JP2998613B2 - 層頂原料サンプリング方法およびその装置 - Google Patents

層頂原料サンプリング方法およびその装置

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JP2998613B2 JP25461995A JP25461995A JP2998613B2 JP 2998613 B2 JP2998613 B2 JP 2998613B2 JP 25461995 A JP25461995 A JP 25461995A JP 25461995 A JP25461995 A JP 25461995A JP 2998613 B2 JP2998613 B2 JP 2998613B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、高炉等竪型炉に
おける炉内半径方向の粒度分布を測定するための層頂原
料のサンプリング技術に関する。
【0002】
【従来の技術】炉頂バンカーと分配シュートからなるベ
ルレス式装入装置を有する竪型炉においては、炉内装入
後の半径方向の粒度分布を正確に把握することが、安定
したガス流分布を維持する上で重要である。しかるに、
ベルレス式装入の場合、その装入方法において様々な装
入スケジュールの組合わせが考えられるが、実際に炉内
に装入された後は、どのように半径方向に分布したのか
を的確に知る手段はなく、各種ガス流れモデルによるシ
ュミレーションを行ったガス流分布と、実測のガス流分
布に差が生じることが多々起こる。これは、炉内の径方
向の原料の粒度分布を正確に、かつ簡便に測定する手段
がないためであり、装入スケジュールと実際の粒度分布
との対応がとれないためである。そのため、炉内径方向
の粒度分布を的確に把握するためのサンプリング技術の
開発が望まれるが、竪型炉内は休風時においてさえも高
温、高含塵下にあるため、その開発は容易でなかった。
【0003】竪型炉における従来のサンプリング技術と
しては、例えば次のようなものがある。 高炉内の大ベルの下方にサンプリング容器をワイヤロ
ープにて宙吊り状態にし、そのワイヤロープを操作する
ことによってワイヤ集中ボックスと共にサンプリング容
器を高炉の任意径方向に移動して所定高さ位置に吊り下
ろした後、垂設ワイヤロープを操作して垂設用ウエイト
をハンマリングしてサンプリング容器を炉内装入物中に
押込むことによって装入物を採取する方法(特開平5−
142111号公報参照)。
【0004】サンプリング容器を炉径方向に移動させ
る横行用ウインチを炉上下方向へ移動させる上下動用ウ
インチにより、高炉の任意径方向に移動してサンプリン
グ容器を炉内降下して原料層表面へ接地した時に、サン
プリング容器上部に設置したエアハンマーで該容器を原
料内に打込んで原料装入物を採取する方法(特開平6−
158135号公報参照)。
【0005】ウインチ等の巻上機により炉内に昇降可
能に吊り支持され、炉内半径方向に延在した長尺の支持
部材に、長手方向に間隔をおいて配設されたサンプリン
グ容器を備えたサンプリング装置を炉内層頂原料上にセ
ットして多点同時にサンプリングする方法(特願平5−
193341号参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した従来
の、休風時における炉径方向のサンプリング方法には、
以下に記載する問題点がある。およびは、高炉層頂
装入物プロフィールの特徴であるすりばち形状の20〜
30度の傾斜面を形成している部位の原料を採取する方
法において、サンプリング容器をウエイトによるハンマ
リングもしくはエアハンマーによって原料内に打込んで
炉内半径方向の複数箇所の原料を採取する際、傾斜面の
原料の荷崩れを誘発して所定位置の正確な原料採取が困
難であると同時に、サンプリング容器が傾転し易く、ワ
イヤロープやウインチ等の操作に熟練を要するととも
に、サンプリングにも比較的時間がかかる。
【0007】また、およびは、サンプリング容器の
径方向での位置決めは、ワイヤロープもしくはウインチ
による操作によって行い、かつ1箇所ずつしか原料採取
ができないため、炉半径方向複数箇所(多点)での原料
採取を行う場合は、前記のごとくその方位の原料斜面の
荷崩れ箇所を増やすことになるので、所定位置での正確
な原料採取が困難であるばかりでなく、正確な位置決め
も困難で、原料採取にも時間がかかるので、限られた休
風時間内での原料サンブリング方法としては不適であ
る。
【0008】一方、は、最近の溶銑コストダウンの操
業手段としてとられている細粒原料(小塊焼結鉱や小塊
コークス)等安価原料の使用量アップの高炉装入物分布
制御方法として、周縁部(炉壁近傍)側にテラス(平坦
面に近い棚状面)を形成し、前記細粒原料を当該部位に
装入することにより、炉芯側への層崩れを防止して中心
流を確保する方法等、周縁部側にテラスを形成する装入
物プロフィールにおいては、サンプリング容器を長尺支
持部材に配設した当該サンプリング手段では、特に粒度
分布を把握すべく周縁部側の原料採取は不可能である。
また、この方法は、炉内半径寸法に相当する長尺型サプ
リング装置を用いるため、炉外壁部に狭隘な場所的制約
のある高炉では、該サンプリング装置の炉内への取込み
および原料採取後の取出し作業に困難を伴う等、限られ
た休風時間内の原料サンプリング方法としては不適であ
る。さらに、この方法はベルレス高炉に限定したもので
あり、ベル式高炉への適用を考慮したものでないため汎
用性に乏しい。
【0009】この発明は、これら従来技術の問題点を解
決するためになされたものであり、竪型炉内の炉半径方
向のあらゆる層頂原料プロフィールにも対応して、原料
サンプリングを多点で同時にかつ短時間で的確に行うこ
とができ、しかも場所的制約のある竪型炉にも十分に適
用できる層頂原料サンプリング方法および装置を提案し
ようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明に係る層頂原料
サンプリング方法は、竪型炉の休風時に、炉内層頂に堆
積している原料の上に、炉半径方向に一定間隔に連設し
た複数個のサンプリング容器を吊設手段にて堆積原料の
プロフィール形状に沿うように配設し、その後装入され
る原料を前記サンプリング容器に多点同時に採取し、原
料装入完了後にこのサンプリング容器を引上げ、炉外に
取出すことを特徴とする。
【0011】この発明方法において、炉半径方向に一定
間隔に屈曲自在に連設した複数個のサンプリング容器
は、竪型炉の休風時に、炉芯軸を通る炉体の相対する炉
体マンホールを利用して炉内に搬入する。その際、サン
プリング容器は、炉内堆積原料のプロフィール形状に沿
うように当該原料層の上に炉口径の1/2以上にわたる
範囲に載置する。炉口径の1/2以上にわたる範囲にサ
ンプリング容器を載置するのは、層頂原料装入物の径方
向の粒度分布を正確に把握するためには、少なくとも炉
口径の1/2以上にわたる範囲の原料を採取することが
必要だからである。
【0012】上記サンプリング容器は、炉外に設置され
たウインチ等の吊設手段にてワイヤまたはチェーン等を
介して両端部を支持される。このサンプリング容器のセ
ット完了後に原料が装入されると、各サンプリング容器
内に当該原料が取込まれることにより多点で同時に原料
が採取される。原料の装入が完了すると、炉外に設置さ
れたウインチ等の吊設手段にてサンプリング容器を引上
げて炉外に取出す。
【0013】この発明では、炉半径方向に一定間隔に屈
曲自在に連設した複数個のサンプリング容器を炉内堆積
原料のプロフィール形状に沿うように当該原料層の上に
載置するので、周縁部側にテラスを形成する装入物プロ
フィールにおいても、粒度分布を把握するために必要な
周縁部側の原料採取を容易に行うことができる。
【0014】また、この発明方法を実施するための装置
は、竪型炉における炉内層頂に堆積している原料の上に
配設される層頂原料サンプリング装置であって、左右一
対のリンクプレート間に常に鉛直姿勢を維持するごとく
揺動または回動自在に軸支され、各リンクプレートの端
部を回動自在に枢着してチェーン状に連設した複数個の
サンプリング容器と、該サンプリング容器をワイヤまた
はチェーンを介して炉内半径方向に吊下げ、かつ炉内に
出入れ可能に支持するサンプリング容器吊設機構を備え
たことを特徴とする。
【0015】この発明装置において、複数個のサンプリ
ング容器をチェーン状に連設して屈曲自在としたのは、
炉内堆積原料のプロフィール形状に対応させるためであ
る。すなわち、実際の炉内装入物堆積プロフィールは、
炉芯部にコークスを選択的に装入するコークス中心装入
や、炉壁近傍に平坦な棚状テラスを形成してその部位に
細粒原料を装入するので、炉内堆積原料層表面は直線と
曲線が組合わされた複雑なプロフィールを形成する。こ
のような複雑な堆積原料のプロフィール形状に対応させ
るためには、その複雑なプロフィール形状に沿ってサン
プリング容器を原料層上に載置させる必要があるため、
サンプリング容器をチェーン状に連設して屈曲自在とし
たのである。
【0016】サンプリング容器の屈曲自在構造として
は、左右一対のリンクプレートをチェーン状に組合わせ
て多関節とし、各関節ピッチ接合部単位で屈曲自在とし
たもので、各ピッチ単位でプロフィール形状に沿わせる
ことができる。
【0017】各サンプリング容器は、上記一対のリンク
プレート間に常に鉛直姿勢を維持するごとく揺動または
回動自在に軸支するが、これは粒度分布測定用原料の堆
積層厚方向(鉛直方向)の採取を正確に行うためと、原
料採取後サンプリング容器を引上げて炉外に取出す際に
該サンプリング容器中に収納された採取原料がこぼれな
いようにするためである。
【0018】炉内装入原料の採取時にもサンプリング容
器を鉛直に保持させるためには、リンクプレートの高さ
寸法をサンプリング容器の高さよりも大きくすればよ
い。つまり、サンプリング容器の底面をリンクプレート
の底面より浮かせてリンクプレートに取付けることによ
り、リンクプレート下面が先に堆積原料面に着床するの
で、サンプリング容器の底部は堆積原料面に接触するこ
とがない。ここで、サンプリング容器はリンクプレート
の中間点を中心点として回動自在に取付け、該サンプリ
ング容器の重心を前記中心点より下方とすることで、傾
斜勾配を有する原料プロフィールにおいても、サンプリ
ング容器は傾転することなく常時鉛直姿勢を保持するこ
とができる。したがって、粒度分布測定用原料の堆積層
厚方向(鉛直方向)の採取を正確に行うことができ、ま
た原料採取後サンプリング容器を引上げて炉外に取出す
際にリンクプレートがどのような傾斜姿勢であっても、
サンプリング容器は常に鉛直垂下状態に保持されるの
で、サンプリング容器内の採取原料はこぼれることなく
炉外へ搬出することができる。
【0019】また、サンプリング容器の底部は、該容器
の回動中心を曲率半径とする曲面とするとともに、リン
クプレートの下部の形状を前記サンプリング容器底部の
曲率半径より原料粒径分(50〜80mm程度)以上に
大きくした円弧面とすることにより、凹凸のある傾斜プ
ロフィール面に着床した場合でもリンクプレート下部を
堆積原料面に安定して接触させることが可能となる。
【0020】サンプリング容器の大きさは、特に限定す
るものではないが、サンプリングした採取原料(試料)
の代表性、信頼性を得るために、試料の平均粒径(焼結
鉱の場合は25mm前後)の8〜10倍程度とし、高さ
については1回の炉内装入される原料の層厚500〜8
00mm相当に設定するのがよい。
【0021】サンプリング容器の個数は、炉径方位の層
頂原料サンプリング長さに応じて決めればよい。原料サ
ンプリング長さ(点数)は、炉口半径等を考慮して、リ
ンクプレート単位の接続個数の組合わせにより任意に設
定可能であり、炉口半径方位の粒度分布を測定するため
には5〜8個程度のサンプリング容器を配設すれば十分
である。すなわち、炉口半径方位のサンプリング容器の
最大配設個数は、下記(1)式、(2)式のごとく求め
られる。
【0022】 Nmax<(DT /2H)ーγ …(1)式 N:サンプリング容器個数 H:原料層厚(mm) DT :炉口径(mm) γ:サンプリング装置吊上部設置による損失分(1〜
2)
【0023】 P>H …(2)式 P:リンクプレートピッチ(mm)
【0024】例えば、5000m級のベルレス高炉に
おいて、DT =11200mm、H=600mmの場
合、炉口半径方位のサンプリング容器の最大配設個数N
maxは、前記(1)式より7個となる。
【0025】リンクプレートに回動自在に枢着されてチ
ェーン状に連設した複数個のサンプリング容器を炉内半
径方向に吊下げ、かつ炉内に出入れ可能に支持するサン
プリング容器吊設機構としては、サンプリング容器群の
両端に位置するリンクプレーにワイヤまたはチェーンを
つなぎ、そのワイヤまたはチェーンに炉外に設置したウ
インチまたは電動チェーンブロックのワイヤロープの先
端を接続し、ワイヤロープの巻上げ、繰出しによりサン
プリング容器群を炉体マンホールより炉内に搬入し昇降
させる機構を用いることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】図1はこの発明に係る層頂原料サ
ンプリング装置をベルレス高炉にセットした状態を示す
概略縦断面図、図2は同上サンプリング装置のサンプリ
ング容器群の一部を拡大して示す斜視図、図3は同上サ
ンプリング装置のサンプリング容器を示す側面図、図4
は同上サンプリング装置のサンプリング容器群の回転動
作説明図、図5は同上サンプリング装置のサンプリング
容器群を層頂原料プロフィール形状に沿わせて原料層上
に配設した状態の一部を示す説明図であり、1はサンプ
リング容器群、1−1はリンクプレート、1−2はサン
プリング容器、2は電動チェーンブロック、3−1、3
−2はウインチ、3−1a、3−1bはワイヤシーブ、
4はチェーン、5はワイヤロープ、10は炉体、11は
炉体マンホール、12は分配シュート、13はシュート
旋回駆動装置、14−1、14−2は炉体デッキ、Mは
層頂原料、Mcはコークス層、Moは焼結鉱層である。
【0027】ここに例示した竪型炉は、炉体10の頂部
に設置されたシュート旋回駆動装置13に分配シュート
12が炉芯軸線を中心に旋回可能であって、かつ傾動角
αが調整可能に設けられたベルレス装入装置を備えた高
炉であり、シュート旋回駆動装置13の上部の炉頂バン
カー(図面省略)から分配シュート12の旋回、傾動動
作によって原料(ここではコークス)が炉内に分配装入
され、炉芯部で安息角β、炉壁部近傍では平坦な棚状の
テラス部Lが形成されたプロフィールのコークス層を示
している。
【0028】図1に示す層頂原料サンプリング装置は、
サンプリング容器1−2が回動自在に取付けられたリン
クプレート1−1をチェーン状に相互に回動自在に連設
して構成したサンプリング容器群1を、その両端部につ
ないだチェーンを介して電動チェーンブロック2および
ウインチ3−1、3−2に吊設され、電動チェーンブロ
ック2およびウインチ3−1、3−2の巻上げ、繰出し
により該サンプリング容器群を炉体マンホール11より
炉内に搬入し昇降できる構造となっている。電動チェー
ンブロック2は、炉体デッキ14−1に架設したレール
2−1に走行可能に吊設され、ウインチ3−1、3−2
はそれぞれ炉体デッキ14−1、14−2に設置されて
いる。3−1a、3−2aはワイヤシーブである。
【0029】ここで、サンプリング容器群1の構成につ
いて説明すると、図2、図3に拡大して示すごとく、各
サンプリング容器1−2はそれぞれのリンクプレート1
−1間に当該リンクプレートの中間点に貫通した回転軸
1−3を介して回動自在に垂設され、隣接するリンクプ
レート1−1とは接合端部を相重ねて当該部分に貫通す
る連結シャフト1−4にて相互に回動自在に接続されて
いる。すなわち、各サンプリング容器1−2は、常時鉛
直姿勢を保持することができるように該サンプリング容
器の重心が前記中心点より下方に位置するごとく回動自
在に垂設され、かつサンプリング容器群1は各連結シャ
フト1−4を支点にして自由に屈曲自在となしている。
【0030】リンクプレート1−1は、凹凸のある傾斜
プロフィール面に着床した場合でもリンクプレート下部
を堆積原料面に安定して接触させることができるように
するため、底部を円弧状に形成した舟形とし、さらにサ
ンプリング容器1−2の底部も同様に曲面とする。この
場合、サンプリング容器の底部は、当該容器の回動中心
を曲率半径とする曲面とするとともに、リンクプレート
の下部の形状を前記サンプリング容器底部の曲率半径よ
り原料粒径分(50〜80mm程度)以上に大きくした
円弧面とすることが望ましい。
【0031】寸法的には、サンプリング容器1−2の高
さSは、原料層厚Hより小さく設定し、また底部曲率r
はサンプリング容器が炉内取込みおよび炉内セット時に
おいても回動自在とするため、リンクプレートのピッチ
長さPおよび下部曲率寸法Rとの取合いにおいて、P>
2r>S、r<Rの条件を満足するごとく設定する。
【0032】また、リンクプレートのピッチ長さPおよ
びサンプリング容器1−2の幅Bは、サンプリング容器
1−2が炉内取込みおよび炉内セット時に傾転姿勢にな
っても連結シャフト1−4に干渉しない寸法に設定す
る。
【0033】なお、左右一対のリンクプレート1−1は
すべて1枚もので構成してもよいが、図面に示すごと
く、片側1枚もので構成したものと2枚構造としたもの
とを用い、2枚構造のリンクプレートに隣接する1枚構
造のリンクプレートを挟んで接合する方式をとるのが一
般的である。
【0034】上記構成のサンプリング容器群1の動作を
図4に基づいて説明すると、各サンプリング容器1−2
は、それぞれのリンクプレートのピッチ長さPの単位で
傾動角θの範囲で屈曲した状態でも、常に鉛直姿勢を保
持することができ、また層頂原料サンプリング後、該サ
ンプリング容器群1を引上げて炉外に取出す際にも、各
サンプリング容器1−2に収納された採取原料はこぼれ
ることなく炉外に搬出可能である。
【0035】また、図5にサンプリング容器群1を緩や
かなアップダウンのプロフィールを呈するコークス層M
cのプロフィール形状に沿わせて当該原料層上に配設し
た状態の一部を示すごとく、炉内に搬入されたサンプリ
ング容器群1は、各リンクプレート1−1の下部曲率R
がサンプリング容器1−2の底部曲率rより大きいた
め、サンプリング容器1−2の底部がコークス層Mcと
接触することなく、どのリンク位置においても鉛直姿勢
を保った状態でコークス層Mcの表面に着床する。
【0036】したがって、この状態で粒度分布測定対象
の焼結鉱が層厚Hで装入されてサンプリング容器群1が
その焼結鉱層Moに埋まると、焼結鉱が各サンプリング
容器1−2に満杯状態で取込まれる。また、サンプリン
グ容器1−2の高さSは原料層厚Hより小さく設定され
ているので、原料装入時傾斜面での原料の流れ込みがあ
っても、サンプリング容器に確実に捕捉することができ
る。
【0037】次に、上記層頂原料サンプリング装置によ
るサンプリング手順を図1に基づいて説明すると、炉体
デッキ14−1上に置かれたサンプリング容器群1を電
動チェーンブロック2を用いて吊上げ、この側の炉体マ
ンホール11の開口部より炉内に取込む。続いて、この
サンプリング容器群1の他端のワイヤロープ5を、前記
炉体マンホール11と対面方位に設置されている炉体マ
ンホール11側より、この側の炉体デッキ14−2上に
設置されたウインチ3−2およびワイヤシーブ3−2a
を用いて炉内に導くと同時に、炉体デッキ14−1側の
炉体マンホール11側においても、ワイヤロープ5を炉
体デッキ14−1上に設置されたウインチ3−1および
ワイヤシーブ3−1aを用いて牽引して炉内空間に吊下
げる(鎖線で示す状態)。この時、サンプリング容器群
1は、前記のごとく屈曲自在構造となっているので、両
端がワイヤロープ5で懸垂されて弓形状となる。
【0038】次に、このサンプリング容器群1をコーク
ス層Mc上にセットするため、双方のウインチ3−1、
3−2を操作して位置決めの基準となる炉壁側から順次
サンプリング容器群1を着床させて、当該位置に固定す
る。
【0039】なおここでは、サンプリング容器群1の長
さが炉口径DT の1/2以上のものを示し、その構成は
炉口半径範囲に7個と、さらに炉芯部を超えて2個の合
計9個のサンプリング容器1−2を配設した状態を示し
たが、サンプリング容器群1の長さ(サンプリング容器
の個数)は、炉口半径を考慮してリンクプレート単位の
接続個数の組合わせにより任意に設定可能であるため、
例えば炉壁部近傍のテラス部Lのみに限定して原料サン
プリングしたい場合は、サンプリング容器群はサンプリ
ング容器2〜3個で構成すればよい。また、本実施例で
は、前記のごとく、さらに炉芯部を超えて原料サンプリ
ングする理由として、炉芯付近の粒度分布の対称性もし
くは偏りの有無を調査することに有効なためである。
【0040】サンプリング容器群1の設置完了後、所定
の装入スケジュールで分配シュート12の旋回、傾動操
作によって、粒度分布測定対象の焼結鉱が装入され、コ
ークス層Mc上に所定の層厚Hの焼結鉱層Moが形成さ
れる。この時、焼結鉱は炉径方位に配設したサンプリン
グ容器群1の各サンプリング容器1−2内に堆積、流れ
込み充填される。このようにして同時に多点で原料採取
が行われる。
【0041】焼結鉱の炉内装入が終了すると、再び電動
チェーンブロック2および双方のウインチ3−1、3−
2を操作してサンプリング容器群1を引上げて炉外に取
出す。この際、採取原料(焼結鉱)を収納したサンプリ
ング容器群1の各サンプリング容器1−1は、常に鉛直
姿勢を保持する機構となっているので、容器内の採取原
料がこぼれることなく搬出できる。
【0042】原料搬出後は、各サンプリング容器内の採
取原料を篩分けて粒度分布を測定することにより焼結鉱
の炉径方向の粒度分布を得ることができる。
【0043】図6はこの発明装置におけるサンプリング
容器の他の構造例を示す斜視図で、前記サンプリング容
器1−2の中央部に仕切板1−5を設けたサンプリング
容器を示す。この2室構造のサンプリング容器の場合
は、炉径方位の原料採取サンプリング点数を増やすこと
に有効であるとともに、該サンプリンク容器の剛性アッ
プにも有効である。
【0044】また、サンプリング容器1−2は、通常鋼
板製であるが、重量の軽減をはかるため折りたたみ式の
袋状とした耐熱織布製のものを用いることも可能であ
る。
【0045】なお、ここではベルレス高炉に適用した場
合を例にとり説明したが、この発明装置はムーバブルア
ーマ等を用いて装入物分布制御を行うベル式高炉にも適
用可能であることはいうまでもない。
【0046】図1に示すこの発明装置を実炉(ベルレス
高炉)に適用して、焼結鉱の層頂堆積時の炉径方向9点
の粒度分布を同時に定量的に測定し、その粒度分布パタ
ーンを分配シュートの旋回、傾動の装入スケジュールに
反映させて装入物分布制御を行った結果、実炉において
も炉内通気性が改善されることが確認された。
【0047】
【発明の効果】以上説明したごとく、この発明によれ
ば、種々の炉内装入物堆積プロフィール形状に対応した
炉径方位の層頂原料を多点同時に、定量的に、かつ短時
間に精度よくサンプリングすることができるので、高炉
原料装入分布制御の精度を高めることが可能となり、炉
内ガス流分布制御精度を向上できる結果、炉況の安定
や、安価な細粒原料の使用量アップによる炉内通気性悪
化の抑制に寄与し、銑鉄コストの低減をはかることがで
きる。
【0048】また、この発明装置は、簡便な構造であっ
て、分配シュートや大ベル等の原料装入設備や、ムーバ
ブルアーマ等の装入物分布制御装置と干渉することなく
炉頂に設置できる上、サンプリング容器群の炉内への取
込み、原料採取後の取出し作業も容易にかつ短時間に行
うことができる等、構造簡単にして大なる効果を有す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る層頂原料サンプリング装置をベ
ルレス高炉にセットした状態を示す概略縦断面図であ
る。
【図2】同上サンプリング装置のサンプリング容器群の
一部を拡大して示す斜視図である。
【図3】同上サンプリング装置のサンプリング容器を示
す側面図である。
【図4】同上サンプリング装置のサンプリング容器群の
回転動作説明図である。
【図5】同上サンプリング装置のサンプリング容器群を
層頂原料プロフィール形状に沿わせて原料層上に配設し
た状態の一部を示す説明図である。
【図6】この発明装置におけるサンプリング容器の他の
構造例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 サンプリング容器群 1−1 リンクプレート 1−2 サンプリング容器 1−3 回転軸 1−4 連結シャフト 1−5 仕切板 2 電動チェーンブロック 3−1、3−2 ウインチ 3−1a、3−1b ワイヤシーブ 4 チェーン 5 ワイヤロープ 10 炉体 11 炉体マンホール 12 分配シュート 13 シュート旋回駆動装置 14−1、14−2 炉体デッキ M 層頂原料 Mc コークス層 Mo 焼結鉱層

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 竪型炉の休風時に、炉内層頂に堆積して
    いる原料の上に、炉半径方向に一定間隔に屈曲自在に連
    設した複数個のサンプリング容器を吊設手段にて堆積原
    料のプロフィール形状に沿うように配設し、その後装入
    される原料を前記サンプリング容器に多点同時に採取
    し、原料装入完了後にこのサンプリング容器を引上げ、
    炉外に取出すことを特徴とする層頂原料サンプリング方
    法。
  2. 【請求項2】 竪型炉における炉内層頂に堆積している
    原料の上に配設される層頂原料サンプリング装置であっ
    て、左右一対のリンクプレート間に常に鉛直姿勢を維持
    するごとく揺動または回動自在に軸支され、各リンクプ
    レートの端部を回動自在に枢着してチェーン状に連設し
    た複数個のサンプリング容器と、該サンプリング容器を
    ワイヤまたはチェーンを介して炉内半径方向に吊下げ、
    かつ炉内に出入れ可能に支持するサンプリング容器吊設
    機構を備えたことを特徴とする層頂原料サンプリング装
    置。
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