JP2991633B2 - 溶融金属用粉体吹き込み設備のランス交換装置 - Google Patents

溶融金属用粉体吹き込み設備のランス交換装置

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JP2991633B2
JP2991633B2 JP7101952A JP10195295A JP2991633B2 JP 2991633 B2 JP2991633 B2 JP 2991633B2 JP 7101952 A JP7101952 A JP 7101952A JP 10195295 A JP10195295 A JP 10195295A JP 2991633 B2 JP2991633 B2 JP 2991633B2
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sealing
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、溶銑、溶鋼等の溶融金
属中に粉体およびその輸送媒体となるキャリアガスをイ
ンジェクションする粉体吹き込み設備のランス交換装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】溶融金属たとえば、高炉で製造された溶
銑中にはSi、P、S等の不純物元素が多量に含まれてい
るが、このような不純物元素は次の製鋼工程における精
錬能率や鋼の品質に大きく影響することから、一般に製
鋼処理に先立ち、これら不純物を除去するため溶銑の予
備処理が行われる。また、転炉吹錬などの一次精錬後に
おいても必要に応じ溶鋼の脱S、脱酸等を図る目的で二
次精錬が行われている。
【0003】溶銑の予備処理や溶鋼の二次精錬の一つと
して、溶融金属中に粉体吹込み用ランスを浸漬して精錬
用粉体およびキャリアガスを吹き込み、粉体を含む気泡
が溶融金属中を上昇する過程で、気・液反応を行わせる
ことによって脱S等を行う、いわゆるインジェクション
方式がある。インジェクション方式による溶融金属中へ
の粉体吹込みのためのランスとしてはたとえば図4に示
すようにランスAの軸中心に設けた導入管Bにその下部
で連通し、軸線と直交する吹込みノズルCを取り付け、
耐火物で被覆した単孔または2孔(実開昭57− 83169号
公報参照)タイプのものがある。
【0004】このようなタイプの粉体吹き込みランスA
を取鍋D内の溶銑E中に浸漬し、吹込みタンクF内の粉
状脱硫剤Gを粉体切出し弁Hを調節して所定量を切出
し、導管Iに供給する。一方、ガス流調弁Jを調節して
2 ガス等のキャリアガスを導管Iに供給し、導管I内
に切り出した脱硫剤Gをキャリアガスによって輸送し、
フレキシブルホースKを介して粉体吹き込み用ランスA
に導くと、脱硫剤GはランスA内の導入管Bを経由し、
吹き込みノズルCから溶銑E中に吹き出す。
【0005】このようにして吹込みノズルCから溶銑E
中に吹き込まれた脱硫剤はキャリアガス気泡と共に溶銑
E中を浮上する間に気・液反応により溶銑Eの脱硫処理
が行われスラグLに吸着されることになる。ところで、
一般に粉体をインジェクションするランス本体と吹込み
ホースあるいは吹込み配管との接続にはフランジ継手や
ねじ込み継手など管用継手が用いられる。これらはいず
れも人力手作業による接続手段であり、取替え・補修が
不可欠なランス設備では人的負荷が大きいという問題点
があった。そのために両者の着脱を自動化した方式とし
てパロットカップリングなど汎用のホースカプラーを用
いることにより圧着レバー機構のみ自動化した手段が知
られている。
【0006】また、転炉吹錬用ランス設備のようにプロ
セスガスのみを吹込む設備までを含めると特公平6− 4
9891号公報に開示されているようにランスとホースとの
接続端において、ソケット部と該ソケット部に内挿嵌合
するプラグ部とからなる接続カプラーを設け、ソケット
部とプラグ部を芯出し、差し込み後にソケット内面とプ
ラグ外面との間にシール材を設けて二重にシールする手
段が知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前記従来技術のうち粉
体およびキャリアガスをインジェクションするランス本
体と吹込みホース、あるいは吹込み配管との接続に管用
継手を用いた場合では、ランス本体の交換時に必要な接
続作業に伴う人的負荷が大きい点で問題点があった。ま
た、オートカプラーで着脱部をシールする手段ではロッ
クレバーの駆動装置など装置構成が複雑で設備費のアッ
プと設備信頼性の点で問題点がある。
【0008】さらに、特公平6− 49891号公報に提案さ
れているようなソケット、プラグの内外面の間にシール
材を設けてシールする手段では両者の芯出しを充分に行
っても差し込み時にシール材が脱落する問題点とそれを
回避するためには、シール不良が発生し易くなるという
問題点があった。本発明は、前記従来技術の問題点を解
決し粉体およびキャリアガスを溶融金属中にインジェク
ションするランス本体吹込みホースあるいは吹込み配管
との接続作業が容易でしかもシール性を良好に保持する
ことが可能な溶融金属用粉体吹き込み設備のランス交換
装置を提供することを目的とするものである。そして好
ましくはランス本体を軸中心に回転することによって粉
体の反応効率を向上させることを目的とするものであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の請求項1記載の発明は、溶融金属中に粉体およびその
輸送媒体となるキャリアガスをインジェクションする溶
融金属用粉体吹き込み設備のランス交換装置において、
上端部がロータリジョイントを介して粉体輸送につな
がり下端部が下向きに縮径する雄側テーパ面に形成さ
れ、この雄側テーパ面にシール用Oリングを装着したラ
ンス着脱軸を昇降自在かつ軸中心に回転駆動装置を用い
て回転自在に設置する一方、このランス着脱軸の下方に
位置させて上端部が上向きに拡径する雌側テーパ面に形
成されたランス本体をクランプ爪の上端面に配設した3
個以上のランス支持ローラを介してランスの自重と圧着
力とを支持させると共に、クランプ爪の内面に設けた4
個以上のランス回転受け用ローラを介してランスの回転
水平力を受け、前記ランス着脱軸の下端部に形成した雄
側テーパ面をシール用Oリングを介してランス本体の上
端部に形成した雄側テーパ面に離脱自在に圧着して粉体
およびキャリアガスのシールを行うように構成したこと
を特徴とする溶融金属用粉体吹き込み設備のランス交換
装置である。
【0010】
【0011】請求項記載の本発明は、回転駆動装置を
用いて回転自在に設置されたランス着脱軸を、その下端
部に設けた着脱軸側ギアを介してランス本体の上端部に
設けたランス本体側ギアに離脱自在に噛み合わせ、ラン
ス着脱軸の回転力をランス本体に伝達するように構成し
たことを特徴とする請求項記載の溶融金属用粉体吹き
付け設備のランス交換装置である。
【0012】
【作用】本発明では、ランス着脱軸の下端部に形成した
雄側テーパ面をシール用Oリングを介してランス本体の
上端部に形成した雌側テーパ面に圧着するという簡単な
作業によりランス本体と吹込みホースまたは吹込み配管
等の粉体輸送系とを接続することができる。雄側テーパ
面に装着したシール用Oリングが雌側テーパ面にくさび
効果で芯ずれを生じることなく圧着するので粉体および
キャリアガスの確実なシールが達成できる。
【0013】また、上端部がロータリジョイントを介し
て粉体輸送管につながる着脱軸を回転駆動装置を用いて
回転自在に設置する一方、ランス本体をランスクランプ
爪の上端面に配設した3個以上のランス支持用ローラを
介してランスの自重と圧着力とを支持させると共に、ク
ランプ爪の内面に設けた4個以上のランス回転受け用ロ
ーラを介してランスの回転水平力を受ける場合には、ラ
ンス本体を軸中心に回転することができるので、ランス
本体の先端部に設けた水平ノズルから溶融金属中にキャ
リアガスと共に吹き込んだ粉体の攪拌が強化され、粉体
反応効率を向上させることができる。
【0014】さらに回転駆動装置を用いて回転自在に設
置された着脱軸を、その下端部に設けた着脱軸側ギアを
介してランス本体の上端部に設けたランス本体側ギアに
離脱自在に噛み合わせる場合には、着脱軸の回転力をラ
ンス本体に確実に伝達することができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基いて説明す
る。図1および図2に示すようにガイド支柱22に沿って
昇降体15が昇降可能に配設してあり、この昇降体15の頂
部には取付金具23を介して昇降用ローラチェン16が接続
してある。昇降用ローラチェン16は、ガイド支柱22の上
端部および架台24にそれぞれ配設した複数の上部スプロ
ケット25を介して下向きに引き出され、下方に配置した
下部スプロケット26を介して駆動スプロケット27に連結
してある(図2参照)。
【0016】駆動スプロケット27の回転軸28は減速機29
を介してランス昇降用モータ14に連結してあり、ランス
昇降用モータ14を駆動すると減速機29を介して駆動スプ
ロケット27に連結された昇降用ローラチェン16がランス
昇降用モータ14の回転方向によって上昇側または下降側
に移動し、これによって昇降体15がガイド支柱22に沿っ
て上昇または下降する。
【0017】昇降体15の上部前面にはブラケット30が設
けてあり、このブラケット30上にアーム旋回用モータ13
が配置してある。また昇降体15には上下に軸受31が配設
してあり、これら上下の軸受31にはアーム旋回軸12が鉛
直に支持されこのアーム旋回軸12が前記アーム旋回用モ
ータ13に連結してある。そしてアーム旋回軸12には水平
方向に張り出すランス旋回アーム10が旋回自在に支持さ
れている。したがってアーム旋回用モータ13を駆動する
ことによりアーム旋回軸12を支点としてランス旋回アー
ム10を旋回することができる。
【0018】このようにして水平方向に張り出すランス
旋回アーム10には、これに外側から水平に嵌め込むごと
く上面板45Aと側面板45Bで囲われ、下面がほぼ開放し
たランス伸縮アーム45が水平方向に伸縮可能にセットし
てある。そしてランス伸縮アーム45の上面板45Aおよび
側面板45Bの内面側には複数個のローラ46を配設してあ
り、ランス伸縮アーム45がランス旋回アーム10に沿って
容易に水平方向にスライドできるようになっている。
【0019】ランス伸縮アーム45の上面前部には一対の
上部ガイドフレーム32が立設してあり、一対の上部ガイ
ドフレーム32の間には上部昇降体33が昇降可能に配設し
てある一方、各上部ガイドフレーム32の前面には上下に
ブラケット34が取り付けてある。そして上下のブラケッ
ト34にはガイドロッド35が鉛直に支持されており、この
ガイドロッド35は上部昇降体33の前面に配設したガイド
ブロック36を上下方向貫通している。ガイドブロック36
はガイドロッド35にガイドされつつ移動するようになっ
ており、これによって上部昇降体33がガイドブロック36
と一体的にガイドされながら昇降されることになる。
【0020】ガイドブロック36の前面に配設した支持枠
体37には、下向きにセットしたランス着脱軸2が軸中心
に回転可能に支持されている。すなわちランス着脱軸2
の上部には回転伝達用スプロケット7が取り付けてあ
り、このスプロケット7とランス回転用モータ6に取り
付けた駆動用スプロケット38の間にはVベルト39がかけ
渡してある。またランス着脱軸2に取り付けた回転伝達
用スプロケット7の直上にはロータリジョイント42が配
設してあり、ランス着脱軸2を軸中心に回転するのを可
能にしている。さらに、ロータリジョイント42の上方に
はフランジ43を介してフレキシブルな吹込みホース44
(または吹込み配管)が接続してある。
【0021】一対の上部ガイドフレーム32の下部中央に
配置したランス着脱用電動シリンダ3のピストンロッド
41はその上端部が圧着用コイルバネ4を介して上部昇降
体33に接続してある。ランス着脱用電動シリンダ3を駆
動することによりピストンロッド41が伸縮され、上部昇
降体33がガイドブロック36と一体的にガイドロッド35に
沿って昇降される。このためガイドブロック36の前面に
配設した支持枠体37にセットしたランス着脱軸2が昇降
されることになる。
【0022】一方、ランス伸縮アーム45の前面の上下に
ブラケット47を設け、上下のブラケット47の両側にそれ
ぞれセットした鉛直ピン48を用いて一対のランスクラン
プ爪8が回動可能に取り付けてある。ランスクランプ爪
8の上面には3個以上のランス支持用ローラ17が配設し
てあり、また各々のランスクランプ爪8の内面に4個以
上のランス回転受け用ローラ18が配設してある。ランス
支持用ローラ17およびランス回転受け用ローラ18は、圧
着力、ランス偏心による遠心力を受ける関係上、ランス
中心軸に対して対称に配置するのが望ましい。
【0023】ランス伸縮アーム45の片方の側面に配設し
たクランプ爪開閉用電動シリンダ9がピン49を介して一
方のランスクランプ爪8に連結してある。前記のように
水平に開閉自在に支持されている一対のランスクランプ
爪8をそれぞれ支持している鉛直ピン48の内側近傍に対
向して設けた半割りギア50(図2参照)が噛み合ってい
る。このためクランプ爪開閉用電動シリンダ9を伸縮作
動すると一方のランスクランプ爪8が鉛直ピン48を支点
として開閉すると一対の半割りギア50を介して他方のラ
ンスクランプ爪8に伝達されこれによって一対のランス
クランプ爪8の開閉作動を行うことができる。
【0024】ランス伸縮アーム45の下面はほぼ開放した
構造となっているので、ランス旋回アーム10の下面にラ
ンス伸縮アーム用電動シリンダ11を設け、このランス伸
縮アーム用電動シリンダ11のピストンロッド51をランス
伸縮アーム45の下側に配置したブラケット47の中央部に
連結する。ランス伸縮アーム用電動シリンダ11を伸縮駆
動することによってランス伸縮アーム45がローラ46を介
してランス旋回アーム10の長手方向に沿って伸縮作動さ
れる。
【0025】ところで図3に示すように支持枠体37に上
下のベアリング52を介して回転自在に支持され、中央部
に輸送路54が貫通するランス着脱軸2はその下端接続部
55が下向きに縮径する角度θの雄側テーパ面2Aを形成
しており、このテーパ面2Aに刻設したアリ溝に複数の
シール用Oリング19を装着してある。またシール用Oリ
ング19を装着した雄側テーパ面2Aの近傍には、フラン
ジ53を介して着脱軸側ギア20が取り付けてある。
【0026】一方、吹込み管60の周囲を耐火物で被覆し
たランス本体1の上端部には、上向きに拡径する雌側テ
ーパ面1Aを形成してあり、この雌側テーパ面1Aの上
方にはランス着脱軸2の下端部が嵌入する開口部56Aを
有すると共に、ランス側ギア21を備えた上端接続部56が
フランジ57を介してランス本体1の上部に形成した鍔58
上に取り付けてあり、ランス本体1を構成している。
【0027】次に本発明の作用について説明する。ガイ
ド支柱22に沿って昇降体15を必要な位置まで昇降させる
ときには、ランス昇降用モータ14を駆動し、減速機29を
介して回転軸28に取り付けた駆動スプロケット27を回転
し、下部スプロケット26、上部スプロケット25を介して
昇降用ローラチェン16を上昇側または下降側に移動させ
ることによって昇降体15の昇降が行われる。
【0028】アーム旋回軸12を支点としてランス旋回ア
ーム10を必要な位置まで旋回させるときには、アーム旋
回用モータ13を駆動し、ランス旋回アーム10をモータ10
の回転方向の切替えにより水平に左側または右側に移動
させることによって行われる。また、ランス伸縮アーム
45を必要な位置まで前後進させるためには、ランス伸縮
アーム用電動シリンダ11を伸縮作動することによりラン
ス旋回アーム10に対しローラ46を介してランス伸縮アー
ム45を移動させることによって行われる。
【0029】また、ランス本体1を一対のランスクラン
プ爪8によって把持する際には、たとえば図2における
A位置において一対のランスクランプ爪8をクランプ爪
開閉用電動シリンダ9を作動し、半割りギア50を介して
ランスクランプ爪8を開から閉に作動することによって
行われる。一対のランスクランプ爪8によってランス本
体1を把持したら、ランス本体1がその上端部に設けた
鍔58の下面を介してランスクランプ爪8の上面にランス
本体1を包囲するように配置されたランス支持用ローラ
17によって支持される。またランス本体1は一対のラン
スクランプ爪8の内面に取り付けた4個以上のランス回
転受け用ローラ18によって水平方向に支持されることに
なる。
【0030】このようにして一対のランスクランプ爪8
に把持したランス本体1の位置調整は、前述のような各
駆動装置を用いて昇降体15の昇降作動、ランス旋回アー
ム10の旋回作動およびランス伸縮アーム45の伸縮作動を
適宜に組み合わせることによって自在に行うことができ
る。本発明でポイントになるランス本体1の交換作業は
次のようにして行われる。ランス本体1は消耗品もしく
は半消耗品であるため、ランス本体1の吹込み管60から
粉状脱硫剤およびキャリアガスを容器内の溶銑中に吹込
みようにした吹込み位置Bから前記のようにして各駆動
装置を適宜に駆動してランス交換位置Aに移動させる。
その後、クランプ爪開閉用電動シリンダ9を作動し、半
割りギア50を介して一対のランスクランプ爪8を開いて
損傷したランス本体1を外す。
【0031】次に新品のランス本体1を開状態の一対の
ランスクランプ爪8の間に位置させたのち、クランプ爪
開閉用電動シリンダ9を作動してランスクランプ爪8を
閉じてランス本体1を把持する。このとき、ランス本体
1は、その上部に設けた鍔58がランスクランプ爪8の上
面に配置した3個以上のランス支持用ローラ17に支持さ
れ、またランスクランプ爪8の内面側に設けたランス回
転受け用ローラ18により水平方向への移動を受けるの
で、ランス本体1は安定した状態で軸中心に回転可能に
支持されることになる。
【0032】一対の上部ガイドフレーム32の間に配設し
たランス着脱用電動シリンダ3を収縮作動すると上部昇
降体33がその前面に設けたガイドブロック36と共に、上
部ガイドフレーム32の前面に設けたガイドロッド35に沿
って下降する。このためガイドブロック36の前面で支持
枠体37によって下向きに支持されたランス着脱軸2が下
降する。
【0033】かくしてランス着脱軸2の下端接続部55
が、ランス本体1の上端接続部56に設けた開口部56A内
に進入し、ランス着脱軸2に形成した雄側テーパ面2A
のシール用Oリング19がランス本体1の上端接続部56に
形成した雌側テーパ面1Aに押し付けられる。この段階
でランス着脱用電動シリンダ3の収縮作動を停止し、シ
ール用Oリング19によるシール接続を完了する。同時に
ランス着脱軸22の下端部に設けた着脱軸側ギア20とラン
ス本体1の上端部に設けたランス側ギア21とが噛み合
い、ランス着脱軸2の回転力がランス本体1に伝達可能
となる。
【0034】このときランス着脱用電動シリンダ3のピ
ストンロッド41は、その先端部に設けた圧着用コイルば
ね4を介して上部昇降体33に接続してある。このためラ
ンス着脱軸2からランス本体1へ作用する圧着力は、ラ
ンス着脱軸2、支持枠体37、ガイドブロック36、上部昇
降体33およびランス回転用モータ6等を加えた一式の重
量とランス着脱用電動シリンダ3によるシール用Oリン
グ19圧着後の余分な縮み量に比例した圧着用コイルばね
4の縮み力との和が作用することになる。
【0035】この圧着力はランス本体1およびランス着
脱軸2の軸方向に作用するため、水平に対して角度θを
なすテーパ面に垂直な分力がシール用Oリング19を直径
の19%以上縮小し得る大きさが得られればシールが十分
確保できる。このようにしてランス着脱軸2とランス本
体1との接続が完了したら、ランス交換位置Aから脱硫
剤およびキャリアガス吹込み位置Bに移動する。引続き
吹込み配管44、ロータリジョイントを介してランス本体
1の先端部に設けた2個の水平ノズル59に吹込み管60を
経由して粉状の脱硫剤およびアルゴンガスを供給しつつ
ランス本体1を下降して容器内の溶銑中に浸漬する。
【0036】それと共にランス回転用モータ6を駆動
し、駆動用スプロケット38、Vベルト39および回転伝達
用スプロケット7を介してランス着脱軸2を回転させる
と、着脱軸側ギア20とランス側ギア21とが噛み合ってい
るのでランス着脱軸2と共にランス本体1が溶銑内で軸
中心に回転する。このときランス本体1はランスクラン
プ爪8の上面に設けたランス支持用ローラ17およびラン
スクランプ爪8の内面側に設けたランス回転受けローラ
18によって支持されているので、スムーズな回転が達成
できる。
【0037】従来の2孔型の水平ノズルを有するランス
本体からランス回転なしで脱硫剤として粉状Mgを溶銑中
にアルゴンガスと共に吹き込んで脱硫処理した場合、Mg
による脱硫反応効率は40〜50%であった。これに対して
ランス本体1を180rpmで軸中心に回転する以外は同条件
としてMgにより溶銑の脱硫処理を行ったところ脱硫反応
効率を50〜60%に向上することができた。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、溶
融金属中に粉体をインジェクションするランス本体とラ
ンス着脱軸との着脱シール部を雌雄のテーパ面で構成
し、このテーパ面上に装着したシール用Oリングを介し
てシールするようにしたため、テーパによるくさび効果
でランス本体とランス着脱軸との圧着部の芯ずれを防止
できる。また着脱に伴うシール用Oリング当たり面の移
動距離がOリング径の程度であり、移動距離が小さいた
めシール用Oリングが脱落することなしに着脱部の確実
なシールが達成できる。
【0039】また、本発明では、前記のシール部構造と
する他、ランスクランプ爪の上面に設けたランス支持用
ローラとクランプ爪の内面に設けたランス回転受け用ロ
ーラを用いてランス本体を支持するクランプ部構造とし
たことにより溶融金属中に粉体をインジェクション中に
ランスを回転させることが可能になる。その結果、気泡
微細化、湯浴攪拌効果の増強によって粉体の反応効率を
高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のランス交換装置を示す側面図である。
【図2】本発明のランス交換装置を示す平面図である。
【図3】本発明のランス交換装置の要部を示す縦断面図
である。
【図4】従来の溶銑予備処理装置の概略構成を示す縦断
面図である。
【符号の説明】
1 ランス本体 2 ランス着脱軸 3 ランス着脱用電動シリンダ 4 圧着用コイルばね 5 着脱用ガイド軸 6 ランス回転用モータ 7 回転伝達用スプロケット 8 ランスクランプ爪 9 クランプ爪開閉用電動シリンダ 10 ランス旋回アーム 11 ランス伸縮アーム用電動シリンダ 12 アーム旋回軸 13 アーム旋回用モータ 14 ランス昇降用モータ 15 昇降体 16 昇降用ローラチェン 17 ランス支持用ローラ 18 ランス回転受け用ローラ 19 シール用Oリング 20 着脱軸側ギア 21 ランス側ギア 22 ガイド支柱 23 取付金具 24 架台 25 上部スプロケット 26 下部スプロケット 27 駆動スプロケット 28 回転軸 29 減速機 30 ブラケット 31 軸受 32 上部ガイドフレーム 33 上部昇降体 34 軸受 35 ガイドロッド 36 ガイドブロック 37 支持枠体 38 駆動用スプロケット 39 Vベルト 40 軸受 41 ピストンロッド 42 ロータリジョイント 43 フランジ 44 吹込みホース 45 ランス伸縮アーム 46 ローラ 47 ブラケット 48 鉛直ピン 49 ピン 50 半割りギア 51 ピストンロッド 52 ベアリング 53 フランジ 54 輸送路 55 下端接続部 56 上端接続部 57 フランジ 58 鍔 59 水平ノズル 60 吹込み管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C21C 7/04 C21C 1/02 107 C21C 7/072 F27D 3/18

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融金属中に粉体およびその輸送媒体と
    なるキャリアガスをインジェクションする溶融金属用粉
    体吹き込み設備のランス交換装置において、上端部が
    ータリジョイントを介して粉体輸送につながり下端部
    が下向きに縮径する雄側テーパ面に形成され、この雄側
    テーパ面にシール用Oリングを装着したランス着脱軸を
    昇降自在かつ軸中心に回転駆動装置を用いて回転自在
    設置する一方、このランス着脱軸の下方に位置させて上
    端部が上向きに拡径する雌側テーパ面に形成されたラン
    ス本体をランスクランプ爪の上端面に配設した3個以上
    のランス支持ローラを介してランスの自重と圧着力とを
    支持させると共に、クランプ爪の内面に設けた4個以上
    のランス回転受け用ローラを介してランスの回転水平力
    を受け、前記ランス着脱軸の下端部に形成した雄側テー
    パ面をシール用Oリングを介してランス本体の上端部に
    形成した雌側テーパ面に離脱自在に圧着して粉体および
    キャリアガスのシールを行うように構成したことを特徴
    とする溶融金属用粉体吹き込み設備のランス交換装置。
  2. 【請求項2】 回転駆動装置を用いて回転自在に設置さ
    れたランス着脱軸を、その下端部に設けたランス着脱軸
    側ギアを介してランス本体の上端部に設けたランス本体
    側ギアに離脱自在に噛み合わせ、ランス着脱軸の回転力
    をランス本体に伝達するように構成したことを特徴とす
    る請求項1記載の溶融金属用粉体吹き込み設備のランス
    交換装置。
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