JP2998106B2 - 遠心成形によるポリウレタンエラストマー成形物の製造方法 - Google Patents

遠心成形によるポリウレタンエラストマー成形物の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、一般に、遠心成形によるポリウレタンエラ
ストマー成形物の製造方法に関し、特に、表面にシロキ
サン結合を含み、摩擦係数の低減されたポリウレタンの
薄層を有するポリウレタンエラストマーの製造方法に関
する。従つて、かかる成形物は、電子写真用クリーニン
グ・ブレードとして好適に用いることができる。
従来の技術 普通紙を記録紙として用いる静電式電子写真複写機に
よれば、一般に、感光体の表面に放電により静電荷を与
え、その上に画像を露光して静電潜像を形成し、次に、
逆極性を帯びたトナーを静電潜像に付着させて現像し、
そのトナー像を記録紙に転写し、最後に、トナー像が転
写された記録紙を加熱し、トナーを記録紙上に定着させ
ることによつて複写を行なう。
従つて、複数枚の記録紙に順次複写を行なうために
は、上記工程において、感光体より記録紙にトナー像を
転写した後、感光体の表面に一部残留するトナーを除去
する必要があり、その除去方式の一つとして、ブレード
と呼ばれる弾性部材を感光体表面に圧接し、感光体を摺
擦してクリーニングするブレード・クリーニング方式が
知られている。このブレード・クリーニング方式のため
のブレードには、特に、耐摩耗性等の機械的強度がすぐ
れていることから、ポリウレタンエラストマーからなる
成形物が好ましく用いられている。
従来、このようなポリウレタンエラストマーからなる
クリーニング・ブレードの製造方法の一つとして、中空
の回転ドラムを備えた遠心成形機を用いる遠心成形法が
知られている。この方法によれば、先ず、上記回転ドラ
ムの内側にウレタンプレポリマーと硬化剤とを含む成形
材料を注入し、ドラムを高速回転させて、一様な厚みと
空気に露出している面(以下、空気側成形面という。)
が鏡面である環状のポリウレタンエラストマーを成形す
る。次いで、この環状の成形物を所定の幅を有するよう
に、軸線方向に間隔をおいて裁断し、次いで、(当初
の)円周方向に裁断し、この裁断面と空気側成形面とに
よつて形成される稜線をブレードとするクリーニング・
ブレードを得る。
しかしながら、従来、かかる遠心成形法によるポリウ
レタンエラストマーは、高い摩擦係数を有するので、近
年、ポリウレタンエラストマーの本来有する物性を保持
しつつ、その摩擦係数を低減することが要望されてい
る。
そこで、従来、例えば、特開昭57−37385号公報、特
開昭57−128376号公報、特開昭57−201277号公報等に記
載されているように、潤滑剤としてシリコーンオイルを
成形材料に加える方法が種々提案されている。かかる方
法によれば、成形物の摩擦係数は低減されるものの、ポ
リウレタンエラストマーが本来有する物性が損なわれる
ことが多い。また、前述した電子写真用クリーニング・
ブレードは、得られたポリウレタン成形物を裁断後、ド
ラム面で形成された成形面(以下、型成形面という。)
に金具を接着して製造されるが、上記のような方法で得
られる成形物は、表面の接着性が劣る。
更に、特開昭59−5259号公報には、離型後の成形物に
シロキサン結合を含む液状ポリウレタンを塗布して、薄
膜を形成する方法が記載されているが、得られる成形物
は、耐摩耗性に劣るうえに、均一な薄膜を得ることが困
難である。
発明が解決しようとする課題 本発明は、遠心成形法によるポリウレタンエラストマ
ー成形物の製造における上記にたような問題を解決する
ためになされたものであつて、ポリウレタンエラストマ
ーが本来有する特性を保持しつつ、その摩擦係数を低減
したポリウレタンエラストマーの製造方法を提供するこ
とを目的とする。
課題を解決するための手段 本発明は、遠心成形によるポリウレタンエラストマー
成形物の製造方法において、回転している成形ドラム内
に末端イソシアネート基を有するウレタンプレポリマー
と架橋剤とを含む成形材料を注入した後、成形材料の架
橋硬化の初期の段階において、成形材料の表面に末端水
酸基を有するシリコーンオイルを加えることを特徴とす
る。
本発明の方法において用いるウレタンプレポリマーや
架橋剤、その他の添加剤からなる成形材料は、従来の遠
心成形に用いられる通常のものであつてよい。一般に、
ポリウレタンエラストマーの製造においては、末端イソ
シアネート基を有するウレタンプレポリマーとポリオー
ルのような末端水酸基を有する架橋剤は、水酸基/イソ
シアネート基当量比が0.9〜1.0の範囲で用いられる。従
つて、成形材料を成形ドラムに注入した後の架橋硬化の
初期段階では、成形材料中には未反応のイソシアネート
基が残存している。
そこで、本発明の方法においては、成形材料を回転し
ている成形ドラム内に注入した後、成形材料の硬化の初
期段階、即ち、成形材料中に未反応のイソシアネート基
が残存している間に、成形材料の表面に末端水酸基を有
するシリコーンオイルを加える。例えば、成形ドラム内
の成形材料上にスプレーガンを用いて、均一に噴霧す
る。シリコーンジオールの噴霧量は、特に限定されるも
のではないが、通常、成形材料の1cm2当りに0.1〜5mg程
度が好適である。
より具体的には、例えば、成形材料を成形ドラムに注
入するとき、ドラムの回転速度を100〜300rpmの範囲と
し、注入後、ドラムの回転速度を600〜1200rpmに加速し
て、成形材料をドラム壁上に均一に拡がらせると共に、
このような時期にシリコーンジオールを成形材料上に噴
霧する。
このようにして、成形材料上に噴霧されたシリコーン
オイルは、その末端水酸基にて成形材料中の未反応のイ
ソシアネート基と反応し、ポリウレタンエラストマーの
表面にシロキサン結合を有するポリウレタンエラストマ
ーの薄層を生成させる。即ち、本発明によれば、ポリウ
レタンエラストマーの表面にシリコーンポリウレタンの
薄層が化学的に結合される。かくして、本発明によれ
ば、ポリウレタンエラストマーが本来有する特性を保持
しつつ、その摩擦係数を低減することができる。
上記末端水酸基を有するシリコーンオイルは、シリコ
ーンジオールとも呼ばれており、代表的には、下記の構
を有するものを例示することができる。このようなシリ
コーンジオールは、水酸基価20〜120、平均分子量1000
〜6000程度のものを市販品(例えば、信越化学工業
(株)製KF−6003)として入手することができる。
発明の効果 本発明の方法によれば、以上のように、成形材料を回
転している成形ドラム内に注入した後、架橋の初期段階
で成形材料の表面にシリコーンジオールを噴霧し、成形
材料中の未反応のイソシアネート基と反応させて、ポリ
ウレタンエラストマーの表面にシリコーンポリウレタン
エラストマーの薄層を生成させ、かくして、ポリウレタ
ンエラストマーが本来有する特性を保持しつつ、その摩
擦係数を低減することができる。
しかしながら、上記シリコーンポリウレタンエラスト
マーの薄層は、成形物の表面層に極めて薄く形成されて
いるので、例えば、グリーニング・ブレードとして用い
る場合、全体としての腰の強さ、硬さ、永久歪等は、通
常のポリウレタンエラストマーと実質的に同じである。
また、空気側成形面は、このように、シリコーンポリウ
レタンの薄層を有するが、型成形面は通常のポリウレタ
ンエラストマーからなるから、何ら接着性は損なわれて
いない。従つて、クリーニング・ブレードを製作する場
合、型成形面にブレード取付け具を接着することができ
る。
実施例 以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明は
これら実施例により何ら限定されるものではない。
実施例1 ポリエステルポリオールと4,4′−ジフエニルメタン
ジイソシアネートとから常法に従つて調製したウレタン
プレポリマー(遊離イソシアネート基量6.3%、70℃に
おける粘度1500センチポイズ)を加熱し、脱泡させた。
これに架橋剤として1,4−ブタンジオールとトリメチロ
ールプロパンとの混合物を水酸基価/イソシアネート基
当量比0.95になるように加え、攪拌混合して、成形材料
を調製した。
この成形材料を250rpmで回転している遠心成形機の成
形ドラム(直径700mm、幅500mm、温度145℃)内に注入
し、次いで、ドラムの回転速度を600rpmに高めた後、ス
プレー・ガンにて前記シリコーンジオールKF−6003(25
℃における粘度96センチポイズ、水酸基価20、平均分子
量5600)を成形材料の表面に噴霧し、50分間遠心成形し
た。
得られた成形物を脱型し、冷却後、環状成形物を裁断
して、ポリウレタンエラストマー板状成形物を得た。
比較例1 実施例1において、遠心成形中に成形材料の表面にシ
リコーンジオールを噴霧しなかつた以外は、実施例1と
同様にして、ポリウレタンエラストマー板状成形物を得
た。
上記実施例1及び比較例1にて得たポリウレタンエラ
ストマー板状成形物について、新東科学(株)製HEIDON
−14型表面製測定機を用いて、荷重500g、チヤート速度
60mm/分、フルスケール500gにて、空気側成形面の摩擦
力を測定した。
実施例1による成形物は、第1図に示すように、静摩
擦力250g、動摩擦力180g程度であつて、ステイツク・ア
ンド・スリツプが極めて少ない。これに対して、比較例
1による成形物は、第2図に示すように、動摩擦力310
〜370gで著しいステイツク・アンド・スリツプを生じて
いる。
また、実施例1の成形物について、用いたシリコーン
ジオールと相溶性を有するメチルエチルケトンやフロン
113にてその表面を摩擦した後、同様にして測定した
が、摩擦力は変わらなかつた。
次に、実施例1の成形物を市販の複写機に取付けて、
その性能を評価したところ、ブレードの反転及びステイ
ツクスリツプ、複写画像の白抜け、黒点の発生、感光体
回転トルク、ブレード摩耗いずれにおいても、比較例1
の成形物に比べて、はるかにすぐれた性能を有するもの
であつた。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明によるポリウレタンエラストマーの空
気側成形面の表面摩擦力の測定チヤート、第2図は、比
較例としてのポリウレタンエラストマーの空気側成形面
の表面摩擦力の測定チヤートである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 41/00 - 41/52

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】遠心成形によるポリウレタンエラストマー
    成形物の製造方法において、回転している成形ドラム内
    に末端イソシアネート基を有するウレタンプレポリマー
    と架橋剤とを含む成形材料を注入した後、成形材料の硬
    化の初期の段階において、成形材料の表面に末端水酸基
    を有するシリコーンオイルを加えることによつて、表面
    にシロキサン結合を含むポリウレタン層を有する成形物
    を得ることを特徴とするポリウレタンエラストマー成形
    物の製造方法。
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