JP2999415B2 - メカニカルシール - Google Patents

メカニカルシール

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JP2999415B2 JP19497696A JP19497696A JP2999415B2 JP 2999415 B2 JP2999415 B2 JP 2999415B2 JP 19497696 A JP19497696 A JP 19497696A JP 19497696 A JP19497696 A JP 19497696A JP 2999415 B2 JP2999415 B2 JP 2999415B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シールケース及び
回転軸の一方に固定された固定密封環と他方に二次シー
ルされた状態で軸線方向摺動可能に保持された可動密封
環とを具備し、両密封環の対向端面たる密封端面間に
て、その内外周側領域である被密封流体領域と非密封流
体領域とをシールするように構成されたメカニカルシー
ルであって、主として、ポンプ等において高負荷条件下
で液体を軸封させる必要のある場合に使用されるメカニ
カルシールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種のメカニカルシールとしては、一
般に、両密封環の対向端面である密封端面を軸線に直交
する平滑な環状平面として、両密封端面を相対回転摺接
させることにより、その内外周側領域である被密封流体
領域と非密封流体領域とをシールさせるように構成され
たもの(以下「通常シール」という)が周知であるが、
このような通常シールは、密封端面間の潤滑機能が低い
ため、許容PV値が低く、高負荷条件(高圧,高速,高
温条件)下では使用できないものであった。通常シール
では、密封端面間に被密封流体による潤滑膜が形成され
るが、かかる潤滑膜による潤滑機能は高負荷条件では充
分に発揮されず、密封端面が焼き付いたりする等の問題
が生じるからである。
【0003】このため、近時、図に示す如く、回転軸
1に固定された固定密封環2と、固定密封環2に直対向
し且つOリング5を介して二次シールさせた状態で、シ
ールケース3に軸線方向摺動可能に保持された可動密封
環4と、可動密封環4を固定密封環2へと押圧附勢する
スプリング6とを具備して、固定密封環2の密封端面2
aを軸線に直交する環状平面となすと共に可動密封環4
の密封端面4aを凸状の環状テーパ面(截頭円錐面)と
なすことによって、密封端面2a,4a間を、被密封流
体(液体)の漏れを一定の微小範囲で許容する非接触状
態ないし高潤滑状態に保持させつつ、その外周側領域で
ある被密封流体領域A1 とその内周側領域である非密封
流体領域(大気領域)A2 とをシールさせるように構成
されたメカニカルシール(以下「テーパフェースシー
ル」という)が提案されている。なお、以下の説明にお
いて、被密封流体領域A1 の被密封流体圧力Pは、非密
封流体領域A2 の非密封流体圧力を基準とするものと
し、例えば、上記の如く非密封流体領域A2 が大気領域
である場合には、被密封流体圧力Pは大気圧を基準とす
るゲージ圧を意味することになる。
【0004】而して、かかるテーパフェースシールにあ
っては、密封端面2a,4a間に被密封流体の漏れ方向
(非密封流体領域A2 方向)に漸次狭まる断面楔状の環
状空間7が形成されることから、被密封流体圧力Pによ
り、軸線方向に移動可能な可動密封環4には図に示す
如き圧力分布をなす閉力FC と開力FO とが作用して、
密封端面2a,4a間に隙間Sが形成される。そして、
この隙間Sは、閉力FC と開力FO とがバランスされた
状態で安定し、一定の微小隙間(以下「平衡隙間S0
という)に保持される。ここに、閉力FC は可動密封環
4に作用する被密封流体圧力Pによる背圧によって(よ
り正確には、背圧及びスプリング6による附勢力によっ
て)生じるものであり、開力FO は環状空間7に侵入し
た被密封流体の圧力(静圧)によって生じるものであ
る。ところで、閉力FC は背圧(及びスプリング6)に
よるものであるから、図10に鎖線で示す如く、被密封
流体圧力Pが変動しない限り一定であるが、開力FO
環状空間7に作用する静圧によるものであるから、同図
に破線で示す如く、隙間Sの変動によって反比例的に変
化する。つまり、開力FO は隙間Sが大きくなるに従っ
て減少し、小さくなるに従って増大することになる。し
たがって、隙間Sが平衡隙間S0 より大きくなると、開
力FO が閉力FC より小さくなって密封端面2a,4a
間が閉じられ、逆に隙間Sが平衡隙間S0 より小さくな
ると、開力FO が閉力FC より大きくなって密封端面2
a,4a間が開かれて、何れの場合にも、隙間Sは閉力
C と開力FO とがバランスされた平衡隙間S0 に復
帰,保持されることになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように、テーパフ
ェースシールは、閉力FC と開力FO とがバランスされ
て密封端面2a,4a間を平衡隙間S0 による一定の非
接触状態ないし高潤滑状態に保持するものであるから、
理論的には、両密封端面を軸線方向に直交する平面とし
て相対回転摺接させる通常シールの許容PVを超える条
件下においても、つまり通常シールの使用限界を超える
高負荷条件下においても、好適に使用できるものである
が、以下のような問題があるため、従来から実用性に乏
しいとの指摘がなされている。
【0006】すなわち、可動密封環4は、その外周部に
一定圧以上の被密封流体圧力Pが作用すると、内方へと
変形(縮径変形)する。しかし、Oリング5による二次
シール個所より背面側の可動密封環部分(以下「基端側
部分」という)4cについては、その内周部側にも被密
封流体が侵入するため、図(A)に示す如く、内外周
部に被密封流体圧力Pが略同等に作用することになる。
すなわち、基端側部分4cは、被密封流体圧力Pの大き
さに拘わらず、外周部に作用する被密封流体Pによって
縮径変形されることが殆どない。したがって、可動密封
環4を内径に弾性変形(縮径変形)させる被密封流体圧
力Pは、図(B)に示す如く、可動密封環4に対し
て、実質的に、基端側部分4cを除く密封端面側の可動
密封環部分(以下「先端側部分」という)4bにのみ作
用するとみなすことができる。このような被密封流体圧
力Pの可動密封環4への作用状態は、可動密封環4に、
これを片持形態(基端側部分4cを変形不能に支持した
片持形態)として、被密封流体圧力Pを作用させた状態
と同等であるとみなすことができる(可動密封環4の一
断面における被密封流体圧力Pの作用状態のみをみれ
ば、あたかも片持梁に等分布荷重を作用させたかの如く
である)。
【0007】したがって、可動密封環4が被密封流体圧
力Pによって受ける影響(弾性変形)は、先端側部分4
bにおいて基端側部分4cから遠ざかるに従って(密封
端面4aに近づくに従って)大きくなる。このため、被
密封流体圧力Pが一定圧(以下「シール上限圧」とい
う)PH 以下の低圧である場合には、図(A)に示す
如く、可動密封環4の外周部に作用する被密封流体圧力
Pによる影響を受けることなく、密封端面2a,4a間
には閉力FC とバランスしうる開力FO を確保しうる断
面楔状の環状空間7が形成,維持されるが、被密封流体
圧力Pがシール上限圧PH を超えるような高圧となる
と、同図(B)に示す如く、可動密封環4の外周部に作
用する被密封流体圧力Pにより、先端側部分4bが密封
端面2aに近づくに従ってより大きく縮径されるように
内方に弾性変形して、密封端面4aが、そのテーパ量
(以下、密封端面4aにおける内外周端間の軸線方向距
離Δ(図参照)をいうものとする)を減じる方向に傾
くことになり、テーパ量Δが減少し、更に極端な場合に
はテーパ量Δしたがって断面楔状の環状空間7が消失し
てしまうことになる。このような状態となると、閉力F
C にバランスしうるに足る開力FO が確保されなくなっ
て、密封端面2a,4a間に所定の平衡隙間S0 を確
保,維持することができなくなる。つまり、密封端面2
a,4aを非接触状態ないし高潤滑状態に保持すること
ができなくなる。
【0008】このように、テーパフェースシールは、上
記したように理論的には高圧条件下で使用できるもので
はあるが、実際には、シール上限圧PH を超える高圧条
件下では所期のシール機能を発揮することができず、実
用することができないものである。すなわち、テーパフ
ェースシールは、実際には、シール上限圧PH を超える
ような高圧条件下や圧力変動条件下では好適に使用する
ことができないものである。
【0009】また、被密封流体圧力Pが所定圧(以下
「シール下限圧」という)PL (<P H )に達しないよ
うな低圧条件下で使用される場合や圧力変動により被密
封流体圧力Pがシール下限圧PL より低圧となった場合
においては、背圧による閉力F C が小さくなるため、開
閉力FO ,FC のバランスが崩れて、つまり開力FO
閉力FC に比して過大となって、密封端面2a,4a間
の隙間Sが平衡隙間S0より大きくなり、大量漏れを生
じる虞れがある。すなわち、シール下限圧PL より低い
圧力条件下では、通常シールでは良好なシール機能が発
揮されるが、テーパフェースシールではシール機能が顕
著に低下することになる。
【0010】このように、テーパフェースシールは、極
く限られた圧力範囲(PL ≦P≦P H )でおいてのみ、
有効なシール機能を発揮させることができるものにすぎ
ず、さほど実用的なものではない。
【0011】また、可動密封環4の密封端面4aは当然
に平滑面でなければならないが、その適正なテーパ量Δ
は微小である(回転軸2ないし密封環2,4の径等の条
件にもよるが、一般にはΔ=3μm〜50μm程度であ
る)から、このような密封端面4aの加工は極めて困難
であり、加工費が徒に高騰する上、適正な加工精度を確
保することも容易ではない。このことも、テーパフェー
スシールが実用性に乏しいとされる一因である。
【0012】本発明は、このような問題を生じることな
く、通常シールの使用限界を超える高負荷条件下や被密
封流体領域が大きく圧力変動するような条件下において
も、被密封流体圧力に応じて可動密封環の密封端面形状
が自動調整されて、良好なシール機能を発揮しうる新規
なメカニカルシールを提供することを目的とするもので
ある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、シールケース
及び回転軸の一方に固定された固定密封環と他方に二次
シールされた状態で軸線方向摺動可能に保持された可動
密封環とを具備し、両密封環の対向端面たる密封端面間
にて、その内外周側領域である被密封流体領域と非密封
流体領域とをシールするように構成されたメカニカルシ
ールにおいて、上記の目的を達成すべく、特に、次のよ
うに構成しておくことを提案するものである。
【0014】
【0015】すなわち、本発明のメカニカルシールに
っては、可動密封環の前端面である密封端面とこれに対
向する固定密封環の密封端面とを軸線方向に直交する環
状平面に構成してあり、可動密封環の内周部に前記二次
シール用のOリングを係合させるOリング溝を形成する
と共に可動密封環の外周部の軸線方向中間部位に環状の
凹溝を形成し、且つ密封端面からOリング溝の前端面ま
での軸線方向距離L 4 と密封端面から凹溝の後端面まで
の軸線方向距離L 5 とをL 4 ≧L 5 となるように設定し
てあり、これら軸線方向距離L 4 ,L 5 並びに凹溝の溝
底径D 4 及びOリング溝の溝底径d 3 がL 4 >L 5 且つ
4 >d 3 であるときにおいては両溝の軸線方向間隔L
3 (=L 4 −L 5 )及び半径方向間隔T 2 (=(D 4
3 )/2(D 4 <d 3 のときは 2 =(d 3 −D 4
/2))を小さくすることによって、L 4 =L 5 (L 3
=0)且つD 4 >d 3 であるときにおいては半径方向間
隔T 2 を小さくすることによって、またL 4 >L 5 且つ
4 ≦d 3 であるときにおいては軸線方向間隔L 3 を小
さくすることによって、可動密封環におけるOリング溝
と凹溝との間の部分である被変形部を、軸線を通過する
断面の形状上、その両側部分に比して小面積となる括れ
た狭窄形状となして、被密封流体領域における被密封流
体圧力が一定以上の高圧となったときにおいて、当該被
密封流体圧力によって可動密封環に被変形部を変曲点と
する弾性変形が生じて、可動密封環が、その密封端面が
固定密封環の密封端面との間に非密封流体領域方向に漸
次窄まる断面楔状の環状空間を形成しうる環状テーパ面
となるべく、弾性変形せしめられるように構成してあ
る。
【0016】このように構成されたメカニカルシール
は、一定圧以上の高圧条件下では、被密封流体圧力によ
り可動密封環の密封端面が固定密封環の密封端面との間
に非密封流体領域方向に漸次窄まる断面楔状の環状空間
を形成しうる環状テーパ面に弾性変形されて、テーパフ
ェースシールと同一構造(以下「テーパフェースシール
構造」)となり、テーパフェースシールと同一のシール
機能(以下「テーパフェースシール機能」)を発揮す
る。そして、かかるテーパフェースシール構造は被密封
流体圧力による可動密封環の弾性変形によって得られる
ものであり、可動密封環の密封端面のテーパ量は被密封
流体圧力に応じて比例的に増減変化する。したがって、
テーパフェースシールの機能が被密封流体圧力の影響に
より低下,喪失されるような高圧条件下(例えば、上限
圧PH を超えるような高圧条件下)においても、テーパ
フェースシール構造は維持され、良好なテーパフェース
シール機能が発揮される。一方、上記した一定圧に達し
ない低圧条件下では、被密封流体圧力による可動密封環
の弾性変形は生じないか或いは消失して、可動密封環の
密封端面は軸線方向に直交する環状平面となり、通常シ
ールと同一構造(以下「通常シール構造」)となり、通
常シールと同一のシール機能(以下「通常シール機
能」)を発揮する。このように、圧力条件に応じた最適
のシール構造に自動的に変化して、被密封流体圧力の大
きさに拘らず、常に、良好なシール機能を発揮すること
ができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成を、図1〜図
に示す実施の形態に基づいて、具体的に説明する。な
お、以下の説明において、前後とは図1における左右を
意味するものとする。
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】この実施の形態における本発明のメカニカ
シールM2 は、図〜図に示す如く、シールケース
(例えば、ポンプケーシング)3に固定された固定密封
環2とこれに直対向して回転軸(例えば、インペラ軸)
1に保持された可動密封環4とを具備して、両密封環
2,4の対向端面たる密封端面2a,4a間において、
その外周側領域であって被密封流体(例えば、水等の液
体)が封入される被密封流体領域A1 とその内周側領域
である非密封流体領域(例えば、シールケース3外に連
通する大気領域)A2 とを、被密封流体圧力Pに応じた
形態でシールしうるするように構成されている。
【0025】回転軸1は軸本体1aとこれに嵌挿固定し
た円筒状スリーブ1bとからなり、固定密封環2は、回
転軸1に遊嵌させた状態でシールケース3に内嵌固定さ
れている。この固定密封環2の密封端面2aは、軸線に
直交する平滑な環状平面に構成されている。なお、固定
密封環2は、WC,SiC,カーボン,金属材料(例え
ば、ハステロイ,ステンレス鋼,チタン等やこれらに適
宜の表面硬化処理(窒化処理,Cr2 3 等のセラミッ
クコーティング処理等)を施したもの)等の超硬質材で
一体成形されている。
【0026】可動密封環4は、図に示す如く、前端面
を軸線に直交する平滑な環状平面とした密封端面4aに
構成すると共に、軸線方向における中間部であってOリ
ング5による二次シール個所より密封端面4a寄りの部
分(以下「被変形部」という)45を、軸線を通過する
断面の形状(図に示す形状)上、括れた狭窄形状とな
したものである。
【0027】すなわち、可動密封環4にあっては、図
に示す如く、内周部に後方に開放する環状のOリング溝
46を形成すると共に、外周部に軸線方向中間部位に配
して環状の凹溝47を形成することによって、Oリング
溝46と凹溝47との間の部分を、その両側部分48,
49に比して小断面積となるように狭窄された被変形部
45となしている。なお、被変形部45は、図(A)
又は図(A)〜(C)に例示する如く、溝46,47
の位置関係等によって異なる形態をなすが、何れの形態
を選択するかは任意である。そして、可動密封環4は、
被変形部45より前側の先端側部分48を固定密封環2
に直対向させた状態で、Oリング溝46に係合させたO
リング5を介して、被変形部45より後側の基端側部分
49を回転軸1つまりスリーブ1bに嵌挿させることに
より、回転軸1に二次シールされた状態で軸線方向に摺
動可能に保持されている。また、可動密封環4の後端部
と回転軸1に取付けられた環状リテーナ50との間に
は、可動密封環4をその軸線方向移動を許容しつつ回転
不能に保持させるドライブピン等の適宜の回り止め手段
51及び可動密封環4を固定密封環2へと押圧附勢する
スプリング6が介装されている。なお、可動密封環4
、カーボンや金属材料(例えば、ハステロイ,ステン
レス鋼,チタン等やこれらに適宜の表面硬化処理(窒化
処理,Cr2 3等のセラミックコーティング処理等)
を施したもの)等の硬質材で一体成形されている。
【0028】ところで、軸線方向たる前後方向における
Oリング溝46と凹溝47との位置関係は、被変形部4
5が二次シール個所(基端側部分49の内周面へのOリ
ング5の圧接個所)より密封端面4a寄りに位置するよ
うに設定される。すなわち、密封端面4aからOリング
溝46の前端面までの軸線方向距離L4 と密封端面4a
から凹溝47の後端面までの軸線方向距離L5 とが、L
4 ≧L5 となるように設定される。また、Oリング溝4
6の溝底径つまりOリング溝48が形成された部分の内
径d3 は、Oリング5の径及びOリング5が圧接される
スリーブ1bの外径に応じて設定され、凹溝47の溝底
径つまり凹溝47が形成された部分の外径D4 は、固定
密封環2に対応して設定される先端側部分48の前端面
の内外径d5 ,D5 に応じて、凹溝47が形成された部
分の径方向厚さ((D4 −d4 )/2)が必要以上に薄
くならないように設定される。
【0029】而して、被変形部47の断面形状は、両溝
46,47の軸線方向間隔L3 (=L4 −L5 )及び半
径方向間隔T2 (=(D4 −d3 )/2(但し、D4
3のときは、T2 =(d3 −D4 )/2))の少なく
とも一方によって決定されるが、かかる間隔L3 ,T2
は、 被密封流体領域A1 における被密封流体圧力P
が一定圧つまり変形臨界圧PK 以上の高圧となったとき
において、可動密封環4の外周部に作用する被密封流体
圧力Pによって被変形部43を変曲点とするような弾性
変形が生じ、 その結果、可動密封環4が、その密封
端面4aが固定密封環2の密封端面2aとの間に非密封
流体領域A2 方向に漸次窄まる断面楔状の環状空間7を
形成しうる環状テーパ面(凸状の截頭円錐面)となるべ
く、弾性変形せしめられる、ように、溝底径d3 ,D4
に応じて、変形臨界圧PK 及び可動密封環4の材質等を
考慮して適宜に設定される。すなわち、図(A)に示
す如く、D4 >d3 であってL4 >L5 であるときは、
軸線方向間隔L3 及び半径方向間隔T2 をの条件を
満足するように小さく設定する。また、図(A)に示
す如く、D4 >d3 であってL4 =L5 (L3 =0)で
あるときは、半径方向間隔T2 を小さく設定する。ま
た、同図(B)に示す如く、D4 =d3 (T2 =0)で
あってL4>L5 であるときは、軸線方向間隔L3 を小
さく設定する。また、同図(C)に示す如く、D4 <d
3 であってL4 >L5 であるときは、軸線方向間隔L3
を小さく設定する(半径方向間隔T2 は任意に設定でき
る)。勿論、溝46,47の間隔L3 ,T2 を設定する
に当たっては、被変形部45の存在により、軸線方向に
作用する被密封流体圧力Pないしスプリング力のみによ
って可動密封環6が不測に変形されるようなことがない
ように配慮しておく。なお、変形臨界圧PK は、通常シ
ール及びテーパフェースシールの何れによっても良好な
シール機能を行なうことができる圧力範囲において適宜
に設定されるものである。例えば、冒頭で述べたシール
下限圧P L 程度に設定しておく。但し、変形臨界圧P K
は特定圧力値そのものを指すものとしても、当該特定圧
力値を含む或る程度の圧力範囲を 指すものとしても、何
れでもよい。一般的には、変形臨界圧P K を一定値に特
定することは困難であるから、後者のように設定してお
くのがよい
【0030】以上のように構成されたメカニカルシール
2 によれば、被密封流体領域A1の圧力条件に応じて
可動密封環4の密封端面4aしたがってシール構造が自
動的に変化され、被密封流体圧力Pの大きさに拘らず、
常に、良好なシール機能を発揮しうる。
【0031】
【0032】
【0033】
【0034】
【0035】すなわち、被密封流体圧力Pが変形臨界圧
K 以上の高圧となると、可動密封環4は被密封流体圧
力Pの影響により弾性変形されることになるが、かかる
弾性変形は、当然に、断面形状が狭窄されている被変形
部45において生じ易く、その両側部分48,49では
生じ難い。なお、基端側部分49については、被密封流
体が内周部側に侵入して、内外周部に被密封流体圧力P
が略同等に作用することになるため、断面形状に拘わら
ず、被密封流体圧力Pによる影響をさほど受けず、弾性
変形は殆ど生じない。
【0036】すなわち、被密封流体圧力Pによる弾性変
形は、専ら、先端側部分48と基端側部分49との境界
部分である被変形部45及びその近傍において生じるこ
とになるが、かかる状態は、可動密封環4の外周部にお
ける軸線方向全域に亘って被密封流体圧力Pつまり等分
布荷重が作用している状態ではなく、あたかも、軸線方
向の中間部である被変形部45に集中荷重が作用してい
るかの如くである。
【0037】したがって、先端側部分48及び基端側部
分49は、図(B)に示す如く、可動密封環4の外周
部に作用する被密封流体圧力Pによっては直接的には殆
ど弾性変形しないが、被変形部45を変曲点として、相
対的に、軸線方向対向間隔が外周側において接近し且つ
内周側において離間するように、いわば外周側に折り畳
まれる如くに弾性変形せしめられることになる。その結
果、図に示す如く、先端側部分48の前端面である密
封端面4aは、外周側に向かう程、固定密封環2の密封
端面2aから離れるような形態に歪むことになる。つま
り、密封端面4aは、凸状の環状テーパ面(截頭円錐
面)に変形されることになる。
【0038】而して、当該メカニカルシール2 におい
ては、密封端面4aが上記した如く凸状の環状テーパ面
に変形されることから、図2に示す如く、密封端面2
a,4a間には、被密封流体の漏れ方向(非密封流体領
域A2 方向)に漸次狭まる断面楔状の環状空間7が形成
されることになり、冒頭で述べたテーパフェースシール
と同様の原理により、密封端面2a,4a間が一定の微
小隙間たる平衡隙間S0に保持されることになる。
【0039】すなわち、メカニカルシールシール2
テーパフェースシール構造に変化し、図及び図10
示す如く、可動密封環4の基端面(背面)に作用する被
密封流体圧力Pによる背圧によって(より正確には、背
圧及びスプリング6による附勢力によって)生じる閉力
C と環状空間7に侵入した被密封流体の圧力(静圧)
によって生じる開力FO とがバランスされることにな
り、密封端面2a,4a間の隙間Sが一定の平衡隙間S
0 に保持されることになる。つまり、テーパフェースシ
ール機能が発揮されることになる。
【0040】ところで、被密封流体圧力Pによる密封端
面4aの変形程度つまり環状テーパ面に変形された密封
端面4aのテーパ量Δ(図参照)は、被変形部分43
の変形量つまり被密封流体圧力Pの大きさに比例して変
動する。つまり、テーパ量Δは、被密封流体圧力Pが大
きくなるに従い大きくなり、被密封流体圧力Pが小さく
なるに従い小さくなる。そして、被密封流体圧力Pが大
きくなると、当然に可動密封環に作用する背圧したがっ
て閉力FC が大きくなるが、同時に、テーパ量Δが大き
くなるため、開力FO も大きくなる。逆に、被密封流体
圧力Pが小さくなると、当然に可動密封環に作用する背
圧したがって閉力FC が小さくなるが、同時に、テーパ
量Δが小さくなるため、開力FO も小さくなる。
【0041】したがって、被密封流体圧力Pの増減に応
じて、閉力FC 及び開力FO が増減されることから、被
密封流体圧力Pが変動したときにも、常に、閉力FC
開力FO とがバランスされて、被密封流体圧力Pに応じ
た適正な平衡隙間S0 が確保されることになる。すなわ
ち、被密封流体圧力Pが変動したときにも、当該圧力P
に応じてテーパ量Δが自動調整されて、密封端面2a,
4a間の隙間Sが、被密封流体圧力Pに応じた適正な漏
れを生じるために必要とされる平衡隙間S0 が確保され
ることになる。
【0042】その結果、被密封流体領域A1 に変形臨界
圧PK 以上の範囲において圧力変動が生じた場合にも、
テーパフェースシール機能が良好に発揮されて、密封端
面2a,4a間から大量漏れが生じたり、密封端面2
a,4a間の非接触形態ないし高潤滑状態が損なわれる
ことがなく、良好なシールを行なうことができる。
【0043】一方、回転軸1の回転が開始された直後の
初期運転段階等にあって、被密封流体圧力Pが変形臨界
圧PK に達していないとき又は変形臨界圧PK より降圧
するような圧力変動があったときには、密封端面4aは
変形されず又は元の状態に弾性復帰し、軸線方向に直交
する環状平面となる。すなわち、両密封端面2a,4a
が平行面形態をなす通常シール構造をとることになる。
【0044】而して、両密封端面2a,4aがこのよう
な平行面形態をなす状態では、密封端面2a,4a間に
は、被密封流体により流体膜が形成されるが、密封端面
2a,4aを背圧たる閉力FC に抗して開くだけの開力
O は生じない。したがって、被密封流体圧力Pが変形
臨界圧PK より低い場合には、テーパフェースシール機
能は発揮されず、平行な密封端面2a,4aの流体膜を
介しての相対回転摺接作用によるシール機能、つまり通
常シールと同等の通常シール機能が発揮されることにな
る。このように、テーパフェースシール機能が発揮され
ない低圧条件下においては、テーパフェースシール構造
から通常シール構造へと自動的に変化することから、冒
頭で述べたテーパフェースシールのように密封端面2
a,4a間から大量漏れが生じるような事態の発生は、
これが確実に防止される。
【0045】このように、当該メカニカルシール2
よれば、自動的に、被密封流体圧力Pの大きさに応じて
可動密封環4の密封端面4aが調整されて、通常シール
による良好なシール機能が期待される低圧条件下(P<
K )では通常シール構造となり、またテーパフェース
シールによる良好なシール機能が期待される高圧条件下
(P≧PK )ではテーパフェースシール構造となるか
ら、つまり被密封流体圧力Pに応じた最適のシール構造
に自動的に変化するから、被密封流体圧力Pに拘わら
ず、常に、良好なシール機能(通常シール機能又はテー
パフェースシール機能)を発揮することができる。しか
も、変形臨界圧PK 以上の高圧条件下においては、被密
封流体圧力Pが大きくなるに従って、つまり閉力FC
大きくなるに従って、可動密封環4の密封端面4aのテ
ーパ量Δが大きくなり、冒頭で述べた如くテーパフェー
スシールによる良好なシール機能が期待できない超高圧
条件下(P>PH )においても、閉力FC とバランスす
るに十分な開力FO が確保される。したがって、テーパ
フェースシールによっても良好なシール機能が発揮され
る圧力範囲(PL ≦P≦PH )においては勿論、これか
ら逸脱する圧力範囲(P<PL ,P>PH )において
も、冒頭で述べた問題を生じることなく、被密封流体圧
力Pに応じた良好なシール機能を発揮させることができ
る。
【0046】なお、本発明の構成は、上記した実施の形
態に限定されるものではなく、本発明の基本原理を逸脱
しない範囲において、適宜に改良,変更することができ
る。
【0047】例えば、上記した構成のメカニカルシール
2 、内周側領域A2 が被密封流体領域となる場合に
も使用することができ、低圧条件下(P<PK )におい
て上記したと同一の通常シール機能を発揮することがで
きることは勿論であるが、高圧条件下(P≧PK )にお
いても、図に示す如く、内周側領域A2 の被密封流体
圧力Pによって可動密封環4の密封端面4aが凹状の環
状テーパ面に変形されて、上記したと同一のテーパフェ
ースシール機能を発揮することができるものである。
【0048】すなわち(A)に示す如く、可動密
封環4の内周部に変形臨界圧PK 以上の被密封流体圧力
Pが作用すると、可動密封環4には外径方向への弾性変
形が生じるが、かかる被密封流体圧力Pの直接的な影響
による弾性変形は、断面積の大きな先端側部分48及び
被密封流体圧力Pが作用しない基端側部分49において
は生じ難く、専ら、断面が狭窄された被変形部45及び
その周辺において生じることになる。したがって、可動
密封環4全体としては、図(B)に示す如く、先端側
部分48と基端側部分49とが、その境界部分である被
変形部45を変曲点として、相対的に、軸線方向の対向
間隔が内周側において接近し且つ外周側において離間す
るような形態で、いわば内周側に折り畳まれる如き形態
で、弾性変形することになる。
【0049】その結果、密封端面4aは凹状の環状テー
パ面(截頭円錐面)に変形されることになり、外周側領
域である非密封流体領域A1 方向に漸次窄まる断面楔状
の環状空間7´が形成されて、前述した同一のテーパフ
ェースシール機能が発揮されるのである。かかる変形の
メカニズムは、可動密封環4の外周部に被密封流体圧力
Pが作用する場合と同一である。なお、この場合、背圧
は、二次シール面より内周側に突出する環状壁面(つま
、Oリング溝46の内周面より内周側に突出する環状
壁面46a,48a(図参照)である)に作用する被
密封流体圧力Pにより得られるが、当該環状壁面41a
の面積(=π((d1 2 −(d2 2)/4)又は4
8a,49aの合計面積(=π((d3 2 −(d5
2 )/4)は、スプリング圧との関係において、環状空
間7´に侵入した被密封流体の圧力(静圧)によって生
じる開力FO とバランスしうる閉力FC が確保できるよ
うに、設定しておく必要がある。
【0050】また、両密封端面2a,4aの何れか一方
には、いわゆる動圧発生型メカニカルシールにおけると
同様に、ヘリカル状等の適当な形状の動圧発生溝を形成
しておくことができる。例えば、固定密封環2の密封端
面2aに、図に示す如く、被密封流体領域たる外周側
領域A1 (又は被密封流体領域たる内周側領域A2 )に
開放される適当数のL字形の第1及び第2動圧発生溝8
1 …,82 …を形成して、可動密封環4の密封端面4a
が軸線方向に直交する環状平面に保持される低圧条件下
(P<PK )において、被密封流体圧力Pが一定以上に
昇圧された場合に、密封端面2a,4aが、その間に第
1動圧発生溝81 …又は第2動圧発生溝82 …により発
生された動圧により、非接触状態に保持されるように構
成しておくことができる。このようにすれば、かかる低
圧条件下におけるシール機能を更に向上させることがで
きる。なお、第1動圧発生溝81 …はR1 方向に相対回
転する場合において動圧を発生させるべく機能するもの
であり、第2動圧発生溝82 …はR2 方向に相対回転す
る場合において動圧を発生させるべく機能するものであ
り、両者81 …,82 …は直径線に対して対称形状をな
すが、このような動圧発生溝の形状等については特願平
5−181059号又は特願平6−50642号に開示
されている。
【0051】また、各密封環2,4を回転軸1又はシー
ルケース3何れに設けるかは任意事項である。勿論、
二次シール構造も特に限定されるものではない。
【0052】
【発明の効果】以上の説明からも容易に理解されるよう
に、本発明のメカニカルシールは、基本的に通常シール
構造をなすものであり、被密封流体圧力が一定以上の高
圧となったときにおいては、可動密封環の密封端面が被
密封流体圧力によってテーパフェースシールにおけると
同様の環状テーパ面に弾性変形して、テーパフェースシ
ール構造に自動変化するものであるから、常に、被密封
流体領域の圧力条件に最適するシール構造により良好な
シール機能を発揮することができる。したがって、テー
パフェースシール又は通常シールの何れかによって良好
なシール機能を発揮しうる圧力条件下では勿論、テーパ
フェースシール及び通常シールに何れによっても良好な
シール機能を発揮し得ない圧力条件下においても、通常
シール機能又はテーパフェースシール機能により適正且
つ良好なシールを行うことができ、圧力条件を限定され
ない極めて広範な用途に好適に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るメカニカルシールの通常シール構
造を示す半截の縦断側面図である。
【図2】当該シールのテーパフェースシール構造を示す
半截の縦断側面図である。
【図3】当該シールにおける可動密封環の弾性変形作用
を示す縦断面形状図である。
【図4】当該シールにおける可動密封環の異なる形状
示す縦断面形状図である。
【図5】当該シールにおける可動密封環の図4とは異な
る弾性変形作用を示す縦断面形状図である。
【図6】当該シールにおける固定密封環の密封端面を示
す正面図である。
【図7】テーパフェースシールを示す半截の縦断側面
である。
【図8】テーパフェースシールにおける可動密封環の弾
性変形作用を示す縦断面形状図である。
【図9】一方の密封端面が加工された又は弾性変形され
た環状テーパ面である場合において両密封端面間に作用
する圧力分布ないし開閉力を示す説明図である。
【図10】一方の密封端面が加工された又は弾性変形さ
れた環状テーパ面である場合における両密封端面間の隙
間と開閉力との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1…回転軸、2…固定密封環、2a…固定密封環の密封
端面、3…シールケース、4…可動密封環、4a…可動
密封環の密封端面、5…Oリング、6…スプリング、
7,7´…環状空間、45…被変形部、46…Oリング
溝、47…凹溝、48…先端側部分、49…基端側部
、A 1 …外周側領域、A2 …内周側領域、M 2 …メカ
ニカルシール)、P…被密封流体圧力。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シールケース及び回転軸の一方に固定さ
    れた固定密封環と他方に二次シールされた状態で軸線方
    向摺動可能に保持された可動密封環とを具備し、両密封
    環の対向端面たる密封端面間にて、その内外周側領域で
    ある被密封流体領域と非密封流体領域との間をシールす
    るように構成されたメカニカルシールにおいて、可動密封環の前端面である密封端面とこれに対向する固
    定密封環の密封端面と を軸線方向に直交する環状平面に
    構成してあり可動密封環の内周部に前記二次シール用のOリングを係
    合させるOリング溝を形成すると共に可動密封環の外周
    部の軸線方向中間部位に環状の凹溝を形成し、且つ密封
    端面からOリング溝の前端面までの軸線方向距離L 4
    密封端面から凹溝の後端面までの軸線方向距離L 5 とを
    4 ≧L 5 となるように設定してあり、 これら軸線方向
    距離L 4 ,L 5 並びに凹溝の溝底径D 4 及びOリング溝
    の溝底径d 3 がL 4 >L 5 且つD 4 >d 3 であるときに
    おいては両溝の軸線方向間隔L 3 (=L 4 −L 5 )及び
    半径方向間隔T 2 (=(D 4 −d 3 )/2(D 4 <d 3
    ときは 2 =(d 3 −D 4 )/2))を小さくするこ
    とによって、L 4 =L 5 (L 3 =0)且つD 4 >d 3
    あるときにおいては半径方向間隔T 2 を小さくすること
    によって、またL 4 >L 5 且つD 4 ≦d 3 であるときに
    おいては軸線方向間隔L 3 を小さくすることによって、
    可動密封環におけるOリング溝と凹溝との間の部分であ
    る被変形部 を、軸線を通過する断面の形状上、その両側
    部分に比して小面積となる括れた狭窄形状となして、被
    密封流体領域における被密封流体圧力が一定以上の高圧
    となったときにおいて、当該被密封流体圧力によって
    動密封環に被変形部を変曲点とする弾性変形が生じて
    可動密封環が、その密封端面が固定密封環の密封端面と
    の間に非密封流体領域方向に漸次窄まる断面楔状の環状
    空間を形成しうる環状テーパ面となるべく、弾性変形せ
    しめられるように構成したことを特徴とするメカニカル
    シール。
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