7に示したように機能IC3
8およびスキャナIC37を薄膜化することで、素子全
体の熱時定数が大きくなり、積層構造による温度安定性
の低下を防ぐことができる。
【0047】上述した各実施形態では、受光素子として
ボロメータ素子を用いた例を示したが、受光素子はこれ
に限られるものではない。さらに本発明は、赤外光の他
に可視光の撮像素子にも適用でき、その場合には、受光
素子は検出する光の波長に合わせて適当なものが選択さ
れる。また、受光素子の種類によって信号量やノイズ量
が異なり、信号の読み出し方式も異なるため、受光素子
を変更する場合には、その受光素子に応じた読み出し方
式が採用される。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように本発明の固体撮像素
子は、受光機能とS/N比向上のための機能とを別々の
集積回路に構成し、両集積回路を積層しているので、S
/N比向上のための機能を有しつつも小型化を達成する
ことができる。
【0049】また、第2の集積回路を、それぞれ積分容
量が異なる複数の積分回路が設けられるとともに、信号
入出力用の電極が上記積分回路ごとに独立して設けられ
たものとすることで、受光素子の電気特性に合わせて、
積分回路の回路パラメータを容易に変更することができ
る。
【0050】さらに、第1の集積回路と第2の集積回路
との間に電気シールド板を設けたり、第2の集積回路の
表面に絶縁膜および金属膜を順次形成し、その上に第1
の集積回路を積層する構成としたり、第1の集積回路と
第2の集積回路とを導電性接着剤で接着することで、第
2の基板からのノイズが第2の基板へ混入するのを抑制
することができる。また、第1の集積回路および第2の
集積回路の裏面を研磨し、第1の集積回路および第2の
集積回路を薄膜化することにより、積層構造による温度
安定性の低下を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の積層型固体撮像素子の第1の実施形態
の斜視図である。
【図2】図1に示したスキャナICの構成を模式的に示
した図である。
【図3】本発明の積層型固体撮像素子の第2の実施形態
に使用される機能ICの平面図である。
【図4】本発明の固体撮像素子の機能ICとスキャナI
Cとの積層構造の一例を示す側面図である。
【図5】本発明の固体撮像素子の機能ICとスキャナI
Cとの積層構造の他の例を示す側面図である。
【図6】本発明の固体撮像素子の機能ICとスキャナI
Cとの積層構造のさらに他の例を示す側面図である。
【図7】本発明の固体撮像素子の機能ICとスキャナI
Cとの積層構造のさらに他の例を示す側面図である。
【図8】従来の赤外線撮像装置の概略ブロック図であ
る。
【図9】ボロメータ素子のS/N比を高めるための積分
回路の回路図である。
【符号の説明】
10 赤外光 11,31,37 スキャナIC 11a,11b,12a,12b,13a,13b,2
2a〜22d 電極パッド 12,22,32,38 機能IC 13 パッケージ 14,15,16 配線 17 画素 18 水平アドレス回路 19 垂直アドレス回路 23,24,25,26 領域 33 電気シールド板 34 金属薄膜 35 絶縁膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−121713(JP,A) 特開 昭63−155653(JP,A) 特開 平4−340758(JP,A) 小柳光正,“三次元積層画像処理シス テム”(文部省S),平成7年度重点領 域研究「極限集積化シリコン知能エレク トロニクス」,1996年,p.253−260 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 27/146 G01J 1/02 G01J 5/02 H04N 5/335

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 受光面に複数の受光素子がマトリックス
    状に配列され、前記各受光素子で発生した信号を独立し
    て読み出すためのアドレス回路が設けられた第1の集積
    回路と、 前記第1の集積回路の前記受光面と反対の面に積層さ
    れ、前記各受光素子から読み出された信号に対して積分
    を行う積分回路、オフセットを除去するオフセット除去
    回路、およびデジタル信号に変換するA/D変換回路の
    少なくとも一つが設けられた第2の集積回路とを有し、 前記第1および第2の集積回路は、前記第1および第2
    の集積回路にそれぞれ設けられた電極パッドを配線で結
    線することで電気的に接続されている 積層型固体撮像素
    子。
  2. 【請求項2】 前記第2の集積回路の電極パッドは前記
    第1の集積回路の外形よりも外側に設けられている請求
    項1に記載の積層型固体撮像素子。
  3. 【請求項3】 前記第2の集積回路に、それぞれ積分容
    量が異なる複数の積分回路が設けられるとともに、信号
    入出力用の電極が前記積分回路ごとに独立して設けられ
    ている請求項1または2に記載の積層型固体撮像素子。
  4. 【請求項4】 前記第1の集積回路と前記第2の集積回
    路との間に電気シールド板が設けられている請求項1
    またはに記載の積層型固体撮像素子。
  5. 【請求項5】 前記第2の集積回路の表面に絶縁膜およ
    び金属膜が順次形成され、前記金属膜上に前記第1の集
    積回路が積層されている請求項1、2またはに記載の
    積層型固体撮像素子。
  6. 【請求項6】 前記第1の集積回路と前記第2の集積回
    路とは、導電性接着剤により接着されている請求項1
    またはに記載の積層型固体撮像素子。
  7. 【請求項7】 前記第1の集積回路および前記第2の集
    積回路はそれぞれ裏面が研磨されて薄膜化されている請
    求項1、2またはに記載の積層型固体撮像素子。
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