JP2998512B2 - 視聴覚障害者用案内システム - Google Patents

視聴覚障害者用案内システム

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JP2998512B2
JP2998512B2 JP5236182A JP23618293A JP2998512B2 JP 2998512 B2 JP2998512 B2 JP 2998512B2 JP 5236182 A JP5236182 A JP 5236182A JP 23618293 A JP23618293 A JP 23618293A JP 2998512 B2 JP2998512 B2 JP 2998512B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、視聴覚障害者が携帯す
る携帯装置と内処理管理装置との間で案内に係る処理情
報を表示して、店内などの案内及び誘導を行う視聴覚障
害者用案内システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、百貨店等では買い物客に案内を行
っている。例えば案内板や店内放送装置を用いて、表示
及び放送による案内を行っている。また、これらの案内
板や店内放送装置を用いて火災や地震などの災害発生の
折に店内の買い物客の避難誘導にも用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来例
の視聴覚障害者用案内システムにあって案内板は目視し
て、その内容を確認し、さらに店内放送装置はスピーカ
からの放送、すなわち聴覚を通じて所定の場所に案内す
るものである。したがって視聴覚障害者は、その内容の
把握が困難である。
【0004】本発明は、このような従来の問題を解決す
るものであり、店内などで視聴覚障害者を確実に案内で
きるとともに、さらに店内などにおける所望の物品名を
確認して、その物品の展示場所に案内し、かつ、所望の
物品の取り揃え及び配達が可能になる優れた視聴覚障害
者用案内システムの提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の視聴覚障害者用案内システムは、視聴覚障
害者が携帯するとともに、入力した案内要求の情報を無
線送信し、かつ、無線送信した案内要求情報に対する応
答を無線で受信して表示する携帯装置と、携帯装置を携
帯する視聴覚障害者を感知し、かつ、視聴覚障害者が移
動する通路の状態を監査するとともに、携帯装置からの
案内要求情報を受信し、この案内要求情報を処理した案
内情報を無線送信し、かつ、表示する案内処理管理装置
とを備える構成としている。
【0006】この構成にあって、案内処理管理装置は、
携帯装置を携帯する視聴覚障害者を感知する感知手段
と、視聴覚障害者が移動する通路の少なくとも障害物と
混雑状態を監査する通路監査手段と、携帯装置からの案
内要求情報を受信する受信手段と、受信手段で受信した
案内要求情報を処理する案内要求情報処理手段と、案内
要求情報処理手段で処理した処理情報を無線送信する無
線送信手段と、案内要求情報処理手段で処理した処理情
報を音声表示及び/又は視覚表示する表示手段とを備え
る構成としている。
【0007】また携帯装置は、複数の案内要求情報を格
納する格納手段と、格納手段に格納した複数の案内要求
情報を選択する選択手段と、選択手段で選択した案内要
求情報を無線送信する無線送信手段と、案内処理管理装
置からの案内情報を受信する無線受信手段と、無線受信
手段で受信した受信情報を音出力して表示する音出力手
段とを備える構成としている。
【0008】また携帯装置は、複数の案内要求情報を格
納する格納手段と、格納手段に格納した複数の案内要求
情報を選択する選択手段と、選択手段で選択した案内要
求情報を無線送信する無線送信手段と、案内処理管理装
置からの案内情報を受信する無線受信手段と、選択手段
で選択した案内要求情報及び無線受信手段で受信した受
信情報を音声出力して表示する音声出力手段とを備える
構成としている。
【0009】さらに携帯装置は、複数の案内要求情報を
格納する格納手段と、格納手段に格納した複数の案内要
求情報を選択する選択手段と、選択手段で選択した案内
要求情報を無線送信する無線送信手段と、案内処理管理
装置からの案内情報を受信する無線受信手段と、選択手
段で選択した案内要求情報及び無線受信手段で受信した
受信情報を低周波振動情報に変換する低周波振動情報変
換手段と、低周波振動情報変換手段からの低周波振動情
報を人の肌に伝達する低周波振動伝達手段とを備える構
成である。
【0010】また携帯装置は、複数の案内要求情報をモ
ールス符号で入力するためのキー入力手段と、キー入力
手段で入力した案内要求情報を無線送信する無線送信手
段と、案内処理管理装置からの案内情報を受信する無線
受信手段と、選択手段で選択した案内要求情報及び無線
受信手段で受信した受信情報をモールス符号に変換して
音出力するモールス符号音出力手段とを備える構成であ
る。
【0011】さらに携帯装置は、複数の案内要求情報を
入力するためのキー入力手段と、キー入力手段で入力し
た案内要求情報を無線送信する無線送信手段と、案内処
理管理装置からの案内情報を受信する無線受信手段と、
選択手段で選択した案内要求情報及び無線受信手段で受
信した受信情報を合成音声で出力する合成音声出力手段
とを備える構成である。
【0012】また携帯装置は、複数の案内要求情報を入
力するためのキー入力手段と、キー入力手段で入力した
案内要求情報を無線送信する無線送信手段と、案内処理
管理装置からの案内情報を受信する無線受信手段と、選
択手段で選択した案内要求情報及び無線受信手段で受信
した受信情報を点字で印刷して出力する点字印刷出力手
段とを備える構成である。
【0013】さらに、これらの構成の携帯装置を障害者
搬送車両に装備する構成としている。
【0014】
【作用】このような構成により、本発明の視聴覚障害者
用案内システムは、視聴覚障害者が携帯する携帯装置か
ら、入力した案内要求の情報を無線送信し、かつ、送信
した案内要求情報に対する応答を無線で受信して表示し
ている。また案内処理管理装置では視聴覚障害者を感知
し、かつ、視聴覚障害者が移動する通路の状態を監査す
るとともに、携帯装置からの案内要求情報を受信し、こ
の案内要求情報を処理した案内情報を無線送信し、また
表示している。したがって店内などで視聴覚障害者を確
実に案内できるとともに、さらに店内などにおける所望
の物品名を確認して、その物品の展示場所に案内できる
とともに、所望の物品の取り揃え及び配達が可能にな
る。
【0015】
【実施例】以下、本発明の視聴覚障害者用案内システム
の実施例を図面を参照して詳細に説明する。
【0016】図1は本発明の視聴覚障害者用案内システ
ムにおける第1の実施例における構成を示すブロック図
である。図1において、この例は百貨店などの店内に設
置され、買い物客及び視聴覚に困難を伴う買い物客(視
聴覚障害者)への案内及び誘導を行うための処理を行う
案内処理管理装置1と、視聴覚障害者が店内で携帯する
携帯装置3とで概略構成されている。案内処理管理装置
1は通路監査機4a,4bと、障害者感知機5a〜5
b,5cと、通路監査機4a,4bに接続される発信・
受信部6a,6bと、障害者感知機5a〜5cに接続さ
れる発信・受信部7a,7b,7cと、案内管制用計算
機8と、店内指示機9と、案内表示制御板10と、指示
灯11と、情報板・警告板13とを有している。
【0017】通路監査機4a,4bは視聴覚障害者が通
行する際の店内通路状態である展示物のはみ出し状態や
店内混雑状況を監査する。例えば天井等に設置され、通
路を通過する客数を係数するカウンタ、店内監視カメ
ラ、通路の障害物の有無などの通路遮蔽感知機、店内混
雑状況を超音波で感知する店内状況感知機等が用いられ
ている。また店内での煙、ガス、発火、高温、漏電など
の発生を感知する室内環境感知機も用いられる。この通
路監査機4a,4bは発信・受信部6a,6bを通じて
情報を送受信する。障害者感知機5a〜5cは店内情報
を収集し、発信・受信部7a〜7cを通じて携帯装置3
から自己(発信)位置を示す案内要求信号S13を発信
・受信部7a〜7cを通じて受信する。
【0018】案内管制用計算機8は発信・受信部6a,
6b,7a〜7cを通じて通路監査機4a,4b、障害
者感知機5a〜5cと接続され、携帯装置3からの案内
要求信号S13を含む各種の店内情報を集中管理する。
すなわち分析、判定を行い、この結果である判定結果情
報S14を発信・受信部6a,6b,7a〜7c、店内
指示機9、案内表示制御板10にそれぞれ送出する。店
内指示機9は案内管制用計算機8からの判定結果情報S
14に基づいて点灯表示を行う指示灯11を制御する。
案内表示制御板10は案内管制用計算機8からの判定結
果情報S14に基づいて、店内情報、案内情報、買い物
客への通知、緊急連絡など情報を表示する情報板・警告
板13を制御する。
【0019】視聴覚障害者が携帯する携帯装置3は、発
信・受信部15、マイクロコンピュータ16、報知器1
7を備えている。発信・受信部15は案内要求信号S1
3を発信し、また案内処理管理装置1に接続される発信
・受信部6a,6b,7a〜7cからの超音波、レー
ザ、光の変調波である案内信号S18を受信する。この
案内信号S18の案内情報が指示灯11にも表示され
る。マイクロコンピュータ16は、当該携帯装置3の各
部を制御する。報知器17はマイクロコンピュータ16
の制御によって携帯者へ合図、警告等を報知する。
【0020】次に、この第1の実施例の構成における動
作について説明する。案内処理管理装置1は案内管制用
計算機8、発信・受信部6a,6bを通じて案内信号S
18を発信する。この案内信号S18には店内で販売す
る商品説明や販売価格や割引きセール等の宣伝である案
内情報である。また案内処理管理装置1における案内管
制用計算機8は発信・受信部6a,6b、障害者感知機
5a〜5bを通じて、携帯装置3内の発信・受信部15
から発信する案内要求信号S13を受信する。この受信
信号レベルから携帯装置3の接近、すなわち、視聴覚障
害者が接近していることを障害者感知機5a〜5cのい
ずれかが判別し、この視聴覚障害者の接近情報を発信・
受信部7a〜7cから案内管制用計算機8に送出する。
案内管制用計算機8は、この受信信号に基づいて分析し
た情報を発信・受信部7a〜7cから案内信号S18と
して発信する。この発信・受信部6a〜6cからの案内
信号S18を携帯装置3の発信・受信部15で受信す
る。この受信信号によってマイクロコンピュータ16が
報知器17を動作させて視聴覚障害者に案内情報を報知
する。この場合、視覚障害者には、報知器17が音を発
して案内情報を報知し、また視覚障害者には報知器17
から振動などを発して案内情報を報知する。
【0021】この場合、通路監査機4a,4bが店内の
通路など狭い範囲で変化する店内状況を監視している。
この店内状況の情報を発信・受信部7a〜7cを通じて
案内管制用計算機8に送出する。案内管制用計算機8は
収集した店内状況の情報を集中管理し、さらに計算、分
析、判定を行って、その判定結果情報S14、例えば視
聴覚障害者の接近の情報を店内指示機9、案内表示制御
板10、発信・受信部6a,6b,7a〜7cに送出す
る。判定結果情報S14を受信した店内指示機9は、指
示灯11を制御して視聴覚障害者の接近を近傍の買い物
客及び店員に報知する点灯を行う。また判定結果情報S
14を受信した案内表示制御板10が情報板・警告板1
3を制御して視聴覚障害者の接近を示す文字表示などを
行う。この指示灯11及び案内表示制御板10での表示
によって、視聴覚障害者の近傍の買い物客及び店員が接
近を知り、その進行を妨げないにように注意することが
出来るようになる。また、発信・受信部6a,6b,7
a〜7cから案内信号S18が発信される。この案内信
号S18を携帯装置3内の発信・受信部15を通じて受
信し、その受信信号をマイクロコンピュータ16に出力
する。マイクロコンピュータ16は案内信号S18の情
報から、当該携帯装置3を携帯した視聴覚障害者の店内
での移動に最適な情報、例えば店内通路での障害物の存
在を判断する。この判断に基づいて報知器17を制御
し、報知器17から視聴覚障害者が障害物を避けて安全
に店内を移動できる誘導案内のための合図、警告等を
音、音声、振動等で報知する。当該携帯装置3を携帯し
た視聴覚障害者は、この報知によって店内の通路の障害
物を避けて移動できる。また指示灯11及び情報板・警
告板13での店内の買い物に係る情報を表示することに
よって、買い物客の買い物の参考にすることも出来る。
また通路監査機4a,4bで店内での障害物を感知し、
また火災や地震などの災害の発生も感知して、指示灯1
1での点灯による表示及び情報板・警告板13における
情報表示によって 避難誘導する通路の閉鎖を回避さ
せ、安全な避難路の確保も出来る。同様に発信・受信部
6a,6b,7a〜7cから避難路を案内する案内信号
S18を発信し、この案内信号S18を受信した携帯装
置3内の報知器17が音声などで避難路を案内する。こ
の案内で携帯装置3を携帯した視聴覚障害者が非常時の
混乱を回避して安全に避難できることになる。
【0022】このように第1の実施例では、携帯装置3
を携帯した視覚障害者に携帯装置3を通じて、案内信号
S18の案内情報を報知できるとともに、聴力障害者に
指示灯11及び情報板・警告板13の視覚表示を通じて
案内情報を報知できることになる。
【0023】なお、この第1の実施例では、案内管制用
計算機8の制御で案内信号S18を発信しているが、直
接、通路監査機4a,4b、障害者感知機5a〜5bが
発信・受信部6a,6b,7a〜7cを通じて案内信号
S18を発信するようにしても良い。この場合、システ
ム構成を簡素化できる。また携帯装置3は案内信号S1
8を受信し、この案内情報を報知するのみでも良い。こ
の場合も携帯装置3の構成を簡素化できることになる。
また店員が携帯装置3を携帯して、近傍の視聴覚障害者
の存在状況を把握して対応しても良い。また携帯装置3
を車椅子、杖などに装備しても良い。
【0024】次に第2の実施例について説明する。図2
は第2の実施例にあって案内要求情報をスイッチで選択
する構成を示すブロック図である。図2において、この
例は、図1に示す案内処理管理装置1中に案内管制用計
算機8に接続される案内装置19a,19b,19cが
設けられている。この案内装置19a〜19cには、携
帯装置3及び図1に示す通路監査機4a,4c、障害者
感知機5a〜5c、案内管制用計算機8と情報を伝送す
るための受信部20a,20b,20cが設けられてい
る。また携帯装置3には、図1に示す構成、すなわち発
信・受信部15、マイクロコンピュータ16、報知器1
7とともに案内要求情報を選択するスイッチ部21が設
けられている。発信・受信部15は案内要求信号S1
3、案内信号S18の送受信を行う。
【0025】次に、この第2の実施例の動作について説
明する。携帯装置3ではマイクロコンピュータ16によ
りスイッチ部21の操作で選択した案内要求情報を処理
して案内要求信号S13として発信・受信部15を通じ
て発信し、また発信・受信部15が案内処理管理装置1
における案内装置19a〜19c内の受信部20a〜2
0cからの案内信号S18を受信する。この案内信号S
18で得られた店内の状況、商品コーナーの案内信号灯
の状態、出入り口の場所、会計の場所、通路の障害物の
有無などの各種の情報を報知器17を通じて視聴覚障害
者に報知する。
【0026】視聴覚障害者が携帯装置3のスイッチ部2
1で選択して発信・受信部15から送出する案内要求信
号S13における案内要求の種類を(表1)に示す。
【0027】
【表1】
【0028】この場合、障害の種類1〜5と、案内要求
の種類(a) 〜(h) とを組合せた案内要求信号S13は、
無線周波数、位相、レベル、変調などの信号内容を規格
化する。また障害の種類1〜5と、案内要求の種類(a)
〜(h) に対応する案内情報を(表2)に示す。
【0029】
【表2】
【0030】携帯装置3のスイッチ部21を視聴覚障害
者が操作し、表1に示す案内要求の種類(a) 〜(h) 中か
ら所望の内容を選択する。この選択した案内要求の種類
((a) 〜(h) )をマイクロコンピュータ16が処理し、
この内容を発信・受信部15から案内要求信号S13と
して発信する。例えば信号S1「目の不自由な人」が会
計場所が判明しない場合、スイッチ部21を操作して
「(d) 買物の会計をする場合」の案内要求情報示す表1
中の信号Sdを発信する。障害の種類を示す信号S1と
案内要求の種類を示す信号Sdである案内要求信号S1
3を案内装置19a〜19cが受信部20a〜20cを
通じて受信する。案内装置19a〜19cは携帯装置3
の携帯者が「目の不自由な人」であり、したがって店内
の会計コーナーの信号灯の点灯の目視が出来ないため、
音声伝送の必要性を認識する。案内装置19a〜19c
は受信部20a〜20cから案内信号S18から帯装置
3に対して案内の種類が信号Ra「通路を直進する場
合」を発信する。携帯装置3は発信・受信部15で信号
Raを受信すると、この「通路を直進する場合」をマイ
クロコンピュータ16で判断し、報知器17を制御して
音で報知する。この報知で携帯装置3の携帯者である視
聴覚障害者は、報知器17から報知される音の案内に従
って店内の会計コーナーに安全に移動することになる。
【0031】この場合、通路監査機4a,4bが会計コ
ーナーへの通路の混雑を感知し、この情報を案内管制用
計算機8に送出する。案内管制用計算機8は障害者感知
機5a〜5cから携帯者の位置の情報などを判断し、こ
の判定結果情報S14を受信部20a〜20cから携帯
装置3の携帯者が位置する近くの案内表示制御板10を
通じて情報板・警告板13を制御し、視聴覚障害者近傍
の買い物客に注意を促すための表示を行う。また図示し
ない音声拡声器で、会計コーナーへの通路の混雑があ
り、かつ、視聴覚障害者の歩行による移動を容易にする
協力の依頼をアナウンスする。
【0032】このように第2の本実施例では、視聴覚障
害者が案内要求情報を自発的に発信するとともに、対話
形式で処理して視覚障害者に携帯装置3を通じ、案内信
号S18の案内要求情報を報知できるとともに、聴力障
害者に指示灯11及び情報板・警告板13の視覚表示を
通じて案内要求情報を報知できる。
【0033】次に、第3の実施例について説明する。図
3は第3の実施例にあって案内要求情報を音声伝送する
構成を示すブロック図である。図3において、この例に
は図1に示す案内処理管理装置1中に案内管制用計算機
8に接続される案内装置19a,19b,19cが設け
られている。この案内装置19a〜19cには、携帯装
置3及び図1に示す通路監査機4a,4c、障害者感知
機5a〜5c、案内管制用計算機8の制御で情報を伝送
する受信部20a〜20cが設けられている。また携帯
装置3内には図2に示す第2の実施例と同様の発信・受
信部15、マイクロコンピュータ16、スイッチ部21
が設けられている。さらにマイクロコンピュータ16の
制御で発信・受信部15からの案内要求信号S13を処
理して発信音で携帯者に報知する報知器17と、マイク
ロコンピュータ16の制御で案内装置19a〜19cの
受信部20a〜20cから発信された案内信号S18を
発信・受信部15が受信し、その情報である店内の状
態、店内の表示灯の状態、買物通路の混雑度、通路の障
害物の有無などの各種の情報を音声で視聴覚障害者に報
知する拡声器23とを有している。視聴覚障害者が携帯
装置3の発信・受信部15を通じて発信する案内要求信
号S13の案内要求情報を(表3)に示す。
【0034】
【表3】
【0035】案内装置19a〜19cの受信部20a〜
20cから発信される案内信号S18は、聴覚障害者に
対する誘導案内の種類によって区別している。この誘導
案内の種類を(表4)示す。
【0036】
【表4】
【0037】次に、この第3の実施例の構成における動
作について説明する。視聴覚障害者が携帯装置3のスイ
ッチ部21を操作し、〔表3〕に示す案内要求の種類、
例えば、「エレベーターに乗りたい場合」の信号Sbを
選択する。この選択でマイクロコンピュータ16の制御
により発信・受信部15から案内要求情報を示す信号S
bを案内要求信号S13として発信する。同時に報知器
17から発信音を発信して携帯者に案内要求信号S13
の発信を報知する。
【0038】案内要求信号S13を受信する案内装置1
9a〜19cは信号Sbによって携帯装置3の携帯者が
視聴覚障害者であることを識別する。すなわち店内の表
示灯の点灯の確認が不可能であると認識する。この場
合、第1の実施例における通路監査機4a,4b、障害
者感知機5a〜5c、案内管制用計算機8からの情報に
より店内エレベータ付近が買い物客で混雑していると認
識すると、受信部20a〜20cからまず、案内信号S
18によって携帯装置3に対して誘導案内の種類におけ
る信号Rl「指示あるまで止まって下さい」を発信す
る。この発信と同時に、案内装置19a〜19cは受信
部20a〜20cから情報を案内管制用計算機8に送出
する。案内管制用計算機8からの情報に基づいて店内指
示機9が店内の指示灯11の点灯を制御し、混雑してい
る買い物客に通路を開放し視聴覚障害者の通行の協力願
を表示する。携帯装置3では発信・受信部15で信号R
l(案内信号S18)を受信すると、その内容をマイク
ロコンピュータ16で判断し、拡声器23を制御して、
信号Rlの内容を音声で携帯者に対して報知する。
【0039】この間、通路監査機4a,4bにより買い
物客がエレベータ付近に位置していないことを感知し、
その情報を案内装置19a〜19cが受信する。この受
信で案内装置19a〜19cは受信部20a〜20cか
ら案内信号S18によって携帯装置3に誘導案内の種類
が信号Ra〜Rg「エレベータに乗れる場合」を発信す
る。携帯装置3では発信・受信部15で信号Ra〜Rg
を受信すると、その内容をマイクロコンピュータ16で
判断し、拡声器23を制御する。この制御で内容を音声
により携帯者に報知する。これに伴い、携帯装置3の携
帯者である視聴覚障害者は、拡声器23から報知される
誘導音声に従って、エレベータに安全に搭乗できるよう
になる。
【0040】このように第3の実施例では、視聴覚障害
者が要求を自発的に案内装置に伝達し、対話形式で安全
を確認して行動できる。なお、この第3の実施例では拡
声器23を用い、音声により報知しているため、特に視
覚障害者の案内に最適である。次に、第4の実施例につ
いて説明する。
【0041】図4は第4の実施例にあって案内要求情報
を低周波振動で伝達する構成を示すブロック図である。
図4において、この第4の実施例は図2に示す案内処理
管理装置1を有している。すなわち案内装置19a〜1
9c、受信部20a〜20cを有している。また携帯装
置3には第2の実施例と同様に発信・受信部15、マイ
クロコンピュータ16、スイッチ部21、報知器17と
を有している。さらにスイッチ部21から入力された案
内要求情報及び受信した案内情報を「肩こり・疲れ・神
経痛・筋肉痛」の治療に用いられる低周波振動信号を生
成する低周波振動部24と、この低周波振動部24から
の低周波振動によって案内情報を視聴覚障害者の肌を通
じて伝達する導子部粘着パッド25とを有している。さ
らに低周波振動部24には導子部粘着パッド25での強
度を調整する強度調整ツマミ24aが設けられている。
【0042】次に、この第4の実施例における構成の動
作について説明する。導子部粘着パッド25を視覚障害
者の肌に貼り付けて固定する。店内の指示灯11の内容
や通路状況や売出し表示の内容を示す案内信号S18を
携帯装置3の発信・受信部15で受信する。この案内信
号S18に対応した周波数、周期、極性、レベル、変調
などの信号を低周波振動部24、導子部粘着パッド25
で低周波振動に変換し、この低周波振動を視覚障害者の
肌を通じて伝達する。この伝達内容を図5に示す。この
図5に示すように「もみ、たたき、振動、片極振動」ご
とに、その周期(周波数)を変えて、案内信号を低周波
振動で伝達する。また導子部粘着パッド25からの強弱
を強度調整ツマミ24aで調整して、個別の視覚障害者
に最も感度の良い強度で使用する。この導子部粘着パッ
ド25は身動きや使用感度などを考慮して、その貼る位
置も変更する。
【0043】このように第4の実施例では、視覚障害者
の要求を伝達し、この案内情報を低周波振動、かつ、対
話形式で確認でき、容易かつ迅速に買物内容の連絡が出
来るようになる。この場合、音声による伝達でないため
周囲の騒音に影響されない。なお低周波振動部24によ
る伝達はバイブレータなど肌を通じて伝達できれば、ど
のような方式でも良い。
【0044】次に、第5の実施例について説明する。図
6は第5の実施例にあって案内情報をモールス符号で報
知する構成を示すブロック図である。図6において、こ
の第5の実施例は図2に示す案内処理管理装置1を有し
ている。すなわち案内装置19a〜19c、受信部20
a〜20cを有している。また携帯装置3には第2の実
施例と同様に発信・受信部15、マイクロコンピュータ
16、報知器17、スイッチ部21とを有している。さ
らに視覚障害者の要求を入力するキーボード27と、こ
のキーボード27の入力情報を案内要求信号S13とし
て発信すると同時に、案内要求情報をモールス符号を用
いて音信号に変換して出力し、かつ、受信した案内情報
をモールス符号の音信号で視覚障害者に報知するモール
ス音変換出力部26とを有している。
【0045】次に、この第5の実施例における構成の動
作について説明する。例えば、「小振りの鯵を3疋、○
○製薄切りハムを5枚、○○仕様の○○形を2個、…買
いたい」といった通常の文書体の要求をキーボード27
から入力する。入力したモールス符号はモールス音変換
出力部26で処理されて報知器17からの音出力で確認
するとともに、発信・受信部15から案内要求信号S1
3として案内装置19a〜19cに発信する。案内装置
19a〜19cは、受信したモール符号による情報内容
から、買い物客が視覚障害者であることを認識する。こ
の認識の後に案内装置19a〜19cは受信部20a〜
20cから携帯装置3に対し、案内信号S18によって
案内情報を発信する。この案内信号S18を携帯装置3
の発信・受信部15で受信する。この受信内容をマイク
ロコンピュータ16で判断し、報知器17を制御して、
案内情報をモールス音変換出力部26を通じてモールス
符号で報知する。
【0046】さらに、この案内情報を店内の位置を指示
灯11及び情報板・警告板13で表示して、視覚障害者
の近傍の店員に報知する。店員は視覚障害者を、希望商
品を展示したコーナーへ案内誘導したり、希望の商品を
とり揃えることが出来る。
【0047】このように第5の実施例では、視覚障害者
などが自発的に案内要求情報をモールス符号によって伝
達しているため、詳細な内容を伝達できる。なお、この
第5の実施例ではモールス符号を音出力で報知している
が、モールス符号を第4の実施例で示した低周波振動部
24、導子部粘着パッド25を通じて低周波振動で伝達
しても良い。この場合、周囲の音の影響を受けることが
なくなる。
【0048】次に、第6の実施例について説明する。図
7は第6の実施例にあって案内情報を合成音声及び点字
印刷で伝達する構成を示すブロック図である。図7にお
いて、この第6の実施例では図2に示す案内処理管理装
置1を有している。すなわち案内装置19a〜19c、
受信部20a〜20cを有している。また携帯装置3に
は第2の実施例と同様に発信・受信部15、マイクロコ
ンピュータ16、報知器17、スイッチ部21とを有し
ている。さらに視覚障害者が携帯装置3の買物の要求内
容を入力するキーボード27と、キーボード27から入
力された案内要求情報及び受信した案内情報を合成音声
で出力する合成音声出力部29と、キーボード27から
入力された案内要求情報及び受信した案内情報を点字で
印刷して出力する印字出力部28とを有している。合成
音声出力部29は、例えばモールス符号の情報をコード
変換し、この変換データを図示しないROMに格納され
た合成音声をスピーカを通じて音声出力する。
【0049】次に、この第6の実施例の構成における動
作について説明する。キーボード27から、第5の実施
例と同様に要求をモールス符号で要求を入力する。この
モールス符号を報知器17からの音出力で確認するとと
もに、合成音声出力部29で合成音声で出力する。さら
に必要に応じて点字で印字出力部28から印刷して出力
する。また案内要求情報を発信・受信部15から案内要
求信号S13として案内装置19a〜19cに発信す
る。案内装置19a〜19cは、受信情報から買い物客
が視覚障害者であることを認識し、この内容を店内の指
示灯11及び情報板・警告板13で表示して、視覚障害
者の近傍の店員に報知する。店員は視覚障害者を、希望
商品を展示したコーナーへ案内誘導したり、希望の商品
をとり揃える。
【0050】このように第6の実施例では、視覚障害者
などが自発的に要求を店員などにモールス符号を通じて
伝達しているため、詳細な内容を伝達できる。さらに合
成音声及び点字の印刷で確認できるため、より詳細な情
報の伝達が可能になる。
【0051】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の視聴覚障害者用案内システムは、視聴覚障害者が携帯
する携帯装置から入力した案内要求の情報を無線送信
し、かつ、送信した案内要求情報に対する応答を無線で
受信して表示している。また案内処理管理装置が視聴覚
障害者を感知し、かつ、視聴覚障害者が移動する通路の
状態を監査するとともに、携帯装置からの案内要求情報
を受信し、この案内要求情報を処理した案内情報を無線
送信し、かつ、表示しているため、店内などで視聴覚障
害者を確実に案内できるとともに、さらに店内などにお
ける所望の物品名を確認して、その物品の展示場所に案
内し、かつ、所望の物品の取り揃え及び配達が可能にな
るという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の視聴覚障害者用案内システムの第1の
実施例における構成を示すブロック図
【図2】第2の実施例にあって案内要求内容をスイッチ
で選択する構成を示すブロック図
【図3】第3の実施例にあって案内情報を音声で報知す
る構成を示すブロック図
【図4】第4の実施例にあって案内情報を低周波振動で
伝達する構成を示すブロック図
【図5】第4の実施例における低周波振動の伝達内容を
示す説明図
【図6】第5の実施例にあって案内情報をモールス符号
で報知する構成を示すブロック図
【図7】第6の実施例にあって案内情報を合成音声及び
点字印刷で伝達する構成を示すブロック図
【符号の説明】
1 案内処理管理装置 3 携帯装置 4a,4b 通路監査機 5a〜5c 障害者感知機 6a,6b,7a〜7c,15 発信・受信部 8 案内管制用計算機 9 店内指示機 11 指示灯 13 情報板・警告板 16 マイクロコンピュータ 17 報知器 19a〜19c 案内装置 20a〜20c 受信部 21 スイッチ部 23 拡声器 24 低周波振動部 27 キーボード 26 モールス音変換出力部 28 印字出力部 29 合成音声出力部

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 視聴覚障害者が携帯するとともに、入力
    した案内要求の情報を無線送信し、かつ、無線送信した
    案内要求情報に対する応答を無線で受信して表示する携
    帯装置と、上記携帯装置を携帯する視聴覚障害者を感知
    し、かつ、視聴覚障害者が移動する通路の状態を監査す
    るとともに、上記携帯装置からの案内要求情報を受信
    し、この案内要求情報を処理した案内情報を無線送信
    し、かつ、表示する案内処理管理装置とを備える視聴覚
    障害者用案内システム。
  2. 【請求項2】 案内処理管理装置は、携帯装置を携帯す
    る視聴覚障害者を感知する感知手段と、視聴覚障害者が
    移動する通路の少なくとも障害物と混雑状態を監査する
    通路監査手段と、上記携帯装置からの案内要求情報を受
    信する受信手段と、上記受信手段で受信した案内要求情
    報を処理する案内要求情報処理手段と、上記案内要求情
    報処理手段で処理した処理情報を無線送信する無線送信
    手段と、上記案内要求情報処理手段で処理した処理情報
    を音声表示及び/又は視覚表示する表示手段とを備える
    ことを特徴とする請求項1記載の視聴覚障害者用案内シ
    ステム。
  3. 【請求項3】 携帯装置は、複数の案内要求情報を格納
    する格納手段と、上記格納手段に格納した複数の案内要
    求情報を選択する選択手段と、上記選択手段で選択した
    案内要求情報を無線送信する無線送信手段と、案内処理
    管理装置からの案内情報を受信する無線受信手段と、上
    記無線受信手段で受信した受信情報を音出力して表示す
    る音出力手段とを備えることを特徴とする請求項1記載
    の視聴覚障害者用案内システム。
  4. 【請求項4】 携帯装置は、複数の案内要求情報を格納
    する格納手段と、上記格納手段に格納した複数の案内要
    求情報を選択する選択手段と、上記選択手段で選択した
    案内要求情報を無線送信する無線送信手段と、案内処理
    管理装置からの案内情報を受信する無線受信手段と、上
    記選択手段で選択した案内要求情報及び上記無線受信手
    段で受信した受信情報を音声出力して表示する音声出力
    手段とを備えることを特徴とする請求項1記載の視聴覚
    障害者用案内システム。
  5. 【請求項5】 携帯装置は、複数の案内要求情報を格納
    する格納手段と、上記格納手段に格納した複数の案内要
    求情報を選択する選択手段と、上記選択手段で選択した
    案内要求情報を無線送信する無線送信手段と、案内処理
    管理装置からの案内情報を受信する無線受信手段と、上
    記選択手段で選択した案内要求情報及び上記無線受信手
    段で受信した受信情報を低周波振動情報に変換する低周
    波振動情報変換手段と、上記低周波振動情報変換手段か
    らの低周波振動情報を人の肌に伝達する低周波振動伝達
    手段とを備えることを特徴とする請求項1記載の視聴覚
    障害者用案内システム。
  6. 【請求項6】 携帯装置は、複数の案内要求情報をモー
    ルス符号で入力するためのキー入力手段と、上記キー入
    力手段で入力した案内要求情報を無線送信する無線送信
    手段と、案内処理管理装置からの案内情報を受信する無
    線受信手段と、上記選択手段で選択した案内要求情報及
    び上記無線受信手段で受信した受信情報をモールス符号
    に変換して音出力するモールス符号音出力手段とを備え
    ることを特徴とする請求項1記載の視聴覚障害者用案内
    システム。
  7. 【請求項7】 携帯装置は、複数の案内要求情報を入力
    するためのキー入力手段と、上記キー入力手段で入力し
    た案内要求情報を無線送信する無線送信手段と、案内処
    理管理装置からの案内情報を受信する無線受信手段と、
    上記選択手段で選択した案内要求情報及び上記無線受信
    手段で受信した受信情報を合成音声で出力する合成音声
    出力手段とを備えることを特徴とする請求項1記載の視
    聴覚障害者用案内システム。
  8. 【請求項8】 携帯装置は、複数の案内要求情報を入力
    するためのキー入力手段と、上記キー入力手段で入力し
    た案内要求情報を無線送信する無線送信手段と、案内処
    理管理装置からの案内情報を受信する無線受信手段と、
    上記選択手段で選択した案内要求情報及び上記無線受信
    手段で受信した受信情報を点字で印刷して出力する点字
    印刷出力手段とを備えることを特徴とする請求項1記載
    の視聴覚障害者用案内システム。
  9. 【請求項9】 請求項1,2,3,4,5,6,7又は
    8記載の携帯装置を障害者搬送車両に装備することを特
    徴とする視聴覚障害者用案内システム。
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