JP2998315B2 - 乾燥処理装置 - Google Patents
乾燥処理装置Info
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- JP2998315B2 JP2998315B2 JP3187360A JP18736091A JP2998315B2 JP 2998315 B2 JP2998315 B2 JP 2998315B2 JP 3187360 A JP3187360 A JP 3187360A JP 18736091 A JP18736091 A JP 18736091A JP 2998315 B2 JP2998315 B2 JP 2998315B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、乾燥処理装置に関し、
特に乾燥を必要とした食品と、水分を比較的多く含む調
理屑,食べ残しなどの台所で発生する生ごみを対象とし
た、小形で簡便にかつ衛生的に使用できる家庭用に適し
た乾燥処理装置に関する。
特に乾燥を必要とした食品と、水分を比較的多く含む調
理屑,食べ残しなどの台所で発生する生ごみを対象とし
た、小形で簡便にかつ衛生的に使用できる家庭用に適し
た乾燥処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】水分を多く含む食品を長期保存するため
に、食品を乾燥することは従来から広く行われてきた。
その乾燥処理方法として、熱風乾燥方式,マイクロ波乾
燥方式,凍結乾燥方式,噴霧乾燥方式などが用いられ、
食品の保存面で大きな役割を果たしている。また食品と
同様に、水分を多く含むものとして家庭で発生する生ご
みがある。一般家庭から廃棄される生ごみは、各地方自
治体が収集し一括して焼却あるいは埋め立てをしている
のが現状である。しかしこの一括収集には、家庭で生ご
みが発生し収集されるまである程度の時間が経過するた
め、食べ残しや調理屑などの生ごみが特に夏季で腐敗し
て悪臭を発生するか、あるいは生ごみから出る水分でご
み保管場所が汚れてしまうなどの問題があった。家庭か
ら出る生ごみは、腐敗を起こし悪臭を発生し、ごみ全体
を汚くしている根本的要因となっている。この家庭での
ごみ問題に対処するため、特に生ごみ処理に関していく
つかの処理方式の提案がされている。その一つであるデ
ィスポーザーは、機械的な力で生ごみを微細化し水と共
に下水に流す方式である。これとは別に、機械的に生ご
みの水分だけを絞りとる方式もある。またヒーターなど
を用いた加熱燃焼方式、マイクロ波加熱燃焼方式などの
燃焼方式は、生ごみを焼却灰化し、根本的に腐敗の原因
を取り除こうとするものである。また、マイクロ波,ヒ
ーターなどを用い、生ごみを燃焼せず乾燥状態で処理を
終える乾燥方式のごみ処理装置も考案されている。
に、食品を乾燥することは従来から広く行われてきた。
その乾燥処理方法として、熱風乾燥方式,マイクロ波乾
燥方式,凍結乾燥方式,噴霧乾燥方式などが用いられ、
食品の保存面で大きな役割を果たしている。また食品と
同様に、水分を多く含むものとして家庭で発生する生ご
みがある。一般家庭から廃棄される生ごみは、各地方自
治体が収集し一括して焼却あるいは埋め立てをしている
のが現状である。しかしこの一括収集には、家庭で生ご
みが発生し収集されるまである程度の時間が経過するた
め、食べ残しや調理屑などの生ごみが特に夏季で腐敗し
て悪臭を発生するか、あるいは生ごみから出る水分でご
み保管場所が汚れてしまうなどの問題があった。家庭か
ら出る生ごみは、腐敗を起こし悪臭を発生し、ごみ全体
を汚くしている根本的要因となっている。この家庭での
ごみ問題に対処するため、特に生ごみ処理に関していく
つかの処理方式の提案がされている。その一つであるデ
ィスポーザーは、機械的な力で生ごみを微細化し水と共
に下水に流す方式である。これとは別に、機械的に生ご
みの水分だけを絞りとる方式もある。またヒーターなど
を用いた加熱燃焼方式、マイクロ波加熱燃焼方式などの
燃焼方式は、生ごみを焼却灰化し、根本的に腐敗の原因
を取り除こうとするものである。また、マイクロ波,ヒ
ーターなどを用い、生ごみを燃焼せず乾燥状態で処理を
終える乾燥方式のごみ処理装置も考案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、食品の
乾燥という面では、家庭で簡単に使用できる装置はほと
んどなく、また、工業的にも対象物を均一に乾燥するこ
とは非常にむずかしい問題となっている。また生ごみ処
理装置に関しても、上記のディスポーザーに代表される
機械を使う方式において、生ごみ処理中に排出される水
が多くの有機成分を含むため、そのまま下水に流すこと
は環境に悪影響を与えること、また下水処理負荷の増大
の観点からその使用が自治体レベルで禁止されているこ
とが多い。さらに、脱水が不十分で生ごみが腐敗を起こ
すことも頻繁にあった。また燃焼方式では、燃焼中の有
毒ガスの発生およびその処理、燃焼後の灰の処理などの
問題点を有していた。また従来の乾燥方式では、生ごみ
を均一に乾燥させるということに問題があり、不均一に
乾燥した場合一部発火し容器内で燃焼したり、保管中に
部分的に腐敗を生じたりする問題点を有していた。
乾燥という面では、家庭で簡単に使用できる装置はほと
んどなく、また、工業的にも対象物を均一に乾燥するこ
とは非常にむずかしい問題となっている。また生ごみ処
理装置に関しても、上記のディスポーザーに代表される
機械を使う方式において、生ごみ処理中に排出される水
が多くの有機成分を含むため、そのまま下水に流すこと
は環境に悪影響を与えること、また下水処理負荷の増大
の観点からその使用が自治体レベルで禁止されているこ
とが多い。さらに、脱水が不十分で生ごみが腐敗を起こ
すことも頻繁にあった。また燃焼方式では、燃焼中の有
毒ガスの発生およびその処理、燃焼後の灰の処理などの
問題点を有していた。また従来の乾燥方式では、生ごみ
を均一に乾燥させるということに問題があり、不均一に
乾燥した場合一部発火し容器内で燃焼したり、保管中に
部分的に腐敗を生じたりする問題点を有していた。
【0004】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
で、乾燥を必要とする食品および生ごみなどの試料を均
一に乾燥処理することによりその腐敗を防止し、乾燥時
に起きる発火をなくし、排出する水分中に含まれる有機
成分を低減する家庭用に適した乾燥処理装置を提供する
ことを目的とする。
で、乾燥を必要とする食品および生ごみなどの試料を均
一に乾燥処理することによりその腐敗を防止し、乾燥時
に起きる発火をなくし、排出する水分中に含まれる有機
成分を低減する家庭用に適した乾燥処理装置を提供する
ことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明の乾燥処理装置は、内部に冷却経路を有する本
体容器と、前記冷却経路に設けられた水分凝縮容器と、
前記水分凝縮容器に設けられた蓋と、前記水分凝縮容器
の内部に空間を介して設けられた試料収容器と、前記試
料収容器内の試料の加熱手段と、前記水分凝縮容器に設
けられた凝縮水の排水経路を具備した物で、前記水分凝
縮容器が金属製の単板構成であり、前記試料収容器が相
似形の容器を重ねた形状の多層構成とした。
に本発明の乾燥処理装置は、内部に冷却経路を有する本
体容器と、前記冷却経路に設けられた水分凝縮容器と、
前記水分凝縮容器に設けられた蓋と、前記水分凝縮容器
の内部に空間を介して設けられた試料収容器と、前記試
料収容器内の試料の加熱手段と、前記水分凝縮容器に設
けられた凝縮水の排水経路を具備した物で、前記水分凝
縮容器が金属製の単板構成であり、前記試料収容器が相
似形の容器を重ねた形状の多層構成とした。
【0006】
【作用】この構成により、本発明の乾燥処理装置は、乾
燥を必要とする食品および生ごみなどの試料を簡便かつ
衛生的に処理する装置を提供する物である。加熱された
試料より水蒸気が発生するが、試料収容器が断熱性であ
るので試料の熱は放熱しにくく主に水分の蒸発に使用さ
れる。発生した水蒸気は試料収容器の外側に位置する水
分凝縮器で凝縮し、さらに試料の熱が断熱性の試料収容
器のため凝縮を阻害しないので、凝縮し排水しやすくな
っている。試料収容器は断熱度が高いために壁面に付着
している試料も比較的均一な温度で加熱される。このた
め均一な乾燥が可能となる。このような効果は空間的な
加熱むらの大きいマイクロ波を用いたときに特に著しい
ものとなる。 このような効果により多量の水分が排出さ
れるが分解物などの含有量が少なく、排水経路の有機物
による汚染が防止できる。
燥を必要とする食品および生ごみなどの試料を簡便かつ
衛生的に処理する装置を提供する物である。加熱された
試料より水蒸気が発生するが、試料収容器が断熱性であ
るので試料の熱は放熱しにくく主に水分の蒸発に使用さ
れる。発生した水蒸気は試料収容器の外側に位置する水
分凝縮器で凝縮し、さらに試料の熱が断熱性の試料収容
器のため凝縮を阻害しないので、凝縮し排水しやすくな
っている。試料収容器は断熱度が高いために壁面に付着
している試料も比較的均一な温度で加熱される。このた
め均一な乾燥が可能となる。このような効果は空間的な
加熱むらの大きいマイクロ波を用いたときに特に著しい
ものとなる。 このような効果により多量の水分が排出さ
れるが分解物などの含有量が少なく、排水経路の有機物
による汚染が防止できる。
【0007】
【実施例】以下、本発明の一実施例の乾燥処理装置につ
いて図面とともに説明する。図1において、1は本体容
器で、2は水分凝縮容器6と試料収容器7を出し入れ時
に開閉する扉である。3は加熱手段としてのマイクロ波
発生装置であり、導入管4を通って本体容器1上部より
マイクロ波を照射し、マイクロ波出力制御装置5により
制御を行う。水分凝縮容器6は良熱伝導材料で構成さ
れ、開口部近傍に内方に突出した細孔(図示していな
い)を設けたリブ6aを有し、本体容器1からの脱着が
可能な構成となっている。試料処理容器7はステンレス
の2重構造で真空断熱したもので、上部開口部に水分凝
縮容器6のリブ6aに吊下するフランジ7aを有した構
造となっている。また、試料収容器7上部開口とマイク
ロ波照射口とは接近した構成にしてある。8は水分凝縮
容器6と試料収容器7上部に位置した蓋で、マイクロ波
透過性のプラスチック材である。またこの蓋8は、水分
凝縮容器6に対しては気密を保つ構成としている。9は
水分凝縮容器6を冷却する冷却装置で、10は水分凝縮
容器6内で凝縮した水分の排水経路で、11は水のトラ
ップである。
いて図面とともに説明する。図1において、1は本体容
器で、2は水分凝縮容器6と試料収容器7を出し入れ時
に開閉する扉である。3は加熱手段としてのマイクロ波
発生装置であり、導入管4を通って本体容器1上部より
マイクロ波を照射し、マイクロ波出力制御装置5により
制御を行う。水分凝縮容器6は良熱伝導材料で構成さ
れ、開口部近傍に内方に突出した細孔(図示していな
い)を設けたリブ6aを有し、本体容器1からの脱着が
可能な構成となっている。試料処理容器7はステンレス
の2重構造で真空断熱したもので、上部開口部に水分凝
縮容器6のリブ6aに吊下するフランジ7aを有した構
造となっている。また、試料収容器7上部開口とマイク
ロ波照射口とは接近した構成にしてある。8は水分凝縮
容器6と試料収容器7上部に位置した蓋で、マイクロ波
透過性のプラスチック材である。またこの蓋8は、水分
凝縮容器6に対しては気密を保つ構成としている。9は
水分凝縮容器6を冷却する冷却装置で、10は水分凝縮
容器6内で凝縮した水分の排水経路で、11は水のトラ
ップである。
【0008】次に動作を説明する。最初に扉2を開け、
水分凝縮容器6を取り出し、その中に納められた試料収
容器7に試料を入れ、水分凝縮容器6の気密を保つため
に蓋8をする。次に加熱手段であるマイクロ波発生装置
3に通電して試料収容器7に入れた試料を加熱するが、
5のマイクロ波出力制御装置により、マイクロ波の照射
条件の制御を行う。本実施例では、マイクロ波の出力を
通常の出力より低出力にすること、またはマイクロ波の
照射を断続的に行うことなどのマイクロ波の出力制御を
低出力にする制御も行えるようにしてある。マイクロ波
加熱により試料から発生した水蒸気は、その圧力により
水分凝縮容器6のリブ6aに開けた細孔から水分凝縮容
器6中に排出され、水分凝縮装置6内で水蒸気が水に凝
縮される。この時冷却装置9を作動し水分凝縮容器6を
冷却する。凝縮水および試料より分解発生したガスは排
水経路10を通り排出される。
水分凝縮容器6を取り出し、その中に納められた試料収
容器7に試料を入れ、水分凝縮容器6の気密を保つため
に蓋8をする。次に加熱手段であるマイクロ波発生装置
3に通電して試料収容器7に入れた試料を加熱するが、
5のマイクロ波出力制御装置により、マイクロ波の照射
条件の制御を行う。本実施例では、マイクロ波の出力を
通常の出力より低出力にすること、またはマイクロ波の
照射を断続的に行うことなどのマイクロ波の出力制御を
低出力にする制御も行えるようにしてある。マイクロ波
加熱により試料から発生した水蒸気は、その圧力により
水分凝縮容器6のリブ6aに開けた細孔から水分凝縮容
器6中に排出され、水分凝縮装置6内で水蒸気が水に凝
縮される。この時冷却装置9を作動し水分凝縮容器6を
冷却する。凝縮水および試料より分解発生したガスは排
水経路10を通り排出される。
【0009】マイクロ波を定常出力で照射した場合、照
射空間でマイクロ波が定常波を形成して被照射体に温度
むらをつくり易く、不均一に乾燥してしまう。そこで本
実施例によるごみ処理装置は、試料収容器7が持つ断熱
効果に加え、マイクロ波を通常の出力より低出力で照射
すること、またはマイクロ波を断続的に照射することな
どのマイクロ波の出力を低く抑える制御を行い、これら
の相乗効果で試料の均一加熱と均一乾燥を達成し、試料
の熱分解の抑制を可能とした。このことにより、試料の
局部加熱による発火が防止でき、排出される水分への有
機物の混入は抑えられ、排気経路と凝縮水の有機物によ
る汚染は防止できる。またさらに試料収容器7の持つ断
熱効果により、試料収容器7からの放熱が抑制され、マ
イクロ波から与えられた熱量は主に水分の蒸発のみに消
費される。それと同時に、試料収容器7が金属材料で構
成されてマイクロ波照射口と比較的近い距離に位置し、
マイクロ波照射空間が試料収容器7内に限定されるた
め、効率よく試料を加熱するためにエネルギー効率が向
上する。さらに水分凝縮容器6の持つ良熱伝導性によ
り、試料収容器7から水分凝縮容器6に流入した水蒸気
は速やかに凝縮し排出できる。試料収容器7の断熱効果
の評価として、試料収容器7としてプラスチック容器
と、本実施例の金属材料の2重構造で真空断熱した容器
を用い、比較実験を行った。また、マイクロ波の低出力
照射と、マイクロ波の断続照射などのマイクロ波の出力
制御も同時に行った。野菜600g,肉と魚200g,
ごはん100gで構成された試料を用い、試料が処理前
に含んでいた水分の約90%を蒸発させた。排出した水
分を補集しそのCOD値の評価により、試料全体の乾燥
状態の評価を行った。分離した水分の最終COD値の測
定結果では、試料収容器がプラスチック容器で、一定出
力のマイクロ波照射を行った場合のCOD値2000mg
/lから、金属材料の2重構造で真空断熱した容器で、
通常の1/3の出力でマイクロ波を照射した場合のCO
D値は、800mg/lにまで低減された。金属材料の2
重構造で真空断熱した試料収容器7を用いることで、試
料の均一乾燥が達成できた。また、試料収容器7の断熱
性の改善と、マイクロ波照射空間の限定により、プラス
チック容器の場合と金属材料の2重構造で真空断熱した
試料収容器7の場合で比較して、放熱によるエネルギー
損失を2/3に抑えることができた。水分凝縮容器6に
良熱伝導性材料を用いたことで、水分の凝縮率は20%
程向上した。さらに、水分凝縮容器6の気密を蓋8によ
り保つことで、本体容器1の汚れと、外部への臭いの放
出を低減した。また、試料をほとんど水分を含まない状
態にまで処理することで、完全に腐敗を防ぎ、試料を燃
焼させないので有毒ガスの発生を防止した。また万が一
燃焼が生じても、試料収容器7が金属材料で構成されて
いるので火災の発生は防止できる。
射空間でマイクロ波が定常波を形成して被照射体に温度
むらをつくり易く、不均一に乾燥してしまう。そこで本
実施例によるごみ処理装置は、試料収容器7が持つ断熱
効果に加え、マイクロ波を通常の出力より低出力で照射
すること、またはマイクロ波を断続的に照射することな
どのマイクロ波の出力を低く抑える制御を行い、これら
の相乗効果で試料の均一加熱と均一乾燥を達成し、試料
の熱分解の抑制を可能とした。このことにより、試料の
局部加熱による発火が防止でき、排出される水分への有
機物の混入は抑えられ、排気経路と凝縮水の有機物によ
る汚染は防止できる。またさらに試料収容器7の持つ断
熱効果により、試料収容器7からの放熱が抑制され、マ
イクロ波から与えられた熱量は主に水分の蒸発のみに消
費される。それと同時に、試料収容器7が金属材料で構
成されてマイクロ波照射口と比較的近い距離に位置し、
マイクロ波照射空間が試料収容器7内に限定されるた
め、効率よく試料を加熱するためにエネルギー効率が向
上する。さらに水分凝縮容器6の持つ良熱伝導性によ
り、試料収容器7から水分凝縮容器6に流入した水蒸気
は速やかに凝縮し排出できる。試料収容器7の断熱効果
の評価として、試料収容器7としてプラスチック容器
と、本実施例の金属材料の2重構造で真空断熱した容器
を用い、比較実験を行った。また、マイクロ波の低出力
照射と、マイクロ波の断続照射などのマイクロ波の出力
制御も同時に行った。野菜600g,肉と魚200g,
ごはん100gで構成された試料を用い、試料が処理前
に含んでいた水分の約90%を蒸発させた。排出した水
分を補集しそのCOD値の評価により、試料全体の乾燥
状態の評価を行った。分離した水分の最終COD値の測
定結果では、試料収容器がプラスチック容器で、一定出
力のマイクロ波照射を行った場合のCOD値2000mg
/lから、金属材料の2重構造で真空断熱した容器で、
通常の1/3の出力でマイクロ波を照射した場合のCO
D値は、800mg/lにまで低減された。金属材料の2
重構造で真空断熱した試料収容器7を用いることで、試
料の均一乾燥が達成できた。また、試料収容器7の断熱
性の改善と、マイクロ波照射空間の限定により、プラス
チック容器の場合と金属材料の2重構造で真空断熱した
試料収容器7の場合で比較して、放熱によるエネルギー
損失を2/3に抑えることができた。水分凝縮容器6に
良熱伝導性材料を用いたことで、水分の凝縮率は20%
程向上した。さらに、水分凝縮容器6の気密を蓋8によ
り保つことで、本体容器1の汚れと、外部への臭いの放
出を低減した。また、試料をほとんど水分を含まない状
態にまで処理することで、完全に腐敗を防ぎ、試料を燃
焼させないので有毒ガスの発生を防止した。また万が一
燃焼が生じても、試料収容器7が金属材料で構成されて
いるので火災の発生は防止できる。
【0010】なお本実施例の乾燥処理装置は、生ごみの
乾燥処理を主な目的としたが、食品の乾燥処理に用いる
ことも可能である。さらに試料収容器7のマイクロ波遮
蔽材料は炭素材料あるいは非金属材料でもよいが、金属
材料、特にステンレスを用いるのが一番好ましい。また
試料収容器7として、金属材料の2重構造で真空断熱し
た容器を用いたが、マイクロ波遮蔽材料を主体として断
熱性を有する容器、例えば、金属材料と耐熱性かつ断熱
性材料との多層構造を有し、試料収容器7全体の熱伝導
度が1800J/m・hr・℃以下のものであれば本実
施例の効果を得ることが可能である。また本実施例のよ
うに生ごみを処理する場合、排水経路10は重要な構成
となり、試料からでた水分の排水を行うものであるが、
本体容器1内に発生する水分を貯めておくことも可能で
ある。また、試料を直接試料収容器7内に入れたが、試
料を袋に入れて処理することもできる。さらに水分の排
水経路10に脱臭装置を取り付ける構成も取れる。ま
た、水分凝縮容器6に用いる蓋8自体を断熱構成にする
ことは、試料の均一乾燥に寄与することはいうまでもな
い。
乾燥処理を主な目的としたが、食品の乾燥処理に用いる
ことも可能である。さらに試料収容器7のマイクロ波遮
蔽材料は炭素材料あるいは非金属材料でもよいが、金属
材料、特にステンレスを用いるのが一番好ましい。また
試料収容器7として、金属材料の2重構造で真空断熱し
た容器を用いたが、マイクロ波遮蔽材料を主体として断
熱性を有する容器、例えば、金属材料と耐熱性かつ断熱
性材料との多層構造を有し、試料収容器7全体の熱伝導
度が1800J/m・hr・℃以下のものであれば本実
施例の効果を得ることが可能である。また本実施例のよ
うに生ごみを処理する場合、排水経路10は重要な構成
となり、試料からでた水分の排水を行うものであるが、
本体容器1内に発生する水分を貯めておくことも可能で
ある。また、試料を直接試料収容器7内に入れたが、試
料を袋に入れて処理することもできる。さらに水分の排
水経路10に脱臭装置を取り付ける構成も取れる。ま
た、水分凝縮容器6に用いる蓋8自体を断熱構成にする
ことは、試料の均一乾燥に寄与することはいうまでもな
い。
【0011】
【効果】本発明を用いた乾燥処理装置は、試料収容器の
断熱度が高いため、試料の加熱が均一で過度の熱分解に
よる有機物の発生が少ない。このため排水経路の有機物
による汚染が防止できる。また、過度の局部分解による
燃焼の危険性も少ない。また、断熱性の高い構成の試料
収容器のため放熱による熱損失も少なく、かつ凝縮部が
放熱で高温とならないので凝縮しやすく、水蒸気が排水
しやすい。したがって、生ごみなどの試料の保管中の腐
敗や悪臭が防止できる。このような効果はマイクロ波を
加熱源とした場合に著しくなる。
断熱度が高いため、試料の加熱が均一で過度の熱分解に
よる有機物の発生が少ない。このため排水経路の有機物
による汚染が防止できる。また、過度の局部分解による
燃焼の危険性も少ない。また、断熱性の高い構成の試料
収容器のため放熱による熱損失も少なく、かつ凝縮部が
放熱で高温とならないので凝縮しやすく、水蒸気が排水
しやすい。したがって、生ごみなどの試料の保管中の腐
敗や悪臭が防止できる。このような効果はマイクロ波を
加熱源とした場合に著しくなる。
【図1】本発明の一実施例における乾燥処理装置の要部
の構成を示す縦断面図
の構成を示す縦断面図
1 本体容器 2 扉 3 マイクロ波発生装置 6 水分凝縮容器 7 試料収容器 8 蓋 9 冷却装置 10 排水経路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H05B 6/64 B09B 3/00 303M (72)発明者 鈴木 次郎 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−217402(JP,A) 特開 平2−21983(JP,A) 特開 平4−219188(JP,A) 特開 平4−256483(JP,A) 特開 昭62−10893(JP,A) 実開 平1−129538(JP,U) 実開 昭52−145550(JP,U) 特許2705397(JP,B2) 特公 昭57−10967(JP,B2) 実公 昭51−23953(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65F 1/14 H05B 6/64 F26B 3/347 F26B 21/00 F26B 25/12
Claims (4)
- 【請求項1】内部に冷却経路を有する本体容器と、前記
冷却経路に設けられた水分凝縮容器と、前記水分凝縮容
器に設けられた蓋と、前記水分凝縮容器の内部に空間を
介して設けられた試料収容器と、前記試料収容器内の試
料の加熱手段と、前記水分凝縮容器に設けられた凝縮水
の排水経路を具備した物で、前記水分凝縮容器が金属製
の単板構成であり、前記試料収容器が金属あるいはプラ
スチックの相似形の容器を重ねた形状の多層構成である
乾燥処理装置。 - 【請求項2】試料収容器が金属材料を多層構成とし内部
を真空とした請求項1記載の乾燥処理装置。 - 【請求項3】試料収容器がプラスチックと金属の多層構
成である請求項1記載の乾燥処理装置。 - 【請求項4】加熱手段がマイクロ波であり、水分凝縮器
の一部がマイクロ波透過性で、本体容器がマイクロ波空
間を形成する請求項1記載の乾燥処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3187360A JP2998315B2 (ja) | 1991-07-26 | 1991-07-26 | 乾燥処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3187360A JP2998315B2 (ja) | 1991-07-26 | 1991-07-26 | 乾燥処理装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0524602A JPH0524602A (ja) | 1993-02-02 |
JP2998315B2 true JP2998315B2 (ja) | 2000-01-11 |
Family
ID=16204635
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3187360A Expired - Fee Related JP2998315B2 (ja) | 1991-07-26 | 1991-07-26 | 乾燥処理装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2998315B2 (ja) |
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- 1991-07-26 JP JP3187360A patent/JP2998315B2/ja not_active Expired - Fee Related
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