JP2989227B2 - 下水汚泥及び余剰汚泥中の重金属除去方法 - Google Patents

下水汚泥及び余剰汚泥中の重金属除去方法

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【発明の詳細な説明】 (イ)産業上の利用分野 本発明は、下水汚泥及び余剰汚泥から重金属を除去す
る方法に関する。
(ロ)従来の技術 従来、下水処理場等で処理された下水汚泥等は、例え
ば、ベルトプレス、スクリュープレス或いは遠心分離器
等を利用して、75%〜85%の脱水を行い、その後は、処
理物を焼却若しくは埋め立て地等に埋めていた。
しかし、この下水汚泥には、窒素、アンモニア性窒
素、リン酸、カリウム等の有効成分が含まれており、肥
料等として、田畑等で利用されるようになった。
(ハ)発明が解決しようとする課題 しかし、上記の方法で処理された下水汚泥は、以下の
ような欠点を有していた。
即ち、かかる下水汚泥には、有効成分の他に、水銀、
カドミウム、ヒ素等の重金属を含んでおり、この重金属
は、作物に悪影響を与える為に、安心して使用すること
ができなかった。
本発明は、上記の課題を解決することができる下水汚
泥及び余剰汚泥中の重金属除去方法を提供することを目
的とする。
(ニ)課題を解決するための手段 本発明では、クッカー内に廃食用油、動物油、魚油又
は植物油の単一或いは混合油を入れて50℃〜230℃の一
定温度に加熱して加熱油とし、同加熱油の油面より下方
に位置させた供給パイプより下水汚泥及び余剰汚泥を送
給して、加熱油を一定温度に保ちながらクッカー内を常
圧より10〜20mmHg減圧し、肥料原料成分を熱凝固させて
安定化させ、次いで、常圧より740〜750mmHg減圧するこ
とにより、下水汚泥及び余剰汚泥中の水分を蒸散させる
とともに加熱油を浸透させて、下水汚泥及び余剰汚泥よ
り重金属を加熱油中に溶出させ、その後、クッカーより
下水汚泥及び余剰汚泥を取り出して、脱油処理によって
肥料原料となる下水汚泥及び余剰汚泥と、重金属を含有
した加熱油とに分離したことを特徴とする下水汚泥及び
余剰汚泥中の重金属除去方法を提供するものである。
(ホ)作用及び効果 本発明では、クッカー内に廃食用油、動物油、魚油又
は植物油の単一或いは混合油を入れて50℃〜230℃の一
定温度に加熱して加熱油とし、同加熱油の油面より下方
に位置させた供給パイプよりスラリー状となっている下
水汚泥及び余剰汚泥を送給することによって、下水汚泥
及び余剰汚泥の送給直後に発生する下水汚泥及び余剰汚
泥に含まれた水分の急激な蒸散にともなう水蒸気によ
り、重金属が空気中に飛散することを防止しながら、同
重金属を加熱油中に溶け込ませている。
その後、加熱油を一定温度に保ちながらクッカー内を
常圧より10〜20mmHg減圧することによって、下水汚泥及
び余剰汚泥中に含まれている肥料原料成分を熱凝固させ
て安定化させ、その後の脱水処理において肥料原料成分
が流出することを防止している。
さらに、常圧より740〜750mmHg減圧することによっ
て、下水汚泥及び余剰汚泥中の水分を蒸散させるととも
に加熱油を浸透させて、汚泥中での水分と加熱油とを置
換し、確実な脱水処理を行うとともに、加熱油中に下水
汚泥及び余剰汚泥中の重金属を溶出させて、同下水汚泥
及び余剰汚泥からの重金属の除去を行っている。
そして、クッカーより脱水処理した処理物を取り出
し、圧搾機、遠心分離機或いはノーマルヘキサン等によ
って1〜20%程度になるまで脱油する。
脱油された下水汚泥及び余剰汚泥は乾燥された状態で
あり、その後、細かく粉砕されることによって、窒素、
アンモニア性窒素、リン酸、カリウム等の有効成分を含
んだ良質の肥料原料として使用することができる。特
に、重金属を除去していることによって、作物への悪影
響のない、安全な肥料として提供することができる。
(ヘ)実施例 本発明の実施例を図面にもとづき詳説すれば、まず、
10m3のクッカー1内に、動物油、魚油又は植物油等の単
一油或いは混合油を収納し、同油を50℃〜230℃の一定
の温度に加熱する。
本実施例では、クッカー1内に、熱媒体として2000
の加熱油を収納している。
次いで、上記のクッカー1内に、下水汚泥を投入し
て、加熱油に下水汚泥を浸漬し、クッカーを閉塞する。
そして、本実施例では、加熱油を130℃に保持しなが
らクッカー1内の下水汚泥を加熱撹拌し、クッカー内を
減圧状態とする。
ここで、第1実施例は、クッカー1に、下水汚泥を連
続的に投入して処理するものであり、以下、その構成を
詳説する。
即ち、クッカー1は、加熱油を収納可能とした円筒状
の横型としたものであり、その周壁に、ジャケット2を
設けるとともに、その上部に、クッカー1内の蒸気を抜
く為の排気口3が設けられている。
また、クッカー1内には、軸芯方向に回転軸4aを軸支
し、同回転軸4aに、加熱油及び下水汚泥を撹拌する多数
の撹拌羽4を取付けている。
さらに、クッカー1の一側部には、供給パイプ5が連
通連結されており、しかも、同パイプ5の接続部を、加
熱油の油面Lよりも下方に位置させている。
そして、供給パイプ5の先端部には、下水汚泥を収納
するホッパー6を接続させて、同ホッパー6よりクッカ
ー1に流入させる。
本実施例では、供給パイプ5の中途部に、複数の供給
弁7及びポンプPを設けており、同ポンプPによって下
水汚泥を強制的にクッカー1に送り処理するものであ
る。
また、供給弁7によって、クッカー1内の減圧条件下
を保持するようにしている。
さらに、クッカー1の他側部には、処理物取出口8を
設けており、同取出口8よりクッカー1で処理された一
定量の処理物を取出すものである。
さらに、クッカー1より脱水処理した処理物を取り出
し、圧搾機、遠心分離機或いはノーマルヘキサン等によ
って1〜20%程度になるまで脱油する。そして、脱油さ
れた処理物は、乾燥された状態であり、その後、細かく
粉砕されている。
この処理物には、窒素、アンモニア性窒素、リン酸、
カリウム等の有効成分が含まれており、肥料等原料に使
用する。
一方、クッカー内の加熱油には、下水汚泥内の重金属
が含まれており、この加熱油に、10%の水を加えて、水
洗撹拌後、遠心分離器によって、比重差を利用して固形
分(重金属)と水分と油分とに分離する。
また、第2実施例としては、減圧処理を行う際に、下
水汚泥を加熱油に浸漬後、小さな減圧条件下で処理し、
その後、大きな減圧条件下で下水汚泥の脱水処理を行
い、約1時間前後油温脱水を継続する。
即ち、本実施例では、初期において、20分程度、常圧
より10〜20mmHgの減圧を行い、また、その後の後期にお
いて、40分程度、常圧より740〜750mmHgの減圧を行っ
て、含水率5〜6%になるまで処理する。
かかる二段減圧処理によって、初期において、まず、
下水汚泥中の有効成分を凝固安定化させ、これらに含ま
れる有効成分の流出を防止している。
また、後期においては、下水汚泥に含まれた水分の蒸
散を行い、水分蒸散後の汚泥中に加熱油を浸透させて、
汚泥中で水分と加熱油とを置換させており、かかる置換
によって確実な脱水処理を行うのものである。
さらに、クッカーより脱水処理した処理物を取り出
し、圧搾機、遠心分離機或いはノーマルヘキサン等によ
って1〜20%程度になるまで脱油する。
そして、脱油された下水汚泥は、乾燥された状態であ
り、その後、細かく粉砕され、この処理物には、窒素、
アンモニア性窒素、リン酸、カリウム等の有効成分が含
まれており、肥料等原料に使用する。
一方、クッカー内の加熱油には、下水汚泥内の重金属
が含まれており、この加熱油に、10%の水を加えて、水
洗撹拌後、遠心分離器によって、比重差を利用して固形
分(重金属)と水分と油分とに分離する。
本実施例では、クッカー内に、約4000kgの下水汚泥を
投入した場合、同クッカーから約200kgの処理物を採取
することができる。
ここで、処理前の下水汚泥と、蒸気の除去方法による
処理後の下水汚泥との分析結果を詳説する。
即ち、第1表は処理前の下水汚泥の分析結果であり、
上記のような方法で処理した場合、第2表のような結果
となる。
このように、第1表及び第2表から、上記の方法によ
れば、下水汚泥から効果的な重金属を除去することがで
きる。
また、上記の方法によって下水汚泥から脱水した水を
回収し、その分析した結果を第3表に示している。
第3表によれば、下水汚泥から脱水した水には、下水
汚泥中の水銀、カドミウム、ヒ素等の重金属が全て検出
限界値以上である為に、検出されず、この重金属は、加
熱油に含まれ、下水汚泥から除去されたものである。
このように、下水汚泥は、上記の方法によって重金属
を除去されて、焼却されることなく、土壌改良剤等にも
容易に使用することができ、また、回収された水は、そ
のまま河川等に流することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の下水汚泥の処理装置の構造を示す断面
図である。 図面 1:クッカー 2:ジャケット 5:供給パイプ 6:ホッパー 7:供給弁 P:ポンプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中園 英司 福岡県福岡市早良区室見5丁目12番22号 メゾン室見リビエル302号 (72)発明者 堤 守幸 福岡県福岡市博多区美野島2丁目12―7 (56)参考文献 特開 平2−253900(JP,A) 特開 平2−163042(JP,A) 特開 昭58−92718(JP,A) 特開 昭63−165490(JP,A) 特開 昭57−140390(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C02F 11/00 - 11/20 B09B 3/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】クッカー内に廃食用油、動物油、魚油又は
    植物油の単一或いは混合油を入れて50℃〜230℃の一定
    温度に加熱して加熱油とし、同加熱油の油面より下方に
    位置させた供給パイプより下水汚泥及び余剰汚泥を送給
    して、加熱油を一定温度に保ちながらクッカー内を常圧
    より10〜20mmHg減圧し、肥料原料成分を熱凝固させて安
    定化させ、次いで、常圧より740〜750mmHg減圧すること
    により、下水汚泥及び余剰汚泥中の水分を蒸散させると
    ともに加熱油を浸透させて、下水汚泥及び余剰汚泥より
    重金属を加熱油中に溶出させ、 その後、クッカーより下水汚泥及び余剰汚泥を取り出し
    て、脱油処理によって肥料原料となる下水汚泥及び余剰
    汚泥と、重金属を含有した加熱油とに分離したことを特
    徴とする下水汚泥及び余剰汚泥中の重金属除去方法。
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