JP3000672B2 - インクジェット記録用インク - Google Patents

インクジェット記録用インク

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JP3000672B2
JP3000672B2 JP51582090A JP51582090A JP3000672B2 JP 3000672 B2 JP3000672 B2 JP 3000672B2 JP 51582090 A JP51582090 A JP 51582090A JP 51582090 A JP51582090 A JP 51582090A JP 3000672 B2 JP3000672 B2 JP 3000672B2
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正一 篠塚
弘人 中村
憲一 官林
八重子 丸山
紀子 大山
弘幸 大西
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Seiko Epson Corp
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Seiko Epson Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明はインク滴を飛翔させて紙のような記録媒体上
に文字、画像を形成するインクジェット記録装置に使用
されるインクに関する。
背景技術 従来、インクジェット記録方式としては、コンティニ
ュアスタイプとオンデマンドタイプの二つの方式に大別
することができる。このようなインクジェット方式に用
いるインクとしては、染料を水に溶解させた溶解型の水
性インク組成物が主流をしめている。
水性インクは、各種の水溶性染料を水または水の水溶
性有機溶剤の混合溶剤に溶解、必要により各種添加剤が
添加されたものが現在主として用いられている。これら
のインクジェット記録の長所としては、直接記録である
ためプロセスが簡単である、インパクト方式でないため
に無騒音である、カラー化が容易である、高速記録が可
能である、普通紙が使用できるため低ランニングコスト
である、微小インク滴を吐出させるため高解像度の記録
が可能である等の優れた特徴を有しており、その将来性
が注目されている。
しかし、前記の従来技術では、方式の違いにより多少
異なるが、共通の解決されるべき技術的課題として、 (1)被転写紙上でインクがにじみ高品位な記録画像が
得られない。
(2)インクの被転写紙上での乾燥速度が遅く、尾びき
が起きる。
(3)ノズル及びインク供給経路で目詰まりし、インク
吐出が安定しない。
また、前記問題点を解決しようとする試みも為されて
おり、例えば、特開昭55−29546号公報には、特定の界
面活性剤を添加し、表面張力を下げてインクの被転写紙
への吸収性を高めたものが提案されている。特開昭56−
57862号公報には、強塩基性物質を添加しpHを上げ、普
通紙の耐水処理剤であるサイズ剤やパルプ剤を化学的に
溶解させ、ドットの広がりと吸収性を制御する方法が報
告されている。また特開昭58−13675号公報に、インク
中に分子量4万以上のポリビニルピロリドンを添加する
ことにより、ドットの広がりと被転写紙への吸収性を制
御する方法が提案されている。本発明者の知見によれ
ば、これらの試みは上記問題点を部分的にのみ解決する
ものであって、問題点のすべてを調和的に解決する対策
とはなっていないと思われる。
そこで、本発明はこの様な問題を解決するものであっ
て、記録ヘッドから微小液滴インクを吐出させて被転写
紙上に該インクを付着させ印刷を行うインクジェット記
録方式において、普通紙に対して文字や画像のにじみが
発生しない高濃度の印刷を可能にするインクジェットプ
リンタ用インクを提供することを目的とする。
本発明の第二の目的は、乾燥性が良好で尾びきのない
記録を可能にするインクジェットプリンタ用インクを提
供することにある。
本発明の第三の目的は、ノズル内、インク供給経路で
目詰まりの生じない吐出安定に優れたインクジェットプ
リンタ用インクを提供することにある。
発明の開示 本発明によるインクジェット記録用インクは、インク
組成物を分散系とし、分散質としての着色成分の粒子径
ならびに分散媒の表面張力特性を特定の範囲に制御する
ことによって、インクが被記録材(たとえば紙)に付着
すると同時に着色成分と分散媒とが瞬時に分離して、に
じみの生じないインクとした点に特徴を有するものであ
る。
より詳しくは、本発明によるインクジェット記録用イ
ンクは、着色成分とこの着色成分を均一に分散保持する
分散媒を必須成分として含有するインク組成物であっ
て、前記着色成分は前記分散媒に不溶性で分散媒中に微
粒子状に分散され、その平均粒子径は0.01μm以上であ
り、前記分散媒が、25℃における表面張力が50dyn/cm以
下の表面張力を有する液体からなり、前記インク組成物
は、被記録材に前記インク組成物が付着したのちすみや
かに前記分散媒が前記着色成分から分離する特性を有す
ることを特徴とするものである。
従来、一般のインク組成物においては、着色成分と溶
媒(ビヒクル)とが被記録材上で分離することは、良く
ない現象であってインクとしては避けられるべき性質で
あると考えられていた。本発明者は、このような従来の
インクに関する常識を逆転させてこれを有利に利用する
ことにより、インクジェット記録に必要な特性に極めて
効果的に適合させることができることを見出した。本発
明はこの発見に基づいて完成されたものである。
上記本発明のインクを用いて、通常の紙に印字を行っ
た場合、紙に付着したインク中の着色成分は、インクが
付着した位置に留まって固定され、分散媒のみが紙の繊
維に沿って広がって行き表面積が大きくなり、速やかに
乾燥される。このように、インクが紙に付着した瞬間に
おいて、着色成分と分散媒との分離が極めて迅速になさ
れるので、着色成分と分散媒とともに繊維に沿って移動
することはない。すなわち、にじみが防止されるのであ
る。
このように、インク中の着色成分と分散媒とが紙に付
着後すみやかに分離して、にじみが効果的に防止できる
理由は必ずしも明らかではないが、インク成分中の分散
媒の表面張力が低いことに起因して、紙の繊維による毛
細管現象を利用した分散媒の移動速度が極めて高くなる
こと、分散状態にある着色成分どうしの凝集力および着
色成分と紙との間の比較的高い凝集力により着色成分の
付着後の移動が防止されること、が主たる要因と考えら
れる。本発明のインクは、上記の分離現象に起因して、
良好な印字品質とともに、耐擦過性の向上効果において
もすぐれたものとなる。
上述した現象を図示すると第1図のようになる。第1
図における1を輪じみ、2の境界線部を輪郭と呼び、1
の輪じみは本発明のインクジェットプリンタ用インクの
構成成分である分散媒が被印字物に浸透(OHPシート等
上においては拡散)して形成されるものであり、時間の
経過により蒸発乾燥し、消滅する。また、従来のインク
ジェットプリンタ用インクを用いて印字した場合の被印
字物上のインクジェットの状態を示した図が第2図であ
り、第1図と第2図は同量のインク滴により形成された
インクドットの様子を同縮尺で示してある。この二つの
図を見てわかるように、従来のインクジェットプリンタ
用インクは、被印字紙の繊維にそって吸収拡散する為、
3のようににじみが生じる上、印字濃度が低く、ドット
形状も円形には程遠く、印字品質劣化の最大要因となっ
ている。これに較べ、本発明のインクジェットプリンタ
用インクは、繊維にそって浸透せず、輪郭の鮮明な円形
を形成する為、印字濃度も高く、印字品質も良好な上、
高解像度記録にも対応可能である。
図面の簡単な説明 第1図および第3図、第7図は、各々、本発明による
インクが被印字物(紙)に付着した際の様子を示す概念
図、 第2図および第6図、第8図は、各々、従来のインク
が被印字物(紙)に付着した際の様子を示す概念図、 第4図および第5図は、各々、本発明によるインクが
被印字物(紙)に付着した際の様子を示す断面の概念図
である。
発明の実施するための最良の形態 以下、本発明のインク組成物の含有成分について、具
体的に説明する。
着色成分としては、インク中に分散状態で存在可能な
顔料や染料が使用され得る。
顔料としては無機顔料(たとえば金属酸化物、カーボ
ンブラック)、有機顔料(たとえば不溶性アゾ顔料、溶
性アゾ顔料、フタロシアニン系顔料、イソインドリノン
系高級顔料、ペリノン・ペリレン系高級顔料)等があ
る。そのほか粒子表面を樹脂等で被覆した加工顔料も使
用できる。また、印字品質を向上させるために粒径分布
もできうるかぎり狭いことも必要である。
好ましい顔料の例としては、酸化鉄のような金属酸化
物があげられる。この場合、酸化鉄の好ましい具体例と
しては、チタン工業社製のタロックスBL−500,100、森
下弁柄社製のMTB−10,15、戸田工業社製のEPT−500,100
0,1001,1002、MAT−305,305HD等が挙げられる。そのほ
か金属酸化物及び酸化鉄表面を樹脂等で被覆した加工顔
料も使用できる。これらは場合によって二種以上を混合
して用いることもできる。
又、有機顔料としてはほとんどのものが使用できる
が、ハンザイエロー10G、ブリリアントカーミン6B、フ
タロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、等や、
BASF社のパリオゲンブラック0084等が挙げられる。
又、その他加工顔料としてはチバガイギー社製のエチ
ルセルロースで加工したマイクロリスA(例えばマイク
ロリスブラックC−A)、塩化ビニール、酢酸ビニール
共重合体で加工したマイクロリスK及びKP(例えばマイ
クロリスブラックC−T)等が挙げられる。
また、顔料としてカーボンブラックを用いる場合にお
いては、DBP吸油量100ml/100g以下および/または比表
面積300m2/g以下のカーボンブラックが特に好ましく用
いられ得る。カーボンブラックの具体例を下記表に例示
する。
インクの安定吐出の妨げとなるノズル部からの分散媒
の乾燥は、分散媒の沸点を高く及び飽和蒸気圧が低く設
定することにより防止でき、従来の水性インクジェット
用インクと比較しても問題とならない。さらにカーボン
ブラックのDBP吸油量または比表面積を制限することに
より、ストラクチャーがおこりにくくなる。つまり、1
回分散したカーボンブラックがストラクチャーを形成し
にくくなることで、2次凝集も形成されにくくなる。以
上のことから目詰まりの原因となり得るインク中の大粒
子の存在確率が減りインクの安定吐出が可能になる。
上述した着色成分の粒径は、着色成分の種類や分散媒
の種類に応じて適宜最適のものが選択され得るが、通
常、0.01μm以上であることが好ましく、さらに好まし
くは0.01〜10μm、特に1〜5μmの範囲が好ましい。
着色成分の粒子径が0.01μm未満の場合には前述したよ
うな分離現象が顕著に発現しにくくなり、目的とする印
字品質の向上効果を得ることは困難である。
また、本発明においては、インク組成物中に含有され
ている着色成分粒子の全粒子の90%以上が、該粒子の平
均粒径の±50%以内の粒径範囲に含まれることが好まし
い。本発明者の研究によれば、インク中の着色成分粒子
の粒径分布が狭いほどインクのにじみ防止に効果がある
ことが判明している。この理由は必ずしも明らかではな
いが、粒径分布が揃うことによって、着色成分の拡散な
いし移動速度が一定になり、これに起因して着色成分が
付着位置に固定されて、不均一な状態で印字位置から外
に向かって移動することが防止されるものと推定され
る。着色成分の含有量は、1〜20重量%が適当である。
上述した着色成分を分散させる分散媒としては、有機
溶剤が用いられる。具体的には、本発明のインクが使用
されるインクジェットプリンタヘッドの形式に応じて、
極性あるいは非極性、絶縁性の有無が選択され得る。具
体的には、極性有機溶剤としては、ブチルセロソルブ、
メチルカルビトール、エチルカビトール等が用いられ得
る。また、非極性の有機溶剤としては、脂肪族炭化水素
系溶剤、具体的にはエクソン化学社製のアイソパー、フ
ィリップス石油社製のソルトロール、出光石油化学社製
のIPソルベントが使用され得る。石油ナフサ系溶剤とし
ては、エクソン化学社製のナフサNo.5〜No.7が使用され
得る。そのほかの炭化水素系としては、エクソン化学社
製のソールベッソ、シェル化学社製のシェルS.B.R.、シ
ェルゾール、モービル石油社製のベガゾール等が用いら
れ得る。必要な特性としては、毒性が少ないこと、引火
性が少ないこと、臭気が少ないこと、も考慮して選択さ
れるべきである。また、これらの溶剤は場合によって二
種以上を混合して用いることもできる。
本発明においては、上述した分散媒の表面張力(25℃
における)を50dyn/cm以下、好ましくは、dyn/cm以下、
さらに好ましくは35dyn/cm以下に制限することが肝要で
ある。表面張力が50dyn/cmを超える場合には、着色成分
と分散媒との分離速度が低いため、本発明の目的とする
作用効果を得ることは困難となる。
本発明に使用される有機溶剤の表面張力を下記表に例
示する。なお表面張力の値は、極性溶剤については、講
談社発行「溶剤ハンドブック」より、又非極性溶剤につ
いては各メーカーの測定データに基づいている。
さらに分散媒の表面張力の制御は、有機溶剤に相溶性
のある界面活性剤を添加するような方法によって最適値
に調整することができる。
さらに本発明においては、印字後の着色成分の保護効
果を目的として、分散媒に相溶性の樹脂を添加すること
ができる。このような樹脂は、分散媒に可溶性であるた
め、印字の際には分散媒とともに分離し広がって乾燥し
たのち、再析出して印字部分における着色成分を保護す
る作用を有する。このような樹脂としては、具体的に
は、エチルセルロース、ポリアクリルエステル、アマニ
油変性アルキッド樹脂、ポリスチレン、ポリ塩化ビニ
ル、塩素化ポリプロピレン、ポリアミド樹脂、クマロン
インデン樹脂、ロジン系樹脂、テルペンフェノール系樹
脂、アルキルフェノール変性キシレン樹脂等の極性樹脂
が良好であり、中でもテルペンフェノール系樹脂やロジ
ン系樹脂がより好ましい。また、インク保存性の観点よ
り、溶剤に可溶であるものが好ましく、更にまた、印字
後の記録物のブロッキングの点からみると、樹脂の融点
あるいは軟化点は50℃以上が好ましい。又、これらは場
合によって二種以上を用いることもできる。さらに二種
以上樹脂を用いる場合、一種を極性樹脂にし、その他は
脂肪族炭化水素系樹脂や脂環族炭化水素系樹脂などの非
極性樹脂を用いることができる。樹脂の含有量は、1〜
30重量%の範囲が好ましい。さらに好ましくは1〜20重
量%の範囲である。上記樹脂を具体的に下記表に例示す
る。
また、必要に応じて適宜添加される分散剤としては、
前記溶剤に相溶、または安定的に微粒子分散できるもの
であればよく、その具体的な例としてはソルビタン脂肪
酸エステル(ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモ
ノラウレート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタ
ントリオレエート等)、ポリオキシエチレンソレビタン
脂肪酸エステル(ポリオキシエチレンソルビタンモノス
テアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエ
ート等)、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル(ポ
リオキシエチレンモノステアレート、ポリエチレングリ
コールジイソステアレート等)、ポリオキシエチレンア
ルキルフェニルエーテル(ポリオキシエチレンノニルフ
ェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニル
エーテル等)、脂肪酸ジエタノールアミド系などのノニ
オン活性剤が適している。又、これらは場合によって二
種以上混合して用いることができる。分散剤の含有量
は、0.01〜5重量%が好ましい。上記分散剤を具体的に
下記表に例示する。
以上述べた成分を用いてインクに調整する方法として
は、ボールミル、アトライター、サンドミル等の分散ミ
ルで処理し、均一分散物とし、必要に応じて巨大粒子、
ゴミ等を除くためフィルター等を通して濾過することも
できる。インク特性としては、インクジェットプリンタ
の動作時の温度を0℃〜50℃に設定した場合におけるイ
ンク粘度は、ヘッドの高速応答下におけるインクの滴形
成飛翔安定性により30mpa・s以下が必要であり、更に
好ましくは2mpa・s〜15mpa・sが必要である。
本発明においては、着色成分がエマルジョンの状態で
分散媒中に分散している場合も含む。このような分散系
としては、たとえば、分散媒に不溶性の樹脂(以下、固
着ともいう)の中に染料を含有させることによって分散
質を形成する場合がある。このような態様においては、
たとえばインク組成物が、染料と高沸点・低揮発性溶媒
と固着剤とを含み、固着剤が染料を含有し、分散媒中に
微粒子として分散されたコロイド系流体を構成する。
本発明者は、あらゆる被転写媒体に対して高印字品質
を可能にし、耐水性があり、目詰まりのない記録安定性
及び保存安定性の優れた液体インクを開発するため、各
種の染料と有機溶剤及び固着剤の組合せからなるインク
を調整し、実験を行ってきた結果、均一に分散媒中に分
散された樹脂粒子が着色剤である染料を含浸、吸着もし
くは担持することにより、被転写体上に着色成分のみを
固着させ、溶媒のみを被転写体へ浸透・拡散あるいは流
出させることにより着色成分と溶媒をすばやく分離さ
せ、第4図に示す如く、輪郭の鮮明なドット形状を保持
した皮膜を形成し、固化・定着することを見いだしてい
る。また、乾燥性についても良好であり、分離と溶媒の
蒸発による固着剤の表面被膜により裏移り、尾引き等は
生じない。
さらに、着色微粒子を分散させる分散媒として高沸点
・低揮発性の有機溶媒を用いることにより、目詰まり防
止が可能になる。
本発明において、第4図における21の輪じみ、22の境
界線部を輪郭と呼び、分離の態様としては、第5図(表
面のみによる分離)、第6図(被転写体Aの内部に浸透
する場合)のような現象も含む。また、第4図における
24をにじみと呼ぶ。本発明においては、このような、繊
維にそった着色成分のにじみは防止される。
上記のようなエマルジョン型のインクにおいて使用す
る着色剤としては、従来のインクに使用されている水溶
性染料及び油溶性染料で、他のインク成分の添加によ
り、色調の変化、沈澱物の生成のない物ならどのような
染料でも使用できる。
例えば、塩基性アゾ染料、酸性アゾ染料、直接染料、
アントラキノン系染料、カルボニウム染料ローダミン染
料、キノンイミン染料等を挙げることができる。
これら染料は、樹脂・ワックス粒子中に含浸・化学的
結合・担持された状態で、着色成分として分散媒中に均
一に分散される。
被着色物(すなわち、固着剤)としては、ビニルエス
テル系、アクリル酸エステル系、メタクリル酸エステル
系、スチレン系、オレフィン系モノマーの単独重合また
は共重合樹脂エマルジョン、ワックスエマルジョン等を
使用することができる。
着色粒子を均一に分散媒中に保持するために各種界面
活性剤、分散剤の添加及び表面処理、グラフト重合等の
手法が用いられる。
また、エマルジョン粒子を着色するために染料を含浸
させる可溶化剤を添加したり、エマルジョン製造の乳化
重合時に染料を添加したり、分散媒に溶解しない樹脂・
ワックスを加熱溶融させ、染料を溶かし込み、分散剤を
用い、機械的に分散したりすることもできる。
上記のようなエマルジョン系における、染料の添加量
としては、0.5重量%未満では、所望の色調・濃度が得
られず、20重量%を越えると目詰まり・保存安定性に支
障をきたす可能性があるために0.5から20重量%が好ま
しい。
この場合の好ましい有機溶剤としては、ノルマルパラ
フィン系炭化水素、イソパラフィン系炭化水素、脂肪族
炭化水素、ハロゲン化脂肪族炭化水素を例示することが
できる。臭気や安全性及び乾燥性の点から沸点が150〜2
50℃のパラフィン系または脂環族系炭化水素が好まし
く、例えば、アイソパーG、H、K、L及びL(エクソ
ン化学製)、アイピーソルベント(出光石油製)、シェ
ルゾール71(シェル化学製)等が好適に使用できる。
好ましい有機溶媒溶解型樹脂としては、ロジン系樹
脂、テルペン系樹脂、石油樹脂、クマロン・インデン樹
脂、スチレン系樹脂、フェノール系樹脂、キシレン系樹
脂、アクリル系樹脂等が使用できる。
本発明の基本構成は以上の通りであるが、従来公知の
分散剤、界面活性剤、乳化剤、粘度調整剤、比抵抗調整
剤、防カビ剤等を必要に応じて添加することができる。
インク物性としては、動作時の温度を0℃〜50℃に設
定した場合におけるインク粘度は、ヘッドの高速応答下
におけるインクの供給の安定性及びインクの液滴飛翔安
定性を考慮すると吐出ノズル近傍において30mpa・s以
下であることが好ましく、さらに高速応答性実現のため
には2.0〜15.0mPa・sがより好ましい。
インクの調製方法としては、各成分を配合し、ボール
ミル、アトライター、サンドミル等の分散ミルで処理
し、均一分散物とし、必要に応じて巨大粒子、ゴミ等を
除くためフィルター等を通して過することもできる。
着色成分を分散冷媒中に均一分散させる手段として
は、電気二重層の作用、界面活性剤または高分子保護コ
ロイドが形成する吸着層の保護作用、分散媒に可溶な反
応性基を有する官能基を持つ高分子と着色成分表面と化
学反応により結合させる方法、前述したカップリング剤
を着色成分表面と化学反応により結合せしめる方法、乳
化重合等と利用することができる。
また、必要に応じて巨大粒子、ゴミ、コンタミ等を除
くためにフィルター等を通して減圧・加圧過したり、
最終的なインク形態にするために攪拌・混合・調製する
必要がある。
以下実施例に基づいて本発明を更に説明するが、本発
明はこれら実施例に限定されるものではない。
実施例1−1 組 成 重 量% カーボンブラックMA−100 (三菱化成工業社製) 2.0 ソルスパース17000(ICI社製分散剤) 0.1 アイソパーG(エクソン化学社製) 97.9 上記成分において、ソルスパース17000をアイソパー
Gに入れ攪拌溶解し、カーボンブラックMA−100を加
え、アトライターで5時間分散した後、ポアサイズ10μ
mのテフロン製メンブレンフィルターを用いて加圧濾過
し、25℃において粘度が2.3mpa・sのインクを得た。以
下実施例1−2〜1−11について同様の方法で調整し
た。これを表1に示す。
実施例2−1 組 成 重 量% カーボンブラックMA−100 (三菱化成工業社製) 7.0 エステルガムHP(荒川化学工業社製) 10.0 ソルスパース17000(ICI社製分散剤) 0.1 アイソパーM(エクソン化学社製) 82.9 上記成分において、エステルガムHPとソルスパース17
000をアイソパーMに入れ攪拌溶解し、カーボンブラッ
クMA100を加えアトライターで5時間分散した後、ポア
サイズ10μmのテフロン製メンブレンフィルターを用い
て加圧濾過し、25℃において粘度が5.3mpa・sのインク
を得た。以下実施例2−2〜2−33についても同様の方
法で調整した。なお実施例2−30、2−31、2−32につ
いては粒径分布をさらに狭くするために、2−30はアト
ライターで10時間、2−31は12時間、2−32は10時間分
散を行った。これを表2に示す。
なお、粘度については本発明のインクは非ニュートン
流動であり、測定器としてはレオメトリックス社製RFS
−IIを使用し、キャッソン理論により、インクジェット
ヘッドノズルの吐出時のせん断速度より推定した値であ
る。又、粒径分布の測定については、大塚電子社製電気
泳動光散乱装置ELS−800を使用した。
比較例 次に比較例について説明する。
比較例1としては市販のインクジェットプリンタ用水
性染料インクを用いる。表面張力は25℃において52dyn/
cmである。
比較例2、3としては下記に示す油性染料溶解型イン
クを用いる。
比較例2: スダンブラックX60(BASF社製油性染料) 8.0% ペガソールAS−100 92.0% 比較例3: スダンブラックX60 8.0% YSポリスターT80 15.0% ソルスパース1700 0.1% アイソパーG 76.9% 比較例4としては下記に示す非極性樹脂を単独で用い
るインクを用いる。
比較例4: カーボンブラックMA−100 6.0% ハイレッツHRT200X 15.0% ニッコールTO−106 1.5% アイソパーH 77.5% 比較例5としてはDBP吸油量100ml/100gを越えるカー
ボンブラックを用いるインキを用いる。
比較例5: カーボンブラックプリンテックスXE2(テグサ社製DBP
吸油量400ml/100g) 5.0% YSポリスターT80 10.0% ヘキサグリン4−O 1.0% アイソパーH 84.0% 比較例6としてはBET比表面積300m2/gを越えるカーボ
ンブラックを用いるインクを用いる。
比較例6: カーボンブラックラベン5250(コロンビアカーボン社
製BET比表面積525m2/g) 5.0% YSポリスターT80 10.0% ヘキサグリン4−0 1.0% アイソパーH 84.0% 比較例7としてはアトライター分散時間を2時間とし
粒径分布の広いものを用いる。
比較例7: カーボンブラックMA−100 5.0% スーパーエステルA−75 10.0% ソルスパース17000 1.3% アイソパーG 83.7% 次に実施例及び比較例のインクについて市販のインク
ジェット記録装置により、一般上質紙、ボンド紙、PPC
紙、OHPシート等の各種被転写物に対してビットイメー
ジ印字、文字印字等を行った後、a−1〜a−6の評価
を行った。
(a−1)印字滲み性:各種被転写物に対して印字後、
目視あるいは顕微鏡観察によりインクの滲みの有無を評
価し、 ・目視あるいは顕微鏡観察によっても印字に滲みが見ら
れない ………好適(◎) ・顕微鏡観察により印字に滲みが見られる……適(○) ・目視によって印字に滲みが見られる ……不適(×) によって分類し評価した。
(a−2)印字耐擦性:各種被転写物に対しての印字
後、印字面をクリップで200kg/cm2の荷重をかけて擦る
ことにより汚れの発生の有無を擦る回数によって評価
し、 ・30往復以上摩擦後発生なし ……好適(◎) ・20〜30往復摩擦後発生有り ……適(○) ・20往復以下摩擦後発生有り ……不適(×) によって分類し評価した。
(a−3)印字物ブロッキング性:50℃の高温下におい
て記録紙面上に白紙の記録紙を重ね、その上から加圧し
た状態で24時間放置した後、重ねた記録紙へのインク転
写の有無を調べ、 ・インク転写なし ……好適(◎) ・インク転写有り ……不適(×) によって分類し評価した。
(a−4)インク保存性:70℃の高温下にインクを3カ
月放置した後、観察し、 ・沈降は見られるが容易に再分散する ……好適(◎) ・沈降は見られるが凝集(ハードケーキ)は起こってい
ない ……適(○) ・沈降凝集が発生している ……不適(×) (a−5)ノズル目詰まり:インクジェット記録装置に
インクを充填し、50℃の環境にノズルにキャップのない
状態で1カ月放置し、インクの吐出状況を評価し、 ・すぐに吐出 ……好適(◎) ・少しおいてあるいはゴム板で擦り吐出 ……適(○) ・吐出しない ……不適(×) によって分類し評価した。
(a−6)印字乾燥速度:ベタの印字をPPC用紙に行いP
PC用紙にて擦り、紙に汚れのつかなくなる時間を評価し
た。
20秒以内 好適(◎) 20〜40秒以内 適 (○) 40秒以上 不適(×) この試験結果を表3に示す。
粒径分布についてはアトライターでの分散時間で10時
間以上であれば平均粒径の±50%以内の粒径範囲に存在
する全粒子の数はほぼ90%を超えるが、特に実施例2−
31、2−32、2−33及び比較例7についてさらにくわし
く確認すると下記表になる。
また、この実施例2−31、2−32、および2−33につ
いては特に最も印字品質が良い状態であることが確認さ
れた。
以上述べてきたように、本発明のインクジェット用イ
ンクを用いれば、従来から問題とされている普通紙に対
する滲みがなく、高濃度で鮮明な印字を可能にし、かつ
目詰まりもなく、その上、樹脂を溶解又は分散させたも
のはOHPシート等にも印字可能であり、耐擦性を有し、
保存性も良好であるという効果を有している。
また、顔料を用いたことにより耐光性も従来のインク
に較べ向上するといった格別の効果をも有している。
産業上の利用可能性 本発明によるインクジェット記録用インク組成物は、
インク滴を飛翔させて記録媒体上に印刷を行うインクジ
ェット記録装置用のインクとして広く使用され得る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願平2−29214 (32)優先日 平成2年2月8日(1990.2.8) (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平2−29215 (32)優先日 平成2年2月8日(1990.2.8) (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平2−29216 (32)優先日 平成2年2月8日(1990.2.8) (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平2−127431 (32)優先日 平成2年5月17日(1990.5.17) (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平2−127435 (32)優先日 平成2年5月17日(1990.5.17) (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平2−128774 (32)優先日 平成2年5月18日(1990.5.18) (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平2−130789 (32)優先日 平成2年5月21日(1990.5.21) (33)優先権主張国 日本(JP) (72)発明者 丸山 八重子 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイ コーエプソン株式会社内 (72)発明者 大山 紀子 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイ コーエプソン株式会社内 (72)発明者 大西 弘幸 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイ コーエプソン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭55−29546(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09D 11/00 - 11/20

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】粒径0.01〜10μmの範囲の顔料からなる着
    色成分と、この着色成分を均一に分散保持する分散媒と
    を必須成分として含有するインクジェット記録用インク
    組成物であって、 前記着色成分は前記分散媒に不溶性で分散媒中に微粒子
    状に分散されており、 前記分散媒が、25℃における表面張力が50dyn/cm以下の
    表面張力を有する有機溶媒からなり、 前記インク組成物は、被記録材に前記インク組成物が付
    着すると同時に迅速に前記分散媒が前記着色成分から分
    離する特性を有することを特徴とする、インクジェット
    記録用インク組成物。
  2. 【請求項2】前記インク組成物が、さらに分散剤を含有
    する、請求項1に記載のインク組成物。
  3. 【請求項3】前記着色成分が、DBP吸油量100ml/100g以
    下のカーボンブラックからなる、請求項1に記載のイン
    ク組成物。
  4. 【請求項4】前記着色成分が、比表面積300m2/g以下の
    カーボンブラックからなる、請求項1に記載のインク組
    成物。
  5. 【請求項5】前記着色成分が、金属酸化物からなる、請
    求項1に記載のインク組成物。
  6. 【請求項6】前記着色成分が、有機顔料からなる、請求
    項1に記載のインク組成物。
  7. 【請求項7】組成物中に含有されている前記着色成分粒
    子の全粒子の90%以上が、該粒子の平均粒径の±50%以
    内の粒径範囲に含まれる、請求項1に記載のインク組成
    物。
  8. 【請求項8】前記分散媒に対して可溶性の樹脂をさらに
    含有する、請求項1に記載のインク組成物。
  9. 【請求項9】前記分散媒に対して可溶性の樹脂が、1〜
    30重量%の範囲で含有されている、請求項8に記載のイ
    ンク組成物。
  10. 【請求項10】着色成分の含有量が1〜20重量%であ
    る、請求項1に記載のインク組成物。
  11. 【請求項11】分散剤を0.01〜5重量%含有する、請求
    項2に記載のインク組成物。
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JP12743190 1990-05-17
JP12877490 1990-05-18
JP2-29214 1990-05-21
JP13078990 1990-05-21
JP2-29213 1990-05-21
JP2-130789 1990-05-21
JP2-29216 1990-05-21
JP2-127435 1990-05-21
JP2-127431 1990-05-21
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JP2-29215 1990-05-21
JP1-302856 1990-05-21
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