JP2993690B2 - 貨幣取引処理装置 - Google Patents

貨幣取引処理装置

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JP2993690B2 JP2003585A JP358590A JP2993690B2 JP 2993690 B2 JP2993690 B2 JP 2993690B2 JP 2003585 A JP2003585 A JP 2003585A JP 358590 A JP358590 A JP 358590A JP 2993690 B2 JP2993690 B2 JP 2993690B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は貨幣取引処理装置に関する。さらに詳細に
は、現金自動取引装置、自動料金収納機あるいは自動販
売機等の利用者が投入した貨幣(紙幣、硬貨)を受収
し、利用者の操作により取引処理を行い、場合により貨
幣を再度放出する貨幣取引処理装置に関する。
〔従来の技術〕
現金自動取引装置は例えば特開昭62−42296号公報記
載のように、利用者が投入した貨幣(紙幣、硬貨)を受
収し、利用者の操作により取引(入金)処理を行い、紙
幣収納箱に収納する。また利用者の操作により取引(出
金)処理を行い、紙幣収納箱から紙幣を取りだし、利用
者へ放出する。また、自動販売機、自動券売機等におい
ては、利用者が投入した貨幣を受収し、利用者の操作に
より取引(商品の放出、乗車券の発券)処理を行い、場
合によって釣り銭を放出する。これら装置においては利
用者が投入した貨幣が引出金として、あるいは釣り銭と
して放出される。従って放出される貨幣のうちには汚れ
たものもある。
〔発明が解決しようとする課題〕
貨幣が不特定多数の人から人へ渡るものであり、利用
者やこの装置の管理者のために汚れた貨幣を清浄にする
ことが望まれる場合がある。特開昭47−45997号公報、
特開昭49−24194号公報、特開昭63−66059号公報は紙幣
を殺菌消毒する装置を開示しているが、殺菌消毒専用装
置であり、殺菌消毒のためには装置管理者が汚れた紙幣
を扱い、この装置に入れる必要があるとともに、上述し
た貨幣取引処理装置のごとく利用者が投入した貨幣を受
収し、利用者の操作により取引処理を行い、投入された
貨幣を引出金として、あるいは釣り銭として再放出する
装置においては消毒し得ない。
本発明の目的は貨幣の消毒機能を有する貨幣取引処理
装置を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
貨幣の受取あるいは放出口と、貨幣の保管部と、およ
び上記受取あるいは放出口と保管部の間で貨幣を搬送す
る搬送手段を備え、利用者の操作によって貨幣を受収し
あるいは放出し、取引を行う貨幣取引処理装置であっ
て、さらに受収しあるいは放出する上記貨幣を消毒(殺
菌、滅菌等を含む)する消毒手段を備える。
〔作用〕
本発明の貨幣取引処理装置は取引に伴って受収した貨
幣を搬送中あるいは保管中に消毒できるので、利用者へ
貨幣を放出時は受収時に比べて衛生的に好ましい状態に
することができる。
〔実施例〕
以下、本発明の一実施例を図面を参照して詳細に説明
する。
第1図は本発明の一実施例である現金自動取引装置を
示す。入出金口1から投入された紙幣は分離機構2−1
により1枚1枚に分離され、搬送機構3により鑑別部4
に搬送される。鑑別部4では金種、真偽、正損、枚数等
必要な鑑別を行う。そして搬送機構5によりさらに搬送
して一時集積機構6に集積する。ここで利用者が操作し
た取引が成立すると、紙幣を分離機構2−2により分離
して搬送機構7により再度鑑別部4に搬送して鑑別し、
搬送機構8、3を通って各金種毎に貨幣の保管部である
金種ボックス9−1、9−2、9−3に搬送集積収納す
る。以上が入金取引の処理である。
出金取引では、各金種ボックス9−1、9−2、9−
3から要求枚数の紙幣が分離機構2−9により分離さ
れ、入出金口1に集積され、放出される。
上記の例で入金と出金の口は入出金口1として共通で
あるが、自動券売機のごとく貨幣挿入口と釣り銭の口と
が別々のようになっていてもよい。
また金種ボックス9−1、9−2、9−3に収納した
紙幣の残量が入金取引に比較して出金取引が多い等の理
由で少なくなった時には、着脱自在の紙幣カセット11に
紙幣をセットし、セパレータ12を破線位置12′に退避さ
せた後、一時集積機構6によりカセット11内の紙幣を繰
り出し、搬送機構7を介して鑑別部4に送り、鑑別部4
で金種判別、計数を行った後、搬送機構8、3を通って
金種毎に各金種ボックス9−1、9−2、9−3へ収納
する補充もしくは装填を行う。
さらに上述とは逆に入金取引が多く、金種ボックス9
−1、9−2、9−3のいずれかが満杯になった時に
は、満杯の金種ボックスから紙幣を繰り出し、鑑別部4
で金種判別、計数を行った後、カセット11に紙幣を収納
する回収を行う。また、全紙幣を回収して装置内の紙幣
の在高を計数確認する精査を行うこともある。さらに各
金種ボックス9−1、9−2、9−3、紙幣カセット11
に鑑別部4を通しながら順次紙幣を移動させながら装置
内紙幣の在高を計数確認する精査を行うことも可能であ
る。
第1図に於いて、搬送機構3の途中に消毒部10が設け
られている。消毒部10は搬送機構3を搬送される紙幣を
消毒(殺菌、滅菌等を含む)するものである。第2図〜
第4図は消毒部10の具体例を示す。
第2図において、ベルトあるいはローラ等でなる搬送
手段20の途中に紫外線ランプ21、反射鏡22が設けられて
おり、1枚1枚に分離されて搬送される紙幣15の両面に
紫外線を照射することにより消毒を行う。第2図は紫外
線を示すが、これ以外の電磁波、例えばマイクロウエー
ブや、X線等の放射線、超音波等、消毒(殺菌、滅菌)
作用のあるものを照射するものを設けてもよい。紫外
線、X線等人体に有害な場合は、消毒部10を遮蔽する。
第3図は別の消毒手段の例を示し、ヒータ30を内装し
た加熱ローラ31に対し、加圧ローラ32で紙幣15を圧接
し、加熱することにより消毒(殺菌、滅菌)を行う。
第4図はさらに別の消毒手段の例を示し、ノズル41か
ら消毒(殺菌、滅菌)作用のあるオゾンや薬剤を図示し
ない供給源から送り、紙幣15に吹き付けて消毒(殺菌、
滅菌)を行う。本実施例の場合は、薬剤の回収手段42を
設けて薬剤を回収し、上述した図示しない供給源に戻す
ようにしてもよい。薬剤の回収手段42は薬剤が人体に対
して有害である場合には特にその効果を発揮する。
第1図では消毒部を搬送機構3に設けた例を示した
が、金種ボックス9−1、9−2、9−3に消毒部を設
けて、金種ボックスに紙幣が収納された状態で消毒(殺
菌、滅菌)を行うこともできる。第5図はその例を示
す。金種ボックス9の紙幣収納部52のまわりにヒータ51
を設け、収納紙幣16を加熱することにより消毒(殺菌、
滅菌)を行う。加熱手段はヒータに限定されることはな
く、熱風を吹き込んだり、いわゆる電子レンジのように
マイクロウエーブにより紙幣を加熱してもよい。
第6図は紙幣が金種ボックスに収納された状態で消毒
(殺菌、滅菌)を行う別の実施例を示し、収納部62にガ
スの供給口61を設け、紙幣16に対し消毒(殺菌、滅菌)
効果のあるガスを作用させるようにしたものである。本
例の場合も第4図と同様にガスの回収手段63を設けても
よい。
また以上説明した消毒(殺菌、滅菌)手段は手段や条
件を、臭気を発生させるもととなる生物化学的作用を低
下もしくは停止させるよう選定することにより、紙幣を
脱臭する効果を持たせることもできる。
第1図には紙幣に香気を付加させるための手段13も設
けられている。第7図は香気を付加する具体例を示し、
搬送機構の搬送路に近接してノズル71を設け、図示しな
い供給源より紙幣15に対し揮発性の芳香剤を吹き付ける
ようにしたものである。紙幣15が入出金口1に搬送され
る時に揮発性の芳香剤を吹き付けることにより、出金紙
幣に香気を付加させることができる。また余分な芳香剤
は回収手段72により回収され、図示しない供給源に戻さ
れる。
以上の実施例では第1図に示す位置に消毒部を設けて
いるが、貨幣の消毒(殺菌、滅菌)は下記(1)〜
(3)の取引の時に行う。
(1)入出金口1に投入された紙幣を取り込み、鑑別部
4で鑑別後、一時集積機構6に集積する入金計数取引
時。
(2)上記取引の後、一時集積機構6から紙幣を繰り出
し、鑑別部4で鑑別後、各金種ボックス9−1等に収納
する入金収納取引時。
(3)カセット11にセットした紙幣を一時集積機構6に
より繰り出し、鑑別部4で鑑別後、各金種ボックス9−
1等に収納する補充、装填取引時。
また、消毒部は第1図の10−1の位置に設けても良
く、この場合は、 (4)金種ボックス9−1、9−2、9−3から紙幣を
繰り出し、鑑別部4で鑑別後、入出金口1に集積する出
金取引時、および (5)上記(2)の入金収納取引時、(3)の補充、装
填取引時に紙幣の消毒を行う。
さらに消毒部は第1図の10−2の位置に設けても良
く、この場合は、 (6)各金種ボックス9−1、9−2、9−3から紙幣
を繰り出し、鑑別部4で鑑別後、カセット11に収納する
回収取引時、および (7)上記(1)の入金計数取引時に消毒を行う。
以上述べた消毒(殺菌、滅菌)手段は第1図の10、10
−1、10−2の位置のいずれか1ヶ所に一つ設けてもよ
いし、いずれか2ヶ所に二つ設けてもよいし、3ヶ所に
設けてもよい。またこの位置でなく、他の位置に設けて
も本発明の目的を達成することができる。また、貨幣を
消毒するタイミングは上記(1)〜(7)の各取引の1
取引だけに行ってもよく、また複数の取引に行ってもよ
い。また前記精査時に貨幣の消毒を行ってもよい。
第8図は本発明の一実施例の制御を説明するブロック
図である。第1図に示した紙幣処理機構81は従来と同
様、制御部82により制御される。貨幣の消毒手段83は駆
動部84を介して制御部82に接続されている。制御部82は
紙幣処理機構81が実行する取引や紙幣の収納量、経過時
間、環境条件等により、消毒手段83の起動や停止タイミ
ングを決定し、駆動部84を介して最も効果が大きくなる
ように駆動を行う。
第2図、第3図に示した紫外線ランプや加熱ローラを
用いた消毒手段は効果を十分発揮するまでには予熱が必
要であり、制御部82は常時あるいは利用者の操作に伴う
取引の開始に応答して駆動を行う。
また、第4図に示すオゾンや薬剤を吹き付けるもので
は、貨幣の搬送に合わせて駆動する。例えば、第4図に
示すように貨幣センサ43をノズル41の手前にもうけ、貨
幣センサ43から貨幣の検出信号を制御部82に送り、制御
部82はそれに応答して駆動する。別の方法として、鑑別
部4に搬送路の移動距離をエンコードする手段を設け、
制御部82に貨幣の鑑別部4通過時点と上記のエンコード
信号を制御部82に送り、これによって貨幣が移動してい
る搬送路の位置を制御部が判断して消毒部を駆動する。
第5図、第6図に示した金種ボックスに収納された状
態で消毒(殺菌、滅菌)を行う場合は、常時か、あるい
は一定時間ごと等に駆動するようにしてもよい。
〔発明の効果〕
本発明によれば、取引に伴って入出金される貨幣を消
毒することができる。そして貨幣を衛生的に好ましい状
態にすることができ、利用者にまた装置の管理者に良い
印象を与えることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す図、第2図〜第6図は
第1図の消毒部の具体例を示す図、第7図は貨幣に香気
を付加する着香手段の具体例を示す図、第8図は本発明
の一実施例の制御を説明するブロック図である。 1……入出金口、3、5、7、8……搬送機構、4……
鑑別部、9−1、9−2、9−3……金種ボックス、10
……消毒部、13……着香手段、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−92566(JP,A) 特開 昭63−92567(JP,A) 特開 昭63−66059(JP,A) 実開 昭58−124873(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G07D 11/00 - 13/00 G07F 19/00

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】利用者の操作により貨幣の受取取引若しく
    は支払取引を行う貨幣取引処理装置であって、貨幣の出
    し入れを行う入出金口と、貨幣を保管する保管手段と、
    貨幣を鑑別する鑑別手段と、前記入出金口と保管手段と
    の間で貨幣を搬送する搬送手段と、該搬送手段により搬
    送される貨幣を殺菌する殺菌手段と、利用者の操作に伴
    う取引に応答して該殺菌手段を制御する制御手段とを有
    することを特徴とする貨幣取引処理装置。
  2. 【請求項2】前記入出金口から取り入れられた貨幣が、
    前記鑑別手段から前記保管手段へ搬送される入金収納取
    引の間に、前記殺菌手段により貨幣を殺菌することを特
    徴とする請求項1記載の貨幣取引処理装置。
  3. 【請求項3】貨幣を格納するカセットを具備し、該カセ
    ットから搬送される貨幣が、前記鑑別手段から前記保管
    手段へ搬送される補充、装填取引の間に、前記殺菌手段
    により貨幣を殺菌することを特徴とする請求項1記載の
    貨幣取引処理装置。
  4. 【請求項4】利用者の操作により貨幣の受取取引若しく
    は支払取引を行う貨幣取引処理装置であって、貨幣の出
    し入れを行う入出金口と、前記入出金口から取り入れら
    れた貨幣を一時集積する一時集積手段と、貨幣を保管す
    る保管手段と、貨幣を鑑別する鑑別手段と、前記入出金
    口と保管手段との間で貨幣を搬送する搬送手段と、該搬
    送手段により搬送される貨幣を殺菌する殺菌手段と、利
    用者の操作に伴う取引に応答して該殺菌手段を制御する
    制御手段とを有し、 前記一時集積手段に一時集積された貨幣を、前記保管手
    段へ搬送するときに、前記殺菌手段により貨幣を殺菌す
    ることを特徴とする貨幣取引処理装置。
  5. 【請求項5】紙幣の出し入れを行う入出金口と、紙幣を
    保管する保管手段と、紙幣を鑑別する鑑別手段と、前記
    入出金口と保管手段との間で紙幣を搬送する搬送手段と
    を含む紙幣処理機構の処理により、紙幣の受取取引若し
    くは支払取引を行う貨幣取引処理装置において、 前記搬送手段により搬送される紙幣を殺菌する殺菌手段
    と、 前記紙幣処理機構が実行する処理に応じて前記殺菌手段
    を制御する制御手段とを具備したことを特徴とする貨幣
    取引処理装置。
  6. 【請求項6】前記紙幣処理機構が前記保管手段に紙幣を
    補充、装填取引の処理をするときに、前記制御手段は、
    前記殺菌手段を制御して紙幣を殺菌することを特徴とす
    る請求項5記載の貨幣取引処理装置。
  7. 【請求項7】紙幣を格納するカセットから紙幣を繰り出
    し、前記鑑別手段を介して前記保管手段へ搬送する補
    充、装填取引のとき、紙幣を殺菌することを特徴とする
    請求項6記載の貨幣取引処理装置。
  8. 【請求項8】前記紙幣処理機構は前記入出金口から入金
    される紙幣を一時的に集積する一時集積手段を備え、該
    一時集積手段から紙幣を繰り出して前記保管手段に収納
    する入金収納の取引をするとき、 前記制御手段は、前記殺菌手段を制御して紙幣を殺菌す
    ることを特徴とする請求項5記載の貨幣取引処理装置。
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