JP2998708B2 - 有機エレクトロルミネッセンス素子 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンス素子

Info

Publication number
JP2998708B2
JP2998708B2 JP9186582A JP18658297A JP2998708B2 JP 2998708 B2 JP2998708 B2 JP 2998708B2 JP 9186582 A JP9186582 A JP 9186582A JP 18658297 A JP18658297 A JP 18658297A JP 2998708 B2 JP2998708 B2 JP 2998708B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
organic
compound
substituted
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP9186582A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH1131588A (ja
Inventor
東口  達
小田  敦
石川  仁志
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NEC Corp filed Critical NEC Corp
Priority to JP9186582A priority Critical patent/JP2998708B2/ja
Publication of JPH1131588A publication Critical patent/JPH1131588A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2998708B2 publication Critical patent/JP2998708B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Luminescent Compositions (AREA)
  • Electroluminescent Light Sources (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は平面光源や表示素子
に利用される有機エレクトロルミネッセンス素子(Elec
troluminescence 素子;以下、EL素子という。)に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】EL素子は自発光型の平面型表示素子と
しての用途が有望視されている。中でも有機物質を用い
た有機EL素子は、無機EL素子のような、交流駆動で
かつ高電圧が必要といった制約がなく、また有機化合物
の多様性により、多色化が容易であると考えられること
から、盛んに開発が行われている。
【0003】しかし、従来の有機EL素子は、無機EL
素子に比べて発光輝度が低く、特性劣化が著しかったた
め、実用化には至っていなかった。近年、10V以下の
低電圧で発光する高い発光効率をもった、有機化合物の
薄膜積層型の有機EL素子が報告され、関心を集めてい
る(アプライド・フィジックス・レターズ、51巻、9
13頁、1987年参照)。
【0004】この方法では、金属キレート錯体を蛍光体
薄膜層、アミン系化合物を正孔注入層に使用して、高輝
度の緑色発光を得ており、6〜7Vの直流電圧で輝度は
数100cd/m2 、最大発光効率は1.51 1m/
Wを達成して、実用領域に近い性能をもっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】現在までの有機EL素
子はその構成、材料の改善により発光輝度は改良されて
いるが、未だ十分な発光輝度には達していない。また、
素子の寿命に関しても同様で、実用に十分な安定性を有
するものはまだ得られていない。したがって、より大き
な発光輝度と優れた使用時安定性を併せもつ、有機EL
素子の開発が望まれているのが現状である。
【0006】本発明は、発光輝度が大きく、使用時の安
定性に優れた有機EL素子を提供することを目的とする
ものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、発光輝度
が大きく、使用時の安定性に優れた有機EL素子の構成
を見出すべく鋭意検討を重ねた結果、特定の化合物を有
機EL素子に含有させることにより、これらの要件を満
たした有機EL素子が得られることを見出した。
【0008】すなわち本発明は、陰極と陽極の間に発光
層を含む一層または複数層の有機薄膜層を有する有機エ
レクトロルミネッセンス素子において、前記有機薄膜層
の少なくとも一層に、一般式(1):
【0009】
【化2】 (式中Mはn価の金属イオンを表す。R1 ,R2 はそれ
ぞれ独立に置換もしくは無置換のアルキル基、置換もし
くは無置換のアルケニル基、置換もしくは無置換のシク
ロアルキル基、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素
基、置換もしくは無置換の芳香族複素環基、または置換
もしくは無置換のアラルキル基を表す。nは1,2また
は3のいずれかを表す。)で示されるカルボニルヒドロ
キシルアミン化合物を単独もしくは混合物で含むことを
特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子である。
【0010】また、本発明は、前記有機薄膜層として、
少なくとも正孔輸送層を有し、この層が一般式(1)で
表される化合物を単独もしくは混合物として含むことを
特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子である。
【0011】また、本発明は、前記有機薄膜層として、
少なくとも電子輸送層を有し、この層が一般式(1)で
表される化合物を単独もしくは混合物として含むことを
特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子である。
【0012】本発明の有機エレクトロルミネッセンス素
子は、有機薄膜層の少なくとも一層に前記一般式(1)
で示されるカルボニルヒドロキシルアミン化合物を含む
ことにより、発光輝度が大きく、使用時の安定性に優れ
た有機EL素子となる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態で用いられる
一般式(1)で示されるカルボニルヒドロキシルアミン
化合物において、基R1 ,R2 の好ましい例を次記す
る。
【0014】R1 ,R2 が置換もしくは無置換のアルキ
ル基である場合、その好適な例としてメチル基、エチル
基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s−
ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル
基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル
基、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2
−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシイソブチル基、
1,2−ジヒドロキシエチル基、,1,3−ジヒドロキ
シイソプロピル基、2,3−ジヒドロキシ−t−ブチル
基、1,2,3−トリヒドロキシプロピル基、クロロメ
チル基、1−クロロエチル基、2−クロロエチル基、2
−クロロイソブチル基、1,2−ジクロロエチル基、
1,3−ジクロロイソプロピル基、2,3−ジクロロ−
t−ブチル基、1,2,3−トリクロロプロピル基、ブ
ロモメチル基、1−ブロモエチル基、2−ブロモエチル
基、2−ブロモイソブチル基、1,2−ジブロモエチル
基、1,3−ジブロモイソプロピル基、2,3−ジブロ
モt−ブチル基、1,2,3−トリブロモプロピル基、
ヨードメチル基、1−ヨードエチル基、2−ヨードエチ
ル基、2−ヨードイソブチル基、1,2−ジヨードエチ
ル基、1,3−ジヨードイソプロピル基、2,3−ジヨ
ードt−ブチル基、1,2,3−トリヨードプロピル
基、アミノメチル基、1−アミノエチル基、2−アミノ
エチル基、2−アミノイソブチル基、1,2−ジアミノ
エチル基、1,3−ジアミノイソプロピル基、2,3−
ジアミノt−ブチル基、1,2,3−トリアミノプロピ
ル基、シアノメチル基、1−シアノエチル基、2−シア
ノエチル基、2−シアノイソブチル基、1,2−ジシア
ノエチル基、1,3−ジシアノイソプロピル基、2,3
−ジシアノt−ブチル基、1,2,3−トリシアノプロ
ピル基、ニトロメチル基、1−ニトロエチル基、2−ニ
トロエチル基、2−ニトロイソブチル基、1,2−ジニ
トロエチル基、1,3−ジニトロイソプロピル基、2,
3−ジニトロt−ブチル基、1,2,3−トリニトロプ
ロピル基などの、1ないし3個の、水酸基、塩素原子、
臭素原子、沃素原子、アミノ基、シアノ基、またはニト
ロ基で置換された、もしくは無置換の、炭素原子数1な
いし8のアルキル基を挙げることができる。
【0015】R1 ,R2 が置換もしくは無置換のアルケ
ニル基である場合の好適な例としては、ビニル基、アリ
ル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル
基、1,3−ブタンジエニル基、1−メチルビニル基、
スチリル基、2,2−ジフェニルビニル基、1,2−ジ
フェニルビニル基、1−メチルアリル基、1,1−ジメ
チルアリル基、2−メチルアリル基、1−フェニルアリ
ル基、2−フェニルアリル基、3−フェニルアリル基、
3,3−ジフェニルアリル基、1,2−ジメチルアリル
基、1−フェニル−1−ブテニル基、3−フェニル−1
−ブテニル基などの、1ないし2個の、メチル基または
フェニル基で置換された、もしくは無置換の、炭素原子
数2ないし4のアルケニル基、もしくはブタンジエニル
基のように、分子内に2個以上の炭素不飽和結合を有す
る基を挙げることができる。
【0016】R1 ,R2 が置換もしくは無置換のシクロ
アルキル基である場合は、その好適な例として、シクロ
プロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シク
ロヘキシル基、4−メチルシクロヘキシル基などの、メ
チル基で置換された、もしくは無置換の、炭素原子数3
ないし6のシクロアルキル基を挙げることができる。
【0017】R1 ,R2 が置換もしくは無置換の芳香族
炭化水素基である場合は、その好適な例として、フェニ
ル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントリ
ル基、2−アントリル基、9−アントリル基、1−フェ
ナントリル基、2−フェナントリル基、3−フェナント
リル基、4−フェナントリル基、9−フェナントリル
基、1−ナフタセニル基、2−ナフタセニル基、9−ナ
フタセニル基、1−ピレニル基、2−ピレニル基、4−
ピレニル基、2−ビフェニルイル基、3−ビフェニルイ
ル基、4−ビフェニルイル基、p−ターフェニル−4−
イル基、p−ターフェニル−3−イル基、p−ターフェ
ニル−2−イル基、m−ターフェニル−4−イル基、m
−ターフェニル−3−イル基、m−ターフェニル−2−
イル基、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基、
p−t−ブチルフェニル基、p−(2−フェニルプロピ
ル)フェニル基、p−スチリルフェニル基、p−ジェフ
ェニルアミノフェニル基、3−メチル−2−ナフチル
基、4−メチル−1−ナフチル基、4−メチル−1−ア
ントリル基、4’−メチルビフェニルイル基、4”−t
−ブチル−p−ターフェニル−4−イル基などの、メチ
ル基、t−ブチル基、2−フェニルプロピル基、スチリ
ル基またはジフェニルアミノ基で置換された、もしくは
無置換の、炭素原子数6ないし18の芳香族炭化水素基
を挙げることができる。
【0018】R1 ,R2 が置換もしくは無置換の芳香族
複素環基である場合は、その好適な例として、1−ピロ
リル基、2−ピロリル基、3−ピロリル基、ピラジニル
基、2−ピリジニル基、3−ピリジニル基、4−ピリジ
ニル基、1−インドリル基、2−インドリル基、3−イ
ンドリル基、4−インドリル基、5−インドリル基、6
−インドリル基、7−インドリル基、1−イソインドリ
ル基、2−イソインドリル基、3−イソインドリル基、
4−イソインドリル基、5−イソインドリル基、6−イ
ソインドリル基、7−イソインドリル基、2−フリル
基、3−フリル基、2−ベンゾフラニル基、3−ベンゾ
フラニル基、4−ベンゾフラニル基、5−ベンジフラニ
ル基、6−ベンゾフラニル基、7−ベンゾフラニル基、
1−イソベンゾフラニル基、3−イソベンゾフラニル
基、4−イソベンゾフラニル基、5−イソベンゾフラニ
ル基、6−イソベンゾフラニル基、7−イソベンゾフラ
ニル基、2−キノリル基、3−キノリル基、4−キノリ
ル基、5−キノリル基、6−キノリル基、7−キノリル
基、8−キノリル基、1−イソキノリル基、3−イソキ
ノリル基、4−イソキノリル基、5−イソキノリル基、
6−イソキノリル基、7−イソキノリル基、8−イソキ
ノリル基、2−キノキサリニル基、5−キノキサリニル
基、6−キノキサリニル基、1−カルバゾリル基、2−
カルバゾリル基、3−カルバゾリル基、4−カルバゾリ
ル基、9−カルバゾリル基、1−フェナンスリジニル
基、2−フェナンスリジニル基、3−フェナンスリジニ
ル基、4−フェナンスリジニル基、6−フェナンスリジ
ニル基、7−フェナンスリジニル基、8−フェナンスリ
ジニル基、9−フェナンスリジニル基、10−フェナン
スリジニル基、1−アクリジニル基、2−アクリジニル
基、3−アクリジニル基、4−アクリジニル基、9−ア
クリジニル基、1,7−フェナンスロリン−2−イル
基、1,7−フェナンスロリン−3−イル基、1,7−
フェナンスロリン−4−イル基、1,7−フェナンスロ
リン−5−イル基、1,7−フェナンスロリン−6−イ
ル基、1,7−フェナンスロリン−8−イル基、1,7
−フェナンスロリン−9−イル基、1,7−フェナンス
ロリン−10−イル基、1,8−フェナンスロリン−2
−イル基、1,8−フェナンスロリン−3−イル基、
1,8−フェナンスロリン−4−イル基、1,8−フェ
ナンスロリン−5−イル基、1,8−フェナンスロリン
−6−イル基、1,8−フェナンスロリン−7−イル
基、1,8−フェナンスロリン−9−イル基、1,8−
フェナンスロリン−10−イル基、1,9−フェナンス
ロリン−2−イル基、1,9−フェナンスロリン−3−
イル基、1,9−フェナンスロリン−4−イル基、1,
9−フェナンスロリン−5−イル基、1,9−フェナン
スロリン−6−イル基、1,9−フェナンスロリン−7
−イル基、1,9−フェナンスロリン−8−イル基、
1,9−フェナンスロリン−10−イル基、1,10−
フェナンスロリン−2−イル基、1,10−フェナンス
ロリン−3−イル基、1,10−フェナンスロリン−4
−イル基、1,10−フェナンスロリン−5−イル基、
2,9−フェナンスロロン−1−イル基、2,9−フェ
ナンスロリン−3−イル基、2,9−フェナンスロリン
−4−イル基、2,9−フェナンスロリン−5−イル
基、2,9−フェナンスロリン−6−イル基、2,9−
フェナンスロリン−7−イル基、2,9−フェナンスロ
リン−8−イル基、2,9−フェナンスロリン−10−
イル基、2,8−フェナンスロリン−1−イル基、2,
8−フェナンスロリン−3−イル基、2,8−フェナン
スロリン−4−イル基、2,8−フェナンスロリン−5
−イル基、2,8−フェナンスロリン−6−イル基、
2,8−フェナンスロリン−7−イル基、2,8−フェ
ナンスロリン−9−イル基、2,8−フェナンスロリン
−10−イル基、2,7−フェナンスロリン−1−イル
基、2,7−フェナンスロリン−3−イル基、2,7−
フェナンスロリン−4−イル基、2,7−フェナンスロ
リン−5−イル基、2,7−フェナンスロリン−6−イ
ル基、2,7−フェナンスロリン−8−イル基、2,7
−フェナンスロリン−9−イル基、2,7−フェナンス
ロリン−10−イル基、1−フェナジニル基、2−フェ
ナジニル基、1−フェノチアジニル基、2−フェノチア
ジニル基、3−フェノチアジニル基、4−フェノチアジ
ニル基、10−フェノチアジニル基、1−フェノキサジ
ニル基、2−フェノキサジニル基、3−フェノキサジニ
ル基、4−フェノキサジニル基、10−フェノキサジニ
ル基、2−オキサゾリル基、4−オキサゾリル基、5−
オキサゾリル基、2−オキサジアゾリル基、5−オキサ
ジアゾリル基、3−フラザニル基、2−チエニル基、3
−チエニル基、2−メチルピロール−1−イル基、2−
メチルピロール−3−イル基、2−メチルピロール−4
−イル基、2−メチルピロール5−イル基、3−メチル
ピロール−1−イル基、3−メチルピロール−2−イル
基、3−メチルピロール−4−イル基、3−メチルピロ
ール−5−イル基、2−t−ブチルピロール−4−イル
基、3−(2−フェニルプロピル)ピロール−1−イル
基、2−メチル−1−インドリル基、4−メチル−1−
インドリル基、2−メチル−3−インドリル基、4−メ
チル−3−インドリル基、2−t−ブチル1−インドリ
ル基、4−t−ブチル1−インドリル基、2−t−ブチ
ル3−インドリル基、4−t−ブチル3−インドリル基
などの、ヘテロ原子として1ないし2個の窒素原子、1
個の酸素原子および/または1個の硫黄原子を環中に含
み、メチル基、t−ブチル基または2−フェニルプロピ
ル基で置換された、もしくは無置換の、炭素原子数2な
いし13の芳香族複素環基を挙げることができる。
【0019】R1 ,R2 が置換もしくは無置換のアラル
キル基である場合は、その好適な例として、ベンジル
基、1−フェニルエチル基、2−フェニルエチル基、1
−フェニルイソプロピル基、2−フェニルイソプロピル
基、フェニル−t−ブチル基、α−ナフチルメチル基、
1−α−ナフチルエチル基、2−α−ナフチルエチル
基、1−α−ナフチルイソプロピル基、2−α−ナフチ
ルイソプロピル基、β−ナフチルメチル基、1−β−ナ
フチルエチル基、2−β−ナフチルエチル基、1−β−
ナフチルイソプロピル基、2−β−ナフチルイソプロピ
ル基、1−ピロリルメチル基、2−(1−ピロリル)エ
チル基、p−メチルベンジル基、m−メチルベンジル
基、o−メチルベンジル基、p−クロロベンジル基、m
−クロロベンジル基、o−クロロベンジル基、p−ブロ
モベンジル基、m−ブロモベンジル基、o−ブロモベン
ジル基、p−ヨードベンジル基、m−ヨードベンジル
基、o−ヨードベンジル基、p−ヒドロキシベンジル
基、m−ヒドロキシベンジル基、o−ヒドロキシベンジ
ル基、p−アミノベンジル基、m−アミノベンジル基、
o−アミノベンジル基、p−ニトロベンジル基、m−ニ
トロベンジル基、o−ニトロベンジル基、p−シアノベ
ンジル基、m−シアノベンジル基、o−シアノベンジル
基、1−ヒドロキシ−2−フェニルイソプロピル基、1
−クロロ−2−フェニルイソプロピル基などの、その芳
香環部分はメチル基、塩素原子、臭素原子、沃素原子、
水酸基、アミノ基、ニトロ基またはシアノ基で置換され
た、もしくは無置換の、ヘテロ原子として1個の窒素原
子を環中に含む場合もある、炭素原子数4ないし6の芳
香環であり、そのアルキル基部分は、水酸基または塩素
原子で置換されている場合もある、炭素原子数1ないし
4のアルキル基である、アラルキル基を挙げることがで
きる。
【0020】本発明の実施の形態で用いられる一般式
(1)で示されるカルボニルヒドロキシルアミン化合物
において、n価の金属イオンMに用いることのできる金
属としてはアルミニウム、ベリリウム、ビスマス、カド
ミウム、セリウム、コバルト、銅、鉄、ガリウム、ゲル
マニウム、水銀、インジウム、ランタン、マグネシウ
ム、モリブデン、ニオブ、アンチモン、スカンジウム、
スズ、タンタル、トリウム、チタニウム、ウラン、タン
グステン、ジルコニウム、バナジウム、亜鉛、銀、金、
白金、クロム、マンガン、イットリウム、ニッケル、パ
ラジウム、鉛、セレン、テルル、タリウム、カルシウ
ム、ストロンチウム、バリウム、ネオジウム、ユーロピ
ウム、エルビウムが挙げられるがこれらに限られるもの
ではない。
【0021】以下に、本発明の好適な実施の形態で用い
られる一般式(1)で示されるカルボニルヒドロキシル
アミン化合物の例を挙げるが、本発明はこれらに限定さ
れるものではない。
【0022】
【化3】
【0023】
【化4】
【0024】
【化5】
【0025】
【化6】
【0026】
【化7】
【0027】
【化8】
【0028】
【化9】
【0029】
【化10】
【0030】
【化11】 本発明における有機EL素子の素子構造は、電極間に有
機層を1層あるいは2層以上積層した構造であり、その
例として、図1〜4に示すように陽極、発光層、陰
極、陽極、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、陰極、
陽極、正孔輸送層、発光層、陰極、あるいは陽極、
発光層、電子輸送層、陰極などの構造が挙げられる。本
発明における化合物は上記のどの有機層に用いられても
よく、他の正孔輸送材料、発光材料、電子輸送材料にド
ープさせることも可能である。
【0031】本発明に用いられる正孔輸送材料は特に限
定されず、通常正孔輸送材として使用されている化合物
であれば何を使用してもよい。例えば、下記のビス(ジ
(p−トリル)アミノフェニル)−1,1−シクロヘキ
サン[01]、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス
(3−メチルフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,
4’−ジアミン[02]、N,N’−ジフェニル−N−
N−ビス(1−ナフチル)−1,1’−ビフェニル)−
4,4’−ジアミン[03]などのトリフェニルジアミ
ン類や、スターバースト型分子([04]〜[06]な
ど)などが挙げられる。
【0032】
【化12】 本発明に用いられる電子輸送材料は特に限定されず、通
常電子輸送材として使用されている化合物であれば何を
使用してもよい。例えば、下記の2−(4−ビフェニリ
ル)−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,3,4−
オキサジアゾール[07]、ビス{2−(4−t−ブチ
ルフェニル)−1,3−4−オキサジアゾール}−m−
フェニレン[08]、などのオキサジアゾール誘導体、
トリアゾール誘導体([09]、[10]など)、キノ
リノール系の金属錯体([11]〜[14]など)が挙
げられる。
【0033】
【化13】 有機薄膜EL素子の陽極は、正孔を正孔輸送層に注入す
る役割を担うものであり、4.5eV以上の仕事関数を
有するものが効果的である。本発明に用いられる陽極材
料の具体例としては、酸化インジウム錫合金(IT
O)、酸化錫(NESA)、金、銀、白金、銅などが適
用できる。また陰極としては、電子輸送帯または発光層
に電子を注入する目的で、仕事関数の小さい材料が好ま
しい。陰極材料は特に限定されないが、具体的にはイン
ジウム、アルミニウム、マグネシウム、マグネシウム−
インジウム合金、マグネシウム−アルミニウム合金、ア
ルミニウム−リチウム合金、アルミニウム−スカンジウ
ム−リチウム合金、マグネシウム−銀合金などが使用で
きる。
【0034】本発明の有機EL素子の各層の形成方法は
特に限定されない。従来公知の真空蒸着法、スピンコー
ティング法などによる形成方法を用いることができる。
本発明の有機EL素子に用いる、前記一般式(1)で示
される化合物を含有する有機薄膜層は、真空蒸着法、分
子線蒸着法(MBE法)あるいは溶媒に溶かした溶液の
ディッピング法、スピンコーティング法、キャスティン
グ法、バーコート法、ロールコート法などの塗布法によ
る公知の方法で形成することができる。
【0035】本発明の有機EL素子の各有機層の膜厚は
特に制限されないが、一般に膜厚が薄すぎるとピンホー
ルなどの欠陥が生じ易く、逆に厚すぎると高い印加電圧
が必要となり効率が悪くなるため、通常は数nmから1
μmの範囲が好ましい。
【0036】
【実施例】以下、本発明を実施例をもとにさらに詳細に
説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の
実施例に限定されるものではない。
【0037】(合成例1)化合物(2)(トリス(N−
ベンゾイル−N−フェニルヒドロキシルアミナート)ア
ルミニウム)の合成 ソンセイルらの手法(インディアン・ジャーナル・オブ
・ケミストリー、セクションA、14A巻、6号、40
8〜409頁、1976年参照)にしたがい、トリス
(N−ベンゾイル−N−フェニルヒドロキシルアミナ−
ト)アルミニウムの合成を行った。N−ベンゾイル−N
−フェニルヒドロキシルアミン8.53g(0.04モ
ル)、アルミニウムトリイソプロポキシド2.04g
(0.01モル)をベンゼン100mlに加え、還流さ
せながら1時間攪拌を続けた。生成した固形物を濾取、
冷ベンゼン、石油エーテルで洗浄後、減圧乾燥を行い、
目的とするトリス(N−ベンゾイル−N−フェニルヒド
ロキシルアミナート)アルミニウム5.3g(収率80
%)を得た。
【0038】(合成例2)化合物(3)(トリス(N−
ベンゾイル−N−2−メチルフェニルヒドロキシルアミ
ナート)アルミニウム)の合成 N−ベンゾイル−N−フェニルヒドロキシルアミンの代
わりに、N−ベンゾイル−N−2−メチルフェニルヒド
ロキシルアミンを用いる他は、合成例(1)と同様の手
法を用いて、トリス(N−ベンゾイル−N−2−メチル
フェニルヒドロキシルアミナート)アルミニウムを得
た。
【0039】(合成例3)化合物(4)(トリス(N−
シンナモイル−N−フェニルヒドロキシルアミナート)
アルミニウム)の合成 N−ベンゾイル−N−フェニルヒドロキシルアミンの代
わりに、N−シンナモイル−N−フェニルヒドロキシル
アミンを用いる他は、合成例(1)と同様の手法を用い
て、トリス(N−シンナモイル−N−フェニルヒドロキ
シルアミナート)アルミニウムを得た。
【0040】(合成例4)化合物(5)(トリス(N−
ベンゾイル−N−フェニルヒドロキシルアミナート)ガ
リウム)の合成 アルミニウムアルコキシドの代わりに、塩化ガリウム
(III)水溶液を用いる他は合成例(1)と同様の手法を
用いて、トリス(N−ベンゾイル−N−フェニルヒドロ
キシルアミナート)ガリウムを得た。
【0041】(合成例5)化合物(6)(トリス(N−
ベンゾイル−N−2−メチルフェニルヒドロキシルアミ
ナート)ガリウム)の合成 アルミニウムアルコキシドの代わりに、塩化ガリウム
(III)水溶液を用いる他は合成例(2)と同様の手法を
用いて、トリス(N−ベンゾイル−N−2−メチルフェ
ニルヒドロキシルアミナート)ガリウムを得た。
【0042】(合成例6)化合物(7)(トリス(N−
シンナモイル−N−フェニルヒドキシルアミナート)ガ
リウム)の合成 アルミニウムアルコキシドの代わりに、塩化ガリウム
(III)水溶液を用いる他は合成例(3)と同様の手法を
用いて、トリス(N−シンナモイル−N−フェニルヒド
ロキシルアミナート)ガリウムを得た。
【0043】(合成例7)化合物(8)(ビス(N−ベ
ンゾイル−N−フェニルヒドロキシルアミナート)亜
鉛)の合成 アルミニウムアルコキシドの代わりに、塩化亜鉛(II)
水溶液を用いる他は合成例(1)と同様の手法を用い
て、ビス(N−ベンゾイル−N−フェニルヒドロキシル
アミナート)亜鉛を得た。
【0044】(合成例8)化合物(9)(ビス(N−ベ
ンゾイル−N−2−メチルフェニルヒドロキシルアミナ
ート)亜鉛)の合成 アルミニウムアルコキシドの代わりに、塩化亜鉛(II)
水溶液を用いる他は合成例(2)と同様の手法を用い
て、ビス(N−ベンゾイル−N−2−メチルフェニルヒ
ドロキシルアミナート)亜鉛を得た。
【0045】(合成例9)化合物(10)(ビス(N−
シンナモイル−N−フェニルヒドロキシルアミナート)
亜鉛)の合成 アルミニウムアルコキシドの代わりに、塩化亜鉛(II)
水溶液を用いる他は合成例(3)と同様の手法を用い
て、ビス(N−シンナモイル−N−フェニルヒドロキシ
ルアミナート)亜鉛を得た。
【0046】以下、一般式(1)の化合物を発光層(実
施例1〜20)正孔輸送材料との混合薄膜を発光層(実
施例21〜23)、電子輸送材料との混合薄膜を発光層
(実施例24〜26)、正孔輸送層(実施例27〜3
0)、および電子輸送層(実施例31〜39)として用
いた例を示す。
【0047】(実施例1)実施例1に用いた素子の断面
構造を図1に示す。以下に本発明の実施例1に用いた有
機薄膜EL素子の作製手順について説明する。素子は陽
極/発光層/陰極により構成されている。ガラス基板1
上にITOをスパッタリングによってシート抵抗が20
Ω/□になるように製膜し、陽極2とした。その上に発
光層4として、化合物(2)を真空蒸着法にて40nm
形成した。次に陰極6としてマグネシウム−銀合金を真
空蒸着法にて200nm形成して有機EL素子を作製し
た。この素子に直流電圧を5V印加したところ、100
cd/m2 の発光が得られた。
【0048】(実施例2)発光材料として、化合物
(3)を用いた以外は実施例1と同様の操作を行い有機
EL素子を作製した。この素子に直流電圧を5V印加し
たところ、200cd/m2 の発光が得られた。
【0049】(実施例3)発光材料として、化合物
(4)を用いた以外は実施例1と同様の操作を行い有機
EL素子を作製した。この素子に直流電圧を5V印加し
たところ、250cd/m2 の発光が得られた。
【0050】(実施例4)発光材料として、化合物
(5)を用いた以外は実施例1と同様の操作を行い有機
EL素子を作製した。この素子に直流電圧5V印加した
ところ、200cd/m2 の発光が得られた。
【0051】(実施例5)発光材料として、化合物
(6)を用いた以外は実施例1と同様の操作を行い有機
EL素子を作製した。この素子に直流電圧を5V印加し
たところ、300cd/m2 の発光が得られた。
【0052】(実施例6)発光材料として、化合物
(7)を用いた以外は実施例1と同様の操作を行い有機
EL素子を作製した。この素子に直流電圧を5V印加し
たところ、380cd/m2 の発光が得られた。
【0053】(実施例7)発光材料として、化合物
(8)を用いた以外は実施例1と同様の操作を行い有機
EL素子を作製した。この素子に直流電圧を5V印加し
たところ、130cd/m2 の発光が得られた。
【0054】(実施例8)発光材料として、化合物
(9)を用いた以外は実施例1と同様の操作を行い有機
EL素子を作製した。この素子に直流電圧を5V印加し
たところ、210cd/m2 の発光が得られた。
【0055】(実施例9)発光材料として、化合物(1
0)を用いた以外は実施例1と同様の操作を行い有機E
L素子を作製した。この素子に直流電圧を5V印加した
ところ、320cd/m2 の発光が得られた。
【0056】(実施例10)ガラス基板1上にITOを
スパッタリングによってシート抵抗が20Ω/□になる
ように製膜し、陽極2とした。その上に化合物(10)
のクロロホルム溶液を用いたスピンコート法により40
nmの発光層4を形成した。次に陰極6としてマグネシ
ウム−銀合金を真空蒸着法により200nm形成して有
機EL素子を作製した。この素子に直流電圧を5V印加
したところ、120cd/m2 の発光が得られた。
【0057】(実施例11)実施例11に用いた素子の
断面構造を図2に示す。素子は陽極/正孔輸送層/発光
層/電子輸送層/陰極により構成されている。ガラス基
板1上にITOをスパッタリングによってシート抵抗が
20Ω/□になるように製膜し、陽極2とした。その上
に正孔輸送層3として、N,N’−ジフェニルーN,
N’−ビス(3−メチルフェニル)−[1,1’−ビフ
ェニル]−4,4’−ジアミン[02]を真空蒸着法に
て50nm形成した。次に発光層4として、化合物
(2)を真空蒸着法にて40nm形成した。次に、電子
輸送層5として2−(4−ビフェニル)−5−(4−t
−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール
[07]を真空蒸着法にて20nm形成した。次に陰極
6としてマグネシウム−銀合金を真空蒸着法にて200
nm形成して有機EL素子を作製した。この素子に直流
電圧を10V印加したところ、950cd/m2 の発光
が得られた。
【0058】(実施例12)発光材料として、化合物
(4)を用いた以外は実施例11と同様の操作を行い有
機EL素子を作製した。この素子に直流電圧を10V印
加したところ、1500cd/m2 の発光が得られた。
【0059】(実施例13)発光材料として、化合物
(5)を用いた以外は実施例11と同様の操作を行い有
機EL素子を作製した。この素子に直流電圧を10V印
加したところ、1100cd/m2 の発光が得られた。
【0060】(実施例14)発光材料として、化合物
(7)を用いた以外は実施例11と同様の操作を行い有
機EL素子を作製した。この素子に直流電圧を10V印
加したところ、1900cd/m2 の発光が得られた。
【0061】(実施例15)発光材料として、化合物
(8)を用いた以外は実施例11と同様の操作を行い有
機EL素子を作製した。この素子に直流電圧を10V印
加したところ、1000cd/m2 の発光が得られた。
【0062】(実施例16)発光材料として、化合物
(9)を用いた以外は実施例11と同様の操作を行い有
機EL素子を作製した。この素子に直流電圧を10V印
加したところ、1200cd/m2 の発光が得られた。
【0063】(実施例17)発光材料として、化合物
(10)を用いた以外は実施例11と同様の操作を行い
有機EL素子を作製した。この素子に直流電圧を10V
印加したところ、2200cd/m2 の発光が得られ
た。
【0064】(実施例18)正孔輸送層3としてN,
N’−ジフェニル−N−N−ビス(1−ナフチル)−
1,1’−ビフェニル)−4,4’−ジアミン[03]
を、電子輸送層5としてビス{2−(4−t−ブチルフ
ェニル)−1,3,4−オキサジアゾール}−m−フェ
ニレン[08]を用いた以外は実施例11と同様の操作
を行い有機EL素子を作製した。この素子に直流電圧を
10V印加したところ、1500cd/m 2 の発光が得
られる。
【0065】(実施例19)正孔輸送層3として、スタ
ーバースト型分子の化合物[04]を、発光層4として
化合物(4)を、電子輸送層5としてキノリノール系の
金属錯体化合物[11]を用いた以外は実施例11と同
様の操作を行い有機EL素子を作製した。この素子に直
流電圧を10V印加したところ、2000cd/m2
発光が得られた。
【0066】(実施例20)正孔輸送層3として、スタ
ーバースト型分子の化合物[05]を、発光層4として
化合物(7)を、電子輸送層5としてキノリノール系の
金属錯体化合物[12]を用いた以外は実施例11と同
様の操作を行い有機EL素子を作製した。この素子に直
流電圧を10V印加したところ、2030cd/m2
発光が得られた。
【0067】(実施例21)実施例21に用いた素子の
断面構造を図4に示す。素子は陽極/発光層/電子輸送
層/陰極により構成されている。ガラス基板1上にIT
Oをスパッタリングによってシート抵抗が20Ω/□に
なるように製膜し、陽極2とした。その上に発光層4と
して、N,N’−ジフェニル−N−N−ビス(1−ナフ
チル)−1,1’−ビフェニル)−4,4’−ジアミン
[03]と化合物(2)を1:10の重量比で共蒸着し
て作製した薄膜を50nm形成した。次いで電子輸送層
5としてトリアゾール誘導体の化合物[09]を真空蒸
着法にて50nm形成した。次に陰極6としてマグネシ
ウム−銀合金を200nm形成してEL素子を作製し
た。この素子に直流電圧を10V印加したところ、90
0cd/m2 の発光が得られた。
【0068】(実施例22)化合物(2)の代わりに化
合物(10)を用いた以外は実施例21と同様の操作を
行い有機EL素子を作製した。この素子に直流電圧を1
0V印加したところ、1700cd/m2 の発光が得ら
れた。
【0069】(実施例23)ガラス基板1上にITOを
スパッタリングによってシート抵抗が20Ω/□になる
ように製膜し、陽極2とした。その上に化合物(10)
とN,N’−ジフェニル−N−N−ビス(1−ナフチ
ル)−1,1’−ビフェニル)−4,4’−ジアミン
[03]をモル比で1:10の割合で含有するクロロホ
ルム溶液を用いたスピンコート法により40nmの発光
層4を形成した。次にトリアゾール誘導体の化合物[1
0]を真空蒸着法により50nmの電子輸送層5を形成
し、その上に陰極6としてマグネシウム−銀合金を真空
蒸着法により200nm形成して有機EL素子を作製し
た。この素子に直流電圧を10V印加したところ、80
0cd/m2 の発光が得られた。
【0070】(実施例24)実施例24に用いた素子の
断面構造を図3に示す。素子は陽極/正孔輸送層/発光
層/陰極により構成されている。ガラス基板1上にIT
Oをスパッタリングによってシート抵抗が20Ω/□に
なるように製膜し、陽極2とした。その上に正孔輸送層
3としてN,N’−ジフェニル−N−N−ビス(1−ナ
フチル)−1,1’−ビフェニル)−4,4’−ジアミ
ン[03]を真空蒸着法にて50nm形成した。次に、
発光層4としてキノリノール系の金属錯体化合物[1
1]と化合物(2)とを20:1の重量比で真空共蒸着
した膜を50nm形成した。次に陰極6としてマグネシ
ウム−銀合金を200nm形成してEL素子を作製し
た。この素子に直流電圧を10V印加したところ、14
00cd/m2 の発光が得られた。
【0071】(実施例25)発光層4としてキノリノー
ル系の金属錯体化合物[11]と化合物(5)とを2
0:1の重量比で真空共蒸着した50nmの膜を用いた
以外は実施例24と同様の操作を行い有機EL素子を作
製した。この素子に直流電圧を10V印加したところ、
2200cd/m2 の発光が得られた。
【0072】(実施例26)正孔輸送層3としてN,
N’−ジフェニル−N−N’−ビス(3−メチルフェニ
ル)−[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジアミン
[02]を、発光層4としてキノリノール系の金属錯体
化合物[13]と化合物(5)とを20:1の重量比で
真空共蒸着して作製した膜を用いた以外は実施例25と
同様の操作を行い有機EL素子を作製した。この素子に
直流電圧を10V印加したところ、1600cd/m2
の発光が得られた。
【0073】(実施例27)正孔輸送層3として化合物
(2)を、発光層4としてキノリノール系の金属錯体化
合物[13]を用いた以外は実施例11と同様の操作を
行い有機EL素子を作製した。この素子に直流電圧を1
0V印加したところ、800cd/m2 の発光が得られ
た。
【0074】(実施例28)正孔輸送材料として、化合
物(4)を用いた以外は実施例27と同様の操作を行い
有機EL素子を作製した。この素子に直流電圧を10V
印加したところ、700cd/m2 の発光が得られた。
【0075】(実施例29)正孔輸送材料として、化合
物(7)を用いた以外は実施例27と同様の操作を行い
有機EL素子を作製した。この素子に直流電圧を10V
印加したところ、780cd/m2 の発光が得られた。
【0076】(実施例30)正孔輸送材料として、化合
物(10)を用いた以外は実施例18と同様の操作を行
い有機EL素子を作製した。この素子に直流電圧を10
V印加したところ、830cd/m2 の発光が得られ
た。
【0077】(実施例31)正孔輸送層3としてN,
N’−ジフェニル−N−N−ビス(1−ナフチル)−
1,1’−ビフェニル)−4,4’−ジアミン[03]
を、発光層4としてキノリノール系の金属錯体化合物
[13]を、電子輸送層5として化合物(2)を用いた
以外は実施例11と同様の操作を行い有機EL素子を作
製した。この素子に直流電圧を10V印加したところ、
1000cd/m2 の発光が得られた。
【0078】(実施例32)電子輸送層5として、化合
物(3)を用いた以外は実施例31と同様の操作を行い
有機EL素子を作製した。この素子に直流電圧を10V
印加したところ、990cd/m2 の発光が得られた。
【0079】(実施例33)電子輸送層5として、化合
物(4)を用いた以外は実施例31と同様の操作を行い
有機EL素子を作製した。この素子に直流電圧を10V
印加したところ、1100cd/m2 の発光が得られ
た。
【0080】(実施例34)電子輸送層5として、化合
物(5)を用いた以外は実施例31と同様の操作を行い
有機EL素子を作製した。この素子に直流電圧を10V
印加したところ、1100cd/m2 の発光が得られ
た。
【0081】(実施例35)電子輸送層5として、化合
物(6)を用いた以外は実施例31と同様の操作を行い
有機EL素子を作製した。この素子に直流電圧を10V
印加したところ、1000cd/m2 の発光が得られ
た。
【0082】(実施例36)電子輸送層5として、化合
物(7)を用いた以外は実施例31と同様の操作を行い
有機EL素子を作製した。この素子に直流電圧を10V
印加したところ、1500cd/m2 の発光が得られ
た。
【0083】(実施例37)電子輸送層5として、化合
物(8)を用いた以外は実施例31と同様の操作を行い
有機EL素子を作製した。この素子に直流電圧を10V
印加したところ、1200cd/m2 の発光が得られ
た。
【0084】(実施例38)電子輸送層5として、化合
物(9)を用いた以外は実施例31と同様の操作を行い
有機EL素子を作製した。この素子に直流電圧を10V
印加したところ、1100cd/m2 の発光が得られ
た。
【0085】(実施例39)電子輸送層5として、化合
物(10)を用いた以外は実施例31と同様の操作を行
い有機EL素子を作製した。この素子に直流電圧を10
V印加したところ、2000cd/m2 の発光が得られ
た。
【0086】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明において
は、一般式(1)で示されるカルボニルヒドロキシルア
ミン化合物を有機EL素子の構成材料とすることによ
り、従来に比べて高輝度な発光が得られ、本発明の効果
は大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の有機EL素子の構造例を示す模式断面
図である。
【図2】本発明の有機EL素子の構造例を示す模式断面
図である。
【図3】本発明の有機EL素子の構造例を示す模式断面
図である。
【図4】本発明の有機EL素子の構造例を示す模式断面
図である。
【符号の説明】
1 基板 2 陽極 3 正孔輸送層 4 発光層 5 電子輸送層 6 陰極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09K 11/06 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陰極と陽極の間に発光層を含む一層また
    は複数層の有機薄膜層を有する有機エレクトロルミネッ
    センス素子において、前記有機薄膜層の少なくとも一層
    に、一般式(1): 【化1】 (式中Mはn価の金属イオンを表す。R1 ,R2 はそれ
    ぞれ独立に置換もしくは無置換のアルキル基、置換もし
    くは無置換のアルケニル基、置換もしくは無置換のシク
    ロアルキル基、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素
    基、置換もしくは無置換の芳香族複素環基、または置換
    もしくは無置換のアラルキル基を表す。nは1,2また
    は3のいずれかを表す。)で示されるカルボニルヒドロ
    キシルアミン化合物を単独もしくは混合物で含むことを
    特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
  2. 【請求項2】 前記有機薄膜層として、少なくとも正孔
    輸送層を有し、この層が一般式(1)で表される化合物
    を単独もしくは混合物として含むことを特徴とする請求
    項1記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  3. 【請求項3】 前記有機薄膜層として、少なくとも電子
    輸送層を有し、この層が一般式(1)で表される化合物
    を単独もしくは混合物として含むことを特徴とする請求
    項1記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
JP9186582A 1997-07-11 1997-07-11 有機エレクトロルミネッセンス素子 Expired - Fee Related JP2998708B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9186582A JP2998708B2 (ja) 1997-07-11 1997-07-11 有機エレクトロルミネッセンス素子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9186582A JP2998708B2 (ja) 1997-07-11 1997-07-11 有機エレクトロルミネッセンス素子

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1131588A JPH1131588A (ja) 1999-02-02
JP2998708B2 true JP2998708B2 (ja) 2000-01-11

Family

ID=16191073

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9186582A Expired - Fee Related JP2998708B2 (ja) 1997-07-11 1997-07-11 有機エレクトロルミネッセンス素子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2998708B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20040002897A (ko) * 2001-04-13 2004-01-07 가부시키가이샤 한도오따이 에네루기 켄큐쇼 유기 발광소자 및 상기 소자를 사용한 발광장치
JP4641938B2 (ja) 2003-03-26 2011-03-02 株式会社半導体エネルギー研究所 有機無機ハイブリッド材料、キャリア注入型エレクトロルミネッセント素子、真性エレクトロルミネッセント素子、発光装置、及びガラス製品
KR101436791B1 (ko) 2004-10-29 2014-09-03 가부시키가이샤 한도오따이 에네루기 켄큐쇼 복합 재료, 발광 소자, 발광 장치 및 이의 제조방법
DE102012209523A1 (de) 2012-06-06 2013-12-12 Osram Opto Semiconductors Gmbh Hauptgruppenmetallkomplexe als p-Dotanden für organische elektronische Matrixmaterialien

Also Published As

Publication number Publication date
JPH1131588A (ja) 1999-02-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3159259B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子
US6582837B1 (en) Organic electroluminescence device
JP3424812B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子
JP2956691B1 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子
JP3092584B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子
JP3389905B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子
JP3011165B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセント素子
JPH11228951A (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子
JP3836300B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子
JP3102414B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子
JP3008917B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子
JP3104223B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセント素子
JP2998708B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子
JP3139622B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子
JP2002043058A (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子
JP3636649B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子
JP2882403B1 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子用材料及びこれを用いた有機エレクトロルミネッセンス素子
JP3233206B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセント素子
JP3005980B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセント素子
JP3084708B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセント素子
JP3156679B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子
JP3285085B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセント素子
JP4139055B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子
JP3625764B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子
JP2001176664A (ja) 有機エレクトロルミネッセント素子

Legal Events

Date Code Title Description
S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071105

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081105

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091105

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091105

Year of fee payment: 10

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091105

Year of fee payment: 10

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091105

Year of fee payment: 10

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091105

Year of fee payment: 10

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091105

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101105

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111105

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111105

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121105

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121105

Year of fee payment: 13

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121105

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131105

Year of fee payment: 14

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees