JP2991026B2 - ファクシミリメール装置と通信履歴情報の通信方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は通信履歴情報をファイル
できるファクシミリメール装置に関し、特に通信履歴情
報を外部端末にて処理するファクシミリメール装置と通
信履歴情報通信方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、ファクシミリメール装置では、フ
ァクシミリ端末から受信したイメージ情報を情報を蓄積
し、他の外部端末へメールしている。この場合、ファク
シミリメール装置は、ファクシミリ端末との通信結果を
通信履歴情報として管理する。管理される通信履歴情報
としては、文書番号、発信元、宛先、通信時間、ページ
数、通信結果、サービス種別等が含まれる。ユーザが課
金処理等のより高度な通信履歴管理を行う場合、ファク
シミリメール装置の負荷軽減及びプログラム開発の柔軟
性から、通常、ファクシミリメール装置の通信履歴情報
を外部端末に転送し、外部端末で通信履歴情報の加工、
編集を行う。この場合、ファクシミリメール装置から外
部端末へ通信履歴情報を転送するために多くの場合次の
２種類の方法が用いられている。第１の方法は、ファク
シミリメール装置で通信履歴情報が発生する度にファク
シミリメール装置側から外部端末へ情報を転送する方法
である。第２の方法は、外部端末よりファクシミリメー
ル装置へアクセスし通信履歴情報を１件ずつ引き取る方
法である。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上述した従来のファク
シミリメール装置では、通信履歴情報を外部端末にて処
理する場合、ファクシミリメール装置から外部端末へ通
信履歴情報を転送するために、ファクシミリメール装置
と外部端末の双方で複雑な通信プロトコルの作り込みが
必要となり、更にファクシミリメール装置側から外部端
末へ通信履歴情報が発生する度に情報を送信する場合は
外部端末は常に受信可能でなければならず専用端末が必
要となるという問題があった。本発明の目的は、簡易な
方法でファクシミリメール装置から外部端末に通信履歴
情報を転送する事にある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明によれば、ファク
シミリ装置からの情報を外部端末へ転送するファクシミ
リメール装置において、ファクシミリ装置と通信が行わ
れる度にその結果を示す通信履歴情報を発生する通信履
歴情報発生手段と、発生した通信履歴情報を格納する通
信履歴ファイルと、外部端末とファイルの送受信を行う
ファイル転送制御手段と、外部端末から転送される作成
要求ファイルの有無を確認して作成要求ファイルが有る
場合は通信履歴ファイルを読み込んで転送用ファイルを
作成する転送用ファイル作成手段とを含むファクシミリ
メール装置が得られる。この構成によってファクシミリ
メール装置は、外部端末と標準のファイル転送プロトコ
ルで通信履歴ファイルを通信でき、通信履歴情報発生毎
に通信する必要がなくなる。

【０００５】本発明では、転送用ファイル作成手段が、
作成要求ファイルの有無を確認する確認手段と、作成要
求ファイルの存在を確認すると、通信履歴ファイルに格
納された通信履歴情報のうち、外部端末へ転送を行って
いない情報のみを取り出し転送用ファイルを発生するフ
ァイル発生手段とを含むように構成することにより、必
要な時に常に新しい通信履歴情報を外部端末へ通信でき
る。

【０００６】また、本発明によれば、ファクシミリ装置
からの情報を外部端末へ転送するファクシミリメール装
置から、ファクシミリ装置との通信が結果を示す通信履
歴情報を前記外部端末へ転送する通信履歴情報通信方法
において、ファクシミリ装置と通信が行われる度に通信
履歴情報を発生し、発生した通信履歴情報を通信履歴フ
ァイルに格納し、外部端末から転送される作成要求ファ
イルの有無を確認して作成要求ファイルが有る場合は通
信履歴ファイルを読み込んで転送用ファイルを作成して
外部端末へ送信する通信履歴情報通信方法が得られる。

【０００７】

【実施例】次に本発明の実施例について図面を参照して
詳細に説明する。

【０００８】図１は本発明の一実施例のファクシミリメ
ール装置のブロック図である。図１において、ファクシ
ミリメール装置はファクシミリ通信を制御するファクシ
ミリ通信制御部１と、通信履歴情報管理部２と、転送用
ファイル作成部３と、通信履歴ファイル４と、転送用フ
ァイル５と、作成要求ファイル６と、データ及びファイ
ル転送制御部７と、ファクシミリ通信制御部１で受信し
たイメージ情報を記憶するイメージ記憶部８と、イメー
ジ情報を外部端末に応じたデータに変換するデータ変換
部９とを含む。

【０００９】ファクシミリ通信制御部１は、ファクシミ
リ端末との通信時に受信したイメージ情報をイメージ記
憶部８に書込み、通信が終了すると文書番号、発信元、
宛先、通信時間、ページ数、通信結果、サービス種別等
の情報を通信履歴情報として通信履歴情報管理部２に通
知する。通信履歴情報管理部２は、ファクシミリ通信制
御部１から通信履歴情報を受け取ると、それを通信履歴
ファイル４に書き込む。

【００１０】ファイル転送制御部７は外部端末と回線を
通して通信を行い、外部端末からの要求により外部端末
からのファイル受信、外部端末へのファイル送信、外部
端末への保有ファイルリスト通知、保有ファイルの削除
を行う。

【００１１】ファイル転送制御部７が、外部端末Ｔから
通信履歴情報の転送用ファイルの作成を要求するための
転送用ファイルを受信すると、それを作成要求ファイル
６に取り込む。

【００１２】転送用ファイル作成部３は作成要求ファイ
ル６の有無を一定周期で確認し、作成要求ファイル６の
存在を確認すると、通信履歴情報ファイル４を読み込
み、通信履歴情報のうち、外部端末Ｔへ転送を行ってい
ない情報のみを取り出して、外部端末Ｔで処理し易いフ
ォーマットに変換して転送用ファイル５に書込む。全て
の転送用通信管理情報の転送用ファイルへの書込み完了
後、転送用ファイル作成部３は、転送用ファイルを受信
した外部端末Ｔからの要求によって作成要求ファイル６
を消去する。

【００１３】図２は通信履歴ファイル４と転送ファイル
作成部３の詳細を示すブロック図である。図において、
通信履歴ファイル４は、管理レコード部４１と通信履歴
レコード部４２から成る。通信履歴レコード部４２は、
レコード番号１からＮの記憶領域を有し、通信履歴管理
部２によって、通信履歴情報の発生毎に、レコード番号
順に通信履歴情報が書き込まれる。すなわち通信毎にレ
コード番号順に通信履歴情報が記憶される。最後のレコ
ード番号Ｎに通信履歴情報が書き込まれると、次には先
頭のレコード番号１に通信履歴情報が書き込まれる。管
理レコード部４１は、通信履歴ファイル４に格納可能な
通信履歴情報のレコード件数を示す最大レコード件数
（Ｎ）と、外部端末Ｔへ最後に転送した通信履歴情報の
レコード番号を示す転送完了レコード番号Ｉ（Ｉ＝１，
２，．．．，Ｎ）と、通信履歴管理部２から最後に書き
込んだ通信履歴情報のレコード番号を示す通信履歴情報
書込レコード番号Ｊ（Ｊ＝１，２，．．．，Ｎ）とをそ
れぞれ書き込んだ記憶領域である。このうち、通信履歴
情報書込レコード番号Ｊは通信毎に通信履歴管理部２に
よって更新される。ただし、通信履歴情報書込レコード
番号Ｊは通信履歴情報発生毎に、通信履歴ファイル内で
自動的に書き換えられても良い。

【００１４】転送用ファイル作成部３は、作成要求ファ
イル６の有無を確認する作成要求ファイル確認部３０
と、管理レコード部４１の読みだし及び変更を制御する
管理レコード制御部３１と、管理レコード制御部３１で
読み出された転送完了レコード番号Ｉと通信履歴情報書
込レコード番号Ｊとを比較する比較部３２と、管理レコ
ード制御部３１で読み出された転送完了レコード番号Ｉ
と最大レコード件数Ｎとを比較する比較部３３と、比較
部３３の出力に応じて外部端末Ｔへ転送していないレコ
ード番号の通信履歴情報を読み出すよう制御する読み出
し制御部３４と、読み出された通信履歴情報を外部端末
Ｔに応じてフォーマット変換するフォーマット変換部３
５とから構成される。

【００１５】作成要求ファイル確認部３０は、一定時間
毎に作成要求ファイル６の存在の有無を確認し、存在す
る場合、管理レコード制御部３１に対し読み出しを指示
する。これにより、管理レコード制御部３１は、管理レ
コード部４１を読み出し、転送完了レコード番号Ｉ通信
履歴情報書込レコード番号Ｊを比較部３２に、転送完了
レコード番号Ｉと最大レコード件数Ｎを比較部３３に出
力する。最初に比較部３２は、転送完了レコード番号Ｉ
と通信履歴情報書込レコード番号Ｊを比較し、等しけれ
ば外部端末Ｔへの転送対象情報なしとみなし作成要求フ
ァイル６を削除して処理を終了する。また、転送完了レ
コード番号Ｉと通信履歴情報書込レコード番号Ｊが異な
る場合、転送対象情報ありとして、比較部３３の比較を
指示する。この指示により、比較部３３は転送レコード
番号Ｉと最大レコード番号Ｎとを比較し、等しければ読
み出し制御部３４に対し先頭のレコード番号１の通信履
歴情報を読み出し、等しくなければ転送完了レコード番
号の次のレコード番号の通信履歴情報を読み出すよう指
示する。読み出された通信履歴情報は、フォーマット変
換部３５で所定の情報にフォーマット変換され、転送用
ファイル５に転送される。転送が終了すると、フォーマ
ット変換部３５あるいは転送用ファイル５は、書き込み
完了を示す信号を管理レコード制御部３１に出力し、こ
れにより管理レコード制御部３１は転送完了レコード番
号Ｉを１つ歩進する。管理レコード制御部３１は、この
ような管理レコード部４１の更新を終了すると、再び、
管理レコード部４１を読み出し、比較部３２，３３に送
り、以上の処理を繰り返す。

【００１６】最終的に、比較部３２で、転送完了コード
番号Ｉと通信履歴情報書込レコード番号Ｊとが一致する
と、外部端末Ｔへ転送していない全ての転送用通信管理
情報が転送用ファイル５に書き込まれたことになるの
で、比較部３２は、管理レコード制御部３１と読み出し
制御部３４に読み出し動作の終了を知らせ、さらに転送
用ファイル５に転送用ファイル作成終了を知らせる。ま
た、このとき比較部３２の出力により、作成要求ファイ
ル６が削除される。

【００１７】作成要求ファイル６が削除されると、デー
タ及びファイル転送制御部７から外部端末Ｔへ転送用フ
ァイル５に記憶された転送用通信履歴情報が転送され
る。

【００１８】図３は図１のファクシミリメール装置と外
部端末Ｔとの間の通信履歴情報転送シーケンスの一例で
ある。

【００１９】図３において、外部端末は呼出し信号Ｓに
よってファクシミリメール装置の呼出し後、転送用ファ
イルの作成をファクシミリメール装置に指示するため、
作成要求ファイルをファクシミリメール装置に送信す
る。これによりファクシミリメール装置のデータ及びフ
ァイル転送制御部７は、作成要求ファイルを作成要求フ
ァイル６に書込む。

【００２０】作成要求ファイル転送完了後、外部端末
は、ファクシミリメール装置での作成要求ファイル及び
転送用ファイルの有無を確認するためにファイル確認を
行う。すなわち、外部端末Ｔは作成要求ファイル有無確
認信号Ｋを送出し、これに対しファクシミリメール装置
のデータ及びファイル転送制御部７は、作成要求ファイ
ル６の存在の有無を確認し、作成要求ファイル有か無か
を外部端末Ｔに知らせる。作成要求ファイル有無確認信
号Ｋの送出は、作成要求ファイル６が削除されるまで一
定時間毎に繰り返し実行される。

【００２１】転送用ファイル作成部３が転送用ファイル
５に全ての転送用通信履歴情報を書込むと、作成要求フ
ァイル６が削除されるので、ファクシミリメール装置は
作成要求ファイル有無確認信号Ｋに応答して作成要求フ
ァイル無を外部端末Ｔに通知する。これによって、外部
端末Ｔは、転送用ファイル要求信号を送出し、これを受
信したデータ及びファイル転送制御部７は、転送用ファ
イル５を読み出してファイル構成の転送用通信履歴情報
を外部端末Ｔへ転送する。外部端末Ｔは転送用通信履歴
情報のファイルをすべて受信すると、転送用ファイル削
除要求信号を送出し、回線を切断する。また、ファクシ
ミリメール装置は転送用ファイル５の中の転送用通信履
歴情報を消去し、外部端末Ｔとの回線を切断する。

【００２２】

【発明の効果】以上説明したように本発明のファクシミ
リメール装置では、通信履歴情報を外部端末にて処理す
る場合、外部端末からファクシミリメール装置にアクセ
スしファイル単位で通信履歴情報を引き取る為、標準的
なファイル転送プロトコルを外部端末側で実装すれば複
雑な通信プロトコルの作り込みが不要となり、更にファ
クシミリメール装置側から外部端末へ通信履歴情報が発
生する度に情報を送信する場合と異なり外部端末は常に
受信可能である必要がなく専用端末で有る必要が無いこ
となどの、簡易な方法でファクシミリメール装置から外
部端末に通信履歴情報を転送できる効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は本発明の一実施例のブロック図である。

【図２】図２は図１のファクシミリメール装置の通信履
歴ファイルと転送用ファイル作成部とを示すブロック図
である。

【図３】図３は本発明の実施例のファクシミリメール装
置と外部端末間の通信履歴ファイル転送シーケンスの一
例を示すシーケンスチャートである。

【符号の説明】

１ ファクシミリ通信制御部 ２ 通信履歴管理部 ３ 転送用ファイル作成部 ４ 通信履歴ファイル ５ 転送用ファイル ６ 作成要求ファイル ７ ファイル転送制御部

Claims (4)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ファクシミリ装置からの情報を外部端末
   へ転送するファクシミリメール装置において、 前記ファクシミリ装置と通信が行われる度にその結果を
   示す通信履歴情報を発生する通信履歴情報発生手段と、
   発生した前記通信履歴情報を格納する通信履歴ファイル
   と、前記外部端末とファイルの送受信を行うファイル転
   送制御手段と、前記外部端末から転送される作成要求フ
   ァイルの有無を確認して作成要求ファイルが有る場合は
   前記通信履歴ファイルを読み込んで転送用ファイルを作
   成する転送用ファイル作成手段とを含み、 前記転送用ファイル作成手段は、前記作成要求ファイル
   の有無を確認する確認手段と、前記作成要求ファイルの
   存在を確認すると、前記通信履歴ファイルに格納された
   通信履歴情報のうち、前記外部端末へ転送を行っていな
   い情報のみを取り出し前記転送用ファイルを発生するフ
   ァイル発生手段とを含む ファクシミリメール装置。
2. 【請求項２】 前記ファイル発生手段は、前記外部端末
   へ転送を行っていない情報を取り出す手段と、取り出し
   た情報を前記外部端末で処理し易いフォーマットに変換
   して前記転送用ファイルを発生する手段と、前記転送用
   ファイル作成完了後、前記転送用ファイルを送信した前
   記外部端末からの要求によって前記作成要求ファイルを
   消去する手段とを含む請求項１に記載されたファクシミ
   リメール装置。
3. 【請求項３】 前記通信履歴ファイルは、通信毎の前記
   通信履歴情報をレコード番号毎に格納する通信履歴レコ
   ード部と、前記通信履歴ファイルに格納可能な通信履歴
   情報のレコード件数を示す最大レコード件数（Ｎ）と、 前記外部端末へ最後に転送した通信履歴情報のレコード
   番号を示す転送完了レコード番号Ｉ（Ｉ＝１，
   ２，．．．，Ｎ）と、前記通信履歴情報発生手段から最
   後に書き込んだ通信履歴情報のレコード番号を示す通信
   履歴情報書込レコード番号Ｊ（Ｊ＝１，２，．．．，
   Ｎ）とをそれぞれ書き込んだ管理レコード部とを含み、 前記転送用ファイル作成手段の前記ファイル発生手段
   は、前記管理レコード部の読みだし及び変更を制御する
   管理レコード制御手段と、前記管理レコード制御手段で
   読み出された前記転送完了レコード番号Ｉと前記通信履
   歴情報書込レコード番号Ｊとを比較する第１比較手段
   と、前記管理レコード制御手段で読み出された前記転送
   完了レコード番号Ｉと前記最大レコード件数Ｎとを比較
   する第２比較手段と、前記第２比較手段の出力に応じて
   前記外部端末へ転送していないレコード番号の通信履歴
   情報を読み出すよう制御する読み出し制御手段と、前記
   読み出し制御手段で読み出された通信履歴情報を転送用
   ファイルとして格納する手段とを含むことを特徴とする
   請求項１に記載されたファクシミリメール装置。
4. 【請求項４】 ファクシミリ装置からの情報を外部端末
   へ転送するファクシミリメール装置から、前記ファクシ
   ミリ装置との通信が結果を示す通信履歴情報を前記外部
   端末へ転送する通信履歴情報通信方法において、 前記ファクシミリ装置と通信が行われる度に前記通信履
   歴情報を発生し、発生した前記通信履歴情報を通信履歴
   ファイルに格納し、前記外部端末から転送される作成要
   求ファイルの有無を確認して作成要求ファイルが有る場
   合は前記通信履歴ファイルに格納された通信履歴情報の
   うち、前記外部端末へ転送を行っていない情報のみを取
   り出し前記転送用ファイルを発生して前記外部端末へ送
   信する通信履歴情報通信方法。