JP2989542B2 - 銅及び銅基合金の圧延方法 - Google Patents

銅及び銅基合金の圧延方法

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JP2989542B2 JP8099612A JP9961296A JP2989542B2 JP 2989542 B2 JP2989542 B2 JP 2989542B2 JP 8099612 A JP8099612 A JP 8099612A JP 9961296 A JP9961296 A JP 9961296A JP 2989542 B2 JP2989542 B2 JP 2989542B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、銅及び銅基合金の
スラブ鋳片の熱間圧延方法に関するものであり、特には
中間温度脆性を有するそうしたスラブの熱間圧延での割
れを防止することのできる圧延方法に関する。
【0002】
【従来の技術】銅及び銅基合金の熱間圧延は、鋳造され
たスラブ及びブルームを所定温度に加熱することにより
材料の変形抵抗を小さくし、短時間に2個のロールに大
きな力を加えながら、ロール間にスラブ及びブルームを
通過させることにより所定の板厚に加工するものであ
る。熱間圧延機には、1組のロールを中心に往復して圧
延を行うリバースミルと複数組のロールを用いて、一方
向に圧延を行うタンデムミルに分類される。
【0003】例えば、亜鉛を18%、ニッケルを18%
含有するC7521合金(洋白)のスラブにおいては、
銅及び銅基合金の熱間圧延の過程において、温度が55
0℃前後に脆化が生じ、これを中間温度脆性と呼んでい
る。中間温度脆性領域での熱間圧延は、脆性が低下する
ことから、圧延中に粒界割れが生じやすく、割れが発生
した場合、割れ部が製品で残存して、製品歩留を著しく
低下させることから、熱間圧延での割れを防止する必要
がある。洋白の他にも、キュプロニッケル、黄銅のよう
な中間温度脆性を有する銅合金が存在する。
【0004】この場合、割れを防止するには、材料が中
間温度脆性上限温度まで温度低下する前に短時間で熱間
圧延を終了させるか、または熱間圧延の開始温度を高く
し、中間温度脆性上限温度より高い温度で圧延を終了す
る必要がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、熱間圧
延を短時間で行うためには、大規模な設備改造が必要と
なり、また熱間圧延の開始温度を高くすると加熱炉の生
産効率を著しく低下する問題点があった。本発明は、上
記事情に鑑みてなされたものであり、中間温度脆性を有
する銅及び銅基合金のスラブの簡易な熱間圧延割れを防
止する技術を確立することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記の目的を
達成するために鋭意研究を重ねた。その結果、銅及び銅
基合金の熱間圧延割れを防止するためには、熱間圧延中
のスラブを中間温度脆性領域外の温度で圧延することを
見い出し、そのためには、スラブを中間温度脆性温度範
囲の直上まで熱間圧延した後、常温まで冷却し、さら
に、所定の板厚まで圧延することにより熱間圧延での割
れを防止できることを知見し、本発明をなすに至った。
【0007】すなわち、本発明に係る銅及び銅基合金の
圧延方法は、中間温度脆性を有する銅及び銅基合金のス
ラブを中間温度脆性温度範囲の直上まで熱間圧延した
後、圧延テーブル上で中間温度脆性温度範囲の直下まで
冷却し、さらに同一圧延機において、所定の板厚まで圧
延することによって熱間圧延割れを防止することを特徴
とするものである。特定的には、銅−亜鉛−ニッケル洋
白スラブを中間温度脆性温度範囲の直上の650℃まで
熱間圧延した後、圧延テーブル上で室温まで冷却し、さ
らに同一圧延機において、所定の最終板厚まで冷間圧延
することを特徴とする洋白の圧延方法を提供する。
【0008】
【発明の実施の形態】次に、本発明において、銅及び銅
基合金スラブを中間温度脆性温度範囲の直上まで熱間圧
延した後、中間温度脆性温度範囲の直下まで冷却する理
由は、中間温度脆性領域での圧延を避け、中間温度脆性
領域外の温度で圧延をおこなうことにより熱間圧延割れ
を防止するためである。冷却は、圧延テーブル上の冷却
帯で冷却水により冷却を行うが、支障がない限り送風そ
の他の冷却手段を採用することもできる。この意味か
ら、本発明において熱間圧延の終了温度は特に洋白の場
合、500℃以上にすることが望ましい。熱間圧延の終
了においては、使用熱間圧延機で可能な範囲で銅及び銅
基合金スラブを薄くしておくことが望まれる。その方
が、その後の冷却時間を短くすることができ、またその
後の所定の板厚まで冷間圧延する負担が軽減できるから
である。
【0009】また、冷却後の冷間圧延の開始温度は30
0℃以下にすることが望ましい。また、圧延テーブル上
で中間温度脆性温度範囲の直下まで冷却し、さらに熱間
圧延後に同一の圧延機で冷間圧延する理由は、銅及び銅
基合金条の製造工程を増やすことなく、低コストで製造
するためである。
【0010】
【実施例】次に、本発明に係る実施例について説明す
る。本実施例においては、垂直型連続鋳造機で鋳造され
た、亜鉛を18%そしてニッケルを18%含有するC7
521合金(洋白)のスラブを用いて、熱間圧延を行っ
た。但し、これは本発明の一実施例に過ぎず、銅及び銅
基合金中の成分の種類、及びその配合比率の範囲を限定
するものではない。
【0011】本実施例の効果を明らかにするため次の実
験を行った。垂直型連続鋳造炉で鋳造された厚さ180
mmのC7521合金のスラブを連続加熱炉により85
0℃まで加熱し、熱間圧延機で厚さ15mmまで熱間圧
延を行った後、同熱間圧延機テーブル上で常温まで冷却
し、さらに同熱間圧延機において8mmまで冷間圧延を
行い割れの観察を行った。
【0012】また、比較例として垂直型連続鋳造炉で鋳
造された厚さ180mmのC7521合金のスラブを連
続加熱炉により850℃及び750℃まで加熱し、熱間
圧延機で続けて厚さ8mmまで熱間圧延を行い、割れの
観察を行った。但し、スラブ寸法、加熱温度、熱間圧延
加工条件、冷却方法、及び冷間圧延加工条件は一実施例
に過ぎず、スラブ寸法、加熱温度、熱間圧延加工履歴、
冷却方法、及び冷間圧延加工条件の範囲を限定するもの
ではない。
【0013】本実施例の結果、熱間圧延で観察された割
れ発生コイル数を比較例とともに表1に示した。その結
果は、表1から明らかなように、従来の熱間圧延のみの
材料に比べ、スラブを中間温度脆性温度範囲の直上まで
熱間圧延した後、圧延テーブル上で中間温度脆性温度範
囲の直下まで冷却し、さらに同一圧延機において、所定
の板厚まで圧延を行った材料は、熱間圧延割れが減少し
た。
【0014】
【表1】
【0015】
【発明の効果】以上説明した本発明によれば、中間温度
脆性を有する銅及び銅基合金のスラブを中間温度脆性温
度範囲の直上まで熱間圧延した後、圧延テーブル上で中
間温度脆性温度範囲の直下まで冷却し、さらに、同一圧
延機において、所定の板厚まで圧延することにより熱間
圧延割れを減少できる。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中間温度脆性を有する銅及び銅基合金の
    スラブを中間温度脆性温度範囲の直上まで熱間圧延した
    後、圧延テーブル上で中間温度脆性温度範囲の直下まで
    冷却し、さらに同一圧延機において、所定の最終板厚ま
    で圧延することを特徴とする銅及び銅基合金の圧延方
    法。
  2. 【請求項2】 銅−亜鉛−ニッケル洋白スラブを中間温
    度脆性温度範囲の直上の650℃まで熱間圧延した後、
    圧延テーブル上で室温まで冷却し、さらに同一圧延機に
    おいて、所定の最終板厚まで冷間圧延することを特徴と
    する洋白の圧延方法。
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