JP2989738B2 - 流体流通用継手 - Google Patents

流体流通用継手

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JP2989738B2
JP2989738B2 JP6072265A JP7226594A JP2989738B2 JP 2989738 B2 JP2989738 B2 JP 2989738B2 JP 6072265 A JP6072265 A JP 6072265A JP 7226594 A JP7226594 A JP 7226594A JP 2989738 B2 JP2989738 B2 JP 2989738B2
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康明 田口
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、エアードライ
バー,エアーグラインダ,エアードリル,エアーニッパ
ー等の流体によって駆動される工具、スプレーガン、噴
霧器、エアーバイス、エアーダスター又は空気圧計等の
流体駆動装置に流体供給用ホースを接続する場合、配管
とホース或いはホースとホースとの中継ぎ等に使用され
る流体流通用継手に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、エアー工具にエアー供給用のホー
スを接続する場合等に使用される継手として、図16に
示すようなものがある。同図において、継手61はソケ
ット62と、このソケット62に挿入されて接続される
プラグ63とから構成されている。ソケット62はソケ
ットボディ64と、ソケットアダプター65とからな
り、開閉バルブ66を内蔵すると共に、ボールロック機
構67を備えている。ソケットアダプター65にはホー
スの一端が接続され、該ホースの他端はコンプレッサに
接続される。また、プラグ63はエアー工具に直接又は
配管を介して接続される。
【0003】開閉バルブ66はソケット2内に前後移動
自在に内嵌された弁体68と、ソケットボディ64とソ
ケットアダプター65との間に挟持固定されたパッキン
69と、バルブスプリング70とを備えてなる。弁体6
8には後方に開口状とされてプラグ63のエアー流路7
1に連通するエアー流路72が形成されると共に、ソケ
ットアダプター65の内側に連通する通孔73が形成さ
れている。
【0004】弁体68の頭部74にはソケットアダプタ
ー65の内周面に向けて突出するスプリング受部75が
全周に亘って設けられ、バルブスプリング70はソケッ
トアダプター65の内周面に形成したスプリング受座7
6と弁体68のスプリング受部75との間に圧縮状に介
在されている。そして、プラグ63を接続しないときに
は、弁体68がバルブスプリング70によって後方に付
勢されることによって、頭部74のスプリング受部75
がパッキン69前面の弁座77に接当し、ここで圧縮エ
アーの流通が遮断される。また、プラグ63をソケット
62に後方から挿入することによって、弁体68がプラ
グ63により前方に押動されてスプリング受部75が弁
座77から離反し、コンプレッサからの圧縮エアーが、
スプリング受部75の外周面とソケットアダプター65
の内周面との間から通孔73,エアー流路72を経てプ
ラグ63のエアー流路71に流れるようになっている。
【0005】前記従来のものにあっては、ソケット62
にプラグ63を接続した場合、コンプレッサからの圧縮
エアーは、スプリング受部75の外周面とソケットアダ
プター65の内周面との間を流通するようになっている
ので、エアー流量をアップさせたい場合には、スプリン
グ受部75の外周面とソケットアダプター65の内周面
との間の隙間を大きく採らなければならず、そのためソ
ケット62が径大となり、大型化する。
【0006】また、圧縮エアーをスプリング受部75と
パッキン69との間から弁体68のエアー流路72に流
通させるのに、弁体68に穿った通孔73を介して流通
させるようにしているので、ここでも流量アップのため
に通孔73を大きくするには、弁体68の径が大となっ
て、ソケット62が径大となり、大型化する。そこで、
本願出願人は、すでに、流量アップしても大型にならず
かつコンパクト化できる流体流通用継手を提案してい
る。即ち、この流体用流通継手は、図15に示すよう
に、ソケット2と、これに挿入されて接続されるプラグ
3とを備え、ソケット2に、反プラグ接続側が流体供給
源に連通され、プラグ接続側がプラグ3に形成した流体
流通孔51に連通する流体流通孔8を形成し、この流体
流通孔8内に、プラグ3の非接続時にあっては、バルブ
スプリング15によって流体流通方向に付勢されて弁座
33に接当し、プラグ3の接続時にあっては、プラグ3
に押圧されて弁座33から離反して流体の流れを遮断・
許容する弁体13を設け、前記弁体13に、流体流通孔
8内面に向けて突出状のスプリング受部31を流体流通
孔8の周方向に間隔をおいて複数設けると共に、弁座3
3に接当するOリング18をスプリング受部31の突出
端から流体流通孔8の径方向内方側に位置させ、前記ス
プリング受部31間から流体を流通させ得るようにして
ある。
【0007】そして、弁本体の頭部21の流体流通方向
側に間隔をおいて流体流通孔8内に流体流通方向移動自
在に支持された支持部23を配置し、頭部21と支持部
23とを流体流通孔8の周方向に間隔をおいて配置され
た複数本の連結部24によって連結すると共に、支持部
23に流体流通方向に貫通する流体流路25を形成し、
Oリング18と弁座33との間を流通する流体を、連結
部24間から流体流路25を経てプラグ3の流体流通孔
51に流れるように構成している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、既提案の前
記継手は、上記構成であるから、流体は、流体流通孔8
内面に向けて突出状で且つ流体流通孔8の周方向に間隔
をおいて複数設けたスプリング受部31間から流通する
ので、流量アップのためにソケット2が径大となること
がなく、また、逆にスプリング受部31と流体流通孔8
内面との間の隙間を小さくするとコンパクトになるとい
う利点がある。
【0009】しかし、前記継手は、プラグ接続時に、プ
ラグ3が弁本体16の支持部22を押動して弁座33か
らOリング18が開き始めると、流体圧力が前記支持部
23の流体流入側端面23Aに作用し、プラグ3の押込
力に逆らう方向に抵抗力が発生するので、大きなプラグ
押込力を要するという問題がある。この問題は図16に
示す従来の継手についても同様に有する。
【0010】本発明は、上述のような問題点に鑑みてな
されたもので、その目的とするところは、プラグ接続を
容易にかつ軽々と行なうことができる流体流通用継手を
提供するにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明では、上記目的を
達成するために、次の技術的手段を講じた。即ち、本発
明は、ソケット2と、これに挿入されて接続されるプラ
グ3とを備え、ソケット2に、反プラグ接続側が流体供
給源に連通され、かつプラグ接続側がプラグ3に形成し
た流体流通孔51に連通する流体流通孔8を形成し、こ
の流体流通孔8内に、反流体流通方向側に弁座33を有
する筒状のバルブシール14を内嵌すると共に、このバ
ルブシール14に挿通される弁体13を設け、プラグ3
の非接続時には、弁体13のシール部18が弁座33に
接当することで流体の流れを遮断し、プラグ3の接続時
には、弁体13がプラグ3に押動されてシール部18が
弁座33から離反することで流体の流れを許容して、弁
体13内部に形成した流体流路25を経てプラグ3の流
体流通孔51に流体が流れるようにした流体流通用継手
において、弁体13に、流体流通孔8内面に向けて突出
状のスプリング受部31を流体流通孔8の周方向に間隔
をおいて複数設け、このスプリング受部31間から流体
を流通させ得るように構成すると共に、弁体13に、バ
ルブシール14に内嵌され 且つ弁体13の移動範囲にお
いてバルブシール14から抜出ないように構成されてい
て内周が流体流路25とされた筒状の案内部22を設
け、この案内部22とバルブシール14との間にシール
リング38を設けたことを特徴としている。
【0012】また、本発明は、スプリング受部31の流
体流通方向側に位置して弁座33に接当するシール部1
8をOリングで構成すると共に、弁座33を流体流通方
向に向けて縮径するテーパ状に形成したことを特徴とし
ている。また、本発明は、シール部18をOリングによ
って構成し、このOリング18を弁本体16の頭部21
の反流体流通方向側に設けた嵌合部20に外嵌すると共
に、この嵌合部20の反流体流通方向側に設けた軸部1
9にスプリング受部31を備えたスプリングホルダー1
7を外嵌し、頭部21とスプリングホルダー17とでO
リング18を挟持するようにしたことを特徴としてい
る。
【0013】また、本発明は、頭部21と案内部22と
を流体流通孔8の周方向に間隔をおいて配置された複数
本の連結部24によって連結すると共に、Oリング18
と弁座33との間を流通する流体を、連結部24間から
流体流路26を経てプラグ3の流体流通孔51に流れる
ように構成したことを特徴としている。さらに、本発明
は、ソケット2に、流体流通孔8内に出退自在に突出し
てプラグ3に係合しこれの抜止めをするボール37と、
このボール37の退避を規制する位置と退避を許容する
位置とに位置変更できるようにソケット2にスライド自
在に外嵌されたスリーブ39と、このスリーブ39に、
該スリーブ39と同行してスライドする状態とスリーブ
39のスライドを規制する状態とに選択的に係合するロ
ックリング40とを備えたことを特徴としている。
【0014】
【作用】本発明によれば、プラグ3をソケット2に接続
する際、プラグ3の挿入によって弁本体16の支持部2
3が押動され、弁体13はその案内部22がリング14
に案内されて流体流入側に移動し、シール部18と弁座
33の間から流体がその通路25内に流入するが、案
部22の流体流入側端面の受圧面積が小さいため、流体
圧力による抵抗が小さく、したがって、プラグ3を軽々
と挿入し接続できる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1及び図2において、1は、例えば、エアーニ
ッパ等のエアー工具に圧縮エアー供給用ホースを接続す
る際に使用される継手であり、該継手1はソケット2
と、このソケット2に挿入されて接続されるプラグ3と
から構成されている。
【0016】ソケット2は、筒状のソケットボディ4を
有し、このソケットボディ4の前端側(図1及び図2に
おいて、図中左側を云う)にはメネジ部5が形成され、
このメネジ部5にはソケットアダプター6の後端側外周
面に形成されたオネジ部7が螺合される。このソケット
アダプター6も筒状とされ、前記ソケットボディ4の内
側の孔とソケットアダプター6の内側の孔とで前後方向
貫通状の流体流通孔8が構成される。
【0017】ソケットアダプター6の前端側はホース接
続部9とされ、このホース接続部9の後方側外周面には
オネジ部10が形成され、このオネジ部10には、ホー
ス接続部9に外嵌されるホースの抜止めをするナット体
11が螺合されている。前記ホース接続部9に接続され
るホースはコンプレッサ等の流体供給源の吐出部分に接
続されて、流体流通孔8が流体供給源に連通される。
【0018】なお、ソケット2の流体供給源側への接続
構造としては、流体供給源の吐出部分或いは配管等に直
接接続できるよう、オネジ又はメネジを接続できるよう
に構成してもよく、また、他のホース接続構造を採用し
てもよい。前記ソケット2内には開閉バルブ12が内蔵
されている。この開閉バルブ12は、流体流通孔8内に
前後方向移動自在に内嵌される弁体13と、流体流通孔
8内に固定される円筒状のバルブシール14と、弁体1
3を付勢するコイルバネからなるバルブスプリング15
とから主構成されている。
【0019】弁体13は、図3にも示すように、弁本体
16と、スプリングホルダー17とOリング18とから
構成されている。弁本体16は、前部に軸部19を備
え、この軸部19の後方にはOリング18が外嵌される
嵌合部20が形成され、この嵌合部20の後方には、前
端側が嵌合部20より径大で後方に向けて先細りの円錐
頭部21が形成されている。
【0020】この円錐頭部21の後方には適宜間隔をお
いて位置されてソケットボディ4の内側の孔内に前後方
向摺動自在に内嵌支持される略円筒状の案内部22及び
支持部23が設けられ、円錐頭部21と案内部22と
は、図4にも示すように、周方向に略等間隔をおいて配
置された3本の連結部24によって連結されている。前
記弁本体16の支持部23の後端側内径は、拡径されて
段付状の流体流路25が前後方向に貫通状に形成される
と共に、後端に向かって順次拡径されてテーパー状のプ
ラグ挿入案内部26が形成されており、支持部23の内
周面にはOリング27が嵌装されるリング溝28が形成
されている(図5参照)。
【0021】スプリングホルダー17は後端側が嵌合部
20より径大で前方に向けて先細りの円錐部29を備
え、この円錐部29の外周面には周方向に等間隔をおい
て位置された突部30が設けられ、この突部の後部には
径方向外方に向けて、即ち流体流通孔8内面に向けて突
出されたスプリング受部31が設けられている。また、
スプリングホルダー17には弁本体16の軸部19に外
嵌される嵌合孔32が形成されている。
【0022】そして、Oリング18を嵌合部20に外嵌
し、スプリングホルダー17の嵌合孔32を軸部19に
外嵌することで、弁体13が組立てられ、Oリング18
は円錐頭部21,29間に挟持されて保持される。ま
た、バルブシール14は弁本体16の3本の連結部24
及び案内部23に前後方向相対移動自在にシールリング
38を介して外嵌され、前部に後方に向けて縮径するテ
ーパ状の弁座33が形成されている。バルブスプリング
15は、ソケットアダプター6の内側の孔の前後方向中
央部を段付状に形成してなるバネ受座34とスプリング
ホルダー17のスプリング受部31との間に圧縮状に介
在されている。
【0023】前記開閉バルブ12は以下の要領で組付け
られる。即ち、弁本体16を、バルブシール14を外嵌
した状態でソケットボディ4に前端開口から挿入し、バ
ルブスプリング15をソケットアダプター6に後端開口
から挿入し、ソケットアダプター6のオネジ部7をソケ
ットボディ4のメネジ部5に螺合させる。このとき、バ
ルブシール14は、ソケットボディ4の内側の孔のメネ
ジ部5後方を段付状に形成してなるストッパ部35とソ
ケットアダプター6の後端面とで挟持固定される。
【0024】また、ソケットボディ4にはボールロック
方式の抜止機構36が具備されている。この抜止機構3
6は、スチールボール37,前記弁本体16のプラグ挿
入案内部26,スリーブ39,ロックリング40,ボー
ルガード41等から構成されている。図8にも示すよう
に、スチールボール37は、ソケットボディ4の後端側
に周方向に等間隔をおいて複数貫通形成された径方向内
方に向けて縮径状のテーパ孔42に外方から挿入され
て、ソケットボディ4の内側の孔内に一部が出退自在と
されている。
【0025】なお、前記弁本体16の支持部23外周後
部は、ソケットボディ4の内周面のテーパ孔42の前方
に形成された段部44に接当する拡大部とされている。
スリーブ39は、筒状に形成されて、ソケットボディ4
に後端側から前後移動自在に外嵌され、内周面前部に凸
条部45が形成され、内周面後部には、図9にも示すよ
うに、3つの長係合溝46と3つの短係合溝47とが周
方向に等間隔をおいて交互に形成されている。また、ス
リーブ39の内周面前部とソケットボディ4外周面との
間にはコイルバネからなるスリーブスプリング48が圧
縮状に介在されていて、スリーブ39が後方に向けて付
勢されている。
【0026】ロックリング40は、筒状に形成されて、
ソケットボディ4のスリーブ39前方に前後移動自在で
回動自在に外嵌され、後端側にはスリーブ39の長係合
溝46及び短係合溝47に選択的に係合する3つの係合
爪49が突設されている。また、ロックリング40の内
周面前部とソケットボディ4外周面との間にはコイルバ
ネからなるロッキングスプリング50が圧縮状に介在さ
れていて、ロックリング40が後方に向けて付勢されて
いる。
【0027】ボールガード41は、ソケットボディ4の
後端部に外嵌固定されて、スリーブ39が抜止めされて
いる。プラグ3は、筒状に形成されていて、内周側がソ
ケット2の流体流通孔8に連通する流体流通孔51とさ
れ、後部はソケットアダプター6前部と同様のホース接
続構造とされ、プラグ3後部に接続されるホースはエア
ー工具に接続される。プラグ3の外周部前部は、前側の
径小部52と後側の径大部53とからなり、径大部53
の外周面には周溝54が形成されている。
【0028】前記構成において、プラグ3を接続しない
ときには、図2に示すように、弁体13はバルブスプリ
ング15によって付勢されて後方位置に位置されてお
り、この位置において、Oリング18が弁座33に接当
し、ここでコンプレッサからの圧縮エアーが遮断される
ようになっている。また、スチールボール37はソケッ
トボディ4の内周面から退避されていると共にプラグ挿
入案内部26の外周面によってソケットボディ4の内周
面への移動規制がなされている。
【0029】さらに、スリーブ39及びロックリング4
0はスリーブスプリング48及びロッキングスプリング
50の付勢力に抗して前方位置に位置され、スリーブ3
9の凸条部45に、テーパ孔42から突出するスチール
ボール37が接当することによってスリーブ39等の前
方移動が規制される。このとき、図11にも示すよう
に、ロックリング40の係合爪49はスリーブ39の長
係合溝46に嵌合されている。
【0030】そして、ソケット2の流体流通孔8にプラ
グ3を後方から挿入すると、図1に示すように、プラグ
3前部の径小部52がプラグ挿入案内部26を貫通して
弁本体16の支持部23の流体流路25の後部に進入し
て、弁体13をバルブスプリング15の付勢力に抗して
前方移動させる。これによって、Oリング18が弁座3
3から離反して開閉バルブ12が開かれ、コンプレッサ
からの圧縮エアーはスプリング受部31間を通り、Oリ
ング18とソケットアダプター6内周面との間、弁本体
16の円錐頭部21と弁座33の間、弁本体16の連結
部24間、弁本体16の流体流路25を経てプラグ3の
流体流通孔51に流れ、ホースを介してエアー工具へと
供給される。
【0031】このとき、Oリング18が弁座33から離
れ、流体が連結部24間に流入するが、案内部22にバ
ルブシール14がシールリング38を介して外嵌されて
いるので、流体が支持部23外側に廻り込むことがな
く、また、弁本体16の案内部22の流体流入側端面2
2Aの面積が小さいため、プラグ挿入力に抵抗する流体
圧力も小さく、したがって、プラグ3の挿入に大きな力
を要せず、軽々と挿入し接続することができる。
【0032】一方、プラグ挿入案内部26が前方に移動
するので、スチールボール37の一部がソケットボディ
4の内周側に突出してプラグ3の周溝54に嵌合すると
共に、スチールボール37による規制が解除されてスリ
ーブスプリング48及びロッキングスプリング50の付
勢力によってスリーブ39及びロックリング40がボー
ルガイド41に接当するまで後方移動して凸条部45が
スチールボール37外側に接当し、これのソケットボデ
ィ4径外方向への移動が規制され、プラグ3が抜止めさ
れる。
【0033】したがって、プラグ3をソケット2に挿入
するだけで、開閉バルブ12が開かれると同時に、プラ
グ3のソケット2からの抜止めがなされるようになって
おり、プラグ3の接続がワンタッチでなされる。前記状
態において、スリーブ39を、凸条部45がスチールボ
ール37から外れる位置まで前方移動させると、スチー
ルボール37のソケットボディ4径外方向への移動規制
が解除され、プラグ3の抜脱が許容される。
【0034】そして、プラグ3の接続状態において、ス
リーブ39の前方移動が不注意に行われないよう、ロッ
クリング40を前方移動して係合爪49を長係合溝46
から離脱させた後、図12及び図13に示すように、ロ
ックリング40を所定角度(実施例では30°)回動さ
せて係合爪49を短係合溝47に嵌合させる。この状態
において、係合爪49が短係合溝47から離脱できる量
しかロックリング40が前方移動できない程度にロッキ
ングスプリング50が圧縮されているので、スリーブ3
9は若干の前方移動しか許容されず、したがって、凸条
部45がスチールボール37から外れず、プラグ3が不
用意に抜脱することがない。
【0035】上記実施例において、弁本体16にプラグ
挿入案内部26を一体形成することによって、ソケット
2に流体供給源に接続したホースを接続すると共に、プ
ラグ3を接続しない場合であって、流体供給源が遠くの
方に在るか又は見えない場所に在る場合に、棒体をソケ
ット2の後端開口から挿入して弁本体16を前方に押動
させて、圧縮流体がソケット2にまで達しているかどう
かを試すのに至極便利である。
【0036】しかし、前記プラグ挿入案内部26は、図
14に示すように、弁本体16と別体の円筒状に形成
し、ソケットボディ4内に前端開口から前後移動自在に
内嵌し、前端面を弁本体16の支持部23の後端面に接
当させ、プラグ3の径大部53前端傾斜面53Aにより
前方に押動するように構成することが可能である。本発
明は、上記実施例に限定されるものではなく、適宜設計
変更可能である。
【0037】
【発明の効果】本発明は、上述のように、ソケット2
と、これに挿入されて接続されるプラグ3とを備え、ソ
ケット2に、反プラグ接続側が流体供給源に連通され、
かつプラグ接続側がプラグ3に形成した流体流通孔51
に連通する流体流通孔8を形成し、この流体流通孔8内
に、反流体流通方向側に弁座33を有する筒状のバルブ
シール14を内嵌すると共に、このバルブシール14に
挿通される弁体13を設け、プラグ3の非接続時には、
弁体13のシール部18が弁座33に接当することで流
体の流れを遮断し、プラグ3の接続時には、弁体13が
プラグ3に押動されてシール部18が弁座33から離反
することで流体の流れを許容して、弁体13内部に形成
した流体流路25を経てプラグ3の流体流通孔51に流
体が流れるようにした流体流通用継手において、弁体1
3に、バルブシール14に内嵌され且つ弁体13の移動
範囲においてバルブシール14から抜出ないように構成
されていて内周が流体流路25とされた筒状の案内部2
2を設け、この案内部22とバルブシール14との間に
シールリング38を設けたことを特徴とするものである
から、ソケット2にプラグ3を挿入する際の抵抗を小さ
くでき、プラグ接続を容易にかつ軽くすることが可能で
ある。
【0038】また、本発明は、弁体13に、流体流通孔
8内面に向けて突出状のスプリング受部31を流体流通
孔8の周方向に間隔をおいて複数設け、このスプリング
受部31間から流体を流通させ得るようにしたこと
徴とするものであるから、ソケット2を大型化すること
なく流量アップが図れると共に、スプリング受部31と
流体流通孔8内面との間の隙間を小さくすることがで
き、これによってコンパクト化が図れる。
【0039】また、スプリング受部31間から流通する
ようにすると、スプリング受部31の流体流通方向側に
位置して弁座33に接当するシール部18と弁座33と
の接当量が少なくなることとなるが、シール部18を
リングで構成すると共に、弁座33を流体流通方向に向
けて縮径するテーパ状に形成することによって、シール
部18と弁座33との接当量を充分に採ることができ
る。
【0040】また、本発明は、シール部18をOリング
によって構成し、このOリング18を弁本体16の頭部
21の反流体流通方向側に設けた嵌合部20に外嵌する
と共に、この嵌合部20の反流体流通方向側に設けた軸
部19にスプリング受部31を備えたスプリングホルダ
ー17を外嵌し、頭部21とスプリングホルダー17と
でOリング18を挟持するようにしたことを特徴とする
ものであるから、シール部、即ちOリング18をスプリ
ング受部31の突出端から流体流通孔8の径方向内方側
へと大きく寄せることができ、しかも、組付けが容易で
ある。
【0041】また、本発明は、頭部21と案内部22と
を流体流通孔8の周方向に間隔をおいて配置された複数
本の連結部24によって連結すると共に、Oリング18
と弁座33との間を流通する流体を、連結部24間から
流体流路26を経てプラグ3の流体流通孔51に流れる
ように構成することにより、流量アップが図られてい
る。
【0042】さらに、本発明は、ソケット2に、流体流
通孔8内に出退自在に突出してプラグ3に係合しこれの
抜止めをするボール37と、このボール37の退避を規
制する位置と退避を許容する位置とに位置変更できるよ
うにソケット2にスライド自在に外嵌されたスリーブ3
9と、このスリーブ39に、該スリーブ39と同行して
スライドする状態とスリーブ39のスライドを規制する
状態とに選択的に係合するロックリング40とを備えた
ことを特徴とするものであるから、不用意にプラグ3が
外れることがなく、至極安全である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す一部破断正面図である。
【図2】同実施例のソケットの一部破断正面図である。
【図3】弁体の分解正面図である。
【図4】図3のA−A線断面図である。
【図5】弁本体の一部破断正面図である。
【図6】図5のB−B線断面図である。
【図7】スプリングホルダーの正面図である。
【図8】プラグ抜止機構の一部縦断分解正面図である。
【図9】スリーブの正面図である。
【図10】ロックリングの背面図である。
【図11】ロックリングの非ロック状態説明図である。
【図12】ロックリングのロック状態説明図である。
【図13】同実施例におけるロックリングのロック状態
を示す一部破断正面図である。
【図14】弁本体の他の構造例を示す要部断面図であ
る。
【図15】既提案継手の一部破断正面図である。
【図16】従来例を示す一部破断正面図である。
【符号の説明】
1 継手 2 ソケット 3 プラグ 8 流体流通孔 13 弁体 14 バルブシール 15 バルブスプリング 16 弁本体 17 スプリングホルダー 18 シール部(Oリング) 19 軸部 20 嵌合部 21 頭部 22 案内部 23 支持部 24 連結部 25 流体流路 31 スプリング受部 33 弁座 37 スチールボール 39 スリーブ 40 ロックリング

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ソケット(2)と、これに挿入されて接
    続されるプラグ(3)とを備え、ソケット(2)に、反
    プラグ接続側が流体供給源に連通され、かつプラグ接続
    側がプラグ(3)に形成した流体流通孔(51)に連通
    する流体流通孔(8)を形成し、この流体流通孔(8)
    内に、反流体流通方向側に弁座(33)を有する筒状の
    バルブシール(14)を内嵌すると共に、このバルブシ
    ール(14)に挿通される弁体(13)を設け、プラグ
    (3)の非接続時には、弁体(13)のシール部(1
    8)が弁座(33)に接当することで流体の流れを遮断
    し、プラグ(3)の接続時には、弁体(13)がプラグ
    (3)に押動されてシール部(18)が弁座(33)か
    ら離反することで流体の流れを許容して、弁体(13)
    内部に形成した流体流路(25)を経てプラグ(3)の
    流体流通孔(51)に流体が流れるようにした流体流通
    用継手において、弁体(13)に、流体流通孔(8)内面に向けて突出状
    のスプリング受部(31)を流体流通孔(8)の周方向
    に間隔をおいて複数設け、このスプリング受部(31)
    間から流体を流通させ得るように構成すると共に、弁体
    (13)に、バルブシール(14)に内嵌され且つ弁体
    (13)の移動範囲においてバルブシール(14)から
    抜出ないように構成されていて内周が流体流路(25)
    とされた筒状の案内部(22)を設け、この案内部(2
    2)とバルブシール(14)との間にシールリング(3
    8)を設けた ことを特徴とする流体流通用継手。
  2. 【請求項2】 スプリング受部(31)の流体流通方向
    側に位置して弁座(33)に接当するシール部(18)
    Oリングで構成すると共に、弁座(33)を流体流通
    方向に向けて縮径するテーパ状に形成したことを特徴と
    する請求項1記載の流体流通用継手。
  3. 【請求項3】 シール部(18)をOリングによって構
    成し、このOリング(18)を弁本体(16)の頭部
    (21)の反流体流通方向側に設けた嵌合部(20)に
    外嵌すると共に、この嵌合部(20)の反流体流通方向
    側に設けた軸部(19)にスプリング受部(31)を備
    えたスプリングホルダー(17)を外嵌し、頭部(2
    1)とスプリングホルダー(17)とでOリング(1
    8)を挟持するようにしたことを特徴とする請求項1
    は2記載の流体流通用継手。
  4. 【請求項4】 頭部(21)と案内部(22)とを流体
    流通孔(8)の周方向に間隔をおいて配置された複数本
    の連結部(24)によって連結すると共に、Oリング
    (18)と弁座(33)との間を流通する流体を、連結
    部(24)間から流体流路(26)を経てプラグ(3)
    の流体流通孔(51)に流れるように構成したことを特
    徴とする請求項記載の流体流通用継手。
  5. 【請求項5】 ソケット(2)に、流体流通孔(8)内
    に出退自在に突出してプラグ(3)に係合しこれの抜止
    めをするボール(37)と、このボール(37)の退避
    を規制する位置と退避を許容する位置とに位置変更でき
    るようにソケット(2)にスライド自在に外嵌されたス
    リーブ(39)と、このスリーブ(39)に、該スリー
    ブ(39)と同行してスライドする状態とスリーブ(3
    9)のスライドを規制する状態とに選択的に係合するロ
    ックリング(40)とを備えたことを特徴とする請求項
    1、2、3又は4記載の流体流通用継手。
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