JP2991106B2 - 系統連系装置 - Google Patents

系統連系装置

Info

Publication number
JP2991106B2
JP2991106B2 JP8091538A JP9153896A JP2991106B2 JP 2991106 B2 JP2991106 B2 JP 2991106B2 JP 8091538 A JP8091538 A JP 8091538A JP 9153896 A JP9153896 A JP 9153896A JP 2991106 B2 JP2991106 B2 JP 2991106B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
current
power
reactor
interconnection device
terminals
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP8091538A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH09285012A (ja
Inventor
惇 西台
正邦 浅野
憲昭 徳田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissin Electric Co Ltd
Original Assignee
Nissin Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissin Electric Co Ltd filed Critical Nissin Electric Co Ltd
Priority to JP8091538A priority Critical patent/JP2991106B2/ja
Publication of JPH09285012A publication Critical patent/JPH09285012A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2991106B2 publication Critical patent/JP2991106B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば商用電源
系と自家発電系とのように、それぞれ1または複数の発
電装置と多数の負荷とを有する電力系統を連系させるた
めに用いられる装置に関し、特に短絡などによる瞬時電
圧低下の対策に関する。
【0002】
【従来の技術】図6は、上述のような商用電源系と自家
発電系との基本的な連系の構成を説明するための図であ
る。需要家内に引込まれた商用電源線1は、受電母線2
に接続され、この受電母線2には、一般負荷に接続され
る多数の配電線3が接続されている。
【0003】一方、コジェネ母線5へは、自家発電装置
6と、たとえば自家発電容量の60〜70%を占める重
要負荷への配電線4が接続されている。前記受電母線2
とコジェネ母線5とは、遮断器7の介在された母線8に
よって相互に接続されている。前記遮断器7は、短絡や
地絡および受電系の開放等の故障が発生すると、図示し
ない継電器によって遮断駆動される。
【0004】しかしながら、このような連系構造では、
前記故障が発生してから、実際に遮断器7が作動するま
でに、たとえば5〜10周期程度(50Hzで100〜
200msec)を要し、前記配電線4に接続されてい
る重要負荷に長時間の電圧降下が発生してしまうという
問題がある。また、このように遮断器7が作動するまで
に長時間を要するので、送電端の遮断器が開放される
と、自家発電装置6は、自己容量の数倍の一般需要家の
負荷が接続されたまま運転されることになり、該自家発
電装置6が過負荷となって停止し、最終的にはすべての
負荷が停電状態となる。
【0005】上述のような不具合を解決するために、図
7で示すような典型的な従来技術の系統連系装置11が
実用化されている。なお、この図7において、前述の図
6に類似し対応する部分には同一の参照符号を付して、
その説明を省略する。
【0006】この系統連系装置11は、相互に逆極性で
並列接続された2つのサイリスタ12,13から構成さ
れている。母線2,5間の連系時には、前記継電器から
の出力によって、これらのサイリスタ12,13のゲー
トが駆動され、該サイリスタ12,13は導通してお
り、前記故障時には、これらサイリスタ12,13のゲ
ートはブロックされ、該サイリスタ12,13は遮断す
る。
【0007】サイリスタ12,13の駆動にあたっての
前記故障の検知は、たとえば半周期で行われ、続く半周
期の零クロス点で遮断駆動が可能となる。したがって、
直流オフセット電流を考慮すると、前記故障の発生から
1周期(前記50Hzで20msec)以内で、母線
2,5間を遮断することができる。しかし、この間、完
全短絡電流が流れ、大きな電圧降下を生じることは避け
られない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述の系統連系装置1
1によれば、前述の遮断器7による連系に比べて、母線
2,5間の遮断に要する時間が短くなり、自家発電装置
6の停止は回避することができる。しかしながら、依然
として瞬時電圧低下が発生し、コンピュータ等のコジェ
ネ母線5に接続される重要な負荷に影響が生じる。
【0009】本発明の目的は、商用電源系と自家発電系
とのように、2つの電力系統を連系させるにあたって、
故障時における瞬時電圧低下を抑止することができる系
統連系装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る系
統連系装置は、2つの電力系統間に介在され、両系統を
相互に連系させて電力の融通を行うための系統連系装置
において、両系統の各相連系端子間に接続される2つの
交流端子のうち、いずれか一方には一対の整流性スイッ
チング素子が接続され、いずれか他方には一対のダイオ
ードが接続されて構成される単相整流回路と、前記整流
性スイッチング素子とダイオードとの各接続点である2
つの直流端子間に接続される直流リアクトルとを含むこ
とを特徴とする。
【0011】上記の構成によれば、それぞれ1または複
数の発電装置と多数の負荷とを備える2つの電力系統間
を接続するにあたって、サイリスタなどで実現される2
つの整流性スイッチング素子と、2つのダイオードとか
ら成る低コストな単相整流回路の直流端子間に直流リア
クトルを接続し、交流端子を2つの電力系統にそれぞれ
接続する。
【0012】この回路で発揮できる機能としては、 i .定常運転時に、交流側から見たインピーダンスが殆
ど零であること。 ii.短絡発生時に、瞬時に高インピーダンスを呈し、短
絡電流を抑制できること。 iii .整流性スイッチング素子によって、両系統間を高
速で遮断できること。 である。
【0013】上記i ,ii,iii に従って説明する。 i .前記直流リアクトルは、その電流減衰の時定数が電
力系統の系統周波数周期の2.5倍以上に選ばれること
によって、定常時のインピーダンスを略零とすることが
できるとともに、故障発生時にのみ大きなインピーダン
スを呈する。
【0014】ii.前記故障が発生しても、直流リアクト
ルによる電流保存作用によって、該直流リアクトルの端
子間電圧が上昇し、前記切離されるべき電力系統側の重
要な負荷への瞬時の電源電圧の低下も抑えることができ
る。さらにまた、前記直流リアクトルによる電流保存作
用によって、前記故障の発生している配電線に流れる故
障電流を抑える限流作用を実現することができ、双方の
電力系統の短絡容量を抑えることもできる。
【0015】iii .故障が発生すると、整流性スイッチ
ング素子が高速で遮断して、2つの電力系統間が切離さ
れることによって、切離される電力系統に設けられてい
る発電装置が過負荷となって停止してしまうようなこと
はなく、停電を防止することができる。
【0016】類似装置として、後に詳述するように、単
相混合ブリッジ整流回路を限流装置に用いた例が、特開
昭49−50448号公報で示されている。この装置で
は、直流電源の作用によって、常時、サイリスタおよび
ダイオードに電流を流しておき、交流回路の電流がその
電流値以下であれば、交流側から見たインピーダンスは
零となり、前記電流値以上となれば、限流動作を行う回
路である。
【0017】かかる目的の直流電源を付加することは、
技術的・経済的に同発明の実現性を困難にしている。
【0018】そこで、さらに請求項2の発明に係る系統
連系装置では、前記直流リアクトルのリアクタンス成分
および抵抗成分ならびに整流性スイッチング素子とダイ
オードとの整流回路から成る電流減衰時定数が、前記電
力系統の系統周波数周期の2.5倍以上にすることによ
って、直流電源を削除している。
【0019】前記電流減衰時定数と系統連系装置の交流
端子間に生じる等価インピーダンスとの関係を示すと図
2のようになる。一般的には、系統短絡故障時の故障電
流を定格電流の3倍程度に抑制するように直流リアクタ
ンスを選定する。すなわち、定格電流ベースの33%の
インピーダンスを連系装置に持たせることになる。
【0020】一方、通常の運転状態では、前記等価イン
ピーダンスを極力小さくすることが好ましく、実用上
は、定格電流ベースで3%、すなわち図2に示す等価イ
ンピーダンスが直流リアクトルLの示す交流インピーダ
ンスの0.09pu(=3%/33%)以下でその要求
を満たすことができるので、前記図2から、前記電流減
衰時定数が電力系統の系統周波数周期の2.5倍以上あ
れば良いことを利用している。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態について、
図1〜図5に基づいて説明すれば以下のとおりである。
【0022】図1は、本発明の実施の一形態の系統連系
装置21を説明するための図である。この系統連系装置
21は、需要家内で、受電母線22とコジェネ母線23
とを接続する母線24に介在される。受電母線22に
は、商用電源線25が接続されるとともに、多数の一般
負荷のための配電線26が接続されている。また、コジ
ェネ母線23には、自家発電装置27が接続されるとと
もに、コンピュータ等の重要負荷が接続される配電線2
8が接続されている。
【0023】前記系統連系装置21は、整流性スイッチ
ング素子である一対のサイリスタTH1,TH2と、一
対のダイオードD1,D2と、直流リアクトルLとを備
えて実現される。注目すべきは、本発明では、前記母線
24に接続される一対の交流端子AC1,AC2の、い
ずれか一方に前記一対のサイリスタTH1,TH2が接
続され、いずれか他方に一対のダイオードD1,D2が
接続される。(図1の例では、交流端子AC1にサイリ
スタTH1,TH2が接続され、交流端子AC2にダイ
オードD1,D2が接続されている。)これに対して、
直流端子DC1,DC2間には、直流リアクトルLが接
続される。
【0024】この系統連系装置21において、直流リア
クトルLのリアクタンス成分および抵抗成分ならびにサ
イリスタTH1,TH2とダイオードD1,D2とから
成る整流回路によって決定される電流減衰時定数と、電
力系統側から見た等価インピーダンスとの間には、図2
で示すように、電流減衰時定数が大きくなる程、等価イ
ンピーダンスが小さくなるという関係を有する。一方、
定常動作時の装置インピーダンスは極力小さいことが望
ましい。したがって本発明では、この図2から、前記電
流減衰時定数は、電力系統の系統周波数周期の2.5倍
以上に選ぶ。
【0025】上述のように構成された系統連系装置21
において、定常時には、サイリスタTH1,TH2のゲ
ートが駆動され、該サイリスタTH1,TH2が導通
し、参照符i1またはi2で示す経路で電流が流れてい
る。したがって、直流リアクトルLに流れる電流の方向
および振幅は一定であり、該直流リアクトルLのインピ
ーダンスZ(=ωL)は零となって、損失が発生するこ
とはない。
【0026】これに対して、たとえば配電線26の短絡
や地絡および受電系の開放等の故障が発生し、コジェネ
母線23側から受電母線22側に過電流が流れようとす
ると、直ちに、直流リアクトルLは、その端子間に流れ
る電流を一定に保持しようとして、該直流リアクトルL
の前記インピーダンスZが大きくなって、端子間電圧を
上昇する。
【0027】これによって、交流端子AC1,AC2側
から見たインピーダンスが増大することになり、母線2
4を介してコジェネ母線23側から受電母線22側へ流
れる電流を抑制する限流作用を実現することができ、そ
の間に、短絡や地絡継電器の出力によって、サイリスタ
TH1,TH2のゲートがブロックされ、コジェネ母線
23が受電母線22から、1周期以内の高速で、かつ確
実に遮断されるので、自家発電装置27が過負荷となる
ことを防止することができる。
【0028】このようにして、受電母線22側での故障
に対して、自家発電装置27が停止してしまうことを防
止することができ、停電を防止することができる。ま
た、前記直流リアクトルLの端子間電圧の上昇によっ
て、コジェネ母線23の瞬時電圧低下を抑えることもで
きる。こうして、コジェネ系統の運用の信頼性を向上す
ることができる。また、前記限流作用が達成されること
によって、コジェネ母線23側および受電母線22側の
双方の短絡容量を抑えることもできる。
【0029】ところで、前記の類似装置である単相混合
ブリッジ整流回路を限流装置に用いた例(特開昭49−
50448号公報)を、図3(a)に示す。この限流装
置31は、相互に並列に接続された混合ブリッジ整流回
路32と、限流リアクトルL2とが、交流線路33に直
列に介在されて構成されている。
【0030】混合ブリッジ整流回路32は、一対のサイ
リスタth1,th2と、一対のダイオードd1,d2
と、直流リアクトルL1と、前記直流リアクトルL1に
直列に接続される直流電源Bとを備えて構成されてい
る。注目すべきは、一方の交流端子AC1にはサイリス
タth1およびダイオードd1が接続され、他方の交流
端子AC2にはサイリスタth2およびダイオードd2
が接続されることである。したがって、直流端子DC1
にはサイリスタth1,th2が接続され、直流端子D
C2にはダイオードd1,d2が接続され、直流端子D
C1,DC2間には、前記直流リアクトルL1と直流電
源Bとの直列回路が接続されている。
【0031】このように構成された限流装置31では、
定常時には、サイリスタth1,th2が導通してお
り、限流リアクトルL2をバイパスして、混合ブリッジ
整流回路32を介して線路電流が流れている。これに対
して、故障時には、直流電源Bで設定された電流値以上
の電流が直流リアクトルL1によって抑制され、限流効
果が発揮される。その後、サイリスタth1,th2を
遮断する。このサイリスタth1,th2の遮断によっ
て、交流端子AC1,AC2間に不所望な過電圧が発生
するので、その過電圧を抑制するための限流リアクトル
L2によって、交流端子AC1,AC2間に側路回路を
形成する。この限流リアクトルL2が存在するために、
連系の分離を目的とする系統連系装置には適用すること
ができない。
【0032】上述のように構成される混合ブリッジ整流
回路32において、あえて限流リアクトルL2を削除
し、また直流リアクトルL1が作用する閾値電流を決定
する直流電源Bを削除して、本発明のように系統連系装
置に用いる場合を想定してみる。図3(b)に、そのよ
うにして構成した場合の系統連系装置41の構成を示
す。なお、この系統連系装置41において、本発明の系
統連系装置21に類似し対応する部分には、同一の参照
符号を付してその説明を省略する。
【0033】注目すべきは、この系統連系装置41で
は、一方の交流端子AC1にはサイリスタTH1aおよ
びダイオードD1aが接続され、他方の交流端子AC2
にはサイリスタTH2aおよびダイオードD2aが接続
されることである。したがって、直流端子DC1には一
対のサイリスタTH1a,TH2aが接続されることに
なり、直流端子DC2には一対のダイオードD1a,D
2aが接続されることになる。また、直流端子DC1,
DC2間には、直流リアクトルLが介在される。すなわ
ち、本発明の系統連系装置21とは、単相ブリッジ整流
回路におけるサイリスタとダイオードとの接続形態が異
なっている。
【0034】これらの系統連系装置21と41との遮断
動作時における各部のシミュレーション波形を、図4お
よび図5でそれぞれ示す。シミュレーションの条件は、
商用電源側の%インピーダンスを100とし、その電源
のリアクタンスを1.0puとし、電源周波数を50H
zとし、直流リアクトルLのリアクタンスを4.0pu
としている。サイリスタTH1,TH1aを流れる電流
は、それぞれ図4(a)および図5(a)で示されてい
るように、交流端子AC1がハイレベルである半周期が
経過して、一旦、零クロスとなった時点で消弧し、以
後、該電流は、流れなくなっている。
【0035】これによって、ダイオードD2に流れる電
流は、図4(c)において参照符α1で示す前記サイリ
スタTH1を流れる電流に対応した電流と、直流リアク
トルLの放出エネルギーによる電流α2となるのに対し
て、ダイオードD2aを流れる電流は、図5(c)にお
いて参照符β1で示す前記サイリスタTH1aを流れる
電流に対応した電流と、参照符β2,β3,β4,…で
示すように、直流リアクトルLの放出エネルギーによっ
て加算されてゆく電流となる。この現象は、図3(b)
において参照符i3で示すように、前記サイリスタTH
1aが遮断することによって還流する電流によって、サ
イリスタTH2aが消弧することができず、該電流が増
加してゆくために生じる。
【0036】したがって、サイリスタTH2を流れる電
流が図4(b)で示すように、交流端子AC2がハイレ
ベルとなる半周期だけで消弧するのに対して、該サイリ
スタTH2aを流れる電流は、図5(b)で示すよう
に、1周期毎に増加してゆくことになる。また、これに
よって、ダイオードD1を流れる電流が、図4(d)で
示すように、前記図4(b)で示すサイリスタTH2を
流れる電流と、図4(c)において参照符α2で示す直
流リアクトルLの放出による電流との和となるのに対し
て、ダイオードD1aを流れる電流は、図5(d)で示
すように、前記図5(c)で示すダイオードD2aを流
れる電流と同様に、1周期毎に増加してゆく。
【0037】また、これによって、系統連系装置21と
系統連系装置41とのそれぞれにおいて、直流リアクト
ルLを流れる電流を図4(e)および図5(e)で示
し、コジェネ母線23の電圧を図4(f)および図5
(f)で示し、受電母線22の電圧を図4(g)および
図5(g)で示し、コジェネ母線23側から受電母線2
2側へ流れる故障電流を図4(h)および図5(h)で
示す。
【0038】本発明に従う系統連系装置21では、直流
リアクトルLを流れる電流が図4(e)で示すように、
ほぼ一定値で収束しているのに対して、系統連系装置4
1では、図5(e)で示すように、前記1周期毎に増加
してゆく。これに対応して、故障電流も、本発明の系統
連系装置21では、図4(h)で示すように1周期で、
高速、かつ確実に遮断されているのに対して、系統連系
装置41では、図5(h)で示すように、1周期毎に増
加してゆく。
【0039】したがって、この系統連系装置41は、限
流装置としての機能は果たしているけれども、いずれか
一方のサイリスタTH1aまたはTH2aを消弧するこ
とができず、したがって系統連系装置として使用するこ
とが不可能である。
【0040】この点、本発明に従う系統連系装置21
は、故障発生時に直流リアクトルLによって限流動作を
行うとともに、サイリスタTH1,TH2を遮断するこ
とによって、確実に故障電流を遮断することができる。
これによって、瞬時電圧低下を大幅に改善することがで
き、コンピュータ等の重要な負荷に対して、従来個別に
設けられていた無停電電源の省略を可能とすることがで
きる。また、高速での遮断が可能となり、自家発電装置
27が過負荷状態となることを防止することができ、該
自家発電装置27の停止による停電や、急激な過負荷に
よる発電機シャフトへの過剰なトルク負担の発生等の不
所望な事態を確実に防止することができる。さらにま
た、コジェネ母線23側および受電母線22側の双方の
短絡容量を小さく抑えることも可能となる。
【0041】
【発明の効果】本発明に係る系統連系装置は、以上のよ
うに、2つの電力系統を相互に連系させて電力の融通を
行うための系統連系装置を、各系統に接続される2つの
交流端子のうち、いずれか一方には一対の整流性スイッ
チング素子を接続し、いずれか他方には一対のダイオー
ドを接続した単相整流回路と、前記整流性スイッチング
素子とダイオードとの各接続点である2つの直流端子間
に接続される直流リアクトルとを備えて構成する。
【0042】それゆえ、故障が発生すると、整流性スイ
ッチング素子が高速で遮断して、2つの電力系統間を切
離すことができ、切離される電力系統に設けられている
発電装置が過負荷となって停止してしまうようなことは
なく、停電を防止することができる。また、前記故障が
発生しても、直流リアクトルによる電流保存作用によっ
て、該直流リアクトルの端子間電圧が上昇し、前記切離
されるべき電力系統側の重要な負荷への瞬時の電源電圧
の低下も抑えることができる。さらにまた、前記直流リ
アクトルによる電流保存作用によって、前記故障の発生
している配電線に流れる故障電流を抑える限流作用を実
現することができ、双方の電力系統の短絡容量を抑える
こともできる。
【0043】また、前記直流リアクトルを、その電流減
衰時定数を電力系統の系統周波数周期の2.5倍以上と
しているので、定常時の直流電流に対してのインピーダ
ンスは略零であり、故障発生時にのみ大きなインピーダ
ンスを呈する。したがって、定常時における損失をほぼ
零とすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態の系統連系装置を説明す
るための図である。
【図2】交流電源周期に対する電流減衰時定数と等価イ
ンピーダンスとの関係を示すグラフである。
【図3】限流装置と、それを系統連系装置に用いる場合
に考えられる構成例を示す図である。
【図4】図1で示す系統連系装置の動作を説明するため
の波形図である。
【図5】図3で示す系統連系装置の動作を説明するため
の波形図である。
【図6】系統連系の基本的構成を説明するための図であ
る。
【図7】典型的な従来技術の系統連系装置を説明するた
めの図である。
【符号の説明】
21 系統連系装置 22 受電母線(電力系統) 23 コジェネ母線(電力系統) 24 母線 25 商用電源線 26 配電線 27 自家発電装置 28 配電線 AC1,AC2 交流端子 D1,D2 ダイオード DC1,DC2 直流端子 TH1,TH2 サイリスタ(整流性スイッチング素
子)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭48−97042(JP,A) 特開 昭49−50448(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H02J 3/00 - 5/00 H02J 9/06 H02H 9/00 - 9/04 H02M 1/08 H02M 7/06

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2つの電力系統間に介在され、両系統を相
    互に連系させて電力の融通を行うための系統連系装置に
    おいて、 両系統の各相連系端子間に接続される2つの交流端子の
    うち、いずれか一方には一対の整流性スイッチング素子
    が接続され、いずれか他方には一対のダイオードが接続
    されて構成される単相整流回路と、 前記整流性スイッチング素子とダイオードとの各接続点
    である2つの直流端子間に接続される直流リアクトルと
    を含むことを特徴とする系統連系装置。
  2. 【請求項2】前記直流リアクトルのリアクタンス成分お
    よび抵抗成分ならびに整流性スイッチング素子とダイオ
    ードとの整流回路から成る電流減衰時定数が、前記電力
    系統の系統周波数周期の2.5倍以上であることを特徴
    とする請求項1記載の系統連系装置。
JP8091538A 1996-04-12 1996-04-12 系統連系装置 Expired - Fee Related JP2991106B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8091538A JP2991106B2 (ja) 1996-04-12 1996-04-12 系統連系装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8091538A JP2991106B2 (ja) 1996-04-12 1996-04-12 系統連系装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09285012A JPH09285012A (ja) 1997-10-31
JP2991106B2 true JP2991106B2 (ja) 1999-12-20

Family

ID=14029255

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8091538A Expired - Fee Related JP2991106B2 (ja) 1996-04-12 1996-04-12 系統連系装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2991106B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2947261B1 (ja) * 1998-04-08 1999-09-13 日新電機株式会社 系統連系装置およびその設計方法
JP3929449B2 (ja) * 2004-03-29 2007-06-13 日新電機株式会社 無停電電源装置、及び停電補償システム

Also Published As

Publication number Publication date
JPH09285012A (ja) 1997-10-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5305174A (en) Method of and device for protecting electrical power system
CN109314004A (zh) 混合直流断路器
EP1974430A1 (en) A transmission system
US20240097427A1 (en) Protection apparatus and protection method for photovoltaic power generation system
JPH05501045A (ja) 地絡事故遮断器
JP2991106B2 (ja) 系統連系装置
JP2998711B2 (ja) 瞬低対策機能付き分散電源装置
Rocha et al. Improving the performance of protection schemes in three level IGCT-based neutral point clamped converters
JP2870536B1 (ja) 系統連系装置およびその制御装置
JP2951141B2 (ja) 単相3線式線路における不平衡の改善方法及びそれに用いる電力供給装置
JPH09233833A (ja) 交直変換装置
JP3204941B2 (ja) 限流装置
Psaras et al. Investigation of the impact of interoperability of voltage source converters on HVDC grid fault behaviour
JP2976962B2 (ja) 系統連系装置およびその制御装置
JPH11299103A (ja) 系統連系装置
JP3817921B2 (ja) 系統連系装置
Almutairy et al. A novel DC circuit breaker design using a magnetically coupled-inductor for DC applications
JP3000981B2 (ja) 高速限流遮断装置
KR102414095B1 (ko) 비정상 접속시 차단 기능을 갖는 3상 4선식 스마트 누전 차단기 및 이를 포함하는 분배전반
EP3890174A1 (en) Converter apparatus and assembly, reactive power compensation apparatus, and converter thereof, and control method therefor
JPH0150168B2 (ja)
JP3085386B2 (ja) 自励式変換器システムおよびその制御方法
JPH10112931A (ja) ガスタービン用高速限流遮断装置
JP2001333537A (ja) 電源設備
JP3045166B1 (ja) 限流装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081015

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081015

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091015

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091015

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101015

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101015

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111015

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111015

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121015

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131015

Year of fee payment: 14

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees