JP2995724B2 - 合成樹脂製採血管の包装方法 - Google Patents
合成樹脂製採血管の包装方法Info
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- JP2995724B2 JP2995724B2 JP4245489A JP24548992A JP2995724B2 JP 2995724 B2 JP2995724 B2 JP 2995724B2 JP 4245489 A JP4245489 A JP 4245489A JP 24548992 A JP24548992 A JP 24548992A JP 2995724 B2 JP2995724 B2 JP 2995724B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は内部に薬液を収容した封
止剤付き採血管を包材又は容器内に収納する合成樹脂製
採血管に関する。
止剤付き採血管を包材又は容器内に収納する合成樹脂製
採血管に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に病気の予防・診断等の臨床検査に
おいては、血液の凝固検査・血沈検査が行われている。
従来このような検査の際には封止剤付き採血管内のクエ
ン酸ナトリウム水溶液に血液を定まった比率で混和して
測定する方法が行われている。
おいては、血液の凝固検査・血沈検査が行われている。
従来このような検査の際には封止剤付き採血管内のクエ
ン酸ナトリウム水溶液に血液を定まった比率で混和して
測定する方法が行われている。
【0003】この採血管の管の材質はガラス又は合成樹
脂である。ガラス製採血管は割れやすく安全性の面で問
題があるので、近年、合成樹脂製採血管の方が好まれる
傾向にある。
脂である。ガラス製採血管は割れやすく安全性の面で問
題があるので、近年、合成樹脂製採血管の方が好まれる
傾向にある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】採血管の材質がガラス
である場合は、ガラスが水蒸気を透過させないので、採
血管内の薬液量の減少は生じない。しかし採血管の材質
が合成樹脂である場合は、合成樹脂が水蒸気を僅かなが
らも透過させるので、封止剤付きといえども採血管内の
水分が経時とともに減少し、封止剤付き採血管を長期間
在庫状態で保管しておくと、採血管内の薬液が変質する
という問題があった。
である場合は、ガラスが水蒸気を透過させないので、採
血管内の薬液量の減少は生じない。しかし採血管の材質
が合成樹脂である場合は、合成樹脂が水蒸気を僅かなが
らも透過させるので、封止剤付きといえども採血管内の
水分が経時とともに減少し、封止剤付き採血管を長期間
在庫状態で保管しておくと、採血管内の薬液が変質する
という問題があった。
【0005】そのため、この水蒸気の透過を防止するた
めに採血管の包装形態を工夫することが種々考えられて
いる。例えば、密封容器の内部が水蒸気で飽和された状
態になるようにして採血管を包装する方法がある。しか
し密封容器自体からも水蒸気が透過して出ていくことが
あり、密封容器の内部を飽和状態にしておくことは困難
であった。
めに採血管の包装形態を工夫することが種々考えられて
いる。例えば、密封容器の内部が水蒸気で飽和された状
態になるようにして採血管を包装する方法がある。しか
し密封容器自体からも水蒸気が透過して出ていくことが
あり、密封容器の内部を飽和状態にしておくことは困難
であった。
【0006】このため、保管時でも密封容器内の水蒸気
が飽和状態になるように、密封容器内に水補給体を入れ
ておく方法が特開平2−126832号公報に開示され
ている。
が飽和状態になるように、密封容器内に水補給体を入れ
ておく方法が特開平2−126832号公報に開示され
ている。
【0007】このように水補給体や単に水だけを密封容
器に入れておくと、採血管使用時に水滴が採血管の表面
に付き取扱いにくいという問題があった。本発明はこの
問題を解決することを目的とする。
器に入れておくと、採血管使用時に水滴が採血管の表面
に付き取扱いにくいという問題があった。本発明はこの
問題を解決することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、水蒸気難透過
性材料を包材とした密封袋又は密封容器中に、薬液を収
容した合成樹脂製採血管と該採血管内の蒸気圧に応じて
水を放出し得る水又は水補給体とを収納した包装方法に
おいて、該採血管の表面が撥水性を呈することを特徴と
する合成樹脂製採血管の包装方法を要旨とする。
性材料を包材とした密封袋又は密封容器中に、薬液を収
容した合成樹脂製採血管と該採血管内の蒸気圧に応じて
水を放出し得る水又は水補給体とを収納した包装方法に
おいて、該採血管の表面が撥水性を呈することを特徴と
する合成樹脂製採血管の包装方法を要旨とする。
【0009】本発明において、水蒸気難透過性材料とし
てアルミニウム箔や合成樹脂等が使用される。水蒸気難
透過性とは水蒸気透過度が1.0g/m2 ・24時間
(40℃,90%)以下と定義し、そのような合成樹脂
としてはポリ塩化ビニリデン・ポリエチレン・ポリプロ
ピレン・エチレン−ビニルアルコール共重合体等があ
り、これら樹脂をその他の樹脂にコーテイングして使用
してもよい。
てアルミニウム箔や合成樹脂等が使用される。水蒸気難
透過性とは水蒸気透過度が1.0g/m2 ・24時間
(40℃,90%)以下と定義し、そのような合成樹脂
としてはポリ塩化ビニリデン・ポリエチレン・ポリプロ
ピレン・エチレン−ビニルアルコール共重合体等があ
り、これら樹脂をその他の樹脂にコーテイングして使用
してもよい。
【0010】本発明において薬液とは血液凝固検査・血
沈検査・細菌学検査用の薬剤水溶液であって、例えばク
エン酸ナトリウムを3〜4%含有する水溶液である。
沈検査・細菌学検査用の薬剤水溶液であって、例えばク
エン酸ナトリウムを3〜4%含有する水溶液である。
【0011】本発明において採血管用合成樹脂とは主に
ポリエチレンテレフタレートであるが、その他ポリエス
テルとポリアミドの混合物・ポリオレフインなどであ
る。
ポリエチレンテレフタレートであるが、その他ポリエス
テルとポリアミドの混合物・ポリオレフインなどであ
る。
【0012】本発明において採血管とは有底管体であっ
て、寸法は例えば管外径が10〜16mm、管長さが6
0〜170mmであり、これに上記薬液を入れ、ゴム栓
やガスバリヤー部材とシール部材からなる封止部材が減
圧状態にして付けられ、次いで包装される。
て、寸法は例えば管外径が10〜16mm、管長さが6
0〜170mmであり、これに上記薬液を入れ、ゴム栓
やガスバリヤー部材とシール部材からなる封止部材が減
圧状態にして付けられ、次いで包装される。
【0013】
【作用】本発明は、水又は水補給体を収納した密封袋又
は密封容器中に、採血管が収納されている包装方法であ
るにもかかわらず、採血管の表面が撥水性を示すので、
採血管使用時に密封袋又は密封容器から採血管を取り出
しても、採血管が濡れていることがなく、本発明の包装
方法を採用すれば取扱上好ましいものとなる。
は密封容器中に、採血管が収納されている包装方法であ
るにもかかわらず、採血管の表面が撥水性を示すので、
採血管使用時に密封袋又は密封容器から採血管を取り出
しても、採血管が濡れていることがなく、本発明の包装
方法を採用すれば取扱上好ましいものとなる。
【0014】
【実施例】以下、採血管に撥水性を付与する具体例とそ
れによる効果を示す。 〔参考例〕採血管の管体はポリエチレンテレフタレート
からなり、管外径12.3mm、管長75mm、管厚み
1.2mmとし、薬液としてクエン酸ナトリウム3.8
%溶液を0.5cc投入し、5cc採血できる程度に減
圧し、ブチルゴムの栓を施した。
れによる効果を示す。 〔参考例〕採血管の管体はポリエチレンテレフタレート
からなり、管外径12.3mm、管長75mm、管厚み
1.2mmとし、薬液としてクエン酸ナトリウム3.8
%溶液を0.5cc投入し、5cc採血できる程度に減
圧し、ブチルゴムの栓を施した。
【0015】また、アルミニウム箔とポリエチレンテレ
フタレートからなるラミネートフイルムを包装材料と
し、上記採血管50本と水10gを包装した。包材の密
封は熱融着とした。
フタレートからなるラミネートフイルムを包装材料と
し、上記採血管50本と水10gを包装した。包材の密
封は熱融着とした。
【0016】3ヶ月後、上記包装を開封し、採血管内の
薬液量を測定した結果、その減少量は0.2%であっ
た。
薬液量を測定した結果、その減少量は0.2%であっ
た。
【0017】〔実施例1〕 特開平63−92687号公報の開示に従って、炭素数
6〜12(平均9)のパーフルオロアルキル基を有する
アクリル酸エステルが89重量%、メタアクリル酸n−
ブチルが10重量%、分子量で約1000のジメタアク
リル酸ポリエチレングリコールが1重量%の組成を有す
る共重合体を含む生成ポリマー溶液を1,1,2−トリ
フルオロトリクロロエタンによってポリマー濃度0.5
重量%になるように希釈し、この溶液700g、ジクロ
ロジフルオロメタン300gをエアゾール缶に充填し
た。
6〜12(平均9)のパーフルオロアルキル基を有する
アクリル酸エステルが89重量%、メタアクリル酸n−
ブチルが10重量%、分子量で約1000のジメタアク
リル酸ポリエチレングリコールが1重量%の組成を有す
る共重合体を含む生成ポリマー溶液を1,1,2−トリ
フルオロトリクロロエタンによってポリマー濃度0.5
重量%になるように希釈し、この溶液700g、ジクロ
ロジフルオロメタン300gをエアゾール缶に充填し
た。
【0018】このエアゾールを参考例に示した採血容量
5ccのゴム栓付き採血管20本に塗布し、室温で23
0分間放置後、水槽で水に接触させた後、取り出した結
果、採血管の表面に水が付着することはなかった。
5ccのゴム栓付き採血管20本に塗布し、室温で23
0分間放置後、水槽で水に接触させた後、取り出した結
果、採血管の表面に水が付着することはなかった。
【0019】一方、このエアゾールを塗布しなかったこ
と以外は実施例1と同じ試験をした結果、いずれも水が
わずかに付着していた。
と以外は実施例1と同じ試験をした結果、いずれも水が
わずかに付着していた。
【0020】〔実施例2〕参考例に示した採血容量5c
cのゴム栓付き採血管20本を、アサヒガードAG71
0(明成化学株式会社製、フツ素系撥水剤)が30g/
l含有する水溶液に浸漬し、130℃で5分間の乾燥処
理と180℃で2分間のキユアリング処理を行った後、
水槽で水に接触させた後、取り出した結果、採血管の表
面に水が付着することはなかった。
cのゴム栓付き採血管20本を、アサヒガードAG71
0(明成化学株式会社製、フツ素系撥水剤)が30g/
l含有する水溶液に浸漬し、130℃で5分間の乾燥処
理と180℃で2分間のキユアリング処理を行った後、
水槽で水に接触させた後、取り出した結果、採血管の表
面に水が付着することはなかった。
【0021】
【発明の効果】以上のような本発明の採血管によれば、
採血管の外側に撥水性を帯びているので、水を収納した
包装体から採血管を取り出したとき、包装体にあった水
で手が濡れるということがない。
採血管の外側に撥水性を帯びているので、水を収納した
包装体から採血管を取り出したとき、包装体にあった水
で手が濡れるということがない。
【0022】また、本発明の包装方法は採血管の内部と
外部との間の水蒸気圧が平行状態になるため、採血管内
から外部への水分の蒸散を防止することができ、採血管
を長時間保存することがある場合でも、採血管内の薬液
が変質することの心配がなく有効に使用することができ
る。
外部との間の水蒸気圧が平行状態になるため、採血管内
から外部への水分の蒸散を防止することができ、採血管
を長時間保存することがある場合でも、採血管内の薬液
が変質することの心配がなく有効に使用することができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01N 33/48 A61B 5/14 300 G01N 1/00 101 G01N 1/10
Claims (1)
- 【請求項1】 水蒸気難透過性材料を包材とした密封袋
又は密封容器中に、薬液を収容した合成樹脂製採血管と
該採血管内の蒸気圧に応じて水を放出し得る水又は水補
給体とを収納した包装方法において、該採血管の表面が
撥水性を呈することを特徴とする合成樹脂製採血管の包
装方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4245489A JP2995724B2 (ja) | 1992-08-21 | 1992-08-21 | 合成樹脂製採血管の包装方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4245489A JP2995724B2 (ja) | 1992-08-21 | 1992-08-21 | 合成樹脂製採血管の包装方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0666688A JPH0666688A (ja) | 1994-03-11 |
JP2995724B2 true JP2995724B2 (ja) | 1999-12-27 |
Family
ID=17134424
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4245489A Expired - Fee Related JP2995724B2 (ja) | 1992-08-21 | 1992-08-21 | 合成樹脂製採血管の包装方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2995724B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8110266B2 (en) | 2007-02-08 | 2012-02-07 | Allegiance Corporation | Glove coating and manufacturing process |
-
1992
- 1992-08-21 JP JP4245489A patent/JP2995724B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0666688A (ja) | 1994-03-11 |
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Legal Events
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