JP2996452B2 - 多層プラスチック製予備成形体、その製造方法、それを用いた二軸延伸ブロー成形容器及びその製造方法 - Google Patents

多層プラスチック製予備成形体、その製造方法、それを用いた二軸延伸ブロー成形容器及びその製造方法

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    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/16Making multilayered or multicoloured articles
    • B29C45/1642Making multilayered or multicoloured articles having a "sandwich" structure
    • B29C45/1646Injecting parison-like articles

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  • Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多層プラスチック製予
備成形体及びそれを製造する方法に関し、特に中空の壁
部を有する成形体の中空壁に流動性の硬化型樹脂を封入
した多層プラスチック製予備成形体及びそれを製造する
方法に関する。
【0002】また本発明は、このような多層プラスチッ
ク予備成形体を用いた二軸延伸ブロー成形容器及びそれ
を製造する方法に関し、特に延伸特性が良好で、各種機
能を付与するのが容易な二軸延伸ブロー成形容器及びそ
れを製造する方法に関する。
【0003】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】近年、
炭酸飲料、ジュース類、お茶類、コーヒー等の容器とし
て二軸延伸ブロー成形容器が頻繁に用いられている。こ
のような二軸延伸ブロー成形容器では、容器外から酸素
等が侵入したり、あるいは容器内から炭酸ガスが放出し
てしまうことにより、内容物の品質が劣化するのを防止
するために、いわゆるバリヤー性が重要である。また、
加熱殺菌する目的で、ホットフィリングされるため耐熱
性が重要であり、また炭酸飲料等の場合には、耐圧性も
重要である。
【0004】そこで、容器を形成する樹脂に各種充填材
等を配合することが考えられるが、そうすると、二軸延
伸時に白濁を生じたり、ボイドができたりしやすいとい
う問題がある。
【0005】また、二軸延伸ブロー成形容器にガスバリ
ヤー性あるいは耐熱性を付加するために、容器胴部を外
層及び内層をポリエステル樹脂とし、中間層をガスバリ
ヤー性を有する樹脂、あるいは熱変形温度がポリエステ
ル樹脂よりも高い耐熱性樹脂とする方法がある。
【0006】このような容器の予備成形体は、一般にメ
イン樹脂であるポリエステル樹脂等と、容器に付加する
機能に応じた樹脂とを、予備成形体に対応したキャビテ
ィを有する型内に、共射出成形することにより成形され
る。
【0007】しかしながら、このような予備成形体は、
延伸ブロー成形しようとすると、ポリエステル樹脂と中
間層となる機能性樹脂とで延伸適性温度が異なるため
に、両層間に断裂が生じたりし、耐衝撃性等の機械的強
度が低下しやすく、また外観等が良好な延伸ブロー成形
容器を得ることができないという問題がある。
【0008】したがって、本発明の目的は、中間層の延
展特性が良好で、各種機能の付与が容易な多層プラスチ
ック製予備成形体及びそれを製造する方法を提供するこ
とである。
【0009】また本発明のもう一つの目的は、上記多層
プラスチック製予備成形体を用いた各種機能の付与の容
易な二軸延伸ブロー成形容器及びそれを製造する方法を
提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的に鑑み、鋭意研
究の結果、本発明者は中実の口部と、中空部をはさんで
内側層と外側層とからなる中空壁により形成された胴部
及び底部とを有し、また前記底部の外側層の下端に細径
開口状のゲート部を有する有底円筒状の予備成形体を射
出成形により形成し、この細径開口状のゲート部から紫
外線硬化型樹脂、電子線硬化型樹脂等の流動性樹脂を流
入させ、中空壁に充填した後、ゲート部を閉塞し、二軸
延伸ブロー成形し、続いて流動性樹脂を硬化させること
により得られる容器は、流動性樹脂が外層の延伸に対し
てぴったりと追従して中間層となるので、外層及び内層
との間にほとんど断裂面を生じず、容器とするのが容易
であることを見出した。特に流動性樹脂に、各種機能の
付与を目的として充填材を配合してなる組成物を用いれ
ば、流動性樹脂中の充填材が延伸に伴い配向し、各種機
能を付与するのが容易であることを見出した。以上に基
づき本発明に想到した。
【0011】すなわち、有底円筒状の本発明のプラスチ
ック製予備成形体は、中実の口部と、中空の胴部及び底
部とを有し、前記中空部に流動性樹脂が充満されている
ことを特徴とする。
【0012】また、中実の口部と、中空の胴部及び底部
とを有し、前記中空部に流動性樹脂が充満されている有
底円筒状の多層プラスチック製予備成形体を製造する本
発明の方法は、(a) 前記予備成形体に対応するキャビテ
ィを備え、かつ前記予備成形体の底部に対応する位置に
ゲートを有する射出成形型を用い、(b) 成形用樹脂を射
出して前記キャビティの途中まで前記樹脂を充満し、
(c) 前記樹脂の射出を止めずに、前記胴部のほぼ中心に
中空部が形成されるように気体を吹き込んで、前記成形
用樹脂と前記気体とを共射出することにより下端に細径
開口状のゲート部を有する成形体を製造し、(d) 前記細
径開口状のゲート部から前記中空部に前記流動性樹脂を
流入し、(e) その後、前記細径開口状のゲート部を閉鎖
する ことを特徴とする。
【0013】また本発明の二軸延伸ブロー成形容器は、
上記プラスチック製予備成形体を用いて、二軸延伸ブロ
ー成形することにより得られるものであって、中実の口
部と、中空の胴部及び底部とを有しており、前記中空部
内の流動性樹脂は、二軸延伸ブロー成形後硬化されてい
ることを特徴とする。
【0014】さらに上記二軸延伸ブロー成形容器を製造
する本発明の方法は、上記プラスチック製予備成形体
を、流動性樹脂を硬化させずに二軸延伸ブロー成形した
後、前記流動性樹脂を硬化させることを特徴とする。
【0015】
【実施例及び作用】以下本発明を添付図面を参照して詳
細に説明する。図1は本発明の一実施例による予備成形
体を示す断面図である。予備成形体1は、中実の口部2
と、内側層32と外側層33と流動性樹脂組成物による中間
層31とからなる胴部3及び底部4とを有する。
【0016】また図2に示すようにフランジ部を有し、
壁全体にわたって中間層31を有するような予備成形体と
してもよい。
【0017】上記成形体を形成する樹脂としては、ポリ
プロピレン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ナイロ
ン、ポリアクリロニトリル、ポリエステル、ポリアリー
レート等が挙げられるが、なかでもポリエステル樹脂が
好適である。ポリエステル樹脂としては、飽和ジカルボ
ン酸と飽和二価アルコールとからなる熱可塑性樹脂が使
用できる。飽和ジカルボン酸としては、テレフタル酸、
イソフタル酸、フタル酸、ナフタレン-1,4- 又は2,6-ジ
カルボン酸、ジフェニルエーテル-4,4′- ジカルボン
酸、ジフェニルジカルボン酸類、ジフェノキシエタンジ
エタンジカルボン酸類等の芳香族ジカルボン酸類、アジ
ピン酸、セバチン酸、アゼライン酸、デカン-1,10-ジカ
ルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸、シクロヘキサンジカ
ルボン酸等の脂環族ジカルボン酸等を使用することがで
きる。また飽和二価アルコールとしては、エチレングリ
コール、プロピレングリコール、トリメチレングリコー
ル、テトラメチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル、ポリテトラメチレングリコール、ヘキサメチレング
リコール、ドデカメチレングリコール、ネオペンチルグ
リコール等の脂肪族グリコール類、シクロヘキサンジメ
タノール等の脂環族グリコール、2,2-ビス(4′−β- ヒ
ドロキシエトキシフェニル)プロパン、その他の芳香族
ジオール類等を使用することができる。好ましいポリエ
ステルは、テレフタル酸とエチレングリコールとからな
るポリエチレンテレフタレートである。
【0018】ポリエスル樹脂は、固有粘度が 0.5〜1.5
、好ましくは0.55〜0.8 の範囲の値を有する。またこ
のようなポリエステルは、溶融重合で製造され、 180〜
250 ℃の温度下で減圧処理または不活性ガス雰囲気で熱
処理されたもの、または固相重合して低分子量重合物で
あるオリゴマーやアセトアルデヒドの含有量を低減させ
たものが好適である。
【0019】なおポリエステル樹脂中には、本発明の目
的を損なわない範囲で安定剤、顔料、酸化防止剤、熱劣
化防止剤、紫外線劣化防止剤、帯電防止剤、抗菌剤等の
添加剤やその他の樹脂を適量加えることができる。
【0020】また、本発明において中間層34を形成する
流動性樹脂は、基本的には紫外線硬化型樹脂、電子線硬
化型樹脂、γ線硬化型樹脂等の電離放射線硬化型樹脂、
あるいは熱硬化型樹脂等であって、常温乃至上記容器と
なる樹脂の延伸温度において流動性を示す樹脂である。
【0021】上記流動性樹脂としては、電離放射線硬化
型樹脂が好ましい。電離放射線硬化型樹脂としては、メ
チルアクリレート、エチルアクリレート、イソプロピル
アクリレート、n−ブチルアクリレート、2−エチルヘ
キシルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメ
タクリレート、イソプロピルメタクリレート、n−ブチ
ルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、n−ヘ
キシルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、アク
リル酸、メタクリル酸、2−ヒドロキシエチルアクリレ
ート、ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキ
シエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリ
レート、マレイン酸、イタコン酸、アクリルアミド、N
−メチロールアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミ
ド、グリシジルメタクリレート、スチレン、ビニルトル
エン、酢酸ビニル、アクリロニトリル、1,4−ブタン
ジオールジアクリレート、ジエチレングリコールジアク
リレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、
1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ヒドロキシ
ヒバリン酸エステルネオペンチルグリコールジアクリレ
ート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペン
タエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリ
トールヘキサアクリレート、ジメチルアミノエチルメタ
クリレート、テトラヒドロフルフリールメタクリレー
ト、トリメチロールプロパンメタクリレート等の光重合
性モノマーや、その他の光重合性モノマー及び光重合性
プレポリマー等が挙げられる。これらは電子線でのみ硬
化するもの(例えばメタクレレート系モノマー) と、紫
外線と電子線の両方で硬化するもの(例えばアクリレー
ト系モノマー) 等それぞれ硬化する電離放射線が相違す
るが、それぞれ使用する硬化手段に応じてこれらを適宜
選択すればよい。
【0022】このような流動性樹脂の粘度は、常温(30
℃)で10-3〜10-2ポイズ程度であるのが好ましい。
【0023】本発明においては、このような流動性樹脂
成分に対して各種機能の付与を目的として、充填材を配
合したものを使用することができる。上記充填材として
は、ガラス繊維、ガラスビーズ、タルク、マイカ、クレ
ー、炭酸カルシウム、ウオラストナイト、アルミナ粉、
銅、鉄、鉛等の金属粉、プラスチック粉等を用いること
ができる。これらのうちでは、方位性を有するものが好
ましく、特にガラス繊維、シリカ、マイカ等の針状ある
いは鱗片状のものが好ましい。またガスバリア性樹脂の
針状あるいは鱗片状粉を用いれば、良好なガスバリア性
を付与することができる。方位性を有する充填材を流動
性樹脂成分に配合し、中空層に封入して延伸すると、こ
れらが配向し、例えば遮光性や外観の装飾等の用途に好
適なボトルとすることができる。
【0024】このような組成物における充填材の配合量
は、流動性樹脂成分100 重量部に対して0.1 〜30重量部
程度、より好ましくは1〜10重量部である。充填材の配
合量が0.1 重量部未満では、その配合による効果が十分
に発揮されず、また30重量部を超えると、後述する中空
部への充填が困難となるため好ましくない。
【0025】図3は、図1に示す予備成形体の前段階と
なる中空部を有する成形体を示す断面図である。中空部
を有する成形体1aは、中実の口部2aと、中空部31a をは
さんで内側層32a と外側層33a とからなる中空壁により
形成された胴部3a及び底部4aとを有する。また底部4aの
外側層33a にはゲート部41があり、ゲート部41は、中空
部31a に通じる細径穴部42を有する。
【0026】以上に示す予備成形体は、G.I.P.成形法(G
asInjection Process,MannesmannDemag 社) 、A.M.P.成
形法(Air Mould Process,Battenfeld 社) 、あるいは特
公昭57-14968号に記載の中空型物の成形方法等により成
形することができる。
【0027】例えば、まず予備成形体の口部を形成する
樹脂を射出し、次に、予備成形体の胴部を形成する樹脂
の一部を射出し、続いてこの樹脂の射出を続けながら、
あるいは停止し、射出樹脂内に気体を吹き込むことによ
り製造することができる。なお、胴部の樹脂と、気体と
の射出のタイミングを変更することにより、中空部の位
置を所望のものとすることができる。
【0028】図4は本発明の一実施例による予備成形体
の製造工程を概略的に示す断面図である。中空部を有す
る成形体51は口部52を口部ホールド用マンドレル53に保
持され、また底部を底部型54に保持されている。
【0029】この底部型54内には、中空部内の空気を吸
引する真空吸引用の経路55と、流動性樹脂を流入する経
路56と、これらの経路を切り替える切替弁57とが設けら
れている。なお、真空吸引用の経路55は、吸引装置 (図
示せず) に接続しており、また流動性樹脂を流入する経
路56は樹脂供給源 (図示せず) にそれぞれ接続してい
る。
【0030】このような装置に中空部を有する成形体51
を設置した後、まず真空吸引用の経路55側に切替弁57を
セットし、中空部内の空気を吸引する。次いで、切替弁
57を切り替え、流動性樹脂流入用の経路56と連通させ、
流動性樹脂を中空部内に封入する (図4の状態)。
【0031】このようにして流動性樹脂を封入した後、
ゲート部41を閉鎖する。ゲート部41の閉鎖は、図5に示
すように、ゲート部41を外側底面で融着してもよいし、
図6に示すように流動性樹脂の封入後、ゲート部41と中
空成形体の内側底面とを加圧プレス等により融着し、底
面に流動樹脂層が実質的に存在しないようにしてもよ
い。
【0032】上述のような方法で成形された予備成形体
に対して、延伸ブロー成形を行う。延伸ブロー成形は、
常法により行えばよい。その後、流動性樹脂の硬化を行
う。硬化は、上述した流動性樹脂の種類に応じて、電子
線、紫外線、γ線等を、樹脂の硬化に必要な線量だけ照
射することにより行えばよい。
【0033】このようにして得られる本発明の二軸延伸
ブロー成形容器の一例を図7に示す。図7における二軸
延伸ブロー成形容器70は、中実の口部71と、中間層と、
内側層と、外側層とからなる胴部72及び底部73とを有す
る。本実施例においては、中間層は、マイカ配合流動性
樹脂を硬化させてなり、ガスバリア性に優れたものとな
っている。
【0034】また、このブロー成形容器の多層構造を示
す図8に概略的に示す。本発明のブロー成形容器は、中
間層81と、内側層82と、外側層83とからなる。中間層81
は、上述したように流動性樹脂を硬化させたものであ
り、充填材(マイカ)aは延伸により、縦方向に配向し
ている。延伸前の予備成形体においては、充填材(マイ
カ)aは例えば図9に示すように、それぞれランダムな
方向性を持って配列している。
【0035】したがって、上記層構成とするとともに、
充填材を配向させることにより、延伸前の成形体からは
予測出来ない機能が得られるようになる。その機能は、
充填材の種類によって異なるが、例えば本実施例のよう
に充填材として、マイカ等の鱗片状のものを用いれば、
遮光性とともにガスバリア性の向上したボトルとすると
こができる。またマイカの代わりにガスバリア性樹脂粉
末用いれば、ガスバリア性に優れたボトルとすることが
できる。さらにアルミ箔等の金属粉を用いれば、メタリ
ック調のボトルとすることができる。このように充填材
を適宜選択することにより、ボトルに種々の機能を付与
するのが容易である。
【0036】このような効果は、充填材を流動性を有す
るベースレジン中に分散させることより得られるもので
ある。さらに、中間層が延伸にピッタリと追従可能であ
り、もって外観の劣悪化、機械的強度の低下等も生じな
いという効果も有する。
【0037】以上、本発明を図面を用いて詳細に説明し
たが、本発明においては、中空部を有する予備成形体の
中空壁に流動性樹脂を封入し、延伸後硬化させていれば
よく、封入する流動性樹脂自身の性能、あるいは必要に
応じて添加される充填材を適宜選択することにより種々
の容器とすることができる。
【0038】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明において
は、中実の口部と、中空部をはさんで内側層と外側層と
からなる中空壁により形成された胴部及び底部とを有
し、また前記底部の外側層の下端に細径開口状のゲート
部を有する有底円筒状の予備成形体を射出成形により形
成し、この細径開口状のゲート部から紫外線硬化型樹
脂、電子線硬化型樹脂等の流動性樹脂を流入させ、中空
壁に充填した後、ゲート部を閉塞させ、二軸延伸ブロー
成形し、続いて流動性樹脂を硬化させることにより二軸
延伸ブロー成形容器を製造しているので、得られる容器
は、流動性樹脂が外層の延伸に対してぴったりと追従し
て中間層となっており、外層及び内層との間にほとんど
断裂面を生じない。特に、流動性樹脂に充填材等を配合
すれば、充填材が延伸に伴い配向し、各種機能を付与す
るのが容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による予備成形体を示す断面
図である。
【図2】本発明の別の実施例による予備成形体を示す断
面図である。
【図3】図1に示す予備成形体の前段階の成形体を示す
断面図である。
【図4】本発明の一実施例による予備成形体の製造工程
を概略的に示す断面図である。
【図5】ゲートの閉鎖状態の一例を概略的に示す断面図
である。
【図6】ゲートの閉鎖状態の他の例を概略的に示す断面
図である。
【図7】本発明の二軸延伸ブロー成形容器を示す平面図
である。
【図8】図7の容器の層構成を示す概略図である。
【図9】図1の予備成形体の層構成を示す概略図であ
る。
【符号の説明】
1、51・・・予備成形体 1a・・・成形体 2、2a、52、71・・・口部 3、3a、72・・・胴部 31、81・・・中間層 31a ・・・中空部 32、32a 、82・・・内側層 33、33a 、83・・・外側層 4、4a、73・・・底部 41・・・ゲート部 42・・・細孔穴部 53・・・口部ホールド用マンドレル 54・・・底部型 55・・・真空吸引用経路 56・・・流動性樹脂流入用経路 57・・・切替弁 70・・・二軸延伸ブロー成形容器
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B65D 1/09 B65D 1/00 B // B29L 22:00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有底円筒状の多層プラスチック製予備成
    形体であって、中実の口部と、中空の胴部及び底部とを
    有し、前記中空部に流動性樹脂が充満されていることを
    特徴とする多層プラスチック製予備成形体。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の多層プラスチック製予
    備成形体において、前記流動性樹脂が、流動性樹脂分10
    0 重量部に対して、充填材0.1 〜30重量部を含有してな
    ることを特徴とする多層プラスチック製予備成形体。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の多層プラスチッ
    ク製予備成形体において、前記流動性樹脂が、電離放射
    線硬化型樹脂であることを特徴とする多層プラスチック
    製予備成形体。
  4. 【請求項4】 中実の口部と、中空の胴部及び底部とを
    有し、前記中空部に流動性樹脂が充満されている有底円
    筒状の多層プラスチック製予備成形体を製造する方法に
    おいて、 (a) 前記予備成形体に対応するキャビティを備え、かつ
    前記予備成形体の底部に対応する位置にゲートを有する
    射出成形型を用い、 (b) 成形用樹脂を射出して前記キャビティの途中まで前
    記樹脂を充満し、 (c) 前記樹脂の射出を止めずに、前記胴部のほぼ中心に
    中空部が形成されるように気体を吹き込んで、前記成形
    用樹脂と前記気体とを共射出することにより下端に細径
    開口状のゲート部を有する成形体を製造し、 (d) 前記細径開口状のゲート部から前記中空部に前記流
    動性樹脂を流入し、 (e) その後、前記細径開口状のゲート部を閉鎖する ことを特徴とする方法。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至3のいずれかに記載の予備
    成形体を用いて、二軸延伸ブロー成形することにより形
    成された容器であって、中実の口部と、中空の胴部及び
    底部とを有しており、前記中空部内の流動性樹脂は、二
    軸延伸ブロー成形後硬化されていることを特徴とする二
    軸延伸ブロー成形容器。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の二軸延伸ブロー成形容
    器を製造する方法において、請求項1乃至3のいずれか
    に記載の予備成形体を、前記流動性樹脂を硬化させずに
    二軸延伸ブロー成形した後、前記流動性樹脂を硬化させ
    ることを特徴とする二軸延伸ブロー成形容器の製造方
    法。
JP27306191A 1991-09-25 1991-09-25 多層プラスチック製予備成形体、その製造方法、それを用いた二軸延伸ブロー成形容器及びその製造方法 Expired - Fee Related JP2996452B2 (ja)

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