JP2991376B2 - エステル硬化性アルカリ性フェノール樹脂によって結合した再生砂の引張強さ改良方法 - Google Patents

エステル硬化性アルカリ性フェノール樹脂によって結合した再生砂の引張強さ改良方法

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はアルカリ性フェノール樹脂バインダーと再生
砂とを用いた鋳型と中子の製造方法に関する。さらに詳
しくは、本発明は再生砂とアルカリ性フェノール樹脂バ
インダーとから製造する製品の引張強さを改良するよう
に、再生砂を処理する方法に関する。
硬化可能なバインダーによって結合した砂から鋳型と
中止を製造する場合に、砂の再生は重要な経済的問題で
ある。
鋳型または中子から砂を再生するには、鋳造物を取り
出した後に、使用済み鋳型と中子を機械的に振とう、振
動または分解して砂をばらばらにし、塊りまたは凝集体
を破壊する。再生砂の結合性は新しい砂の結合性よりも
一般に悪く、有効に使用するためにはさらに処理を必要
とする。再生砂の再生法にも一般に認められた3方法
(機械的,湿式,熱的)がある。
機械的処理方法は最も経済的であるために、鋳物工業
で最も一般的に用いられている。熱的処理方法はこの方
法のエネルギーコストが高いために比較的好ましくない
方法である。湿式処理方法は洗浄水に関連した廃棄問題
と砂の乾燥に要するエネルギーコストのために、比較的
好ましくない方法である。
機械的処理方法と熱的処理方法に制限があるために、
このように処理した砂、特に硬化したバインダーがエス
テル硬化したアルカリ性フェノール樹脂である場合の鋳
型または中子から回収した再生砂は新しい砂に比べて劣
った結合性を有する。このような劣った結合性が多くの
場合の再生砂の使用レベルを鋳型と中子を製造する場合
の砂全体の約50重量%に限定する。好ましい経済性を達
成し、廃棄コストを最小にするためには、90重量%まで
の再生砂レベルが必要である。
充分な引張強さを有する結合製品を形成する再生砂の
可能性がシラン溶液による再生砂の処理によって強化さ
れることが、今回発見された。この処理は、再使用のた
めに回収して機械的または熱的再生処理を行った使用済
み砂に対して一般に有用である。湿式再生処理を行った
使用済み砂に対しても有用であるが、一般には必要では
ない。
本発明はエステル硬化可能なアルカリ性フェノール樹
脂と共に効果的に用いるための再生鋳物砂の処理方法を
提供する。この方法では、エステル硬化可能なアルカリ
性フェノール樹脂を用いて再生したシラン処理砂から製
造した鋳型または中子のような樹脂結合成形体の引張強
さを高めるために充分な量のシラン溶液と再生砂を混合
する。
本発明は砂使用量の少なくとも20重量%が再生砂であ
る、鋳型または中子のような、樹脂結合砂成形体の製造
方法を提供する。実際に、再生砂の量は砂使用量の50
%、60%、80%または100%さえもが好ましい。多くの
工場では、経済状態が少なくとも60%〜80%の再生砂レ
ベルを使用すべきであることを示唆している。
これらの方法は結合剤溶液,硬化剤及びシラン処理再
生砂を原料バッチ調合物に混合する段階、この調合物か
ら望ましい成形体を成形する段階及びバインダーを硬化
させる段階から成る。原料バッチ調合物の製造前,後ま
たは同時にシラン溶液を再生砂に加えることができる。
再生砂に添加するためのシラン溶液の好ましい量は再
生砂の重量を基準にして約0.05〜1.0重量%の範囲内で
あり、シラン溶液の好ましい濃度はシラン溶液の重量を
基準にして約5〜90重量%、好ましくは10〜50重量%の
範囲内である。
本発明による、再生砂のシラン溶液を用いた処理は非
希釈シランによる、またはアルカリ性フェノール樹脂バ
インダーにシランまたはシラン溶液に添加することによ
る再生砂の処理よりも効果的であることが判明してい
る。
本発明は原料バッチ調合物の形成に使用可能なバイン
ダー系を提供する。このバインダー系は3種類の成分:
(a)エステル官能性を有する硬化剤によって室温にお
いて硬化可能なフェノール樹脂の水溶液、(b)樹脂用
硬化剤及びシラ溶液から成る。これらの3成分をいずれ
の順序でも再生砂に混合することができ、その後にバイ
ンダーは硬化する。フェノール樹脂はアルカリ性フェノ
ール樹脂であり、この場合にエステル官能性を有する硬
化剤は周囲温度において硬化を開始する。
また、フェノール樹脂が中性または酸性である場合に
は、硬化剤はエステル官能性と、それとの混合によって
樹脂にほぼ硬化条件をもたらすような充分なアルカリ度
を与える能力とを有する混合物または溶液であることが
好ましい。このような樹脂に硬化剤ソースとアルカリ・
ソースとを別々に添加することも可能である。このバイ
ンダー系を、砂が100%再生砂または最初の砂と再生砂
との混合物のいずれであるとしても、砂に加えて、有効
な引張強さを有する鋳型と中子のような樹脂結合成形体
を形成することができる。
ここで用いる「再生砂」なる用語はアルカリ性樹脂バ
インダーによって樹脂結合成形体に成形して、後に再生
と再使用のために自由流動性粒体として回収した砂を意
味する。このような以前に結合した砂は、再生のために
回収した場合に、エステル硬化性アルカリ性フェノール
樹脂バインダーを併用して再使用することができるが、
このように成形した樹脂結合製品は一般に引張強さが好
ましいレベルに達しないことを特徴とする。これは使用
済み鋳物砂粒子上に水で除去可能な残渣が存在すること
によって生ずると考えられる。この残渣は数種類の成分
から成るように見えるが、引張強さへの影響に関して重
要な成分はケイ酸アルカリであると考えられる。以前に
使用したアルカリ性フェノール樹脂バインダーがカリウ
ム・アルカリ・フェノール樹脂である場合には、残渣は
ケイ酸カリウムを含むと考えられる。他のアルカリ性ケ
イ酸塩は他のアルカリ性残渣によって生ずると考えられ
る。
回収した使用済み砂の表面残渣は硬化した樹脂バイン
ダー,炭素,一部炭化した樹脂バインダー,ダスト,な
らびに存在するアルカリ性ケイ酸塩から成るフィルムま
たは粒子を含むことが予想される。これの物質の一部は
水洗いによって除去され、一部は熱的処理または磨砕処
理によって除去される。本発明の使用は充分な引張強さ
を有する樹脂結合鋳物砂製品の生産を可能にするので、
残渣の性質に関する問題と低い引張強さの原因とを除去
するという利点を有する。
本発明は、このような残渣の存在にも拘らず、回収し
た使用済み砂をエステル硬化性アルカリ性フェノール樹
脂と共に用いて、受容できる引張強さを有する樹脂結合
砂成形体を形成する実用的手段を与える。本発明は一見
すると簡単だと思われやすいが、開発は容易ではなかっ
た。本発明は回収した使用済み砂へのシラン溶液の添加
を含む。
以下での参照のために説明すると、本発明を適用でき
る回収使用済み砂とは、アルカリ性バインダーで以前に
係合した成形体から回収した砂、または残留アルカリ度
を有する砂粒子、またはその表面に水で除去可能な残渣
を有する砂を意味する。以前にアルカリ性樹脂で結合し
た回収砂に観察される低い引張強さの原因が不明である
ためにこれらの種々は表現が用いられるが、本発明の使
用によって引張強さが改良されることは確実である。
回収使用済み砂は現在技術上知られた機械的及び熱的
再生方法によって本発明の実施に使用可能であるように
調製することができる。このような方法を用いて、米国
鋳造業者協会(American Foundrymen's Society)の
「鋳型,中子検査ハンドブック(Mold and Core Test H
and−book)」4.2〜4.5頁に定義されているような25−1
40粒度(Grain Fineness)のスクリーン分布に相当する
サイズの再生砂粒子を製造することができる。最初の砂
の最も好ましい粒度は約30〜80のスクリーン分布を有
し、再生砂の最も好ましい粒度も同様なサイズ・パター
ンと分布に従う。
鋳物工業で一般に用いられる砂はケイ砂,石英,クロ
マイト砂,ジルコン砂及びかんらん石砂を含むが、他の
多くの物質も使用可能である。
本発明が問題とする回収使用済み砂はフェノール,ク
レゾール,レゾルシノール,3.5−キシレノール,ビスフ
ェノールA,その他の置換フェノールを含めたフェノール
類と、例えばホルムアルデヒド,アセトアルデヒド,フ
ルフラールアルデヒド及びアルデヒドの混合物のような
アルデヒドとの反応によって得られるフェノール樹脂に
よって以前に結合された砂である。好ましい反応物は約
1:1〜約1:3、より好ましくは1:1.5〜1:2.8の範囲内のフ
ェノール:アルデヒドのモル比で用いられたフェノール
とホルムアルデヒドである。
これらのフェノール樹脂の縮合に用いられる適当なア
ルカリ性物質は水酸化ナトリウム,水酸化カリウム,水
酸化リチウム及びこれらの混合物であるが、水酸化カリ
ウムが最も好ましい。アルカリ性物質の一部はアルカリ
金属水酸化物の一部の代りに例えば水酸化マグネシウム
と水酸化カルシウムのような、2価金属の水酸化物を用
いることによって用意することができる。このようなフ
ェノール樹脂のアルカリ・フェノールのモル比は約0.2:
1から1.2:1までの範囲内であることが好ましい。
最も一般的に用いられるフェノール樹脂はゲル透過ク
ロマトグラフィー(GPC)によって測定して、一般に好
ましくは500より大きい、より好ましくは700より大き
い、最も好ましくは約1000〜約2500の範囲内の重量平均
分子量を有する樹脂である。ここで用いる好ましいGPC
方法では、樹脂サンプルをテトラヒドロフラン(THF)
に溶解し、次に1N塩酸で中和する。このようにして形成
した塩を別し、上清の液体樹脂溶液をGPC装置に通し
て、MWを測定する。この装置はウォータース(Waters)
モデル6000Aポンプ,ウォータース・モデルR401示差屈
折計,ウォータースモデル730データ・モジュール,PL G
el30cm10μカラム,多孔度104,400、及び50ユニットを
それぞれ含み、さらに100μループを備えたレオダイ
ン(Rheo−dyne)モデル70−10サンプル・ループ注入器
及び注入器と第Iカラムとの間に位置した0.5μmイン
ライン・フィルターを含む。
アルカリ性レゾール水溶液の分子量を測定する手順は
次の通りである:樹脂1gをメタノール10mlに溶解する。
緩衝化pH測定計で1N塩酸を用いてpHを7に調節する。非
安定化THF10mlを加えて、全ての樹脂が確実に溶解する
ように撹拌を続ける。沈殿する塩の全てを沈降させ、上
清500μを5ml−サンプル・バイアルに移す。35℃の温
度において最短時間(約5分間)で溶媒を真空除去す
る。移動相1mlを加えて、過する。
カラムの最初の検定はフェノールと、1.5:1のモル比
の2,4′−ジヒドロキシジフェニルメタンとホルムアル
デヒドとの硫酸触媒を用いた、120℃の温度における30
分間の反応によって形成したオリゴマーとを用いて実施
する。これは8環式化合物(分子量850)までの各ピー
クを示す。これ以上に校正曲線を補外する。
カラムを1次標準によって検定した場合に樹脂をカラ
ムに流して、その重量平均分子量を求めることができ
る。これらのサンプルの1つを2次標準として選択し
て、保持時間のみならず算出した分子量平均値の乍日の
変動を検出することができる。
GPC系を始動する度毎に、標準樹脂溶液を注入して、
一定の保持時間と分子量が得られるまでくり返さなけれ
ばならない。検定が満足すべきものであるならば、サン
プルを通すことができる。結果が一定ではあるが予想値
とは異なり、系に漏出または気泡の捕捉がない場合に
は、カラムを一次標準で再検定すべきである。
フェノール樹脂バインダーの有用な水溶液は約40〜50
重量%、好ましくは約50〜60重量%の範囲内の固体含量
を有するべきである。このような溶液のブルックフィー
ルド粘度は一般に約50〜約750cpsの範囲内である。135
℃において3分間放置した後に測定して53〜58重量%の
範囲内の固体含量のこのような溶液のブルックフィール
ド粘度は一般に、25℃,20rpmにおいてNo.1スンピンドル
付きPVEモデルブルックフィールド粘度計を用いて、約7
5cps〜250cps好ましくは100cps〜150pcsの範囲内であ
る。
好ましいフェノール樹脂の幾つかは米国特許第4,474,
904号と第4,468,359号に述べられているような高アルカ
リ性フェノール樹脂である。これらの樹脂のアルカリ度
含量が水酸化カリウム:フェノールのモル比として表さ
れ、最も好ましいアルカリとして水酸化カリウムが挙げ
られていることが認められる。本発明の好ましいカリウ
ム・アルカリ縮合フェノール樹脂のKOH:フェノールのモ
ル比は約0.2:1〜約1.2:1の範囲内である。
使用済み砂を回収する鋳型または中子に含まれる硬化
したバインダーは、アルカリ性フェノール樹脂の水溶液
に最初に加えたシランを含む。ある種のシランを一般に
フェノール樹脂溶液に加えて、それから製造する鋳型と
中子の引張強さを改良することができる。フェノール樹
脂溶液の重量を基準にして0.05重量%程度の量が引張強
さを有意に改良することが判明している。フェノール樹
脂溶液の重量に基づいて、約0.6重量%までの量におい
て、シランの濃度が高くなればなるほど強度が大きく改
良される。高レベルのシラン濃度の使用はコストが高く
なるために好ましくない。さらに、典型的に用いられる
シランは窒素を含むアミノアルキルシランであり、過剰
なシランの使用は鋳造物のピンポール欠陥の危険性を高
めるおそれがあるので、この理由からバインダーの重量
を基準にして3重量%より過剰な量は用いるべきではな
い。
好ましい硬化剤にはラクトン,有機カーボネート,カ
ルボン酸エステル及びこれらの混合物がある。これらの
化合物はアルカリ性フェノール樹脂の「エスエル硬化」
に必要なエステル官能性を有する。
一般に、例えばγ−ブチロラクトン,バレロラクト
ン,カプロラクトン,β−プロピオラクトン,β−ブチ
ロラクトン,β−イソブチロラクトン,β−イソペンチ
ルラクトン,γ−イソペンチルラクトン及びδ−ペンチ
ルラクトンのような低分子量ラクトンが適切である。適
切なカルボン酸エステルには、短い鎖長または中等度の
鎖長の、すなわち約C1〜C10アルキルの一価アルコール
または多価アルコールと短い鎖長または中等度の鎖長
の、すなわちC1〜C10のカルボン酸とのエステルがあ
る。特定のカルボン酸エステルには、限定するわけでは
なく、n−ブチルアセテート,エチレングリコールジア
セテート,トリアセチン(グリセロールトリアセテー
ト),ジメチルグルタレート,及びジメチルアジベート
がある。
有機カーボネートの中で適切なものは、限定するわけ
ではなく、プロピレンカーボネート,エチレングリコー
ルカーボネート,グリセロールカーボネート,1,2−ブタ
ンジオールカーボネート,1,3−ブタンジオールカーボネ
ート、1,2−ペンタンジオールカーボネート,1,3−ペン
タンジオールカーボネートである。
使用済み砂を回収する鋳型または中子は例えばメチル
ホルメート,エチルホルメートを含めたC1〜C3アルキル
ホルメートのような低分子量カルボン酸エステルによる
ガス抜きによって硬化したと考えられる。ガス抜き触媒
はキャリヤーガス中に蒸気またはエアロゾルとして分散
させるのが好ましい。このキャリヤーガスはアルキルホ
ルメート硬化剤と反応しない、または硬化反応もしくは
製品の他の性質に不利な影響を及ぼさないように、不活
性でなければならない。キャリヤーガスの適当なは空気
と窒素である。
これらのアルキル・ホルメートが比較的揮発性である
ために、これらをガス抜き触媒として用いることが可能
になる。これは大気圧下で約31.5℃の沸点を有する揮発
性液体であるメチルホルメートに特に該当する。周囲温
度においてこれは充分に揮発性であり、液体メチルホル
メートにキャリヤーガスを通すことによって濃厚なメチ
ルホルメート蒸気が生ずる。エチルホルメートとプロピ
ルホルメートはメチルエステルよりも低揮発性であり、
大気圧において54℃〜82℃の沸点を有する。
キャリヤーガス中のホルメート触媒の濃度は好ましく
は少なくとも0.2容量%であり、最も好ましくは30〜80
容量%である。アルキルホルメートの全使用量は典型的
に、フェノール樹脂溶液の約10〜110重量%、好ましく
は15〜35重量%である。充分なガス抜きに必要な時間な
中子または鋳型のサイズと複雑さ及び使用する特定の樹
脂に依存する。この時間は0.1秒程度に短くすることが
できるが、より通常は1秒間〜1分間の範囲内である。
これらのガス抜き方法は米国特許第4,468,359号にさら
に詳細に述べられている。
本発明の鋳物工業に有用な再生使用済み砂をさらに確
認すると、砂を回収した鋳型または中子は一般に、金属
鋳造過程で用いられたものである。
再使用時に再生砂から製造した樹脂結合製品の引張強
さを抑制または限定する残渣を発生させると考えられる
のは、金属鋳造過程中に経験される熱である。
鋳物砂を再生する場合に、鋳造物を最初に鋳型または
中子から取り出す。鋳造物に付着する砂は一般的に処分
する。次に型または中子を振とうまたは振動させて、有
利した砂粒子を除去し、塊を破壊して、自由流動性砂粒
体を製造する。ある場合には、この処置が使用済み砂を
回収するために必要な全てである。大きな塊が存在する
場合には、ニーダー,ミキサー,クラッシャー等によっ
て塊を破壊する。
再生砂が好ましい粒度である場合には、シラン処理砂
から製造する中子,鋳型,その他の樹脂結合製品の引張
強さを高めるために充分な量でシラン溶液を加える。シ
ラン溶液の好ましい量は再生砂の重量を基準にして約0.
05重量%から約1重量%未満までの量である。さらに好
ましくは、シラン溶液量は再生砂の重量を基準にして約
0.1重量%〜0.5重量%の範囲内である。
非希釈シラン、すなわち約100重量%のシラン濃度は
再生使用済み砂からの鋳型と中子を望ましい引張強さに
改善するが、砂へのシラン溶液の添加を用意にするため
にシランを溶媒で希釈することによってシランをより効
果的に用いることが好ましい。
用いるシラン液飽は溶液の全重量を基準にして少なく
とも1重量%のシラン濃度を有することが望ましい。ま
た、シラン濃度が約5〜90重量%の範囲内であることが
より好ましく、溶液(すなわち溶媒とシラン液質)の全
重量を基準にして約10〜50重量%であることが最も好ま
しい。シラン溶液の好ましい使用量が砂に基づいて約0.
05〜1.0重量%である場合には、これらの好ましいシラ
ン濃度を適用する。
再生砂とシラン溶液との混合に用いる撹拌度は製造す
る鋳型と中子に高い引張強さを与えるために重要であ
る。高速連続式ミキサーが非常に効果的であることが判
明している。低速装置も必要な撹拌を生じ、本発明の好
ましい改良結果を与えるが、高速ミキサーはさらにより
良い結果を生ずる。
再生使用済み砂の処理では、結合剤溶液と硬化剤の添
加と同時にまたはこの添加後に、砂にシラン溶液を加え
ることができる。
再生砂の表面のシラン溶液への暴露が砂を樹脂結合剤
溶液及び硬化剤と早期に混合することによって、抑制さ
れないことは明らかである。
シラン溶液中のシランは樹脂結合剤によって結合した
再生砂からの中子と鋳型の引張強さを高めるのに有効で
なければならない。このようなシランは周知である。
適当なシランには、式R′Si(OR)に相当するシラ
ンである。式中R′はアミノ,エポキシ,メルカプト,
グリシドオキシ,ウレイドまたはヒドロキシヒドロキシ
C1〜C6アルキルアミノ,アミノ−C1〜C6アルキルアミ
ノ,C2〜C6アルケニルまたはC2〜C6アルケニルカルボキ
シ基に結合したC2〜C6アルキレン基であり;R基は同一ま
たは異なる基であり、C1〜C6アルキル及びC1〜C6アルコ
キシ置換C1〜C6アルキル基から選択する。このようなシ
ランには次のシランがある: γ−ヒドロキシプロピルトリメトキシシラン ヒドロキシメチルジエトキシメチルシラン N−(γ−アミノプロピル)−γ−アミノプロピルトリ
メトキシシラン N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメ
トキシシラン γ−カルボキシプロピルトリエトキシシラン δ−アミノブチルトリメトキシシラン γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン γ−アミノプロピルトリエトキシシラン γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン γ−グリシドオキシプロピルトリエトキシシラン。
適当なシランは上記シランに限定されるわけではな
い。英国特許明細書第876,033号は上記式に相当しない
適当なシランを挙げている。これらのシランは例えば、
p−アミノフェニルトリフェノキシシラン,p−ヒドロキ
シフェニルトリクロロシラン,ジ−p−ヒドロキシフェ
ニルジエトキシシラン及びp−アミノフェニルメチルト
リエトキシシランである。
最も一般的に用いられるシランはアミノシランであ
る。好ましいアミノシランは一般式: H2N(CH2nSi(OR13-xR2に従うアミノアルキ
ルアルコキシシランであり、式中nは2〜4の整数であ
り、R1は炭素数1〜4のアルキル基であり、R2は炭素数
1〜4のアルキル基またはフェニル基であり、Xは0ま
たは1である。このようなシランの上記以外の特定の例
を次に挙げる: γ−アミノプロピルトリメトキシシラン, γ−アミノブチルトリエトキシシラン, γ−アミノペンチルトリエトキシシラン, γ−アミノプロピルジエトキシメチルシラン, γ−アミノプロピルジエトキシエチルシラン, γ−アミノプロピルジエトキシフェニルシラン, δ−アミノブチルジエトキシフェニルシラン, δ−アミノブチルジエトキシメチルシラン,及び δ−アミノブチルジエトキシエチルシラン。
式H2N−(CH2−NH−(CH2nSi(OR13-x(R2
〔式中nは2〜4の整数、mは2〜3の整数、R1は炭素
数1〜4のアルキル基、R2は炭素数1〜4のアルキル基
であり、Xは0または1である〕 で示され、N−(アミノアルキル)アミノアルキルシラ
ンと呼ばれるジアミノシランも適切である。このような
シランの特定の例には、 N−(γ−アミノプロピル)−γ−アミノプロピルトリ
エトキシシラン, N−(γ−アミノプロピル)−γ−アミノプロピルトリ
メトキシシラン, N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルジメト
キシメチルシラン がある。
米国特許第4,256,623号はアミノアルキルアルコキシ
シランとジアミノシランの適当なアルキル置換体を挙げ
ている。これらの特定のシランとは、N−メチル−γ−
アミノプロピルトリエトキシシラン,N−エチル−γ−ア
ミノプロピルトリメトキシシラン,N−メチル−γ−アミ
ノプロピルジメトキシメチルシラン及びN−(N−メチ
ル−β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルジメトキ
シメチルシラン,及びN−(γ−アミノプロピル)−N
−メチル−γ−アミノプロピルジメトキシメチルシラン
がある。
シランのための適当な溶媒は水と相溶性の有機溶媒、
好ましくは極性有機溶媒、水のような水性液体及びこれ
らの混合物から成る群から選択する。水は安価であり、
水中に溶解したシランから高い引張強さがしばしば得ら
れるので、水性液体が好ましい溶媒である。溶媒の選択
は原則としてシランの溶解度によって定める。最も好ま
しいシランは典型的に40重量%シラン濃度の水溶液とし
て得られるアミノアルキルシランである。水溶液である
結合剤溶液と相溶性であるように、使用する有機溶媒が
水溶性であることが好ましい。適当な有機溶媒には、例
えばメタノールとエタノールのような、炭素数1〜6の
アルコールとグリコールがある。アルコールは上記のウ
レイドシランとグリシドオキシシランに適した溶媒であ
る。水はアミノシランに好ましい溶媒である。
鋳型と中子 エステル硬化したアルカリ性フェノール樹脂を用いて
製造した使用済み鋳型または中子の分解から一般に得て
再生した使用済み砂を少なくとも20重量%含む砂と、硬
化可能な結合剤系とからの鋳型と中子の製造方法も、本
発明によって提供する。
これらの方法は砂、結合剤溶液、硬化剤から成る原料
バッチ調合物の形成を含むが、この場合砂の少なくとも
20重量%、好ましくは50〜100重量%は鋳型または中子
のような製品からの再生使用済み砂であり、砂にはこの
原料バッチ調合物から製造した製品の引張強さを高める
ために充分な量のシラン溶液を加える。
シラン溶液と再生砂を混合してから、好ましい成形体
を形成する。
この原料バッチ調合物に用いるバインダー溶液は、エ
ステル官能性を有する硬化剤によって室温において硬化
しうるフェノール樹脂水溶液から成る。フェノールバイ
ンダーは、 (i) 固体含量は40%〜75%の範囲内である; (ii) 重量平均分子量(MW)は500〜2500、好ましく
は700〜2000、より好ましくは800〜1700の範囲内であ
る; (iii) ホルムアルデヒド:フェノールのモル比は1:1
から3:1まで、好ましくは1.2:1から2.6:1までの範囲内
である; (iv) アルカリ:フェノールのモル比が0.2:1から1.
2:1まで、好ましくは0.6:1から1.2:1までの範囲内であ
る; (v) 用いるアルカリが水酸化ナトリウム,水酸化カ
リウムまたはこれらの混合物である; (vi) 前記樹脂溶液がその0.05重量%〜3.0重量%の
程度までシランを含む;及び (vii) 前記樹脂がC1〜C3アルキルホルメート,C1〜C
10カルボン酸と一価アルコールもしくは多価アルコール
とから形成した有機エステル,及びブチロラクトン,プ
ロピオラクトン,カブロラクトン,これらの混合物を含
えた低分子量ラクトンによって室温において硬化可能で
ある ことから成るアルカリ性フェノールホルムアルデヒド樹
脂の水溶液であることが好ましい。
また、フェノール樹脂が酸性または中性の樹脂である
ことも可能であるが、この場合には樹脂溶液にエステル
官能性硬化剤を加える前にまたはこれを加えると同時
に、樹脂水溶液をアルカリ性にする。さもなくば、パラ
メータ(i)〜(iii)と(iv)〜(vii)をアルカリ・
ソースを加えた後に樹脂に加え、より好ましい実施態様
ではパラメーター(iv)と(v)も加える。
結合剤溶液鋳のアルカリ性フェノール樹脂の量は砂粒
子間に必要な接着結合を与えるために充分でなければな
らない。フェノール樹脂溶液が約40〜75重量%、好まし
くは約50〜60重量%の固体含量である場合に、砂の重量
を基準にして約0.5〜8重量%の範囲内の樹脂溶液量が
好ましく、2重量%未満の樹脂溶液量が最も好ましい。
これらの樹脂溶液のブルックフィールド(Brookfield)
粘度はNo.1スピンドル付きBVFモデル・ブルックフィー
ルド粘度計で20r.p.m,25℃において測定して、固体含量
約40〜75重量%時に約50〜750cps,固体含量53〜58重量
%時に好ましくは75〜250cpsの範囲内である。
固体含量50%未満の結合剤溶液を本来の砂と共に用い
るのは好ましくなかった。75重量%より高い固体含量を
有する結合剤溶液は、このような溶液の粘度が高すぎる
ために、用いられていない。
原料バッチ調合物の第3成分はバインダーを硬化させ
る硬化剤である。好ましい硬化剤はラクトン、有機カー
ボネート、カルボン酸エステルまたはこれらの混合物で
ある。
本発明の鋳型または中子の製造方法は硬化可能な結合
剤溶液をアルキルホルメート直接によるガス化によっ
て、またはアルキルホルメートとキャリヤーガスによる
ガス化によって硬化させる方法を含む。これらの方法は
上記で、または米国特許第4,468,359号に特に詳細に述
べられている。
硬化剤の使用量は一般に周囲温度と圧力である硬化条
件下で前記結合剤を硬化させるために充分であるべきで
ある。硬化剤に砂と結合剤溶液を混合して原料バッチ調
合物を形成する場合に、バインダー溶液の重量を基準に
して約10〜110%の硬化剤濃度が好ましい。
硬化可能なバインダー中のしばしば好ましい成分であ
る任意成分は、鋳型または中子製品の引張強さを高める
ために有効なシランである。適当なシランは上記のシラ
ンである。バインダー溶液へのシラン添加量は製品の引
張強さを高めるような量である。このような量は一般に
バインダー溶液の重量を基準にして約0.05〜3重量%の
範囲内である。
原料バッチ調合物を形成する他に、この原料バッチ調
合物を一般に鋳型または中子である好ましい成形体に成
形する工程を実施しなければならない。この工程は原料
バッチ調合物の全ての成分を一緒に混合し、この混合物
を好ましい形状に成形することによって実施される。ま
たは、砂とバインダー溶液を混合し、望ましい形状に成
形し、炭素数1〜3のアルキルホルメートによってガス
抜きすることもできる。
シラン溶液は原料バッチ調合物の形成前、後またはこ
の形成と同時に再生砂に混合することができる。成形し
た原料バッチ調合物鋳のバインダーをアルキルホルメー
トによるガス抜きによって硬化する場合はこれの例外で
ある。この場合には、原料バッチを好ましい形状に成形
する前に再生砂をシラン溶液と混合することが重要であ
る。再生砂と混合するシラン溶液の適当な量は、製造し
た鋳型または中子の引張強さを非処理砂から製造した同
様な成形体に比べて高めるために充分であるような量で
ある。シラン溶液の好ましい量とシラン溶液の好ましい
濃度は上述した通りである。
本発明に用いる好ましい再生砂は、(1)硬化性アル
カリ性フェノール樹脂バインダーを用いて製造し;
(2)金属鋳造過程に暴露させ;(3)機械的に分解し
た使用済み樹脂結合鋳型または中子から得られる。再生
砂の好ましい粒体は25〜140粒度のAPSスクリーン分布サ
イズを有する。
原料バッチ調合物 上記方法に用いる原料バッチ調合物は、金属鋳型過程
に用いられた後分解した鋳型と中子から一般に再生した
砂を少なくとも20重量%含む砂から成る。
再生砂から得られる型と中子の引張強さをシラン溶液
で処理しなかった再生砂から製造した同様な製品に比べ
て高くするために充分な量でのシラン溶液と混合する。
好ましいシラン溶液は上述した通りである。
原料バッチ調合物は鋳型または中子としての使用に必
要な強度で砂を結合させるために充分な量で用いた、樹
脂バインダー好ましくはアルカリ性フェノールホルムア
ルデヒド樹脂の溶液を含む。
原料バッチ調合物の第3成分は、周囲温度と圧力でバ
インダーを硬化させるために充分な量でのラクトン,カ
ルボン酸エステル,有機カーボネート及びこれらの混合
物から成る群から選択した硬化剤である。この硬化剤は
前記バインダー溶液を結合させるために充分な量で存在
する。好ましい硬化剤溶液濃度は、固体濃度が40〜75重
量%である樹脂溶液の重量を基準にして硬化剤約10〜11
0重量の範囲内である。
バインダーの均一な硬化を可能にするように、この原
料バッチ調合物の成分を均一に混合する。これは簡単な
重験室用バッチミキサーによって、高速連続ミキサーに
よってまたは鋳物砂に一般に用いられる他の種類のミキ
サーによって実施される。
バインダー系 鋳型及び中子の製造に用いることのできるバインダー
系も本発明によって提供する。この系は3種類の成分を
含む。第1成分は前述のアルカリ性フェノール樹脂バイ
ンダーの溶液である。好ましいバインダー溶液は上述の
ようなアルカリ性フェノール樹脂溶液である。
バインダー系の第2成分は周囲温度での前記バインダ
ーの硬化に適した硬化剤である。適当な硬化剤はラクト
ン,有機カーボネート,カルボン酸エステル及びこれら
の混合物から成る群から選択する。
第3成分は水溶液,有機溶液またはこれらの混合物で
ある。使用が好ましいシランはバインダーの水溶液と相
溶性の溶液である。メタノールとエタノールが適当な溶
液である。適当なシランは上記で詳述したシランであ
る。
バインダー系を利用する場合には、充分な強度の鋳型
または中子を形成するために必要な樹脂溶液量とシラン
溶液量を砂に加えて混合する。砂の一部が再生砂である
ことが好ましい。バインダー溶液量は砂の重量に基づい
て約0.5〜8重量%の範囲であることが好ましい。硬化
剤の好ましい量は固体含量40%〜75%のバインダー溶液
の重量を基準にして典型的に10%〜110%の範囲内であ
る。シラン溶液の使用量は使用する砂に含まれる再生砂
の割合の依存し、再生砂の重量を基準にして0.05〜0.5
重量%であることが好ましい。
このバインダー系の樹脂とシラン成分は如何なる順序
でも砂に混合することができ、製造する製品に良好な引
張強さを与える。再生砂をごく少量、すなわち砂全体の
約40重量%未満の量で用いる場合には、シラン溶液の使
用を節約するために、本来の砂と混合する前に再生砂を
処理することが望ましい。
本発明を次の実施例によって説明するが、これらの実
施例中及び明細書を通して、他に指示しないかぎり、部
と%は重量によるものであり、温度は摂氏温度(℃)で
ある。
例 1 γ−アミノプロピルトリエトキシシランの水溶液による
再生砂の前処理 この例では、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン
の水溶液で前処理した再生砂を用いて、試験中子を形成
する。これらの試験中子を非処理砂から得た対照中子と
比較した。
試験中子は次のように処理した再生砂から製造した。
対照1−再生砂を処理しなかった。
試験A−再生砂を砂の重量を基準にして0.096重量%
の水で希釈した、γ−アミノプロピルトリエトキシシラ
ンの40%水溶液0.024重量%(砂の重量を基準にして)
によって25℃において処理した。
試験B−再生砂を砂の重量を基準にして0.072重通%
の水で希釈した、γ−アミノプロピルトリエトキシシラ
ンの40%水溶液0.048重量%(砂の重量を基準にして)
によって25℃において処理した。
試験C−再生砂を40%γ−アミノプロピルトリエトキ
シシラン0.12重量%(砂の重量を基準にして)によって
25℃において処理した。
用いた砂は、溶融鉄または溶融鋼の鋳造に用いた鋳型
と中子から得た再生砂の混合物である。この砂を回収し
た鋳型と中子に含まれる、硬化したバインダーはNo.1ス
ピンドル付きブルックフィールド粘度計PVEモデルによ
って20rpm、25℃において測定して100〜150cpsのブルッ
クフィールド粘度を有する、ボーデン社(Borden.cln
c.)からのアルファセット(Alphaset)9000カリウムア
ルカリフェノールホルムアルデヒド樹脂であった。この
樹脂バインダーは固体含量約54重量%、フェノール:ホ
ルムアルデヒドモル比1:1.8、KOH:フェノールモル比約
0.85:1を有する。この樹脂バインダーはバインダー溶液
の重量に基づいて約0.4重量%量のγ−アミノプロピル
トリエトキシシランをも含有した。
砂の再生では、使用済み鋳型と中子を振動ミル〔ジェ
ネラルカイネマックス社(General Kinematics Cor
p.)、イリノイ州、バリントン〕内で振とうして、離れ
た粒体を取出し、塊状物を分解する。砂粒体を周囲温度
において熱的/機械的装置〔アイルヒマシーン(Eirch
Machines)(カナダ,オンタリオ州メイプル)〕で処理
した。再生砂は約39.1粒度のAFSスクリーン分布を有し
た。再生砂のL.O.I.は約0.450であった。
本発明の方法を実施する場合に、再生砂をホバート調
理用ミキサー(Hobart Kitchen Aid Mixer)に加え、25
℃の温度にし、添加したシラン溶液と約1分間混合し
た。
試験中子を製造するために、各試験と対照のための砂
1500〜2500gをホバート調理用ミキサーに加えた。この
砂を約25℃の温度にして、シラン溶液を加え、約54重量
%の固体含量を有するアルファセット9000カリウムアル
カリ縮合フェノール−オルムアルデヒド樹脂約1.5重量
%を砂に加えた。この樹脂バインダーはNo.1スピンドル
付きブルックフィールド粘度計モデルRVFを20r.p.m.、2
5℃において用いて100〜150cpsの範囲内のブラックフィ
ールド粘度を有した。樹脂の重量%は砂の重量を基準に
した。樹脂のフェノール:ホルムアルデヒドモル比は1:
1.8であった。樹脂のKOH:フェノールモル比は0.85:1で
あった。樹脂バインダー溶液はさらに、バインダー溶液
の重量を基準にして約0.4重量%の量でシランγ−アミ
ノプロピルトリエトキシシランを含有した。
樹脂と砂を約1分間混合し、樹脂溶液の重量を基準に
して約25重量%のトリアセチンをホバート調理用ミキサ
ーに加え、さらに約40秒間混合した。
混合後に、この砂をダイエタート(Dietert)696箱型
での米国鋳物業者協会の標準1インチ・ドッグボーン引
張り試験ブリケットの成形に直ちに用いた。ミックスを
製造した後、中子を室温で成形し、次の時間間隔:1時
間、2時間、4時間及び24時間後に破壊した。
中子引張強さ測定付属装置(Tenril Core Strength A
ccessory)610−Nを装備したダイエタート万能砂強度
測定装置(Dietert Universal Sand Strength Machin
e)400−1を用いて、引張強さを測定した。
各試験と対照から得た3〜4個の中子の引張強さを上
記の間隔で測定して平均した。平均値を第1表に報告
し、引張強さの改良率%を示す。
第1表のデータは、シラン溶液による砂の前処理によ
って得られる引張強さの累進的な改良を説明する。試験
Aと試験Cから得た中子の初期引張強さが等しいが、試
験Cでは試験Aと比べた時に5倍多い量のシランを用い
ていることを考慮した、水でシランを希釈することによ
る効果と経済性をも示す。試験Bから得た中子は試験C
の中子に比べて、少量のシランを用いたにも拘らず、遅
い時間後には等しい引張強さを示す。
例 2 バインダーのシラン溶液:シランによる前処理 この例では、本発明の方法を用いて得た試験中子の引
張強さをバインダー溶液にシランを加えた場合に得た試
験中子と比較する。
試験中子を次のように処理した再生砂から製造した。
対照−2−再生砂を処理しなかった。
対照−3−再生砂を処理しなかったが、γ−アミノプ
ロトリエトキシシラの40%水溶液0.02重量%(砂重量を
基準にして)をバインダー溶液に加えた。
試験−D−再生砂を砂の重量を基準にして0.18重量%
の水で希釈した、対照3で述べたような40%シラン溶液
0.02重量%(砂重量を基準にして)によって25℃におい
て処理した。
処理済み再生砂のこれらの種々のロットの処理では、
ホバート調理用ミキサー内の砂に25℃においてシラン溶
液を直接加えて、約1分間混合した。
この例を用いた砂は溶融鉄または溶融鋼の鋳造に用い
られた鋳型と中子から再生したものであった。これらの
鋳型と中子はバインダーとして例1に述べたようなアル
ファセット9000カリウムアルカリフェノール−ホルムア
ルデヒド樹脂バインダーを用いて製造したものであっ
た。これらの樹脂は硬化剤としてトリアセチンを用いて
硬化させた。
砂の再生では、使用済み鋳型と中子を例1で述べたよ
うな振動ミル内で振とうすることによって、離れた粒子
を除去し、残りの塊を破壊した。
試験コアの製造では、各試験と対照に対して1500〜25
00gの砂をホバート調理用ミキサーに加えた。この砂を
約25℃の温度に加熱し、シラン溶液を加え、砂重量を基
準にして樹脂溶液約1.5重量%を砂に加え、約1分間混
合した。この樹脂バインダーは試験中止の製造に例1で
述べたものと同じであった。
次に、トリアセチン硬化剤25重量%(砂の重量を基準
にして)をホバート調理用ミキサーに加え、さらに40秒
間混合した。混合後に、砂を直ちに用いて米国鋳造業者
協会の標準1インチドッグホーン引張り試験ブリケット
をダイエタート696箱型で成形した。
ミックスを製造してから中子を室温で製造し、次の時
間間隔1時間,2時間,4時間,24時間をおいて破壊した。
引張強さ措定は中子引張強さ測定付属装置610−N−備
えたダイエタート万能砂強度測定装置400−1を用いて
実施した。引張強さ測定を3〜4回実施して、各試験と
対照の平均値を求めた。対照−2,対照−3、試験−D−
引張強さ平均値を第2表に示す。
第2表のデータは、樹脂バンインダーへの特別なシラ
ンの添加が本発明によって再生砂の前処理にシラン溶液
を用いた場合よりも硬化的でないことを示す。試験Dの
引張強さの改良は対照−3で得られた引張強さに比べて
最初は4倍であったが、一般に24時間後に引張強さの2
倍の改良を示す。
例 3 種々の再生砂のバインダーとシラン溶液:シランの併用
による処理 例3は本発明によって得た試験中子の引張強さと、バ
インダー溶液にさらにシランを加えて得た試験中子の引
張強さの比較に役立つ。
試験中子は次のように処理した再生砂から製造した。
試験−E−砂の重量を基準にして0.18重量%の水で希
釈したγ−アミノプロピルトリエトキシシランの40%水
溶液0.02重量%(砂の重量を基準にして)を用いて、ホ
バート調理用ミキサー中で約1分間混合することによっ
て、再生砂を25℃において処理した。
対照−4−再生砂を処理しなかった。
対照−5−再生砂を処理しなかったが、γ−アミノプ
ロピルトリエトキシシランの40%水溶液0.02重量%(再
生砂の重量を基準にして)をバインダー溶液に加えた。
この例に用いた再生砂は鋼または鉄の鋳造に用いられ
た鋳型または中子から得た。これらの鋳型と中子に含ま
れる硬化したバインダーが例1に述べたアルファセット
9000カリウムアルカリフェノール樹脂に基づくものであ
る例2の砂とは異なる砂を用いた。
トリアセチルを用いて硬化させたこのバインダーは、
バインダー溶液の重量を基準にして、約0.4重量%のγ
−アミノプロリウトリエトキシシランを含有した。砂の
再生では、使用済み鋳型と中子を振とうして、離れた粒
体を取出し、振動ミルで塊を破壊した。これらの砂粒子
をコレコ社(Coreco,Inc.)(ウイスコンシン州,ジャ
ーマンタウン)製の間接的加熱する回転キルン型熱再生
装置において約750℃で熱処理して、約57.1粒度のAFSス
クリーン分布を有する粒体を得た。
試験中子の製造では、各試験と対照用に砂1500〜2500
gをホバート調理用ミキサーに加えた。この砂をホバー
ト調理用ミキサー内で約25℃の温度にして、シラン溶液
を加え、例1で述べたようなフェノール−ホルムアルデ
ヒド樹脂溶液約1.5重量%を加え、約1分間混合した。
樹脂溶液量は砂の重量を基準にした。
次に樹脂溶液の重量を基準にして、約25重量%のトリ
アセチンを硬化剤として加え、ホバート調理用ミキサー
中でさらに40秒間混合した。
混合後に、砂を直接用いてダイエタート696箱型内で
米国鋳造業者協会の標準1インチドッグボーン引張り試
験ブリケットを成形した。ミックスを製造した後、中止
を室温で硬化し、1時間,2時間,4時間及び24時間の間隔
をおいて破壊した。
中子引張強さ測定付属装置610−Nを備えたダイエタ
ート万能砂強度測定装置400−1を用いて、引張強さを
測定した。各試験と対照に対して、引張強さ測定約3〜
4回を実施して平均した。対照4,5及び試験Eの引張強
さ平均値を第3表に示す。試験Dの引張強さも比較のた
めに第3表に報告する。
第3表のデータは、シラン溶液の使用がバインダー溶
液への付加的なシランの使用を凌駕して良好な結果を生
ずることを示す。第2表と第3表に報告した引張強さを
比較すると、再生砂から製造した型の引張強さがこのよ
うな砂に加える処理に依存することが明らかである。
例 4 シランの水溶液と有機溶液 この例は再生砂をシラン水溶液で処理することによっ
て得られた試験中子の良好な引張強さを述べる。
試験中子は次のように処理した再生砂から製造した。
対照−6−再生砂を処理しなかった。
試験−F−砂の重量を基準にして0.16重量%の水で希
釈したγ−アミノプロピルトリエトキシシランの40%水
溶液0.04重量%(砂の重量を基準にして)を用いて再生
砂を25℃において処理した。
試験−G−砂の重量を基準にして0.16重量%のメタノ
ールで希釈したγ−アミノプロピルトリエトキシシラン
の40%水溶液0.04重量%(砂の重量を基準にして)を用
いて再生砂を25℃において処理した。
再生砂の処理では、シラン溶液をホバート調理用ミキ
サー中で25℃において再生砂に直接加え、約1分間混合
した。この例で用いた再生砂は例3で述べた通りであ
る。
試験中子の製造では、各試験と対照用に砂1500〜2500
gをホバート調理用ミキサーに加えた。再生砂のシラン
処理の後に、砂の重量を基準にして約1.5重量%樹脂溶
液をホバート調理用ミキサー内の再生砂に加え、約1分
間混合した。用いた樹脂は例1で述べた通りである。
次にバインダー溶液の重量を基準にして、トリアセチ
ン約25重量%を加え、約40秒間混合した。
混合後、砂を即ちに用いて、例1で述べたような引張
試験ブリケッドを形成した。ミックスを製造した後、中
子を室温で硬化し、1,2,4,24時間の間隔で破壊した。引
張強さ測定を例1に報告した通りに実施した。対照6と
試験FとGの引張強さデータの平均値を第4表に示す。
第4表のデータはシランの水溶液と有機溶液によって
良好な引張強さの得られることを実証している。
例 5 シラン水溶液対単独の水 この例は、水の添加が引張強さを有意に改良すること
がかっているが、水のみの添加に比べてシラン水溶液に
よる機械的再生砂の前処理は引張強さを改良することを
示す。
試験中子は次のように処理した再生砂から製造した。
試験−H−砂の重量を基準にして0.2重量%の水で希
釈したγ−アミノプロピルトリエトキシシランの40%シ
ラン水溶液0.12重量%(砂の重量を基準にして)を用い
て再生砂を25℃において処理した。
対照−7−再生砂を処理しなかった。
対照−8−砂の重量を基準にした0.2重量%の水を用
いて再生砂を処理した。
砂の処理では、シラン溶液又は水をホバート調理用ミ
キサー中で25℃において砂へ直接加え、1分間混合し
た。
この例で使用した砂は、鉄または鋼の鋳造に用いた鋳
型と中子から得られた。この砂は例1−4で用いた砂と
は異なった。これらの鋳型と中子の成形では、用いたバ
インダー溶液は、例1で述べたようなアルファセット90
00カリウムアルカリフェノール−ホルムアルデヒドバイ
ンダー溶液を含んだ。このバインダー溶液は、固体含量
53〜58%でNo.1スピドル付きのブルックフィールド粘度
計モデルRVFを25℃,20rpmによって測定して、100−150c
psの範囲のブルックフィールド粘度を有した。このバイ
ンダー溶液は、シランすなわちγ−アミノプロピルトリ
エトキシシランを前記バインダー溶液の重量を基準にし
て約0.4重量%含んだ。これをトリアセチン硬化剤によ
って硬化した。
鋳型又は中子は鋳造過程に用いた後、レッドフォード
カーバー・プロダクツ(Redford Carver Products)
(オレゴン州シャーウッド)によって製造した乾式磨砕
機を用いて、分離した砂の振出しと塊の破壊によって分
解した。48.7粒度のAFSスクリーン分布と0.80のLOIを有
する砂が得られた。
試験中子の製造では、各試験と対照に対して約1500−
2500gの砂をホバート調理用ミキサーに加えた。この砂
を約25℃の温度にして、シラン溶液を加え、例1の試験
中子を作るために用いた、例1で述べたように、カリウ
ムアルカリフェノール−ホルムアルデヒド樹脂水溶液約
1.5重量%を加え、約1分間混合した。樹脂溶液の重量
%は砂の重量を基準にした。次に樹脂溶液の重量を基準
にして約25重量%トリアセチンを加え、約40秒間混合し
た。
混合後、砂を直ちに用いて、例1で述べた方法によっ
て引張試験ブリケットを成形した。
ミックス製造後、中子を室温で硬化させ、1,2,4,24時
間の間隔をおいて破壊した。
各試験及び対照に対し、3〜4引張強さ測定値を得、
平均した。これらの平均した結果を得られた引張強さの
改良%と共に表5に報告する。
第5表のデータは単に水を添加しても引張強さの改良
がなされることを示す。第5表のデータはまた水とシラ
ンの混合すなわちシラン水溶液は水のみよりもよい結果
を出すことを示している。
例 6 種々なシラン溶液の効果 この例は、異なる溶媒中の種々なシランの効果を示
す。さらに詳しくは、ウレイドシラン,アミノシラン及
びグリシドオキシシランをメタノール及び水中で用い
て、得られた試験中子の引張強さの改良を比較した。
試験中子は以下のように処理した再生砂から製造し
た。
対照−9−再生砂を処理しなかった。
試験−I−砂の重量を基準にして0.084重量%のメタ
ノールによって希釈したシラン溶液0.036重量%(砂の
重量基準)で、25℃において再生砂を処理した。シラン
溶液はメタノール中50%ウレイドプロピルトリエトキシ
シラン溶液であった。
試験−J−砂の重量を基準にして0.084重量%の水に
よって希釈したシラン溶液0.036重量%(砂の重量を基
準)で、25℃において再生砂を処理した。シラン溶液は
50%ウレイドプロピルトリエトキシシラン水溶液であっ
た。
試験−K−砂の重量を基準にして0.084重量%の水で
希釈した40%γ−アミノプロピルトリエトキシシラン水
溶液0.036重量%(砂の重量を基準)で、25℃において
再生砂を処理した。
試験−L−砂の重量を基準にして0.084重量%のメタ
ノールで希釈した、98%濃度のγ−グリシドオキシプロ
ピルトリエトキシシラン0.036重量%(砂の重量基準)
によって、25℃において再生砂を処理した。
試験−M−砂の重量を基準にして0.084重量%の水で
希釈した、98%濃度のγ−グリシドオキシプロピルトリ
エトキシシラン0.036重量%(砂の重量を基準)で、25
℃において再生砂を処理した。
この例で用いた砂は例5で用いた砂と同じソースから
得て、同様に処理した。砂は例5と同じ粒度スクリーン
分布を有した。
試験中子の製造では、各試験と対照のために1500〜25
00gの再生砂をホバートミキサーに加えた。砂を25℃に
加熱し、シラン溶液(用いる場合には)を上記のように
加え、次にこのシラン処理砂にバインダー溶液と硬化剤
を例1で述べたように混合した。硬化剤中に混合した後
に、1インチドッグボーン引張り試験ブリケットを製造
し、例1に述べたように分析した。試験I〜Mと対照−
9の引張強さを3〜4測定値の平均値を下記の第6表に
報告する。
第6表の結果は、引張強さ特性の改良がγ−グリシド
オキシプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピ
ルトリエトキシシラン及びγ−ウレイドプロピルトリエ
トキシシランを含めた種々のタイプのシランから得られ
ることを示す。さらに、これらの例はシランの有機溶液
と水溶液の両方が引張強さを改良するが、水溶液の方が
好ましいことを示す。
例 7 再生砂のシラン溶液による前処理,後処理及び同時処理
の比較 この例では、バインダーの添加前、バインダーの添加
後、及びバインダーと硬化剤の添加と同時にシラン水溶
液で処理した砂から得た試験中子の引張強さを処理段階
のタイミングの独立性を示すために比較する。
この例で用いる再生砂は例5に述べた通りである。こ
の例で用いるバインダー溶液と硬化剤は例1に述べた通
りである。
試験中子は次のように処理した再生砂から製造した。
対照−10−再生砂を処理しなかった。
試験N,O,P−再生砂の重量を基準にして0.12重量%の
水で希釈した、例1で述べた通りの40%シラン溶液0.08
重量%(砂の重量を基準)によって、25℃において再生
砂を処理した。
試験Mのためには、再生砂1500〜2500gをホバート調
理用ミキサーに加え、砂を約25℃の温度に加熱した。次
にシラン溶液を砂に直接加えて約1分間加熱した。次に
砂の重量に基づいて1.5重量%の樹脂バインダー溶液を
加えて、1分間混合した。次にバインダー溶液の重量を
基準にして約25重量%のトリアセチンを加えて、さらに
40秒間混合した。混合した後に、砂を直ちに用いて1イ
ンチドッグボーン引張り試験ブリケットを成形して、例
Iに述べたように引張強さ測定を実施した。
試験Nのために、再生砂1500〜2500gをホバート調理
用ミキサーに加え、砂を約25℃の温度に加熱し、その後
砂の重量を基準にして約1.5重量%のバインダー溶液を
シラン溶液と同時に砂に加え、内容物を1分間混合し
た。この後に樹脂溶液の重量を基準にして約25重量%の
トリアセチンを加えて、40時間混合した。混合した後
に、砂を用いて1インチドッグボーン引張り試験ブリケ
ットを製造し、例1で述べたように引張強さ測定を実施
した。
試験0のために、1500〜2500gの再生砂に砂の重量を
基準にして約1.5重量%の量の硬化可能なバインダー溶
液を最初に25℃において混合した。1分間撹拌した後
に、樹脂バインダー溶液の重量を基準にして約25重量%
のトリアセチンを加えて、さらに40秒間混合した。試験
中子を製造する前に、この原料バッチ調合物にシラン溶
液量を加えて約1分間混合し、その後1インチドッグボ
ーン引張り試験ブリケットを製造し、引張強さを測定し
た。
試験N,O,Pと対照−10の試験中子の3〜4回引張強さ
測定の平均値を第7表に報告する。
第7表のデータは、シラン溶液によって砂を処理する
方法がこのような処理のタイミングに無関係であること
を示す。
例 8 連続ミキサーによるシラン溶液処理 例8は再生砂から得た鋳型と中子の引張強さの改良に
おける連続ミキサーの効果を示す。この場合に用いた再
生砂は例5に述べた通りである。使用前にこれを25℃に
加熱した。
対照11〜14と試験Q,Rでは、オーバーヘッドビンから
砂125ポンド/分を供給するように調節した、連続ミキ
サーを用いた。用いた樹脂は例1に述べた通りであり、
供給する砂の重量を基準にして約1.5重量%の割合で供
給シュートに接近したポンプによって供給口から供給し
た。エステル硬化剤、γ−ブチロラクトンを樹脂溶液を
基準にして約25重量%の割合で、別の供給口からポンプ
によって供給した。
再生砂をシラン処理しない場合には、樹脂と硬化剤を
上記のように供給し、放出シュートから回収した。ドッ
グボーン引張り試験ブリケットをこの砂から製造し、例
1に述べたように試験した。
試験QとRのために、シラン溶液を第3ポンプによっ
て樹脂溶液の供給と同じ供給口へ計量して、第8表に
「水」の見出し下に示した水量で希釈した、「シラン」
の見出し下に示した量の40%γ−アミノプロピルトリエ
トキシシラン水溶液を供給した。対照13では、水を第3
ポンプによって計量して、樹脂供給口に導入して砂の重
量を基準にして0.2重量%の水を供給した。対照14で
は、濃縮γ−アミノプロピルトリエトキシシランを第3
ポンプによって計量し、供給口に導入し、砂の重量を基
準にして約0.038重量%のシランを供給した。
各試験と対照においてミキサーから放出される砂を回
収して、1インチドッグボーン引張り試験ブリケットを
製造し、例5で述べたように試験した。
各試験と対照のために製造した。
第8表のデータは、シラン水溶液による再生砂の処理
が水による処理または水もしくはシラン溶液のいずれに
よっても処理しない場合に比べて試験中子の引張強さを
有意に高めることを示す。濃縮シランによる処理は連続
ミキサーを用いる場合にも、溶液中の等しいシラン量で
処理した場合よりも低い引張強さの試験中子を製造する
ことが認められる。
例 9 機械的再生砂と新しい砂とから成る砂ブレンド この例は新しい砂と再生砂のブレンドに対する本発明
の有用性を説明する。用いる新しい砂は米国鋳造業者協
会の「鋳型,中子の検査ハンドブック」4.2〜4.5頁に述
べられている方法によって測定して、52粒度の洗浄し乾
燥したケイ砂であった。砂ミックスは例5に述べた再生
砂80重量部に新しい砂20重量部とから成るものであっ
た。新しい砂と再生砂とを同じ割合で用いて、シラン溶
液で処理せずに対照サンプルを製造した。
次のように処理した再生砂/新しい砂の混合物から試
験中子を製造した。
対照−15−砂ミックスを処理しなかった。
試験S−砂の重量を基準にして0.132重量%の水で希
釈した約0.068重量%の量の40%シラン溶液によって25
℃において砂ミックスを前処理した。シランはγ−アミ
ノプロピルトリエトキシシランであった。この前処理は
砂ミックスを25℃においてホバート調理用ミキサーに25
℃において加え、次にシラン溶液を加え、砂とシラン溶
液を約1分間混合した。
対照−15と試験−Rを製造するために、砂1500〜2500
gをホバート調理用ミキサー内で25℃の温度にし、次に
シラン溶液(用いる場合には)を加えた。シランを前処
理した後、砂の重量を基準にして1.5重量%樹脂溶液を
加えた。用いた樹脂バインダー溶液は例1に述べた通り
であった。砂と樹脂を約1分間混合した。次に樹脂溶液
の重量を基準にして約25重量%のトリアセチンを加え、
さらに40秒間混合した。
混合後に、1インチドッグボーン引張り試験ブリケッ
トを製造して、例1に報告したように、引張強さを測定
した。各対照と試験の3〜4回の測定の平均引張強さを
第9表に報告する。
第9表のデータは、再生砂と新しい砂の混合物から得
た鋳型と中子が本発明の方法によって混合物を処理した
場合には引張強さを改良させることを示す。
例 10 蒸気硬化方法による水性シラン処理 例10は、本発明によって提案するシラン溶液による再
生砂の処理が蒸気硬化法によって鋳型と中子を製造する
場合に有用である。
試験中子は次のように前処理した再生砂によって製造
した。
対照−16−再生砂を処理しなかった。
試験−T−砂の重量を基準にして0.3重量%の水で希
釈したシラン溶液0.2%で、25℃の再生砂を前処理し
た。シラン溶液は40%γ−アミノプロピルトリエトキシ
シラン水溶液であった。25℃の再生砂をシラン溶液によ
って、ホバート調理用ミキサー内で約1分間混合して前
処理した。
対照−16と試験−Tのための試験中子を再生砂1500〜
2500gをホバート調理用ミキサーに加えることによって
製造した。再生砂は例5に用いたものと同じであった。
シラン前処理を行う前に、砂を約25℃の温度にし、シラ
ン溶液(用いる場合には)を加え、次に例に述べた樹脂
溶液約1.5重量%(砂の重量基準)を加えて、2分間混
合した。混合した後、レッドフォード・カーバ−中子吹
込成形機(Redford Carver Core Blower)〔デペンダブ
ル・ファンドリー・エクィップメント・カンパニー(De
pendable Foundry Equipment Company)(オレゴン州,
シャーウッド)の商品名〕によって、空気圧80psigを約
0.5秒間用いてスリーキャビティ箱型に砂を吹込成形し
て、米国鋳造業者協会の標準1インチドッグボーン引張
り試験ブリケットを製造した。
砂を射出成形した後に、サージエットガス発生機(Ce
rjet gus generator)〔デペンダブルファンドリーエク
イップメント・カンパニー(オレゴン州,シャーウッ
ド)〕内に発生したメチルホルメートによって、箱型を
5秒間ガス抜きした。ガス抜き後、中子を取出し、周囲
条件下に放置した。
例1に述べたような、中子引張強さ測定付属装置610
−N付きダイエタート万能砂強度測定装置400−1を用
いて、引張強さ測定を実施した。各対照と試験の3〜4
測定値の平均値を下記の第10表に示す。
第10表の結果は、シラン溶液による再生砂の前処理が
蒸気硬化方によって製造した試験中子の引張強さを改良
することを示す。従って、本発明は米国特許第4,468,35
9号に述べられた方法で施用される。
例 11 シランを含まないバインダー溶液 この例はシランを含まない樹脂バインダー溶液を用い
て得た試験中子の引張強さの改良に対する本発明の効果
を説明する。
この例に用いた砂は例5に述べた再生砂と同じであっ
た。樹脂バインダー溶液は例1で述べた方法によって測
定して、固体含量53.4重量%においてブルックフィール
ド粘度100cpsを有するカリウムアルカリフェノール−ホ
ルムアルデヒド樹脂であった。この樹脂のフェノール:
ホルムアルデヒドモル比は1:1.7であり、この樹脂のKO
H:フェノールモル比は0.83:1であった。このバインダー
溶液はシランを含まなかった。
次のように処理した再生砂から試験中子を製造した。
対照−18−再生砂を処理しなかった。
試験−U−砂の重量を基準にして0.2重量%の水で希
釈した40%シラン水溶液0.1重量%(砂の重量基準)
で、25℃の再生砂を前処理した。このシランはγ−アミ
ノプロピルトリエトキシシランであった。
この前処理は、砂ミックスをホバート調理用ミキサー
に供給し、これを25℃の温度にし、シラン溶液を加え
て、砂とシラン溶液を約1分間混合することから成っ
た。
試験中子を製造し、例1に述べたように試験した。製
造した中子の引張強さの3〜4回測定の平均値を第11表
に報告する。
第11表のデータは樹脂バインダーがシランを含まない
場合に本発明の方法によって引張強さが改良されること
を説明する。
本発明が鋳物以外の用途の型または中子または他の何
らかの成形構造体としての砂凝集体の形成に利用できる
と考えられる。
本発明をその特定の実施態様に関して説明したが、本
発明がさらに変更可能であることは理解されよう。本出
願は本発明の原理に一般的に従う変更、利用または調節
を含み、本発明が属する技術分野内の公知の習慣的な実
施に含まれるような本発明の開示からの展開を包含する
ように意図するものである。
本発明の実施態様は次の通りである。
1. アルカリ性フェノール樹脂バインダーと混合して樹
脂結合成形体を形成した後、自由流動性粒体に分離して
再使用のために回収した砂およびアルカリ性フェノール
樹脂バインダーとから成形した成形体の引張強さの改良
方法において、 前記粒体とシラン溶液を接触させることを特徴とする方
法。
2. 前記砂粒体に1〜90重量%の範囲内のシラン濃度の
シラン溶液を加えることによって前記粒体にシラン溶液
を接触させ、前記シラン処理砂上の残留シラン溶液量が
前記砂の0.0025〜0.9重量%の範囲内になる上記1記載
の方法。
3. 再生砂の前記粒体の表面がアルカリ性ケイ酸塩の存
在を特徴とする上記1記載の方法。
4. 再生砂の前記粒体がアルカリ度の残留を特徴とする
上記1記載の方法。
5. 再生砂の前記粒体の表面がアルカリ性フェノール樹
脂バインダーによる以前の結合に由来する残留物質を有
する上記1記載の方法。
6. 再生砂の前記粒体の表面がエステル硬化したアルカ
リ性フェノール樹脂バインダーによる以前の結合に由来
する、水で除去可能な残渣を有する上記1記載の方法。
7. 前記シラン接触段階が、前記粒体に溶液の重量を基
準にして約5〜約90重量%の範囲内のシラン濃度のシラ
ン溶液を、前記砂の重量を基準にして0.05〜1重量%の
範囲内の量で加えることから成る上記2記載の方法。
8. 前記シラン溶液が10〜80重量%の範囲内のシラン濃
度を有する上記7記載の方法。
9. 用いるシランが式: R′Si(OR) 〔式中、R′はアミノ、エポキシ、グリシドオキシ、ウ
レイド、メルカプト、ヒドロキシ、ヒドロキシC1〜C6
ルキルアミノ、アミノC1〜C6アルキルアミノ、C2〜C6
ルケニルまたはC2〜C6アルキレン基であり; Rは独立的に同一または異なる基であり、 C1〜C6アルキル及びC1〜C6アルコキシ置換C1〜C6アル
キルから成る群から選択する〕 によって示される上記1記載の方法。
10. 用いるシランが一般式: H2N(CH2nSi(OR13-x(R2 〔式中、nは2〜4の整数であり、R1は炭素数1〜4の
アルキル基であり、R2は炭素数1〜4のアルキル基また
はフエニルであり、Xは0または1である〕 で示されるアミノシランである上記1記載の方法。
11. 前記粒体を、前記シラン溶液と接触させる前に、
新しい砂との混合物に形成するが、この場合に前記新し
い砂の量が新しい砂と前記粒体との混合物の全重量の約
1〜約80重量%の範囲内である上記1記載の方法。
12. 砂とアルカリ性フェノール樹脂バインダーとの混
合物を樹脂結合成形体に成形した後、自由流動性粒体に
分離して、砂を再使用のために自由流動性粒体として回
収することによる、砂とアルカリ性フェノール樹脂バイ
ンダーとの混合物から製造した成形体から回収した再生
砂とアルカリ性フェノール樹脂バインダーとの混合物か
ら成形した成形体の引張強さの改良方法において、 前記粒体に、新しい砂と前記粒体との混合物の全重量
を基準にして約1〜約80重量%の範囲内の量の新しい砂
を混合する; 次に新しい砂と前記粒体との前記混合物とシラン溶液
とを接触させることを特徴とする方法。
13. 新しい砂と前記粒体との前記混合物が前記混合物
の10〜50重量%の範囲内の新しい砂を含む上記12記載の
方法。
14. シラン溶液を基準にして約10〜約50重量%の範囲
内のシラン濃度を有するシラン溶液を前記混合物の重量
を基準にして約0.05〜約1重量%の量で、前記混合物に
加えることによって前記混合物を前記シラン溶液と接触
させる上記12記載の方法。
15. 前記混合物にシラン溶液を基準にして約10〜約50
重量%のシラン濃度を有するシラン溶液を、前記混合物
を基準にして約0.05〜約1.0重量%の量で加えることに
よって、前記混合物を前記シラン溶液と接触させる上記
13記載の方法。
16. 再生砂の前記粒体がその表面に、アルカリ性フェ
ノール樹脂による以前の結合に由来する残留物質を有す
る上記12記載の方法。
17. アルカリ性バインダーによって樹脂結合成形体に
成形した後に、前記成形体から自由流動性粒体に分離
し、前記粒体にこのような粒状砂から製造した樹脂結合
成形体の引張強さを改良するために有効なシラン溶液の
充分な量を加えて得た粒状再生鋳物砂を含む組成物。
18. 約5〜約90重量%のシラン濃度を有するシラン溶
液を粒体の重量を基準にして約0.05〜約1.0重量%の量
で前記粒体に加える上記17記載の粒状再生鋳物砂を含む
組成物。
19. 用いた前記シランが式: R′Si(OR) 〔式中R′はアミノ、エポキシ、グリシドオキシ、ウレ
イド、メルカプト、ヒドロキシ、ヒドロキシC1〜C6アル
キルアミノ、アミノC1〜C6アルキルアミノ、C2〜C6アル
ケニルまたはC2〜C6アルケニルカルボキシ基に結合した
C2〜C6アルキレン基であり、Rは独立に同一または異な
る基であり、C1〜C6アルキルとC1〜C6アルコキシ置換C1
〜C6アルキルから成る群から選択する〕 で示される上記17記載の粒状再生鋳物砂を含む組成物。
20. 用いるシランが一般式: H2N(CH2)nSi(OR13-x(R2 〔式中nは整数2〜4であり、R1は炭素数1〜4のアル
キル基であり、R2は炭素数1〜4のアルキル基またはフ
ェノールであり、Xは0または1である〕 で示されるアミノシランである上記17記載の粒状再生鋳
物砂を含む組成物。
21. 新しい砂と、アルカリ性バインダーによって樹脂
結合成形体に成形した後に前記成形体から残留アルカリ
度を有する自由流動性粒体に分離した鋳物砂から再生し
た使用済み砂粒体少なくとも20重量%との混合物から成
り、このような混合物はシラン溶液で処理されているこ
とを特徴とする鋳物砂混合物。
22. 前記使用済み砂粒体が、アルカリ性フェノール樹
脂バインダーを用いて樹脂結合成形体に成形した後に、
再使用のために残留アルカリ度を有する自由流動性粒体
に分離した砂に由来するものである上記21記載の鋳物砂
混合物。
23. 約10〜約50重量%の範囲内のシラン濃度を有する
シラン溶液を前記粒体の重量を基準にして約0.05〜約1.
0重量%の量で加えた上記22記載の鋳物砂混合物。
24. アルカリ性樹脂バインダーによって樹脂結合成形
体に成形した後、前記成形体から自由流動性粒体に分離
した使用済み粒上鋳物砂であってシラン溶液で処理した
前記鋳物砂とアルカリ性フェノール樹脂バインダーの結
合量とを混合し、前記バインダーを硬化させることから
成る、砂とアルカリ性フェノール樹脂バインダーとから
の鋳物用成形体の製造方法。
25. 前記樹脂バインダーがエステル官能性を有する硬
化剤によって室温で硬化しうるフェノール樹脂の水溶液
から成る上記24記載の方法。
26. 前記樹脂水溶液が (i) 固体含量が40〜75%の範囲内であり; (ii) 重量平均分子量(MW)が500〜2500の範囲内で
あり; (iii) ホルムアルデヒド:フェノールモル比が1:1か
ら3:1の範囲内であり; (iv) アルカリ:フェノールモル比が0.2:1から1.2:1
の範囲内であり; (v) 用いるアルカリが水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウムまたはこれらの混合物であり; (vi) 前記溶液が任意に、前記樹脂水溶液の0.05〜3.
0重量%の程度までシランを含み; (vii) 前記樹脂が室温においてC1〜C3アルキルホル
メート、C1〜C10カルボン酸と一価または多価アルコー
ルとの有機エステル、またはブチロラクトン、プロピオ
ラクトン、カプロラクトン及びこれらの混合物を含めた
低分子量ラクトンによって硬化可能である アルカリ性フェノール−ホルムアルデヒド樹脂水溶液を
含む上記25記載の方法。
27. 前記粒状鋳物砂がさらに使用済み砂と新しい砂と
の混合物から成り、前記混合物の少なくとも約20重量%
が使用済み砂を含む上記24記載の方法。
28. 砂とアルカリ性フェノール樹脂バインダーとから
鋳物用成形体を製造する方法において、(1)アルカリ
性フェノール樹脂バインダーによって樹脂結合成形体に
成形した後に、再使用のために自由流動性粒体に分離し
た使用済み鋳物砂と、(2)エステル官能性を有する硬
化剤によって室温において硬化可能なアルカリ性フェノ
ール樹脂バインダーの結合量と、(3)前記バインダー
を硬化させるために充分な程度のエステル官能性を特徴
とする硬化剤量を混合する段階;及び 前記粒体とシラン溶液とを接触させる段階、 を含み; 前記樹脂バインダーがエステル官能性を有する硬化剤
によって周囲温度において硬化するフェノール樹脂の水
溶液である方法。
29. 前記フェノール樹脂がフェノール:ホルムアルデ
ヒド比が約1:1から約1:3までの範囲内であるフェノール
とホルムアルデヒドの反応生成物であり、水酸化カリウ
ム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウムまたはこれらの
混合物であるアルカリと縮合している上記28記載の方
法。
30. アルカリ性フェノール・ホルムアルデヒド樹脂水
溶液において、 (i) 固体含量が50%〜75%の範囲内であり、 (ii) 樹脂の重量平均分子量(MW)が700〜2000であ
り; (iii) ホルムアルデヒド:フェノールのモル比が1.
2:1から2.6:1までの範囲内であり; (iv) アルカリ:フェノールのモル比が0.6:1から1.
2:1までの範囲内であり; (v) 用いたアルカリが水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム、またはこれらの混合物であり; (vi) 前記溶液が任意に前記樹脂水溶液の0.05〜3.0
重量%の程度までシランを含有し; (vii) 前記樹脂が室温において、C1〜C3アルキルホ
ルメート、C1〜C10カルボン酸と一価または多価アルコ
ールとの有機エステル、またはブチロラクトン、プロピ
オラクトン、カプロラクトン、及びこれらの混合物を含
めた低分子量ラクトンによって硬化可能である 上記28記載の方法。
31. 金属鋳造過程に用いた後に分解した鋳型又は中子
からの再生砂を少なくとも20重量%含む砂と硬化可能な
バインダーとからの樹脂結合砂の鋳造用成形体を製造す
る方法において、 (a) (i)砂と(ii)硬化して鋳型と中子に必要な
接着結合によって砂を結合させる場合に充分な量の、ア
ルカリ性フェノール樹脂水溶液である硬化可能なバイン
ダー溶液とから原料バッチ調合物を形成する段階; (b) 前記原料バッチ調合物を目的の成形体に成形す
る段階;及び (c) 前記バインダーを硬化させて、前記成形体を自
立させる段階 を含み; 前記砂の少なくとも20重量%が、砂とエステル硬化性
アルカリ性フェノール樹脂の硬化バインダーとから形成
し、金属鋳造過程に用いた後に分解した1個以上の鋳型
と中子からの再生砂であり; 前記目的成形体に成形する前に再生砂にシラン溶液を
混合する方法。
32. (a) ラクトン、カルボン酸エステル、有機カーボネ
ート及びこれらの混合物から成る群から選択した硬化剤
を用いて、前記バインダーの硬化を実施する;及び (b) 前記エステル硬化性アルカリ性フェノールバイ
ンダーがエステル官能性を有する硬化剤によって周囲温
度において硬化しうるフェノール樹脂水溶液である 上記31記載の方法。
33. 前記再生砂を回収した鋳型または中子に含まれる
硬化バインダーが周囲温度において、ラクトン、カルボ
ン酸エステル、有機カーボネート及びこれらの混合物か
ら成る群から選択した硬化剤によって硬化したものであ
る上記31記載の方法。
34. 少なくとも20重量%が金属鋳造過程に用いた後に
分解した鋳型または中子からの再生砂である砂から鋳型
または中子を製造する方法において、 (a)(i)砂と (ii)硬化して鋳型と中子に必要な接着結合によ
って前記砂を結合させる場合に充分な量である、エステ
ル官能性を有する硬化剤によって室温において硬化しう
るフェノール樹脂水溶液から成る硬化可能なバインダー
溶液と、 (iii)硬化条件下で前記バインダーを硬化させ
るために充分な量の周囲温度で前記バインダーを硬化さ
せるために有効な、ラクトン、カルボン酸エステル、有
機カルボネート及びこれらの混合物から選択した硬化剤
と から成る原料バッチ調合物を形成する段階; (b)前記原料バッチ調合物を目的成形体に成形する段
階;及び (c)前記原料バッチ調合物成形体中の前記バインダー
を硬化させる段階 を含む; 前記砂の少なくとも20重量%が金属鋳造過程に使用し
た後に分解した鋳型または中子からの再生砂であり; 再生砂を回収する前記分解した鋳型または中子が、
(a)約1:1から1:3までの範囲内のフェノール:ホルム
アルデヒドモル比でのフェノールとホルムアルデヒドの
反応生成物であって、水酸化カリウム、水酸化ナトリウ
ム及びこれらの混合物から成る群から選択したアルカリ
により縮合されたアルカリ縮合エステル硬化性フェノー
ル樹脂水溶液に基づく硬化バインダーであって、(b)
ラクトン、カルボン酸エステル、有機カルボネート、及
びこれらの混合物から選択した硬化剤によって周囲温度
で硬化した硬化バインダーを含有する;及び 前記再生砂から製造した鋳型または中子の引張強さを
改良するために、前記再生砂から製造した鋳型または中
子の引張強さを高めるために有効であるシラン溶液を前
記再生砂に接触させる方法。
35. 次の成分: (a) エステル官能性を有する硬化剤によって周囲温
度において硬化可能なフェノール樹脂水溶液、 (b) 前記バインダーの硬化に有効な、ラクトン、カ
ルボン酸エステル、有機カーボネート及びこれらの混合
物から成る群から選択した硬化剤、及び (c) 水、水と相溶性の有機溶媒、炭素数1〜6のア
ルコール、及びこれらの混合物から成る群から選択した
溶媒と、砂から製造した鋳型と中子の引張強さの改良に
有効なシランとから成るシラン溶液 を含み、砂と上記成分との混合による鋳型と中子の製造
用のバインダー系。
36. 前記フェノール−ホルムアルデヒド樹脂が、 (i) 固体含量が40%〜75%の範囲内であり、 (ii) 重量平均分子量が500〜2500の範囲内であり; (iii) ホルムアルデヒド:フェノールモル比が1:1か
ら3:1までの範囲内であり; (iv) アルカリ:フェノールモル比が0.2:1から1.2:1
までの範囲内であり; (v) 用いたアルカリが水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウムまたはこれらの混合物であり; (vi) 前記溶液が任意に、前記樹脂水溶液の0.05〜3.
0重量%の程度までシランを含有し; (vii) 前記樹脂が室温において、C1〜C3アルキルホ
ルメート、C1〜C10カルボン酸と一価または多価アルコ
ールとから形成された有機エステル、またはブチロラク
トン、プロピオラクトン、カプロラクトン及びこれらの
混合物を含めた低分子量ラクトンによって硬化可能であ
る アルカリ性フェノールホルムアルデヒド樹脂の水溶液で
ある上記35記載のバインダー系。
37. 用いるシランが一般式: H2N(CH2−Si(OR13-x(R2 〔式中、nは2〜4の整数であり、R1は炭素数1〜4の
アルキル基であり、R2は炭素数1〜4のアルキル基であ
り、Xは0または1である〕 で示されているアミノシランである上記35記載のバイン
ダー系。
38. シランが γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、 γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、 γ−アミノブチルトリエトキシシラン、 γ−アミノペンチルトリエトキシシラン、 γ−アミノプロピルジエトキシメチルシラン、 γ−アミノプロピルジエトキシエチルシラン、 γ−アミノプロピルジエトキシフェニルシラン、 アミノブチルジエトキシフェニルシラン、 アミノブチルジエトキシメチルシラン、 γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、 γ−グリシドオキシプロピルトリエトキシシラン 及び アミノブチルジエトキシエチルシラン から成る群から選択したシランである上記35記載のバイ
ンダー系。
39. 硬化剤が炭素数1〜3のアルキルホルメートであ
り、この硬化剤をキャリヤーガス中に蒸気またはエアロ
ゾルとして分散させる上記35記載のバインダー系。
40. 次の成分: (a) 金属鋳造過程に用いた後に分解した鋳型または
中子から再生した、米国鋳造業者協会の粒度25〜140の
スクリーン分布を有する再生砂、再生砂を回収した鋳型
または中子の硬化バインダーはエステル性能性を有する
硬化剤によって室温において硬化しうるフェノール樹脂
の水溶液に基づくものである; (b) 水、水と相溶性の有機溶媒、炭素数1〜6のア
ルコール及びこれらの混合物から成る群から選択した溶
媒と、砂で製造した鋳型と中子の引張強さを強化するた
めに有効なシランとから成るシラン溶液 の混合物を含み、 前記シラン溶液量が前記砂を基準にして約0.05〜1.0
重量%の範囲内である組成物。
41. 用いたシランが次の一般式: H2N(CH2−Si(OR13-x(R2 〔式中、nは2〜4の整数であり、R1は炭素数1〜4の
アルキル基であり、R2は炭素数1〜4のアルキル基であ
り、Xは0または1である〕 で示されるアミノシランである上記40記載の組成物。
42. シラン溶液が γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、 γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、 γ−アミノブチルトリエトキシシラン、 γ−アミノペンチルトリエトキシシラン、 γ−アミノプロピルジエトキシメチルシラン、 γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、 γ−グリシドオキシプロピルトリエトキシシラン γ−アミノプロピルジエトキシエチルシラン、 γ−アミノプロピルジエトキシフェニルシラン、 アミノブチルジエトキシフェニルシラン、 アミノブチルジエトキシメチルシラン、及び アミノブチルジエトキシエチルシラン から成る群から選択したシランの水溶液である上記41記
載の組成物。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−124436(JP,A) 特開 昭62−40948(JP,A) 特開 昭62−279048(JP,A) 特開 昭59−73144(JP,A) 特開 昭62−259636(JP,A) 特公 昭55−1294(JP,B2) 「新版鋳型造型法」社団法人鋳造技術 普及協会(昭63−3−31)p.281

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルカリ性フェノール樹脂バインダーおよ
    びラクトン、カルボン酸エステル、有機カーボネート及
    びこれらの混合物から成る群から選択した硬化剤と混合
    して樹脂結合成形体を形成した後自由流動性粒体に分離
    して再使用のために回収した砂、アルカリ性フェノール
    樹脂バインダーおよびラクトン、カルボン酸エステル、
    有機カーボネート及びこれらの混合物から成る群から選
    択した硬化剤との混合物から成形した成形体の引張強さ
    の改良方法において、 前記粒体とアミノシラン溶液を接触させ、 そのアミノシラン溶液の溶媒は、水と相溶性の有機溶
    媒、水性液体或いはこれらの混合物または水からなる群
    から選ばれることを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】前記粒体と、前記アミノシラン溶液と接触
    させる前に、新しい砂との混合物に形成するが、この場
    合に前記新しい砂の量が新しい砂と前記粒体との混合物
    の全重量の約1〜約80重量%の範囲内である請求項1記
    載の方法。
  3. 【請求項3】砂とアルカリ性フェノール樹脂バインダー
    およびラクトン、カルボン酸エステル、有機カーボネー
    ト及びこれらの混合物から成る群から選択した硬化剤と
    の混合物を樹脂結合成形体に形成した後、自由流動性粒
    体に分離して、砂を再利用のために自由流動性粒体とし
    て回収することによる、砂とアルカリ性フェノール樹脂
    バインダーおよびラクトン、カルボン酸エステル、有機
    カーボネート及びこれらの混合物から成る群から選択し
    た硬化剤との混合物から形成した成形体の引張強さの改
    良方法において、 前記粒体に、新しい砂と前記粒体との混合物の全重量を
    基準にして約1〜約80重量%の範囲内の量の新しい砂を
    混合する; 次に新しい砂と前記粒体との前記混合物とアミノシラン
    溶液とを接触させ、 そのアミノシラン溶液の溶媒は、水と相溶性の有機溶
    媒、水性液体或いはこれらの混合物または水からなる群
    から選ばれることを特徴とする方法。
  4. 【請求項4】アルカリ性フェノール樹脂バインダーおよ
    びラクトン、カルボン酸エステル、有機カーボネート及
    びこれらの混合物から成る群から選択した硬化剤によっ
    て樹脂結合成形体に成形した後に、前記成形体から自由
    流動性粒体に分離し、前記粒体にこのような粒状砂から
    製造した樹脂結合成形体の引張強さを改良するために有
    効なアミノシラン溶液の充分な量を加え、 そのアミノシラン溶液の溶媒は、水と相溶性の有機溶
    媒、水性液体或いはこれらの混合物または水からなる群
    から選ばれ、それによって得られた粒状再生鋳物砂を含
    む組成物。
  5. 【請求項5】用いた前記アミノシランが式: R′Si(OR) [式中、R′はアミノ、エポキシ、グリシドオキシ、ウ
    レイド、メルカプト、ヒドロキシ、ヒドロキシC1〜C6
    ルキルアミノ、アミノC1〜C6アルキルアミノ、C2〜C6
    ルケニルまたはC2〜C6アルケニルカルボキシ基に結合し
    たC2〜C6アルキレン基であり、Rは独立に同一または異
    なる基であり、C1〜C6アルキルとC1〜C6アルコキシ置換
    C1〜C6アルキルから成る群から選択する] で示されている請求項4記載の粒状再生鋳物砂を含む組
    成物。
  6. 【請求項6】用いるアミノシランが一般式: H2N(CH2nSi(OR13-X(R2 [式中nは整数2〜4であり、R1は炭素数1〜4のアル
    キル基であり、R2は炭素数1〜4のアルキル基またはフ
    ェニルであり、Xは0または1である] で示されるアミノシランである請求項4記載の粒状再生
    鋳物砂を含む組成物。
  7. 【請求項7】アルカリ性樹脂バインダーおよびラクト
    ン、カルボン酸エステル、有機カーボネート及びこれら
    の混合物から成る群から選択した硬化剤によって樹脂結
    合成形体に形成した後、前記成形体から自由流動性粒体
    に分離した使用済み粒状鋳物砂であってアミノシラン溶
    液で処理した前記鋳物砂とアルカリ性フェノール樹脂バ
    インダーおよびラクトン、カルボン酸エステル、有機カ
    ーボネート及びこれらの混合物から成る群から選択した
    硬化剤とを混合し、 そのアミノシラン溶液の溶媒は、水と相溶性の有機溶
    媒、水性液体或いはこれらの混合物または水からなる群
    から選ばれ、前記バインダーを硬化させることを含む、
    砂とアルカリ性フェノール樹脂バインダーとからの鋳物
    用成形体の製造方法。
  8. 【請求項8】前記粒状鋳物砂がさらに使用済み砂と新し
    い砂との混合物から成り、前記混合物の少なくとも約20
    重量%から使用済み砂を含む請求項7記載の方法。
  9. 【請求項9】砂とアルカリ性フェノール樹脂バインダー
    とから鋳物用成形体を製造する方法において、 (1)アルカリ性フェノール樹脂バインダーによって樹
    脂結合成形体に成形した後に、再使用のために自由流動
    性粒体に分離した使用済み鋳物砂と、(2)エステル官
    能性を有する硬化剤によって室温において硬化可能なア
    ルカリ性フェノール樹脂バインダーの結合量と、(3)
    前記バインダーを硬化させるために充分な程度のエステ
    ル官能性を特徴とする硬化剤量を混合する段階;及び 前記粒体とアミノシラン溶液とを接触させる段階、 そのアミノシラン溶液の溶媒は、水と相溶性の有機溶
    媒、水性液体或いはこれらの混合物または水からなる群
    から選ばれる、 を含み; 前記樹脂バインダーがエステル官能性を有する硬化剤に
    よって周囲温度において硬化するフェノール樹脂の水溶
    液である方法。
  10. 【請求項10】金属鋳造過程に用いた後に分解した鋳型
    又は中子からの再生砂を少なくとも20重量%含む砂と硬
    化可能なバインダーおよびラクトン、カルボン酸エステ
    ル、有機カーボネート及びこれらの混合物から成る群か
    ら選択した硬化剤とからの樹脂結合砂の鋳造用成形体を
    製造する方法において、 (a)(i)砂と(ii)硬化して鋳型と中子に必要な接
    着結合によって砂を結合させる場合に充分な量の、アル
    カリ性フェノール樹脂水溶液である硬化可能なバインダ
    ー溶液およびラクトン、カルボン酸エステル、有機カー
    ボネート及びこれらの混合物から成る群から選択した硬
    化剤とから原料バッチ調合物を形成する段階; (b)前記原料バッチ調合物を目的の成形体に成形する
    段階;及び (c)前記バインダーを硬化させて、前記成形体を自立
    させる段階 を含み; 前記砂の少なくとも20重量%が、砂とエステル硬化性ア
    ルカリ性フェノール樹脂の硬化バインダーとから成形
    し、金属鋳造過程に用いた後に分解した1個以上の鋳型
    または中子からの再生砂である砂であり; 前記目的成形体に成形する前に再生砂にアミノシラン溶
    液を混合し、 そのアミノシラン溶液の溶媒は、水と相溶性の有機溶
    媒、水性液体或いはこれらの混合物または水からなる群
    から選ばれることを特徴とする方法。
  11. 【請求項11】少なくとも20重量%が金属鋳造過程に用
    いた後に分解した鋳型または中子からの再生砂から鋳型
    または中子を製造する方法において、 (a)(i)砂と (ii)硬化して鋳型と中子に必要な接着剤結合によって
    前記砂を結合させる場合に充分な量である、エステル官
    能性を有する硬化剤によって室温において硬化しうるフ
    ェノール樹脂水溶液から成る硬化可能なバインダー溶液
    と、 (iii)硬化条件下で前記バインダーを硬化させるため
    に充分な量の周囲温度で前記バインダーを硬化させるた
    めに有効な、ラクトン、カルボン酸エステル、有機カー
    ボネート及びこれらの混合物から選択した硬化剤と からなる原料バッチ調合物を形成する段階; (b)前記原料バッチ調合物を目的成形体に成形する段
    階;及び (c)前記原料バッチ調合物成形体中の前記バインダー
    を硬化させる段階を含む; 前記砂の少なくとも20重量%が金属鋳造過程に使用した
    後に分解した鋳型または中子からの再生砂であり; 再生砂を回収する前記分解した鋳型または中子が、
    (a)約1:1から1:3までの範囲内のフェノール:ホルム
    アルデヒドモル比でのフェノールとホルムアルデヒドと
    の反応生成物であって、水酸化カリウム、水酸化ナトリ
    ウム及びこれらの混合物から成る群から選択したアルカ
    リにより縮合されたアルカリ縮合エステル硬化性フェノ
    ール樹脂水溶液に基づく硬化バインダーであって、
    (b)ラクトン、カルボン酸エステル、有機カーボネー
    ト、及びこれらの混合物から選択した硬化剤によって周
    囲温度で硬化した硬化バインダーを含有する;及び 前記再生砂から鋳型または中子の引張強さを改良するた
    めに、前記再生砂から製造した鋳型または中子の引張強
    さを高めるために有効であるアミノシラン溶液を前記再
    生砂に接触させ、 そのアミノシラン溶液の溶媒は、水と相溶性の有機溶
    媒、水性液体或いはこれらの混合物または水からなる群
    から選ばれることを特徴とする方法。
  12. 【請求項12】次の成分: (a)エステル官能性を有する硬化剤によって周囲温度
    において硬化可能なフェノール樹脂水溶液、 (b)前記バインダーの硬化に有効な、ラクトン、カル
    ボン酸エステル、有機カーボネート及びこれらの混合物
    から成る群から選択した硬化剤、及び (c)水、水と相溶性の有機溶媒、炭素数1〜6のアル
    コール、及びこれらの混合物または水から成る群から選
    択した溶媒と、砂から製造した鋳型と中子の引張強さの
    改良に有効なアミノシランとから成るアミノシラン溶
    液、前記砂の少なくとも20重量%が金属鋳造過程に使用
    した後に分解した鋳型または中子からの再生砂であり、 を含み、砂と上記成分との混合による鋳型と中止の製造
    用のバインダー。
  13. 【請求項13】次の成分: (a)金属鋳型過程に用いた後に分解した鋳型または中
    子から再生した米国鋳造業者協会の粒度25〜140のスク
    リーン分布を有する再生砂、再生砂を回収した鋳型また
    は中子の硬化バインダーはエステル官能性を有する硬化
    剤によって室温において硬化しうるフェノール樹脂の水
    溶液に基づくものである; (b)水、水と相溶性の有機溶媒、炭素数1〜6のアル
    コール及びこれらの混合物または水から成る群から選択
    した溶媒と、砂で製造した鋳型と中子の引張強さを強化
    するために有効なアミノシランとから成るアミノシラン
    溶液 の混合物を含み、 前記アミノシラン溶液量が前記砂を基準にして約0.05〜
    1.0重量%の範囲内である組成物。
JP1011791A 1988-04-08 1989-01-20 エステル硬化性アルカリ性フェノール樹脂によって結合した再生砂の引張強さ改良方法 Expired - Fee Related JP2991376B2 (ja)

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