JP2996685B2 - 大環状ラクトンの製造方法 - Google Patents
大環状ラクトンの製造方法Info
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- macrocyclic lactone
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- linear polyester
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
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- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野]) 本発明は、高級香料成分および、医薬品製造上の中間
体として有用である大環状ラクトンの新規な製造方法に
関するものである。更に詳しくは亜鉛の有機酸塩の存在
下に線状ポリエステルを解重合して大環状ラクトンを製
造する方法に関するものである。
体として有用である大環状ラクトンの新規な製造方法に
関するものである。更に詳しくは亜鉛の有機酸塩の存在
下に線状ポリエステルを解重合して大環状ラクトンを製
造する方法に関するものである。
[従来の技術] 一般式 を有する大環状ラクトンにはジャ香様の香気を有するも
のが多く、特に上記一般式においてn=14であるシクロ
ペンタデカノリドは最も優れたジャ香系香料の一つとし
て重要であり、またこれら大環状ラクトンは各種医薬品
製造の中間体としても有用である。
のが多く、特に上記一般式においてn=14であるシクロ
ペンタデカノリドは最も優れたジャ香系香料の一つとし
て重要であり、またこれら大環状ラクトンは各種医薬品
製造の中間体としても有用である。
大環状ラクトンの合成に関しては従来種々の提案がな
されているが、工業的には、ω−ヒドロキシ酸を加熱重
合させ線状のポリエステルとした後に、触媒を使用して
高度な減圧下で高温に加熱し解重合により生成するラク
トンを留出させながら反応を進める方法が一般的であ
る。この解重合反応用の触媒としてこれまでに種々のも
のが提案されている。
されているが、工業的には、ω−ヒドロキシ酸を加熱重
合させ線状のポリエステルとした後に、触媒を使用して
高度な減圧下で高温に加熱し解重合により生成するラク
トンを留出させながら反応を進める方法が一般的であ
る。この解重合反応用の触媒としてこれまでに種々のも
のが提案されている。
例えば、鉛又は鉛の酸化物、水酸化物、炭酸塩、硝酸
塩、ホウ酸塩および有機酸塩のいずれか1種又は2種以
上含む触媒(特公昭51−25033号公報)、チタニウムア
ルコキシド(特公昭61−45623号公報)、アルキルすず
酸化物(特公昭55−8977号公報)、アルミニウムアルコ
レート(特公昭47−35071号公報)、マグネシウム、マ
ンガン、すずの塩化物(USP 2,163,109)、IIIa,IVa,IV
b,Va,VIIbおよびVIII族金属の酸化物、水酸化物、ハロ
ゲン化物又はカルボキシレートの様なルイス金属塩(US
P 4,165,321)等が挙げられる。
塩、ホウ酸塩および有機酸塩のいずれか1種又は2種以
上含む触媒(特公昭51−25033号公報)、チタニウムア
ルコキシド(特公昭61−45623号公報)、アルキルすず
酸化物(特公昭55−8977号公報)、アルミニウムアルコ
レート(特公昭47−35071号公報)、マグネシウム、マ
ンガン、すずの塩化物(USP 2,163,109)、IIIa,IVa,IV
b,Va,VIIbおよびVIII族金属の酸化物、水酸化物、ハロ
ゲン化物又はカルボキシレートの様なルイス金属塩(US
P 4,165,321)等が挙げられる。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、これらの従来の触媒は、触媒活性が低
かったり、触媒寿命が短かい等、触媒としての特性が不
十分であったり、また特殊な構造の触媒であるために高
価であったり、あるいは取扱い上に多大な注意を要する
といった欠点があった。
かったり、触媒寿命が短かい等、触媒としての特性が不
十分であったり、また特殊な構造の触媒であるために高
価であったり、あるいは取扱い上に多大な注意を要する
といった欠点があった。
本発明は上記の欠点を解決し、高純度の大環状ラクト
ンを高収率で得られる安価で取扱の容易な触媒を探索し
た結果、亜鉛の有機酸塩を解重合反応の触媒として用い
ることにより、この目的が達成できることを見出した。
ンを高収率で得られる安価で取扱の容易な触媒を探索し
た結果、亜鉛の有機酸塩を解重合反応の触媒として用い
ることにより、この目的が達成できることを見出した。
従って、本発明の目的は高級香料成分として重要であ
り、かつ医薬品製造上の中間体としても有用である大環
状ラクトンを高収率で有利に製造する方法を提供するこ
とにある。
り、かつ医薬品製造上の中間体としても有用である大環
状ラクトンを高収率で有利に製造する方法を提供するこ
とにある。
[課題を解決するための手段] 本発明は、一般式HO(CH2)nCOOH(式中、nは11〜17
の整数を表わす)で示されるω−ヒドロキシ脂肪酸を加
熱重合して得た線状ポリエステルを、亜鉛の有機酸塩の
存在下に解重合し、閉環せしめることを特徴とする一般
式 (式中nは11〜17の整数を表わす。)で示される大環状
ラクトンの製造方法である。
の整数を表わす)で示されるω−ヒドロキシ脂肪酸を加
熱重合して得た線状ポリエステルを、亜鉛の有機酸塩の
存在下に解重合し、閉環せしめることを特徴とする一般
式 (式中nは11〜17の整数を表わす。)で示される大環状
ラクトンの製造方法である。
本発明において出発物質として用いる一般式 HO(CH2)nCOOHでで示されるω−ヒドロキシ脂肪酸
は、ω−ヒドロキシ−もしくは、ω−アシロキシ−アル
キル−γ−ブチロラクトンを、水添分解触媒の存在下、
水素ガスの共存下で接触反応せしめる方法(特公昭61−
3776)、あるいは、13−オキサ−ビシクロ[10,4,0]−
ヘキサデセン[1(12)]をラクトンに転化し、当該ラ
クトンをウォルフ−キシュナー法又はファン−ミンロン
法によりラクトン環を開環する方法(特公昭61−2147
4)等、公知の方法により製造可能であり、それらの方
法によって製造されたものは、いずれも使用可能であ
る。
は、ω−ヒドロキシ−もしくは、ω−アシロキシ−アル
キル−γ−ブチロラクトンを、水添分解触媒の存在下、
水素ガスの共存下で接触反応せしめる方法(特公昭61−
3776)、あるいは、13−オキサ−ビシクロ[10,4,0]−
ヘキサデセン[1(12)]をラクトンに転化し、当該ラ
クトンをウォルフ−キシュナー法又はファン−ミンロン
法によりラクトン環を開環する方法(特公昭61−2147
4)等、公知の方法により製造可能であり、それらの方
法によって製造されたものは、いずれも使用可能であ
る。
このようにして得られるω−ヒドロキシ脂肪酸を、常
圧下180℃に加熱することにより線状ポリエステルを容
易に得ることができる。
圧下180℃に加熱することにより線状ポリエステルを容
易に得ることができる。
本発明は、上述のようにして得られる線状ポリエステ
ルを、亜鉛の有機酸塩の存在下に解重合させて大環状ラ
クトンを得るものである。
ルを、亜鉛の有機酸塩の存在下に解重合させて大環状ラ
クトンを得るものである。
亜鉛の有機酸塩としては、ギ酸亜鉛、酢酸亜鉛、乳酸
亜鉛、ステアリン酸亜鉛、安息香酸亜鉛等を例示するこ
とができる。
亜鉛、ステアリン酸亜鉛、安息香酸亜鉛等を例示するこ
とができる。
本発明において触媒である亜鉛の有機酸塩の好適な使
用量は、線状ポリエステルに対して0.1〜50%、特に好
ましくは1〜10%である。
用量は、線状ポリエステルに対して0.1〜50%、特に好
ましくは1〜10%である。
線状ポリエステルの解重合反応は、線状ポリエステル
に所定量の触媒を加え、撹拌した後、これを高真空下、
例えば0.01〜5mmHg、好ましくは0.1〜2mmHgの減圧下で
加熱する。反応温度としては、180〜320℃、特に230〜3
00℃が反応効率及び収率の点から好ましい。
に所定量の触媒を加え、撹拌した後、これを高真空下、
例えば0.01〜5mmHg、好ましくは0.1〜2mmHgの減圧下で
加熱する。反応温度としては、180〜320℃、特に230〜3
00℃が反応効率及び収率の点から好ましい。
本発明方法では、大環状ラクトン生成収率が高く、ま
た得られた大環状ラクトン中にはダイマー等の不純物は
殆ど含まれておらず、高純度の目的生成物が容易に得ら
れる。
た得られた大環状ラクトン中にはダイマー等の不純物は
殆ど含まれておらず、高純度の目的生成物が容易に得ら
れる。
[実施例] 以下、参考例及び実施例により本発明を具体的に説明
する。
する。
参考例1 (線状ポリエステルの合成) 15−ヒドロキシペンタデカン酸100.0g(0.38モル)を
窒素気流下180℃/760mmHgで1時間反応した後、230℃/4
mmHgで2時間反応させることにより脱水重合させ、線状
ポリエステル92.5gを得た。
窒素気流下180℃/760mmHgで1時間反応した後、230℃/4
mmHgで2時間反応させることにより脱水重合させ、線状
ポリエステル92.5gを得た。
実施例1 (シクロペンタデカノリドの合成) 参考例1で合成した線状ポリエステル92.5gに酢酸亜
鉛二水和物(Zn(OCOCH3)2・2H2O)5.00gを加えてか
きまぜた後に、260℃/1mmHgで2時間加熱して、粗シク
ロペンタデカノリド59.3gを得た。
鉛二水和物(Zn(OCOCH3)2・2H2O)5.00gを加えてか
きまぜた後に、260℃/1mmHgで2時間加熱して、粗シク
ロペンタデカノリド59.3gを得た。
粗生成物中のシクロペンタデカノリドの純度をガスク
ロマトグラフ分析によって求めた結果、99.6%であり、
ダイマーは検出されなかった。このことから、収率は、
63.7モル%であった。これにより得られたシクロペンタ
デカノリドの融点は35.5℃、沸点は172℃/10mmHgであっ
た。
ロマトグラフ分析によって求めた結果、99.6%であり、
ダイマーは検出されなかった。このことから、収率は、
63.7モル%であった。これにより得られたシクロペンタ
デカノリドの融点は35.5℃、沸点は172℃/10mmHgであっ
た。
[発明の効果] 本発明によれば、ω−ヒドロキシ脂肪酸を加熱重合し
て得た線状ポリエステルの解重合反応の触媒として亜鉛
の有機酸塩を用いることにより、高純度の大環状ラクト
ンが高収率で得られ、また亜鉛の有機酸塩触媒は安価で
取扱が容易なため、製造コストが安く有利に大環状ラク
トンを製造できる。
て得た線状ポリエステルの解重合反応の触媒として亜鉛
の有機酸塩を用いることにより、高純度の大環状ラクト
ンが高収率で得られ、また亜鉛の有機酸塩触媒は安価で
取扱が容易なため、製造コストが安く有利に大環状ラク
トンを製造できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 313/00 - 313/20 B01J 31/04 CA(STN)
Claims (1)
- 【請求項1】一般式 HO(CH2)nCOOH (式中、nは11〜17の整数を表わす)で示されるω−ヒ
ドロキシ脂肪酸を加熱重合して得た線状ポリエステル
を、亜鉛の有機酸塩の存在下に解重合し、閉環せしめる
ことを特徴とする一般式 (式中nは11〜17の整数を表わす。)で示される大環状
ラクトンの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2083001A JP2996685B2 (ja) | 1990-03-31 | 1990-03-31 | 大環状ラクトンの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2083001A JP2996685B2 (ja) | 1990-03-31 | 1990-03-31 | 大環状ラクトンの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03284672A JPH03284672A (ja) | 1991-12-16 |
JP2996685B2 true JP2996685B2 (ja) | 2000-01-11 |
Family
ID=13790008
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2083001A Expired - Fee Related JP2996685B2 (ja) | 1990-03-31 | 1990-03-31 | 大環状ラクトンの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2996685B2 (ja) |
-
1990
- 1990-03-31 JP JP2083001A patent/JP2996685B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03284672A (ja) | 1991-12-16 |
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