JP2997689B2 - ダブルヘテロ接合型半導体発光素子 - Google Patents
ダブルヘテロ接合型半導体発光素子Info
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Description
本発明は、可視短波長を有する発光が得られるダブル
ヘテロ接合型半導体発光素子に関する。
ヘテロ接合型半導体発光素子に関する。
【従来の技術】 従来、第1の導電型を有する半導体結晶基板上に、第
1の導電型を有する第1のクラッド層としての第1の半
導体結晶層と、第1の導電型を与える不純物または第1
の導電型とは逆の第2の導電型を与える不純物のいずれ
も意図的に導入させていないか導入させているとしても
十分低い濃度でしか導入させていず且つ上記第1の半導
体結晶層に比し狭いエネルギバンドギャップを有する活
性層としての第2の半導体結晶層と、第2の導電型を有
し且つ上記第2の半導体結晶層に比し広いエネルギバン
ドギャップを有する第2のクラッド層としての第3の半
導体結晶層とがそれらの順に積層されている構成を有す
る半導体積層体が形成され、そして、半導体結晶基板の
半導体積層体側とは反対側の面上に第1の電極層がオー
ミックに付され、また、半導体積層体側とは反対側の面
上に第2の電極層がオーミックに付されているダブルヘ
テロ接合型半導体発光素子が提案されている。 このような構成を有する従来のダブルヘテロ接合型半
導体発光素子によれば、第1及び第2の電極層間に、所
要の電源を所要の極性で接続すれば、半導体積層体の活
性層としての第2の半導体結晶層に電流が注入され、そ
れによって、活性層としての第2の半導体結晶層で、そ
のエネルギバンドギャップに応じた波長を有する発光が
得られ、その光が、活性層としての第2の半導体結晶層
内を第1及び第2のクラッド層としての第1及び第3の
半導体結晶層によって閉じ込められて伝播し、活性層と
しての第2の半導体結晶層の端面から外部に放射され
る。 また、上述した構成を有する従来のダブルヘテロ接合
型半導体発光素子によれば、上述した光の放射が得られ
るとき、上述したように活性層としての第2の半導体結
晶層で発光した光が、第1及び第2のクラッド層として
の第1及び第3の半導体結晶層によって閉じ込められる
とともに、活性層としての第2の半導体結晶層に注入さ
れる電流にもとずく、活性層としての第2の半導体結晶
層におけるキャリアも第1及び第2のクラッド層として
の第1及び第3の半導体結晶層によって閉じ込められる
ため、上述した光の放射を高い効率で得ることができ
る。
1の導電型を有する第1のクラッド層としての第1の半
導体結晶層と、第1の導電型を与える不純物または第1
の導電型とは逆の第2の導電型を与える不純物のいずれ
も意図的に導入させていないか導入させているとしても
十分低い濃度でしか導入させていず且つ上記第1の半導
体結晶層に比し狭いエネルギバンドギャップを有する活
性層としての第2の半導体結晶層と、第2の導電型を有
し且つ上記第2の半導体結晶層に比し広いエネルギバン
ドギャップを有する第2のクラッド層としての第3の半
導体結晶層とがそれらの順に積層されている構成を有す
る半導体積層体が形成され、そして、半導体結晶基板の
半導体積層体側とは反対側の面上に第1の電極層がオー
ミックに付され、また、半導体積層体側とは反対側の面
上に第2の電極層がオーミックに付されているダブルヘ
テロ接合型半導体発光素子が提案されている。 このような構成を有する従来のダブルヘテロ接合型半
導体発光素子によれば、第1及び第2の電極層間に、所
要の電源を所要の極性で接続すれば、半導体積層体の活
性層としての第2の半導体結晶層に電流が注入され、そ
れによって、活性層としての第2の半導体結晶層で、そ
のエネルギバンドギャップに応じた波長を有する発光が
得られ、その光が、活性層としての第2の半導体結晶層
内を第1及び第2のクラッド層としての第1及び第3の
半導体結晶層によって閉じ込められて伝播し、活性層と
しての第2の半導体結晶層の端面から外部に放射され
る。 また、上述した構成を有する従来のダブルヘテロ接合
型半導体発光素子によれば、上述した光の放射が得られ
るとき、上述したように活性層としての第2の半導体結
晶層で発光した光が、第1及び第2のクラッド層として
の第1及び第3の半導体結晶層によって閉じ込められる
とともに、活性層としての第2の半導体結晶層に注入さ
れる電流にもとずく、活性層としての第2の半導体結晶
層におけるキャリアも第1及び第2のクラッド層として
の第1及び第3の半導体結晶層によって閉じ込められる
ため、上述した光の放射を高い効率で得ることができ
る。
上述した構成を有する従来のダブルヘテロ接合型半導
体発光素子においては、上述したように発光を得ること
ができるが、その発光が緑色光乃至青色光でなる可視短
波長を有する光で得られるダブルヘテロ接合型半導体発
光素子は、活性層としての第2の半導体結晶層を構成す
る半導体材料として、ZnSe、GaNなどの可視短波長を有
する発光が可能なエネルギバンドギャップを有する半導
体材料が知られていることによって、活性層としての第
2の半導体結晶層をそのような半導体材料で構成したと
しても、その場合に、第1及び第3の半導体結晶層が第
2の半導体結晶層とともに半導体結晶基板と格子整合し
ていること、第1のクラッド層としての第1の半導体結
晶層及び第2のクラッド層としての第3の半導体結晶層
が比較的低い比抵抗を呈していることとを同時に十分満
足させる半導体結晶基板、及び第1及び第3の半導体結
晶層を構成する半導体材料が見出されていなかったこと
から、ほとんど実現されていなかった。 よって、本発明は、緑色光乃至青色光でなる可視短波
長を有する発光が得られる、新規なダブルヘテロ接合型
半導体発光素子を提案せんとするものである。
体発光素子においては、上述したように発光を得ること
ができるが、その発光が緑色光乃至青色光でなる可視短
波長を有する光で得られるダブルヘテロ接合型半導体発
光素子は、活性層としての第2の半導体結晶層を構成す
る半導体材料として、ZnSe、GaNなどの可視短波長を有
する発光が可能なエネルギバンドギャップを有する半導
体材料が知られていることによって、活性層としての第
2の半導体結晶層をそのような半導体材料で構成したと
しても、その場合に、第1及び第3の半導体結晶層が第
2の半導体結晶層とともに半導体結晶基板と格子整合し
ていること、第1のクラッド層としての第1の半導体結
晶層及び第2のクラッド層としての第3の半導体結晶層
が比較的低い比抵抗を呈していることとを同時に十分満
足させる半導体結晶基板、及び第1及び第3の半導体結
晶層を構成する半導体材料が見出されていなかったこと
から、ほとんど実現されていなかった。 よって、本発明は、緑色光乃至青色光でなる可視短波
長を有する発光が得られる、新規なダブルヘテロ接合型
半導体発光素子を提案せんとするものである。
本発明によるダブルヘテロ接合型半導体発光素子は、
従来提案されているダブルヘテロ接合型半導体発光素子
の場合と同様に、第1の導電型を有する半導体結晶基
板上に、第1の導電型を有する第1のクラッド層として
の第1の半導体結晶層と、第1の導電型を与える不純物
または第1の導電型とは逆の第2の導電型を与える不純
物のいずれも意図的に導入させていないか導入させてい
るとしても十分低い濃度でしか導入させていず且つ上記
第1の半導体結晶層に比し狭いエネルギバンドギャップ
を有する活性層としての第2の半導体結晶層と、第2の
導電型を有し且つ上記第2の半導体結晶層に比し拡いエ
ネルギバンドギャップを有する第2のクラッド層として
の第3の半導体結晶層とがそれらの順に積層された構成
を有する半導体積層体が形成され、そして、上記半導
体結晶基板の上記半導体積層体側とは反対側の面上に第
1の電極層がオーミックに付され、また、上記半導体
積層体の上記半導体結晶基板側とは反対側の面上に第2
の電極層がオーミックに付されている構成を有する。 しかしながら、本発明によるダブルヘテロ接合型半導
体発光素子は、このような構成を有するダブルヘテロ接
合型半導体発光素子において、上記半導体結晶基板が
ZnTeでなり、また、上記第1、第2及び第3の半導体
結晶層が、ともにMgxZn1-xTe(ただし、、0<x<1)
でなり、ただし、上記第2の半導体結晶層のMgxZn1-x
Teにおけるxが、上記第1及び第3の半導体結晶層のMg
xZn1-xTeにおけるxに比し小さな値を有する。
従来提案されているダブルヘテロ接合型半導体発光素子
の場合と同様に、第1の導電型を有する半導体結晶基
板上に、第1の導電型を有する第1のクラッド層として
の第1の半導体結晶層と、第1の導電型を与える不純物
または第1の導電型とは逆の第2の導電型を与える不純
物のいずれも意図的に導入させていないか導入させてい
るとしても十分低い濃度でしか導入させていず且つ上記
第1の半導体結晶層に比し狭いエネルギバンドギャップ
を有する活性層としての第2の半導体結晶層と、第2の
導電型を有し且つ上記第2の半導体結晶層に比し拡いエ
ネルギバンドギャップを有する第2のクラッド層として
の第3の半導体結晶層とがそれらの順に積層された構成
を有する半導体積層体が形成され、そして、上記半導
体結晶基板の上記半導体積層体側とは反対側の面上に第
1の電極層がオーミックに付され、また、上記半導体
積層体の上記半導体結晶基板側とは反対側の面上に第2
の電極層がオーミックに付されている構成を有する。 しかしながら、本発明によるダブルヘテロ接合型半導
体発光素子は、このような構成を有するダブルヘテロ接
合型半導体発光素子において、上記半導体結晶基板が
ZnTeでなり、また、上記第1、第2及び第3の半導体
結晶層が、ともにMgxZn1-xTe(ただし、、0<x<1)
でなり、ただし、上記第2の半導体結晶層のMgxZn1-x
Teにおけるxが、上記第1及び第3の半導体結晶層のMg
xZn1-xTeにおけるxに比し小さな値を有する。
本発明によるダブルヘテロ接合型半導体発光素子は、
見掛上、半導体結晶基板、及び第1、第2及び第3の半
導体結晶層を構成している半導体材料の何たるかを問わ
ない限り、前述した従来のダブルヘテロ接合型半導体発
光素子の場合と同様の構成を有する。 このため、本発明によるダブルヘテロ接合型半導体発
光素子の場合も、前述した従来のダブルヘテロ接合型半
導体発光素子の場合と同様に、第1及び第2の電極層間
に、所要の電源を所要の極性で接続すれば、半導体積層
体の活性層としての第2の半導体結晶層を電流が注入さ
れ、それによって活性層としての第2の半導体結晶層で
そのエネルギバンドギャップに応じた波長を有する発光
が得られ、その光が、活性層としての第2の半導体結晶
層内を第1及び第2のクラッド層としての第1及び第3
の半導体結晶層によって閉じ込められて伝播し、活性層
としての第2の半導体結晶層の端面から外部に放射され
る。 また、本発明によるダブルヘテロ接合型半導体発光素
子によれば、前述した従来のダブルヘテロ接合型半導体
発光素子の場合と同様に、上述した光の放射が得られる
とき、上述したように活性層としての第2の半導体結晶
層で発光した光が、第1及び第2のクラッド層としての
第1及び第3の半導体結晶層によって閉じ込められると
ともに、活性層としての第2の半導体結晶層に注入され
る電流にもとずく、活性層としての第2の半導体結晶層
におけるキャリアも、第1及び第2のクラッド層として
の第1及び第3の半導体結晶層によって閉じ込められる
ため、上述した光の放射を高い効率で得ることができ
る。 しかしながら、本発明によるダブルヘテロ接合型半導
体発光素子の場合、活性層としての第2の半導体結晶
層、及び第1及び第2のクラッド層としての第1及び第
3の半導体結晶層が、ともにMgxZn1−xTeでなり、そし
て、MgxZn1-xTeは、そのxの値に対し、xの値が0であ
る場合の約2.3eVの値からxの値が大になるのに応じて
直線的に大きな値(例えばx=0.6の場合、約3.0eVの
値)になるエネルギバンドギャップを有することから、
活性層としての第2の半導体結晶層が、緑色光乃至青色
光でなる可視短波長を発光し得るエネルギバンドギャッ
プを有している。 また、活性層としての第2の半導体結晶層のMgxZn1-x
Teにおけるxが、第1及び第2のクラッド層としての第
1及び第3の半導体結晶層のMgxZn1-xTeにおけるxに比
し小さい値を有することから、第1及び第2のクラッド
層としての第1及び第3の半導体結晶層が、活性層とし
ての第2の半導体結晶層に比し広いエネルギバンドギャ
ップを有している。 さらに、半導体結晶基板のZnTeが、第1、第2及び第
3の半導体結晶層のMgxZn1-xTeにおけるxが0である場
合の半導体材料であることから、第1、第2及び第3の
半導体結晶層と半導体結晶基板とが、互に格子整合する
に十分な互にほぼ等しい格子定数を有する。 また、第1のクラッド層としての第1の半導体結晶層
が、MgxZn1-xTeでなることによって、第1の導電型を与
える不純物を比較的高濃度に導入させることができ、よ
って、第1のクラッド層としての第1の半導体結晶層
を、比較的低い比抵抗を有するものとすることができ
る。 さらに、第2のクラッド層としての第3の半導体結晶
層が、第1のクラッド層としての第1の半導体結晶層の
場合に準じて、MgxZn1-xTeでなることによって、第1の
導電型を与える不純物を比較的高濃度に導入させること
ができ、よって、第2のクラッド層としての第3の半導
体結晶層を、比較的低い比抵抗を有するものとすること
ができる。 以上のことから、本発明によるダブルヘテロ接合型半
導体発光素子によれば、第1及び第2のクラッド層とし
ての第1及び第3の半導体結晶層が、活性層としての第
2の半導体結晶層とともに、半導体結晶基板と格子整合
していること、第1のクラッド層としての第1の半導体
結晶層及び第2のクラッド層としての第3の半導体結晶
層がともに比較的低い比抵抗を呈していることとを同時
に十分満足して、緑色光の至青色光でなる可視短波長を
有する発光を得ることができる。
見掛上、半導体結晶基板、及び第1、第2及び第3の半
導体結晶層を構成している半導体材料の何たるかを問わ
ない限り、前述した従来のダブルヘテロ接合型半導体発
光素子の場合と同様の構成を有する。 このため、本発明によるダブルヘテロ接合型半導体発
光素子の場合も、前述した従来のダブルヘテロ接合型半
導体発光素子の場合と同様に、第1及び第2の電極層間
に、所要の電源を所要の極性で接続すれば、半導体積層
体の活性層としての第2の半導体結晶層を電流が注入さ
れ、それによって活性層としての第2の半導体結晶層で
そのエネルギバンドギャップに応じた波長を有する発光
が得られ、その光が、活性層としての第2の半導体結晶
層内を第1及び第2のクラッド層としての第1及び第3
の半導体結晶層によって閉じ込められて伝播し、活性層
としての第2の半導体結晶層の端面から外部に放射され
る。 また、本発明によるダブルヘテロ接合型半導体発光素
子によれば、前述した従来のダブルヘテロ接合型半導体
発光素子の場合と同様に、上述した光の放射が得られる
とき、上述したように活性層としての第2の半導体結晶
層で発光した光が、第1及び第2のクラッド層としての
第1及び第3の半導体結晶層によって閉じ込められると
ともに、活性層としての第2の半導体結晶層に注入され
る電流にもとずく、活性層としての第2の半導体結晶層
におけるキャリアも、第1及び第2のクラッド層として
の第1及び第3の半導体結晶層によって閉じ込められる
ため、上述した光の放射を高い効率で得ることができ
る。 しかしながら、本発明によるダブルヘテロ接合型半導
体発光素子の場合、活性層としての第2の半導体結晶
層、及び第1及び第2のクラッド層としての第1及び第
3の半導体結晶層が、ともにMgxZn1−xTeでなり、そし
て、MgxZn1-xTeは、そのxの値に対し、xの値が0であ
る場合の約2.3eVの値からxの値が大になるのに応じて
直線的に大きな値(例えばx=0.6の場合、約3.0eVの
値)になるエネルギバンドギャップを有することから、
活性層としての第2の半導体結晶層が、緑色光乃至青色
光でなる可視短波長を発光し得るエネルギバンドギャッ
プを有している。 また、活性層としての第2の半導体結晶層のMgxZn1-x
Teにおけるxが、第1及び第2のクラッド層としての第
1及び第3の半導体結晶層のMgxZn1-xTeにおけるxに比
し小さい値を有することから、第1及び第2のクラッド
層としての第1及び第3の半導体結晶層が、活性層とし
ての第2の半導体結晶層に比し広いエネルギバンドギャ
ップを有している。 さらに、半導体結晶基板のZnTeが、第1、第2及び第
3の半導体結晶層のMgxZn1-xTeにおけるxが0である場
合の半導体材料であることから、第1、第2及び第3の
半導体結晶層と半導体結晶基板とが、互に格子整合する
に十分な互にほぼ等しい格子定数を有する。 また、第1のクラッド層としての第1の半導体結晶層
が、MgxZn1-xTeでなることによって、第1の導電型を与
える不純物を比較的高濃度に導入させることができ、よ
って、第1のクラッド層としての第1の半導体結晶層
を、比較的低い比抵抗を有するものとすることができ
る。 さらに、第2のクラッド層としての第3の半導体結晶
層が、第1のクラッド層としての第1の半導体結晶層の
場合に準じて、MgxZn1-xTeでなることによって、第1の
導電型を与える不純物を比較的高濃度に導入させること
ができ、よって、第2のクラッド層としての第3の半導
体結晶層を、比較的低い比抵抗を有するものとすること
ができる。 以上のことから、本発明によるダブルヘテロ接合型半
導体発光素子によれば、第1及び第2のクラッド層とし
ての第1及び第3の半導体結晶層が、活性層としての第
2の半導体結晶層とともに、半導体結晶基板と格子整合
していること、第1のクラッド層としての第1の半導体
結晶層及び第2のクラッド層としての第3の半導体結晶
層がともに比較的低い比抵抗を呈していることとを同時
に十分満足して、緑色光の至青色光でなる可視短波長を
有する発光を得ることができる。
【実施例1】 次に、第1図を伴って、本発明によるダブルヘテロ接
合型半導体発光素子の第1の実施例を述べよう。 第1図に示す本発明によるダブルヘテロ接合型半導体
発光素子は、前述した従来のダブルヘテロ接合型半導体
発光素子の場合と同様に、第1の導電型としての例えば
p型を有する半導体結晶基板1上に、第1の導電型とし
てのp型を有する第1のクラッド層としての第1の半導
体結晶層2と、第1の導電型としてのp型を与える不純
物または第2の導電型としてのn型を与える不純物のい
ずれも意図的に導入させていないか導入させているとし
ても十分低い濃度でしか導入させていない活性層として
の第2の半導体結晶層3と、第2の導電型としてのn型
を有する第2のクラッド層としての第2の半導体結晶層
4とがそれらの順に積層されている構成を有する半導体
積層体5が形成されている。 また、前述した従来のダブルヘテロ接合型半導体発光
素子の場合と同様に、半導体結晶基板1の半導体積層体
5側とは反対側の面上に第1の電極層6がオーミックに
付され、また、半導体積層体5の半導体結晶基板1側と
は反対側の面上に第2の電極層7がオーミックに付され
ている。 しかしながら、第1図に示す本発明によるダブルヘテ
ロ接合型半導体発光素子は、半導体結晶基板1がZnTeで
なる。 また、半導体積層体5を構成している第1、第2及び
第3の半導体結晶層2、3及び4が、ともにMgxZn1−xT
eでなる。 ただし、この場合、第1及び第2のクラッド層として
の第1及び第3の半導体結晶層2及び4のMgxZn1-xTeに
おけるxが、ともに例えば0.5でなり、そして、活性層
としての第2の半導体結晶層3のMgxZn1-xTeにおけるx
が、第1及び第2のクラッド層としての第1及び第3の
半導体結晶層2及び4ののMgxZn1-xTeにおけるxの値0.
5に比し小さな例えば0.25の値を有し、従って、第1及
び第2のクラッド層としての第1及び第3の半導体結晶
層2及び4が、Mg0.5Zn0.5Teでなり、また、活性層とし
ての第2の半導体結晶層3が、Mg0.25Zn0.75Teでなる。 また、第1のクラッド層としてのp型を有する第1の
半導体結晶層2は、それにLi、N、P、AsまたはSbが導
入されていることによってp型を有し、また、第2のク
ラッド層としてのn型を有する第3の半導体結晶層4
は、それにAl、Ga、IまたはClが導入されていることに
よって、n型を有している。なお、活性層として第2の
半導体結晶層3がp型またはn型を有する場合、そのp
型またはn型は上述した不純物を導入することによって
得られる。 なお、上述した半導体結晶層2、3及び4は、分子線
エピタキシャル成長法、有機金属気相成長法などのそれ
自体は公知の方法によって形成し得る。 以上が、本発明によるダブルヘテロ接合型半導体発光
素子の第1の実施例の構成である。 このような本発明によるダブルヘテロ接合型半導体発
光素子は、見掛上、半導体結晶基板1、及び第1、第2
及び第3の半導体結晶層2、3及び4を構成している半
導体材料の何たるかを問わない限り、前述した従来のダ
ブルヘテロ接合型半導体発光素子の場合と同様の構成を
有する。 このため、第1図に示す本発明によるダブルヘテロ接
合型半導体発光素子の場合も、前述した従来のダブルヘ
テロ接合型半導体発光素子の場合と同様に、第1及び第
2の電極層6及び7間に、所要の電源を所要の極性(本
例の場合、第2の電極層7側を正とする)で接続すれ
ば、半導体積層体5の活性層としての第2の半導体結晶
層3に電流が注入され、それによって活性層としての第
2の半導体結晶層3でそのエネルギバンドギャップに応
じた波長を有する発光が得られ、その光が、活性層とし
ての第2の半導体結晶層3内を第1及び第2のクラッド
層としての第1及び第3の半導体結晶層2及び4によっ
て閉じ込められて伝播し、活性層としての第2の半導体
結晶層3の端面から外部に放射される。 また、第1図に示す本発明によるダブルヘテロ接合型
半導体発光素子によれば、前述した従来のダブルヘテロ
接合型半導体発光素子の場合と同様に、上述した光の放
射が得られるとき、上述したように活性層としての第2
の半導体結晶層3で発光した光が、第1及び第2のクラ
ッド層としての第1及び第3の半導体結晶層2及び4に
よって閉じ込められるとともに、活性層としての第2の
半導体結晶層3に注入される電流にもとずく、活性層と
しての第2の半導体結晶層3におけるキャリアも、第1
及び第2のクラッド層としての第1及び第3の半導体結
晶層2及び4によって閉じ込められるため、上述した光
の放射を高い効率で得ることができる。 しかしながら、第1図に示す本発明によるダブルヘテ
ロ接合型半導体発光素子の場合、活性層としての第2の
半導体結晶層3、及び第1及び第2のクラッド層として
の第1及び第3の半導体結晶層2及び4が、ともにMgxZ
n1-xTeでなり、そして、MgxZn1-xTeは、そのxの値に対
し、xの値が0である場合の約2.3eVの値からxの値が
大になるのに応じて直線的に大きな値(例えばx=0.6
の場合、約3.0eVの値)になるエネルギバンドギャップ
を有するが、活性層としての第2の半導体結晶層3がMg
0.25Zn0.75Teでなり、そのMg0.25Zn0.75Teが約2.53eVの
エネルギバンドギャップを有することから、活性層とし
ての第2の半導体結晶層3が、青色光でなる可視短波長
を発光し得るエネルギバンドギャップを有している。 また、活性層としての第2の半導体結晶層3のMgxZn
1-xTeにおけるxの値(0.25)が、第1及び第2のクラ
ッド層としての第1及び第3の半導体結晶層2及び4の
MgxZn1-xTeにおけるxの値(0.5)に比し小さい値を有
していて、第1及び第2のクラッド層としての第1及び
第3の半導体結晶層2及び4がともにMg0.5Zn0.5Teでな
ることから、第1及び第2のクラッド層としての第1及
び第3の半導体結晶層2及び4が、活性層としての第2
の半導体結晶層3に比し広いエネルギバンドギャップを
有している。 さらに、半導体結晶基板1のZnTeが、第1、第2及び
第3の半導体結晶層2、3及び4のMgxZn1-xTeにおける
xが0である場合の半導体材料であることから、第1、
第2及び第3の半導体結晶層2、3及び4と半導体結晶
基板1とが、互に格子整合するに十分な互にほぼ等しい
格子定数を有する。 また、第1のクラッド層としての第1の半導体結晶層
2が、MgxZn1-xTeでなることによって、第1の導電型と
してのn型を与える上述した不純物を比較的高濃度に導
入させることができ、よって、第1のクラッド層として
の第1の半導体結晶層2を、比較的低い比抵抗を有する
ものとすることができる。 さらに、第2のクラッド層としての第3の半導体結晶
層4が、第1のクラッド層としての第1の半導体結晶層
2の場合に準じて、MgxZn1-xTeでなることによって、第
1の導電型としてのp型を与える不純物を比較的高濃度
に導入させることができ、よって、第2のクラッド層と
しての第3の半導体結晶層4を、比較的低い比抵抗を有
するものとすることができる。 以上のことから、第1図に示す本発明によるダブルヘ
テロ接合型半導体発光素子によれば、第1及び第2のク
ラッド層としての第1及び第3の半導体結晶層が、活性
層としての第2の半導体結晶層3とともに半導体結晶基
板1と格子整合していること、第1のクラッド層として
の第1の半導体結晶層2及び第2のクラッド層としての
第3の半導体結晶層4が比較的低い比抵抗を呈している
こととを同時に十分満足して、青色光でなる可視短波長
を有する発光を得ることができる。
合型半導体発光素子の第1の実施例を述べよう。 第1図に示す本発明によるダブルヘテロ接合型半導体
発光素子は、前述した従来のダブルヘテロ接合型半導体
発光素子の場合と同様に、第1の導電型としての例えば
p型を有する半導体結晶基板1上に、第1の導電型とし
てのp型を有する第1のクラッド層としての第1の半導
体結晶層2と、第1の導電型としてのp型を与える不純
物または第2の導電型としてのn型を与える不純物のい
ずれも意図的に導入させていないか導入させているとし
ても十分低い濃度でしか導入させていない活性層として
の第2の半導体結晶層3と、第2の導電型としてのn型
を有する第2のクラッド層としての第2の半導体結晶層
4とがそれらの順に積層されている構成を有する半導体
積層体5が形成されている。 また、前述した従来のダブルヘテロ接合型半導体発光
素子の場合と同様に、半導体結晶基板1の半導体積層体
5側とは反対側の面上に第1の電極層6がオーミックに
付され、また、半導体積層体5の半導体結晶基板1側と
は反対側の面上に第2の電極層7がオーミックに付され
ている。 しかしながら、第1図に示す本発明によるダブルヘテ
ロ接合型半導体発光素子は、半導体結晶基板1がZnTeで
なる。 また、半導体積層体5を構成している第1、第2及び
第3の半導体結晶層2、3及び4が、ともにMgxZn1−xT
eでなる。 ただし、この場合、第1及び第2のクラッド層として
の第1及び第3の半導体結晶層2及び4のMgxZn1-xTeに
おけるxが、ともに例えば0.5でなり、そして、活性層
としての第2の半導体結晶層3のMgxZn1-xTeにおけるx
が、第1及び第2のクラッド層としての第1及び第3の
半導体結晶層2及び4ののMgxZn1-xTeにおけるxの値0.
5に比し小さな例えば0.25の値を有し、従って、第1及
び第2のクラッド層としての第1及び第3の半導体結晶
層2及び4が、Mg0.5Zn0.5Teでなり、また、活性層とし
ての第2の半導体結晶層3が、Mg0.25Zn0.75Teでなる。 また、第1のクラッド層としてのp型を有する第1の
半導体結晶層2は、それにLi、N、P、AsまたはSbが導
入されていることによってp型を有し、また、第2のク
ラッド層としてのn型を有する第3の半導体結晶層4
は、それにAl、Ga、IまたはClが導入されていることに
よって、n型を有している。なお、活性層として第2の
半導体結晶層3がp型またはn型を有する場合、そのp
型またはn型は上述した不純物を導入することによって
得られる。 なお、上述した半導体結晶層2、3及び4は、分子線
エピタキシャル成長法、有機金属気相成長法などのそれ
自体は公知の方法によって形成し得る。 以上が、本発明によるダブルヘテロ接合型半導体発光
素子の第1の実施例の構成である。 このような本発明によるダブルヘテロ接合型半導体発
光素子は、見掛上、半導体結晶基板1、及び第1、第2
及び第3の半導体結晶層2、3及び4を構成している半
導体材料の何たるかを問わない限り、前述した従来のダ
ブルヘテロ接合型半導体発光素子の場合と同様の構成を
有する。 このため、第1図に示す本発明によるダブルヘテロ接
合型半導体発光素子の場合も、前述した従来のダブルヘ
テロ接合型半導体発光素子の場合と同様に、第1及び第
2の電極層6及び7間に、所要の電源を所要の極性(本
例の場合、第2の電極層7側を正とする)で接続すれ
ば、半導体積層体5の活性層としての第2の半導体結晶
層3に電流が注入され、それによって活性層としての第
2の半導体結晶層3でそのエネルギバンドギャップに応
じた波長を有する発光が得られ、その光が、活性層とし
ての第2の半導体結晶層3内を第1及び第2のクラッド
層としての第1及び第3の半導体結晶層2及び4によっ
て閉じ込められて伝播し、活性層としての第2の半導体
結晶層3の端面から外部に放射される。 また、第1図に示す本発明によるダブルヘテロ接合型
半導体発光素子によれば、前述した従来のダブルヘテロ
接合型半導体発光素子の場合と同様に、上述した光の放
射が得られるとき、上述したように活性層としての第2
の半導体結晶層3で発光した光が、第1及び第2のクラ
ッド層としての第1及び第3の半導体結晶層2及び4に
よって閉じ込められるとともに、活性層としての第2の
半導体結晶層3に注入される電流にもとずく、活性層と
しての第2の半導体結晶層3におけるキャリアも、第1
及び第2のクラッド層としての第1及び第3の半導体結
晶層2及び4によって閉じ込められるため、上述した光
の放射を高い効率で得ることができる。 しかしながら、第1図に示す本発明によるダブルヘテ
ロ接合型半導体発光素子の場合、活性層としての第2の
半導体結晶層3、及び第1及び第2のクラッド層として
の第1及び第3の半導体結晶層2及び4が、ともにMgxZ
n1-xTeでなり、そして、MgxZn1-xTeは、そのxの値に対
し、xの値が0である場合の約2.3eVの値からxの値が
大になるのに応じて直線的に大きな値(例えばx=0.6
の場合、約3.0eVの値)になるエネルギバンドギャップ
を有するが、活性層としての第2の半導体結晶層3がMg
0.25Zn0.75Teでなり、そのMg0.25Zn0.75Teが約2.53eVの
エネルギバンドギャップを有することから、活性層とし
ての第2の半導体結晶層3が、青色光でなる可視短波長
を発光し得るエネルギバンドギャップを有している。 また、活性層としての第2の半導体結晶層3のMgxZn
1-xTeにおけるxの値(0.25)が、第1及び第2のクラ
ッド層としての第1及び第3の半導体結晶層2及び4の
MgxZn1-xTeにおけるxの値(0.5)に比し小さい値を有
していて、第1及び第2のクラッド層としての第1及び
第3の半導体結晶層2及び4がともにMg0.5Zn0.5Teでな
ることから、第1及び第2のクラッド層としての第1及
び第3の半導体結晶層2及び4が、活性層としての第2
の半導体結晶層3に比し広いエネルギバンドギャップを
有している。 さらに、半導体結晶基板1のZnTeが、第1、第2及び
第3の半導体結晶層2、3及び4のMgxZn1-xTeにおける
xが0である場合の半導体材料であることから、第1、
第2及び第3の半導体結晶層2、3及び4と半導体結晶
基板1とが、互に格子整合するに十分な互にほぼ等しい
格子定数を有する。 また、第1のクラッド層としての第1の半導体結晶層
2が、MgxZn1-xTeでなることによって、第1の導電型と
してのn型を与える上述した不純物を比較的高濃度に導
入させることができ、よって、第1のクラッド層として
の第1の半導体結晶層2を、比較的低い比抵抗を有する
ものとすることができる。 さらに、第2のクラッド層としての第3の半導体結晶
層4が、第1のクラッド層としての第1の半導体結晶層
2の場合に準じて、MgxZn1-xTeでなることによって、第
1の導電型としてのp型を与える不純物を比較的高濃度
に導入させることができ、よって、第2のクラッド層と
しての第3の半導体結晶層4を、比較的低い比抵抗を有
するものとすることができる。 以上のことから、第1図に示す本発明によるダブルヘ
テロ接合型半導体発光素子によれば、第1及び第2のク
ラッド層としての第1及び第3の半導体結晶層が、活性
層としての第2の半導体結晶層3とともに半導体結晶基
板1と格子整合していること、第1のクラッド層として
の第1の半導体結晶層2及び第2のクラッド層としての
第3の半導体結晶層4が比較的低い比抵抗を呈している
こととを同時に十分満足して、青色光でなる可視短波長
を有する発光を得ることができる。
【実施例2】 次に、本発明によるダブルヘテロ接合型半導体発光素
子の第2の実施例を述べよう。 本発明によるダブルヘテロ接合型半導体発光素子は、
見掛上、半導体結晶基板1、及び第1、第2及び第3の
半導体結晶層2、3及び4を構成している半導体材料の
何たるかの詳細を問わない限り、第1図を伴って上述し
た本発明によるダブルヘテロ接合型半導体発光素子の場
合と同様の構成を有する。従って、図示詳細説明はしな
い。 しかしながら、本発明によるダブルヘテロ接合型半導
体発光素子の第2の実施例は、第1及び第2のクラッド
層としての第1及び第3の半導体結晶層2及び4のMgxZ
n1-xTeのxが、0.5であり、また、活性層としての第2
の半導体結晶層3のMgxZn1-xTeのxが、0.25であること
によって、第1及び第2のクラッド層としての第1及び
第3の半導体結晶層2及び4がMg0.5Zn0.5Teでなり、ま
た、活性層としての第3の半導体結晶層3がMg0.25Zn
0.75Teでなる第1図で上述した本発明によるダブルヘテ
ロ接合型半導体発光素子の第1の実施例の場合に代え、
第1及び第2のクラッド層としての第1及び第3の半導
体結晶層2及び4のMgxZn1-xTeのxが、0.4であり、従
って、第1及び第2のクラッド層としての第1及び第3
の半導体結晶層2及び4が、Mg0.4Zn0.6Teでなり、ま
た、活性層としての第2の半導体結晶層3のMgxZn1-xTe
のxが0.1であり、従って、活性層としての第2の半導
体結晶層3が、Mg0.1Zn0.9Teでなることを除いて、第1
図で上述した本発明によるダブルヘテロ接合型半導体発
光素子の第1の実施例の場合と同様の構成を有する。 以上が、本発明によるダブルヘテロ接合型半導体発光
素子の第2の実施例の構成である。 このような本発明によるダブルヘテロ接合型半導体発
光素子によれば、それが、上述した事項を除いて、第1
図で上述した本発明によるダブルヘテロ接合型半導体発
光素子と同様の構成を有するので、第1図で上述した本
発明によるダブルヘテロ接合型半導体発光素子の場合と
同様に、光の放射を高い効率で得ることができる。 しかしながら、本発明によるダブルヘテロ接合型半導
体発光素子の第2の実施例の場合、活性層としての第2
の半導体結晶層3、及び第1及び第2のクラッド層とし
ての第1及び第3の半導体結晶層2及び4が第1図で上
述した本発明によるダブルヘテロ接合型半導体発光素子
の場合と同様にMgxZn1−xTeでなるが、活性層としての
第2の半導体結晶層3がMg0.1Zn0.9Teでなり、そのMg
0.1Zn0.9Teが約2.3eVのエネルギバンドギャップを有す
ることから、活性層としての第2の半導体結晶層3が緑
色光でなる可視短波長を発光し得るエネルギバンドギャ
ップを有している。 また、第1及び第2のクラッド層としての第1及び第
3の半導体結晶層2及び4がともにMg0.4Zn0.6Teでなる
ことから、第1及び第2のクラッド層としての第1及び
第3の半導体結晶層2及び4が、活性層としての第2の
半導体結晶層3に比し広いエネルギバンドギャップを有
している。 さらに、半導体結晶基板1が、第1図で上述した本発
明によるダブルヘテロ接合型半導体発光素子の場合と同
様に、ZnTeでなることから、第1、第2及び第3の半導
体結晶層2、3及び4と半導体結晶基板1とが、第1図
で上述した本発明によるダブルヘテロ接合型半導体発光
素子の場合と同様に、互に格子整合するに十分な互にほ
ぼ等しい格子定数を有する。 また、第1及び第2のクラッド層としての第1及び第
3の半導体結晶層2及び4が、第1図で上述した本発明
によるダブルヘテロ接合型半導体発光素子の場合と同様
にMgxZn1−xTeでなることから、n型及びp型を与える
不純物を、第1図で上述した本発明によるダブルヘテロ
接合型半導体発光素子の場合と同様に比較的高濃度にそ
れぞれ導入させることができ、よって、第1及び第2の
クラッド層としての第1及び第3の半導体結晶層2及び
4を、第1図で上述した本発明によるダブルヘテロ接合
型半導体発光素子の場合と同様に、比較的低い比抵抗を
有するものとすることができる。 以上のことから、本発明によるダブルヘテロ接合型半
導体発光素子の第2の実施例によれば、第1及び第2の
クラッド層としての第1及び第3の半導体結晶層2及び
4が、活性層としての第2の半導体結晶層3とともに半
導体結晶基板1と格子整合していること、第1のクラッ
ド層としての第1の半導体結晶層2及び第2のクラッド
層としての第3の半導体結晶層4が比較的低い比抵抗を
呈していることとを第1図で上述した本発明によるダブ
ルヘテロ接合型半導体発光素子の場合と同様に、同時に
十分満足し、しかしながら緑色光でなる可視短波長を有
する発光を得ることができる。 なお、上述においては、本発明によるダブルヘテロ接
合型半導体発光素子の2つの実施例を示したに留まり、
第1のクラッド層としての第1の半導体結晶層2と半導
体結晶基板1との間に第1の導電型としてのp型を有す
るバッファ層としてのZnTe乃至MgZnTe系でなる半導体結
晶層が介挿されていたり、第2のクラッド層としての第
3の半導体結晶層3と電極層7との間にn+型を有する電
極付用層としてのZnTe乃至MgZnTe系でなる半導体結晶層
が介挿されていたりする構成とすることもでき、また、
上述した実施例において、p型をn型、n型をp型と読
み替えた構成とすることもでき、その他、本発明の精神
を脱することなしに、種々の変型、変更をなし得るであ
ろう。
子の第2の実施例を述べよう。 本発明によるダブルヘテロ接合型半導体発光素子は、
見掛上、半導体結晶基板1、及び第1、第2及び第3の
半導体結晶層2、3及び4を構成している半導体材料の
何たるかの詳細を問わない限り、第1図を伴って上述し
た本発明によるダブルヘテロ接合型半導体発光素子の場
合と同様の構成を有する。従って、図示詳細説明はしな
い。 しかしながら、本発明によるダブルヘテロ接合型半導
体発光素子の第2の実施例は、第1及び第2のクラッド
層としての第1及び第3の半導体結晶層2及び4のMgxZ
n1-xTeのxが、0.5であり、また、活性層としての第2
の半導体結晶層3のMgxZn1-xTeのxが、0.25であること
によって、第1及び第2のクラッド層としての第1及び
第3の半導体結晶層2及び4がMg0.5Zn0.5Teでなり、ま
た、活性層としての第3の半導体結晶層3がMg0.25Zn
0.75Teでなる第1図で上述した本発明によるダブルヘテ
ロ接合型半導体発光素子の第1の実施例の場合に代え、
第1及び第2のクラッド層としての第1及び第3の半導
体結晶層2及び4のMgxZn1-xTeのxが、0.4であり、従
って、第1及び第2のクラッド層としての第1及び第3
の半導体結晶層2及び4が、Mg0.4Zn0.6Teでなり、ま
た、活性層としての第2の半導体結晶層3のMgxZn1-xTe
のxが0.1であり、従って、活性層としての第2の半導
体結晶層3が、Mg0.1Zn0.9Teでなることを除いて、第1
図で上述した本発明によるダブルヘテロ接合型半導体発
光素子の第1の実施例の場合と同様の構成を有する。 以上が、本発明によるダブルヘテロ接合型半導体発光
素子の第2の実施例の構成である。 このような本発明によるダブルヘテロ接合型半導体発
光素子によれば、それが、上述した事項を除いて、第1
図で上述した本発明によるダブルヘテロ接合型半導体発
光素子と同様の構成を有するので、第1図で上述した本
発明によるダブルヘテロ接合型半導体発光素子の場合と
同様に、光の放射を高い効率で得ることができる。 しかしながら、本発明によるダブルヘテロ接合型半導
体発光素子の第2の実施例の場合、活性層としての第2
の半導体結晶層3、及び第1及び第2のクラッド層とし
ての第1及び第3の半導体結晶層2及び4が第1図で上
述した本発明によるダブルヘテロ接合型半導体発光素子
の場合と同様にMgxZn1−xTeでなるが、活性層としての
第2の半導体結晶層3がMg0.1Zn0.9Teでなり、そのMg
0.1Zn0.9Teが約2.3eVのエネルギバンドギャップを有す
ることから、活性層としての第2の半導体結晶層3が緑
色光でなる可視短波長を発光し得るエネルギバンドギャ
ップを有している。 また、第1及び第2のクラッド層としての第1及び第
3の半導体結晶層2及び4がともにMg0.4Zn0.6Teでなる
ことから、第1及び第2のクラッド層としての第1及び
第3の半導体結晶層2及び4が、活性層としての第2の
半導体結晶層3に比し広いエネルギバンドギャップを有
している。 さらに、半導体結晶基板1が、第1図で上述した本発
明によるダブルヘテロ接合型半導体発光素子の場合と同
様に、ZnTeでなることから、第1、第2及び第3の半導
体結晶層2、3及び4と半導体結晶基板1とが、第1図
で上述した本発明によるダブルヘテロ接合型半導体発光
素子の場合と同様に、互に格子整合するに十分な互にほ
ぼ等しい格子定数を有する。 また、第1及び第2のクラッド層としての第1及び第
3の半導体結晶層2及び4が、第1図で上述した本発明
によるダブルヘテロ接合型半導体発光素子の場合と同様
にMgxZn1−xTeでなることから、n型及びp型を与える
不純物を、第1図で上述した本発明によるダブルヘテロ
接合型半導体発光素子の場合と同様に比較的高濃度にそ
れぞれ導入させることができ、よって、第1及び第2の
クラッド層としての第1及び第3の半導体結晶層2及び
4を、第1図で上述した本発明によるダブルヘテロ接合
型半導体発光素子の場合と同様に、比較的低い比抵抗を
有するものとすることができる。 以上のことから、本発明によるダブルヘテロ接合型半
導体発光素子の第2の実施例によれば、第1及び第2の
クラッド層としての第1及び第3の半導体結晶層2及び
4が、活性層としての第2の半導体結晶層3とともに半
導体結晶基板1と格子整合していること、第1のクラッ
ド層としての第1の半導体結晶層2及び第2のクラッド
層としての第3の半導体結晶層4が比較的低い比抵抗を
呈していることとを第1図で上述した本発明によるダブ
ルヘテロ接合型半導体発光素子の場合と同様に、同時に
十分満足し、しかしながら緑色光でなる可視短波長を有
する発光を得ることができる。 なお、上述においては、本発明によるダブルヘテロ接
合型半導体発光素子の2つの実施例を示したに留まり、
第1のクラッド層としての第1の半導体結晶層2と半導
体結晶基板1との間に第1の導電型としてのp型を有す
るバッファ層としてのZnTe乃至MgZnTe系でなる半導体結
晶層が介挿されていたり、第2のクラッド層としての第
3の半導体結晶層3と電極層7との間にn+型を有する電
極付用層としてのZnTe乃至MgZnTe系でなる半導体結晶層
が介挿されていたりする構成とすることもでき、また、
上述した実施例において、p型をn型、n型をp型と読
み替えた構成とすることもでき、その他、本発明の精神
を脱することなしに、種々の変型、変更をなし得るであ
ろう。
第1図は、本発明によるダブルヘテロ接合型半導体発光
素子の第1の実施例を示す略線的断面図である。 1……半導体結晶基板 2……第1のクラッド層としての第1の半導体結晶層 3……活性層としての第2の半導体結晶層 4……第2のクラッド層としての第3の半導体結晶層 5……半導体積層体 6、7……電極層
素子の第1の実施例を示す略線的断面図である。 1……半導体結晶基板 2……第1のクラッド層としての第1の半導体結晶層 3……活性層としての第2の半導体結晶層 4……第2のクラッド層としての第3の半導体結晶層 5……半導体積層体 6、7……電極層
Claims (1)
- 【請求項1】第1の導電型を有する半導体結晶基板上
に、第1の導電型を有する第1のクラッド層としての第
1の半導体結晶層と、第1の導電型を与える不純物また
は第1の導電型とは逆の第2の導電型を与える不純物の
いずれも意図的に導入させていないか導入させていると
しても十分低い濃度でしか導入させていず且つ上記第1
の半導体結晶層に比し狭いエネルギバンドギャップを有
する活性層としての第2の半導体結晶層と、第2の導電
型を有し且つ上記第2の半導体結晶層に比し拡いエネル
ギバンドギャップを有する第2のクラッド層としての第
3の半導体結晶層とがそれらの順に積層されている構成
を有する半導体積層体が形成され、 上記半導体結晶基板の上記半導体積層体側とは反対側の
面上に第1の電極層がオーミックに付され、 上記半導体積層体の上記半導体結晶基板側とは反対側の
面上に第2の電極層がオーミックに付されている構成を
有するダブルヘテロ接合型半導体発光素子において、 上記半導体結晶基板がZnTeでなり、 上記第1、第2及び第3の半導体結晶層が、ともにMgxZ
n1-xTe(ただし、0<x<1)でなり、ただし、上記第
2の半導体結晶層のMgxZn1-xTeにおけるxが、上記第1
及び第3の半導体結晶層のMgxZn1-xTeにおけるxに比し
小さな値を有することを特徴とするダブルヘテロ接合型
半導体発光素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25657890A JP2997689B2 (ja) | 1990-09-26 | 1990-09-26 | ダブルヘテロ接合型半導体発光素子 |
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1990
- 1990-09-26 JP JP25657890A patent/JP2997689B2/ja not_active Expired - Fee Related
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